JP4757598B2 - 顔検出方法および装置並びにプログラム - Google Patents

顔検出方法および装置並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、デジタル画像の中から顔画像を検出する顔検出方法および装置並びにそのためのプログラムに関するものである。
従来、デジタルカメラによって撮影されたスナップ写真における人物の顔領域の色分布を調べてその肌色を補正したり、監視システムのデジタルビデオカメラで撮影されたデジタル映像中の人物を認識したりすることが行われている。このような場合、デジタル画像中の人物の顔に対応する顔領域を検出する必要があるため、これまでに、デジタル画像中の顔を含む顔画像を検出する方法が種々提案されている。
例えば、検出対象画像上の複数の異なる位置で部分画像を切り出し、その部分画像が顔を含む画像(顔画像)であるか否かを判別して、検出対象画像上の顔画像を検出する方法が挙げられる。部分画像が顔画像であるか否かを判別するには、例えば、テンプレートマッチングによる手法や、マシンラーニングの学習手法により顔の特徴を学習させた判別器モジュールを用いる手法等が考えられるが(例えば、非特許文献1、特許文献1〜3等による手法)、いずれの手法においても、この判別には、部分画像の画像パターンに基づいてその部分画像が顔画像である蓋然性を示す指標値を算出し、その指標値が所定の閾値を超えた場合に、その部分画像を顔画像と判別する手法を用いるのが一般的である。
「高速全方向顔検出」,Shihong LAO他,画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2004),2004年7月,P.II-271−II-276 特願2003−316924号 特願2003−316925号 特願2003−316926号
しかしながら、上記のような、画像パターンに基づく指標値の閾値判定による判別手法を用いた顔検出方法においては、検出対象画像における画像の明るさやコントラストにむらがある等、検出対象画像の画質が悪い場合や、検出対象画像上の顔が別の被写体によって遮られ、顔の一部が遮蔽されたような場合には、顔の特徴を充分に捉えることができず、顔画像の検出漏れを起こしたり、また、検出対象画像上にたまたま顔に類似した非顔のパターンが存在すると、その非顔の画像を顔画像として誤検出したりするという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、顔画像の検出漏れや誤検出をより抑制することが可能な顔検出方法および装置並びにそのためのプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の第1の顔検出方法は、入力画像における顔画像を検出する顔検出方法であって、前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出すステップと、前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出するステップと、前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を該指標値が算出されたときの前記所定の向きの顔を含む顔画像の候補としてすべて抽出するステップと、前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定するステップと、前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補に対して、該候補の前記指標値を増加させる処理を施すステップと、前記処理後の指標値が前記第1の閾値と前記第2の閾値の間の値である第3の閾値以上である前記候補を、前記顔画像として検出するステップとを有することを特徴とする方法である。
本発明の第2の顔検出方法は、入力画像における顔画像を検出する顔検出方法であって、前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出すステップと、前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出するステップと、前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を、該指標値が算出されたときの前記所定の傾きの顔を含む顔画像の候補としてすべて抽出するステップと、前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定するステップと、前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補のみを、前記顔画像として検出するステップとを有することを特徴とする方法である。
本発明の第1の顔検出装置は、入力画像における顔画像を検出する顔検出装置であって、前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出す部分画像切出し手段と、前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出する指標値算出手段と、前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を該指標値が算出されたときの前記所定の向きの顔を含む顔画像の候補としてすべて抽出する顔画像候補抽出手段と、前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定する高信頼顔画像決定手段と、前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補に対して、該候補の前記指標値を増加させる処理を施す指標値増加手段と、前記処理後の指標値が前記第1の閾値と前記第2の閾値の間の値である第3の閾値以上である前記候補を、前記顔画像として検出する顔画像検出手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の第2の顔検出装置は、入力画像における顔画像を検出する顔検出装置であって、前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出す部分画像切出し手段と、前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出する指標値算出手段と、前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を、該指標値が算出されたときの前記所定の傾きの顔を含む顔画像の候補としてすべて抽出する顔画像候補抽出手段と、前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定する高信頼顔画像決定手段と、前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補のみを、前記顔画像として検出する顔画像検出手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の第1のプログラムは、コンピュータを、入力画像における顔画像を検出する顔検出装置として機能させるためのプログラムであって、該コンピュータを、前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出す部分画像切出し手段、前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出する指標値算出手段、前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を該指標値が算出されたときの前記所定の向きの顔を含む顔画像の候補としてすべて抽出する顔画像候補抽出手段、前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定する高信頼顔画像決定手段、前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補に対して、該候補の前記指標値を増加させる処理を施す指標値増加手段、前記処理後の指標値が前記第1の閾値と前記第2の閾値の間の値である第3の閾値以上である前記候補を、前記顔画像として検出する顔画像検出手段、として機能させることを特徴とするものである。
本発明の第2のプログラムは、コンピュータを、入力画像における顔画像を検出する顔検出装置として機能させるためのプログラムであって、該コンピュータを、前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出す部分画像切出し手段、前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出する指標値算出手段、前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を、該指標値が算出されたときの前記所定の傾きの顔を含む顔画像の候補としてすべて抽出する顔画像候補抽出手段、前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定する高信頼顔画像決定手段、前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補のみを、前記顔画像として検出する顔画像検出手段、として機能させることを特徴とするものである。
本発明において、「顔画像」とは、顔を構成する画像を含む画像のことを言う。
また、「顔の傾き」とは、インプレーン(画像面内)方向での傾きを意味し、別の言い方をすれば、顔の画像上での回転位置を意味するものである。
また、「顔の傾きが高信頼顔画像における顔の傾きと略同じ」とは、例えば、前記顔画像の候補における顔の傾きと高信頼顔画像における顔の傾きとの角度のずれが所定範囲内であることを言うものであり、例えば、その角度のずれが±45度以内であることとすることができる。
本発明の第1の顔検出方法および装置並びにプログラムによれば、検出対象となる画像から顔画像である蓋然性を示す指標値が第1の閾値以上である部分画像を顔画像の候補として抽出し、抽出された顔画像の候補の中で、その指標値が第1の閾値よりさらに高い第2の閾値以上である候補を高信頼顔画像として決定し、顔の傾きがこの高信頼顔画像と略同じである候補に対する指標値を増加させ、指標値が第1の閾値と第2の閾値の間の値である第3の閾値以上である候補を顔画像として検出するので、同一の画像に含まれる複数の顔の傾きは略同じであることが多いという経験則に基づいて、顔画像の候補に対する指標値に候補としての信頼度をより適正に反映させることができ、顔画像の検出漏れや誤検出を抑制することが可能となる。
また、本発明の第2の顔検出方法および装置並びにそのためのプログラムによれば、検出対象となる画像から顔画像である蓋然性を示す指標値が第1の閾値以上である部分画像を顔画像の候補として抽出し、抽出された顔画像の候補の中で、その指標値が第1の閾値よりさらに高い第2の閾値以上である候補を高信頼顔画像として決定し、顔の傾きがこの高信頼顔画像と略同じである候補のみを顔画像として検出するので、同一の画像に含まれる複数の顔の傾きは略同じであることが多いという経験則に基づいて、信頼度が低いと考えられる顔画像の候補を排除することができ、顔画像の誤検出を抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明による第1の顔検出装置の実施形態(第1の実施形態)である顔検出システム1の構成を示す概略ブロック図である。この顔検出システム1は、入力されたデジタル画像上の顔を含む画像(以下、顔画像という)を、顔の位置、大きさ、傾き(画像面内での回転位置)、向き(左右首振り方向での向き)によらず検出するものである。本顔検出システム1は、特に検出精度、ロバスト性が優れているとされる顔検出の手法として、サンプル画像を用いたマシンラーニングの学習により生成された判別器モジュール(以下、単に判別器という)を用いる手法を採用したものである。この手法は、所定の傾きおよび向きの顔を表す複数の異なる顔サンプル画像と、非顔を表す複数の異なる非顔サンプル画像とを用いて、顔の特徴を学習させ、ある画像が、所定の傾きおよび向きの顔を含む顔画像であるか否かを判別できる判別器を生成して用意しておき、顔の検出対象となる画像(以下、検出対象画像という)上の異なる位置において部分画像を順次切り出し、その部分画像が顔画像であるか否かを上記の判別器を用いて判別することにより、検出対象画像に含まれる顔画像を検出する手法である。
顔検出システム1は、図1に示すように、多重解像度化部10と、正規化部20と、顔検出部30と、重複検出判定部40とを備えている。
多重解像度化部10は、入力された検出対象画像S0を多重解像度化して解像度の異なる複数の画像(S1_1,S1_2,・・・,S1_n;以下、解像度画像という)からなる解像度画像群S1を得るものである。
検出対象画像S0の画像サイズ、すなわち、解像度を変換することにより、その解像度を所定の解像度、例えば、短辺が416画素の矩形サイズの画像に規格化し、規格化済みの検出対象画像S0′を得る。そして、この規格化済みの検出対象画像S0′を基本としてさらに解像度変換を行うことにより、解像度の異なる複数の解像度画像を生成し、解像度画像群S1を得る。このような解像度画像群を生成する理由は、通常、検出対象画像S0に含まれる顔の大きさは不明であるが、一方、検出しようとする顔の大きさは、後述の判別器の生成方法と関連して一定の大きさに固定されるため、大きさの異なる顔を検出するためには、解像度の異なる画像上で位置をずらしながら所定サイズの部分画像をそれぞれ切り出し、その部分画像が顔画像であるか否かを判別してゆく必要があるためである。
図2は、検出対象画像S0の多重解像度化の工程を示した図である。多重解像度化、すなわち、解像度画像群の生成は、具体的には、図2に示すように、規格化済みの検出対象画像S0′を基本となる解像度画像S1_1とし、解像度画像S1_1に対して2の−1/3乗倍サイズの解像度画像S1_2と、解像度画像S1_2に対して2の−1/3乗倍サイズ(基本画像S1_1に対しては2の−2/3乗倍サイズ)の解像度画像S1_3とを先に生成し、その後、解像度画像S1_1,S1_2,S1_3のそれぞれを1/2倍サイズに縮小した解像度画像を生成し、それら縮小した解像度画像をさらに1/2倍サイズに縮小した解像度画像を生成する、といった処理を繰り返し行い、複数の解像度画像を所定の数だけ生成するようにする。このようにすることで、輝度を表す画素値の補間処理を必要としない1/2倍の縮小処理を主な処理とし、基本となる解像度画像から2の−1/3乗倍ずつサイズが縮小された複数の画像が高速に生成できる。例えば、解像度画像S1_1が短辺416画素の矩形サイズである場合、解像度画像S1_2,S1_3,・・・は、短辺がそれぞれ、330画素,262画素,208画素,165画素,131画素,104画素,82画素,65画素,・・・の矩形サイズとなり、2の−1/3乗倍ずつ縮小された複数の解像度画像を生成することができる。なお、このように画素値を補間しないで生成される画像は、元の画像パターンの特徴をそのまま担持する傾向が強いので、顔検出処理において精度向上が期待できる点で好ましい。
正規化部20は、解像度画像のコントラストが顔検出処理に適した状態となるように、解像度画像の各々に対して全体正規化処理および局所正規化処理を施し、正規化済みの複数の解像度画像(S1′_1,S1′_2,・・・,S1′_n)からなる解像度画像群S1′を得るものである。
まず、全体正規化処理について説明する、全体正規化処理は、解像度画像のコントラストを顔検出処理に適した所定のレベル、すなわち、後述の判別器の性能を引き出すのに適したレベルに近づけるべく、解像度画像全体の画素値をこの画像における被写体の輝度の対数を表す値に近づける変換曲線にしたがって変換する処理である。
図3は全体正規化処理に用いる変換曲線の一例を示した図である。全体正規化処理としては、例えば、図3に示すような、画素値をsRGB空間におけるいわゆる逆ガンマ変換(=2.2乗する)した後にさらに対数をとるような変換曲線(ルックアップテーブル)にしたがって、画像全体における画素値を変換する処理を考えることができる。これは、次のような理由による。
画像として観測される光強度Iは、通常、被写体の反射率Rと光源の強度Lの積として表現される(I=R×L)。したがって、光源の強度Lが変化すると、画像として観測される光強度Iも変化することになるが、被写体の反射率Rのみを評価することができれば、光源の強度Lに依存しない、すなわち、画像の明るさの影響を受けない精度の高い顔判別を行うことができる。
ここで、光源の強度がLの場合において、被写体上で反射率がR1の部分から観測される光強度をI1、被写体上で反射率がR2の部分から観測される光強度をI2としたとき、それぞれの対数をとった空間では、下記の式が成り立つ。
log(I1)−log(I2)=log(R1×L)−log(R2×L)=log(R1)+log(L)−(log(R2)+log(L))=log(R1)−log(R2)=log(R1/R2)
すなわち、画像における画素値を対数変換することは、反射率の比が差として表現された空間へ変換することとなり、このような空間では、光源の強度Lに依存しない被写体の反射率のみを評価することが可能となる。言い換えると、画像中の明るさによって異なるコントラスト(ここでは画素値の差分そのもの)を揃えることができる。
一方、一般的なデジタルカメラ等の機器で取得された画像の色空間はsRGBである。sRGBとは、機器間の色再現の違いを統一するために、色彩、彩度等を規定・統一した国際標準の色空間のことであり、この色空間においては、ガンマ値(γout)が2.2の画像出力機器において適正な色再現を可能にするため、画像の画素値は、入力輝度を1/γout(=0.45)乗して得られる値となっている。
そこで、画像全体における画素値を、いわゆる逆ガンマ変換、すなわち、2.2乗した後にさらに対数をとるような変換曲線にしたがって変換することにより、光源の強度に依存しない被写体の反射率のみによる評価を適正に行うことができるようになる。
なお、このような全体正規化処理は、別の言い方をすれば、画像全体における画素値を、特定の色空間を別の特性を有する色空間に変換する変換曲線にしたがって変換する処理ということができる。
このような処理を検出対象画像に施すことにより、画像中の明るさによって異なるコントラストを揃えることができ、顔検出処理の精度が向上することとなる。なお、この全体正規化処理は、処理結果が検出対象画像中の斜光や背景、入力モダリティの違いによる影響を受けやすい反面、処理時間が短いという特徴を有する。
次に、局所正規化処理について説明する。局所正規化処理は、解像度画像上の局所的な領域におけるコントラストのばらつきを抑制するための処理である。すなわち、解像度画像における各局所領域について、輝度を表す画素値の分散の程度が所定レベル以上である局所領域に対しては、この分散の程度を上記の所定レベルより高い一定レベルに近づける第1の輝度階調変換処理を施し、画素値の分散の程度が上記の所定レベル未満である局所領域に対しては、この分散の程度を上記の一定レベルより低いレベルに抑える第2の輝度階調変換処理を施すものである。なお、この局所正規化処理は、処理時間は長いが、検出対象画像中の斜光や背景、入力モダリティの違いによる判別結果への影響は小さいという特徴を有する。
図4は局所正規化処理の概念を示した図であり、図5は局所正規化処理のフローを示した図である。また、式(1),(2)は、この局所正規化処理のための画素値の階調変換の式である。
Figure 0004757598
ここで、Xは注目画素の画素値、X′は注目画素の変換後の画素値、mlocalは注目画素を中心とする局所領域における画素値の平均、Vlocalはこの局所領域における画素値の分散、SDlocalはこの局所領域における画素値の標準偏差、(C1×C1)は上記の一定レベルに対応する基準値、C2は上記の所定レベルに対応する閾値、SDcは所定の定数である。なお、本実施形態において、輝度の階調数は8bitとし、画素値の取り得る値は0から255とする。
図4に示すように、まず、解像度画像における1つの画素を注目画素として設定し(ステップS1)、この注目画素を中心とする所定の大きさ、例えば11×11画素サイズの局所領域における画素値の分散Vlocalを算出し(ステップS2)、分散Vlocalが上記所定のレベルに対応する閾値C2以上であるか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3において、分散Vlocalが閾値C2以上であると判定された場合には、上記第1の輝度階調変換処理として、分散Vlocalが上記一定のレベルに対応する基準値(C1×C1)より大きいほど、注目画素の画素値Xと平均mlocalとの差を小さくし、分散mlocalが基準値(C1×C1)より小さいほど、注目画素の画素値Xと平均mlocalとの差を大きくする階調変換を式(1)にしたがって行う(ステップS4)。一方、ステップS3において、分散Vlocalが閾値C2未満であると判定された場合には、上記第2の輝度階調変換処理として、分散Vlocalに依らない線形な階調変換を式(2)にしたがって行う(ステップS5)。そして、ステップS1で設定した注目画素が最後の画素であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6において、その注目画素が最後の画素でないと判定された場合には、ステップS1に戻り、同じ解像度画像上の次の画素を注目画素として設定する。一方、ステップS6において、その注目画素が最後の画素であると判定された場合には、その解像度画像に対する局所正規化を終了する。このように、上記ステップS1からS6の処理を繰り返すことにより、解像度画像全体に局所正規化を施すことができる。
なお、上記の所定レベルは、局所領域における全体または一部の輝度に応じて変化させるようにしてもよい。例えば、上記の、注目画素毎に階調変換を行う正規化処理において、閾値C2を注目画素の画素値に応じて変化させるようにしてもよい。すなわち、上記の所定レベルに対応する閾値C2を、注目画素の輝度が相対的に高いときにはより高く設定し、その輝度が相対的に低いときにはより低く設定するようにしてもよい。このようにすることで、輝度の低い、いわゆる暗い領域に低いコントラスト(画素値の分散が小さい状態)で存在している顔も正しく正規化することができる。
なお、ここでは、検出すべき顔の傾きを、検出対象画像S0の天地方向を基準に検出対象画像S0の画像面内において30度刻みで回転して設定される計12種類の傾きとし、検出すべき顔の傾きの切り替え順序が予め決められているものとする。例えば、その切り替え順序を、検出対象画像S0の天地方向を基準に時計回りの回転角度で表すとして、上向き3方向である0度、330度、30度(0度グループ)、右向き3方向である90度、60度、120度(90度グループ)、左向き3方向である270度、240度、300度(270度グループ)、そして、下向き3方向である180度、150度、210度(180度グループ)の順序とする。
顔検出部30は、正規化部20により正規化処理がなされた解像度画像群S1′の各解像度画像に対して、検出すべき顔の傾きを予め設定された順序にしたがって変えながら顔検出処理を施すことにより、各解像度画像に含まれる顔画像S2を検出するものであり、さらに複数の要素から構成されている。
図6は、顔検出部30の構成を示すブロック図である。顔検出部30は、図6に示すように、検出制御部(高信頼画像決定手段,指標値増加手段,顔画像検出手段)31と、解像度画像選択部32と、サブウィンドウ設定部(部分画像切出し手段)33と、判別器群(指標値算出手段,顔画像候補抽出手段)34とから構成されている。
検出制御部31は、顔検出部30を構成する他の各部を制御して、顔検出処理におけるシーケンス制御を主に行うものである。すなわち、解像度画像選択部32、サブウィンドウ設定部33および判別器群34を制御して、解像度画像群S1′を構成する解像度画像(入力画像)毎に、解像度画像全体にわたって順次部分画像を切り出し、切り出された部分画像に対して判別すべき顔の傾きが異なる複数種類の判別器をすべて適用して、顔の傾きによらず解像度画像上における顔画像の候補を抽出し、抽出された顔画像の候補の各々に対して真の顔画像であるか否かの判別を行うことにより、各解像度画像における真の顔画像S2を検出するものである。例えば、適宜、解像度画像選択部32に対して解像度画像の選択を指示したり、サブウィンドウ設定部33に対してサブウィンドウの設定条件を指示したり、また、判別器群34を構成する判別器のうち使用する判別器の種類を切り替えたりする。なお、サブウィンドウ設定条件には、サブウィンドウを設定する画像上の範囲や、サブウィンドウの移動間隔、すなわち検出の粗さ、等が含まれる。
解像度画像選択部32は、検出制御部31の制御により、解像度画像群S1′の中から顔検出処理に供する解像度画像をサイズの小さい順に、すなわち、解像度の粗い順に選択するものである。なお、本実施形態における顔検出の手法が、各解像度画像上で順次切り出された同じサイズの部分画像Wについてその部分画像Wが顔画像であるか否かを判別することにより検出対象画像S0における顔を検出する手法であるから、この解像度画像選択部32は、検出対象画像S0における検出すべき顔の大きさを大から小へ毎回変えながら設定するものと考えることができる。
サブウィンドウ設定部33は、検出制御部31により設定されたサブウィンドウ設定条件に基づいて、解像度画像選択部32により選択された解像度画像において、顔画像であるか否かの判別対象となる部分画像Wを切り出すサブウィンドウを、その位置を所定幅ずつずらしながら設定するものである。
例えば、上記の選択された解像度画像において、所定のサイズすなわち32×32画素サイズの部分画像Wを切り出すサブウィンドウを、所定画素数分、例えば2画素ずつ移動させながら順次設定し、その切り出された部分画像Wを判別器群34へ入力する。判別器群34を構成する各判別器は、後述のように、それぞれ、所定の傾きおよび向きの顔を含む顔画像を判別するものであるから、このようにすることで、あらゆる傾きおよび向きにある顔の顔画像を判別することが可能となる。
判別器群34は、部分画像Wの各々について、部分画像Wの画像パターンに基づいて、この部分画像Wが所定の傾きおよび向きの顔を含む顔画像である蓋然性を示すスコア(指標値)SCを、その所定の傾きおよび向きを変えてそれぞれ算出し、その算出されたスコアSCが第1の閾値Th1以上である部分画像Wを、そのスコアが算出されたときの所定の傾きおよび向きの顔を含む顔画像S2の候補として抽出するものである。
図7は判別器群34の構成を示した図である。判別器群34は、図7に示すように、判別すべき顔の向きがそれぞれ異なる複数種類の判別器群、すなわち、主に正面顔を判別する正面顔判別器群34_F、主に左横顔を判別する左横顔判別器群34_Lおよび主に右横顔を判別する右横顔判別器群34_Rが並列に接続された構成である。さらに、これら3種の判別器群はそれぞれ、判別すべき顔の傾きが画像の天地方向を基準として30度ずつ異なる計12方向に対応した判別器、すなわち、正面顔判別器群34_Fは、判別器34_F0,34_F30,・・・,34_F330、左横顔判別器群34_Lは、判別器34_L0,34_L30,・・・,34_L330、右横顔判別器群34_Rは、判別器34_R0,34_R30,・・・,34_R330から構成されている。
上記の各判別器は、図7に示すように、複数の弱判別器WCを有しており、弱判別器WCは、部分画像Wの画素値の分布に係る少なくとも1つの特徴量を算出し、この特徴量を用いて、この部分画像Wが所定の傾き及び向きの顔を含む顔画像である蓋然性を示すスコアSCを算出するものである。
なお、上記の判別器群34は、いずれも、判別可能な主な顔の向きを正面顔、左横顔および右横顔の3種としているが、斜め向きの顔の検出精度を上げるため、右斜め顔、左斜め顔をそれぞれ判別する判別器をさらに設けるようにしてもよい。
ここで、判別器群34を構成する各判別器の構成、判別器における処理の流れおよび判別器の学習方法について説明する。
判別器は、後述の学習により多数の弱判別器WCの中から選定された判別に有効な複数の弱判別器WCを有している。弱判別器WCは、それぞれ、部分画像Wから弱判別器WC毎に固有の所定のアルゴリズムにしたがって特徴量を算出し、その特徴量と所定のスコアテーブルとしての後述の自己のヒストグラムとに基づいて、部分画像Wが所定の傾きおよび向きの顔を含む顔画像である蓋然性を示すスコアscを求めるものである。判別器は、これら複数の弱判別器WCから得られた個々のスコアscを合算してスコアSCを求め、このスコアSCが閾値Th1以上である部分画像Wをその所定の傾きおよび向きの顔を含む顔画像S2の候補として抽出する。
図8は1つの判別器における処理の流れを示すフローチャートである。部分画像Wが判別器に入力されると、複数の弱判別器WCにおいてそれぞれ種類の異なる特徴量xが算出される(ステップS11)。例えば、図9に示すように、所定のサイズ、例えば、32×32画素サイズの部分画像Wに対して、4近傍画素平均(画像を2×2画素サイズ毎に複数のブロックに区分し、各ブロックの4画素における画素値の平均値をそのブロックに対応する1つの画素の画素値とする処理)を段階的に行うことにより、16×16画素サイズの画像と、8×8画素サイズの縮小した画像を得、もとの画像を含めたこれら3つの画像の平面内に設定される所定の2点を1ペアとして、複数種類のペアからなる1つのペア群を構成する各ペアにおける2点間の画素値(輝度)の差分値をそれぞれ計算し、これらの差分値の組合せを特徴量とする。各ペアの所定の2点は、例えば、画像上の顔の濃淡の特徴が反映されるよう決められた縦方向に並んだ所定の2点や、横方向に並んだ所定の2点とする。そして、特徴量である差分値の組合せに対応する値をxとして算出する。次に、その値xに応じて所定のスコアテーブル(自己のヒストグラム)から部分画像Wが判別すべき顔(例えば、判別器34_F30の場合には「顔の向きが正面で傾きが回転角度30度の顔」)を含む顔画像である蓋然性を示すスコアscが弱判別器毎に算出される(ステップS12)。そして、弱判別器毎に算出された個々のスコアscを合算してスコアSCが得られ(ステップS13)、このスコアSCが第1の閾値Th1以上であるか否かを判定し(ステップS14)、肯定される場合に、その部分画像Wを、この判別器が判別すべき所定の傾きおよび向きの顔を含む顔画像S2の候補として抽出する(ステップS15)。
次に、判別器の学習(生成)方法について説明する。
図10は判別器の学習方法を示すフローチャートである。判別器の学習には、所定のサイズ、例えば32×32画素サイズで規格化され、さらに、前述の正規化部20による正規化処理と同様の処理が施された複数のサンプル画像を用いる。サンプル画像としては、顔であることが分かっている複数の異なる顔サンプル画像(顔サンプル画像群)と、顔でないことが分かっている複数の異なる非顔サンプル画像(非顔サンプル画像群)とを用意する。
顔サンプル画像群は、1つの顔サンプル画像につき、縦および/または横を0.7倍から1.2倍の範囲にて0.1倍単位で段階的に拡縮して得られる各サンプル画像に対し、平面上±15度の範囲にて3度単位で段階的に回転させて得られる複数の変形バリエーションを用いる。なおこのとき、顔サンプル画像は、目の位置が所定の位置に来るように顔のサイズと位置を規格化し、上記の平面上の回転、拡縮は目の位置を基準として行うようにする。例えば、d×dサイズのサンプル画像の場合においては、図11に示すように、両目の位置が、サンプル画像の最左上の頂点と最右上の頂点から、それぞれ、内側に1/4d、下側に1/4d移動した各位置とに来るように顔のサイズと位置を規格化し、また、上記の平面上の回転、拡縮は、両目の中間点を中心に行うようにする。
これら各サンプル画像には、重みすなわち重要度が割り当てられる。まず、すべてのサンプル画像の重みの初期値が等しく1に設定される(ステップS21)。
次に、サンプル画像およびその縮小画像の平面内に設定される所定の2点を1ペアとして複数のペアからなるペア群を複数種類設定したときの、この複数種類のペア群のそれぞれについて弱半別器が作成される(ステップS22)。ここで、それぞれの弱判別器とは、サブウィンドウWで切り出された部分画像とその縮小画像の平面内に設定される所定の2点を1ペアとして複数のペアからなる1つのペア群を設定したときの、この1つのペア群を構成する各ペアにおける2点間の画素値(輝度)の差分値の組合せを用いて、顔の画像と顔でない画像とを判別する基準を提供するものである。本実施形態においては、1つのペア群を構成する各ペアにおける2点間の画素値の差分値の組合せについてのヒストグラムを弱判別器のスコアテーブルの基礎として使用する。
図12はサンプル画像からヒストグラムが生成される様子を示した図である。図12の左側のサンプル画像に示すように、この判別器を作成するためのペア群を構成する各ペアの2点は、顔であることが分かっている複数のサンプル画像において、サンプル画像上の右目の中心にある点をP1、右側の頬の部分にある点をP2、眉間の部分にある点をP3、サンプル画像を4近傍画素平均で縮小した16×16画素サイズの縮小画像上の右目の中心にある点をP4、右側の頬の部分にある点をP5、さらに4近傍画素平均で縮小した8×8画素サイズの縮小画像上の額の部分にある点をP6、口の部分にある点をP7として、P1−P2、P1−P3、P4−P5、P4−P6、P6−P7の5ペアである。なお、ある判別器を作成するための1つのペア群を構成する各ペアの2点の座標位置はすべてのサンプル画像において同一である。そして顔であることが分かっているすべてのサンプル画像について上記5ペアを構成する各ペアの2点間の画素値の差分値の組合せが求められ、そのヒストグラムが作成される。ここで、画素値の差分値の組合せとしてとり得る値は、画像の輝度階調数に依存するが、仮に16ビット階調である場合には、1つの画素値の差分値につき65536通りあり、全体では階調数の(ペア数)乗、すなわち65536の5乗通りとなってしまい、学習および検出のために多大なサンプルの数、時間およびメモリを要することとなる。このため、本実施形態においては、画素値の差分値を適当な数値幅で区切って量子化し、n値化する(例えばn=100)。これにより、画素値の差分値の組合せの数はnの5乗通りとなるため、画素値の差分値の組合せを表すデータ数を低減できる。
同様に、非顔サンプル画像群についても、ヒストグラムが作成される。なお、非顔サンプル画像については、顔サンプル画像上における上記各ペアの所定の2点の位置に対応する位置(同様に参照符号P1からP7を用いる)が用いられる。これらの2つのヒストグラムが示す頻度値の比の対数値を取ってヒストグラムで表したものが、図12の一番右側に示す、弱判別器のスコアテーブルの基礎として用いられるヒストグラムである。この弱判別器のヒストグラムが示す各縦軸の値を、以下、判別ポイントと称する。この弱判別器によれば、正の判別ポイントに対応する、画素値の差分値の組合せの分布を示す画像は顔である可能性が高く、判別ポイントの絶対値が大きいほどその可能性は高まると言える。逆に、負の判別ポイントに対応する画素値の差分値の組合せの分布を示す画像は顔でない可能性が高く、やはり判別ポイントの絶対値が大きいほどその可能性は高まる。ステップS22では、判別に使用され得る複数種類のペア群を構成する各ペアの所定の2点間の画素値の差分値の組合せについて、上記のヒストグラム形式の複数の弱判別器が作成される。
続いて、ステップS22で作成した複数の弱半別器のうち、画像が顔画像であるか否かを判別するのに最も有効な弱判別器が選択される。最も有効な弱判別器の選択は、各サンプル画像の重みを考慮して行われる。この例では、各弱判別器の重み付き正答率が比較され、最も高い重み付き正答率を示す弱判別器が選択される(ステップS23)。すなわち、最初のステップS23では、各サンプル画像の重みは等しく1であるので、単純にその弱判別器によって画像が顔画像であるか否かが正しく判別されるサンプル画像の数が最も多いものが、最も有効な弱判別器として選択される。一方、後述するステップS25において各サンプル画像の重みが更新された後の2回目のステップS23では、重みが1のサンプル画像、重みが1よりも大きいサンプル画像、および重みが1よりも小さいサンプル画像が混在しており、重みが1よりも大きいサンプル画像は、正答率の評価において、重みが1のサンプル画像よりも重みが大きい分多くカウントされる。これにより、2回目以降のステップS23では、重みが小さいサンプル画像よりも、重みが大きいサンプル画像が正しく判別されることに、より重点が置かれる。
次に、それまでに選択した弱判別器の組合せの正答率、すなわち、それまでに選択した弱判別器を組み合わせて使用して(学習段階では、弱判別器は必ずしも線形に結合させる必要はない)各サンプル画像が顔画像であるか否かを判別した結果が、実際に顔画像であるか否かの答えと一致する率が、所定の閾値を超えたか否かが確かめられる(ステップS24)。ここで、弱判別器の組合せの正答率の評価に用いられるのは、現在の重みが付けられたサンプル画像群でも、重みが等しくされたサンプル画像群でもよい。所定の閾値を超えた場合は、それまでに選択した弱判別器を用いれば画像が顔であるか否かを十分に高い確率で判別できるため、学習は終了する。所定の閾値以下である場合は、それまでに選択した弱判別器と組み合わせて用いるための追加の弱判別器を選択するために、ステップS26へと進む。
ステップS26では、直近のステップS23で選択された弱判別器が再び選択されないようにするため、その弱判別器が除外される。
次に、直近のステップS23で選択された弱判別器では顔であるか否かを正しく判別できなかったサンプル画像の重みが大きくされ、画像が顔画像であるか否かを正しく判別できたサンプル画像の重みが小さくされる(ステップS25)。このように重みを大小させる理由は、次の弱判別器の選択において、既に選択された弱判別器では正しく判別できなかった画像を重要視し、それらの画像が顔画像であるか否かを正しく判別できる弱判別器が選択されるようにして、弱判別器の組合せの効果を高めるためである。
続いて、ステップS23へと戻り、上記したように重み付き正答率を基準にして次に有効な弱判別器が選択される。
以上のステップS23からS26を繰り返して、顔画像であるか否かを判別するのに適した弱判別器として、特定のペア群を構成する各ペアの所定の2点間の画素値の差分値の組合せに対応する弱判別器が選択されたところで、ステップS24で確認される正答率が閾値を超えたとすると、顔画像であるか否かの判別に用いる弱判別器の種類と判別条件とが確定され(ステップS27)、これにより学習を終了する。なお、選択された弱判別器は、その重み付き正答率が高い順に線形結合され、1つの判別器が構成される。また、各弱判別器については、それぞれ得られたヒストグラムを基に、画素値の差分値の組合せに応じてスコアを算出するためのスコアテーブルが生成される。なお、ヒストグラム自身をスコアテーブルとして用いることもでき、この場合、ヒストグラムの判別ポイントがそのままスコアとなる。
このようにして、顔サンプル画像群と非顔サンプル画像群とを用いた学習により、判別器が生成されるわけであるが、上記のように、判別したい顔の傾きおよび向き毎に異なる複数の判別器を生成するには、顔の各傾きおよび各向きに対応した複数種類の顔サンプル画像群を用意し、その顔サンプル画像群と非顔サンプル画像群とを用いた学習を顔サンプル画像群の種類毎に行うこととなる。
すなわち、本実施形態においては、顔の向きについては、正面、左横、右横の計3種類、傾きについては、回転角度0度から330度まで30度刻みの計12種類、合計36種類の顔サンプル画像群を用意する。
上記の複数の顔サンプル画像群が得られたら、顔サンプル画像群の種類毎に、その顔サンプル画像群と非顔サンプル画像群とを用いて、上記の学習を行うことにより、判別器群34を構成する複数の判別器を生成することができる。
このように、顔の向き毎に、かつ、顔の傾き毎に学習された複数の判別器を用いることにより、多種の傾きおよび向きの顔を含む顔画像を判別することが可能となる。
なお、上記の学習手法を採用する場合において、弱判別器は、特定のペア群を構成する各ペアの所定の2点間の画素値の差分値の組合せを用いて顔の画像と顔でない画像とを判別する基準を提供するものであれば、上記のヒストグラムの形式のものに限られずいかなるものであってもよく、例えば2値データ、閾値または関数等であってもよい。また、同じヒストグラムの形式であっても、図12の中央に示した2つのヒストグラムの差分値の分布を示すヒストグラム等を用いてもよい。
また、学習の方法としては上記手法に限定されるものではなく、ニューラルネットワーク等他のマシンラーニングの手法を用いることができる。
検出制御部31は、複数種類の判別器によって顔画像の候補が抽出されると、上記で言及したように、顔画像の候補が真の顔画像S2であるか否かを判別する。この際、検出制御部31は、顔画像の候補の中から、算出されたスコアSCが第1の閾値Th1より大きい第2の閾値Th2以上である候補を、高信頼顔画像として決定し、顔画像の候補のうち、顔の傾きがこの高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補に対して、この候補のスコアSCを増加させる処理、例えば特別スコアを加算する等の処理を施す。そして、この処理後のスコアSCが第1の閾値Th1と第2の閾値Th2の間の値である第3の閾値Th3以上である候補を、真の顔画像S2として検出する。ここで、顔の傾きがこの高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補としては、例えば、顔の傾きが高信頼顔画像における顔の傾きから回転角度±30度以内の傾きである候補とすることができる。
重複検出判定部40は、各解像度画像上で検出された顔画像S2の各々に対して、顔画像の位置関係から、その顔画像が、検出対象画像S0上では同一の顔を表す顔画像であって解像度の隣接する複数の解像度画像上で重複して検出されたものであるか否かを判定し、重複して検出されたと認められる複数の顔画像を1つにまとめる処理を行い、重複検出のない真の顔画像S3を出力するものである。
検出対象画像S0を多重解像度化して複数の解像度画像を得る際には、顔画像の検出漏れを防ぐため、隣接する解像度画像間での解像度のギャップは、あまり大きくとることができない。また、判別器は、通常、判別可能な顔の大きさとしてある程度の許容範囲を有している。このような場合、検出対象画像S0上の同一の顔が、隣接する複数の解像度画像において重複して検出される場合がある。重複検出判定部40による上記の処理は、このような重複検出を排除し、正確な検出結果を得るために行われる処理である。
次に、顔検出システム1における処理の流れについて説明する。
図13a,13bは、上記顔検出システム1における処理の流れを示したフローチャートである。これらの図に示すように、多重解像度化部10に検出対象画像S0が供給されると(ステップS31)、この検出対象画像S0の画像サイズが所定のサイズに変換された画像S0′が生成され、この画像S0′から2の−1/3乗倍ずつサイズ(解像度)が縮小された複数の解像度画像からなる解像度画像群S1が生成される(ステップS32)。そして、正規化部20において、解像度画像群S1の各解像度化像に対して、上述の全体正規化処理と局所正規化処理が施され、正規化済みの解像度画像群S1′が得られる(ステップS33)。
顔検出部30においては、検出制御部31からの指示を受けた解像度画像選択部32により、解像度画像群S1′の中から画像サイズの小さい順、すなわち、S1′_n,S1′_n−1,・・・,S1′_1の順に所定の解像度画像S1′_iを選択する(ステップS34)。次にサブウィンドウ設定部33は、解像度画像S1′_i上でサブウィンドウを所定のピッチ、例えば2画素間隔で移動しながら設定して所定サイズの部分画像Wを順次切り出し(ステップS35)、その部分画像Wを判別器群34へ入力する(ステップS36)。判別器群34を構成する各判別器は、複数の弱判別器を用いて、入力された部分画像Wが所定の傾きおよび向きの顔を含む顔画像である蓋然性を示すスコアSCを算出し(ステップS37)、算出されたスコアSCが第1の閾値Th1以上である部分画像Wを顔画像の候補として抽出し、検出制御部51がその抽出結果Rを取得する(ステップS38)。
そして、現在の部分画像Wが現在の解像度画像上で最後の部分画像であるか否かを判定する(ステップS39)。ここで、現在の部分画像Wが最後の部分画像でないと判定された場合には、ステップS35に戻り、現在の解像度画像上で新たな部分画像Wを切り出し、検出処理を続行する。一方、現在の部分画像Wが最後の部分画像であると判定された場合には、次の判定処理を行う。すなわち、現在の解像度画像が最後の解像度画像であるか否かを判定する(ステップS40)。ここで、現在の解像度画像が最後の解像度画像でないと判定された場合には、ステップS34に戻り、新たな解像度画像を選択し、顔画像の候補を抽出する処理を続行する。一方、現在の解像度画像が最後の解像度画像であると判定された場合には、検出制御部31が、顔画像の候補が真の顔画像S2であるか否かを判別する。すなわち、検出制御部31は、顔画像の候補の中から、算出されたスコアSCが第1の閾値Th1より大きい第2の閾値Th2以上である候補を、高信頼顔画像として決定し(ステップS41)、顔画像の候補のうち、顔の傾きがこの高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補、すなわち、顔の傾きが高信頼顔画像における顔の傾きから回転角度±30度以内の傾きである候補に対して、この候補のスコアSCに特別スコアを加算する処理を施して、新たなスコアSCを算出する(ステップS42)。そして、この加算処理後のスコアSCが第1の閾値Th1と第2の閾値Th2の間の値である第3の閾値Th3以上である候補を、真の顔画像S2として検出する(ステップS43)。
そして、重複検出判定部40が、検出された顔画像の位置関係に基づいて、顔画像の各々に対して、その顔画像が、検出対象画像S0上では同一の顔を表す顔画像であって解像度の隣接する複数の解像度画像上で重複して検出されたものであるか否かを判定し、重複して検出されたと認められる複数の顔画像を1つにまとめる処理を行う(ステップS43)。
図14は、上記のステップS34からステップS40までを繰り返すことにより、解像度画像がサイズの小さい順に選択されて、各解像度画像上で部分画像Wが順次切り出され、顔検出が実施される様子を示した図である。
図15は、検出対象画像S0の一例としてのスナップ写真画像を示した図である。このスナップ写真画像には3人の人物の顔C1〜C3が写っており、そのうちの1人の顔C3の一部は他の被写体によって遮蔽されている。このようなスナップ写真画像に対して顔検出処理を施した場合、遮蔽されていない2人の顔C1,C2については、顔の特徴を充分捉えることができ、比較的高いスコア(例えば、それぞれ、70ポイントと65ポイント)が算出され、第1の閾値Th1(例えば30ポイント)以上となり、顔画像の候補として抽出され、さらに第3の閾値Th3(例えば、50ポイント)以上であるから、顔画像として検出される。一方、遮蔽されたもう一人の顔C3については、顔の特徴を充分に捉えることができず、通常であれば、比較的低いスコア(例えば、40ポイント)が算出され、顔画像の候補としては抽出されるが、第3の閾値Th3以上でないため顔画像として検出されない可能性がある。しかしながら、同一の画像に含まれる複数の顔の傾きは略同じになることが多いため、上記の実施形態のように、算出されたスコアが第2の閾値Th2(例えば、70ポイント)以上である候補(C1)を高信頼顔画像として決定し、この高信頼顔画像における顔の傾きと略同じ傾きを有する顔を含む顔画像の候補(C2,C3)に対して、さらに特別スコア(例えば、20ポイント)を加算するようにすれば、遮蔽等によって顔の特徴を充分とらえることができない顔C3であっても第3の閾値Th3を超えるスコア(この例の場合60ポイント)を期待することができる。
このような、本実施形態の顔検出システムによれば、検出対象となる画像から顔画像である蓋然性を示す指標値が第1の閾値以上である部分画像を顔画像の候補として抽出し、抽出された顔画像の候補の中で、その指標値が第1の閾値よりさらに高い第2の閾値以上である候補を高信頼顔画像として決定し、顔の傾きがこの高信頼顔画像と略同じである候補に対する指標値を増加させ、指標値が第1の閾値と第2の閾値の間の値である第3の閾値以上である候補を顔画像として検出するので、同一の画像に含まれる複数の顔の傾きは略同じであることが多いという経験則に基づいて、顔画像の候補に対する指標値に候補としての信頼度をより適正に反映させることができ、顔画像の検出漏れや誤検出を抑制することが可能となる。
なお、上記第1の実施形態においては、抽出された顔画像の候補の中で、算出されたスコアが第2の閾値Th2以上である顔画像の候補を高信頼顔画像として決定しているが、これとは別の手法として、例えば、抽出された顔画像の候補の中で、算出されたスコアが最も高い候補を高信頼顔画像として決定するようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態においては、一定の高い信頼度が得られた高信頼顔画像を決定した後に、顔の傾きがその高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである顔画像の候補に対して、その候補のスコアを増大させるようにしているが、これとは別の手法として、例えば、高信頼顔画像を決定した後に、顔の傾きがその高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである顔画像の候補のみを真の顔画像として検出するようにしてもよい(本発明による第2の顔検出装置の実施形態に該当)。
このようにすれば、検出対象となる画像から顔画像である蓋然性を示す指標値が第1の閾値以上である部分画像を顔画像の候補として抽出し、抽出された顔画像の候補の中で、その指標値が第1の閾値よりさらに高い第2の閾値以上である候補を高信頼顔画像として決定し、顔の傾きがこの高信頼顔画像と略同じである候補のみを顔画像として検出するので、同一の画像に含まれる複数の顔の傾きは略同じであることが多いという経験則に基づいて、信頼度が低いと考えられる顔画像の候補を排除することができ、顔画像の誤検出を抑制することが可能となる。
次に、本発明による第2の顔検出装置の実施形態(第2の実施形態)について説明する。本実施形態による顔検出システムは、第1の実施形態の場合と同様、図1の示すように、多重解像度化部10、正規化部20、顔検出部30、重複検出判定部40により構成されており、さらに、顔検出部30は、検出制御部31(高信頼顔画像決定手段、顔画像検出手段)、解像度画像選択部32、サブウィンドウ設定部(部分画像切出し手段)33、判別器群(指標値算出手段、顔画像候補抽出手段)34により構成されるものであるが、顔検出部30における処理が、第1の実施形態とは異なるものである。
本実施形態において、判別器群34は、第1の実施形態と同様に、合計36種類(顔の傾きが、0度から330度まで30度刻みの計12種類、顔の向きが、正面、左横、右横の計3種類)の判別器により構成されるが、ここでは、これらの判別器を、図17に示すように、判別すべき顔の傾きに応じて4つのグループに分ける。すなわち、判別すべき顔の傾きが330度、0度、30度である判別器を第1のグループ(0度クループ)、判別すべき顔の傾きが60度、90度、120度である判別器を第2のグループ(90度グループ)、判別すべき顔の傾きが240度、270度、300度である判別器を第3のグループ(270度グループ)、判別すべき顔の傾きが150度、180度、210度である判別器を第4のグループ(180度グループ)とする。
そして、検出制御部31が、これらの判別器を、解像度画像上でサブウィンドウ設定部33により切り出されたすべての部分画像Wに対して、第1のグループから第4のグループまで順番に適用して顔画像の候補を検出する。
このとき、あるグループの判別器により、信頼するに足るほど十分高いスコアである第2の閾値Th2以上のスコアが算出されて高信頼顔画像が検出された場合には、検出制御部31は、以後、部分画像Wに適用する順番がそれ以降となるグループの判別器については適用しないようにする。すなわち、判別すべき顔の傾きを高信頼顔画像における顔の傾きと略同じ傾きに固定する。このようにする理由は、ひとつの画像上に複数の顔が含まれる場合には、各顔の傾き(画像上の回転位置)が揃う場合が多いという経験則に基づき、用いる順番がそれ以降となるグループの判別器に対応する顔の傾きについては、顔画像の検出を省略することができ、これにより、顔検出の高速化を図ることができるからである。ただし、首をかしげている顔等にも対処するため、±30度程度の傾きのバラツキを許容できるように、上記のように、判別すべき顔の傾きが近接する複数種類の判別器をグループ毎にまとめ、グループ単位で判別器を用いるようにしている。
具体例を挙げると、例えば、第1のグループの判別器を用いて顔画像の候補を検出した後、第2のグループに属する、判別すべき顔の傾きが60度の判別器を用いて顔画像の候補を検出しているときに、第2の閾値Th2以上のスコアが算出され、高信頼顔画像が検出された場合には、用いる順番がそれ以降となる第3、第4のグループの判別器はその後用いない。各グループについての平均的な検出処理時間を1とすると、上記のような判別すべき顔の傾きの固定を行わない場合には、1×4方向=4の時間がかかるのに対し、上記のような判別すべき顔の傾きの固定を行う場合には、各グループの判別器を適用して顔画像の候補が検出される確率が顔の傾きに依らず等しいと仮定する(すなわち、各グループについて顔が検出される確率が1/4であるとする)と、計算時間の期待値は、1×1/4+2×1/4+3×1/4+4×1/4=2.5となり、上記のような判別すべき顔の傾きの固定を行う場合の方が、検出処理時間が短くより高速である。
なお、180度のグループを最後に検出するのは、天地が逆さになっている顔は、他の3つのグループに対応する顔の傾きに比べて最も存在確率が低いという経験則による。
また、高信頼顔画像が検出された場合には、それ以前のグループの判別器を用いて検出された顔画像の候補については、誤検出とみなして削除するようにする。上記のような判別すべき顔の傾きの固定を行う場合には、例えば、第2のグループの判別器を用いた際に高信頼顔画像が検出されて、判別すべき顔の傾きの固定が行われたときには、第3、第4のグループの判別器は用いず、これらのグループに対応する所定の傾きの顔については検出が行われないため、これらの傾きの顔については誤検出が発生することはない。しかし、第1のグループの判別器を用いた際には、スコアが比較的低い顔画像の候補が検出されている可能性がある。それらは誤検出である可能性が高いと考えることができるため、第1のグループの判別器による検出結果は誤検出とみなして削除することで、誤検出抑制が実現できる。
これより、第2の実施形態である顔検出システムにおける処理の流れについて説明する。
図16a,16bは、第2の実施形態である顔検出システムの処理の流れを示したフローチャートである。これらの図に示すように、多重解像度化部10に検出対象画像S0が供給されると(ステップS51)、この検出対象画像S0の画像サイズが所定のサイズに変換された画像S0′が生成され、この画像S0′から2の−1/3乗倍ずつサイズが縮小された複数の解像度画像からなる解像度画像群S1が生成される(ステップS52)。そして、正規化部20において、解像度画像群S1の各解像度化像に対して、上述の全体正規化処理と局所正規化処理が施され、正規化済みの解像度画像群S1′が得られる(ステップS53)。
顔検出部30においては、検出制御部31からの指示を受けた解像度画像選択部32により、解像度画像群S1′の中から画像サイズの小さい順、すなわち、S1′_n,S1′_n−1,・・・,S1′_1の順に所定の解像度画像S1′_iを選択する(ステップS54)。
そして、検出制御部31は、部分画像Wに対して適用する判別器のグループを選択する(ステップS54)。なお、このステップS54では、当該ステップが実行される度に、判別器のグループを予め決められた順番で変えて選択するが、解像度画像が新たに選択されたときには、その順番はリセットされる。また、後述のグループ固定が既になされている場合には、そのグループのみが選択されることになる。
次に、サブウィンドウ設定部33は、解像度画像S1′_i上でサブウィンドウを所定のピッチ、例えば2画素間隔で移動しながら設定して所定サイズの部分画像Wを順次切り出し(ステップS56)、その部分画像Wを判別器群34の中の上記選択されたグループの判別器へ入力する(ステップS57)。部分画像Wが入力された判別器は、複数の弱判別器を用いて、部分画像Wがその判別器に対応する所定の傾きおよび向きの顔を含む顔画像である蓋然性を示すスコアSCを算出し(ステップS58)、算出されたスコアSCが第1の閾値Th1以上である部分画像Wを顔画像の候補として抽出し、検出制御部51がその抽出結果Rを取得する(ステップS59)。
検出制御部31は、顔画像の候補が抽出された場合に、部分画像Wに適用する判別器のグループの固定が既になされているか否かを判定し(ステップS60)、既にグループの固定がなされていると判定された場合には、ステップS63に移行する。一方、グループの固定が未だなされていないと判定された場合には、さらに、その顔画像の候補のスコアSCが第2の閾値Th2以上であるか否かを判定する(ステップS61)。ここで、算出されたスコアSCが第2の閾値Th2以上であると判定された場合には、その顔画像の候補を高信頼顔画像として決定し、これ以降に用いる判別器のグループを現在選択されているグループに固定する(ステップS62)。
そして、現在の部分画像Wが現在の解像度画像上で最後の部分画像であるか否かを判定する(ステップS63)。ここで、現在の部分画像Wが最後の部分画像でないと判定された場合には、ステップS56に戻り、現在の解像度画像上で新たな部分画像Wを切り出し、検出処理を続行する。一方、現在の部分画像Wが最後の部分画像であると判定された場合には、次の判定処理を行う。すなわち、現在選択されている判別器のグループが最後のグループであるか否かを判定する(ステップS64)。ここで、現在選択されている判別器のグループが最後のグループであると判定された場合には、ステップS65に移行し、一方、現在選択されている判別器のグループが最後のグループでないと判定された場合には、次に選択するべきグループがまだあるので、ステップS55に戻り、次の判別器のグループが選択される。
ステップS65では、現在の解像度画像が最後の解像度画像であるか否かを判定する。ここで、現在の解像度画像が最後の解像度画像でないと判定された場合には、ステップS54に戻り、新たな解像度画像を選択し、顔画像の候補を抽出する処理を続行する。一方、現在の解像度画像が最後の解像度画像であると判定された場合には、検出制御部31が、判別器のグループを固定する以前のグループの判別器により抽出された候補を削除するとともに、残りの顔画像の候補を真の顔画像として判別する(ステップS66)。すなわち、高信頼顔画像が検出された場合には、その高信頼顔画像と顔の傾きが略同じである顔画像の候補のみを顔画像として検出するようにする。
そして、重複検出判定部40が、検出された顔画像の位置関係に基づいて、顔画像の各々に対して、その顔画像が、入力画像S0上では同一の顔を表す顔画像であって解像度の隣接する複数の解像度画像上で重複して検出されたものであるか否かを判定し、重複して検出されたと認められる複数の顔画像を1つにまとめる処理を行う(ステップS67)。
以上、本発明の実施形態に係る顔検出システムについて説明したが、この顔検出システムのうちの本発明の顔検出装置に対応する部分における各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムも、本発明の実施形態の1つである。また、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体も、本発明の実施形態の1つである。
顔検出システム1の構成を示すブロック図 検出対象画像の多重解像度化の工程を示す図 全体正規化処理に用いる変換曲線の一例を示す図 局所正規化処理の概念を示す図 局所正規化処理のフローを示す図 顔検出部30の構成を示すブロック図 判別器群の構成を示すブロック図 判別器における処理フローを示す図 弱判別器における特徴量の算出を説明するための図 判別器の学習方法を示すフローチャート 目の位置が所定の位置にくるように規格化された顔のサンプル画像を示す図 弱判別器のヒストグラムを導出する方法を示す図 第1の実施形態による顔検出システム1における処理を示すフローチャート(前半部) 第1の実施形態による顔検出システム1における処理を示すフローチャート(後半部) 顔検出対象となる解像度画像の切替えとその画像上でのサブウィンドウの移動を説明するための図 入力画像の一例としてのスナップ写真画像を示す図 第2の実施形態による顔検出システム1における処理を示すフローチャート(前半部) 第2の実施形態による顔検出システム1における処理を示すフローチャート(後半部) 判別器群が判別すべき顔の傾きに応じてグループ分けされる様子を示す図
符号の説明
1 顔検出システム
10 多重解像度化部
20 正規化部
30 顔検出部
31 検出制御部
32 解像度画像選択部
33 サブウィンドウ設定部
34 判別器群
40 重複検出判定部

Claims (6)

  1. 入力画像における顔画像を検出する顔検出方法であって、
    画像上の特徴量から該画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す値を算出するための蓋然性算出条件を記憶するステップと、
    前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出すステップと、
    前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、前記記憶された蓋然性算出条件を参照して該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出するステップと、
    前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を該指標値が算出されたときの前記所定の向きの顔を含む顔画像の候補としてすべて抽出するステップと、
    前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定するステップと、
    前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補に対して、該候補の前記指標値を増加させる処理を施すステップと、
    前記処理後の指標値が前記第1の閾値と前記第2の閾値の間の値である第3の閾値以上である前記候補を、前記顔画像として検出するステップとを有することを特徴とする顔検出方法。
  2. 入力画像における顔画像を検出する顔検出方法であって、
    画像上の特徴量から該画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す値を算出するための蓋然性算出条件を記憶するステップと、
    前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出すステップと、
    前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、前記記憶された蓋然性算出条件を参照して該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出するステップと、
    前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を、該指標値が算出されたときの前記所定の傾きの顔を含む顔画像の候補として抽出するステップと、
    前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定するステップと、
    予め設定された複数の互いに異なる顔の傾きの範囲のうち、前記決定された前記高信頼顔画像が属する顔の傾きの範囲を特定するステップと、
    前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記特定された顔の傾きの範囲に属する候補のみを、前記顔画像として検出するステップとを有することを特徴とする顔検出方法。
  3. 入力画像における顔画像を検出する顔検出装置であって、
    画像上の特徴量から該画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す値を算出するための蓋然性算出条件を記憶する手段と、
    前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出す部分画像切出し手段と、
    前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、前記記憶された蓋然性算出条件を参照して該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出する指標値算出手段と、
    前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を該指標値が算出されたときの前記所定の向きの顔を含む顔画像の候補としてすべて抽出する顔画像候補抽出手段と、
    前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定する高信頼顔画像決定手段と、
    前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補に対して、該候補の前記指標値を増加させる処理を施す指標値増加手段と、
    前記処理後の指標値が前記第1の閾値と前記第2の閾値の間の値である第3の閾値以上である前記候補を、前記顔画像として検出する顔画像検出手段とを備えたことを特徴とする顔検出装置。
  4. 入力画像における顔画像を検出する顔検出装置であって、
    画像上の特徴量から該画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す値を算出するための蓋然性算出条件を記憶する手段と、
    前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出す部分画像切出し手段と、
    前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、前記記憶された蓋然性算出条件を参照して該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出する指標値算出手段と、
    前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を、該指標値が算出されたときの前記所定の傾きの顔を含む顔画像の候補として抽出する顔画像候補抽出手段と、
    前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定する高信頼顔画像決定手段と、
    予め設定された複数の互いに異なる顔の傾きの範囲のうち、前記決定された前記高信頼顔画像が属する顔の傾きの範囲を特定する手段と、
    前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記特定された顔の傾きの範囲に属する候補のみを、前記顔画像として検出する顔画像検出手段とを備えたことを特徴とする顔検出装置。
  5. コンピュータを、入力画像における顔画像を検出する顔検出装置として機能させるためのプログラムであって、
    該コンピュータを、
    画像上の特徴量から該画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す値を算出するための蓋然性算出条件を記憶する手段、
    前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出す部分画像切出し手段、
    前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、前記記憶された蓋然性算出条件を参照して該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出する指標値算出手段、
    前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を該指標値が算出されたときの前記所定の向きの顔を含む顔画像の候補としてすべて抽出する顔画像候補抽出手段、
    前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定する高信頼顔画像決定手段、
    前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記高信頼顔画像における顔の傾きと略同じである候補に対して、該候補の前記指標値を増加させる処理を施す指標値増加手段、
    前記処理後の指標値が前記第1の閾値と前記第2の閾値の間の値である第3の閾値以上である前記候補を、前記顔画像として検出する顔画像検出手段、として機能させることを特徴とするプログラム。
  6. コンピュータを、入力画像における顔画像を検出する顔検出装置として機能させるためのプログラムであって、
    該コンピュータを、
    画像上の特徴量から該画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す値を算出するための蓋然性算出条件を記憶する手段、
    前記入力画像上の異なる位置で部分画像を切り出す部分画像切出し手段、
    前記異なる位置で切り出された複数の部分画像の各々について、該部分画像の画像上の特徴量に基づいて、前記記憶された蓋然性算出条件を参照して該部分画像が所定の傾きの顔を含む顔画像である蓋然性を示す指標値を、前記所定の傾きを複数の異なる傾きに変えてそれぞれ算出する指標値算出手段、
    前記複数の部分画像のうち、算出された指標値が第1の閾値以上である部分画像を、該指標値が算出されたときの前記所定の傾きの顔を含む顔画像の候補として抽出する顔画像候補抽出手段、
    前記顔画像の候補の中から、算出された指標値が前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上である候補を、高信頼顔画像として決定する高信頼顔画像決定手段、
    予め設定された複数の互いに異なる顔の傾きの範囲のうち、前記決定された前記高信頼顔画像が属する顔の傾きの範囲を特定する手段、
    前記顔画像の候補のうち、顔の傾きが前記特定された顔の傾きの範囲に属する候補のみを、前記顔画像として検出する顔画像検出手段、として機能させることを特徴とするプログラム。
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