JP4756770B2 - 樹脂成形品製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂成形品を複数連続して製造する樹脂成形品製造装置を使用して樹脂成形品を製造する樹脂成形品製造方法に関するものである。
【0002】
【背景の技術】
近年、住宅の内装部品としての周り縁や幅木、階段手摺、階段踏板、サッシ枠、家具、テーブル・カウンター等に各種の樹脂成形品が使用されている。このような樹脂成形品は、樹脂を含む混合材料を成形機のホッパに投入し、加熱溶融し押出成形または射出成形することによって製造されている。そして、このような樹脂成形品を連続的に複数製造し、かつ短時間で製造して生産効率を上げることが望まれている。
そこで、再生プラスチック(樹脂成形品)を連続的に複数製造する装置として、例えば、特開平6−134788号公報に記載されている装置が挙げられる。
この再生プラスチック成形装置は、加熱プラスチック押出機と、この加熱プラスチック押出機に接続された加熱プラスチック供給管と、該供給管に複数設けられた立上がり管と、この立上がり管に設けられた開閉シャッターと、立上がり管の上端にそれぞれ設けられた複数の成形ユニットとを備えている。この成形ユニットは、下金型と上金型とからなる金型と、該金型を押圧するプレス機とからなっている。
そして、加熱溶融された加熱プラスチック(樹脂)を前記押出機から前記供給管内に押し出し、該供給管に加熱プラスチックを加圧充填させる。この状態から、開閉シャッターを摺動させて前記立上がり管を開くと、供給管内の加圧された加熱プラスチックは立上がり管を上昇して金型内に加圧充填される。
この動作は、他の複数の成形ユニットにおいても行われて、前記供給管内の加熱プラスチックは、前記開閉シャッターの動作によっていずれかの成形ユニットに連続的に供給されて、それぞれの成形ユニットにおいて、再生プラスチックが成形されるようになっており、これによって一度に複数の再生プラスチックが製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記特開平6−134788号公報記載の再生プラスチック成形装置において、前記押出機には、一本の前記供給管が接続されており、この供給管に複数の立上がり管が順次接続されている。そして、それぞれの立上がり管の先端部に金型を備えた成形ユニットが接続されている。つまり、金型を備えた成形ユニットが押出機に対して複数直列に配置されている。
そのため、押出機から押し出される加熱プラスチックは、押出機から離れた金型ほど、前記供給管内での流通長さが長くなる。供給管内での流通長さが長くなると、加熱プラスチックと供給管内壁面との摩擦により、加熱プラスチックの流速が遅くなる傾向がある。このため、押出機から離れた金型ほど、加熱プラスチックの充填圧が小さくなってしまい、複数の金型全てに一定の充填圧で加熱プラスチックを充填するのが困難であり、この結果、金型で成形された成形品の品質を安定させるのが困難であった。
【0004】
また、前記供給管の長さが長く、この供給管内に加圧充填された加熱プラスチックは、管内において加熱された状態で、しかも長い時間滞留することになるので、加熱プラスチックの原料である樹脂の種類によっては、このように長い時間加熱されることによって、焦げ付きを生じたり、分解することがあるため、高品質な再生プラスチックを生産することが困難であった。
【0005】
さらに、前記立上がり管内の加熱プラスチックは、供給管に設けられた開閉シャッターを介して立上がり管および金型内に加圧充填されるようになっており、立上がり管と金型とは連通しているので、開閉シャッターを開くと加熱プラスチックは立上がり管から金型内に充填されるようになっている。そのため、例えば、金型に加熱プラスチックを充填する際に、管内に充填されている加熱プラスチックをサンプリングすることによって、再生プラスチックの性能検証を予め行うことができず、品質の安定した再生プラスチックを生産することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、一定の圧力下で充填することによって品質の安定した樹脂成形品を製造することができ、かつ、連続的に樹脂成形品を複数製造することのできる樹脂成形品製造装置を使用した樹脂成形品製造方法を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、例えば、図1(a)〜(d)、図2に示すように、樹脂成形品を複数連続して製造する樹脂成形品製造装置1を使用して樹脂成形品を製造する樹脂成形品製造方法であって、
前記樹脂成形品製造装置1は、
溶融した樹脂2を押し出す押出機3と、
この押出機3から押し出される樹脂2が加圧充填される複数の金型4とを備え、
前記複数の金型4は、前記押出機3の樹脂押出部8に順次設置できるように、移動可能で、かつ、
前記金型4は、前記樹脂押出部8に対して接離できるように水平方向に進退移動可能となっており、
前記樹脂成形品製造装置1の金型4を樹脂押出部8に設置する金型設置工程と、
前記樹脂押出部に設置された金型に、樹脂押出部から樹脂を押し出して加圧充填する樹脂充填工程と、
樹脂が加圧充填された金型を退避移動して、次の金型を樹脂押出部に移動して設置する金型切換工程とを含み、
前記金型切換工程の際に、前記樹脂押出部から樹脂をサンプリングすることを特徴とする。
【0007】
請求項1の発明によれば、押出機3と、この押出機3から押し出される樹脂2が加圧充填される複数の金型4とを備え、前記複数の金型4は、前記押出機3の樹脂押出部8に順次設置できるように、移動可能となっているので、前記複数の金型4を移動させて、前記押出機3の樹脂押出部8に順次設置し、この押出機3からそれぞれの金型4に樹脂2を加圧充填することによって、容易に樹脂成形品を複数連続して製造することができ、生産効率を向上させることができる。
【0008】
また、金型設置工程と、樹脂充填工程と、金型切換工程とを含むので、前記金型設置工程において、前記金型4を樹脂押出部8に設置し、前記樹脂充填工程において、樹脂押出部8から樹脂2を前記金型4に加圧充填し、前記金型切換工程において、樹脂2が加圧充填された金型4を次の金型4に切り換える。そして、これらの工程を繰り返すことによって容易に樹脂成形品を複数連続して製造することができる。
また、従来のように金型が押出機に対して複数直列に配置されている場合は、押出機から離れた金型ほど加圧充填された樹脂の圧力が小さく、複数の金型全てに一定の圧力で樹脂を充填するのが困難であり、よって金型で成形された樹脂成形品の品質を安定させるのが困難であったが、本発明では、前記金型設置工程と前記樹脂充填工程とによって、金型4に樹脂押出部8から樹脂2を加圧充填したのち、前記金型切換工程において樹脂2が加圧充填された金型4を退避移動させて次の金型4に切り換えて、さらに、この金型4に樹脂2を加圧充填することによって、複数の金型4に樹脂押出部8から順次、樹脂2が加圧充填されるので、樹脂押出部8から加圧充填される樹脂2の圧力を一定に保つことができる。よって、成形性が良く、品質の安定した樹脂成形品を複数連続して製造することができる。
さらに、溶融した樹脂2は、従来のように供給管および立上がり管内に長い時間加熱された状態で滞留することがなく、押出機3から押し出されてすぐに金型4に順次加圧充填されるので、長い時間加熱された状態とすることによって樹脂2に焦げ付きが生じたり分解することなく、高品質な樹脂成形品を製造することができる。
また、溶融した樹脂2は、樹脂押出部8から押し出されてすぐに金型4に順次加圧充填されるので、樹脂2を溶融した状態に保つために加熱する熱を最小限とすることができ、よってコストの削減にもつながる。
さらに、従来のように供給管と立上がり管から金型に樹脂を加圧充填する場合は、供給管の長さが長いので、樹脂詰まりが生じることがあり使用した後にこれらの管内を清掃する必要があり、その作業に手間がかかったが、本発明では、樹脂押出部8からすぐに金型4に加圧充填されるので、樹脂詰まりを防止することができるとともに、樹脂押出部8を清掃する場合もその作業を容易に行うことができる。
また、前記金型切換工程の際に、前記樹脂押出部8から樹脂2をサンプリングするので、それぞれの金型4で製造される樹脂成形品の品質を順次検証することができる。よって、品質の安定した樹脂成形品を複数連続して製造することができる。
【0012】
前記樹脂2は、例えば、1種類の樹脂であっても良いし、複数の樹脂であっても良い。また、木粉を含む樹脂であっても良いし、不純物を含む樹脂であっても良い。
木粉を含む樹脂を使用した場合は、製造される樹脂成形品の表面に木粉があらわれて、木質感のある樹脂成形品とすることができる。
また、不純物を含む樹脂を使用した場合は、例えば、ペットボトル等の容器がリサイクルされるので、資源の有効利用や環境保護を図ることができる。
また、前記金型4は樹脂押出部8に対して接離できるように移動可能となっているので、前記金型4と前記樹脂押出部8を接することによって、樹脂押出部8から金型4内に樹脂2を確実に加圧充填することができる。(図1(b)参照)
そして、金型4内に樹脂2を加圧充填した後に、前記金型4と前記樹脂押出部8を離すことによって、前記金型4を移動させて次の金型4に容易に切り換えて、金型4を樹脂押出部8に順次設置することができる。(図1(c),(d)参照)
【0013】
請求項2の発明は、例えば、図2に示すように、請求項1記載の樹脂成形品製造方法において、
前記押出機3の樹脂押出部8の下流側(例えば、押出口9側)には、ターンテーブル13が回転可能に設けられ、
このターンテーブル13に前記複数の金型4が取り付けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明によれば、前記押出機3の樹脂押出部8の下流側9に、回転可能に設けられたターンテーブル13に前記複数の金型4が取り付けられているので、このターンテーブル13を回転させることによって、前記複数の金型4は回転する。したがって、前記押出機3の樹脂押出部8に前記金型4を順次移動させて切り換えることによって、樹脂2を金型4にスムーズに加圧充填することができ、樹脂成形品を複数連続して製造することができる。
【0018】
請求項3の発明は、例えば、図1(a)〜(d)に示すように、請求項1又は2に記載の樹脂成形品製造方法において、
前記金型4には、該金型4内に加圧充填される前記樹脂2の圧力を検知する圧力検知センサ16が設けられていることを特徴とする。
【0019】
請求項3の発明によれば、前記金型4には、前記樹脂2の圧力を検知する圧力検知センサ16が設けられているので、この圧力検知センサ16によって、金型4内に加圧充填された樹脂2の圧力を検知でき、一定の圧力で金型4内に加圧充填されているかを調べることができる。よって、品質の安定した樹脂成形品を製造することができる。
【0020】
なお、前記押出機3の樹脂押出部8にも、樹脂2の圧力を検知する圧力検知センサ11を設けても良い。この場合、樹脂押出部8に加圧充填された樹脂2の圧力を検知することができるので、金型4内に、加圧充填された樹脂2の圧力と比較することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)〜(d)は、本発明の実施の形態を示すためのもので樹脂成形品を製造する工程における樹脂成形品製造装置の側断面図、図2は、樹脂成形品製造装置の平面図である。
図1および図2に示すように、樹脂成形品製造装置1は、例えば、住宅の内装部品としての周り縁や幅木、階段手摺、階段踏板、サッシ枠、家具、テーブル・カウンター等に使用される樹脂成形品を複数連続して製造する装置である。
この樹脂成形品製造装置1は、溶融した樹脂2を押し出す押出機3と、この押出機3から押し出される樹脂2が加圧充填される複数の金型4とを備えている。
【0028】
前記押出機3は、基台17上に設置され、その構成は、周知の押出機と同様のもので、加熱可能な円筒状の押出機本体5と、該押出機本体5内に樹脂2を投入するホッパ6と、この投入された樹脂2を押出機本体5の外部に押し出すスクリュー7と、押出機本体5の先端に設けられて内部に充填されている樹脂2が外部に押し出される際に充填される樹脂押出部8とを備えている。
【0029】
前記スクリュー7は、その表面に螺旋状に溝7aが形成されており、往復運動や回転運動するようになっている。つまり、ホッパ6側から樹脂押出部8側に移動しながら回転することによって、樹脂2を均一に混ぜたり、この溝7aに樹脂2を食い込ませて樹脂押出部8に樹脂2を押し出し、樹脂2を押し出した後は、樹脂押出部8側からホッパ6側に移動するようになっている。
【0030】
前記樹脂押出部8は、その先端に樹脂2を外部に押し出すために開閉可能な押出口9が形成されている。
また、樹脂押出部8は、後述する金型4の充填口10と嵌合するようになっており、この充填口10と樹脂押出部8とが嵌合した際に、前記押出口9は開き、押出機本体5内に加圧充填された樹脂2が押出口9から金型4内に充填される。
また、この樹脂押出部8には、該樹脂押出部8内に加圧充填された樹脂2の圧力を検知する圧力検知センサ11が設けられている。
【0031】
前記押出機本体5の周囲には、熱を発生させて押出機本体5を加熱するヒータ12が設けられている。
なお、特に図示しないが、スクリュー7の左側にはスクリュー7に対して回転運動や往復運動の駆動力を与える駆動源となるモータ等からなる運動機構が備えられている。
【0032】
前記複数の金型4は、押出機3の樹脂押出部8に順次設置できるように、移動可能となっている。
すなわち、押出機3の樹脂押出部8の下流側(押出口9側)には、ターンテーブル13が回転可能に設けられている。このターンテーブル13は、複数の金型4が設置される円盤14と、該円盤14の下面中心部に取り付けられた回転軸15とを備えている。そして、前記円盤14上に複数の金型4が円周に沿って放射状に設置されている。
このターンテーブル13は、複数の金型4が押出機3の樹脂押出部8に設置されるように、自動的に順次、回転移動するようになっている。
【0033】
前記金型4は、上型4aと下型4bとからなっており、これら上型4aと下型4bとは着脱可能となっている。この金型4には、樹脂押出部8から樹脂2が加圧充填される充填口10が設けられている。この充填口10は、前記樹脂押出部8と嵌合するようになっている。
また、この金型4は、樹脂押出部8と接離できるようにターンテーブル13上で移動可能となっている。
さらに、金型4の上型4aには、金型4内に加圧充填される樹脂2の圧力を検知する圧力検知センサ16が設けられている。
【0034】
なお、前記樹脂2は、例えば、1種類の樹脂であっても良いし、複数の樹脂であっても良い。また、木粉を含む樹脂であっても良いし、不純物を含む樹脂であっても良い。
前記樹脂2としては、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
また、木粉としては、例えば、住宅等の建物を解体した際に排出される木質廃材や家具を解体した際に排出される木質廃材、建物建築中に排出される木材の端材、おが屑等が挙げられる。このような木粉を含む樹脂を使用した場合は、製造される樹脂成形品の表面に木粉があらわれるので、木質感のある樹脂成形品とすることができる。
不純物を含む樹脂としては、例えば、容器包装リサイクル法によるプラスチックゴミを使用する。プラスチックゴミには、ペットボトル、人工大理石等の水酸化アルミニウムを含んだアクリル樹脂、ガラス繊維で補強された強化プラスチック(FRP)、ナイロン、さらに樹脂に紙や布、アルミ箔等を含んだもの等が挙げられる。このような不純物を含む樹脂を使用した場合は、ペットボトル等がリサイクルされるので、資源の有効利用や環境保護を図ることができる。
【0035】
次に、図1(a)〜(d)および図2に基づいて、樹脂成形品製造装置1を使用して樹脂成形品を製造する樹脂成形品製造方法を説明する。
まず、図1(a)および図2に示すように、基台17上に押出機3を設置し、この押出機3の樹脂押出部8の下流側(押出口9側)に、前記ターンテーブル13を設置する。
そして、このターンテーブル13上に6つの金型4を該金型4の充填口10が外側に向くように円周に沿って放射状に等間隔に設置する。
次に、金型4を押出機3の樹脂押出部8に設置する。すなわち、前記押出機3の樹脂押出部8と、金型4の充填口10とは離れているので、金型4を押出機8側に移動させて、金型4の充填口10と樹脂押出部8の押出口9とを嵌合させることによって、押出機3から樹脂2が加圧充填される位置に金型4を設置する。
(金型設置工程)
【0036】
次に、図1(b)に示すように、前記押出機3のホッパ6から、予め周知の粉砕方法によって粉砕し溶融した樹脂2を投入する。すると、押出機本体5内のスクリュー7が回転しながらホッパ6側から樹脂押出部8側に移動し、樹脂2を樹脂押出部8に押し出す。樹脂押出部8に押し出された樹脂2は、押出口9が開くことによって、押出口9から金型4の充填口10に加圧充填されて金型4内に加圧充填される。(樹脂充填工程)
このように金型4内に樹脂2が加圧充填されると、開いていた押出口9は閉じて押出機本体5内に加圧充填された樹脂2が、外側に漏れないようになる。
【0037】
その後、図1(c)に示すように、樹脂2が加圧充填された金型4の充填口10を樹脂押出部8から離し、この金型4を退避移動させる。
次いで、ターンテーブル13を回転させることによって(図2参照)、次の金型4を押出機3の樹脂押出部8に設置する。(図1(d)参照)
すなわち、上述したように金型4を押出機3側に移動させて、金型4の充填口10と樹脂押出部8の押出口9とを嵌合させることによって、押出機3から樹脂2が加圧充填される位置に金型4を設置する。(金型切換工程)
【0038】
すると、閉じていた押出口9が開いて、押出機本体5内に加圧充填されている樹脂2は、押出口9から金型4の充填口10を介して金型4内に加圧充填される。(図1(b)参照)
そして、押出口9が閉じると、嵌合していた充填口10が押出口9から離れて金型4が退避移動し(図1(c)参照)、さらに、ターンテーブル13を移動させて(図2参照)、上述した工程を繰り返し、順次金型4に樹脂2を加圧充填する。
【0039】
上述したようにして金型4に加圧充填された樹脂2は、その後、冷却されて硬化すると、脱型されて樹脂成形品となる。そして、脱型された金型4は、回転移動して再び使用され、上述した工程により順次、樹脂2が加圧充填されて樹脂成形品が製造される。
【0040】
また、金型4内に加圧充填された樹脂2の圧力を、金型4に設けられた圧力検知センサ16で他の金型4内の圧力と一定であるかを調べておく。さらに、押出機3の樹脂押出部8に設けられた圧力検知センサ11でも、樹脂押出部8内に加圧充填された樹脂2の圧力を調べて、他の金型4に加圧充填する際の圧力と一定であるかを調べる。
【0041】
また、金型切換工程の際、すなわち、前の金型4に樹脂2を加圧充填して、充填口10と押出口9とが離れた後に、樹脂押出部8の押出口9を開くことによって、押出口9から樹脂2をサンプリングしても良い。
【0042】
本発明の実施の形態によれば、押出機3と複数の金型4とを備え、複数の金型4は、樹脂押出部8に順次設置できるように移動可能となっているので、複数の金型4を移動させて、押出機3の樹脂押出部8に順次設置し、この押出機3からそれぞれの金型4に樹脂2を加圧充填することによって、容易に樹脂成形品を複数連続して製造することができ、生産効率を向上させることができる。
また、従来と異なり、押出機3から加圧充填される樹脂2の圧力を一定に保つことができ、よって、成形性が良く、品質の安定した樹脂成形品を複数連続して製造することができる。
【0043】
また、溶融した樹脂2は、長い時間加熱された状態で樹脂押出部8内に滞留されることなく、すぐに金型4に加圧充填されるので、焦げ付きが生じたり、分解することがなく、高品質な樹脂成形品を製造することができる。
また、溶融した樹脂2を押出機3内で加熱する場合に、加熱する熱を最小限とすることができ、よってコストの削減につながる。
さらに、樹脂2は、樹脂押出部8からすぐに金型4に加圧充填されるので、樹脂詰まりを防止することができるとともに、樹脂押出部8を清掃する場合もその作業を容易に行うことができる。
【0044】
また、前記複数の金型4は、前記押出機3の樹脂押出部8に順次設置できるように、移動可能となっているので、金型4を前記押出機3の樹脂押出部8に設置して樹脂2を加圧充填した後に、次の金型4を前記押出機3の樹脂押出部8に設置する切換時にそれぞれ、前記樹脂押出部8から樹脂をサンプリングすることができる。よって、それぞれの金型4で製造される複数の樹脂成形品の品質を順次検証することができるとともに、品質を一定に保つことができる。
【0045】
前記押出機3の樹脂押出部8の下流側(押出口9側)に、回転可能に設けられたターンテーブル13に複数の金型4が取り付けられているので、このターンテーブル13を回転させて、押出機3の樹脂押出部8に金型4を順次移動させて切り換えることによって、樹脂2を金型4にスムーズに加圧充填することができ、樹脂成形品を複数連続して製造することができる。
【0046】
前記金型4は、金型4と樹脂押出部8とが接離できるように移動可能となっているので、金型4を樹脂押出部8に接することによって、樹脂押出部8から金型4内に樹脂2を確実に加圧充填することができる。そして、金型4内に樹脂2を加圧充填した後に、金型4を樹脂押出部8から離すことによって、金型4を移動させて次の金型4に容易に切り換えて、次の金型4を樹脂押出部8に順次設置することができる。
【0047】
前記金型4には、樹脂2の圧力を検知する圧力検知センサ16が設けられているので、金型4内に加圧充填された樹脂2の圧力を検知でき、一定の圧力で金型4内に加圧充填されているかを調べることができる。よって、品質の安定した樹脂成形品を製造することができる。
また、押出機3の樹脂押出部8にも圧力検知センサ11が設けられているので、樹脂押出部8に加圧充填された樹脂2の圧力を検知でき、金型4内に加圧充填された樹脂2の圧力と比較することができる。
【0048】
なお、本発明の実施の形態では、前記複数の金型4は、ターンテーブル13上に設置されて回転移動することによって、押出機3の樹脂押出部8に設置されるとしたが、例えば、図3に示すように、金型4を押出機3に対して水平方向に移動することによって、樹脂押出部8に設置されるようにしても良い。この場合は、例えば、押出機3が設置されている基台17と等しい高さの台18上に、複数の金型4を設置して、この台18を押出機3に対して水平方向に移動させる。
また、図4に示すように、金型4を押出機3に対して上下方向に移動することによって、樹脂押出部8に設置されるようにしても良い。この場合は、例えば、押出機3が設置されている基台17に対して上下方向に複数段の板状部材19を設け、この板状部材19それぞれに金型4を設置する。そして、これら板状部材19を押出機3に対して上下方向に移動させる。
【0049】
さらに、ターンテーブル13は、円盤14と該円盤14に設けられた回転軸15からなるとしたが、例えば、平面視矩形状の盤状部材と回転軸とからなるものとしても良い。
【0050】
また、前記押出機3の樹脂押出部8と前記金型4とは、接離できるように移動可能となっており、前記金型設置工程において、金型4を押出機3側に移動させることによって、押出機3から樹脂2が加圧充填される位置に金型4を設置するとしたが、例えば、押出機3を金型4側に移動させることによって、前記位置に金型4を設置するようにしても良いし、金型4と押出機3をそれぞれ移動させることによって前記位置に設置しても良い。
【0051】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、押出機と複数の金型とを備え、複数の金型は、押出機の樹脂押出部に順次設置できるように、移動可能となっているので、前記押出機から加圧充填される樹脂の圧力を一定に保つことができる。したがって、成形性が良く、品質の安定した樹脂成形品を容易に複数連続して製造することができる。
また、前記金型と前記樹脂押出部を接することによって、樹脂押出部から金型内に樹脂を確実に加圧充填することができる。そして、金型内に樹脂を加圧充填した後に、前記金型と前記樹脂押出部を離すことによって、前記金型を移動させて次の金型に容易に切り換え、金型を樹脂押出部に順次設置することができる。
また、金型設置工程と、樹脂充填工程と、金型切換工程とを繰り返すことによって、前記押出機から加圧充填される樹脂の圧力を一定に保つことができる。したがって、成形性が良く、品質の安定した樹脂成形品を容易に複数連続して製造することができる。
また、前記金型切換工程の際に、前記樹脂押出部から樹脂をサンプリングするので、それぞれの金型で製造される樹脂成形品の品質を順次検証することができる。よって、品質の安定した樹脂成形品を複数連続して製造することができる。
【0052】
請求項2の発明によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記複数の金型は、回転可能に設けられたターンテーブルに取り付けられているので、金型を回転させることによって、樹脂を順次金型にスムーズに加圧充填することができ、樹脂成形品を複数連続して製造することができる。
【0054】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、金型には圧力検知センサが設けられているので、金型内に加圧充填された樹脂の圧力を検知でき、一定の圧力で金型内に加圧充填されているかを調べることができる。よって、品質の安定した樹脂成形品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すためのもので、(a)〜(d)は、樹脂成形品を製造する工程における樹脂成形品製造装置の側断面図である。
【図2】同、樹脂成形品製造装置の平面図である。
【図3】本発明のその他の実施の形態を示すためのもので、樹脂成形品製造装置の平面図である。
【図4】本発明のその他の実施の形態を示すためのもので、樹脂成形品製造装置の側面図である。
【符号の説明】
1 樹脂成形品製造装置
2 樹脂
3 押出機
4 金型
8 樹脂押出部
13 ターンテーブル
16 圧力検知センサ
Claims (3)
- 樹脂成形品を複数連続して製造する樹脂成形品製造装置を使用して樹脂成形品を製造する樹脂成形品製造方法であって、
前記樹脂成形品製造装置は、
溶融した樹脂を押し出す押出機と、
この押出機から押し出される樹脂が加圧充填される複数の金型とを備え、
前記複数の金型は、前記押出機の樹脂押出部に順次設置できるように、移動可能で、かつ、
前記金型は、前記樹脂押出部に対して接離できるように水平方向に進退移動可能となっており、
前記樹脂成形品製造装置の金型を樹脂押出部に設置する金型設置工程と、
前記樹脂押出部に設置された金型に、樹脂押出部から樹脂を押し出して加圧充填する樹脂充填工程と、
樹脂が加圧充填された金型を退避移動して、次の金型を樹脂押出部に移動して設置する金型切換工程とを含み、
前記金型切換工程の際に、前記樹脂押出部から樹脂をサンプリングすることを特徴とする樹脂成形品製造方法。 - 請求項1記載の樹脂成形品製造方法において、
前記押出機の樹脂押出部の下流側には、ターンテーブルが回転可能に設けられ、
このターンテーブルに前記複数の金型が取り付けられていることを特徴とする樹脂成形品製造方法。 - 請求項1又は2に記載の樹脂成形品製造方法において、
前記金型には、該金型内に加圧充填される前記樹脂の圧力を検知する圧力検知センサが設けられていることを特徴とする樹脂成形品製造方法。
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