JP4753365B2 - トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
電子写真や静電記録等で採用される乾式現像方式には、トナー及びキャリアからなる二成分系現像剤を用いる方式と、キャリアを含まない一成分系現像剤を用いる方式とがある。前者の方式は、比較的安定して良好な画像が得られるが、キャリアの劣化並びにトナーとキャリアとの混合比の変動等が発生しやすいことから長期間にわたっての一定品質の画像は得られにくく、また、装置の維持管理性やコンパクト化に難点がある。そこで、こうした欠点を有しない後者の一成分系現像剤を用いる方式が注目されるようになっている。
このようなチャージアップ現象が発生すると、現像スリーブ上に形成されたトナー層の上層のトナーは、帯電を持ちにくくなるのでトナーの帯電量が低下し、この結果、非画像部への地汚れ、トナー漏れ、トナー飛散を生じ易い。
このような現象をなくすためには、現像スリーブ上に形成されるトナー層中のトナーの帯電量をできる限り均一に制御し得る構成とすることが必要となる。
特許文献1に記載の珪酸マグネシウム質鉱物類(アタパルジャイト、セピオライト等)は含水率が高く、通常使用環境においても帯電不良が発生しやすく、地汚れ、トナー漏れ、トナー飛散等、帯電不良に起因する問題が発生しやすい。
特許文献2〜4に記載のシリコーンオイルで処理した珪酸マグネシウムを使用した場合はシリコーンオイルによるトナー流動性の悪化、帯電上昇等を引き起こし、現像器での搬送不良、濃度低下を引き起こす。また、実施例に記載されている粒径の珪酸マグネシウムは現像器内で脱離が生じやすく、現像部材、潜像担持体等の汚染が生じ易く、特に有機ホウ素化合物を使用しているトナーにおいては耐久劣化が激しくなり画像に悪影響がでる。
特許文献6に記載のトナーのように、チタン酸微粉体を使用した場合、この材料自体が低抵抗である為、帯電のリークが大きく、地汚れ、トナー漏れ、トナー飛散を生じ易い。
特許文献7に記載のトナーのように、チタニアを使用した場合もまたこの材料が低抵抗、高誘電率材料である為、添加量調整が困難で、多量に添加すると帯電のリークが大きくトナー全体の帯電低下を引き起こし、また、少量であると帯電上昇を引き起こす。これによりどちらの場合も地汚れ、トナー漏れ、トナー飛散を生じ易い。
特許文献8には、トナー母粒子に、表面に少なくとも脂肪酸のアルカリ金属塩と脂肪酸の非アルカリ金属塩を有してなる無機粒子を外添してなる静電潜像現像用トナーが記載されているが、このトナーも地汚れ、トナー漏れに対しては十分満足できるものではない。
本発明の目的は、電子写真技術を応用した複写機、プリンター等に使用する静電荷現像用トナー組成物、およびそれを用いる画像形成方法に関し、特に、現像器における現像ローラと規制ブレード間での摩擦帯電を効率良く、均一に行うことにより、地汚れが発生せず、かつ、現像ローラ上トナーのリセット不良による供給トナーのトナー漏れ、静電凝集による搬送面のスジ、チャージャー汚れを抑制し、しかも優れた画像安定性の得られる静電荷現像用トナー組成物及びこのトナー組成物を用いた画像形成方法を提供することにある。
すなわち、本願発明は以下の(1)〜(6)である。
(2) 前記脂肪酸が下記一般式(2)で表される脂肪酸であることを特徴とする上記(1)記載のトナー。
CnH2n+1COOH (2)
(n=10〜25)
(3) 前記フォルステライトの微粒子の平均一次粒径が0.05μm〜0.15μm、平均二次粒径が0.2μm〜0.6μmであり、トナー母体100質量部に対し、0.05〜2質量部添加されている上記(1)又は(2)に記載のトナー。
(4) 少なくとも、結着樹脂及び着色剤を有するトナー母体に無機微粒子を外添したトナーによってカラー画像を形成する画像形成方法において、該画像形成方法が、少なくとも静電潜像を保持するための静電潜像保持体を有し、1次帯電された静電潜像保持体に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、該静電潜像を複数の現像装置が有している各色のトナーによって現像し、該静電潜像保持体上にトナー画像を形成する一成分現像法による現像工程、該潜像保持体上に形成された各色のトナー画像を記録材に転写する転写工程、及び、該記録材に転写されたトナー画像を該記録材に定着する定着工程を有するものであり、該トナーが上記(1)〜(3)のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする非磁性一成分画像形成方法。
(5)静電潜像保持体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナーを保持し、該トナーは、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
MgxSiyO(x+2y) (1)
(ただし、x、yは整数である。)
特に本発明の効果をより発揮できることから、上記珪酸マグネシウム化合物としては、フォルステライト(Mg2SiO4)、ステアタイト、エンスタタイト(MgSiO3)が好ましく、フォルステライトが特に好ましい。
比誘電率が2より小さいと帯電助剤としての機能を果たさず、10より大きいとチャージアップの要因となり、現像器中でのトナーの帯電が不均一になる。また、体積固有抵抗が1011Ω・cmより小さいと静電潜像保持体を帯電する為の帯電部材に付着した際、表面抵抗を低下させ、静電潜像保持体の帯電不良を引き起こす。
珪酸マグネシウム化合物の平均二次粒径が0.6μmより大きいと、トナーへの付着力が弱く、トナーから脱離しやすい状態にあるため、トナー担持体や規制部材、潜像担持体へ移行し、部材汚染を引き起こす。一方、平均一次粒径が0.05μmより小さいものは、現像器内でのトナー同士の摩擦や、トナー担持体と規制部材との摩擦により、トナー母体に埋まりこみ易くなり、トナー粒子の帯電量が増加したり、トナー母体表面の帯電性が不均一になるため、トナー帯電量分布が広がり低帯電トナーが発生することにより、静電凝集による搬送面のスジの発生や現像ローラ上トナーのリセット不良による供給トナーのトナー漏れが助長される。
本発明に用いられる珪酸マグネシウムの製造方法としては、たとえば特開2003−327470号公報に記載の方法が挙げられる。
以下では、珪酸カルシウム化合物としてフォルステライトを例にして説明する。
そこで、フォルステライト粒子を脂肪酸で表面処理することで、フォルステライトをマイナス帯電よりにし、感光体との吸着力を抑制し、クリーニングブレードで回収しやすくする。また、すり抜けたとしてもマイナスよりに帯電されているため、チャージャーにつきにくい。
CnH2n+1COOH (2)
(n=10〜25、好ましくは15〜20)
nが10より小さいと溶融しやすく、凝集などによる画像ノイズが発生する。また、25より大きいと水に溶けにくく、表面処理がしにくくなる。より好ましいのはn=15〜20である。
上記のような脂肪酸を表面に特定の比率で有してなる無機微粒子を外添剤として用いると、帯電性が向上し、チャージャー汚れが抑制される。
本発明に用いられる脂肪酸による処理方法としては、本発明に用いられる脂肪酸による処理方法としては、無機微粒子を純水に分散させ、水系スラリーをアルカリ性にし、加熱しながら脂肪酸塩を投入することで、無機微粒子を核として脂肪酸を析出させるような方法が挙げられる。
以下では、本発明を粉砕法トナーを例にして説明を行うが、本発明はこれに限定されるものではない。
バインダー樹脂の種類は特に制限されず、フルカラートナーの分野で公知のバインダー樹脂、例えば、ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、エポキシ系樹脂、COC(環状オレフィン樹脂(例えば、TOPAS−COC(Ticona社製)))等であってよいが、現像器内での耐ストレス性の観点から、ポリエステル系樹脂を使用することが好ましい。
本発明において好ましく使用されるポリエステル系樹脂としては、多価アルコール成分と多価カルボン酸成分を重縮合させることにより得られたポリエステル樹脂が使用可能である。
すなわち、第1バインダー樹脂としては、上述した多価アルコール成分と多価カルボン酸成分を重縮合させて得られたポリエステル樹脂、特に多価アルコール成分としてビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物を用い、多価カルボン酸成分としてテレフタル酸およびフマル酸を用いて得られたポリエステル樹脂を用いる。
また、第2バインダー樹脂としてはビニル系ポリエステル樹脂、特にポリエステル樹脂の原料モノマーとしてビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、テレフタル酸、トリメリット酸およびコハク酸を用い、ビニル系樹脂の原料モノマーとしてスチレンおよびブチルアクリレートを用い、両反応性モノマーとしてフマル酸を用いて得られたビニル系ポリエステル樹脂を用いる。
一般に、ワックスの極性が低いほうが定着部材ローラとの離型性に優れている。
本発明に用いられるワックスは、極性の低い炭化水素系ワックスである。
(炭化水素系ワックス)
炭化水素系ワックスとは、炭素原子と水素原子のみからなるワックスであり、エステル基、アルコール基、アミド基などを含まない。具体的な炭化水素系ワックスとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとプロピレンの共重合体、などのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックス、フィッシャートロプシュワックス、などの合成ワックスなどが挙げられる。このうち、本発明において好ましいものは、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスであり、さらに好ましくはポリエチレンワックス、パラフィンワックスである。
本発明におけるワックスの融点は、示差走査型熱量計(DSC)にて測定される昇温時のワックスの吸熱ピークのピークトップ温度であり、70℃〜90℃の範囲にあることが好ましい。90℃よりも高いと、定着プロセスにおけるワックスの溶融が不十分になり、定着部材との分離性が確保できなくなる。また70℃よりも低いと、高温高湿環境においてトナー粒子同士が融着するなど、保存安定性に問題が生じる。低温での定着分離性に余裕を持たせるためには、ワックスの融点は70℃〜85℃がより好ましく、さらに好ましくは70℃〜80℃の範囲である。
また、示差走査型熱量計(DSC)にて測定される昇温時のワックス吸熱ピークの半値幅は、7℃以下であることが好ましい。本発明におけるワックスの融点は比較的低いため、吸熱ピークがブロード、つまり低温域から溶融するようなワックスは、トナーの保存安定性に悪影響を及ぼす。
本発明のトナー中におけるワックスの含有量は、3〜10質量%、好ましくは4〜8質量%、さらに好ましくは4〜6.5質量%の範囲にある。ワックスの含有量が3質量%以下未満であると、定着プロセスにおいて溶融トナーと定着部材との間に染み出すワックスの量が不十分であり、溶融トナー−定着部材間の接着力が下がらないため、記録部材が定着部材から離れない。一方、ワックスの含有量が10質量%を超過すると、トナー表面に露出するワックス量が増加し、トナー粒子の流動性の悪化により、現像ユニットから感光体、感光体から記録部材への転写効率が低下し、画像品位が著しく低下するだけでなく、トナーの表面のワックスが離脱し、現像部材や感光体の汚染を引き起こすため、好ましくない。
トナー粒子中における第1バインダー樹脂(内添ワックス重量を含む)と第2バインダー樹脂の含有割合は重量比で80/20〜55/45好ましくは70/30〜60/40である
第1バインダー樹脂が少なすぎると分離性、耐高温オフセット性が低下して問題となる。第1バインダー樹脂が多すぎると光沢性、耐熱保管性が低下する。
より好ましくは上記のような重量比で使用された第1バインダー樹脂と第2バインダー樹脂からなるバインダー樹脂の軟化点は100〜125℃、特に好ましくは105〜125℃である。本発明においてはワックスが内添された第1バインダー樹脂と第2バインダー樹脂からなるバインダー樹脂の軟化点が上記範囲内であればよい。
第1バインダー樹脂はテトラヒドロフラン(THF)に不溶な成分を含有していることが、耐高温オフセット性の観点から好ましい。ワックス内添第1バインダー樹脂中でのTHF不溶成分含有量で0.1〜15重量%、特に0.2〜10重量%、さらに0.3〜5重量%が好ましい。
本発明で使用される着色剤としては、従来からフルカラートナーの着色剤として使用されている公知の顔料及び染料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー185、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を挙げることができる。トナー粒子中における着色剤の含有量としては全バインダー樹100重量部に対し2〜15重量部の範囲が好ましい。着色剤は、使用される第1バインダー樹脂と第2バインダー樹脂との混合バインダー樹脂中に分散されたマスターバッチの形態で使用されることが分散性の観点から好ましい。マスターバッチの添加量は含有される着色剤の量が上記範囲内となるような量であればよい。マスターバッチ中の着色剤含有率は20〜40重量%が好適である。
本発明のトナーにおいて、従来からフルカラートナーで使用されている公知の荷電制御剤を用いても良い。
例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。荷電制御剤としてはサリチル酸金属塩又はその誘導体の金属塩が特に好ましい。
本発明では、前述の珪酸マグネシウム化合物と合わせて流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として他の無機微粒子が用いることができる。
無機微粒子の具体例としては、例えば酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、酸化チタン、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
本発明における外添剤総量としては、トナー母体100質量部に対して1.0〜5.0質量部である事が好ましい。外添剤総量が上記の範囲より多い場合、カブリ、現像性、定着分離性が悪化する。外添剤総量が上記の範囲より少ない場合、流動性、転写性、耐熱保管性が悪化する。
本発明のトナーは、上記炭化水素系ワックスが内添された第1バインダー樹脂、第2バインダー樹脂、および着色剤を従来の方法で混合、混練、粉砕、分級し、所望の粒径を有するトナー粒子(着色樹脂粒子)を得、外添剤と混合することにより得ることができる。トナー粒子の平均粒径としては4〜10μm、好ましくは5〜10μmである。
また、本発明のトナーは、静電潜像保持体、帯電手段、現像手段及びクリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在としたプロセスカ−トリッジにおける現像手段に保持して用いることができる
まず、用いた材料についての物性の測定方法及び得られた試料の評価方法について述べる。
(評価)
(トナー粒子径(コールター))
トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を固形分にして2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dp)を求めることができる。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
フローテスター(CFT−500/島津製作所社製)を用い、測定試料1.5gを秤量し、H1.0mm×φ1.0mmのダイを用いて、昇温速度3.0℃/min、予熱時間180秒、荷重30kg、測定温度範囲80〜140℃の条件で測定を行い、上記の試料が1/2流出した時の温度を軟化点とした。
一次粒子径は無機微粒子を樹脂で包埋し、ミクロトームで薄片を作成し、これをTEM観察により粒子径を測定した。
二次粒子径はレーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(LA−920/堀場製作所製)を用い、分散剤として界面活性剤を0.1〜5ml加え、測定試料を固形分にして2〜20mg加える。試料を懸濁した液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により測定した。
(株)リコー製 IPSiO CX2500を使用し、印字率6%の所定のプリントパターンを、N/N環境下(23℃、45%)の3000枚連続複写後に現像器の状態(漏れ、スジ)、チャージャー汚れおよび複写画像(地汚れ、画像濃度)を目視により観察し、評価した。判定基準は以下の通りである。
○ 良好
△ 実使用上問題のないレベル
× 実使用上NG
(珪酸マグネシウム化合物の作成)
Mg(OH)2粉末のスラリーとSiO2粉末(平均一次粒子径0.02μm)をMgO:SiO2(モル比)で2:1となる様に秤量し、MgO濃度71.5g/L、SiO2濃度53.3g/Lで150Lのスラリーとし、サンドグラインダーミルにて、メディアに0.8mmφのアルミナシリカ系ビーズを用い、メディア充填率80%、送液速度4.0L/min、スラリーパス回数3パスの条件で湿式粉砕を行った。スラリーをスプレードライヤーで噴霧乾燥し、電気炉にて大気中で1100℃で30分焼成を行った。その後、焼成品を300g/Lとなるようにスラリー化して、50Lをサンドグラインダーミルにて、メディアに0.8mmφのアルミナシリカ系ビーズを用い、メディア充填率80%、送液速度5.6L/min、スラリーパス回数2パスの条件で湿式粉砕を行った。スラリーをスプレードライヤーで噴霧乾燥し、サンドミルにて粉砕し、フォルステライトを得た。
以上のようにして得られた粉末を、X線回折により同定したところ、フォルステライトの単一相であった。また、平均一次粒子径は0.10μm、比表面積は18.9m2/g、平均二次粒子径は0.39μmであった。
上記で作成したフォルステライト100gを純水1リットル中に分散させた水系スラリーにNaOHをpH=10になるまで投入する。スラリーを加熱しながらステアリン酸ナトリウムを1.0g投入した後、HClをpH=2になるまで投入し、ステアリン酸を無機微粒子を核にして析出させ、反応後の溶液を除去し、洗浄して得られたフォルステライトを乾燥させ、ジェットミルにて解砕し、さらに105μmの篩を通して、表面にステアリン酸が1重量%表面処理されたフォルステライト(外添剤1)を得た。
以下、表1に示した無機微粒子、表面処理剤、添加量を採用した以外は、外添剤1と同様にして外添剤2〜4、6〜9を得た。しかし、外添剤6は、シランカップリング剤の表面活性が低く、フォルステライトの表面にはほとんど付着していなかった。
外添剤5は、上記作成のフォルステライトそのものである。
ビニル系モノマーとして、スチレン600g、アクリル酸ブチル110g、アクリル酸30g及び重合開始剤としてジクミルパーオキサイド30gを滴下ロートに入れた。ポリエステルの単量体のうち、ポリオールとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1230g、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン290g、イソドデセニル無水コハク酸250g、テレフタル酸310g、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸180g及びエステル化触媒としてジブチル錫オキシド7g、ワックスとしてパラフィンワックス(融点73.3℃、示差走査型熱量計で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅は4℃)を340g(仕込モノマー100重量部に対して11.0重量部)、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットル四つ口フラスコに入れ、マントルヒーター中で窒素雰囲気下に、160℃の温度で撹拌しつつ、滴下ロートよりビニル系モノマー樹脂と重合開始剤の混合液を一時間かけて滴下した。160℃に保持したまま2時間付加重合反応を熟成させた後、230℃に昇温して縮重合反応を行わせた。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行い、所望の軟化点に達したときに反応を終了させ、樹脂H1を得た。樹脂軟化点は130℃であった。
ポリオールとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2210g、テレフタル酸850g、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸120g及びエステル化触媒としてジブチル錫オキシド0.5gを、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットル四つ口フラスコに入れ、マントルヒーター中で窒素雰囲気下230℃に昇温して縮重合反応を行わせた。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行い、所望の軟化点に達したときに反応を終了させ、樹脂L1を得た。樹脂軟化点は115℃であった。
第1バインダー樹脂と第2バインダー樹脂とを7:3の割合で含むバインダー樹脂100質量部(内添ワックスの重量を含む)に対して、C.I.Pigment Red 57−1を4質量部含有相当のマスターバッチをヘンシェルミキサーで十分混合した後、2軸押し出し混練機(PCM−30:池貝鉄工社製)の排出部を取り外したものを使用して、溶融混練し、得られた混練物を冷却プレスローラーで2mm厚に圧延し、冷却ベルトで冷却した後、フェザーミルで粗粉砕した。その後、機械式粉砕機(KTM:川崎重工業社製)で平均粒径10〜12μmまで粉砕し、さらに、ジェット粉砕機(IDS:日本ニューマチックエ業社製)で粗粉分級しながら粉砕した後、微粉分級をロータ型分級機(ティープレックス型分級機タイプ:100ATP:ホソカワミクロン社製)を使用して分級を行い、着色樹脂粒子1を得た。この着色樹脂粒子1の平均粒径は7.8μmであった。
上記のようにして得た着色樹脂粒子1 100質量部に対して外添剤1 1.0質量部、シリカRX200 1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで(周速40m/sec、60秒間)混合処理しマゼンタトナー1を得た。
得られたトナーについて評価した結果を表2に示す。
以下、表1記載の外添剤を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例2〜7、比較例1〜6のマゼンタトナー2〜13を得た。
得られたトナーについて評価した結果を表2に示す。
Claims (5)
- 少なくとも、結着樹脂及び着色剤を有するトナー母体に無機微粒子を外添したトナーにおいて、該無機微粒子が脂肪酸によって表面処理されたフォルステライトの微粒子であることを特徴とするトナー。
- 前記脂肪酸が下記一般式(2)で表される脂肪酸であることを特徴とする請求項1記載のトナー。
CnH2n+1COOH (2)
(n=10〜25) - 前記フォルステライトの微粒子の平均一次粒径が0.05μm〜0.15μm、平均二次粒径が0.2μm〜0.6μmであり、トナー母体100質量部に対し、0.05〜2質量部添加されている請求項1又は2に記載のトナー。
- 少なくとも、結着樹脂及び着色剤を有するトナー母体に無機微粒子を外添したトナーによってカラー画像を形成する画像形成方法において、該画像形成方法が、少なくとも静電潜像を保持するための静電潜像保持体を有し、1次帯電された静電潜像保持体に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、該静電潜像を複数の現像装置が有している各色のトナーによって現像し、該静電潜像保持体上にトナー画像を形成する一成分現像法による現像工程、該潜像保持体上に形成された各色のトナー画像を記録材に転写する転写工程、及び、該記録材に転写されたトナー画像を該記録材に定着する定着工程を有するものであり、該トナーが請求項1〜3のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする非磁性一成分画像形成方法。
- 静電潜像保持体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナーを保持し、該トナーは、請求項1〜3のいずれかに記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
Priority Applications (2)
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