JP4752611B2 - すき入れが施された多層抄き合わせ紙 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも三つの層から成るすき入れが施された多層抄き合わせ紙に関するものである。
銀行券、証券類等の貴重品は、偽造、変造を防ぐ必要がある。偽造、変造を防ぐ手段は、すき入れや多層抄き合わせ紙等が挙げられる。すき入れは、紙の製造段階で付与されるものである。すき入れは、通常、反射光では確認できず、透過光で確認できる技術である。また、多層抄き合わせ紙は、紙層内に偽造防止要素を施すために中間層を付与し、中間層に光学的、電気的又は磁気的な特定物質を付与して偽造防止の向上を図っている。
例えば、抄紙機の無端抄紙網上で多層抄き合わせ紙の中間層にシートを挿入して上下を複数の原料層流で挟み込み、無端抄紙網上で多層のウェットウェブを構成し、中間層にはあらかじめ光学的、電気的又は磁気的な特定物質のいずれか一つ以上を混抄又は印刷して図柄等を形成した多層抄き合わせ紙又は中間層に孔によって文字や図柄を形成した多層抄き合わせ紙、その製造方法及び多層抄き合わせ紙の製造装置に関する技術が開示されている。また、多層抄き合わせ紙には、白黒すき入れが施されることが記載されている(特許文献1)。
特開2003−13395号公報(第1頁、第1−9図)
しかしながら、中間層のシートに不織布等の透過光量を減衰させてしまう素材を設けた中間層に偽造防止要素(印刷等)を施した多層抄き合わせ紙にすき入れを施した場合、すき入れが施された多層抄き合わせ紙を透過光で観察した場合に、透過光量を減衰させてしまう中間層のシートによって、多層抄き合わせ紙自体の透過光量も減衰し、透過光で確認されるすき入れの鮮明度が低下するという問題があった。また、多層抄き合わせ紙は、中間層のシートと上層又は下層との結合力が弱いために、中間層のシートと上層又は下層の界面からの剥離が生じる問題があった。さらに、中間層のシート内部からの剥離が生じる問題があった。
本発明は、前述した問題点を解決することを目的としたもので、上層、中間層及び下層から成る多層抄き合わせ紙にすき入れを施した場合において、中間層に透過光量を減衰させてしまう不織布を設けた場合においても透過光で視認されるすき入れ鮮明度が低下することなく、また、中間層のシートと上層又は下層の界面及び中間層のシート内部からの剥離が生じる問題がなく、中間層のシートの開口部以外の領域に偽造防止要素が施すことが可能なすき入れが施された多層抄き合わせ紙を提案するものである。
本発明は、上層、不織布から成る中間層及び下層から成る多層抄き合わせ紙であって、多層抄き合わせ紙は、上層及び/又は下層に施されたすき入れと、中間層に施された開口部とを有し、開口部は上層及び/又は下層に施されたすき入れの領域に対応して配置されたことを特徴とするすき入れが施された多層抄き合わせ紙である。
また、本発明は、上層、不織布から成る中間層及び下層から成る多層抄き合わせ紙であって、多層抄き合わせ紙は上層及び/又は下層に施されたすき入れと、中間層に施された開口部とを有し、開口部は上層及び/又は下層に施されるすき入れの領域に対応して配置及び上層及び/又は下層に施されるすき入れの領域以外の領域に対応して少なくとも一つ配置されたことを特徴とするすき入れが施された多層抄き合わせ紙である。
また、本発明の中間層は、光学的、電気的又は磁気的な特定物質のいずれか一つ以上を混抄又は印刷されていることを特徴とするすき入れが施された多層抄き合わせ紙である。
また、本発明の開口部は光学的、電気的又は磁気的な特定物質の一つ以上を混抄又は印刷されている領域以外の領域に施されているすき入れが施された多層抄き合わせ紙である。
本発明は、少なくとも三つの層から成るすき入れが施された多層抄き合わせ紙であり、中間層のシートに開口部を上層及び/又は下層に施されるすき入れの領域に設ける。すき入れの領域の上層の紙料及び下層の紙料は、中間層のシートが開口部によって施されていないため、一体化して繊維間が結合する。よって、すき入れが施された多層抄き合わせ紙の開口部が設けられた領域は、上層の紙料及び下層の紙料で結合されることで、中間層のシートと上層又は下層の界面及び中間層のシート内部からの剥離が困難となる。
仮に、強引に剥離させようとした場合は、多層抄き合わせ紙が破壊されるため、剥離による偽造、改ざんを防ぐことができる。
さらに、すき入れの領域は、透過光量を減衰させてしまう不織布から成る中間層のシートが開口部によって施されていないため、中間層によって透過光量を減衰させてしまうことはない。よって、多層抄き合わせ紙でありながら、すき入れが施された多層抄き合わせ紙を透過光で観察した場合に、すき入れ鮮明度が低下することがない。また、中間層のシートの開口部では、繊維のみであるためすき入れが施しやすい。本発明のすき入れが施された多層抄き合わせ紙は、中間層に開口部を設けない多層抄き合わせ紙に比べ、すき入れの鮮明度が格段に向上する。当然、すき入れが施された多層抄き合わせ紙は、中間層のシートが設けられているために、開口部以外の領域に偽造防止要素が施すことが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態は、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は以下に述べる実施のための最良の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
(多層抄き合わせ紙)
本発明は、抄紙網上に、先行紙料から得られる下層の懸濁液状の紙層、開口部が施される中間層及び後紙料から得られる上層の懸濁液状の紙層から成る多層抄き合わせ紙であって、上層及び/又は下層にすき入れが施され、中間層に施される開口部は、上層及び/又は下層に施されるすき入れの領域に配置され、順次層状に乾燥し形成されて成るすき入れが施された多層抄き合わせ紙である。下層にすき入れが施される多層抄き合わせ紙を下記に示す。
図1は、先行紙料から得られる下層の懸濁液状の紙層から成るすき入れ5が施された下層紙層1、開口部4aが施された中間層となるシート2及び後紙料から得られる上層の懸濁液状の紙層から成る上層紙層3が、順次積層されたすき入れ5が施された多層抄き合わせ紙A1とその断面図である。
中間層のシート2の開口部4aは、下層紙層1のすき入れ5の領域5aを囲んだ状態で配置される。ここでいう、すき入れ5の領域5aとは、すき入れ5の全体の部分と、更にその周辺の領域も含まれる。すき入れ5の領域の上層紙層3の紙料及び下層紙層1の紙料は、中間層のシート2が開口部4aによって施されていないため、懸濁液である上層紙層3の紙料は下層に入り込み、懸濁液である下層紙層1の紙料は上層に入り込み、開口部の領域は空洞とはならず、上層紙層の紙料と下層紙層の紙料が一体化して繊維間が結合する。よって、中間層のシート2に起因した剥離が困難となる。
さらに、すき入れ5の領域5aを含む開口部の領域は、中間層のシート2が施されていないため、上層紙層及び下層紙層の紙料の坪量は一定なことから、他の領域に比べ紙層が若干薄い状態となる。また、開口部4aでは繊維のみで形成される状態となる。よって、すき入れ5が施された多層抄き合わせ紙A1を透過光で観察した場合に、不織布等の透過光量を減衰させてしまう中間層のシート2によって透過光量が減衰することがないため、繊維のみで施されたすき入れにより、鮮明にすき入れ5が確認できる。
図2は、先行紙料から得られる下層の懸濁液状の紙層から成るすき入れ5が施された下層紙層1、開口部4a、4bが施された中間層となるシート2及び後紙料から得られる上層の懸濁液状の紙層から成る上層紙層3が、順次積層されたすき入れ5が施された多層抄き合わせ紙A2とその断面図である。
中間層のシート2の開口部4aは、下層紙層1のすき入れ5の領域5aを囲んだ状態で配置される。ここでいう、すき入れ5の領域5aとは、すき入れ5の全体の部分とその周辺の領域も含まれる。中間層のシート2の開口部4bは、特定の領域に形成される。開口部4bは図2では一つのみで形成されているが複数設けても良い。また、開口部4bを形成する位置は、後述するような中間層のシートに光学的、電気的又は磁気的な特定物質の一つ以上を混抄又は印刷されている場合は、その領域以外の所定の位置の領域に施す必要がある。
すき入れ5の領域の上層紙層3の紙料及び下層紙層1の紙料は、中間層のシート2が開口部4aによって施されていないため、懸濁液である上層紙層3の紙料は下層に入り込み、懸濁液である下層紙層1の紙料は上層に入り込み、開口部の領域は空洞とはならず、上層紙層の紙料と下層紙層の紙料が一体化して繊維間が結合する。さらに、すき入れ5の領域の上層紙層3の紙料及び下層紙層1の紙料は、中間層のシート2が開口部4bによって施されていないため、上層紙層3の紙料は下層に入り込み、下層紙層1の紙料は上層に入り込み、上層紙層の紙料と下層紙層の紙料が一体化して繊維間が結合する。よって、中間層のシート2に起因した剥離が困難となる。
図3にすき入れ5が施された多層抄き合わせ紙A2を強引に手で剥離した場合を示す。図3(a)は、中間層のシートと上層又は下層の界面からの剥離をした場合を示す。開口部4a及び開口部4bの領域は、上層紙層3の紙料は下層に入り込み、下層紙層1の紙料は上層に入り込み、上層紙層の紙料と下層紙層の紙料が一体化して繊維間が結合しているため剥離防止効果が向上している。よって、多層抄き合わせ紙A2を強引に手で剥離した場合は、開口部4a及び開口部4bの領域で剥離されることがないため、その領域で破壊されているため、きれいに剥離されることがない。図3(b)は、中間層のシート内部からの剥離した場合を示す。開口部4a及び開口部4bの領域は、上層紙層3の紙料は下層に入り込み、下層紙層1の紙料は上層に入り込み、上層紙層の紙料と下層紙層の紙料が一体化して繊維間が結合しているため剥離防止効果が向上している。よって、多層抄き合わせ紙A2を強引に手で剥離した場合は、開口部4a及び開口部4bの領域で剥離されることがないため、その領域で破壊されているため、きれいに剥離されることがない。
中間層のシートに施される開口部4bは、所定の位置に設けられる。図4に示すように多層抄き合わせ紙A2の開口部4bを多層抄き合わせ紙の周辺部p(斜線の領域)に設けることによって、後述する上層又は下層の層間剥離の防止効果が向上し、強引に剥離しようとした場合においては、上層又は下層が破壊される。
さらに、すき入れ5の領域5aを含む開口部の領域は、中間層のシート2が施されていないため、上層紙層及び下層紙層の紙料の坪量は一定なことから、他の領域に比べ紙層が若干薄い状態となる。また、開口部4aでは繊維のみで形成される状態となる。よって、すき入れ5が施された多層抄き合わせ紙A2を透過光で観察した場合に、不織布等の透過光量を減衰させてしまう中間層のシート2によって透過光量が減衰することがないため、繊維のみで施されたすき入れにより、鮮明にすき入れ5が確認できる。図5にすき入れ5が施された多層抄き合わせ紙A2を透過光で観察した場合を示す。図5に示すように開口部4a内にすき入れ5が確認できる。
すき入れが施された多層抄き合わせ紙A1、A2の中間層のシート2は、不織布である。不織布はレーヨンであることが好ましい。シートの目付は、10〜30g/m2程度が好ましい。中間層のシート2の幅は、開口部4a、4bが設けられれば特に限定されるものではない。不織布の厚さは、20〜100μm程度から成る。
さらに、中間層のシート2の開口部4a及び4bの加工は、レーザ照射装置、ダイカット等の加工機器によるもので、特に限定されるものではない。開口部4a及び4bの形状は特に限定されるものではない。また、図6に示すように開口部4a、4bの形状は、三角形a、星型b、楕円形c及び多角形d等で形成可能である。中間層のシート2の開口部4a及び4bの直径は、商品券等に形成されるすき入れの直径を考慮すると、15〜74mm程度が好ましく、剥離防止に関しては15mm以上が好ましい。
すき入れ5は、一般的な白すき入れ、黒すき入れ又は白黒すき入れが施される。白すき入れ、黒すき入れ又は白黒すき入れの作製方法は特に限定されることなく、ダンディーロール、プレスロール等の従来のすき入れの作製装置によって施すことが可能である。
当然、すき入れが施された多層抄き合わせ紙A1及びA2には、一般的な印刷方式によって印刷模様を付与することができる。印刷方式は特に限定されるものではない。
先行紙料から得られる下層の懸濁液状の紙層及び後紙料から得られる上層の懸濁液状の紙層は、特に限定されるものではないが、例えば、木材や木綿等の植物繊維を原料とするKP法やSP法によって得られる化学パルプ、GP、TMP、CTMP、CGP及びSCP等の機械パルプ、漂白パルプ及び古紙再生パルプ等のいずれかのパルプを適宜選択して使用できる。
本発明のすき入れが施された多層抄き合わせ紙のいずれかの層に、有色繊維若しくは細片、無色蛍光繊維若しくは細片、有色蛍光繊維若しくは細片、磁性繊維若しくは細片、金属細片、アルミ細片、赤外吸収特性を有する繊維又は細片、赤外反射特性を有する繊維又は細片又はサーモクロミック繊維若しくは細片等を少なくとも一種類を混抄することが可能である。さらに、スレッド、複数のすき入れ等を施すことができる。また、上層紙層3の紙料と、下層紙層1の紙料で紙料の種類又は色彩等を異ならせても良い。
特に中間層は、偽造防止要素を施すことが可能であり、例えば、光学的、電気的又は磁気的な特定物質のいずれか一つ以上を混抄又は印刷することができる。また、中間層に微細な穿孔群によって文字、模様等の情報を施しても良い。よって、このように中間層に偽造防止要素を施した場合、中間層に施される開口部は、偽造防止要素を施した領域以外の所定の位置の領域に施す必要がある。
次に、下層紙層に施されるすき入れと中間層のシートの開口部の位置合わせの一例を示す。
図7は、後述する本発明に係る多層抄き合わせ装置によって作製される帯状の多層抄き合わせ紙を長手方向で観察した場合及びそのX−X’断面を示す図である。この帯状の多層抄き合わせ紙Bでは、開口部4が施された中間層のシート2が、下層の懸濁液状の紙層から成る下層紙層1と、後紙料から得られる上層の懸濁液状の紙層から成る上層紙層3との間に抄き合わされて多層で一体に形成された構成を示している。開口部4はあらかじめ中間層のシート2の長手方向に、複数、一定間隔で開口部が加工されているか、又は後述する中間層のシート供給装置から中間層のシートを供給し、供給された中間層のシートに加工機器によって一定間隔で加工する。
図7に示すように多層抄き合わせ紙Bは、すき入れ5が施されている。多層抄き合わせ紙Bは、すき入れ5の位置r(図面ではすき入れ5の一つの角部の位置としたが、あらかじめ決めておけば中心位置等でもよい。)に対して、開口部の位置q(図面では開口部4の一つの角部の位置としたが、あらかじめ決めておけば中心位置等でもよい。)を、多層抄き合わせ紙Bの長手方向に開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔sと定め、幅方向に開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔tと定め、すき入れ5が開口部4内に入るように、開口部4が付与された中間層のシート2が挿入され定着される。つまり、開口部4が加工された中間層のシート2は、多層抄き合わせ紙Bの長手方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔s又は幅方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔tのいずれか一方又は両方を調整して挿入する。よって、開口部4は、すき入れ5の位置と一致する。
(変形例1)
図8に示すように、多層抄き合わせ紙Bは、すき入れ5と所定の位置関係にある十字マークで示したような、白すき入れから成るレジスターマーク又はIJP(インクジェットプリンタ)によるマーク6が抄造方向に一定間隔で複数箇所に付与されている。変形例1ではこのレジスターマーク又はIJPによるマーク6に着目している。多層抄き合わせ紙Bは、このマーク6の位置v(十字マークの交差中心点)に対して、開口部の位置q(図面では開口部4の一つの角部の位置としたが、あらかじめ決めておけば中心位置等でもよい。)を、多層抄き合わせ紙Bの長手方向に開口部の位置qとマーク6の位置vの所定間隔sと定め、幅方向に開口部の位置qとマーク6の位置vの所定間隔tと定め、すき入れ5が開口部4内に入るように、開口部4が付与された中間層のシート2が挿入され定着される。つまり、開口部4が加工された中間層のシート2は、多層抄き合わせ紙Bの長手方向の開口部の位置qとマーク6の位置vの所定間隔s又は幅方向の開口部の位置qとマーク6の位置vの所定間隔tのいずれか一方又は両方を調整して挿入する。よって、開口部4はすき入れ5の位置と一致する。
巻取装置で巻き取られた多層抄き合わせ紙Bは、切断する際に、切断されたすき入れが施された多層抄き合わせ紙の辺の位置から開口部の位置qまでが所定間隔となるように切断する。
(製造装置)
次に本発明を実施するための最良の形態の多層抄き合わせ紙の製造装置を図9で説明する。図9は、多層抄き合わせ紙の製造装置の全体構成を示す図である。図9において、多層抄き合わせ紙の製造装置7は、網帯からなり、循環するエンドレスな抄紙用のワイヤ8を有する。このワイヤ8は、従動用プーリ9と駆動用プーリ10と間に架け渡され、更に図示しないが、ワイヤ8に沿っての内側に配置された複数の支持や案内をするロールにより支持され、案内されて循環移動する。
ワイヤ8の上流部11(ワイヤの上面における移動始端部)には、上流側から下流側に向けて、下層紙料供給槽12、中間層のシート供給装置13、上層紙料供給槽14が、間隔をおいて順次配設されている。
下層紙料供給槽12及び上層紙料供給槽14内には、それぞれ下層の懸濁液状の紙料15及び上層の懸濁液状の紙料16が充填され、適宜、図示しない供給源から補給され、所定の液位を維持するように制御されている。下層の懸濁液状の紙料15及び上層の懸濁液状の紙料16は、下層紙層1及び上層紙層3の素材となる材料であり、主にパルプ繊維、水及び添加剤から成る。
下層紙料供給槽12及び上層紙料供給槽14のそれぞれにおける下流部分には、下層紙料用目止め板17及び上層紙料用目止め板18が配置されている。下層紙料用目止め板17及び上層紙料用目止め板18のそれぞれとワイヤ8との間の隙間を通して、それぞれワイヤ8上に下層の懸濁液状の紙料15及び上層の懸濁液状の紙料16を供給し抄紙を可能とする。
中間層のシート供給装置13による中間層のシート供給部位は、下層紙料供給槽12の下流側であって上層紙料供給槽14の上流側に設けられており、中間層のシート2をワイヤ8上に形成される下層の懸濁液状の紙層19上に向けて供給する。この中間層のシート供給装置13は、中間層のシート供給ドラム20、テンションロール21及び開口部4が加工された中間層のシート2の抄造方向への挿入位置を修正するための位置修正装置22内の位置修正ロール25を備えている。
中間層のシート供給ドラム20には、帯状の中間層のシート2が巻きつけられており、この中間層のシート2をワイヤ8に向けて繰り出しながら供給する。帯状の中間層のシートには、上述のとおり、その長手方向に一定の間隔をおいて開口部4があらかじめ付与されている。ただし、中間層のシートに開口部4が付与されていない場合は、中間層のシート供給ドラム20から中間層のシート2をワイヤ8に向けて繰り出しながら供給する間に、中間層のシートに加工機器34によって長手方向に一定の間隔をおいて開口部4が加工される。
中間層のシート供給装置13から供給される帯状の中間層のシート2の横幅は、下層紙料用目止め板17からワイヤ8の上面(搬送面)に供給されて形成される下層の懸濁液状の紙層19の横幅とほぼ同じであり、更に上層紙料用目止め板18から下層の懸濁液状の紙層19の上面に供給されて形成される上層の懸濁液状の紙層23の横幅とほぼ同じである。
中間層のシートの位置修正装置22は、位置修正ロール25を制御するための位置制御器24を有する。位置修正ロール25は、多層抄き合わせ紙Bのすき入れ5の位置rと開口部の位置qの間隔が、長手方向にあらかじめ設定された開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔sからずれた場合に、中間層のシート2の送り速度を調整して長手方向の開口部の位置のずれを修正する。変更例1では、開口部の位置qとレジスターマーク又はIJPによるマークの位置vの間隔が、長手方向にあらかじめ設定された開口部の位置qとマークの位置vの所定間隔sからずれた場合に、中間層のシート2の送り速度を調整して長手方向の開口部の位置のずれを修正する。
位置修正ロール25は、位置制御器24からの制御信号で速度制御可能なモータにより駆動され、中間層のシート2の送り速度を積極的に増減できる送り制御の可能なロールで構成する。
中間層のシート供給ドラム20は、その軸心の長手方向、すなわち中間層のシート2の幅方向に、巻き付けてある中間層のシートごと移動して幅方向に位置を調整できるように、図示しない中間層のシート供給ドラム幅方向位置調整装置で調整される構成となっている。これにより、中間層のシート供給ドラム幅方向位置調整装置は、開口部の位置qがすき入れ5の位置rの間隔が、幅方向にあらかじめ設定された開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔tからずれた場合に、多層抄き合わせ紙Bに対して中間層のシート2を幅方向に移動して幅方向の開口部の位置のずれを修正する。変更例1では、開口部の位置qとレジスターマーク又はIJPによるマークの位置vの間隔が、幅方向にあらかじめ設定された開口部の位置qとマークの位置vの所定間隔tからずれた場合に、多層抄き合わせ紙Bに対して中間層のシート2を幅方向に移動して幅方向の開口部の位置のずれを修正する。
ワイヤ8の下流部(ワイヤの上面の移動終端部)の下側には、搾水ボックス26が配置されている。この搾水ボックス26は、抄紙工程におけるワイヤ8の下流部において、下層の懸濁液状の紙層19、中間層のシート2及び上層の懸濁液状の紙層23内に含まれている水を吸引して搾水するものである。
ワイヤ8で形成された多層抄き合わせ紙Bは、図示しないガイドロールで案内され最終製品として巻取ロールで巻き取られるが、ワイヤ8と巻取ロールの間には、上流側から、プレスロール27、乾燥装置28(図9中想像線で示す。)及び位置ずれ検出装置29が配設されている。プレスロール27は多層抄き合わせ紙にすき入れを施す。
プレスロール27は、多層抄き合わせ紙Bを挟持して更に下流の巻取ロール側に送る。すき入れは、周知のプレスロール27又はタンディロール31によって形成される。乾燥装置28は、周知の乾燥装置を利用する。
位置ずれ検出装置29は、位置検出器30と位置ずれ判別器32とを備えている。位置検出器30はCCDカメラ等を有する透過光画像を検知できる検知手段であり、検出対象である多層抄き合わせ紙Bを挟んで反対側に配置されたライトテーブル33からの透過光を利用してすき入れ5の位置rと開口部の位置qを検出することによって両者の間隔を測定し、これを電気信号として位置ずれ判別器32に送るものである。変形例1では、レジスターマーク又はIJPによるマークの位置vと開口部の位置qを検出する。
位置ずれ判別器32は、位置検出器30から送られてきた開口部の位置qとすき入れ5の位置rの間隔と、あらかじめ設定されている長手方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔s及び/又は幅方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔tとのずれの大きさ及びそのずれの方向を判別し、位置ずれ情報として位置制御器24に送るものである。変形例1は、開口部の位置qとレジスターマーク又はIJPによるマーク6の位置vの間隔と、あらかじめ設定されている長手方向の開口部の位置qとマーク6の位置vの所定間隔s及び/又は幅方向の開口部の位置qとマーク6の位置vの所定間隔tとのずれの大きさ及びそのずれの方向を判別し、位置ずれ情報のデータを位置制御器24に送る例である。
(製造方法)
すき入れが施された多層抄き合わせ紙の製造方法について、以下、順次説明する。
下層紙料供給槽12内の下層の懸濁液状の紙料15は、下層紙料供給槽12から下層紙料用目止め板17とワイヤ8の隙間を通して、循環移動中のワイヤ8の上面に供給する。ワイヤ8上に供給された下層の懸濁液状の紙層19は、下層の懸濁液状の紙層19として抄造方向に送られる。
開口部4が加工された帯状の中間層のシート2は、この下層の懸濁液状の紙層19の上面に、中間層のシート供給装置13から連続的に供給する。ただし、中間層のシートにあらかじめ開口部4が加工されていない場合は、中間層のシート供給ドラム20から中間層のシート2をワイヤ8に向けて繰り出しながら供給する間に、中間層のシートに加工機器34によって長手方向に一定の間隔をおいて開口部4が付与される。すると、帯状の中間層のシート2は、下層の懸濁液状の紙層19とワイヤ8上で抄造方向に送られながら重なり、下層の懸濁液状の紙料15は中間層のシート2の繊維間に入り込み、下層の懸濁液状の紙料15のパルプ繊維と中間層のシート2の繊維が絡み合う。
次に、上層紙料供給槽14内の上層の懸濁液状の紙料16は、上層紙料供給槽14から上層紙料用目止め板18とワイヤ8の隙間を通して、下層の懸濁液状の紙料15のパルプ繊維と重ねられた帯状の中間層のシート2の上面に供給される。すると、上層の懸濁液状の紙料16は、ワイヤ8上で上層の懸濁液状の紙層23として抄造方向に送られながら中間層のシート2と重なり、上層の懸濁液状の紙料16は中間層のシート2の繊維間に入り込む。このように、ワイヤ8上に順次、下層の懸濁液状の紙料15、開口部4が加工された中間層のシート2及び上層の懸濁液状の紙料16を供給し、多層に重ね合わせて抄紙する。なお、中間層のシート2の開口部4が施された領域は、下層の懸濁液状の紙料15の繊維と上層の懸濁液状の紙料16の繊維が互いに入り組んで絡み合い、多層抄き合わせ紙Bの抄造が行われる。
多層抄き合わせ紙Bは、搾水ボックス26を通過し、プレスロール27により、すき入れ5を施す。このすき入れ5は、開口部の位置qから多層抄き合わせ紙Bの長手方向にあらかじめ設定された開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔sの位置に施されるようにする。このように調整することによって、すき入れ5は開口部4内に配置される。すなわち、すき入れ5は、ワイヤの送り速度及び中間層のシート内の開口部の位置を考慮して、プレスロールの回転速度等を制御して形成される。しかしながら、実際は、中間層のシート挿入時において、開口部の位置qは、予定されるすき入れ5の位置rに対してあらかじめ設定されている長手方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔s及び/又は幅方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔tの位置からずれる場合があるので、後述のようなずれ位置の修正が必要となる。
このように形成された多層抄き合わせ紙Bは、更に乾燥装置内を通過して乾燥され、最終製品として完成される。そして、多層抄き合わせ紙Bを製品として巻き取る巻取装置に送る途中で、位置ずれ検出装置29により、当該多層抄き合わせ紙のすき入れ5の位置rと開口部の位置qの実際の間隔について、あらかじめ設定されている長手方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔s及び/又は幅方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの所定間隔tからのずれの量を検出し、位置ずれ情報も生成して、位置修正装置22の位置制御器24に送る。
すき入れで位置合せを行わない場合は、製品として巻き取る巻取装置に送る途中で、位置ずれ検出装置29により、レジスターマーク又はIJPによるマークの位置vと、開口部の位置qの実際の間隔について、あらかじめ設定されている長手方向の開口部の位置qとマークの位置vの所定間隔s及び/又は幅方向の開口部の位置qとマークの位置vの所定間隔tからのずれの量を検出し位置ずれ情報を生成して、位置修正装置22の位置制御器24に送る。
位置制御器24は、この位置ずれ情報を受けて位置修正ロール25を制御して、中間のシート2の送りを制御する。すなわち、位置修正ロール25は、位置制御器24の命令によって、モータを介し送り速度を調整することで、帯状の中間層のシート2の送り速度を上げたり下げたりすることが可能となる。よって、中間のシート2に付与された開口部4の位置については、下層の懸濁液状の紙層19に対する抄造方向の相対的な位置を調整することができる。位置修正ロール25は、所定間隔sからずれた場合に、長手方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの間隔又は開口部の位置qとレジスターマーク又はIJPによるマークの位置vの間隔が、あらかじめ設定された長手方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置r又は開口部の位置qとマークの位置vの所定間隔sになるように中間層のシート2の送り速度を調整して長手方向の開口部の位置のずれを修正する。
中間層のシート供給ドラム20は、その軸心の長手方向、すなわち中間層のシート2の幅方向に、巻き付けてある中間層のシートごと移動して幅方向に位置を調整できるように、図示しない中間層のシート供給ドラム幅方向位置調整装置で調整することができる。中間層のシート供給ドラム幅方向位置調整装置は、所定間隔tからずれた場合に、幅方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置rの間隔又は開口部の位置qとレジスターマーク又はIJPによるマークの位置vの間隔が、あらかじめ設定された幅方向の開口部の位置qとすき入れ5の位置r又は開口部の位置qとマークの位置vの所定間隔tになるように中間層のシート2を幅方向に移動して幅方向の開口部の位置のずれを修正する。このように調整することによって、すき入れ5は開口部4内に配置される。
多層抄き合わせ紙は、下層紙料供給槽12又は上層紙料供給槽14に貯留された原料の紙料特性を異ならせて、色、坪量又は繊維構成を異ならせることも可能である。色の調節については繊維の種類の違い、顔料、染料の混合、漂白するか未漂白にとどめるか等の操作により可能である。坪量の調節については原料濃度及び原料吐出部の調整により可能である。繊維構成の調節については繊維の種類、配合割合、繊維長及び叩解度等を変化させることで可能である。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の内容は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1のすき入れが施された多層抄き合わせ紙は、図9に示した多層抄き合わせ紙の製造装置を用いて作製した。まず、針葉樹晒クラフトパルプの叩解度をカナディアンスタンダードフリーネス550mlに調整し、下層の懸濁液状の紙料15を得た。下層の懸濁液状の紙料15は、下層紙料供給槽12から下層紙料用目止め板17とワイヤ8の隙間を通して、下層の懸濁液状の紙料15を循環移動中のワイヤ8の上面に供給され、ワイヤ8上に供給された下層の懸濁液状の紙料15は、下層の懸濁液状の紙層19として抄造方向に送った。
次に、坪量20g/m、厚さ87μm、JISの透気度試験法で測定限界以下の透気性が高いレーヨン繊維で構成されるあらかじめ開口部が加工された巻取状の不織布から成る中間層のシート2を、不織布から成る中間層のシート供給ドラム20にセットし、この下層の懸濁液状の紙層19の上面に、不織布から成る中間層のシート供給装置13からあらかじめ開口部が加工された帯状の不織布から成る中間層のシート2を連続的に供給した。開口部の大きさは縦50mm、横50mmとした。あらかじめ加工される開口部は、レーザ照射装置によって波長10.6μmで加工した。さらに、不織布から成る中間層のシート2には、蛍光繊維が混抄され、磁気で印刷された印刷部が形成されている。不織布から成る中間層のシート2に施される開口部は、磁気で印刷された印刷部の領域以外の領域に形成されている。
下層の懸濁液状の紙料15のパルプ繊維と重ねられた帯状の不織布から成る中間層のシート2のさらに上面に、針葉樹未晒クラフトパルプを、カナディアンスタンダードフリーネス570mlに調整した上層の懸濁液状の紙料16を上層紙料供給槽14から上層紙料用目止め板18とワイヤ8の隙間を通して上層の懸濁液状の紙料16を供給した。
多層抄き合わせ紙は、搾水ボックス26を通過し、プレスロール27により、すき入れ5を施した。開口部内にすき入れが施されるように、開口部の位置とすき入れ5の位置の関係は、長手方向にあらかじめ設定された開口部の位置とすき入れ5の位置の所定間隔及び幅方向にあらかじめ設定された開口部の位置とすき入れ5の位置の所定間隔となるようにした。さらに、乾燥装置内を通過して乾燥され、巻取の多層抄き合わせ紙が完成された。巻取りの多層抄き合わせ紙は、所定の位置で断裁し、枚葉のすき入れが施された多層抄き合わせ紙を得た。すき入れが施された多層抄き合わせ紙のすき入れの領域は、不織布から成る中間層のシートが開口部によって施されていなく、上層及び下層の紙料の坪量は一定であるため、他の領域に比べ紙層が薄い状態であった。また、開口部では繊維のみで形成された状態であった。すき入れが施された多層抄き合わせ紙を透過光で観察した場合に、鮮明にすき入れが確認できた。
また、開口部の領域は、上層紙層の紙料及び下層紙層の紙料は互いに繊維が絡み合って結合されるため、不織布から成る中間層のシートに起因した剥離が困難であった。さらに、剥離しようとした結果は、開口部の領域から多層抄き合わせ紙の上層又は下層が破壊された。
次に、表1に示す大きさの開口部を有する多層抄き合わせ紙を用いて、それぞれの多層抄き合わせ紙を剥離しようとした場合は、多層抄き合わせ紙の上層又は下層が破壊される開口部の大きさについてのテストを行った。開口部の形状は円形、正方形でテストを行った。
Figure 0004752611
表1に示すように多層抄き合わせ紙の上層又は下層が破壊された場合は○と評価し、サンプルによって多層抄き合わせ紙の上層又は下層が破壊された場合と、破壊されなかった場合は△と評価し、破壊されることなく多層抄き合わせ紙の上層又は下層が剥離された場合は×と評価した。表1に示すように開口部の直径は、15mm以上で形成することによってきれいに層間剥離されることなく、多層抄き合わせ紙の上層又は下層が破壊された。
すき入れが施された多層抄き合わせ紙A1とその断面図である。 すき入れが施された多層抄き合わせ紙A2とその断面図である。 すき入れが施された多層抄き合わせ紙A2を強引に手で剥離した場合を示す図である。 多層抄き合わせ紙A2の開口部4bを多層抄き合わせ紙の周辺部に設けた場合を示す図である。 すき入れが施された多層抄き合わせ紙A2を透過光で観察した場合を示す図である。 開口部4の形状の例を示す図である。 帯状の多層抄き合わせ紙Bを長手方向で観察した場合及びそのX−X’断面を示す図である。 白すき入れから成るレジスターマーク又はIJPによるマーク6が抄造方向に一定間隔で複数箇所に付与されている例を示す図である。 本発明を実施するための最良の形態の多層抄き合わせ紙の製造装置を示す図である。
符号の説明
1 下層紙層
2 中間層のシート
3 上層紙層
4、4a、4b 開口部
5 すき入れ
5a すき入れの領域
6 レジスターマーク又はIJPによるマーク
7 多層抄き合わせ装置
8 抄紙用のワイヤ
9 従動用プーリ
10 駆動用プーリ
11 ワイヤの上流部
12 下層紙料供給槽
13 中間層のシート供給装置
14 上層紙料供給槽
15 下層の懸濁液状の紙料
16 上層の懸濁液状の紙料
17 下層紙料用目止め板
18 上層紙料用目止め板
19 下層の懸濁液状の紙層
20 中間層のシート供給ドラム
21 テンションロール
22 位置修正装置
23 上層の懸濁液状の紙層
24 位置制御器
25 位置修正ロール
26 搾水ボックス
27 プレスロール
28 乾燥装置
29 位置ずれ検出装置
30 位置検出器
31 タンディロール
32 位置ずれ判別器
33 ライトテーブル
34 加工機器
A1、A2 すき入れが施された多層抄き合わせ紙
B 多層抄き合わせ紙
p 多層抄き合わせ周辺部
q 開口部の位置
r すき入れの位置
s 長手方向の所定間隔
t 幅方向の所定間隔
v マークの位置

Claims (3)

  1. 上層、不織布から成る中間層及び下層から成る多層抄き合わせ紙であって、前記多層抄き合わせ紙は、前記上層及び/又は前記下層に施されたすき入れと、前記中間層に施された開口部とを有し、前記開口部は、前記上層及び/又は前記下層に施されたすき入れの領域を囲んだ状態で配置されたことを特徴とするすき入れが施された多層抄き合わせ紙。
  2. 上層、不織布から成る中間層及び下層から成る多層抄き合わせ紙であって、前記多層抄き合わせ紙は、前記上層及び/又は前記下層に施されたすき入れと、前記中間層に施された開口部とを有し、前記開口部は、前記上層及び/又は前記下層に施されたすき入れの領域を囲んだ状態で配置及び前記上層及び/又は前記下層に施されたすき入れの領域以外の領域に対応して少なくとも一つ配置されたことを特徴とするすき入れが施された多層抄き合わせ紙。
  3. 前記中間層は、光学的、電気的又は磁気的な特定物質のいずれか一つ以上を混抄又は印刷されていることを特徴とする請求項1又は2記載のすき入れが施された多層抄き合わせ紙。
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