JP4752177B2 - 表示装置の駆動回路、表示装置の駆動方法、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

表示装置の駆動回路、表示装置の駆動方法、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、有機ELディスプレイなどの表示装置の駆動回路、表示装置の駆動方法、電気光学装置及び電子機器に関する。
近年、電気光学装置として有機EL素子を用いた有機ELディスプレイ(有機エレクトロルミネッセンス表示装置)が、低消費比電力、高視野角、高コントラスト比で他の装置より優れているとして注目されている。この有機ELディスプレイのデータ線駆動回路には、デジタル/アナログ変換回路が用いられている。データ線駆動回路のデジタル/アナログ変換回路は、デジタルデータである画像データ(階調データ)に応じたアナログ電流(電流信号)を、複数のデータ線をそれぞれ介して複数の画素回路に供給するようになっている(例えば、特許文献1)。
また、液晶表示装置として、バックライトの明るさを強弱させて階調表示を行わせることにより、今までTFT特性ムラが原因で不良となっていた液晶パネルも製品として出荷することができ、歩留まりの向上を図ったものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−122608号公報 特開平5−273523号公報
ところで、上記従来の有機ELディスプレイのデータ線駆動回路は、複数のデータ線と同じ数の出力端子を備え、各出力端子から電流信号を出力するようになっている。このようなデータ線駆動回路は、例えば1チップの半導体集積回路(以下、ドライバICと呼ぶ)で作られるが、製造上、当然出力電流にばらつきが発生する。そのため、上記従来の有機ELディスプレイでは、ドライバICにおける出力端子間の出力電流ばらつきが許容値より大きい場合には、そのドライバICは通常不良品になるので、ドライバICの歩留まりが低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたもの、その目的は、データ信号の大きさ及び表示時間をデータ信号を生成する駆動回路毎に個別に設定可能にし、歩留まりの向上を図った表示装置の駆動回路、表示装置の駆動方法、電気光学装置及び電子機器を提供することにある。
本発明における表示装置の駆動回路は、複数の画素を備えた表示装置の駆動回路において、前記複数の画素の各々へ供給されるデータ信号として電流信号を出力する電流生成回路であり、前記複数の画素の各々の表示輝度に対応するデジタル階調データを前記電流信号の基準値に基づき前記電流信号にそれぞれ変換する複数のデジタル/アナログ変換回路を含む第1の駆動回路と、前記複数の画素の各々の表示時間が設定されるカウンタを含み、前記カウンタのカウント数に基づき前記表示時間を制御する第2の駆動回路と、前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下か否かに応じて予め設定されるデータ基準信号及び時間基準信号を生成し、前記データ基準信号を前記第1の駆動回路へ出力するとともに、前記時間基準信号を前記第2の駆動回路へ出力する制御回路と、を備え、前記第1の駆動回路は、前記制御回路から出力される前記データ基準信号に応じて前記電流信号の前記基準値を設定し、前記第2の駆動回路は、前記制御回路から出力される前記時間基準信号に応じて前記カウンタが計数する前記カウント数を設定し、前記制御回路は、前記データ線駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下である場合には、前記電流信号の電流値を制御するための基準値を第1の基準値にするデータ基準信号と、前記表示時間を制御するための基準値を第2の基準値にする時間基準信号とを出力し、前記データ線駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値よりも大きい場合には、前記電流信号の電流値と前記表示時間との積が一定の値となるように、前記電流信号の電流値の大きさを制御するための基準値を第1の基準値よりも大きくするデータ基準信号と、前記表示時間を制御するための基準値を第2の基準値よりも小さくする時間基準信号とを出力することを要旨とする。
この発明は、データ信号の大きさと表示を行う時間との掛け算によって、各画素の表示
輝度(平均的な輝度)を制御する表示装置の駆動方法に適用される。以下の発明も同様である。なお、ここにいう「データ基準信号が第1の基準値と等しい場合」とは、第1の駆動回路が生成するデータ信号のばらつきが許容値以下で、第1の駆動回路が検査工程で良品と判定された場合に、データ基準信号が第1の基準値と等しい値に設定される場合をいう。また、「データ基準信号が第1の基準値より大きい場合」とは、第1の駆動回路が生成するデータ信号のばらつきが許容値より大きく、第1の駆動回路が検査工程で不良品と判定された場合に、データ基準信号が第1の基準値より大きい値に設定される場合をいう。以下の発明においても同様である。
これによれば、制御回路は、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合には、時間基準信号を第2の基準値と等しくする。この場合、第1の駆動回路は、データ信号の大きさは変えないように設定される。例えば、第1の駆動回路は、各画素ごとのデジタル階調データを変換率「1」でアナログ信号であるデータ信号に変換するように設定される。一方、第2の駆動回路は、第2の基準値に対応する基準の大きさの時間制御信号を生成するように設定される。
また、制御回路は、データ基準信号が第1の基準値より大きい場合には、時間基準信号を第2の基準値より小さくする。この場合、第1の駆動回路は、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合よりも大きいデータ信号を生成するように設定される。例えば、第1の駆動回路は、各画素ごとのデジタル階調データを「1」より大きい変換率でアナログ信号であるデータ信号に変換するように設定される。一方、第2の駆動回路は、第2の基準値に対応する基準の大きさの時間制御信号より小さい時間制御信号を生成するように設定される。
したがって、データ信号の大きさ及び表示を行う時間(表示時間)を、第1の駆動回路毎に個別に設定することができる。
また、データ基準信号が第1の基準値より大きい場合、つまり、第1の駆動回路が、データ信号のばらつきが許容値より大きいために不良品と判定される場合には、第1の駆動回路が良品の場合よりも大きいデータ信号を生成するようにすることで、データ信号のばらつきによる影響を小さくすることができる。この場合、データ信号を大きくした分だけ表示輝度が全体的に大きくなってしまうので、他の表示装置による表示輝度との釣り合いをとるために、表示輝度が大きくなる分だけ時間基準信号を第2の基準値より小さくして表示を行う時間を短くする。
このため、階調データに応じた輝度での表示を実現できるとともに、データ信号のばらつきが大きい不良品の第1の駆動回路を良品として使用することができる。したがって、データ信号を生成する第1の駆動回路がデータ信号のばらつき大により不良品と判定される場合にも、その不良品を良品として救済することができ、歩留まりを向上することができる。
これによれば、データ基準信号、及び、前記時間基準信号はデータ信号のばらつきの大きさに応じて設定されるので、例えば、そのばらつきの大きさに応じてデータ基準信号を大きくしてデータ信号を大きくするとともに、そのばらつきの大きさに応じて時間基準信号を大きくして時間制御信号を大きくすることができる。したがって、データ信号のばらつきの大きさが異なる場合にも、不良品の第1の駆動回路を良品として救済することができ、歩留まりをさらに向上することができる。
一般に第1の駆動回路の各出力端子から各画素へ供給される電流信号(出力電流)のばらつきは、その回路を構成するトランジスタの利得係数βと閾値電圧Vthに起因して発生する。この第1の駆動回路においては、トランジスタの飽和電流を出力電流として利用する構成にする場合があり、その出力電流は下記の式1のように表わされる。
I=(1/2)×β×(Vgs−Vth)・・・・( 式1)
この式1から分かるように、あるβ値を持つトランジスタに関しては、Vgsが小さいほど、つまりVgsがVthと近い値になるほど、出力電流IがVthのばらつきの影響を受けやすくなる。Vgsが小さい状態とはIが小さい状態であるので、第1の駆動回路の出力電流値が小さいほど、その出力電流ばらつきが大きくなるといえる。本発明は、このような傾向を利用している。
これによれば、第1の駆動回路は、制御回路から出力されるデータ基準信号に応じて複数のデジタル/アナログ変換回路から出力される電流信号の電流値を設定する。これにより、第1の駆動回路の検査工程において、第1の駆動回路から出力される電流信号のばらつき(第1の駆動回路の出力電流ばらつき)を測定し、そのばらつきが許容値より大きい場合には、制御回路が生成するデータ基準信号を第1の基準値より大きくして、そのデータ基準信号に応じて第1の駆動回路の電流信号の電流値を大きめに設定する。このように設定された第1の駆動回路を用いる場合、制御回路は、第2の基準値よりも小さい時間基準信号を生成して第2の駆動回路へ供給することで、各画素が表示を行う時間を短めにする。
このように、第1の駆動回路の検査工程において、その出力電流ばらつきを測定し、そのばらつきが許容値より大きい場合には制御回路が生成するデータ基準信号を第1の基準値より大きめに設定することにより、そのデータ基準信号に応じて第1の駆動回路の電流信号を大きめに設定する。これにより、第1の駆動回路の出力電流ばらつきが小さくなり、そのばらつきが大きくて通常では不良品となる第1の駆動回路を良品として使用可能にして救済することができ、歩留まりを向上することができる。
れによれば、データ信号のばらつきが大きい不良品の第1の駆動回路を良品として使用する場合に、階調データに応じた輝度の表示を得ることができる。
これによれば、制御回路は、データ信号のばらつきの大きさに応じて、電流値と表示時間との積(電流値×表示時間)が一定の値になるように、第1の駆動回路と第2の駆動回路を制御するので、データ信号のばらつきが大きい不良品の第1の駆動回路を良品として使用する場合に、同じ階調データに対して同じ輝度の表示を得ることができる。
また、この表示装置の駆動回路において、前記制御回路は、前記データ信号のばらつきの大きさに応じて、前記電流値と前記表示時間との積が一定の値になるように、前記データ基準信号が第1の基準値より小さい場合には、前記時間基準信号を第2の基準値より大きくすることを要旨とする。
なお、ここにいう「データ基準信号が第1の基準値より小さい場合」とは、例えば第1の駆動回路が生成するデータ信号のばらつきが許容値以下の良品であって、データ基準信号を第1の基準値より小さい値に設定する必要のある場合をいう。
これによれば、制御回路は、データ基準信号が第1の基準値より小さい場合、時間基準信号を第2の基準値より大きくする。この場合、第1の駆動回路は、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合よりも小さいデータ信号を生成するように設定される。例えば、第1の駆動回路は、画素ごとのデジタル階調データを「1」より小さい変換率でアナログ信号であるデータ信号に変換するように設定される。一方、第2の駆動回路は、第2の基準値に対応する基準の大きさの時間制御信号より大きい時間制御信号を生成するように設定される。
したがって、第1の駆動回路を、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合よりも小さいデータ信号を生成するように設定することも可能になる。これにより、第1の駆動回路毎に個別に設定する際の設定方法が増え、第1の駆動回路の歩留まりがさらに向上する。
本発明における表示装置の駆動方法は、複数の画素を備えた表示装置の駆動方法において、前記複数の画素の各々へ供給されるデータ信号として電流信号を出力する電流生成回路であり、前記複数の画素の各々の表示輝度に対応するデジタル階調データを前記電流信号の基準値に基づき前記電流信号にそれぞれ変換する複数のデジタル/アナログ変換回路を含む第1の駆動回路によって、前記データ信号を生成し、前記複数の画素の各々の表示時間が設定されるカウンタを含み、前記カウンタのカウント数に基づき前記表示時間を制御する第2の駆動回路によって、前記表示時間を制御する時間制御信号を生成し、前記第
1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下か否かに応じて予め設定されるデータ基準信号及び時間基準信号を制御回路により生成して、前記データ基準信号を前記制御回路により前記第1の駆動回路へ出力するとともに、前記時間基準信号を前記制御回路により前記第2の駆動回路へ出力し、前記制御回路から出力される前記データ基準信号に応じて前記電流信号の前記基準値を前記第1の駆動回路で設定し、前記制御回路から出力される前記時間基準信号に応じて前記カウンタが計数する前記カウント数を前記第2の駆動回路で設定し、前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下である場合には、前記電流信号の電流値を制御するための基準値を第1の基準値にするデータ基準信号と、前記表示時間を制御するための基準値を第2の基準値にする時間基準信号とが制御回路から出力され、前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値よりも大きい場合には、前記電流信号の電流値と前記表示時間との積が一定の値となるように、前記電流信号の電流値を制御するための基準値を第1の基準値よりも大きくするデータ基準信号と、前記表示時間を制御するための基準値を第2の基準値よりも小さくする時間基準信号とが制御回路から出力されることを要旨とする。
これによれば、データ信号の大きさ及び表示を行う時間を、第1の駆動回路毎に個別に設定することができる。したがって、データ信号を生成する第1の駆動回路がデータ信号のばらつき大により不良品と判定される場合にも、その不良品を良品として救済することができ、歩留まりを向上することができる。
れによれば、データ基準信号が第1の基準値より小さい場合、制御回路により、時間基準信号を第2の基準値より大きくする。この場合、第1の駆動回路により、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合よりも小さいデータ信号が生成される。例えば、第1の駆動回路により、画素ごとのデジタル階調データが「1」より小さい変換率でアナログ信号であるデータ信号に変換される。一方、第2の駆動回路により、第2の基準値に対応する基準の大きさの時間制御信号より大きい時間制御信号が生成される。
したがって、第1の駆動回路により、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合よりも小さいデータ信号を生成可能になる。これにより、第1の駆動回路毎に個別に設定する際の設定方法が増え、第1の駆動回路の歩留まりがさらに向上する。
本発明における電気光学装置は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差部に対応する位置に配置され、電気光学素子をそれぞれ有する複数の画素と、を備えた電気光学装置において、前記複数のデータ線を介して前記複数の画素の各々へ供給されるデータ信号として電流信号を出力する電流生成回路であり、前記複数の画素の各々の表示輝度に対応するデジタル階調データを前記電流信号の基準値に基づき前記電流信号にそれぞれ変換する複数のデジタル/アナログ変換回路を含むデータ線駆動回路と、前記複数の画素の各々における前記電気光学素子の発光時間が設定されるカウンタを含み、前記複数の走査線へ供給され、前記電気光学素子の発光時間を制御する時間制御信号を前記カウンタのカウント数に基づき生成する走査線駆動回路と、前記データ線駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下か否かに応じて予め設定されるデータ基準信号及び時間基準信号を生成し、前記データ基準信号を前記データ線駆動回路へ出力するとともに、前記時間基準信号を前記走査線駆動回路へ出力する制御回路と、を備え、前記データ線駆動回路は、前記制御回路から出力される前記データ基準信号に応じて前記電流信号の前記基準値を設定し、前記走査線駆動回路は、前記制御回路から出力される前記時間基準信号に応じて前記カウンタが計数する前記カウント数を設定し、前記制御回路は、前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下である場合には、前記電流信号の電流値を制御する
ための基準値を第1の基準値にするデータ基準信号と、前記発光時間を制御するための基準値を第2の基準値にする時間基準信号とを出力し、前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値よりも大きい場合には、前記電流信号の電流値と前記発光時間との積が一定の値となるように、前記電流信号の電流値を制御するための基準値を第1の基準値よりも大きくするデータ基準信号と、前記発光時間を制御するための基準値を第2の基準値よりも小さくする時間基準信号とを出力することを要旨とする。
これによれば、制御回路は、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合には、時間基準信号を第2の基準値と等しくする。この場合、データ線駆動回路は、データ信号の大きさは変えないように設定される。例えば、データ線駆動回路は、画素ごとのデジタル階調データを変換率「1」でアナログ信号であるデータ信号に変換するように設定される。一方、走査線駆動回路は、第2の基準値に対応する基準の大きさの時間制御信号を生成するように設定される。
また、制御回路は、データ基準信号が第1の基準値より大きい場合には、時間基準信号を第2の基準値より小さくする。この場合、データ線駆動回路は、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合、つまりデータ線駆動回路が良品の場合よりも大きいデータ信号を生成するように設定される。例えば、データ線駆動回路は、画素ごとのデジタル階調データを「1」より大きい変換率でアナログ信号であるデータ信号に変換するように設定される。一方、走査線駆動回路は、第2の基準値に対応する基準の大きさの時間制御信号より小さい時間制御信号を生成するように設定される。
したがって、データ信号の大きさ及び電気光学素子の発光時間を、データ線駆動回路毎に個別に設定することができる。
また、データ信号のばらつきが大きいためにデータ線駆動回路が不良品と判定される場合には、データ線駆動回路が良品の場合よりも大きいデータ信号を生成するようにすることで、データ信号のばらつきによる影響を小さくすることができる。この場合、データ信号を大きくした分だけ表示輝度が全体的に大きくなってしまうので、他の表示装置による表示輝度との釣り合いをとるために、表示輝度が大きくなる分だけ時間基準信号を第2の基準値より小さくして表示を行う時間を短くする。
このため、階調データに応じた輝度での表示を実現できるとともに、データ信号のばらつきが大きい不良品のデータ線駆動回路を良品として使用することができる。したがって、データ信号を生成するデータ線駆動回路がデータ信号のばらつき大により不良品と判定される場合にも、その不良品を良品として救済することができ、歩留まりを向上することができる。
これによれば、データ基準信号、及び、前記時間基準信号はデータ信号のばらつきの大きさに応じて設定されるので、例えば、そのばらつきの大きさに応じてデータ基準信号を大きくしてデータ信号を大きくするとともに、そのばらつきの大きさに応じて時間基準信号を大きくして時間制御信号を大きくすることができる。したがって、データ信号のばらつきの大きさが異なる場合にも、不良品のデータ線駆動回路を良品として救済することができ、歩留まりをさらに向上することができる。
上記式1から分かるように、あるβ値を持つトランジスタに関しては、Vgsが小さいほど、つまりVgsがVthと近い値になるほど、出力電流IがVthのばらつきの影響を受けやすくなる。Vgsが小さい状態とはIが小さい状態であるので、データ線駆動回路の出力電流値が小さいほど、その出力電流ばらつきが大きくなるといえる。本発明は、このような傾向を利用している。
これによれば、データ線駆動回路は、制御回路から出力されるデータ基準信号に応じて複数のデジタル/アナログ変換回路から出力される電流信号の電流値を設定する。これにより、データ線駆動回路の検査工程において、データ線駆動回路から出力される電流信号のばらつき(データ線駆動回路の出力電流ばらつき)を測定し、そのばらつきが許容値より大きい場合には、制御回路が生成するデータ基準信号を第1の基準値より大きくして、そのデータ基準信号に応じてデータ線駆動回路の電流信号の電流値を大きめに設定する。このように設定されたデータ線駆動回路を用いる場合、制御回路は、第2の基準値よりも小さい時間基準信号を生成して走査線駆動回路へ供給することで、各画素が表示を行う時間を短めにする。
このように、データ線駆動回路の検査工程において、その出力電流ばらつきを測定し、そのばらつきが許容値より大きい場合には制御回路が生成するデータ基準信号を第1の基準値より大きめに設定することにより、そのデータ基準信号に応じてデータ線駆動回路の電流信号を大きめに設定する。これにより、データ線駆動回路の出力電流ばらつきが小さくなり、そのばらつきが大きくて通常では不良品となるデータ線駆動回路を良品として使用可能にして救済することができ、歩留まりを向上することができる。
れによれば、データ信号のばらつきが大きい不良品のデータ線駆動回路を良品として使用する場合に、階調データに応じた輝度の表示を得ることができる。
これによれば、制御回路は、データ信号のばらつきの大きさに応じて、電流値と表示時間との積(電流値×表示時間)が一定の値になるように、データ線駆動回路と走査線駆動回路を制御するので、データ信号のばらつきが大きい不良品のデータ線駆動回路を良品として使用する場合に、同じ階調データに対して同じ輝度の表示を得ることができる。
また、この電気光学装置において、前記制御回路は、前記データ信号のばらつきの大きさに応じて、前記電流値と前記発光時間との積が一定の値になるように、前記データ基準信号が前記第1の基準値より小さい場合には前記時間基準信号を第2の基準値より大きくすることを要旨とする。
これによれば、制御回路は、データ基準信号が第1の基準値より小さい場合には、時間基準信号を第2の基準値より大きくする。この場合、データ線駆動回路は、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合よりも小さいデータ信号を生成するように設定される。例えば、データ線駆動回路は、画素ごとのデジタル階調データを「1」より小さい変換率でアナログ信号であるデータ信号に変換するように設定される。一方、走査線駆動回路は、第2の基準値に対応する基準の大きさの時間制御信号より大きい時間制御信号を生成するように設定される。
したがって、データ線駆動回路を、データ基準信号が第1の基準値と等しい場合よりも小さいデータ信号を生成するように設定することも可能になる。これにより、データ線駆動回路毎に個別に設定する際の設定方法が増え、データ線駆動回路の歩留まりがさらに向上する。
発明における電子機器は、上記の電気光学装置を実装したことを要旨とする。
これによれば、データ信号の大きさ及び電気光学素子の発光時間を、データ線駆動回路毎に個別に設定することができる。また、データ線駆動回路がデータ信号のばらつき大により不良品と判定される場合にも、その不良品を良品として救済することができ、歩留まりを向上することができる。したがって、低コストで、かつ面内の輝度むらの少ない表示が可能な電子機器を実現できる。
[ 一実施形態]
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1〜図10に基づいて説明する。
図1は表示装置或いは電気光学装置としての有機ELディスプレイ10の回路構成を示し、図2は表示パネル部とデータ線駆動回路の内部回路構成を示し、そして、図3は画素回路の内部回路構成を示している。
図1に示すように、有機ELディスプレイ10は、画像表示を行う表示パネル部11、第1の駆動回路或いは電流生成回路としてのデータ線駆動回路12、第2の駆動回路としての走査線駆動回路13、メモリ回路14、及び、データ線駆動回路12及び走査線駆動回路13を制御する制御回路15を備えている。
有機ELディスプレイ10の表示パネル部11及び各回路12〜15は、それぞれが独立した電子部品によって構成されている。例えば、各回路12〜15は、1チップの半導体集積回路によってそれぞれ構成されている。
表示パネル部11には、図1及び図2に示すように、複数の有機EL素子21がマトリクス状に配置された画素エリアが備えられている。表示パネル部11は、列方向に沿ってのびるデータ線X1〜Xm(mは自然数)と、行方向に沿ってのびる複数の走査線Y1〜Yn(nは自然数)との交差部に対応する位置に配列された複数の画素回路20を有している。
各画素回路20は、複数のデータ線X1〜Xmと複数の走査線Y1〜Ynの交差部に対応する位置に配置され、1つのデータ線と1つの走査線とにそれぞれ接続されることにより、マトリクス状に配列されている。各画素回路20には電気光学素子としての有機EL素子21が設けられている(図3参照)。有機EL素子21は、駆動電流Iが供給されることによって発光する電流駆動型の発光素子である。なお、本明細書では、画素回路20を「画素」とも呼ぶ。
データ線駆動回路12は、図1及び図2に示すように、複数のデータ線X1〜Xmを介して複数の画素回路(画素)20の各々へ供給されるデータ信号としての出力電流(電流信号)Iout1〜mを生成する。データ線駆動回路12には、複数のデータ線X1〜Xmにそれぞれ対応して、複数のデジタル/アナログ変換回路30が設けられている。各デジタル/アナログ変換回路30は、メモリ回路14から出力される各画素ごとのデジタル階調データ(画像データ)を電流信号にそれぞれ変換して出力電流Iout1〜mを生成し、複数のデータ線X1〜Xmの対応するデータ線にそれぞれ出力する。そして、データ線駆動回路12は、各データ線X1〜Xmを介して、複数の走査線Y1〜Ynのうちの選択された走査線に接続された1行分の画素回路群の各画素回路20に出力電流Iout1〜mをそれぞれ一斉に供給するようになっている。なお、メモリ回路14から出力される各画素ごとのデジタル階調データは、各画素での表示輝度の階調度を表わす、8ビットのデジタル階調データである。
走査線駆動回路13は、図1及び図2に示すように、複数の走査線Y1〜Ynのうちの1本を順次に選択して1行分の画素回路群を選択する。走査線駆動回路13は、走査クロック信号である垂直同期信号VTと水平同期信号HTとに同期して画素選択制御信号GS1〜GSn(図7参照)を順次に生成して出力することで、複数の走査線Y1〜Ynを順次に選択するようになっている。また、走査線駆動回路13は、各画素回路20の有機EL素子21の発光時間tを制御する時間制御信号としての画素発光制御信号GE1〜GEn(図7参照)を順次に生成して、複数の走査線Y1〜Ynのうちの選択された走査線に供給するようになっている。
制御回路15は、図1に示すように、データ線駆動回路12、走査線駆動回路13を制御し、特に、出力電流Iout1〜mの大きさを制御する出力電流の基準値設定信号(データ基準信号)をデータ線駆動回路12に対して出力する。また、制御回路15は、GS1〜GSn、及び、GE1〜GEnの動作波形を制御する走査クロック信号(HT,VT)とGE1〜GEnのHレベル期間を制御するカウント数設定信号(時間基準信号)を走査線駆動回路13に対して出力する。なお、GE1〜GEnのHレベル期間は有機EL素子21の発光時間tに対応する。これら各種信号のうち、出力電流の基準値設定信号及びカウント数設定信号は切替え手段40によって制御される。
図3は、各画素回路20の内部構成の一例を示す回路図である。
画素回路20は、有機EL素子21と、第1〜第4のトランジスタ23〜26と、保持コンデンサ27とを有している。保持コンデンサ27は、データ線X1〜Xmのうちの対応する1つデータ線(例えば図3で示すデータ線Xm)を介して供給される出力電流Ioutmに応じた電荷を保持する。第1〜第3のトランジスタ23〜25はnチャンネル型FETであり、第4のトランジスタ26はpチャンネル型FETである。
第1のトランジスタ23のソースは、第2〜第4のトランジスタ24〜26のドレインとそれぞれ接続されている。第1のトランジスタ23のドレインは、第4のトランジスタ26のゲートに接続されている。保持コンデンサ27は、第4のトランジスタ26のソースとゲートとの間に接続されている。また、第4のトランジスタ26のソースは、電源電圧VOELにも接続されている。
第2のトランジスタ24のソースは、データ線Xmを介してデータ線駆動回路12の対応する1つのデジタル/アナログ変換回路30に接続されている。有機EL素子21は、その陽極が第3のトランジスタ25のソースに接続され、陰極が接地されている。
第1のトランジスタ23と第2のトランジスタ24の各ゲートは、走査線Ynを構成する2つの副走査線の一方である第1の副走査線Y1nに接続されており、その各ゲートに
は、第1の副走査線Y1nを介して走査線駆動回路13から画素選択制御信号GSnが入力される。また、第3のトランジスタ25のゲートは、走査線Ynを構成する2つの副走査線の他方である第2の副走査線Y2nに接続されており、そのゲートには、第2の副走査線Y2nを介して走査線駆動回路13から画素発光制御信号GEnが入力される。なお、図3では、複数の走査線Y1〜Ynのうちの走査線Ynを示してあるが、その他の走査線Y1〜Yn−1も、走査線Ynと同様に、第1の副走査線Y11〜Y1n−1と第2の副走査線Y21〜Y2n−1とでそれぞれ構成されている。
第1のトランジスタ23と第2のトランジスタ24は、保持コンデンサ27に電荷を蓄積する際に使用されるスイッチングトランジスタである。第3のトランジスタ25は、有機EL素子21の発光期間においてオン状態に保たれるスイッチングトランジスタである。また、第4のトランジスタ26は、有機EL素子21に流れる駆動電流Iを制御するための駆動トランジスタである。その駆動電流Iは、保持コンデンサ27に保持される電荷量(電圧)によって制御される。
図4は、画素回路20の動作を示すタイミングチャートである。ここでは、第1の副走査線Y1nを介して入力される画素選択制御信号GSn、第2の副走査線Y2nを介して入力される画素発光制御信号GEnと、データ線Xmを介して入力される出力電流Ioutmと、有機EL素子21に流れる駆動電流Iとが示されている。
図4に示す1垂直走査期間は、全ての走査線Y1〜Ynが順に選択されて1画面の表示がなされる1フレーム期間である。プログラム期間は、各画素回路20の保持コンデンサ27に出力電流Iout1〜m(ここでは、Ioutm)に対応した電荷を蓄積する期間である。また、発光期間(発光時間t)は、各画素回路20の有機EL素子21に駆動電流Iを流すことで有機EL素子21が発光する期間である。
次に、図4に基づいて画素回路20の動作を説明する。ここでは、説明を簡単にするために、複数の走査線Y1〜Ynのうちの選択された一つの走査線Ynに接続された1行分の画素回路群のうち、データ線Xmに接続された1つの画素回路20の動作のみを説明する。
図4のt1時点からt2時点までのプログラム期間では、走査線駆動回路13が、Hレベルの画素選択制御信号GSnを第1の副走査線Y1nへ供給する。また、このプログラム期間では、データ線駆動回路12のデジタル/アナログ変換回路30が、メモリ回路14から出力されるデジタル階調データ(以下、単に「階調データ」という。)に応じた出力電流Ioutmを生成し、データ線Xmへ供給する。このとき、その出力電流Ioutmは、図3の矢印で示すように、電源電圧VOEL側から、データ線Xmに接続された画素回路20の第4のトランジスタ26、第2のトランジスタ24、及びデータ線Xmを通ってデジタル/アナログ変換回路30側へ流れる。
第1のトランジスタ23及び第2のトランジスタ24がオン状態になっているとき、データ線駆動回路12の複数のデジタル/アナログ変換回路30のうちの、データ線Xmに接続されたデジタル/アナログ変換回路30は、階調データに応じた出力電流Ioutmを流す定電流源として機能する。そして、保持コンデンサ27には、出力電流Ioutmに対応した電荷が保持され、プログラム期間は終了する。この結果、第4のトランジスタ26のソース/ゲート間には、保持コンデンサ27に記憶された電圧が保持される。
プログラム期間が終了して画素選択制御信号GSnがLレベルになると(t2時点)、第1のトランジスタ23と第2のトランジスタ24は共にオフ状態になるとともに、データ線駆動回路12はデータ線Xmに接続された画素回路20への出力電流Ioutmの供
給を停止する。
続いて、t2時点からt3時点までの発光期間では、走査線駆動回路13が、画素選択制御信号GSnをLレベルに維持して、第1及び第2のトランジスタ23,24をオフ状態に保ったまま、Hレベルの画素発光制御信号GEnを第2の副走査線Y2nへ供給して、第3のトランジスタ25をオン状態にする。
このとき、保持コンデンサ27には、出力電流Ioutmに対応した電荷が予め保持されているので、第4のトランジスタ26には出力電流Ioutmとほぼ同じ駆動電流Iが流れ、その駆動電流Iは第3のトランジスタ25を通って有機EL素子21に流れる。これにより、データ線Xmに接続された画素回路20の有機EL素子21は、発光期間(発光時間t)の間、出力電流Ioutmに応じた輝度で発光する。こうして、出力電流Ioutmとほぼ同じ駆動電流Iが発光時間tの間、有機EL素子21に流れて有機EL素子21が発光する。画素回路20(画素)の平均的な輝度は、駆動電流Iと発光時間tの積(I×t)で決定される。図1において、駆動電流Iの大きさを制御するのが出力電流の基準値設定信号であり、発光時間tを制御するのがカウント数設定信号である。
このように、駆動電流Iと発光時間tの積(I×t)で決まる各画素回路20(各画素)の表示輝度(有機EL素子21の発光による平均的な輝度)を、制御回路15が制御するようになっている。
制御回路15には、図1に示すように、データ線駆動回路12が出力する駆動電流Iout1〜mの大きさを決定する出力電流の基準値設定信号、及び、走査線駆動回路13が出力する画素発光時間制御信号GE1〜nのタイミングを決定するカウント数設定信号、を制御する切替え手段40が接続されている。この切替え手段40は、例えば図8に示すように、第1の位置(typ位置)と、第2の位置(large位置)との2位置間で切替え可能になっており、その切替えによって駆動電流Iout1〜mの大きさと発光時間tとを制御する機能を有している。
切替え手段40は、例えば、データ線駆動回路12の各デジタル/アナログ変換回路30の出力電流Iout1〜mのばらつきを検査工程で作業者が測定し、そのばらつきが許容値以下で、データ線駆動回路が12が良品であると判定されたときに、作業者により第1の位置に設定される。なお、以下の説明で、データ線駆動回路12の各デジタル/アナログ変換回路30の出力電流Iout1〜mのばらつき、すなわちデータ線駆動回路12における出力端子間の出力電流ばらつきを、「データ線駆動回路12の出力電流ばらつき」という。
また、切替え手段40は、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが許容値より大きく、データ線駆動回路12が不良品であると判定されたときに、作業者により第2の位置に設定される。
図1に示すように、制御回路15は、切替え手段40から入力される第1の切替え信号(typ信号)または第2の切替え信号(large信号)に基づいて出力電流の基準値設定信号とカウント数設定信号とを生成し、それぞれデータ線駆動回路12と走査線駆動回路13へ出力する。なお、切替え手段40から制御回路15へ出力される第1及第2の切替え信号は、例えばHレベルの信号である。
切替え信号の機能について、図8を参照しながら説明する。制御回路15が第1の切替え信号(typ信号)に対応した出力電流の基準値設定信号をデータ線駆動回路12へ出力すると、データ線駆動回路12の各デジタル/アナログ変換回路30は、出力電流Io
utの基準値、つまり出力電流Iout1〜mの基準値が第1の基準値(I1=1)に設定され、各画素ごとの階調データを変換率「1」でアナログ信号に変換する。これにより、同時に、制御回路15が第1の切替え信号(typ信号)に対応したカウント数設定信号を走査線駆動回路13へ出力すると、走査線駆動回路13はカウント数設定信号の値(カウント数設定値)を第2の基準と「1」と等しくするように内部制御する。
また、制御回路15が第2の切替え信号(large信号)をデータ線駆動回路12へ出力すると、各デジタル/アナログ変換回路30は、出力電流Ioutの基準値が第1の基準値(I1=1)より大きい値(I2=2)に設定され、各画素ごとの階調データを変換率「2」でアナログ信号に変換する。このとき、制御回路15は、走査線駆動回路13へ出力するカウント数設定信号の値(カウント数設定値)を第2の基準値「1」より小さい値「0.5」にするようになっている。
このようにして、制御回路15は、出力電流の基準値設定信号及びカウント数設定信号をデータ線駆動回路12及び走査線駆動回路13へそれぞれ出力することで、各画素回路20の有機EL素子21に流す駆動電流Iと発光時間tを制御して、複数の画素の各々の平均的な輝度が一定になるように制御している。
次に、出力電流の基準値設定信号から駆動電流Iout1〜mを生成する回路構成例として、データ線駆動回路12に設けられている複数のデジタル/アナログ変換回路30を図5に基づいて説明する。
各デジタル/アナログ変換回路30は、図2及び図5に示すように、基準値設定回路部31と、デジタル/アナログ変換回路部32とを備えている。
デジタル/アナログ変換回路部32は、メモリ回路14から出力される各画素ごとの階調データを、基準値設定回路部31で設定された変換率でアナログ信号に変換した出力電流Iout1〜mを生成して出力する。
基準値設定回路部31は、電源電位と接地電位との間に並列接続された2つの電流ラインIL1,IL2を備えている。電流ラインIL1にはスイッチSW1と変換用トランジスタTr1が、電流ラインIL2にはスイッチSW2と変換用トランジスタTr2が、それぞれ直列に接続されている。
基準値設定回路部31は、制御回路15から出力されるtyp信号が基準値設定回路部31の入力端子に入力されると、スイッチSW1のみが閉じ、large信号がその入力端子に入力されると、スイッチSW2のみが閉じるようになっている。
この基準値設定回路部31では、スイッチSW1が閉じると、変換用トランジスタTr1がオン状態になって、電流ラインIL1、スイッチSW1及び変換用トランジスタTr1に電流I1が流れる。スイッチSW2が閉じると、変換用トランジスタTr2がオン状態になって、電流ラインIL2、スイッチSW2及び変換用トランジスタTr2に電流I2が流れる。
2つの変換用トランジスタTr1,Tr2の利得係数βの比(相対値K)は、1:2に設定されている。ここで、利得係数βは、β=Kβ0 =(μCW/L)で定義され、Kは相対値、β0 は所定の定数、μはキャリアの移動度、Cはゲート容量、Wはチャンネル幅、Lはチャンネル長である。
トランジスタの電流駆動能力は利得係数βの比(相対値K)に比例するので、2つの変換用トランジスタTr1,Tr2の電流駆動能力の比は、1:2である。したがって、電
流ラインIL1,IL2にそれぞれ流れる電流I1,I2の比は、1:2に設定されている。
このように構成された基準値設定回路部31は、制御回路15から電流の基準値設定信号として出力されるtyp信号及びlarge信号のいずれかに応じて、出力電流Iout1〜mの基準値として、比が1:2である2種類の電流I1,I2を発生可能になっている。
デジタル/アナログ変換回路部32は、8ビットの階調データをアナログ信号に変換するために、並列接続された8つの電流ラインを備えている。図5では、3つの電流ラインIL11〜IL13のみを示して残り5つの電流ラインの図示を省略してある。
8つの電流ラインにはそれぞれ、1つのスイッチと1つの駆動トランジスタとが直列に接続されている。図5では、3つのスイッチSW11〜SW13のみを示して残り5つのスイッチSW14〜SW18の図示を省略してあるととともに、3つの駆動トランジスタTr11〜Tr13のみを示して残り5つの駆動トランジスタTr14〜Tr18の図示を省略してある。
そして、基準値設定回路部31の2つの変換用トランジスタTr1,Tr2の各ゲートと、デジタル/アナログ変換回路部32の8つの駆動トランジスタTr11,Tr12,Tr13,・・・Tr18の各ゲートは、共通ゲート線33に接続されている。これにより、2つの変換用トランジスタTr1,Tr2と、8つの駆動トランジスタTr11,Tr12,Tr13,・・・Tr18のそれぞれとはカレントミラー回路を構成していることになる。
8つのスイッチSW11,SW12,SW13,・・・SW18には、メモリ回路14から出力される8ビットの階調データの各ビット信号D0〜D7がそれぞれ入力される。図5では、3つのビット信号D0〜D2のみを示してあり、残り5つのビット信号D3〜D7の図示を省略してある。なお、図5の例では、2つの変換用トランジスタTr1,Tr2と、8つの駆動トランジスタTr11,Tr12,Tr13,・・・Tr18は、それぞれnチャンネル型FETである。
8つの駆動トランジスタTr11,Tr12,Tr13,・・・Tr18の利得係数βの比は、1:2:4:・・・:128に設定されている。上述したように、トランジスタの電流駆動能力は利得係数βの比(相対値K)に比例するので、これら8つの駆動トランジスタの電流駆動能力の比は、1:2:4:8:16:32:64:128である。つまり、8つの駆動トランジスタTr11,Tr12,Tr13,・・・Tr18の利得係数の相対値Kは、階調データの各ビット信号D0〜D7の重みに対応づけられた値にそれぞれ設定されている。
このように構成されたデジタル/アナログ変換回路30では、制御回路15から第1の切替え信号(typ信号)が出力される場合、基準値設定回路部31の電流ラインIL1に電流I1(I1=1)が流れる。
このとき、メモリ回路14から8ビットの階調データが入力されると、8つのスイッチSW11〜SW18のうち、その階調データに基づいてオン状態となったスイッチの電流ラインには、各駆動トランジスタTr11〜Tr18の駆動能力に応じた電流が流れる。そして、各電流ラインIL11〜IL18に流れる電流の総和は、入力される階調データに比例しており、出力電流Ioutとして出力端子からデータ線X1〜Xmの対応するデータ線に供給される。
例えば、ビット信号D0とD1が「1」である階調データが入力されると、電流ラインIL11には電流I1と同じ値の電流I1が流れ、電流ラインIL12にはI1×2の値の電流が流れる。両電流ラインIL11,IL12に流れる電流の総和は、各画素ごとの階調データに対応する出力電流と同じ電流値になる。つまり、制御回路15からtyp信号が出力される場合には、データ線駆動回路12は、各画素ごとの階調データに対応する出力電流Iout1〜mの大きさは変えないように設定される。
こうして、データ線駆動回路12の各デジタル/アナログ変換回路30は、制御回路15からtyp信号が出力される場合、メモリ回路14から出力される各画素ごとの階調データを変換率「1」でアナログ信号に変換した出力電流Iout1〜mを出力するように設定される。
また、制御回路15から第2の切替え信号(large信号)が出力される場合、基準値設定回路部31の電流ラインIL2に電流I2(I2=2)が流れる。このとき、例えば、ビット信号D0とD1が「1」である階調データが入力されると、電流ラインIL11には電流I2と同じ値の電流I2が流れ、電流ラインIL12にはI2×2の値の電流が流れる。したがって、両電流ラインIL11,IL12に流れる電流の総和は、各画素ごとの階調データに対応する出力電流の2倍の電流値になる。
こうして、データ線駆動回路12の各デジタル/アナログ変換回路30は、制御回路15からlarge信号が出力される場合、メモリ回路14から出力される各画素ごとの階調データを変換率「2」でアナログ信号に変換した出力電流Iout1〜mを出力するように設定される。つまり、制御回路15からlarge信号が出力される場合には、制御回路15からtyp信号が出力される場合における出力電流Iout1〜mを2倍に大きくするようになる。
図6は、走査線駆動回路13の内部回路構成を示している。
走査線駆動回路13は、画素選択制御信号GS1〜nを生成して出力する画素選択制御信号生成部51と、画素発光制御信号GE1〜nを生成して出力する画素発光制御信号生成部52と、発光終了制御信号RTを生成して出力するカウンタ53と、発光制御元信号ETを生成して出力する発光制御元信号生成部54とを備えている。
画素選択制御信号生成部51はシフトレジスタ等で構成され、複数の走査線Y1〜Ynを順次に選択するための画素選択制御信号GS1〜n(図7参照)を、水平同期信号HTに同期して生成し、出力する。
カウンタ53は、垂直同期信号VTの立ち上がりに同期して計数を開始し、その計数開始時点から、制御回路15から出力されるカウント数設定信号が表わすカウント数の計数を終了した時点に発光終了制御信号RT(図7参照)を発光制御元信号生成部54へ出力する。カウント数設定信号が表わすカウント数が、有機EL素子21の発光時間tに相当する。
発光制御元信号生成部54は、垂直同期信号VTとカウンタ53からの発光終了制御信号RTとに基づいて、垂直同期信号VTの立ち上がり時点から発光終了制御信号RTの入力時点までHレベルとなる発光制御元信号ET(図7参照)を生成して画素発光制御信号生成部52へ出力する。
画素発光制御信号生成部52はシフトレジスタ等で構成され、発光制御元信号ETの波形を水平同期信号HTに同期してシフトレジスタでずらして画素発光制御信号GE1〜n
を順次に生成し、出力する。ここで、各画素発光制御信号GE1〜nは、図4及び図7に示すように、各画素選択制御信号GS1〜nの立ち下がり時点に同期して立ち上がるようになっている。
このように、制御回路15から走査線駆動回路13へ出力するカウント数設定信号の値(カウント数)により、有機EL素子21の発光終了時間を制御する発光終了制御信号RTの立ち上がりタイミングを変えることで、各画素発光制御信号GE1〜nのHレベルの時間を変えて発光時間tを制御するようになっている。
次に、上記構成を有する有機ELディスプレイ10において、データ線駆動回路12からデータ線X1〜Xmに供給される出力電流Iout1〜mの大きさ(出力電流値)と、各画素回路20の有機EL素子21による発光時間tを、データ線駆動回路12毎に個別に設定する方法について説明する。
<出力電流Iout1〜mのばらつきが小さい場合(データ線駆動回路が良品の場合)>
切替え手段40を第1の位置(typ位置)に設定した状態で、出来上がったデータ線駆動回路12の出力電流ばらつきを検査工程で測定する。その出力電流ばらつきが許容値以下でデータ線駆動回路12が良品であると判定される場合、作業者により切替え手段40を第1の位置(typ位置)のままとする。
この場合、制御回路15は、出力電流の基準値を第1の基準値(I1=1)に設定するための第1の切替え信号(typ信号)をデータ線駆動回路12へ出力するとともに、カウント数設定値が第2の基準値「1」に等しいカウント数設定信号を走査線駆動回路13へ出力する(図8参照)。
これにより、データ線駆動回路12の各デジタル/アナログ変換回路30は、メモリ回路14から出力される各画素ごとの階調データを変換率「1」でアナログ信号に変換した出力電流Iout1〜mを出力するように設定される。例えば、ある画素の階調データの階調度が「2」である場合、図9に示すように、その画素への出力電流Ioutは「20」である。
また、走査線駆動回路13は、第2の基準値「1」に相当する発光時間tだけ有機EL素子21を発光させるための画素発光制御信号GE1〜nを出力する。例えば、ある画素の階調データの階調度が「2」である場合、図9に示すように、その画素の有機EL素子21の発光時間tを「100」にするための画素発光制御信号を出力する。その結果、その画素の輝度(平均な輝度)は、I×t=2000になる。
<出力電流Iout1〜mのばらつきが大きい場合(データ線駆動回路が不良品の場合)>
切替え手段40を第1の位置(typ位置)に設定した状態で、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきを検査工程で測定し、その出力電流ばらつきが許容値より大きくデータ線駆動回路12が不良品であると判定される場合、作業者により切替え手段40を第2の位置(large位置)に切替える。
この場合、制御回路15は、出力電流の基準値を第1の基準値(I1=1)より大きくするための第2の切替え信号(large信号)をデータ線駆動回路12へ出力するとともに、カウント数設定値が第2の基準値「1」より小さい「0.5」のカウント数設定信号を走査線駆動回路13へ出力する(図8参照)。
これにより、データ線駆動回路12の各デジタル/アナログ変換回路30は、メモリ回路14から出力される各画素ごとの階調データを変換率「2」でアナログ信号に変換した出力電流Iout1〜mを出力するように設定される。例えば、ある画素の階調データの階調度が「2」である場合、図10に示すように、その画素への出力電流Ioutは、図9に示す良品のデータ線駆動回路の場合の「20」を2倍にした「40」となる。
また、走査線駆動回路13は、「0.5」のカウント数設定値に相当する発光時間tだけ有機EL素子21を発光させるための画素発光制御信号GE1〜nを出力する。例えば、ある画素の階調データの階調度が「2」である場合、図10に示すように、その画素の有機EL素子21の発光時間tを「50」にするための画素発光制御信号を出力する。その結果、その画素の輝度(平均的な輝度)は、I×t=2000となり、同じ階調度(例えば階調度が「2」)の階調データに対して、図9に示す良品のデータ線駆動回路の場合と同じ輝度が得られる。
こうして、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが大きい場合には、その出力電流ばらつきが許容値以下の場合よりも、出力電流Iou1〜mを大きめに変更するとともに、各有機EL素子21の発光時間tを、同じ階調度の階調データに対して同じ輝度が得られるように、短めに変更する。
以上のように構成された一実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが許容値以下で、データ線駆動回路12が良品の場合には、切替え手段40が第1の位置に切替えられ、制御回路15は、第1の切替え信号(typ信号)をデータ線駆動回路12へ出力する。この場合、データ線駆動回路12の各デジタル/アナログ変換回路30は、出力電流Ioutの基準値が第1の基準値(I1=1)に設定され、各画素ごとの階調データを変換率「1」でアナログ信号である出力電流Iout1〜mに変換するように設定される。また、切替え手段40が第1の位置に切替えられと、制御回路15は、走査線駆動回路13へ出力するカウント数設定信号の値(カウント数設定値)を第2の基準値「1」と等しくするので、走査線駆動回路13は、第2の基準値「1」に対応する画素発光制御信号(基準の大きさの時間制御信号)GE1〜nを生成するように設定される。
また、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが許容値より大きく、データ線駆動回路12が不良品の場合には、切替え手段40が第2の位置に切替えられ、制御回路15は、第2の切替え信号(large信号)をデータ線駆動回路12へ出力する。この場合、データ線駆動回路12の各デジタル/アナログ変換回路30は、出力電流Ioutの基準値が第1の基準値(I1=1)より大きい値(I2=2)に設定され、これにより、走査線駆動回路13は、その値「2」に対応する長さの発光時間tを決める画素発光制御信号(基準の大きさの時間制御信号)GE1〜nを生成するように設定される。
このようにして、出力電流Iout1〜mの大きさ及び発光時間tを、データ線駆動回路12毎に個別に設定することができる。
(2)一般にデータ線駆動回路12の各出力端子(複数のデジタル/アナログ変換回路30の各出力端子)から各画素回路(画素)20へ供給される出力電流Iout1〜mのばらつきは、主として各デジタル/アナログ変換回路30を構成する各トランジスタTr11〜Tr18の利得係数βと閾値電圧Vthに起因して発生する。このデータ線駆動回路12においては、各トランジスタTr11〜Tr18の飽和電流を出力電流として利用する構成にする場合があり、その出力電流は上記式1のように表わされる。
上記式1から分かるように、あるβ値を持つトランジスタに関しては、Vgsが小さいほど、つまりVgsがVthと近い値になるほど、出力電流IがVthのばらつきの影響
を受けやすくなる。Vgsが小さい状態とはIが小さい状態であるので、データ線駆動回路12の出力電流Iout1〜mが小さいほど、その出力電流のばらつきが大きくなるといえる。本実施形態は、このような傾向を利用している。
データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが許容値より大きい場合、その出力電流ばらつきが許容値以下の場合よりも、出力電流Iou1〜mを大きめに変更するとともに、各有機EL素子21の発光時間tを、同じ階調度の階調データに対して同じ輝度の表示が得られるように短めに変更する。つまり、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが許容値より大きい場合、同じ階調度の階調データに対して、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが許容値以下の場合(データ線駆動回路12が良品の場合)と同じ輝度が得られるように、有機EL素子21に流れる駆動電流Iとその発光時間tの双方を調整する。このような調整をデータ線駆動回路12毎に行うことにより、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが小さくなり、その出力電流ばらつきが大きくて不良品であると判定されるデータ線駆動回路12を良品として使用することができる。したがって、出力電流ばらつきが大きい不良品のデータ線駆動回路を良品として救済することができ、歩留まりを向上することができる。
(3)データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが大きい場合には、その出力電流ばらつきが許容値以下の場合よりも、出力電流Iou1〜mを大きめに変更するとともに、各有機EL素子21の発光時間tを、同じ階調度の階調データに対して同じ輝度が得られるように、短めに変更する(図8,図9参照)。これによれば、その出力電流ばらつきが大きい不良品のデータ線駆動回路12を良品として使用する場合に、各画素ごとの階調データの階調度に応じた輝度の表示を得ることができる。
(4)制御回路15は、出力電流の基準値設定信号及びカウント数設定信号をデータ線駆動回路12及び走査線駆動回路13へそれぞれ出力することにより、各画素回路20の有機EL素子21に流す駆動電流Iと発光時間tを制御して、複数の画素の各々の平均的な輝度を制御するようになっている。したがって、上述したようなデータ線駆動回路12ごとの設定を、簡単な回路構成で実現できる。
(5)制御回路15から走査線駆動回路13へ出力するカウント数設定信号の値(カウント数)により、有機EL素子21の発光終了時間を制御する発光終了制御信号RTの立ち上がりタイミングを変えることで、各画素発光制御信号GE1〜nのHレベルの時間を変えて発光時間tを制御することができる。したがって、発光時間tの制御を、簡単な回路構成で実現できる。
[ 電子機器]
次に、上記一実施形態で説明した。有機ELディスプレイ10の表示パネル部11を用いた電子機器について説明する。有機ELディスプレイ10の表示パネル部11は、図11に示すようなモバイル型のパーソナルコンピュータに適用できる。図11に示すパーソナルコンピュータ70は、キーボード71を備えた本体部72と、表示パネル部11を用いた表示ユニット73とを備えている。
このパーソナルコンピュータ70によれば、出力電流Iout1〜mの大きさ及び有機EL素子21の発光時間tを、データ線駆動回路12、及び、走査線駆動回路13毎に個別に設定することができる。また、データ線駆動回路12が出力電流ばらつき大により不良品と判定される場合にも、その不良品を良品として救済することができ、歩留まりを向上することができる。したがって、低コストで、かつ面内の輝度むらの少ない表示が可能なパーソナルコンピュータを実現できる。
[ 変形例]
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記一実施形態において、図1に示す表示パネル部11及び各回路12〜15の全部若しくは一部が一体となった電子部品として構成されていてもよい。例えば、表示パネル部11に、データ線駆動回路12と走査線駆動回路13とが一体的に形成されていてもよい。
・上記一実施形態では、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが所定値より大きい場合には、出力電流Iout1〜mの大きさを、その出力電流ばらつきが所定値以下の場合の2倍にしているが、本発明は、このような構成に限定されない。制御回路15からデータ線駆動回路12へ出力される出力電流の基準値設定信号が、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきの大きさに応じて設定されるように構成してもよい。例えば、出力電流ばらつきが所定値より大きい場合に、そのばらつきの大きさに応じて出力電流の基準値設定信号を数段階に変更できるようにしてもよい。このような構成により、出力電流のばらつきの大きさが異なる場合にも、不良品のデータ線駆動回路12を良品として救済することができ、歩留まりをさらに向上することができる。
・上記一実施形態では、データ線駆動回路12の出力電流ばらつきが所定値より大きい場合には、出力電流Iout1〜mの大きさを、その出力電流ばらつきが所定値以下の場合の2倍にしているが、出力電流Iout1〜mの大きさの変更は2倍に限らず、任意の大きさに変更可能である。
・上記一実施形態では、本発明を有機ELディスプレイに適用した例を説明したが、本発明は、有機EL素子以外の電気光学素子を用いた電気光学装置にも適用可能である。即ち、本発明は、データ信号の大きさと表示を行う時間との掛け算によって、各画素の表示輝度(平均的な輝度)を制御する表示装置に広く適用される。
・上記一実施形態では、各デジタル/アナログ変換回路30の一例を図5に基づいて説明したが、本発明で用いるデジタル/アナログ変換回路30は、図5で示す回路構成のものに限定されない。
・上記一実施形態では、走査線Y1〜Ynが線順次走査により選択された1本の走査線に接続された各画素回路に、データ線X1〜Xmをそれぞれ介して出力電流Iout1〜mを一斉に供給するようにしているが、本発明はこれに限定されない。選択された1本の走査線に接続された各画素回路に、データ線X1〜Xmをそれぞれ介して出力電流Iout1〜mを順に供給するようにしてもよい。
・上記一実施形態において、複数の画素の各々を、R,G,Bの3つの画素でそれぞれ構成したカラー表示が可能な有機ELディスプレイにも本発明は適用可能である。
・上記一実施形態では、図3に示す画素回路を用いた有機ELディスプレイを一例とし
て説明したが、本発明は他の構成の画素回路を用いた有機ELディスプレイにも適用可能である。
・上記一実施形態の有機ELディスプレイは、図11に示すパーソナルコンピュータ70以外の電子機器、例えば携帯電話、PDA等の携帯機器に広く適用できる。
一実施形態に係る有機ELディスプレイの回路構成を示すブロック図。 表示パネル部とデータ線駆動回路の内部回路構成を示すブロック図。 画素回路の内部回路構成の一例を示す回路図。 画素回路の動作を示すタイミングチャート。 デジタル/アナログ変換回路の内部回路構成を示す回路図。 走査線駆動回路の内部回路構成を示すブロック図。 走査線駆動回路の動作を示すタイミングチャート。 3つの切替え信号、出力電流の基準値、及び発光時間の設定例を示す説明図。 良品の場合における階調度、出力電流、発光時間、および輝度の設定例を示す説明図。 不良品の場合における階調度、出力電流、発光時間、および輝度の設定例を示す説明図。 一実施形態の有機ELディスプレイを用いた電子機器を示す斜視図。
符号の説明
t…発光時間、X1〜Xm…データ線、Y1〜Yn…走査線、12…データ線駆動回路、13…走査線駆動回路、15…制御回路、30…デジタル/アナログ変換回路。

Claims (4)

  1. 複数の画素を備えた表示装置の駆動回路において、
    前記複数の画素の各々へ供給されるデータ信号として電流信号を出力する電流生成回路であり、前記複数の画素の各々の表示輝度に対応するデジタル階調データを前記電流信号の基準値に基づき前記電流信号にそれぞれ変換する複数のデジタル/アナログ変換回路を含む第1の駆動回路と、
    前記複数の画素の各々の表示時間が設定されるカウンタを含み、前記カウンタのカウント数に基づき前記表示時間を制御する第2の駆動回路と、
    前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下か否かに応じて予め設定されるデータ基準信号及び時間基準信号を生成し、前記データ基準信号を前記第1の駆動回路へ出力するとともに、前記時間基準信号を前記第2の駆動回路へ出力する制御回路と、を備え、
    前記第1の駆動回路は、
    前記制御回路から出力される前記データ基準信号に応じて前記電流信号の前記基準値を設定し、
    前記第2の駆動回路は、
    前記制御回路から出力される前記時間基準信号に応じて前記カウンタが計数する前記カウント数を設定し、
    前記制御回路は、
    前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下である場合には、前記電流信号の電流値を制御するための基準値を第1の基準値にするデータ基準信号と、前記表示時間を制御するための基準値を第2の基準値にする時間基準信号とを出力し、
    前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値よりも大きい場合には、前記電流信号の電流値と前記表示時間との積が一定の値となるように、前記電流信号の電流値の大きさを制御するための基準値を第1の基準値よりも大きくするデータ基準信号と、前記表示時間を制御するための基準値を第2の基準値よりも小さくする時間基準信号とを出力する
    ことを特徴とする表示装置の駆動回路。
  2. 複数の画素を備えた表示装置の駆動方法において、
    前記複数の画素の各々へ供給されるデータ信号として電流信号を出力する電流生成回路であり、前記複数の画素の各々の表示輝度に対応するデジタル階調データを前記電流信号の基準値に基づき前記電流信号にそれぞれ変換する複数のデジタル/アナログ変換回路を含む第1の駆動回路によって、前記データ信号を生成し、
    前記複数の画素の各々の表示時間が設定されるカウンタを含み、前記カウンタのカウント数に基づき前記表示時間を制御する第2の駆動回路によって、前記表示時間を制御する時間制御信号を生成し、
    前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下か否かに応じて予め設定されるデータ基準信号及び時間基準信号を制御回路により生成して、前記データ基準信号を前記制御回路により前記第1の駆動回路へ出力するとともに、前記時間基準信号を前記制御回路により前記第2の駆動回路へ出力し、
    前記制御回路から出力される前記データ基準信号に応じて前記電流信号の前記基準値を前記第1の駆動回路で設定し、
    前記制御回路から出力される前記時間基準信号に応じて前記カウンタが計数する前記カウント数を前記第2の駆動回路で設定し、
    前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下である場合には、前記電流信号の電流値を制御するための基準値を第1の基準値にするデータ基準信号と、前記表示時間を制御するための基準値を第2の基準値にする時間基準信号とが制御回路から出力され、
    前記第1の駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値よりも大きい場合には、前記電流信号の電流値と前記表示時間との積が一定の値となるように、前記電流信号の電流値を制御するための基準値を第1の基準値よりも大きくするデータ基準信号と、前記表示時間を制御するための基準値を第2の基準値よりも小さくする時間基準信号とが制御回路から出力される
    ことを特徴とする表示装置の駆動方法。
  3. 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差部に対応する位置に配置され、電気光学素子をそれぞれ有する複数の画素と、を備えた電気光学装置において、
    前記複数のデータ線を介して前記複数の画素の各々へ供給されるデータ信号として電流信号を出力する電流生成回路であり、前記複数の画素の各々の表示輝度に対応するデジタル階調データを前記電流信号の基準値に基づき前記電流信号にそれぞれ変換する複数のデジタル/アナログ変換回路を含むデータ線駆動回路と、
    前記複数の画素の各々における前記電気光学素子の発光時間が設定されるカウンタを含み、前記複数の走査線へ供給され、前記電気光学素子の発光時間を制御する時間制御信号を前記カウンタのカウント数に基づき生成する走査線駆動回路と、
    前記データ線駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下か否かに応じて予め設定されるデータ基準信号及び時間基準信号を生成し、前記データ基準信号を前記データ線駆動回路へ出力するとともに、前記時間基準信号を前記走査線駆動回路へ出力する制御回路と、を備え、
    前記データ線駆動回路は、
    前記制御回路から出力される前記データ基準信号に応じて前記電流信号の前記基準値を設定し、
    前記走査線駆動回路は、
    前記制御回路から出力される前記時間基準信号に応じて前記カウンタが計数する前記カウント数を設定し、
    前記制御回路は、
    前記データ線駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値以下である場合には、前記電流信号の電流値を制御するための基準値を第1の基準
    値にするデータ基準信号と、前記発光時間を制御するための基準値を第2の基準値にする時間基準信号とを出力し、
    前記データ線駆動回路における各デジタル/アナログ変換回路の出力電流のばらつきが許容値よりも大きい場合には、前記電流信号の電流値と前記発光時間との積が一定の値となるように、前記電流信号の電流値を制御するための基準値を第1の基準値よりも大きくするデータ基準信号と、前記発光時間を制御するための基準値を第2の基準値よりも小さくする時間基準信号とを出力する
    ことを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項記載の電気光学装置を実装したことを特徴とする電子機器。
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