JP4747473B2 - 伸びフランジ加工性に優れた熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板とそれらの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に自動車車体用として使用される加工性、特に伸びフランジ加工性に優れた熱延鋼板およびそれを原板とする溶融亜鉛めっき鋼板とそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車車体には、多くの薄鋼板が使用されているが、比較的軽度な曲げ加工やロールフォーミングでありながら、部分的に極めて厳しいフランジ加工性が要求される部品、用途がある。例えば、フロントサイドメンバー、リアサイドメンバー、さらにはクロスメンバーおよびこれらにつながる部品の補強材である。これら部品、用途には、高強度レベルであることを示し、形状凍結性が確保される引張強度が540MPa 以下で、かつ優れたフランジ加工性を示す穴拡げ率80%以上の特性を有することが一応の目安である。
【0003】
上記部品、用途には、これまで、多くの場合、冷延鋼板が使用されている。
しかし、冷延鋼板は熱延鋼板に比べ、冷間圧延、焼鈍という工程が必要となるため、一般的には熱延鋼板を用いる方が経済的に有利である。それゆえ、少なくとも、外観の美麗性が要求されない場合には、熱延鋼板が使用されるが、熱延鋼板には、ほぼ同一成分組成の冷延鋼板に比べ、伸びフランジ加工性が劣る、機械的性質の面内異方性が大きい、伸び特性が劣るなどの問題があった。
【0004】
これらの問題を解決すべく、熱延鋼板中のC量の低減、S量の低減などの技術が提案されているが、依然として機械的性質の面内異方性を改善することは困難であった。
【0005】
また、Nb、Tiなどの元素を添加して、組織を微細化することで熱延鋼板の伸びフランジ特性を改善する技術も提案されているが、これらの添加元素が鋼の熱間変形抵抗を大きく増加させるため、板厚が概ね2.3mm以下の薄鋼板の場合は熱間圧延が困難になるという問題があった。同時に、これらの添加元素による析出強化が生じるため引張強度(TS)で540MPa 以下の比較的低強度で高度の高成形性鋼板を製造することは困難であった。さらに、Nb、Tiなどの元素の添加は、鋼板の機械的性質の面内異方性を増加させるという問題もある。
【0006】
このように、自動車部品としての深絞り成形性をクリアできるが、伸びフランジ加工性という別の視点の加工性を極めて高いレベルで有する鋼板を工業的に安価に、かつ安定して製造する技術がなかった。
【0007】
また、板厚>3mm程度の比較的厚めで、TSが概ね540MPa の高強度鋼板において、母相組織の微細化、組織の単相化により伸びフランジ加工性を改善し、自動車の足廻り部品に使用する技術が提案されているが、未だ十分なレベルに達していない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決し、TSが540MPa 以下の中程度の強度であるが、極めて優れた伸びフランジ加工性を安定して有する熱延鋼板およびそれを原板とする溶融亜鉛めっき鋼板とそれらの製造方法を提供するするものである。なお、対象とする製品の板厚は概ね2.3〜0.8mmの薄鋼板である。
また、安定した成形性を確保するためには、YS、TS、ELなどの特性のばらつき (変動)が小さいことが望まれるが、このような要求にも応えるものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の問題を解決するために、種々の成分、製造方法の鋼板を製造し、多くの材質評価実験を行った。その結果、このような高い伸びフランジ加工性を実現するためには、成分組成とともに、熱間圧延条件およびこれらを通じての微細組織の制御が重要であり、成分組成としては、C量の最適化とS量の低減が重要であること、微細組織の制御としては、90%以上を均一かつ微細なフェライト組織とすること、および第2相の形態が重要であることを明らかにした。
【0010】
また、従来から用いられている強化元素のSi、MnおよびPに加えて、Nを積極的に活用することが、伸びフランジ加工性の改善の観点からは有利であることを明らかにした。加えて、従来に比べ、より高い圧延温度で圧延を終了し、これを冷却し、かつ低い巻取り温度で巻き取ることで、安定して優れた伸びフランジ加工性を有する鋼板を製造することができることを明らかにした。
【0011】
したがって、本発明は、質量%で、C:0.01〜0.08%、Si:0.2%以下、Mn:0.05〜0.80%、P:0.04%以下、S:0.005%以下、Al:0.10%以下、N:0.003〜0.0250%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、主相であるフェライト相の組織分率が面積率で90%以上、第2相の組織分率が面積率で10%以下であり、前記第2相の圧延方向と板厚方向での形状比が3以下で、前記フェライトの平均粒径が20μm以下、前記第2相の平均粒径が10μm以下である組織を有することを特徴とする引張強度が540MPa 以下の伸びフランジ加工性に優れた熱延鋼板である。
【0012】
熱延鋼板が、さらにCu、Ni、CrおよびMoからなる群から選ばれる一種または二種以上を合計で1.0質量%以下含有するのが好ましい。
【0013】
また、熱延鋼板が、さらにCaおよびREM(希少元素)からなる群から選ばれる一種または二種以上を合計で0.0010〜0.01質量%含有するのが好ましい。
【0014】
また、本発明は、前記熱延鋼板の表面に溶融亜鉛めっき層を設けてなることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板である。
【0015】
また、本発明は、質量%で、C:0.01〜0.08%、Si:0.2%以下、Mn:0.05〜0.80%、P:0.04%以下、S:0.005%以下、Al:0.10%以下、N:0.003〜0.0250%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、スラブ加熱温度1000℃以上、仕上げ圧延出側温度860℃以上で熱間圧延を行った後、650℃までの平均冷却速度を40℃/s以上として冷却し、巻取温度550℃以下としてコイルに巻き取ることを特徴とする伸びフランジ加工性に優れた熱延鋼板の製造方法である。
【0016】
また、本発明は、質量%で、C:0.01〜0.08%、Si:0.2%以下、Mn:0.05〜0.80%、P:0.04%以下、S:0.005%以下、Al:0.10%以下、N:0.003〜0.0250%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、スラブ加熱温度1000℃以上、仕上げ圧延出側温度860℃以上で熱間圧延を行った後、650℃までの平均冷却速度を40℃/s以上として冷却し、巻取温度550℃以下としてコイルに巻き取り、さらに900℃以下の温度に加熱して溶融亜鉛めっきを行うことを特徴とする伸びフランジ加工性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の原板の鋼板の成分組成は質量%で下記の通りである。
C:0.01〜0.08%以下;
Cが0.08%を超えると鋼中の炭化物の分率が増加することに起因して鋼板の伸びフランジ加工性が顕著に悪化し、またスポット溶接性、アーク溶接性なども顕著に低下する。したがって、C量は0.08%以下とするが、成形性の向上という観点からは0.05%以下が好適である。特に良好な延性を必要とする場合には、0.03%以下がさらに好適である。またCが0.01%未満となると、微細組織が顕著に粗大化し、伸びフランジ加工性が低下する。特に、剪断端面の仕上げ状況に対する依存性が増大するという望ましくない影響が現れる。
【0018】
Si:0.2%以下;
Siは伸びフランジ加工性に悪影響を与えずに、あるいは改善しつつ鋼板を固溶強化する作用があるので、所望の強度に応じて適宜添加量を調整すればよい。しかし、多量の添加は熱間圧延性を顕著に低下させるので、0.2%以下とする必要がある。また、溶融亜鉛めっき鋼板の場合は、過剰な添加は不めっき(鋼板の一部にめっきをはじく部分が生じ、部分的にめっきがつかない状況)の発生原因になることがあるので、0.2%以下が好ましく、0.05〜0.15%がより好ましい。
【0019】
Mn:0.05〜1.5%:
MnはSによる熱間割れを防止する有効な元素であり、0.05%以上とする必要がある。またMnは結晶粒を微細化する作用をする。Sを安定して固定するという観点では、0.2%以上が望ましい。Mnの添加量を高めることで、熱間圧延条件の変動に対する鋼板の機械的性質の敏感性が顕著に改善されるという大きな利点があるため、0.5%以上がさらに望ましい。しかし、Mnを過度に添加すると、詳細な機構は不明であるが、鋼板の熱間変形抵抗を増加させる傾向があり、好ましくない。さらに、溶接性、溶接部の成形性も悪化する傾向にある。また、フェライトの生成が顕著に抑制されるため延性が顕著に低下する。以上から、その上限は1.5%である。0.80%以下であると、より良好な耐食性と成形性が得られる。
【0020】
P:0.04%以下;
Pは鋼の固溶強化元素として有効であり、所望の鋼板強度に応じて適宜添加することができる。前記効果を得るためには0.001%以上の含有が好ましい。しかしながら、過度に添加すると、鋼を脆化させ、さらに偏析する傾向が強いため鋼板の伸びフランジ加工性を悪化させ、また、溶接部の脆化をもたらす。以上から、その上限は0.04%である。なお、これらの特性低下が特に重要視される場合は0.02%以下とすることが好ましい。
【0021】
S:0.005%以下:
Sは介在物として存在し、鋼板の延性を減少させ、さらに耐食性の劣化をもたらす元素なので、極力低減することが好ましいが、0.005%までは許容できる。特に良好な加工性が要求される場合には、0.003%以下とすることが望ましい。
【0022】
Al:0.10%以下;
Alは鋼の脱酸元素として添加され、鋼の清浄度を向上させるのに有用な元素である。また、鋼の組織微細化のためにも添加が望ましく、0.003%以上の含有が望ましい。しかし、0.10%を超えて多量に添加しても組織の微細化効果は飽和してしまい、添加する合金の分だけコストの増加となる。また、材質の安定性という観点では0.02〜0.06%がさらに望ましい。一方、Al添加量の低減は結晶粒の粗大化につながる懸念があるが、本発明では、Mnなどの他の合金元素を最適量に制限することと、熱間圧延条件を最適な範囲とすることで防止することができる。
【0023】
N:0.003〜0.0250%;
Nは本発明においては、重要な添加元素である。すなわち、Nを添加して鋼板の製造条件を制御することで、均一かつ微細なフェライトを主体とする伸びフランジ特性に優れた組織が得られ、これにより溶接性などには全く悪影響を与えることなく、優れた伸びフランジ加工性が得られる。また、Nは鋼の変態点を降下させる作用もあり、薄物で変態点を大きく割り込んだ圧延をしたくないという状況ではその添加は特に有効である。特徴の一つとして、Nを添加しても熱間変形抵抗の増加は極めて小さく、本発明のように熱間圧延薄鋼板を製造しようとする場合は、熱間圧延工程の作業性において特に有利である。
【0024】
強度とバランスした上記の効果を得るためには、Nは0.003%以上添加する必要がある。しかし、0.0250%を超えて添加した場合は、ブローホールなどの鋼板の内部欠陥の発生率が高くなるとともに、連続鋳造時のスラブ割れなどの発生も顕著となる。なお、製造工程全体を考慮した材質の安定性・歩留り向上という観点では、0.0050〜0.0170%の範囲がさらに好適である。なお、Nを添加しても、本発明の範囲内であれば、機械的特性の室温時効劣化の問題はない。
【0025】
鋼に選択的に添加する元素の添加量を下記する。
Cu、Ni、CrおよびMoから選ばれる一種または二種以上の合計:1.0%以下;
これらは単独で添加してもよく、また複合添加によっても、これらの固溶強化元素としての望ましい効果は相殺されることはない。これらの元素を添加することで、フェライト結晶粒径の均一かつ微細化を有利に達成することができ、また鋼板の製品としての強度も大きくすることができる。この効果を得るために好ましい各々の元素の添加量の下限は、Cu:0.01%、Ni:0.01%、Cr:0.01%およびMo:0.01%である。しかしながら、これらを添加することにより、副作用として鋼板を熱間圧延する場合の熱間変形抵抗の増加が顕著となり、また化成処理性およびより広義の表面処理特性の悪化が顕著となり、さらには、溶接部の硬化に由来する溶接部成形性の低下も顕著となる。これらは単独添加でも、複合添加でも同様の挙動を示すため、Cu、Ni、CrおよびMoの含有量の合計として上限を設定し、1.0%以下とする。
【0026】
CaおよびREMの一種または二種以上の合計:0.0010〜0.010%;
CaおよびREMは介在物の形態を制御して、伸びフランジ加工性を改善する上で有効であり、この効果を得るためにはCaおよびREMの一種または二種以上の合計で0.0010%以上含有させるのが好ましい。しかしながら、CaおよびREMの添加量の合計が0.010%を超えると表面欠陥が発生しやすくなるため、合計添加量は0.010%以下とする。
なお、REMは、介在物を微細な球状にして均一に分散させる顕著な効果を示す点から、La、Ce、Pr、NdおよびYのうちの一種または二種以上を用いるのが好ましい。
【0027】
ついで、鋼板の組織、板厚と機械的性質について下記する。
フェライト相の面積率:90%以上、フェライト相の平均結晶粒径:20μm以下;
本発明は、高度な伸びフランジ加工性が要求される自動車用鋼板を対象としており、フェライトが面積率で90%未満では、必要な伸びフランジ加工性を確保することが困難となるため、面積率で90%以上とする。さらに、より高度な伸びフランジ加工性が要求される場合は95%以上のフェライト分率が望ましい。また、本発明の特徴である良好な伸びフランジ加工性を確保するためには、フェライトは平均結晶粒径が20μm以下、好ましくは15μm以下の微細な組織とする必要がある。
なお、フェライトとしては加工による歪みを含まない、いわゆるポリゴナルフェライトの他に、炭化物の析出を含まないベイニティックフェライト、アシキュラーフェライトも適度な強度の増加はあるが、これらも伸びフランジ加工性の低下がなく、望ましい組織であるためフェライトの範疇に入るものとする。
【0028】
主相であるフェライト以外の他相(第2相)の種類は、パーライト、ベイナイト、マルテンサイト、残留オーステナイト、セメンタイトなど、いずれも可であり、所定の強度レベル、伸びのレベルなどに合わせて適宜決定すればよい。第2相は、その分率が面積率で10%を超えるとフェライト相の面積率が確保できなくなるため、面積率で10%以下とする。なお、本発明では、強度と延性のバランスの観点からは、第2相が面積率で2〜5%存在する組織とすることが好ましい。
【0029】
第2相の圧延方向と板厚方向の形状比が3以下、第2相の平均粒径が10μm以下;第2相の形状も重要な因子の一つである。熱延鋼板の場合は、冷間圧延鋼板と異なり、再結晶の起こり得る過程が1工程少ないため、第2相の分布形態が層状(または帯状)となる傾向がより強い。この場合、この層状の組織に沿って、伸びフランジ成形の際、初期クラックの発生、または加工中のクラックの伝播が起こることが知見された。
【0030】
成分、熱間圧延条件を幅広く変化させて組織、特に第2相組織の形状比と粒径(円相当径)を幅広く変化させて、その伸びフランジ加工性を調査した。その結果、第2相の圧延方向(L方向ともいう)と板厚方向での形状比が3を超えると伸びフランジ加工性が顕著に低下することが明らかとなった。なお、ここで、第2相の圧延方向と板厚方向での形状比とは、[第2相の結晶粒の(圧延方向の最大径)/(板厚方向の最大径)]をいう。なお、圧延方向の展伸だけでなく、圧延方向に直交する方向(c方向ともいう)への展伸も小さい方が望ましいが、圧延方向と板厚方向との形状比での規定を3以下、好ましくは1〜2の範囲とすることで十分な伸びフランジ加工性が得られるため、上記のように第2相の圧延方向と板厚方向の形状比を考慮するだけでよいことが明らかになった。
また、同一分率で存在する場合でも、第2相の平均粒径が10μm以下、好ましくは8μm以下であると顕著な伸びフランジ加工性の改善が達成されることが明らかになった。
【0031】
なお、本発明では、TSが540MPa 以下の中程度の強度の熱延鋼板に対して適用した場合に、その優れた特性が顕著に発揮される。540MPa 超のより高強度を有する鋼板では組織の微細化が比較的容易なため、穴拡げ性を改善することも比較的容易であるが、延性の低下に加え、形状凍結性が顕著に低下する。
【0032】
また、本発明においては、鋼板の伸びフランジ特性は穴拡げ加工性(穴拡げ性)で評価するが、これは、下記のように実部品で発生する伸びフランジ割れの不具合発生に極めてよく対応する評価法であることを確認している。
すなわち、日本鉄鋼連盟規格(JFS T1001)に準じて行い、初期穴径を10mmとし、割れが板厚を貫通する時点での穴径Dを測定し、(D−10)/10×100(%)で算出した穴拡げ加工性が80%以上であると、本発明が対象とする部品に対しては、伸びフランジ割れなどの不具合を発生することなく、プレス成形が可能であることが確認できた。望ましいのは100%以上の場合である。
本発明では、打ち抜き加工時のクリアランスが広い範囲で変化しても安定して高い穴拡げ加工性が得られることも特徴の一つである。
【0033】
鋼板の厚みについては特に限定する必要がなく、鋼板が厚い場合でも薄い場合でも、本発明の効果は発揮される。しかしながら、特に板厚が2.3mm以下の薄物の熱延鋼板に対して適用した場合にその改善効果は顕著となる。
【0034】
また、上記のような組成、組織を有する熱延鋼板の表面に溶融亜鉛めっき層を施した場合でも、本発明が課題とする特性に対するめっき層の影響は少なく、熱延鋼板と同等の強度レベルで良好な伸びフランジ加工性を有する。なお、ここで、溶融亜鉛めっき層とは、溶融亜鉛めっきの後、合金化して得られるいわゆる合金化溶融亜鉛めっき層も含む。
また、電気亜鉛めっきなどの電気めっきについても、めっきそのものが機械的性質に及ぼす影響が小さく、本発明の熱延鋼板をめっき原板とした電気めっき鋼板としても何ら問題がない。
【0035】
本発明の熱延鋼板は下記のように製造される。
スラブは成分のマクロな偏析を防止すべく連続鋳造法で製造することが望ましいが、造塊法、薄スラブ鋳造法によっても製造可能である。また、スラブを製造した後、一旦室温まで冷却し、その後再度加熱する従来法に加え、冷却しないで、温片のままで加熱炉に挿入することにより、または僅かの保熱を行った後に、直ちに圧延する直送圧延、直接圧延などの省エネルギープロセスにより、問題なく熱延鋼板を製造することができる。特に固溶状態のNを有効に確保するには、直送圧延は有用な技術の一つである。
【0036】
熱間圧延条件は以下のように規制される。
スラブ加熱温度:1000℃以上;
スラブ加熱温度は熱間圧延前の初期状態として固溶状態のNを確保し、前述したようなNの効果を得るという観点から下限1000℃が規定される。上限は特に規定されないが、酸化重量の増加に伴うロスの増大などから、1280℃以下とすることが望ましい。より好ましいのは1050〜1250℃である。
【0037】
熱間圧延時の仕上げ圧延温度:850℃以上;
仕上げ圧延温度を850℃以上とすることで、本発明の重要な特性である面内異方性の小さい、均一微細な熱間圧延組織を得ることができ、問題なく自動車車体用の部品類に成形することができる。言い換えると、第2相の形状比を3以下にできる。しかし、仕上げ圧延温度が850℃を下回ると、第2相組織が層状(帯状)に存在する不均一なものとなり、第2相の形状比が増大する。これは、そのままでも、また、再加熱を行う溶融亜鉛めっき鋼板とした場合にもこのような組織の不均一性が消えずに残留するため、厳しい伸びフランジ加工時に割れなどの種々の不具合が発生する原因となり得る。
【0038】
また、これより低い圧延温度の場合には、層状組織の残留を回避すべく、その後の巻取り工程にて高い巻取り温度を採用しても、粗大粒の発生に伴う同様の不具合を生じる第2相の展伸を解消することはできない。さらに機械的性質を向上させるには、860℃以上であることが望まれる。特に上限温度は規制されないが、過度に高い温度で圧延した場合にはスケール疵などの原因となるが概ね950℃までは適用可能である。
【0039】
熱間圧延終了後の650℃までの平均冷却速度:40℃/s以上;
圧延終了後、水冷等による冷却を行い、その冷却中の650℃までの平均冷却速度を40℃/s以上とすることが組織の微細化、特に第2相の径(円相当径)を小さくするためには必須である。さらに、固溶状態のNを安定して残留させるにも有利である。また、冷却速度の上限は特には限定しないが、概ね300℃/sを上回ると材質の均一性と形状の均一性を両立させる点からは不利となる。好ましいのは50〜150℃/sである。
【0040】
熱間圧延巻取温度:650℃以下;
熱間圧延巻取温度を低下させると強度が増加、改善される傾向にある。車体の軽量化に寄与する十分高い引張強度を得るには、650℃以下の巻取温度とすることが、フェライト結晶粒、第2相の平均結晶粒を微細化し、優れた特性を得るために必要である。より高い引張強度を得る場合には600℃以下とすることが望ましい。下限は材質上厳しく限定されないが、200℃を下回ると鋼板の形状が顕著に乱れ出し、実際の使用に当たり不具合を生じる恐れが増大する。また、材質の均一性が要求される場合には、300℃以上とすることが望ましい。
【0041】
さらに溶融亜鉛めっき鋼板とする場合には、上記のようにして製造された熱延鋼板を常法に従い酸洗後、溶融亜鉛めっきすればよい。通常、鋼帯の溶融亜鉛めっきは、連続溶融亜鉛めっきラインで行われる。その際、通常溶融亜鉛めっき前に加熱して表面を還元する処理が施されるが、この溶融亜鉛めっき前の加熱温度が900℃を超えると、母相のフェライト相と第2相が粗大となる傾向があり、伸びフランジ加工性が顕著に低下するため、溶融亜鉛めっき前の加熱温度は900℃以下とする。なお、前記溶融亜鉛めっき前の鋼板表面の還元を十分に行い、不めっきを発生させないため、溶融亜鉛めっき前の加熱温度は700℃以上とすることが好ましい。
【0042】
上記加熱処理後、常法に従い、溶融亜鉛めっきまたはさらに合金化溶融亜鉛めっきを行い、溶融亜鉛めっき鋼板、または熱延鋼板に対しては通常の範囲で調質圧延またはレベラー加工を行うことができる。
【0043】
なお、本発明が目的とする鋼板は主に自動車車体に用いられる熱延薄鋼板であり、当然、鋼板の形状、寸法精度の向上および鋼板の長手方向および幅方向の材質均一化が要求される。このためには、熱間圧延工程において、一部で実用化されている連続圧延技術が極めて有効な技術であり、同時に材質均一化のために圧延温度をコイルの長手方向、幅方向に均一化するシートバーエッジヒーター、またはシートバーヒーターを加えて使用することが極めて有効である。圧延後の冷却において、エッジ部の過冷却を防止するために幅方向に冷却水のマスキングを行う技術も材質均一化の観点では重要な技術の一つであり、これら技術は、形状、材質均一性確保の上で、非常に有効であり、必要に応じ適宜採用できる。
【0044】
以下、これらの補助的に適用することが望ましい製造条件について説明する。
仕上げ圧延機の入り側でシートバー同士を接合し、連続的に圧延することが望ましい。連続的に圧延することにより、コイルの先端および後端のいわゆる圧延の非定常部がなくなり、安定した熱延条件がコイル全長および全幅に渡って達成可能である。これは熱延鋼板のみではなく、冷延鋼板の断面の形状および寸法を改善するのに極めて有効である。この際の接合方法については特に規制条件はなく、圧接法でも、レーザー溶接法、電子ビーム溶接法でもまたその他の接合法でもまったく同様に適用できるため、鋼板の形状を良好に保つことが可能である。
この観点からも連続的な熱間圧延の適用が望ましい。
【0045】
また、連続圧延を行うことで、コイル先端を安定して通板できるため、通常の単発のバッチ圧延条件では通板性および齧込み性の観点から適用できなかった潤滑圧延を適用することができる。これにより、圧延荷重を低減することができると同時にロールの面圧をも低減できるのでロールの寿命延長が可能となる。以上のことから薄物の熱延鋼板においては連続的な熱間圧延を行うことが極めて有効である。
【0046】
仕上げ圧延機入り側でのシートバーエッジヒーターおよびシートバーヒーターによりエッジ部を加熱する。まず、エッジヒーターにより幅方向の圧延温度の差異を補償することが望ましい。この際の加熱量は最終的な仕上げ圧延での温度差が概ね20℃以下となるような条件が推奨されるが、鋼組成その他で変化する。次いで、シートバーヒーターによりコイルの先尾端の温度低下部分をより均一なものとすることが可能である。この場合は、加熱量は中央部に対して概ね20℃の範囲が材質均一化という観点から推奨される。
また、熱間加工時に荷重を低減するために潤滑圧延を行うことは形状の均一化、材質の均一化の観点からも有効である。この際の摩擦係数は0.25〜0.10の範囲であることが好ましく、さらには前述の連続圧延プロセスを適用することが熱間圧延の操業安定性の観点からも望ましい。
【0047】
【実施例】
(発明例1〜8、比較例1〜6)
表1に示す成分を含み、残部が実質的にFeからなる鋼を転炉で溶製し、この鋼スラブを表2に示す条件(スラブ加熱温度、仕上げ圧延出側温度、熱間圧延厚み、650℃までの平均冷却速度、巻取温度、冷却速度)で熱間圧延、酸洗し、さらに、一部については、連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、表2に示す条件(めっき前の加熱温度)でめっきを施し、溶融亜鉛めっき鋼板A〜Nを製造した。なお、REMとしては、La−Ce合金を用いた。また、熱延鋼板あるいは溶融亜鉛めっき鋼板は表2に示す伸び率の調質圧延を施した。これらについて、引張強さなどの機械的性質、穴拡げ性などを評価した。
【0048】
穴拡げ性は前述のように鉄鋼連盟規格に準拠して測定した。
組織は鋼板の圧延方向に平行な断面を観察して求めた。
フェライト相および第2相の面積率は圧延方向に平行な断面の組織の拡大像を画像解析して調査した。
フェライト相および第2相の結晶粒径はASTM Designation E112-82 に規定される求積法あるいは切断法により求めた公称粒径のうちいずれか大きい方とした。
第2相の形状比は、第2相組織の板厚方向と圧延方向の各々の最大長の比であり、少なくとも20個について測定して求めた平均値である。
引張特性は、鋼板から圧延方向の垂直方向に採取したJIS5号試験片を使用して、JIS Z2241に準じて測定した引張強さTS、降伏応力YSと伸びELである。
評価結果を表3に示した。
【0049】
(発明例9〜12、比較例7〜8)
C:0.035%、Si:0.005%、Mn:0.55%、P:0.009%、S:0.001%、Al:0.055%およびN:0.0035%を含有し、残部がFeである鋼スラブを素材とし、表4に示す製造条件で、溶融亜鉛めっき鋼板を製造した。得られた鋼板の機械的性質などの特性を調査し、その結果を表5に示した。
また、別途スポット溶接における溶接部の剥離試験を行ったが、本発明の範囲を超えるMn含有量、N含有量を有する比較例4、6についてはナゲット内の破断が生じ、好ましくないことが判明した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【発明の効果】
本発明の熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板は、大きな伸びフランジ加工性を有する中強度の高成形性鋼板であるから、サイドメンバーなどの耐衝突部品として自動車車体の軽量化に寄与する。
Claims (6)
- 質量%で、C:0.01〜0.08%、Si:0.2%以下、Mn:0.05〜0.80%、P:0.04%以下、S:0.005%以下、Al:0.10%以下、N:0.003〜0.0250%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、主相であるフェライト相の組織分率が面積率で90%以上、第2相の組織分率が面積率で10%以下であり、前記第2相の圧延方向と板厚方向での形状比が3以下で、前記フェライトの平均粒径が20μm以下、前記第2相の平均粒径が10μm以下である組織を有することを特徴とする引張り強さが540MPa 以下の伸びフランジ加工性に優れた熱延鋼板。
- 熱延鋼板が、さらにCu、Ni、CrおよびMoからなる群から選ばれる一種または二種以上を合計で1.0質量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載の伸びフランジ加工性に優れた熱延鋼板。
- 熱延鋼板が、さらにCaおよびREMからなる群から選ばれる一種または二種以上を合計で0.0010〜0.01質量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の伸びフランジ加工性に優れた熱延鋼板。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱延鋼板の表面に溶融亜鉛めっき層を設けてなることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板。
- 質量%で、C:0.01〜0.08%、Si:0.2%以下、Mn:0.05〜0.80%、P:0.04%以下、S:0.005%以下、Al:0.10%以下、N:0.003〜0.0250%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、スラブ加熱温度1000℃以上、仕上げ圧延出側温度860℃以上で熱間圧延を行った後、650℃までの平均冷却速度を40℃/s以上として冷却し、巻取温度550℃以下としてコイルに巻き取ることを特徴とする伸びフランジ加工性に優れた熱延鋼板の製造方法。
- 質量%で、C:0.01〜0.08%、Si:0.2%以下、Mn:0.05〜0.80%、P:0.04%以下、S:0.005%以下、Al:0.10%以下、N:0.003〜0.0250%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、スラブ加熱温度1000℃以上、仕上げ圧延出側温度860℃以上で熱間圧延を行った後、650℃までの平均冷却速度を40℃/s以上として冷却し、巻取温度550℃以下としてコイルに巻き取り、その後さらに900℃以下の温度に加熱して溶融亜鉛めっきを行うことを特徴とする伸びフランジ加工性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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