JP4746336B2 - 成形品の型抜き方法及び射出成形金型装置 - Google Patents

成形品の型抜き方法及び射出成形金型装置 Download PDF

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Description

本発明は、アンダーカットを有する成形品の型抜き方法及び射出成形金型装置に関し、特に燃料ポンプのインペラーのような成形品のアンダーカット部を形成する入子の成形品からの離脱を容易にした成形品の型抜き方法及びこれを用いた射出成形金型装置に関するものである。
エンジンに燃料を供給する燃料ポンプのインペラー1は、図1及び図2に示すように、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂から円板状に形成され、その中心部1aには軸孔2が形成されている。また、インペラー1の外周寄りの表裏面には、複数の羽根溝3a,3bが一定の間隔で360の範囲に亘りそれぞれ形成されている。この両羽根溝3a,3bは、図2に示すように、インペラー1の厚さ方向の中間線PL(パーティングライン:金型の分割面)で交差して双方向に傾斜したV型の羽根群を形成する。
このようなインペラー1のV型羽根群は、金型の分割面にひっかかって、金型から抜けない、いわゆるアンダーカットを形成する。このため、アンダーカットのない成形品のように、金型をその分割面に対して鉛直方向に移動させるだけでは型抜きをすることができない。
この種の従来のインペラー射出成形金型装置について図3を参照して説明する。
インペラーの射出成形金型装置は、図3に示すように、固定側金型10と可動側金型11を備える(例えば、特許文献1参照)。
固定側金型10は、固定側取付板10aと、ランナーストッパープレート10bと、固定側型板10cと、溶融樹脂をキャビティC内に導入するスプルーブッシュ10dとを備える。固定側型板10cには、固定側入子10eが軸受10fを介して軸線Lの回りに回転可能に設けられている。この固定側入子10eはキャビティCの片半分を構成するとともにキャビティC内に臨む面にはインペラー1の羽根溝3aを形成する突部が設けられている。
可動側金型11は、可動側取付板11aと、この可動側取付板11aにスペーサブロック11bを介して取り付けた受板11cと、この受板11cに保持された可動側型板11dと、エジェクターピン11eと、エジェクタープレート11fとを備える。可動側型板11dには、可動側入子11gが軸受10hを介して軸線Lの回りに回転可能に設けられている。この可動側入子11gはキャビティCの片半分を構成するとともにキャビティC内に臨む面にはインペラー1の羽根溝3bを形成する突部が設けられている。
このようなインペラー射出成形金型装置において、キャビティCへの樹脂の射出により成形された成形品、すなわちインペラーを取り出す場合は、可動側金型11を固定側金型10に対し図3の矢印X方向に移動して型開きを行う。これにより、固定側型板10cは図4(A)に示すように可動側金型11と一体となってランナーストッパープレート10bから離間する。この時、硬化したランナー部RはキャビティC内のインペラー1から分離されてランナーストッパープレート10b側に付着している。
かかる状態から、さらに型開きが継続されると、図4(B)に示すように、パーティングロック(図示せず)の解放により可動側型板11dが固定側型板10cから離間する。この場合、固定側型板10cの固定側入子10eがインペラー1の羽根溝3aから抜け出ようとすると、このインペラー1の羽根溝3aの斜面によって固定側入子10eに円周方向の分力が作用し、固定側入子10eを図4(B)の矢印A方向に回転させる。これにより、固定側型板10cの固定側入子10eはインペラー1の羽根溝3aから完全に抜け出るとともにインペラー1から離間する。
さらに型開きが継続されると、図4(C)に示すように、ランナー部Rがランナーストッパープレート10bから離脱する。そして、可動側金型11が図4(C)の矢印X方向に移動することにより可動側型板11dの可動側入子11gがインペラー1の羽根溝3bから抜け出ようとすると、このインペラー1の羽根溝3bの斜面により可動側入子11gに円周方向の分力が作用し、可動側入子11gを図4(C)の矢印B方向に回転させる。これにより、可動側型板11dの可動側入子11gはインペラー1の羽根溝3bから完全に抜け出るとともにインペラー1の離型が完了する。
特開2004−66699号公報
しかし、上記のような従来のインペラー射出成形金型装置では、インペラー1の羽根溝3a及び3bを形成する固定側入子10e及び可動側入子11gをそれぞれの固定側型板10c及び可動側型板11dに回転可能に設ける必要があるため、固定側金型10及び可動側金型11が複雑になり、高価なものとなってしまう。
また、従来の射出成形金型装置では、固定側入子10e及び可動側入子11gをスムーズに回転させるために、固定側入子10eの外周面と固定側入子10eが嵌合する固定側型板10cの嵌合穴内周面との間、及び可動側入子11gの外周面と可動側入子11gが嵌合される可動側型板11dの嵌合穴内周面との間に比較的大きな隙間が必要になる。このようにすると固定側入子10eと可動側入子11gとの間に芯ずれが生じ易くなるとともに、固定側入子10eと可動側入子11gとの間に芯ずれが生じたままの状態でインペラーが成形された場合には、V字状羽根の表面に芯ずれに応じた段差が生じ、製品として使用できなくなり、製品の歩留りが低下するという問題がある。
また、固定側入子10e及び可動側入子11gが固定側型板10c及び可動側型板11dに対して自由回転可能に支持されているため、固定側入子10e及び可動側入子11gの円周方向の位相がずれ易く、その位相合わせが面倒になるほか、両者の円周方向の位相がずれた場合には、V型羽根に段差が生じ、図2に示すように中間線PLで交差して双方向に傾斜したV型の羽根群を形成することができない。すなわち、燃料ポンプのインペラーには使用できない羽根形状なってしまうという問題があった。
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、成形品のアンダーカット部からの入子の抜きを簡便に行うことができるとともに金型の低コスト化を容易に実現でき、かつ成形品の成形精度、製品の生産性及び歩留りを向上できる成形品の型抜き方法及びこれを用いた射出成形金型装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、分割面を挟んで面対称な形状のアンダーカット部を有する成形品を成形する射出成形金型装置における成形品の型抜き方法であって、前記分割面を境にして前記アンダーカット部の一方の片半分を形成する固定側入子を一体に設けた固定側型板と、前記分割面を境にして前記アンダーカット部の他方の片半分を形成する可動側入子を一体に設けた可動側型板とを備え、前記射出成形金型装置の型開き動作時に、前記固定側型板及び可動側型板に対して前記成形品が移動し得るように前記アンダーカット部以外に前記成形品の移動に支障を及ぼす他の入子の型抜きを前もって行い、しかる後、前記型開き動作を継続することにより前記固定側型板と前記可動側型板とを相対的に離間する方向に一定の速度で動作させ、この相対的離間動作時に前記固定側入子と前記可動側入子に発生する離間方向のベクトルに対する分力を前記アンダーカット部に作用させることで前記成形品を前記分力の作用方向に移動させて前記固定側入子と前記可動側入子を前記アンダーカット部から抜くようにし、前記成形品はインペラーであり、前記アンダーカット部は前記インペラーの厚さ方向の中心である分割面で交叉して双方向に傾斜したV字状の羽根を形成する羽根溝であり、前記他の入子は前記インペラーの軸孔用であり、前記インペラーの移動方向は前記固定側入子及び前記可動側入子の軸心回りにインペラーが回転する方向である、ことを特徴とする。
また、本発明は、固定側金型と可動側金型との分割面を挟んで面対称な形状のアンダーカット部を有する成形品を成形する射出成形金型装置であって、前記固定側金型は、分割面に前記成形品のキャビティを形成する固定側型板と、前記固定側型板に前記キャビティに対向して一体に設けられ前記分割面を境にして前記アンダーカット部の一方の片半分を形成する固定側入子を有し、前記可動側金型は、分割面に前記成形品のキャビティを形成する可動側型板と、前記可動側型板に前記キャビティに対向して一体に設けられ前記分割面を境にして前記アンダーカット部の他方の片半分を形成する可動側入子を有し、前記金型の型開きに際し前記固定側型板と前記可動側型板に対して前記成形品が移動し得るように前記アンダーカット部以外に前記成形品の移動に支障を及ぼす他の入子の型抜きを前もって行い、前記他の入子の型抜き後に前記金型の型開き動作を継続することにより前記固定側型板と前記可動側型板とを相対的に離間する方向に一定の速度で動作させ、この相対的離間動作時に前記固定側入子と前記可動側入子に発生する離間方向のベクトルに対する分力を前記アンダーカット部に作用させ、前記成形品を前記分力の作用方向に移動させて前記固定側入子及び可動側入子を前記アンダーカット部から抜く手段を備え、前記成形品はインペラーであり、前記アンダーカット部は前記インペラーの厚さ方向の中心である分割面で交叉して双方向に傾斜したV字状の羽根を形成する羽根溝であり、前記他の入子は前記インペラーの軸孔用であり、前記インペラーの移動方向は前記固定側入子及び可動側入子の軸心回りにインペラーが回転する方向である、ことを特徴とする。




本発明にかかる成形品の型抜き方法及び射出成形金型装置によれば、金型の型開き動作時に、固定側型板及び可動側型板に対して成形品が移動し得るようにアンダーカット部以外に成形品の移動に支障を及ぼす他の入子の型抜きを前もって行い、しかる後に固定側型板と可動側型板とを相対的に離間する方向に一定の速度で動作させ、この相対的離間動作時に固定側入子及び可動側入子に発生する離間方向のベクトルに対する分力をアンダーカット部に作用させ、成形品を前記分力の作用方向に移動して固定側入子及び可動側入子をアンダーカット部から抜くようにしたので、固定側入子や可動側入子を移動する機構などを付加することなく、成形品のアンダーカット部からの入子の抜きを簡便に行うことができるとともに金型の低コスト化を容易に実現できる。しかも、アンダーカット用の固定側入子及び可動側入子はそれぞれの型板に一体化されているため、成形品のアンダーカット部の成形精度が向上し、製品の歩留りを向上できる。
本実施の形態による成形品の型抜き方法及び射出成形金型装置の特徴は、金型の型開き動作時に、固定側型板及び可動側型板に対して成形品が移動し得るようにアンダーカット部以外に成形品の移動に支障を及ぼす他の入子の型抜きを前もって行い、しかる後に固定側型板と可動側型板とを相対的に離間する方向に一定の速度で動作させ、この相対的離間動作時に固定側入子及び可動側入子に発生する離間方向のベクトルに対する分力をアンダーカット部に作用させ、成形品を前記分力の作用方向に移動して固定側入子及び可動側入子をアンダーカット部から抜くようにした。
この構成により、成形品のアンダーカット部からの入子の抜きを簡便に行うことができるとともに金型の低コスト化を容易に実現でき、かつ成形品の成形精度、製品の生産性及び製品の歩留りを向上できる。
次に、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
図5は本発明にかかる成形品の型抜き方法を適用した射出成形金型装置の一部を切り欠いて示す断面図、図6は図5の6−6線に沿う平面図、図7(A)〜(C)は本実施例における射出成形金型装置の動作説明用断面図である。
図1において、インペラー射出成形金型装置20は、固定側金型22と可動側金型24を備える。
固定側金型22は、固定側取付板221と、ランナーストッパープレート222と、固定側型板223と、溶融樹脂をキャビティC内に導入するスプルーブッシュ224とを備えている。この実施例における射出成形金型装置20のキャビティCは4個備えた4個取りになっている。
固定側型板223は、金型の分割面に成形品であるインペラー1(図1参照)のキャビティCを形成するものであり、この固定側型板223には固定側入子225が一体に設けられている。固定側入子225はキャビティCの片半分を構成するとともにキャビティC内に臨む面にはインペラー1の羽根溝3a(図1及び図2参照)を形成する突部225a(図8参照)が設けられている。
また、固定側型板223には、これを厚さ方向に貫通するとともに固定側入子225の軸心を貫通してキャビティC内に突出し、インペラー1の軸孔2(図1参照)を形成するロッド状の入子226(これはDカット形状の入子であり、特許請求の範囲に記載した他の入子に相当する)がスライド可能に設けられている。そして、この入子226の上端はランナーストッパープレート222に連結されている。
可動側金型24は、可動側取付板241と、この可動側取付板241にスペーサブロック242を介して取り付けた受板243と、この受板243に保持された可動側型板244と、エジェクターピン245と、エジェクタープレート246とを備えている。
可動側型板244は、金型の分割面に成形品であるインペラー1(図1参照)のキャビティCを形成するものであり、この可動側型板244には可動側入子247が一体に設けられている。可動側入子247はキャビティCの片半分を構成するとともにキャビティC内に臨む面にはインペラー1の羽根溝3b(図参照)を形成する突部247a(図8参照)が設けられている。
射出成形金型装置20は、図5及び図6に示すように、固定側取付板221の四隅部分に、固定側取付板221からランナーストッパープレート222、固定側型板223、可動側型板244及び受板243を貫通してスペーサブロック242の内側へ突出するガイドピン26がそれぞれ設けられている。このガイドピン26は固定側型板223及び可動側型板244を互いに接近する方向及び離間する方向に移動可能に案内するものである。また、図5において、符号28はエジェクタープレート246のリターンピンである。
なお、インペラー1を成形する金型の表面粗さは、例えばRmax5μmである。
次に、このような射出成形金型装置20の動作について説明する。
まず、図5に示すように、固定側型板223と可動側型板244との分割面が互いに合わされた型締め状態で、図示省略の射出機構から供給される溶融樹脂材をスプルーブッシュ224及び図示省略のスプルー、ゲート等を通してキャビティC内に高圧で射出し充填する。この時、固定側金型22及び可動側金型24を図示省略した内蔵のヒータにより150℃程度の温度に加熱しておく。
次に、キャビティCへの樹脂の射出、充填により成形されたインペラー1を取り出す場合について述べる。この場合は、可動側金型24を固定側金型22に対し図5の矢印X方向に移動して型開きを行う。これにより、固定側型板223は図7(A)に示すように可動側型板244と一体にランナーストッパープレート222から離間する。この時、硬化したランナー部RはキャビティC内のインペラー1から分離されてランナーストッパープレート222側に付着している。また、固定側型板223がランナーストッパープレート222から離間することにより、入子226がインペラー1の軸孔2から型抜きされる。これにより、インペラー1が固定側型板223及び可動側型板244に対して円周方向に回転できるように、インペラー1のV型羽根を形成するアンダーカット部以外のカット形状の型抜きが前もって行われることになる。
入子226の型抜きがなされた後は、一定の速度、例えば10mm/secで型開き動作を継続させる。すると、図7(B)に示すように、可動側型板244を含む可動側金型24が一定の速度(10mm/sec)で矢印X方向に移動されると同時に固定側型板223と可動側型板244とが相対的に離間する。これに伴い、可動側型板244が矢印X方向に引っ張られると、図8に示すパーティングラインPLを挟んで、固定側入子225の突部225a及び可動側入子247の突部247aと、これに対向するV型羽根1Aとの接触面に図8に示すような型開き方向のベクトルV1がそれぞれ作用する。このベクトルV1がV型羽根1Aに作用すると、このベクトルV1と傾斜角度θに応じて、インペラー1を回転させようとする方向D(図7(C)に示す矢印Dの方向)の方向のベクトルV2が発生する。そして、この両ベクトルV1とベクトルV2との合成ベクトルV3は固定側入子225及び可動側入子247からインペラー1が抜ける方向のベクトルとなる。これにより、固定側型板223と可動側型板244とのパーティングラインPLが相対的に離間されるにつれて、インペラー1が図7(C)及び図8に示す矢印Dの方向に回転される。これに伴い、固定側入子225及び可動側入子247は、図7(C)に示すように、インペラー1のアンダーカット部、すなわち羽根溝3a,3bから同時に抜かれ、インペラー1の離型が完了する。その後、上述した動作を繰り返し行うことにより、順次、インペラー1を成形する。
なお、図8において、インペラー1のアンダーカット部を形成する羽根4の傾斜角度θは、45度に限らず、金型の分割面PLを中心にしてインペラー1の表面側(羽根溝3a側)と裏面側(羽根溝3b側)が同じ傾斜角度θであれば、90度>θ≧45度の範囲で
あれば、アンダーカット部からの入子型抜きが可能である。
このような本実施例の射出成形金型装置20によれば、成形品であるインペラー1の射出成形後の金型の型開き動作時に、インペラー1が固定側型板223及び可動側型板244に対して円周方向に回転し得るように、インペラー1のアンダーカット部以外のカット形状であるインペラー1の軸孔2に対する入子226の型抜きを前もって行い、しかる後に固定側型板223と可動側型板244とを相対的に離間する方向に一定の速度で動作させることにより、固定側入子225及び可動側入子247とV型羽根1Aの接触面との間に型開き方向のベクトルV1が作用すると、このベクトルV1と傾斜角度θに応じて発生するベクトルV2によりインペラー1を円周方向に回転させ、固定側入子225及び可動側入子247をインペラー1のアンダーカット部である羽根溝3a,3bから同時に抜くようにしたので、インペラー1のアンダーカット部からの固定側入子225及び可動側入子247の抜きを簡便に、かつ迅速に行うことができるとともに、従来のように固定側入子及び可動側入子を回転可能に支持するなどの特別な型抜き機構が不要になるため、金型の低コスト化を容易に実現できる。
また、本実施例によれば、アンダーカット用の固定側入子225及び可動側入子247はそれぞれの型板に一体化されているため、これら両者間の芯円周方向の位相がずれが全く生じることがなく、インペラーの成形精度を向上できるともに、製品の生産性及び製品の歩留りも向上できるという効果がある。
なお、上記実施例では、本発明にかかる成形品の型抜き方法及び射出成形金型装置を燃料ポンプに使用されるインペラーに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、分割面を挟んで面対称な形状のアンダーカット部を有する成形品の成形にも適用できる。
また、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その請求項に記載した要旨を逸脱しない範囲において、他の種々の形態によっても実施することができる。
燃料ポンプに使用されるインペラーの平面図である。 インペラーの一部を拡大して示す側面図である。 従来における射出成形金型装置の一部を切り欠いて示す断面図である。 (A)ないし(C)は従来における射出成形金型装置の動作説明用断面図である。 本発明にかかる射出成形金型装置の一部を切り欠いて示す断面図である。 図5の6−6線に沿う平面図である。 (A)ないし(C)は本実施例における射出成形金型装置の動作説明用断面図である。 本実施例におけるインペラーの羽根と固定側入子及び可動側入子との関係を示す説明図である。
1 インペラー
2 軸孔
3a,3b 羽根溝
4 羽根
20 射出成形金型装置
22 固定側金型
221 固定側取付板
222 ランナーストッパープレート
223 固定側型板
224 スプルーブッシュ
225 固定側入子
24 可動側型板
241 可動側取付板
242 スペーサブロック
243 受板
244 可動側型板
245 エジェクターピン
246 エジェクタープレート
247 可動側入子
26 ガイドピン
28 リターンピン
C キャビティ

Claims (2)

  1. 分割面を挟んで面対称な形状のアンダーカット部を有する成形品を成形する射出成形金型装置における成形品の型抜き方法であって、
    前記分割面を境にして前記アンダーカット部の一方の片半分を形成する固定側入子を一体に設けた固定側型板と、前記分割面を境にして前記アンダーカット部の他方の片半分を形成する可動側入子を一体に設けた可動側型板とを備え、
    前記射出成形金型装置の型開き動作時に、前記固定側型板及び可動側型板に対して前記成形品が移動し得るように前記アンダーカット部以外に前記成形品の移動に支障を及ぼす他の入子の型抜きを前もって行い、しかる後、前記型開き動作を継続することにより前記固定側型板と前記可動側型板とを相対的に離間する方向に一定の速度で動作させ、この相対的離間動作時に前記固定側入子と前記可動側入子に発生する離間方向のベクトルに対する分力を前記アンダーカット部に作用させることで前記成形品を前記分力の作用方向に移動させて前記固定側入子と前記可動側入子を前記アンダーカット部から抜くようにし
    前記成形品はインペラーであり、前記アンダーカット部は前記インペラーの厚さ方向の中心である分割面で交叉して双方向に傾斜したV字状の羽根を形成する羽根溝であり、前記他の入子は前記インペラーの軸孔用であり、前記インペラーの移動方向は前記固定側入子及び前記可動側入子の軸心回りにインペラーが回転する方向である、
    ことを特徴とする成形品の型抜き方法。
  2. 固定側金型と可動側金型との分割面を挟んで面対称な形状のアンダーカット部を有する成形品を成形する射出成形金型装置であって、
    前記固定側金型は、分割面に前記成形品のキャビティを形成する固定側型板と、前記固定側型板に前記キャビティに対向して一体に設けられ前記分割面を境にして前記アンダーカット部の一方の片半分を形成する固定側入子を有し、
    前記可動側金型は、分割面に前記成形品のキャビティを形成する可動側型板と、前記可動側型板に前記キャビティに対向して一体に設けられ前記分割面を境にして前記アンダーカット部の他方の片半分を形成する可動側入子を有し、
    前記金型の型開きに際し前記固定側型板と前記可動側型板に対して前記成形品が移動し得るように前記アンダーカット部以外に前記成形品の移動に支障を及ぼす他の入子の型抜きを前もって行い、前記他の入子の型抜き後に前記金型の型開き動作を継続することにより前記固定側型板と前記可動側型板とを相対的に離間する方向に一定の速度で動作させ、この相対的離間動作時に前記固定側入子と前記可動側入子に発生する離間方向のベクトルに対する分力を前記アンダーカット部に作用させ、前記成形品を前記分力の作用方向に移動させて前記固定側入子及び可動側入子を前記アンダーカット部から抜く手段を備え、
    前記成形品はインペラーであり、前記アンダーカット部は前記インペラーの厚さ方向の中心である分割面で交叉して双方向に傾斜したV字状の羽根を形成する羽根溝であり、前記他の入子は前記インペラーの軸孔用であり、前記インペラーの移動方向は前記固定側入子及び可動側入子の軸心回りにインペラーが回転する方向である、
    ことを特徴とする射出成形金型装置。
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