JP4745583B2 - Feb65のptb1ドメインのパートナー、製造及び使用 - Google Patents

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Description

【0001】
アルツハイマー病(AD)は多くの高齢者に発症する神経変性病である。この疾病の特徴は臨床面では認識機能低下であり、神経病理面では細胞内原線維沈着とアミロイド斑を形成するβアミロイド(Aβ)ペプチドの細胞外沈着が脳に存在することである(Yankner,1996)。アミロイド斑は主にβアミロイドペプチドの前駆体タンパク質(APP)のタンパク分解プロセスにより生成される40〜42アミノ酸のAβペプチドから構成される(Goldeら,1992)。Aβの細胞外沈着はADに特異的である。これは家族性を含む全種ADに共通する早期特徴である。家族性アルツハイマー病は比較的早期(40〜60歳)に発症し、APP遺伝子とプレセニリン−1(PS1)及びプレセニリン−2(PS2)遺伝子の突然変異に起因する。これらの3種の遺伝子の突然変異はAPPのタンパク分解を変質させ、Aβの過剰生産をもたらすと共に、病変と散発性ADに似た症状の早期発症をもたらす。
【0002】
膜APPのインターナリゼーションはその細胞質領域に依存するAPPのタンパク分解プロセスに必要な段階である(KooとSquazzo,1994)。即ち、タンパク質のこの領域が欠失するか又はAPPの細胞質領域でTyr−Glu−Asn−Pro−Thr−Tyr配列のレベルに点突然変異が存在すると、βアミロイドペプチドの生産は著しく低下する(Perezら,1999)。APPの細胞質領域と相互作用するタンパク質は数種のものが同定されており、従って、これらはAPPのタンパク分解プロセスの調節とβアミロイドペプチドの生産に関与するのではないかと考えられる。APPの細胞質領域のTyr−Glu−Asn−Pro−Thr−Tyr配列と相互作用するタンパク質ファミリーとしてFE65及びX11の2種が挙げられる(Borgら,1996,1998;Bresslerら,1996;Duilioら,1998;Fioreら,1995;Guenetteら,1996;McLoughlinとMiller,1996;Merckenら,1998;TanahashiとTabira,1999a,1999b及び1999c)。FE65タンパク質ファミリーはFE65、COFE65/FE65L1及びFE65L2と呼ばれる3種から構成される。X11タンパク質ファミリーもX11α、X11β及びX11γと呼ばれる3種から構成される。これらの2種のタンパク質ファミリーはβアミロイドペプチドの生産の調節に相反する効果をもつ。本発明者らや他の研究室はFE65の過剰発現がAβペプチドの生産増加を誘導し(Merckenら,1998;Saboら,1999)、X11の過剰発現がAβペプチドの生産低下を誘導する(Borgら,1998;Sastreら,1998)ことを明らかにした。
【0003】
FE65の一次構造を分析すると、このタンパク質はアダプターの役割を果たすように思われる。即ち、FE65はタンパク質−タンパク質相互作用に関与する3つのタンパク質ドメインを含み、即ちアミノ末端部分の1個のWWドメインとカルボキシ末端部分の2つのPTBドメイン(PhosphoTyrosine Binding domain:ホスホチロシン結合ドメイン)PTB1及びPTB2を含む。欠失を作製した処、PTB2及びFE65ドメインはAPPの細胞質領域との相互作用に関与していることが判明した。WWドメインは少なくとも5種のタンパク質と相互作用し、そのうちの2種はMena(Mammalian homologue of Enabled:イネーブルド哺乳動物ホモログ)タンパク質であると同定された(Ermekovaら,1997)。更に、PTB1及びFE65ドメインはCP2/LSF/LBP1転写因子(Zambranoら,1997)及びLRP(LDL receptor−Related Proteins:LDLレセプター関連タンパク質)レセプター(Trommsdorffら,1998)と相互作用する。しかし、FE65の生理機能におけるこれらのタンパク質の役割はまだ分かっていない。
【0004】
従って、βアミロイドペプチドの生産プロセスにおけるFE65タンパク質の厳密な役割の解明は、アルツハイマー病と神経変性病一般の理解と治療アプローチに重要な課題である。
【0005】
本発明は生理的条件下でFE65タンパク質と相互作用するこのタンパク質のパートナーの同定を主眼とする。これらのパートナーはFE65の活性、特にβアミロイドペプチドの生産に関するその活性を調節することが可能な化合物の製造又は研究の新規薬理ターゲットである。これらのタンパク質、抗体、対応する核酸及び特異的プローブ又はプライマーは生体試料、特に神経組織試料でこれらのタンパク質を検出又は定量するためにも有用である。これらのタンパク質又は核酸はFE65及びFE65と本発明のポリペプチドの相互作用を調節することが可能な本発明の任意化合物の活性を調節するために治療アプローチでも有用である。
【0006】
本発明は特に本発明者らがFE65のPTB1ドメインと相互作用する2種のヒトタンパク質(配列番号1及び2の配列に示す)を発見した結果である。即ち、本発明はhnRNPLタンパク質の中心領域がFE65のPTB1ドメインと相互作用することを立証する。本発明は更にFE65のPTB1ドメインと相互作用することが可能なFEBP1(FE65 inding TB:FE65結合PTB1ドメインタンパク質)と呼ぶ新規タンパク質の同定にも関する。
【0007】
本発明はFE65タンパク質の機能の調節に関与する上記hnRNPL及びFEBP1タンパク質の特定領域の同定と特性決定の結果でもある。これらのタンパク質とその機能に関与する領域の存在を解明することにより、特に薬剤として有用な新規化合物及び/又は組成物を製造し、このような化合物の工業的スクリーニング方法を開発することが可能になる。
【0008】
従って、本発明の第1の目的はhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質(又はそのホモログ)とFE65のPTB1ドメインの相互作用を少なくとも部分的に調節するか又はこの相互作用のレベルに作用することが可能な化合物に関する。
【0009】
本発明の化合物の作用は種々の側面で発現することができる。本発明の化合物はhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質(又はそのホモログ)とFE65のPTB1ドメインの相互作用を少なくとも部分的に抑制、阻害又は刺激することができる。例えば二重ハイブリッド型系や2種のポリペプチド間の相互作用の任意無細胞検出系でこの相互作用をin vitro調節することが可能な化合物が好ましい。本発明の化合物はこの相互作用を少なくとも部分的に調節し、好ましくは化合物の不在下の対照に比較してこの相互作用を少なくとも20%、より好ましくは少なくとも50%増加又は阻害することが可能な化合物が好ましい。
【0010】
本発明の趣旨では、hnRNPL及びFEBP1タンパク質とはこれらのタンパク質自体とその全ホモログ形を意味する。ホモログ形とは該当タンパク質に等価であり、種々の細胞起源、特にヒト又は他の生物起源の細胞に由来し、同一型の活性をもつ全タンパク質を意味する。このようなホモログは指定タンパク質の天然変異体、特に多形又はスプライシング変異体も含む。ホモログタンパク質(又はポリペプチド)は例えばコーディング核酸間のハイブリダイゼーション実験により取得することができる。本発明の趣旨では、請求するようなhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質に類似の生理的機能を生じるためにはこの種の配列が有意一致度百分率を示せば十分である。
【0011】
特定実施態様によると、本発明の化合物はhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質とFE65のPTB1ドメインの相互作用ドメインのレベルに結合することができる。
【0012】
本発明の化合物は種々の型及び起源のものでよい。特に、ペプチド、核酸(即ち塩基鎖、特にDNA又はRNA分子を含む)、脂質、糖、抗体等の型の化合物とすることができ、一般には全有機又は無機分子とすることができる。
【0013】
第1の変形例によると、本発明の化合物はペプチド種である。ペプチドなる用語は例えばペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体(又は抗体フラグメントもしくは誘導体)等のアミノ酸鎖を含む任意分子を意味し、場合により修飾されていてもよいし、別の化合物又は化学基と結合していてもよい。この点で、「ペプチド」なる用語は特に最大50アミノ酸、より好ましくは最大40アミノ酸の鎖を含む分子を意味する。ポリペプチドは50〜500アミノ酸又はそれ以上を含むものが好ましい。タンパク質は天然分子に対応するポリペプチドである。
【0014】
第1の好適実施態様によると、本発明のペプチド化合物はhnRNPLタンパク質及び/又はFEBP1タンパク質及び/又はその誘導体のペプチド配列の一部を含む。夫々配列番号7及び配列番号9の配列を含むことを特徴とするhnRNPLタンパク質及び/又はFEBP1タンパク質の配列の一部がより好ましい。
【0015】
本発明のペプチド化合物はhnRNPLタンパク質及び/又はFEBP1タンパク質とFE65のPTB1ドメインの相互作用部位の全部又は機能的部分に対応する配列をもつ領域を含む化合物がより好ましい。このような化合物、特にペプチドはhnRNPL及び/又はFEBP1の競合体を構成し、hnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質(又はそのホモログ形)とFE65のPTB1ドメインの相互作用を少なくとも部分的に調節することができる。配列番号7の配列の残基1〜349又は配列番号9の配列の残基1〜337を含むペプチド化合物がより好ましい。実施例に示すように、これらの配列はhnRNPLタンパク質の中心領域(残基116〜464)及びFEBP1タンパク質の少なくとも一部を含み、FE65のPTB1ドメインと特異的に相互作用することができるが、FE65のPTB2ドメインとは相互作用することができない。
【0016】
特定実施態様において、化合物はAsn−Pro−Ile−Tyr配列(残基55〜58)を含む少なくとも5アミノ酸、好ましくは少なくとも9アミノ酸からなる配列番号7の配列のフラグメントである。
【0017】
別の好適実施態様によると、本発明のペプチド化合物は非機能的になったエフェクター領域をもつhnRNPLタンパク質又はFEBP1タンパク質(及び/又はホモログ形)から誘導される化合物である。このようなペプチド化合物はhnRNPLタンパク質及び/又はFEBP1タンパク質及び/又はホモログ形の少なくともこのエフェクター領域の欠失、突然変異又は破壊により取得することができる。このような変異は例えばin vitro突然変異誘発、付加エレメントもしくは合成配列の導入、又は元のエレメントの欠失もしくは置換により実施することができる。従って、これらのポリペプチドはFE65タンパク質に結合することができるが、少なくとも天然タンパク質と同程度の機能シグナルを誘導することはできない。
【0018】
特定実施態様によると、本発明の化合物は配列番号7又は配列番号9の配列を含み、少なくともエフェクター領域に突然変異をもつポリペプチドである。
【0019】
特定実施態様によると、本発明の化合物は配列番号7又は配列番号9の配列を含み、少なくともエフェクター領域に欠失をもつポリペプチドである。
【0020】
特定実施態様によると、本発明の化合物は配列番号7又は配列番号9の配列を含み、少なくともエフェクター領域に挿入をもつポリペプチドである。
【0021】
本発明の別の目的はFEBP1タンパク質又はその任意フラグメントもしくは誘導体である。特に、配列番号9の配列又はその誘導体もしくはフラグメントを含む任意ポリペプチドであり、配列番号9の配列又はその誘導体の少なくとも10個の連続残基を含む任意ポリペプチドがより好ましく、少なくともFE65のPTB1ドメインとの結合に関与する残基を含むものが更に好ましい。
【0022】
本発明の別の目的は配列番号7の配列を含むポリペプチドである。
【0023】
誘導体なる用語は特に本発明の趣旨では1カ所以上の遺伝及び/又は化学修飾により得られる遺伝コードの縮重により該当配列と異なる任意配列と、配列番号6又は8の核酸配列又はそのフラグメントとハイブリダイズする配列によりコードされ、hnRNPLタンパク質及び/又はFEBP1タンパク質及び/又はそのホモログとFE65のPTB1ドメインの相互作用のレベルに作用することが可能な任意ペプチドを意味する。遺伝及び/又は化学修飾とは、1個以上の残基の任意突然変異、置換、欠失、付加及び/又は修飾を意味する。誘導体なる用語は該当配列に相同であり、他の細胞起源、特にヒト又は他の生物起源の細胞に由来し、同一型の活性をもつ配列も含む。このような相同配列はハイブリダイゼーション実験により取得することができる。ハイブリダイゼーションは核酸ライブラリーを使用し、種々のハイブリダイゼーション条件下で天然配列又はそのフラグメントをプローブとして使用することにより実施できる(Sambrookら,一般分子生物学技術参照)。更に、「フラグメント」又は「部分」なる用語は少なくとも5個の連続残基、好ましくは少なくとも9個の連続残基、より好ましくは少なくとも15個の連続残基を含む該当分子の任意部分を意味する。
【0024】
このような誘導体又はフラグメントは種々の目的で作製することができ、例えば、特にその治療効果を増したり、その副作用を減らしたり、新規薬物動態学的及び/又は生物学的性質を付与する目的で作製することができる。
【0025】
上記のような誘導体又はフラグメントを作製すると、hnRNPLタンパク質及び/又はFEBP1タンパク質及び/又はそのホモログ形とFE65のPTB1ドメイン結合部位との結合に及ぼすその生物活性を解明することができる。当然のことながら、このためには実験の項に説明するような当業者に公知の任意技術を利用することができる(二重ハイブリッド、カラム結合、無細胞系、細胞系、等)。
【0026】
一般に、本発明の化合物はhnRNPL又はFEBP1タンパク質又は上記ペプチド化合物の任意フラグメントとすることができる。このようなフラグメントは種々の方法で作製することができる。特に、当業者に公知のペプチド合成機を使用することにより本明細書に記載する配列に基づいて化学的に合成することができる。所望ペプチドをコードするヌクレオチド配列を細胞宿主で発現させることにより遺伝子工学的に合成することもできる。この場合には、ヌクレオチド配列はオリゴヌクレオチド合成機を使用することにより、本明細書に記載するペプチド配列と遺伝コードに基づいて化学的に作製することができる。ヌクレオチド配列は本明細書に記載する配列から当業者に公知の方法で酵素切断、ライゲーション、クローニング等により作製してもよいし、これらの配列から作製したプローブでDNAライブラリーをスクリーニングすることにより作製してもよい。
【0027】
本発明の他のペプチドはそれらの細胞ターゲットとの相互作用に関して上記ペプチドと競合することが可能なペプチドである。このようなペプチドは特に該当ペプチドの配列に基づいて合成することができ、上記ペプチドと競合できるか否かを調べることができる。
【0028】
別の特定実施態様によると、本発明の化合物は抗体又は抗体フラグメントもしくは誘導体である。即ち、本発明の別の目的は上記のようなペプチド化合物又はタンパク質に対するポリクローナル又はモノクローナル抗体又は抗体フラグメントである。このような抗体は当業者に公知の方法により作製することができる。特に、これらの抗体は動物を本発明のペプチドに対して免疫し、採血して抗体を分離することにより作製することができる。これらの抗体は当業者に公知の方法によりハイブリドーマ作製により作製することもできる。
【0029】
本発明の抗体又は抗体フラグメントは上記ペプチド化合物又はhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質とFE65のPTB1ドメインの相互作用を少なくとも部分的に調節することができ、FE65の活性を調節するために使用できることがより好ましい。
【0030】
更に、これらの抗体は生体試料における本発明のペプチドの発現を検出及び/又は定量するため、従って、その活性化状態について調べるためにも使用することができる。
【0031】
抗体フラグメント又は誘導体は例えばFab、Fab’2、1本鎖抗体(ScFv)等である。特に元の抗体の抗原特異性を維持する任意フラグメント又は誘導体が挙げられる。
【0032】
本発明の抗体は夫々配列番号7又は9の配列を含むhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質、特にFE65との相互作用に関与するこれらのタンパク質の領域と結合できることがより好ましい。これらの抗体(又はフラグメントもしくは誘導体)は配列番号7の残基1〜349又は配列番号6の残基1〜337に含まれる配列中に存在するエピトープと結合できることがより好ましい。
【0033】
本発明は上記相互作用を抑制することが可能な非ペプチド又は非排他的ペプチド化合物と、薬剤としてのその使用にも関する。即ち、特にペプチドの活性モチーフを非ペプチド又は非排他的ペプチド種構造と組合せることにより、本明細書に記載する活性タンパク質モチーフからhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質の活性の調節分子として医薬用途に適合可能な非排他的ペプチド分子を作製することができる。
【0034】
本発明は本発明のペプチド化合物をコードする任意核酸にも関する。特に配列番号6及び配列番号8に示す配列又はその誘導体の全部又は一部を含む配列が挙げられる。誘導配列とは、本発明の趣旨では配列番号6及び配列番号8に示す配列又は本発明のペプチドをコードするそのフラグメントとハイブリダイズする任意配列と、遺伝コードの縮重によりこれらの配列から得られる配列を意味する。本発明の種々のヌクレオチド配列は人工起源でもよいし、そうでなくてもよい。ゲノム配列、cDNA、RNA、ハイブリッド配列又は合成もしくは半合成配列が挙げられる。これらの配列はDNAライブラリー(cDNAライブラリー、ゲノムDNAライブラリー)のスクリーニング、化学的合成、ライブラリースクリーニングにより得られた配列の化学又は酵素修飾を含む混合法により得ることができる。上記ハイブリダイゼーションは高ストリンジェント条件下、特にクエン酸三ナトリウム−2HO 8.823g/l、塩化ナトリウム17.532g/l及びドデシル硫酸ナトリウム1%を含む溶液中で50℃の温度で1時間の条件下、又はSambrookら(1989,9.52〜9.55頁)に記載の条件下で実施することが好ましい。
【0035】
本発明の趣旨で特定核酸は配列番号9の配列を含むポリペプチド又はそのフラグメントもしくは誘導体、特にヒトFEBP1タンパク質をコードする。配列番号8の核酸配列を含む核酸が有利である。
【0036】
本発明の核酸は本発明のペプチド化合物の製造に使用することができる。従って、本願はペプチド化合物の製造方法として、本発明の核酸を含む細胞を前記核酸の発現条件下で培養し、生産されたペプチド化合物を回収する方法にも関する。この場合には、一般に前記ポリペプチドをコードする部分を、細胞宿主でのその発現を可能にするシグナルの制御下におく。これらのシグナル(プロモーター、ターミネーター、分泌「リーダー」配列等)の選択は使用する細胞宿主により異なる。更に、本発明の核酸はベクターの一部でもよく、ベクターは自律複製型でも組込み型でもよい。特に、自律複製ベクターは選択した宿主で自律複製配列を使用することにより作製することができる。組込みベクターについては、例えば宿主のゲノムの所定領域に相同であり、相同組換えによりベクターの組込みが可能な配列を使用することにより作製することができる。ベクターとしてはプラスミド、エピソーム、染色体、ウイルス等の型のベクターが挙げられる。
【0037】
組換えによる本発明のペプチドの製造に使用可能な細胞宿主は真核宿主でも原核宿主でもよい。適切な真核宿主としては、動物細胞、酵母、又は真菌類を挙げることができる。特に、酵母としては、Saccharomyces、Kluyveromyces、Pichia、Schwanniomyces又はHansenula属の酵母を挙げることができる。動物細胞としては、COS、CHO、C127、PC12等の細胞を挙げることができる。真菌類としては、特にAspergillus種又はTrichoderma種を挙げることができる。原核宿主としては大腸菌、バチラス又はストレプトミセス等の細菌を使用することが好ましい。
【0038】
本発明の核酸は薬剤又は診断薬として使用可能なアンチセンスオリゴヌクレオチド又は遺伝子アンチセンスの作製にも使用することができる。アンチセンス配列は所定遺伝子のコーディング鎖に相補的な小寸法のオリゴヌクレオチドであり、従って、転写mRNAと特異的にハイブリダイズしてそのタンパク質翻訳を阻害することができる。従って、本発明はhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質とFE65のPTB1ドメインの相互作用を少なくとも部分的に阻害することが可能なアンチセンス配列にも関する。このような配列は上記ヌクレオチド配列の全部又は一部から構成することができる。このような配列は一般にFE65のPTB1ドメインと相互作用するペプチドをコードする配列に相補的な配列又は配列フラグメントである。このようなオリゴヌクレオチドは分画又は化学的合成等により取得することができる。
【0039】
核酸配列はhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質とFE65のPTB1ドメインの相互作用を調節することが可能なアンチセンス配列又はペプチドを転写及びin vivo発現させるために治療範囲内で使用することもできる。この点では、ウイルス又は非ウイルスベクターに配列を組込むと、in vivo投与することができる(Kahn,A.ら,1991)。本発明のウイルスベクターとしては、特にアデノウイルス、レトロウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)又はヘルペスウイルス型のベクターを挙げることができる。本願は本発明の(ポリ)ペプチドをコードする核酸を含む組換え欠損ウイルスにも関する。
【0040】
本発明によると、上記核酸又はその相補鎖とハイブリダイズすることが可能な合成又は非合成ヌクレオチドプローブを作製することもできる。このようなプローブはhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質の発現もしくは過剰発現の検出、又は遺伝異常(スプライシング異常、多形、点突然変異等)の検出用診断ツールとしてin vitro使用することができる。これらのプローブは他の細胞起源、好ましくはヒト起源細胞から上記のようなペプチドをコードする相同核酸配列を検出及び単離するためにも使用することができる。本発明のプローブは一般に少なくとも10塩基を含み、例えば上記配列又はその相補鎖の1種の全体までを含むことができる。これらのプローブはその使用前に標識することが好ましい。このためには、当業者に公知の種々の方法(放射能、蛍光、酵素、化学標識等)を利用することができる。
【0041】
本発明は少なくとも1種の上記のような化合物、特にペプチド化合物を有効成分として含む任意医薬組成物にも関する。
【0042】
本発明は特に少なくとも1種の上記のような抗体及び/又は抗体フラグメントを有効成分として含む任意医薬組成物と、少なくとも1種の上記のような核酸又はベクターを有効成分として含む任意医薬組成物に関する。
【0043】
本発明はhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質とFE65タンパク質の相互作用を増減することが可能な化学分子を有効成分として含む任意医薬組成物にも関する。
【0044】
更に、本発明は上記ペプチド、抗体、化学分子及びヌクレオチド配列を併有するか又は他の有効成分と併有する医薬組成物にも関する。
【0045】
本発明の医薬組成物はhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質の活性を調節し、従って、APPの機能、その細胞内輸送、その成熟及びβアミロイドペプチドへのその変換を調節するために使用することができる。特に、これらの医薬組成物はhnRNPL又はFEBP1タンパク質とFE65タンパク質の相互作用を調節するために使用される。例えばアルツハイマー病等の神経変性病を治療するための医薬組成物がより好ましい。本発明の組成物(又は化合物)は特にFE65タンパク質とhnRNPL及び/又はFEBP1タンパク質の相互作用を少なくとも部分的に阻害するために使用される。
【0046】
本発明はFE65タンパク質の活性を調節するため又は神経変性病の型別のための上記分子の使用にも関する。特に、本発明はFE65のPTB1ドメインの活性を少なくとも部分的に調節するためのこれらの分子の使用に関する。
【0047】
本発明はFE65タンパク質の機能に関して活性な分子のスクリーニング又は特性決定方法として、配列番号7の配列又は配列番号9の配列又はそのフラグメント(又は誘導体)と結合することが可能な分子を選択する方法にも関する。本方法は、配列番号7の配列又は配列番号9の配列又はそのフラグメント(又は誘導体)を含むポリペプチドと試験分子をin vitro接触させ、配列番号7の配列(特に残基1〜349に含まれる領域)又は配列番号9の配列(特に残基1〜337に含まれる領域)と結合することが可能な分子を選択すると有利である。試験分子は種々のものとすることができる(ペプチド、核酸、脂質、糖等、又はこれらの分子の混合物、例えば組合わせライブラリー等)。上述のように、こうして同定された分子はFE65タンパク質の活性を調節するために使用することができ、神経変性病の治療の潜在的治療剤となる。
【0048】
本発明の他の利点は以下の実施例から理解されよう。これらの実施例は例示であり、発明を制限するものではない。
【0049】
使用した材料と方法
1)使用した酵母株:
S.cerevisiae属L40株(Mata,his3D200,trp1−901,leu2−3,112,ade2,LYS2::(lexAop)4−HIS3,URA3::(lexAop)8−LacZ,GAL4,GAL80)を二重ハイブリッド系により脳融合ライブラリーのスクリーニングツールとして使用した。この株はタンパク質パートナーの一方をLexAタンパク質に融合するとタンパク質−タンパク質相互作用を検出することができる(Vojtekら,1993)。この株を以下の培地、即ち、
−酵母窒素ベース(無アミノ酸)(6.7g/l)(Difco)、
−グルコース(20g/l)(Merck)
からなる最少NYB培地で培養した。
【0050】
この培地は寒天(Difco)20g/lを加えて固体にすることができる。
【0051】
この培地で栄養要求性酵母を増殖させるためには、酵母が依存するアミノ酸又は窒素塩基50mg/mlを加える必要がある。細菌汚染を避けるためにアンピシリン100μg/mlを加える。
【0052】
2)使用した細菌株:
遺伝子型supE,hsdΔ5,thi,Δ(lac−proAB),F’[tra D36 AlacIlacZΔM15]の大腸菌TG1株をプラスミド構築、増幅及びプラスミド単離に使用した。この株を以下の培地、即ち−NaCl(5g/l)(Sigma)、
−バクトトリプトン(10g/l)(Difco)、
−酵母抽出物(5g/l)(Difco)
からなるLB培地で培養した。
【0053】
この培地は寒天(Difco)20g/lを加えて固体にすることができる。
【0054】
アンピシリン100μg/mlを使用し、この抗生物質に耐性の遺伝子をマーカーとしてもつプラスミドが組込まれた細菌を選択した。
【0055】
3)使用したプラスミド:
Clontech(登録商標)から市販されているベクターpGAD10を使用し、GAL4のトランスアクチベータードメインと脳ライブラリーからのcDNAによりコードされるタンパク質の融合タンパク質を酵母で発現させる。
【0056】
ベクターpLex9(pBTM116)(Bartelら,1993)を使用し、タンパク質LexAとの融合タンパク質を酵母で発現させる。
【0057】
ベクターpGAD424(Clontech(登録商標))を使用し、GAL4のトランスアクチベータードメインとの融合タンパク質を酵母で発現させる。
【0058】
pLex−FE65PTB1はFE65タンパク質のPTB1ドメイン(アミノ酸395〜543)をコードする配列を含むプラスミドpLex9である。このプラスミドを使用してFE65のPTB1ドメインのタンパク質パートナーをスクリーニングした。
【0059】
pLex−FE65PTB2はAPP(βアミロイドペプチドの前駆体)の細胞質領域と相互作用するとして知られるFE65タンパク質のPTB2ドメイン(アミノ酸565〜698)をコードする配列を含むプラスミドpLex9である。このプラスミドを使用してhnRNPL及びFEBP1タンパク質とFE65のPTBドメインの相互作用の特異性を試験した。
【0060】
pLex−HaRasVal12は哺乳動物のRafタンパク質と相互作用するとして知られるVal12位に突然変異をもつHaRasタンパク質をコードする配列を含むプラスミドpLex9である(Vojtekら,1993)。このプラスミドを使用してhnRNPL及びFEBP1タンパク質とFE65の相互作用の特異性を試験した。
【0061】
pGAD−RafはRafタンパク質をコードする配列を含むプラスミドpGAD424である(Vojtekら,1993)。このプラスミドを使用してhnRNPL及びFEBP1タンパク質とFE65の相互作用の特異性を試験した。
【0062】
pGAD−AppはFE65のPTB2ドメインと相互作用するとして知られるAPPタンパク質の細胞質ドメインをコードする配列を含むプラスミドpGAD10である(Merckenら,1998)。このプラスミドを使用してhnRNPL及びFEBP1タンパク質とFE65の相互作用の特異性を試験した。
【0063】
4)使用した合成オリゴヌクレオチド:
オリゴヌクレオチドはApplied System ABI394−08装置で合成する。アンモニアで合成担体から分離し、n−ブタノール10倍容量で2回沈殿させた後、水に取る。光学密度の測定により定量する。
【0064】
配列番号3:CTTCCCGGGTCCCCCACGGAATACCAAC
配列番号4:GGGGTCGACGGCATTACGCCGTTCGGC。
【0065】
これらのオリゴヌクレオチドを使用し、末端にXmaI及びSalI部位(下線)を導入したFE65のPTB1ドメインに対応するPCRフラグメント(配列番号1の配列に示す)を得た。
【0066】
配列番号5:CCACTACAATGGATGATG。
【0067】
このオリゴヌクレオチド(GAL4TA)を使用して脳cDNA二重ハイブリッドライブラリーのプラスミドに含まれるインサートを配列決定した。
【0068】
5)プラスミドDNAの作製
DNA精製キット:
−Quiaprep Spin Miniprepキット、ref:27106、
−Quiaprep Plasmid Maxiprepキット、ref:12163
の製造業者であるQuiagenにより推奨されているプロトコールに従ってプラスミドDNAの少量及び大量生産を行った。
【0069】
6)PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)によるDNAの酵素増幅
DNA鋳型、dNTP(0.2mM)、PCR緩衝液(10mM Tris−HCl,pH8.5,1mM MgCl,5mM KCl,0.01%ゼラチン)、オリゴヌクレオチド各0.5μg及びAmpli Taq DNAポリメラーゼ(Perkin Elmer)2.5IUの存在下でホルムアミド(5%)を加えるか又は加えずに終容量50μlでPCR反応を行う。混合物をパラフィン油2滴で覆い、試料の蒸発を抑える。使用した装置はAppligeneの「Crocodile II」である。
【0070】
鋳型変性温度90℃、ハイブリダイゼーション温度50℃及び酵素伸長温度72℃を使用した。
【0071】
7)ライゲーション
全ライゲーション反応はベクター100〜200ng、インサート0.5〜2μg、酵素T4 DNAリガーゼ(Biolabs)40IU及びライゲーション緩衝液(50mM Tris−HCl,pH7.8,10mM MgCl,10mM DTT,1mM ATP)の存在下に終容量10μlで一晩+14℃で実施する。
【0072】
8)細菌形質転換:
プラスミドによる細菌の形質転換は以下のプロトコールに従って実施する。総ライゲーション容量(10μl)を使用し、Chungら(1988)の方法によりコンピテントにした細菌TG1を形質転換する。
【0073】
9)DNAの分離と抽出:
DNAフラグメントの分離と抽出はSambrookら(1989)に従って実施する。
【0074】
10)プラスミドDNAの蛍光シーケンシング
使用したシーケンシング法はApplied Biosystemsにより開発され、Sangerら(1977)の方法を蛍光シーケンシングに合うように改変した方法である。使用したプロトコールはシステム設計者(Perkin Elmer)により記載されているものである。
【0075】
11)脳ライブラリーのプラスミド作製
この作製は製造業者(Clontech(登録商標))の指示に従って行った。
【0076】
12)プラスミドによる酵母の形質転換
Gietzら(1995)により記載されている方法に従ってLiAC/PEG処理により酵母をコンピテントにする。
【0077】
脳cDNAライブラリーにより酵母を形質転換する特定例では、プラスミドpLex−FE65PTB1を含む酵母を最少培地YNB+His+Lys+Ade+Leuで培養した培養液250ml(細胞10個/ml)を使用する。上記プロトコールに従ってコンピテントにした酵母を脳ライブラリーのcDNA30μgで形質転換する。形質転換段階後に酵母を28℃でYNB+His+Lys+Ade+Leu250ml中で16時間再培養した後、遠心分離により回収し、YNB+Lys+Ade培地にプレーティングし、3日間28℃で培養する。形質転換効率と増幅率の測定はClontech(登録商標)のプロトコールに従って実施した。
【0078】
13)酵母DNA(ゲノム及びプラスミド)の抽出
30℃で16時間培養した酵母培養液3mlを遠心分離し、溶解用緩衝液(1Mソルビトール,0.1M KHPO/KHPO,pH7.4,12.5mg/mlサイモリアーゼ)200μlにとり、37℃で1時間培養する。次に、DNA精製キットQuiaprep Spin Miniprepキット、ref:27106の製造業者であるQuiagenにより推奨されているプロトコールに従って溶解液を処理する。
【0079】
14)β−ガラクトシダーゼの活性試験
各酵母クローンを含むペトリ皿にまずニトロセルロースシートを載せる。このシートを次に液体窒素に30秒間浸して酵母を破砕し、こうしてβ−ガラクトシダーゼ活性を放出させる。解凍後、X−Gal(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトシド)(40mg/ml N,N−ジメチルホルムアミド)15μlを加えたPBS溶液(60mM NaHPO,40mM NaHPO,10mM KCl,1mM MgSO,pH7)1.5mlに予め浸したWhatman紙を入れた別のペトリ皿にコロニーを上にしてニトロセルロースシートを載せる。次に、ペトリ皿を37℃のオーブンに入れる。コロニーが6時間後に膜上で青色に変色した場合に試験は陽性であると言う。
【0080】
実施例1:FE65のPTB1ドメインとLexAタンパク質の融合タンパク質の発現ベクターの構築
二重ハイブリッド系を使用してライブラリーをスクリーニングするには、FE65のPTB1ドメイン(FE65PTB1)をLexAタンパク質に融合する必要がある。この融合タンパク質は、LexAタンパク質に対応する配列と同一のオープンリーディングフレームにFE65のPTB1ドメインをコードする配列(配列番号1〜2)を導入したベクターpLex9により発現される。
【0081】
配列番号3及び配列番号4のオリゴヌクレオチドを使用してPCRによりヒトFE65タンパク質のアミノ酸395〜543に対応する448bpのDNAフラグメント(配列番号2)を得ると共に、配列の末端にXmaI及びSalI部位を導入した。LexAに対応する配列の下流でプラスミドplex9の多重クローニング部位のXmaI及びSalI部位間にこのPCRフラグメントを導入し、ベクターpLex−FE65PTB1を得た。
【0082】
構築物をDNAシーケンシングにより確認した。この確認の結果、このフラグメントはPCR反応中に突然変異が発生しておらず、LexAに対応するフラグメントと同一のオープンリーディングフレームに融合していることが判明した。
【0083】
実施例2:脳cDNA融合ライブラリーの二重ハイブリッド法によるスクリーニング
二重ハイブリッド法(FieldsとSong,1989)を使用した。融合ライブラリーをスクリーニングし、FE65のPTB1ドメインと相互作用することが可能なGAL4のトランスアクチベータードメインに融合したタンパク質を生産するクローンを同定することができた。この相互作用により、L40株でリポーター遺伝子His3及びLacZの発現を誘導することが可能なトランスアクチベーターを再構成することができる。このスクリーニングを行うために、ヒト脳cDNAから作製した融合ライブラリー(Clontech(登録商標))を選択した。
【0084】
スクリーニング中は、融合ライブラリーの各独立プラスミドがプラスミドpLex−FE65PTB1と同時に少なくとも1個の酵母に存在するように保つことが必要である。このように保つためには、酵母の形質転換効率を上げることが重要である。このために、DNA1μg当たり形質転換細胞10個の効率を与える酵母形質転換プロトコールを選択した。更に、2種の異なるプラスミドによる酵母の同時形質転換はこの効率を下げるので、プラスミドpLex−FE65PTB1により予め形質転換した酵母を使用した。表現型His−,Lys−,Ade−,Leu−のこのL40−Fe65PTB1株を融合ライブラリーのプラスミドDNA30μgで形質転換した。このDNA量から推定後に2.8×10個の形質転換細胞が得られ、これはライブラリーを構成する独立プラスミド数よりもやや大きい数に対応する。この結果、ライブラリーのプラスミドのほぼ全体が酵母の形質転換に使用されたと考えられる。機能的GAL4トランスアクチベーターを再構成することが可能な形質転換細胞をYNB+Lys+Ade培地で選択した。
【0085】
この選択後に表現型His+のクローン97個が得られた。これらの形質転換体でβ−ガラクトシダーゼ活性試験を実施し、他方のリポーター遺伝子LacZを発現するクローン数を調べた。得られた97個のクローンのうち、27個がHis+,βGal+二重表現型であり、FE65のPTB1ドメインと相互作用することが可能なタンパク質を発現することが判明した。
【0086】
実施例3:選択した酵母クローンからの脳ライブラリープラスミドの単離
FE65のPTB1ドメインと相互作用することが可能なタンパク質を同定するために、二重ハイブリッドスクリーニング時に選択した酵母に含まれる融合ライブラリーのプラスミドを抽出した。プラスミドが大量に得られるようにするためには、単離の前に陽性酵母株のDNA抽出物で大腸菌を予め形質転換する必要がある。この抽出物に含まれるライブラリーのプラスミドは酵母/大腸菌シャトルプラスミドであるので、細菌で容易に複製することができる。
【0087】
酵母DNA抽出物による形質転換後に得られた細菌コロニーのプラスミドDNAを制限酵素消化とアガロースゲルでのDNAフラグメントの分離により分析した。23個のクローンを分析した処、6種の異なる制限プロフィルが得られ、そのうちの2種は高度に発現された。これらの結果から明らかなように、このスクリーニング中に少なくとも6種の異なるプラスミドが単離され、本発明者らは最高発現レベルの2種のプラスミド(8及び4倍)に含まれるcDNAライブラリーに由来するDNAフラグメントに特に注目した。
【0088】
実施例4:同定されたプラスミドのインサートの配列決定
脳cDNAライブラリーの挿入部位近傍でEcoRI部位から52bpのGAL4TA領域に相補的なGAL4TAオリゴヌクレオチド(配列番号5)を使用して、最高発現レベルの2種のプラスミドの配列決定を行った。
【0089】
選択した第1のプラスミドの配列をデータバンクGENBank及びEMBL(European Molecular Biology Lab)に含まれる配列と比較した処、この第1のプラスミドに存在するcDNA配列は受託番号NP_001524/g4557645のhnRNPLタンパク質をコードするヒト遺伝子とヌクレオチドレベルで99%を越える一致度を示すことが判明した。二重ハイブリッド系によりクローニングしたこの遺伝子の配列はhnRNPLタンパク質の116番目のアミノ酸に対応するヌクレオチド346から開始し、最後の58アミノ酸に位置する464番目のアミノ酸に対応するヌクレオチド1392で終結している(配列番号6及び7)。この結果から明らかなように、hnRNPLとヒトFE65タンパク質の相互作用ドメインはhnRNPLの中心領域に含まれる。この領域はPTBドメインの結合コンセンサス部位であるとして知られるNPXY型の配列を含む(Borgら,1996)。クローニングしたhnRNPL配列(配列番号6及び7)は、748位のグアニンがチミジンに置換し、その結果、完全hnRNPLタンパク質のヌクレオチド1093とアミノ酸365に対応する配列番号6の配列の250番目のアミノ酸のレベルでグリシンがシステインに置換している点が公開配列(Pinol−Romaら,1989)と異なる。
【0090】
選択した第2のプラスミドの配列をデータバンクGENBank及びEMBL(European Molecular Biology Lab)に含まれる配列と比較した処、このプラスミドに含まれるcDNA配列はこれらのデータバンクに含まれる配列と有意相同を示さないことが判明した。
【0091】
特許出願WO99/26961の配列番号4の配列のタンパク質とは有意相同が認められた。しかし、本願の主題である配列番号9の配列のタンパク質は特許出願WO99/26961の配列番号4の配列のタンパク質と異なる。特に、配列番号9の配列のタンパク質のほうが42アミノ酸短い。配列の他の部分では多少の相同が存在するが、顕著な相違もある。特に、1、48、61、305位アミノ酸は特許出願WO99/26961の配列番号4の配列のタンパク質の所定相同を示す部分で対応位置のアミノ酸と異なる。
【0092】
この1275ヌクレオチドの配列(配列番号8〜9)は1012位に終結コドンをもち、337アミノ酸のペプチドをコードする。この配列に対応するタンパク質をFE65 inding TB(FE65結合PTB1)ドメインタンパク質の意でFEBP1と命名した。
【0093】
実施例5:FE65のPTBドメインとhnRNPL及びFEBP1タンパク質の相互作用特異性の分析
ヒトFE65タンパク質のPTB1及びPTB2ドメインとhnRNPL及びFEBP1タンパク質の相互作用の特異性を調べるために、プラスミドpLex−FE65PTB1の代わりにLexAタンパク質に融合したFE65のPTB2ドメインをコードするプラスミドpLex−FE65PTB2を使用して二重ハイブリッド法により相互作用試験を行った。PTB2ドメインとこれらの2種のタンパク質が相互作用しないならば、FE65のPTB1ドメインと相互作用特異性があると考えられる。
【0094】
この試験を実施するために、脳cDNAライブラリーのスクリーニング中に単離したプラスミドとプラスミドpLex−FE65PTB2によりL40株を形質転換した。表1に示すように種々のプラスミドでこの株を形質転換することにより相互作用特異性比較試験も実施した。種々のプラスミドで形質転換した細胞でβGal活性試験を実施し、タンパク質−タンパク質相互作用を検出した。二重ハイブリッド系で試験したプラスミド組合せ、従って、相互作用の全体を表1に示す。プラスミド組合せと対応ベクター種(pLex又はpGAD)を「プラスミド組合せ」の欄に示す。「相互作用」の欄の+と−の符号はβGal試験の結果に対応し、夫々タンパク質−タンパク質相互作用が検出されたか否かを示す。
【0095】
試験結果(表1参照)によると、脳cDNAライブラリーから単離した2種のプラスミドとプラスミドpLex−FE65PTB1で形質転換した酵母のみがβGal+活性を示し、従って、FE65の2種のPTBドメインのうちでPTB1ドメインのみがhnRNPLの中心部分又はFEBP1タンパク質のフラグメントと相互作用することが判明した。HaRasVal12タンパク質又はAPPのC末端ドメインとは二重ハイブリッド法により相互作用を検出できなかったので、FE65のPTB1ドメインはhnRNPL及びFEBP1と特異的に相互作用すると思われる。
【0096】
【表1】
Figure 0004745583
Figure 0004745583
Figure 0004745583
Figure 0004745583
Figure 0004745583
Figure 0004745583
【0097】
【表2】
Figure 0004745583
【配列表】
Figure 0004745583
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Claims (12)

  1. 配列番号9の配列をもつポリペプチド。
  2. 請求項1に記載のポリペプチドをコードする核酸。
  3. 配列番号8の配列を含むことを特徴とする請求項2に記載の核酸。
  4. 請求項2または3に記載の核酸を含むベクター。
  5. 請求項2または3に記載の核酸を含む組換え欠損ウイルス。
  6. 請求項1に記載のポリペプチドに対する抗体又は抗体フラグメント。
  7. 請求項1に記載の少なくとも1種のポリペプチド又は請求項6に記載の抗体を含む医薬組成物。
  8. 請求項2または3に記載の少なくとも1種の核酸もしくは請求項4または5に記載のベクターを含む医薬組成物。
  9. FE65タンパク質とhnRNPLタンパク質又は配列番号9の配列をもつポリペプチドの相互作用を少なくとも部分的に調節するための請求項7または8に記載の組成物。
  10. 神経変性病の治療に用いる請求項7または8に記載の組成物。
  11. 配列番号7の配列又は配列番号9の配列又はFE65のPTB1ドメインと相互作用できるそれらのフラグメントと結合することが可能な分子を選択する段階を含む、神経変性病の治療に有効である分子のスクリーニング又は特性決定方法。
  12. 請求項1に記載ポリペプチドの製造方法であって、請求項2または3に記載の核酸又はウイルス、もしくは請求項4または3に記載のベクターを含む細胞を前記核酸の発現条件下で培養し、生産されたポリペプチドを回収する前記方法。
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