JP4743550B2 - スペアタイヤ格納構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スペアタイヤを車両のホイールベース間のフロアの下側に格納する構造に関する。
スペアタイヤを車両後部ではなくホイールベース間に格納するようにしたものは公知である。
例えば、実開昭55−78571に車両のホイールベース間のフロア下部にスペアタイヤを支持する構造が開示されている。
この開示された構造では、スペアタイヤキャリアの一端を車体の下側に上下方向に回動自在に支持し、このスペアタイヤキャリアにスペアタイヤを載置した状態で他端側を上方に回動させてほぼ水平状態となった位置で車体下部に固定することによってスペアタイヤを格納するようになっている。
このスペアタイヤ格納構造では、スペアタイヤを使用する際には、上記スペアタイヤキャリアと車体との上記他端側の車体との結合を解除し、スペアタイヤキャリアの他端側を下方に回動させる地面に当接させる。
これによってスペアタイヤの上方側空間を解放し、斜め状態でキャリアに収容されているスペアタイヤを取り出すようになっている。
しかし、上記実開昭55−78571に開示される構造においては、スペアタイヤをスペアタイヤキャリアから取り出した後スペアタイヤを復帰する作業を忘れたような場合には、スペアタイヤキャリアが復帰していないことを確認することができず、正常な走行ができなくなる恐れがある。また、スペアタイヤキャリアを損傷したり、あるいは他の部品と干渉してこれらの作動に支障を来すおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みて構成されたもので、簡単な構成でスペアタイヤを格納することができ、かつその脱着動作が確実容易であり、しかもスペアタイヤの脱着動作があった後の復帰がなされたことの確認を確実に行うことができるようになったスペアタイヤ格納構造を提供することを目的とするものである。
この本発明の目的は、以下の本発明の特徴によって達成することができる。
本発明の1つの特徴によれば、車両横方向の一方側のサイドドア近傍に設けられた所定の格納位置に前記車両の側部から取り出し可能なように、車両のホイールベース間のフロア下面側にスペアタイヤを略水平状態に保持する保持体(37)と、
該保持体(37)にワイヤを介して連結され、前記車両の車室内からスペアタイヤの巻き上げ回動操作が可能な巻き上げ部を有するウインチ装置とを備え、
該ウインチ装置の前記巻上げ部の上端はスペアタイヤの脱着動作が車室内から可能なようにフロアパネルを貫通して延び車両横方向の前記サイドドア近傍に位置するとともに、 車両前後方向において前側シート(27)と後側シート(28)との間に位置しており、前記ウインチ装置を操作する際、前記前側シート(27)と該前側シート(27)の直ぐ後側に位置する後側シート(28)がそれぞれ前後方向に所定距離だけスライド移動可能になっていることにより所定の作業空間を確保できるように構成されていることを特徴とするスペアタイヤ格納構造が提供される。
好ましい態様では、スペアタイヤより車両横方向の他方側には、エンジンから後方に延びる排気管が設けられるとともに、ウインチ装置は、排気管よりも車両横方向のサイドドア側に設置される。
別の態様では、スペアタイヤより車両横方向の他方側には、燃料タンクが設けられるとともに、ウインチ装置は、燃料タンクよりも車両横方向のサイドドア側に設置される。
さらに別の態様では、前記ウインチ装置から前記保持部に向かって延びるワイヤは、該ウインチ装置から略水平に沿って延びるとともに、平面視で該ウインチ装置から離間した位置で保持部に向かって垂下することを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
また、前記フロアパネルの前記サイドドア側には前後方向に延設するサイドフレームが設けられており、スペアタイヤはその一部がサイドフレームより車両横方向において車外側に位置するように保持されるようにしてもよい。
さらに、好ましい態様では、前記フロアパネルの前記サイドドア側には前後方向に延設するサイドフレームが設けられており、ウインチ装置は、サイドフレームより車両横方向内側に位置するように設置される。
また、好ましくは、前記スペアタイヤは車体の横方向に関し運転席が配置される側の側面から取り出し可能に格納されるようになっている。
別の好ましい態様では、前記格納手段は、スペアタイヤを引き寄せるための巻き上げワイヤを備えており、
前記ワイヤの長さと前記スペアタイヤ格納位置が、前記ワイヤの最大延長状態において前記車体の一方の側からスペアタイヤの先端が突出する状態となる一方、前記ワイヤの先端部分が解放状態で後輪のドライブシャフトと干渉することがないように設定されている。
この場合、前記スペアタイヤをテンポラリサイズとすることができる。
さらに、前記格納手段は、スペアタイヤを引き寄せるための巻き上げワイヤを備えており、
車両横方向に関し前記スペアタイヤは格納位置は燃料タンクに並んで配置されており、該燃料タンクとスペアタイヤとの間には車体前後方向に延びる遮蔽部材が配置されていることが望ましい。
この場合、前記遮蔽部材はエンジンから後方にのびる排気管であり、前記排気管は、水平方向にみてスペアタイヤおよび燃料タンクとオーバーラップする位置関係で両者の間を前後方向に延びていることが望ましい。
また、別の好ましい態様では、前記格納手段は、スペアタイヤを引き寄せるための巻き上げワイヤを備えており、
車体横方向に関し格納されたスペアタイヤと並んで前記フロア下面側に燃料タンクが配置され、該燃料タンクの後端は、前記格納状態にあるスペアタイヤの後端とほぼ一致していることが望ましい。
前記巻き上げワイヤは、その最大伸張状態でスペアタイヤが後方に最大限移動した場合であっても後輪あるいは後輪用ディファレンシャルに干渉することがない長さに設定されていることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
この場合、前記格納手段の操作部には、前記フロア面と面一の面を構成するためのカバーが設けられるのが好ましい。
また、好ましい態様では、前記ウインチ装置は、平面視で上記保持部より離間した位置に配置されるようになっている。
さらに、前記ウインチ装置による巻き上げ動作は、ハンドルを前記ウインチ装置に係合させて行うとともに、ハンドルと前記ウインチ装置との係合はスペアタイヤの巻き上げが完了しないかぎりできないように構成される。
前記格納手段は、スペアタイヤを巻き上げるためのワイヤと、該ワイヤの先端に取り付けられスペアタイヤを保持する保持部と、
記操作部と前記保持部とを隔離した状態で一体に固定するベース体と、
を備えており、
前記ベース体がフレーム部材を介してフロア下面に固定されている。
この場合、好ましくは、前記フロア下面とベース体との間の空間に前記ワイヤが収容されている。
本発明のさらに別の特徴によれば、スペアタイヤを車両のホイールベース間に格納する構造であって、
所定の長さを有するワイヤを巻き上げることによって前記スペアタイヤを所定位置に格納するウインチ装置と、
車室内に設けられ前記ワイヤの巻き上げ完了状態を検出する検出手段を備えたことを特徴とするスペアタイヤの格納構造が提供される。
この場合、前記ワイヤの巻き上げを行うハンドルのウインチ装置の操作部への脱着がワイヤの巻き上げ完了状態においてのみ可能になっているのが望ましい。
本発明の好ましい態様によれば、ワイヤの巻き上げ完了状態が検出されたときに車両の走行を許容するようになっている。
この場合、前記巻き上げ完了状態を表示する表示手段を設けるのが好ましい。
さらに、前記巻き取り完了状態を前記ワイヤの張力に基づいて検出することができる。
好ましくは、前記操作部を覆うキャップが設けられる。
本発明のスペアタイヤの格納構造によれば、スペアタイヤは、車体の側方から取り出されるようになっている。本発明では、スペアタイヤの取り出し作業を極力短時間で行うことができるように、ワンタッチ操作によってスペアタイヤをその格納構造から解放できるように構成している。スペアタイヤの取り出し作業の作業条件は良好でないのが通常である。したがって、スペアタイヤの取り出し作業に要する時間は短い方がよい。この観点では、本発明のようにワンタッチ操作によってスペアタイヤを解放できるようにしたことによって、スペアタイヤの取り出し作業を短縮することができ、安全性を向上させることができる。
また、別の態様では、スペアタイヤを保持するためのワイヤの巻き上げ完了を車室において確認できるように構成しているので、安全確認が容易である。
またスペアタイヤの格納構造は、サイドドアが設けられる側から取り出しを行うようになっているので、ドア開口を利用して作業者が容易に車室内に出入りすることができ、スペアタイヤの取り出しあるいは、格納作業がしやすくなる。特に本発明では、ワイヤの操作を車室内から行うことができるようになっており、作業が効率的となる。スペアタイヤ格納構造は、好ましくは、運転席側に設けられる。運転席から降りてタイヤの交換作業を行う場合が一般的であると考えられ、便宜である。
さらに、本発明では、巻き上げワイヤを所定の長さに形成したので、巻き上げ作業が適正の行われていない場合であっても、他の部品との干渉等の問題を解消することができる。また、スペアタイヤ格納構造と並列して配置される燃料タンクとの間に排気管を配置するようにしたので、スペアタイヤが移動して燃料タンクに干渉するといった問題は生じない。
本発明によれば、比較的簡単な構成で、スペアタイヤ格納装置を構成することができるとともに、スペアタイヤの脱着動作を行った場合においてスペアタイヤ格納装置の復旧の確認が容易であるという効果がある。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図1を参照すると本発明の1実施例にかかるスペアタイヤ格納装置1の全体制御ブロックダイヤグラムが示されている。
本例のスペアタイヤ格納装置1は、スペアタイヤ2を巻き上げるウインチ装置3を中心として構成される。ウインチ装置3は、スペアタイヤ2に係合する巻き上げワイヤ4と、ウインチ装置3の巻き上げ機構に脱着自在に設けられるハンドル3aとを備えている。ウインチ装置3はこれを制御するためのウインチ制御装置5を備えており、該ウインチ制御装置5はスペアタイヤの格納状態を表示するための表示装置6を備えている。ウインチ装置3の作動状態は該表示装置6に表示されるようになっている。ウインチ制御装置6は、ウインチ装置3を解放するためのリリーススイッチ7に接続されるともに、自動変速機制御装置8およびエンジン制御装置9にもそれぞれ接続されている。ウインチ装置3からはスペアタイヤを巻き上げてロックを行った場合には、ロック信号が発生し、この信号はウインチ制御装置5に入力される。この場合ウインチ装置3からはワイヤ4の張力あるいは巻き上げ量が入力される。ウインチ制御装置は、リリーススイッチ7が操作されたとき、リリース信号をウインチ装置に出力し、ワイヤ4をゆるめてスペアタイヤ2を解放する。
図2は本発明のスペアタイヤ格納装置1を備えることができる車両の床下部分の平面図を示す。また図3は、該車両の車室内および床下の状態を示す立面図である。図2および図3を参照すると、前輪10間には、エンジン11が配置されるとともに該エンジン11の後端からは車両の中央部をプロペラシャフト12が後方に延びている。プロペラシャフト12の後端は、後輪13のデファレンシャル装置14に接続されている。デファレンシャル装置14は、エンジン11からプロペラシャフト12に伝達されたエンジン動力を分配し、後輪アクスル15を介して後輪13に伝達するようになっている。車両の側部には、前後方向に延びる一対のサイドフレーム16が設けられる。
そして、前後輪10のホイールベース間には、一方の側部に近接してスペアタイヤ格納装置1が設けられるとともに、前後方向に関してほぼ並んだ位置において、他方の側部には、燃料タンク17が配置される。この配置では、スペアタイヤ格納装置1と燃料タンク17との間をプロペラシャフト12が前後方向に延びる関係になっている。この場合プロペラシャフト12はほぼ真っ直ぐに後方に延びている。エンジン11の後端からはさらに排気管20が延びており、該排気管は、平面視において、エンジン11の後端の結合部からわずかに外方かつ後方にのび、その後、スペアタイヤ格納装置1の手前でスペアタイヤ2の外周に沿って内方に湾曲してスペアタイヤ格納装置1を過ぎた位置において再び外方に湾曲する。その後、平面視において後方に略真っ直ぐ延びる、後輪用デファレンシャル14の付近で外方かつ後方に斜めに延び、右後輪13の後方でほぼ後方延びるマフラーを備えその後、排気管20は後方に向けて開放されている。
この配管の状態を図3の立面図で見ると、排気管20は、スペアタイヤ格納装置1の側部まではエンジン11との接続部からほぼ水平に後方に延びる。そして、スペアタイヤ2の側部付近において、スペアタイヤ2の外周に沿って外方に湾曲して延びるスペアタイヤ格納装置1の後端側の位置において、上方に延び後輪13のアクスル15を過ぎた位置において下方に延び後輪の後端側の位置においてわずかに上方に湾曲してその後水平後方に延びてマフラー21に接続されている。すなわち、本例の構造では、燃料タンク17とスペアタイヤ格納装置1との間には、排気管20およびプロペラシャフト11が介在することになる。
サイドフレーム16の前端は、エンジンルームの前端部のバンパーのすぐ後方に位置しており、この位置からほぼやや内方にかつ後方に延びて降り、前輪の後端側において最も接近しその後はわずかに外方にかつ後方に延びるそして、スペアタイヤ格納装置の後端部の位置において真っ直ぐ後方の延びるように位置している。そして、後輪の前方においてやや内側に屈折し後輪の内側の位置を通り、後輪の後端側の位置において、わずかに外方の屈折して延び、その後後輪の後方位置において後方に向けて真っ直ぐ延びている。一対のサイドフレーム16間は横方向に延びる複数のクロスメンバー18によって結合されている。
図3を参照してサイドフレーム16の上下方向の形状に関して説明する。
サイドフレーム16の前端は、上記したように、バンパー22の後部に位置するレベルであり、その位置からほぼ水平方向真っ直ぐ後方に延びる。そして、前輪をほぼ過ぎた位置において下方に湾曲し、前輪の後方位置において再び水平方向に延びる。その後は、ほぼそのレベルを保った状態で真っ直ぐ後方に延びている。このサイドフレーム16の上方には、フロアーパネル23が配設され、上部車体24との間で車室25を構成する。車室25の前端はカウルパネル26で仕切られている。車室25には、前後方向に三列のシート列27、28、29が設けられる。そして、前部シート(前側シート)27および中央シート(後側シート)28の間にスペアタイヤ格納装置1のウインチ装置3の操作部が位置しており、該ウインチ装置3の操作部には、車室側からハンドル3aが操作可能に装着されるようになっている。
本例の構造では、前部シート(前側シート)27および中央シート(後側シート)28はそれぞれ所定距離だけ前後方向にスライド移動させることができるようになっており、これによってウインチ装置3のハンドル3aの操作時にシートが邪魔にならないように、所定の作業空間を確保することができるようになっている。そして、スペアタイヤ2を水平方向に車両の床下面側に近接して格納するようになっている。本例の車両では、右側の前部シート(前側シート)27が運転席であり、これに対応した位置に運転ハンドル30が設けられる。そして、運転席(前側シート)27の後方位置のフロア面下側にスペアタイヤ格納空間が設けられる。
前部シート(前側シート)27の両側にフロントドア31が設けられるとともに、少なくとも運転席側の側部にサイドドア32が設けられる。本例のスペアタイヤ格納装置1は、サイドドア31のステップの位置に対応するフロア面23の下部に設けられる。
図4および図5を参照すると、本例のスペアタイヤ格納装置はフロアパネル23の下方にほぼ平行に水平に延びるベースプレート33を備えている。ベースプレート33、フロアパネル23下面に取り付けられたチャンネル型ブラケット34、35を介してフロアパネル23に固定されている。該ベースプレート33とフロアパネル23との間の空間には、ウインチ装置3の巻き取り部が配置され、該巻き上げ部置の上端側は、フロアパネル23を貫通して車室側に臨むようになっている。そして巻き取り部からワイヤ4が上記ベースプレート33とフロアパネル23との間の空間を該ベースプレート33およびフロアパネル23に対して平行に延び、巻き取り部から離れている。そして、ワイヤ4はベースプレート33の上面側に取り付けられたガイド管36に通され、ベースプレート33を貫通して下側に延びている。そして、ワイヤ4の先端に、上記巻き取り部から隔置した位置においてスペアタイヤ2に係合して格納状態で保持する保持体37が取り付けられている。上記保持体37は、ベースプレート33に設けられたワイヤ4の貫通穴38から垂下している。図5に示すようにベースプレート33には、ワイヤ4が巻き上げられて、スペアタイヤ2が格納状態になったときスペアタイヤ2のホイール部分2aに当接する当接部が設けられている。この当接部によってベースプレート33と保持体37との間でスペアタイヤ2を保持するようになっている。
図6、図7および図8を参照すると、本例のウインチ装置3の詳細が示されている。ウインチ装置3は、巻き上げ用の回転軸40と該回転軸40に取り付けられた巻き上げ用外歯ギヤ41と、これに遊嵌し、ワイヤ4の巻き取り部と一体になった内歯ギヤ42とを備えている。これらのギヤ41、42は、ギヤケース43内に収容されており、内歯ギヤ41は、外歯ギヤ42との噛合を保証するためにギヤケース43に取り付けられたバネ44によって付勢されている。
なお、ウインチ装置3のクイックリリースを可能にするために回転軸40には、ラチェット機構が設けられている。なおギヤケース43には、これをフロアパネル23あるいは、その他の固定部材に取り付けるための固定ブラケット46が設けられている。回転軸40の凹部40aにハンドル3aの係合部が係合するようになっている。このそして、両者には、公知のスナップ係合機構45が設けられている。
保持体37は、スペアタイヤ2のホイールの中央開口部の周囲に係合するとともにワイヤ4を貫通させる口金47を備えた細長い形状の上部支持板48とワイヤ4の先端に結合された円盤状の下部支持板49とを備えている。この上部および下部支持板との間には、コイルスプリング50が伸縮自在に配置されている。図9に示すようにウインチ装置3が巻き上げられると、保持体37に係合したスペアタイヤ2がワイヤ4に引きずられてベースプレート33の開口部33aの方に引き寄せられる。そして、その後ワイヤ4が巻き上げられると上部支持板48が当接し、さらにワイヤ4の巻き上げが進むと、コイルスプリング50が収縮してバネ力によってスペアタイヤ2のホイールの下側が上方に押し上げられてスペアタイヤ2は弾性的にベースプレート33との間に保持されて、格納される。ワイヤ4の長さは、ノーマルタイヤ2aを収容する場合には、680 mm程度(図10において短いワイヤの場合)であり、テンポラリタイヤ2bの場合には、これよりわずかに長く760 mm程度(図10において長いワイヤの場合)とすることができる。なお、図10には、ワイヤの最大伸長状態においてスペアタイヤ2が保持体37に係合状態になっているときのスペアタイヤ3の移動可能範囲が示されている。図示のように、スペアタイヤ2は、後方に最大限移動した場合であっても後輪あるいは後輪用のデファレンシャル14に干渉することはない。また、車体の横方向に関しては、スペアタイヤ2は、車両の側部から外に完全に出た状態をとることができるようになっているので、スペアタイヤ2の脱着作業が容易となる。
次に図11を参照して、本発明のスペアタイヤ格納装置1の制御について説明する。
上記したように、本発明のスペアタイヤ格納装置1のウインチ装置3の制御を行うために、ウインチ制御装置5が設けられている。
ウインチ制御装置5は、スペアタイヤ格納装置1のスペアタイヤ解放動作に関しては、リリーススイッチ7からの信号およびウインチ装置3のワイヤの長さを検出するための公知の技術にかかるセンサからの信号を読み込んで(ステップS1)、リリーススイッチ7が操作されたかどうかを検出する(ステップS2)。また、スペアタイヤ2の巻き上げ操作については、ウインチ信号すなわち巻き上げ信号を検出する(ステップS1)。解放動作においては、スペアタイヤ2のリリース動作を行うべくリリーススイッチ7が押されたことを検出した場合には、リリース信号を発生し(ステップS3)、ウインチ装置3のラチェット装置のロックを解放して、ワイヤ4のクイックリリースを行う。一方、巻き上げ動作においては、センサによりワイヤ4に設けられた所定のマークにより、ワイヤ4の巻き上げ量を検出しており、ワイヤの巻き上げ量が所定量に達したかどうかを判断し、巻き上げ量が所定量に達した場合および操作力が所定の力例えば、10Nmを超えた場合には、パワートレインの作動を許可する(ステップS4〜S7)。一方、ワイヤ巻き上げ量、操作力のいずれかが所定値に達していない場合には、ロック信号を解除し(ステップS8)、あるいはパワートレインの動作を禁止し(ステップS9)巻き上げ量を表示して(ステップS10)、操作を反復する。これによってロック信号が発生しない限り、パワートレインの動作は行われないので、スペアタイヤ格納装置1がワイヤ4を所定の位置まで巻き上げられていない状態では、車両の発進は行われない。したがって、車両の安全性を高めることができる。
たとえば、ウインチ装置3のハンドル3aが所定位置まで巻き上げない限り、ハンドル3aとウインチ装置3との係合が解除できないように構成してもよい。すなわち、ハンドル3aがウインチ装置3に装着された状態では、まだスペアタイヤ2の脱着作業が完了していないことが判明する。そして、ハンドル3aを用いた巻き上げ操作は車室内で行われるので、運転者は、ハンドル3aがウインチ装置3に装着された状態にあるかどうかを車外にでることなく確認することができる。この構成は、電気的な設備を搭載することなく、スペアタイヤ格納装置1が所定の位置に配置されていることを容易に確認できるという点で有利である。
また、図12に示すようにフロワの車室側のハンドルの取り付け部を覆うキャップ51を設け該キャップの色を識別しやすい目立つ色にしておくことにより、キャップ51の有無によってスペアタイヤ2の格納装置が所定の状態になっているかどうかを確認するようにしてもよい。
本発明の1実施例にかかるスペアタイヤ格納装置の制御系統を示すブロック図、 本発明を適用することができる車両の床下のレイアウトを示す平面図、 図2の車両の車室内部および車体下部の状態を示す立面図、 本発明のスペアタイヤ格納装置に用いられるウインチ装置の平面図、 図4のウインチ装置のA−A断面図、 ウインチ装置の回転ギヤを示す平面図、 ウインチ装置のワイヤの状態および保持部の断面を示す図、 図7のB−B断面図、 スペアタイヤの解放および格納状態を示す概略断面図、 スペアタイヤの移動範囲を示す説明図、 ウインチ装置の制御の1例を示すフローチャート、 巻き上げ装置のキャップの説明図である。
符号の説明
1 スペアタイヤ格納装置
2 スペアタイヤ
3 ウインチ装置
4 巻き上げワイヤ
3a ハンドル
5 ウインチ制御装置
6 該表示装置
7 リリーススイッチ
8 自動変速機制御装置
9 エンジン制御装置
10 前輪
11 エンジン
12 プロペラシャフト
13 後輪
14 デファレンシャル装置
15 後輪アクスル
16 サイドフレーム
17 燃料タンク
18 排気管
23 フロアパネル
33 ベースプレート
37 保持体。

Claims (14)

  1. 車両横方向の一方側のサイドドア近傍に設けられた所定の格納位置に前記車両の側部から取り出し可能なように、車両のホイールベース間のフロア下面側にスペアタイヤを略水平状態に保持する保持体(37)と、
    該保持体(37)にワイヤを介して連結され、前記車両の車室内からスペアタイヤの巻き上げ回動操作が可能な巻き上げ部を有するウインチ装置とを備え、
    該ウインチ装置の前記巻上げ部の上端はスペアタイヤの脱着動作が車室内から可能なようにフロアパネルを貫通して延び車両横方向の前記サイドドア近傍に位置するとともに、
    車両前後方向において前側シート(27)と該前側シート(27)の直ぐ後側に位置する後側シート(28)との間に位置しており、前記ウインチ装置を操作する際、前記前側シート(27)と後側シート(28)がそれぞれ前後方向に所定距離だけスライド移動可能になっていることにより所定の作業空間を確保できるように構成されていることを特徴とするスペアタイヤ格納構造。
  2. 請求項1において、スペアタイヤより車両横方向の他方側には、エンジンから後方に延びる排気管が設けられるとともに、ウインチ装置は、排気管よりも車両横方向のサイドドア側に設置されることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  3. 請求項1において、スペアタイヤより車両横方向の他方側には、燃料タンクが設けられるとともに、ウインチ装置は、燃料タンクよりも車両横方向のサイドドア側に設置されることを特徴とするスペアタイヤ格納構造。
  4. 請求項1において、前記ウインチ装置から前記保持部に向かって延びるワイヤは、該ウインチ装置から略水平に沿って延びるとともに、平面視で該ウインチ装置から離間した位置で保持部に向かって垂下することを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  5. 請求項1において、前記フロアパネルの前記サイドドア側には前後方向に延設するサイドフレームが設けられており、スペアタイヤはその一部がサイドフレームより車両横方向において車外側に位置するように保持されることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  6. 請求項1において、前記フロアパネルの前記サイドドア側には前後方向に延設するサイドフレームが設けられており、ウインチ装置は、サイドフレームより車両横方向内側に位置するように設置されることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  7. 請求項1において、前記スペアタイヤは車体の横方向に関し運転席が配置される側の側面から取り出し可能に格納されるようになっていることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  8. 請求項1において、前記ワイヤの長さと前記スペアタイヤ格納位置が、前記ワイヤの最大延長状態において前記車両の側部からスペアタイヤの先端が突出する状態となる一方、前記ワイヤの先端部分が解放状態で後輪のドライブシャフトと干渉することがない関係に設定されていることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  9. 請求項1において、前記スペアタイヤがテンポラリサイズであることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  10. 請求項1において、車両横方向に関し前記スペアタイヤは格納位置は燃料タンクに並んで配置されており、該燃料タンクとスペアタイヤとの間には車体前後方向に延びる遮蔽部材が配置されていることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  11. 請求項1において、前記遮蔽部材はエンジンから後方にのびる排気管であり、前記排気管は、水平方向にみてスペアタイヤおよび燃料タンクとオーバーラップする位置関係で両者の間を前後方向に延びていることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  12. 請求項1において、車体横方向に関し格納されたスペアタイヤと並んで前記フロア下面側に燃料タンクが配置され、該燃料タンクの後端は、前記格納状態にあるスペアタイヤの後端とほぼ一致していることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  13. 請求項1において、前記巻き上げワイヤは、その最大伸張状態でスペアタイヤが後方に最大限移動した場合であっても後輪あるいは後輪用ディファレンシャルに干渉することがない長さに設定されていることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
  14. 請求項1において、前記ウインチ装置は、平面視で上記保持部より離間した位置に配置されることを特徴とするスペアタイヤの格納構造。
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