本発明の実施の一形態を図1ないし図24に基づいて説明する。
(基本構成)
図1は、システム全体の構成を示すブロック図である。本実施の形態のシステムは、本部Hに設置されるホストコンピュータ11と個々の店舗Sに設置される情報端末101及び商品販売データ処理装置としてのPOS端末151とが通信回線網51を介してデータ送受信自在に接続されて構築されている。そのために、本部Hには通信回線網51に接続してデータ通信を司る本部WEBサーバ12が設置され、この本部WEBサーバ12とホストコンピュータ11とが構内ネットワーク13を介して相互にデータ送受信自在に接続されている。また、店舗Sには通信回線網51に接続してデータ通信を司る店舗WEBサーバ152が設置され、この店舗WEBサーバ152と情報端末101とPOS端末151とが構内ネットワーク153を介して相互にデータ送受信自在に接続されている。
ここで、個々の店舗Sに設置されている情報端末101を中心として見た場合、本部Hに設置されているホストコンピュータ11も外部機器となる。
図2は、コーディネート情報登録フェーズ、コーディネート情報閲覧フェーズ及びデータ送受信フェーズでの基本的な処理内容を模式的に示す模式図である。コーディネート情報登録フェーズ及びコーディネート情報閲覧フェーズは、個々の店舗Sで実行される。データ送受信フェーズは、個々の店舗Sと本部Hとの間のデータ通信によって実行される。
まず、コーディネート情報登録フェーズでは、情報端末101を利用した店員によるコーディネート情報の登録を受け付ける。つまり、情報端末101は、コーディネート情報の登録支援のための表示及び情報入力を可能とし、店員によって入力されたコーディネート情報を登録する。この場合のコーディネート情報は、その店舗Sや別の店舗Sで販売している衣類を店員がコーディネートして撮像されたコーディネート画像、そのモデルとなっている店員を特定する店員コード及びコーディネートして試着している衣類を特定する商品コード等である。
次いで、コーディネート情報閲覧フェーズでは、情報端末101を利用した顧客へのコーディネート情報の閲覧を許容する。つまり、情報端末101は、コーディネート情報登録フェーズで登録されたコーディネート情報を顧客に提供する。この際のコーディネート情報の提供の中心をなすのは、コーディネート画像である。より詳細には、情報端末101は、顧客によるコーディネート画像の閲覧を可能とする。
コーディネート情報閲覧フェーズでのもう一つの重要なイベントは、コーディネート画像を閲覧した顧客による投票の受付である。つまり、情報端末101は、コーディネート画像を表示したならば、そのコーディネート画像として示されているコーディネートについて顧客に投票の機会を与える。顧客は、コーディネート画像を閲覧した結果、そのコーディネートを評価する場合、情報端末101に投票を操作入力することができる。これにより、店員の情報を管理する店員マスタ(図4に示す店員マスタエリア213参照)にポイントが付与される。同様に、顧客に投票へのインセンティブを与えるために、顧客の情報を管理する顧客マスタ(図4に示す顧客マスタエリア214参照)に対してもポイントが付与される。
次いで、データ送受信フェーズでは、コーディネート情報登録フェーズで店員によって登録されたコーディネート情報やコーディネート情報閲覧フェーズで顧客によってなされた投票に基づく店員及び顧客双方に付与されるポイント等の情報を個々の店舗Sと本部Hとの間で送受信する。一例として、個々の店舗Sからは、当該店舗Sで発生した上記コーディネート情報及びポイント等を本部Hのホストコンピュータ11に送信する。ホストコンピュータ11は、個々の店舗Sから集めた上記コーディネート情報及びポイント等を記憶保存して管理すると共に、それらの情報を他の店舗Sに配信する。これにより、ある店舗Sで発生した上記コーディネート情報及びポイント等の更新情報が本部Hのホストコンピュータ11で管理可能となると共に、他の全ての店舗Sでも共有可能となる。一例として、データ送受信フェーズでのデータ送受信処理は、個々の店舗Sでの営業が終了した夜間等にバッチ処理によってなされる。
図3は、情報端末を示す外観斜視図である。情報端末101は、各部を収納する平べったい本体部102の上面に表示部としての液晶ディスプレイ103が載置されて構成されている。液晶ディスプレイ103には、その表示面104の上に操作入力部としてのタッチパネル105が積層配置されている。液晶ディスプレイ103には、そのフレーム106の上部にカメラ107も取り付けられている。
図4は、情報端末101の電気的接続のブロック図である。図4に示すように、情報端末101には、マイクロコンピュータ201が備えられており、このマイクロコンピュータ201が各部を駆動制御する。マイクロコンピュータ201は、各部を集中的に制御するCPU202に、バスライン203を介して制御プログラム等の固定的情報を予め記憶するROM204と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM205とが接続されて構成されている。したがって、マイクロコンピュータ201は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。なお、図4では、CPU202、ROM204及びRAM205を単一構成物として表示しているが、これらのCPU202、ROM204及びRAM205は、複数の固体に分割されて構成されていてもよい。特に、RAM205として表示している構成物は、少なくとも、ワークエリアとして用いられるチップと画像メモリを構成するチップとを含んでいる。
マイクロコンピュータ201には、バスライン203を介してI/OインターフェースIF1及び通信インターフェースIF2が接続されている。そして、I/OインターフェースIF1には、タッチパネルコントローラ206、ビデオコントローラ207、HDD208、及びシリアルポート209が接続されており、シリアルポート209には、RFIDリーダライタ210及びカメラ107が接続されている。シリアルポート209には、例えば外部カメラ211(デジタルカメラ)等の外部機器を接続することもできる。通信インターフェースIF2は、マイクロコンピュータ201を構内ネットワーク153へ接続させ、POS端末151及び店舗WEBサーバ152と情報端末101との間の相互のデータ通信を可能とする。この意味で、通信インターフェースIF2は、外部機器である本部Hに設置されているホストコンピュータ11、商品販売データ処理装置であるPOS端末151との間でデータを送受信するデータ送受信部としての機能を提供する。また、RAM205及びHDD208は、第1〜第4の記憶領域としての機能を提供する。
タッチパネルコントローラ206には、タッチパネル105が接続されている。タッチパネルコントローラ206は、タッチパネル105からの入力信号をマイクロコンピュータ201に取り込む。
ビデオコントローラ207には、液晶ディスプレイ103が接続されている。ビデオコントローラ207は、画像データに基づいて液晶ディスプレイ103を駆動制御し、画像データに応じた画像を液晶ディスプレイ103に表示させる。
HDD208には、プログラムエリアPA、商品マスタエリア212、店員マスタエリア213、顧客マスタエリア214、利用範囲マスタエリア215、メタ画像蓄積エリア216、コーディネート情報エリア217、及び順位情報エリア218が設けられている。プログラムエリアPAには、OS及びコンピュータプログラム等がインストールされている。これらのOS及びコンピュータプログラム等は、情報端末101の起動時にその全部又は一部がRAM205にコピーされてCPU202にアクセスされる。CPU202は、こうしてコピーされたOS及びコンピュータプログラムに従った処理を実行する。商品マスタエリア212の詳細については、図5に基づいて後述する。店員マスタエリア213の詳細については、図6に基づいて後述する。顧客マスタエリア214の詳細については、図7に基づいて後述する。利用範囲マスタエリア215の詳細については、図8に基づいて後述する。メタ画像蓄積エリア216の詳細については図9に基づいて、コーディネート情報エリア217の詳細については図10に基づいて、それぞれ後述する。順位情報エリア218の詳細については、図11に基づいて後述する。
シリアルポート209に接続されているRFIDリーダライタ210は、例えば電磁誘導結合による近距離無線通信をRFIDチップとの間で実行する。本実施の形態においては、被写体となる店員、商品及び顧客にRFIDチップが付帯している。つまり、被写体となる店員は、自己(店員)を特定する識別コードである店員コードを記憶するRFIDチップを内蔵するIDカード(図示せず)を所持する。商品には、その商品を特定する商品コードを記憶するRFIDチップを内蔵する商品タグ(図示せず)が付されている。そして、顧客は、自己(顧客)を特定する識別コードである顧客コードを記憶するRFIDチップを内蔵する会員カード(図示せず)を所持する。したがって、RFIDリーダライタ210は、被写体となる店員が所持するIDカードからその店員を特定する店員コードを受信し、商品に付された商品タグからはその商品を特定する商品コードを受信し、顧客が所持する会員カードからその顧客を特定する顧客コードを受信し、これらの受信した店員コード、商品コード及び顧客コードを出力する。マイクロコンピュータ201は、RFIDリーダライタ210が出力した店員コード、商品コード及び顧客コードをシリアルポート209からI/OインターフェースIF1を介して取り込む。
別の一例として、被写体となる店員を特定する店員コード、商品を特定する商品コード、顧客を特定する顧客コードは、別の機器で読み取られたり入力されたりして、マイクロコンピュータ201に取り込まれる構成であっても良い。一例として、液晶ディスプレイ103にテンキーを表示しておき、表示されているテンキーに従ったタッチパネル105での入力によって店員コード、商品コード、顧客コードを入力するようにしても良い。別の一例として、バーコードや2次元コード等のコードシンボルとして表現された店員コード、商品コード、顧客コードを用意しておき、これらのコードシンボルをコードリーダによって光学的に読み取ることで入力するようにしても良い。
シリアルポート209に接続されているカメラ107は、レンズ108から取り込んだ画像を2次元CCDアレイ(図示せず)に結像させ、CCDアレイの出力を増幅、A/D変換、フィルタリング等して出力するデジタルカメラである。外部カメラ211も、基本的には同様な構造を有するデジタルカメラである。
図5は、情報端末101のHDD208に記録されている商品マスタエリア212(商品データベース)の記録データを示す模式図である。商品マスタエリア212は、個々の商品を特定する商品ID(商品コード)に商品名称を対応付けて記憶している。
図6は、情報端末101のHDD208に記録されている店員マスタエリア213の記録データを示す模式図である。店員マスタエリア213は、被写体となる店員を特定する店員ID(店員コード)に対応付けて、被写体の氏名(テキストデータ)、所属店舗(テキストデータ)、ポイント(英数字データ)、及び画像利用の許諾ステータスを記憶している。
図7は、情報端末101のHDD208に記録されている顧客マスタエリア214の記録データを示す模式図である。顧客マスタエリア214は、顧客を特定する顧客ID(顧客コード)に対応付けて、顧客の氏名(テキストデータ)、購入履歴(テキストデータ)及びポイント(英数字データ)を記憶している。
図8は、情報端末101のHDD208に記録されている利用範囲マスタエリア215の記録データを示す模式図である。利用範囲マスタエリア215は、利用範囲を特定する利用範囲IDに利用範囲を対応付けて記憶している。利用範囲というのは、カメラ107や外部カメラ211による撮像画像の利用範囲を意味している。例えば、店員が所属する自店舗でのみ利用、自店舗に加えて自店舗以外の店舗での利用(公開利用)、自他店舗に加えてWEBでの利用(WEB利用)等が利用範囲として規定されている。一例として、利用範囲IDがAである場合の利用範囲は、店員が所属する自店舗でのみ利用と定義され、利用範囲IDがBである場合の利用範囲は、公開利用と定義され、利用範囲IDがCである場合の利用範囲は、WEB利用と定義されている。
図9は、情報端末101のHDD208に記録されているメタ画像蓄積エリア216の記録データを示す模式図である。メタ画像蓄積エリア216は、カメラ107や外部カメラ211によって撮像されてマイクロコンピュータ201に取り込まれた画像を特定する画像IDに、カメラ107や外部カメラ211による撮像画像であるコーディネート画像のデータであるバイナリデータとそのパス名とを対応付けて記憶している。パス名には、バイナリデータのデータ形式が含まれている。そこで、別の実施の形態として、バイナリデータそのものはメタ画像蓄積エリア216には蓄積せずにいずれかの記憶領域に記憶させておき、メタ画像蓄積エリア216にはパス名のみを記憶させておくことも可能である。このようなデータ構造を採用した場合、パス名をキーとしてメタ画像を検索することが可能である。
図10は、情報端末101のHDD208に記録されているコーディネート情報エリア217の記録データを示す模式図である。コーディネート情報エリア217は、店員による個々のコーディネートを特定するコーディネートIDに対応付けて、画像ID、商品ID(商品コード)、購入ポイント(英数字データ)、アイテム情報(テキストデータ)、店員ID(テキストコード)、店員情報(氏名及び所属店舗のテキストデータ)、コメント(テキストデータ)、利用範囲ID、投票ポイント(英数字データ)、及び閲覧履歴を対応付けて記憶している。したがって、コーディネート情報エリア217を参照することで、例えばコーディネートIDをキーとして対応する一連のデータを検索することができる。検索によって店員IDが判明すれば、メタ画像蓄積エリア216からバイナリデータを取得することができ、また、検索によって利用範囲IDが判明すれば、利用範囲マスタエリア215から利用範囲を取得することができる。
図11は、情報端末101のHDD208に記録されている順位情報エリア218の記録データを示す模式図である。順位情報エリア218は、コーディネートIDによって特定される個々の店員のコーディネートの順位を定義している。ここでのコーディネート順位は、顧客からの投票数の多い順である。つまり、コーディネート情報閲覧フェーズでは、顧客によって支持されたコーディネートが顧客からの投票によって評価されることになる。そこで、投票数が多ければ多いほど、顧客からの支持を集めていることになる。このことを踏まえて、順位情報エリア218では、投票数が多いコーディネートを特定するコーディネートIDほど高順位となるように定義されている。
順位情報エリア218の定義は、本部Hにおけるホストコンピュータ11によって実行される。前述したように、データ送受信フェーズでは、コーディネート情報閲覧フェーズで顧客によってなされた投票に基づく店員及び顧客双方に付与されるポイント等の情報を個々の店舗Sと本部Hとの間で送受信する。このため、ホストコンピュータ11は、全ての店舗Sで発生したコーディネートに対する顧客の投票数を認識することができる。そこで、ホストコンピュータ11は、全ての店舗Sで発生したコーディネートに対する顧客の投票数を取りまとめ、順位情報エリア218の記録データを生成する。そして、本部Hのホストコンピュータ11は、前述した夜間バッチ処理等によって、生成した順位情報エリア218の記録データを個々の店舗Sに設置されている情報端末101に配信する。情報端末101は、順位情報エリア218の記録データを配信後の記録データに更新する。
(コーディネート情報登録フェーズ)
図12は、コーディネート情報登録処理の流れを示すフローチャートである。HDD208のプログラムエリアPAにインストールされているコンピュータプログラムには、カメラ107や外部カメラ211によって撮像された画像データを、メタ画像蓄積エリア216及びコーディネート情報エリア217に蓄積登録するためのコーディネート情報登録処理用のプログラムが含まれている。このコーディネート情報登録処理用のプログラムは、その起動時にRAM205にコピーされて使用される。図12に示すフローチャートの処理は、こうしてRAM205にコピーされたコーディネート情報登録処理用のプログラムに従いCPU202が実行する処理内容を示している。
CPU202は、まず、撮像画像の利用範囲を設定する処理を実行する(ステップS101)。つまり、CPU202は、ビデオコントローラ207に対して、利用範囲選択画面Aを液晶ディスプレイ103に表示させるための信号を出力し、タッチパネル105からの情報入力に待機する。
図13は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示される利用範囲選択画面Aの一例を示す模式図である。利用範囲選択画面Aには、利用範囲選択エリアA1と、選択済み利用範囲表示エリアA2と、利用範囲解説エリアA3と、登録ボタンA4と、キャンセルボタンA5とが表示される。利用範囲選択エリアA1は、プルダウン指示オブジェクトA1−1のタッチ指定によって選択可能な利用範囲ID一覧A1−2をプルダウン表示する。そこで、プルダウン表示された利用範囲ID一覧A1−2から所望の利用範囲IDを選択することで、利用範囲の選択がなされる。この際、利用範囲解説エリアA3には、利用範囲ID一覧A1−2から選択可能な利用範囲の解説がなされているので、利用範囲選択の際の参考となる。選択された利用範囲は、選択済み利用範囲表示エリアA2に表示される。この状態で登録ボタンA4がタッチ指定されると、撮像画像の利用範囲の設定がなされる。つまり、選択された利用範囲を特定する利用範囲IDがRAM205に一時記憶され、図12のフローチャート中のステップS101の処理が完了する。これに対して、キャンセルボタンA5がタッチ指定されると、キャンセル処理がなされ、コーディネート情報登録処理が終了する。
図12に示すフローチャートの説明に戻る。ステップS101に示す撮像画像の利用範囲の設定が完了すると、コーディネート編集画面B(図14〜図17参照)の表示処理が実行される(ステップS102)。つまり、CPU202は、ビデオコントローラ207に対して、コーディネート編集画面Bを液晶ディスプレイ103に表示させるための信号を出力する。
図14は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート編集画面Bの一例を示す模式図である。コーディネート編集画面Bには、画像表示エリアB1と、店員名表示エリアB2と、店舗名表示エリアB3と、商品名表示エリアB4と、コメント入力欄B5と、画像選択ボタンB6と、読取開始ボタンB7と、読取停止ボタンB8と、保存ボタンB9と、クリアボタンB10と、戻るボタンB11とが表示されている。
画像表示エリアB1は、カメラ107又は外部カメラ211が出力してマイクロコンピュータ201が取り込んだ撮像画像の画像データに基づくコーディネート画像を表示するために確保されている領域である。カメラ107又は外部カメラ211による撮影は、読取開始ボタンB7及び読取停止ボタンB8のタッチ指定によって実行される。つまり、読取開始ボタンB7がタッチ指定されると、カメラ107又は外部カメラ211による撮影がなされ、その撮像画像が画像表示エリアB1に動画で表示される。撮影者であり被写体である店員は、撮影のタイミングで読取停止ボタンB8をタッチ指定する。これにより、その瞬間の画像データが取り込まれ、画像表示エリアB1に静止画像であるコーディネート画像として表示される。また、画像表示エリアB1には、カメラ107又は外部カメラ211が出力してマイクロコンピュータ201が取り込んだ撮像画像の画像データに基づくコーディネート画像のみならず、画像選択ボタンB6がタッチ指定されることで指定可能な予め撮像されてHDD208等に記録保存されている画像データに基づくコーディネート画像をも表示させることできる。なお、コーディネート画像となるべき画像データが取り込まれていない状態では、画像表示エリアB1にはコーディネート画像が表示されず、「撮影待機中」という状態表示のみが表示されている(図14参照)。
店員名表示エリアB2は、店員の氏名を表示するために確保されている領域である。この場合の氏名のデータは、店員が所持するIDカードからRFIDリーダライタ210が読み取って出力した店員コードをマイクロコンピュータ201が取り込み、取り込んだ店員コードである店員IDをキーとして店員マスタエリア213(図6参照)から検索して得た店員の氏名である。この際、店員マスタエリア213からはその店員の所属店舗も取得可能なので、取得した所属店舗は店舗名表示エリアB3に表示される。店員コードが読み取られていない状態では、店員名表示エリアB2及び店舗名表示エリアB3には店員の氏名及び店舗名が表示されず、ブランク表示状態となっている。
商品名表示エリアB4は、店員が選択した商品名を表示するために確保されている領域である。この場合の商品名のデータは、商品に付されている商品タグに内蔵されているRFIDチップから読み取った商品コードに基づいて検索される。つまり、RFIDリーダライタ210はRFIDチップが記憶している商品コードを読み取り、これをマイクロコンピュータ201が取り込む。CPU202は、取り込んだ商品コードである商品IDをキーとして商品マスタエリア212(図5参照)を検索し、商品名のデータを得る。商品コードが読み取られていない状態では、商品名表示エリアB4には商品名が表示されず、ブランク表示状態となっている。
コメント入力欄B5には、コメントを書き込むことができる。コメントは、一例として、コメント入力欄B5のタッチ指定によって情報端末101の液晶ディスプレイ103にキーボードを表示させ、表示されたキーボードによって入力可能である。
画像選択ボタンB6、読取開始ボタンB7及び読取停止ボタンB8は、前述した役割を担うオブジェクトである。保存ボタンB9、クリアボタンB10及び戻るボタンB11は、それぞれ、保存、クリア及び処理の戻りをタッチ指定するためのオブジェクトである。
図12に示すフローチャートの説明に戻る。ステップS102に示すコーディネート編集画面Bの表示処理が実行された後は、カメラ撮影又は画像選択に待機している(ステップS103)。つまり、CPU202は、カメラ107又は外部カメラ211から出力される撮像画像の画像データに基づくコーディネート画像の受信又は画像選択ボタンB6のタッチ指定に基づく既存の画像データに基づくコーディネート画像の選択に待機している。そして、CPU202は、コーディネート画像となるべき画像データを取得すると、取得した画像データについて画像IDを決定し、これをRAM205に一時記憶する。そして、その画像データに基づくコーディネート画像を表示させるようにビデオコントローラ207を駆動制御する(ステップS104)。これにより、ビデオコントローラ207は、画像データをRAM205中の画像メモリに展開する。そして、CPU202は、画像メモリに展開された画像データをコーディネート編集画面Bの画像表示エリアB1にコーディネート画像として表示するようにビデオコントローラ207を駆動制御する(ステップS105)。その結果、画像データに基づくコーディネート画像がコーディネート編集画面Bの画像表示エリアB1に表示される。
図15は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート画像表示後のコーディネート編集画面Bの一例を示す模式図である。
図12に示すフローチャートの説明に戻る。CPU202は、コーディネート編集画面Bの表示処理(ステップS105)の後、RFIDリーダライタ210を起動させ、そのRFIDアンテナ(図示せず)に出力を供給させる(ステップS106)。これにより、CPU202は、タッチパネル105からの操作入力のみならず、RFIDリーダライタ210からの読み取り入力によって入力されたデータも取り込み可能な状態となる。そこで、CPU202は、続く処理として、イベント入力の有無及びイベント種別の判定処理に待機する(ステップS107)。
CPU202は、ステップS107に示すイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理中、RFIDリーダライタ210から出力があると(RFID読み取り)、その種類を判定する(ステップS108)。つまり、前述したように、被写体となる店員は、自己を特定する店員コードを記憶するRFIDチップを内蔵するIDカード(図示せず)を所持しており、また、商品にはその商品を特定する商品コードを記憶するRFIDチップを内蔵する商品タグ(図示せず)が付されている。そこで、RFIDリーダライタ210は、被写体となる店員が所持するIDカードからその店員を特定する店員コードを受信し、商品に付された商品タグからはその商品を特定する商品コードを受信し、これらの受信した識別コード及び商品コードを出力する。
マイクロコンピュータ201は、RFIDリーダライタ210が出力した店員コード及び商品コードをシリアルポート209からI/OインターフェースIF1を介して取り込み、ステップS107においてRFID読み取りを判定する。そして、被写体となる店員が所持するIDカードに記憶されている店員コード(店員ID)には店員コードであることを示すデータが含まれ、商品に付された商品タグに記憶されている商品コード(商品ID)には商品コードであることを示すデータが含まれているので、ステップS108での種類判定が可能となる。
CPU202は、ステップS108の種類判定処理で店員IDを判定すると(ステップS108の店員ID)、ステップS109の処理を実行する。つまり、取り込んだ店員IDをRAM205のワークエリアに一時記憶する。そして、取り込んだ店員IDをキーとして店員マスタエリア213(図6参照)から店員の氏名と所属店舗とを検索して取得し、この取得した被写体の氏名を店員名表示エリアB2に表示し、所属店舗を店舗名表示エリアB3に表示する(図16参照)。その後、CPU202は、ステップS106の処理にリターンする。
図16は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート画像表示後であって店員コード入力後のコーディネート編集画面Bの一例を示す模式図である。
図12に示すフローチャートの説明に戻る。CPU202は、ステップS108の種類判定処理で商品IDを判定すると(ステップS108の商品ID)、ステップS110の処理を実行する。つまり、取り込んだ商品IDをRAM205のワークエリアに一時記憶する。そして、取り込んだ商品IDをキーとして商品マスタエリア212(図5参照)から商品名称を検索して取得し、この取得した商品の名称を商品名表示エリアB4に表示する(図17参照)。その後、CPU202は、ステップS106の処理にリターンする。
図17は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート画像表示後であって店員コード及び商品コード入力後のコーディネート編集画面Bの一例を示す模式図である。
図12に示すフローチャートの説明に戻る。CPU202は、ステップS108の種類判定処理で店員ID及び商品ID以外の読み取り対象を判定した場合には(ステップS108のその他)、そのままステップS106の処理にリターンする。
以上、ステップS107に示すイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理において、CPU202がRFID読み取りを判定した場合(ステップS107のRFID読み取り)の処理(ステップS108〜110)について説明した。これに対して、CPU202は、ステップS107に示すイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理において、タッチパネル105による保存ボタンB9のタッチ指定を判定した場合には(ステップS107の保存ボタン)、画像データを含むコーディネート情報の登録処理を実行する。次に、コーディネート情報の登録処理について説明する。
まず、CPU202は、被写体である店員がコーディネート編集画面Bの画像表示エリアB1に表示されている画像についてその利用を許諾済みであるかどうかを判定する(ステップS111)。被写体である店員が画像表示エリアB1に表示されている画像の利用を許諾済みであるか否かは、RAM205に一時記憶されているステータスを参照することによってなされる。つまり、店員が所持するIDカードから店員コードが読み取られると(ステップS107〜108参照)、読み取られた店員コードは店員IDとしてRAM205のワークエリアに一時記憶される(ステップS109)。この際、CPU202は、一時記憶した店員IDについて、被写体である店員が画像表示エリアB1に表示されている画像の利用を許諾済みであるか否かのステータスを設定し、その許諾の有無を管理できるようにしている。この場合の許諾は、後述するステップS112で液晶ディスプレイ103に表示される利用許諾画面Cの許諾ボタンC2(図18参照)のタッチ指定によってなされる。そこで、CPU202は、ステップS111の判定処理において、RAM205のワークエリアに一時記憶されている店員IDに設定されている画像利用の許諾ステータス(図6参照)を参照し、被写体である店員が画像表示エリアB1に表示される画像の利用を許諾済みであるか否かを判定する。
次いで、CPU202は、被写体である店員が画像表示エリアB1に表示される画像の利用を許諾済みではないと判定した場合(ステップS111のN)、利用許諾画面C(図18参照)をコーディネート編集画面Bにポップアップ表示する(ステップS112)。
図18は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示される利用許諾画面Cの一例を示す模式図である。利用許諾画面Cには、許諾内容を示す許諾事項表示エリアC1と、許諾ボタンC2と、許諾拒否ボタンC3とが表示されている。許諾事項表示エリアC1には、「当システムによって撮影した画像・登録情報を使用する権利を許諾します。」というような許諾内容が示されている。そして、許諾ボタンC2は許諾の意思表示を示すためにタッチ指定されるオブジェクトであり、許諾拒否ボタンC3は許諾拒否の意思表示を示すためにタッチ指定されるオブジェクトである。
CPU202は、ステップS112に示す利用許諾画面Cのポップアップ表示処理後、利用許諾画面Cに含まれている許諾ボタンC2がタッチ指定されることによって生ずる「許諾」というイベントの発生を判定すると(ステップS113のY)、許諾された撮像画像の登録を実行する(ステップS114)。つまり、ステップS103で取り込んだカメラ107等の撮像画像の画像データそのものであるバイナリデータを、ステップS104でRAM205に一時記憶した画像IDと共に図9に示すメタ画像蓄積エリア216に保存登録する。あるいは、画像選択ボタンB6のタッチ指定によって選択された既存の画像データそのものであるバイナリデータを、ステップS104でRAM205に一時記憶した画像IDと共に図9に示すメタ画像蓄積エリア216に保存登録する。この際、カメラ107等の撮像画像の画像データや既存の画像データに伴われているパス名も画像ID及びバイナリデータに対応付けてメタ画像蓄積エリア216に保存登録する。そして、図10に示すコーディネート情報エリア217のコーディネートIDに新規のIDコードを設定し、これに対応付けてその画像IDと、ステップS110でRAM205に一時記憶した商品IDと、ステップS109でRAM205に一時記憶した店員IDと、ステップS101で設定した利用範囲とを保存登録する。この際、コーディネート情報エリア217には、商品IDから検索される商品名からなるアイテム情報と、店員IDから検索される店員名及び店舗名からなる店員情報とを保存登録する。
一方、CPU202は、ステップS112に示す利用許諾画面Cのポップアップ表示処理後、利用許諾画面Cに含まれている許諾拒否ボタンC3がタッチ指定されることによって生ずる「許諾拒否」というイベントの発生を判定すると(ステップS113のN)、RAM205に一時記憶しているコーディネート編集画面Bのデータをクリアし(ステップS117)、ステップS102のコーディネート編集画面Bの表示処理にリターンする。
このようなステップS102のコーディネート編集画面Bの表示処理へのリターンは、前述したステップS107でのイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理において、RFID読み取り及び保存ボタンB9のタッチ指定以外のその他のイベント発生が判定され(ステップS107のその他)、それがクリアボタンB10のタッチ指定と判定された場合にも実行される(ステップS115のY)。
更に、前述したステップS107でのイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理において、RFID読み取り及び保存ボタンB9のタッチ指定以外のその他のイベント発生が判定され(ステップS107のその他)、それがクリアボタンB10のタッチ指定ではないと判定された場合(ステップS115のN)、発生イベントに対応する処理がなされる(ステップS116)。
ここで、CPU202は、ステップS111において、被写体が画像表示エリアB1に表示されている画像の利用を許諾済みであると判定した場合(ステップS111のY)、利用許諾画面Cによる利用許諾の意思表示確認処理(ステップS112〜113)を経ることなく、直ちにステップS114の撮像画像の登録処理を実行する(ステップS114)。これは、被写体である店員から撮像画像の利用許諾を一度取得したならば、その後は逐次の利用許諾の取得を省略してもよいであろうという主旨の下に実行される処理である。このような利用許諾の省略処理を実行することで、円滑なコーディネート情報登録処理の遂行が図られる。
また、本実施の形態では、画像表示エリアB1に表示されている画像について、被写体にその利用の許諾の意思表示をしてもらうための仕組みとして、利用許諾画面C上での許諾ボタンC2のタッチ指定という仕組みを採用している。これに対して、別の実施の形態として、シリアルポート209に手書きタブレット(図示せず)を接続しておき、手書きタブレットへの手書き入力画像の取り込みをもって利用許諾又はその拒否を実行するようにしてもよい。この場合、店員マスタエリア213に被写体となる店員の筆跡データを格納しておき、手書きタブレットに筆記された筆跡が本人の筆跡であるかどうかを判定することも可能である。更に別の実施の形態として、シリアルポート209に生体情報取得用のセンサ(図示せず)を接続しておき、かつ、店員マスタエリア213に当該センサによって取得可能な被写体となる店員の生体認証データを登録しておき、生体情報取得用のセンサによって入力された生体情報と店員マスタエリア213に登録されている生体情報との一致をもって利用許諾又はその拒否を実行するようにしてもよい。
(コーディネート情報閲覧フェーズ)
図19は、コーディネート情報閲覧処理の流れを示すフローチャートである。HDD208のプログラムエリアPAにインストールされているコンピュータプログラムには、メタ画像蓄積エリア216及びコーディネート情報エリア217に蓄積登録されているコーディネート情報を閲覧するためのコーディネート情報閲覧処理用のプログラムが含まれている。このコーディネート情報閲覧処理用のプログラムは、その起動時にRAM205にコピーされて使用される。図19に示すフローチャートの処理は、こうしてRAM205にコピーされたコーディネート情報登録処理用のプログラムに従いCPU202が実行する処理内容を示している。
店舗Sを訪れた顧客がコーディネート画像の閲覧を希望する場合、情報端末101でのログインが必要となる。情報端末101でログインをするには、顧客が所持する会員カード(図示せず)に内蔵されているRFIDチップに記憶されている会員コードをRFIDリーダライタ210によって読み取らせる。マイクロコンピュータ201は、RFIDリーダライタ210が出力した顧客コードをシリアルポート209からI/OインターフェースIF1を介して取り込み、HDD208に記憶保存されている顧客マスタエリア214を検索して取り込んだ顧客コードと同一の顧客IDの有無を判定する。マイクロコンピュータ201は、会員カードから読み取った顧客コードと同一の顧客IDが顧客マスタエリア214に存在することを条件に、ログインを許可する。以上がログイン処理である(ステップS201)。
マイクロコンピュータ201は、ステップS201でログイン処理を実行した後、コーディネート一覧画面Dを液晶ディスプレイ103に表示出力する(ステップS202)。
図21は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート一覧画面Dの一例を示す模式図である。コーディネート一覧画面Dは、「気になるコーディネート写真をタッチしてね!」というメッセージと共に10個のコーディネート写真が一覧表示される一覧表示欄D1を主体に構成されている。一覧表示欄D1に表示される10個のコーディネート写真は、図11に示す順位情報エリア218に定義されているコーディネートIDの順位に従い選択されて表示される。順位情報エリア218に順位及びコーディネートIDが定義されている限り、一覧表示欄D1に表示される10個のコーディネート写真は、スクロール表示が可能である。コーディネート一覧画面D中の右下側に位置する三角印は、コーディネート写真のスクロールを指定するスクロールボタンD2である。図21は、上位10個のコーディネート写真が表示されている状態を示しているので、スクロールボタンD2は「送り側」の一つしか示されていないが、先頭のコーディネート写真がスクロールされて非表示になると、「戻し側」のスクロールボタン(図示せず)も表示されることになる。
ここで、コーディネート一覧画面Dの一覧表示欄D1に表示されるコーディネート写真は、図10に示すコーディネート情報エリア217の利用範囲に記録されている定義に従って表示される。例えば、コーディネート情報エリア217中のコーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがB又はCとして定義されている場合には、その利用範囲は自他いずれの店舗Sでも良いとの定義なので(図8参照)、一覧表示欄D1には、自他いずれの店舗Sにおいてもコーディネート写真が表示されることになる。これに対して、コーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがAとして定義されている場合には、その利用範囲は自店舗内での利用との定義なので(図8参照)、一覧表示欄D1には、コーディネートIDに紐付けされている店員の自店舗Sでのみコーディネート写真が表示されることになる。
コーディネート一覧画面Dには、「商品タグで検索」と表示されている商品タグ選択ボタンD3及び「カテゴリで検索」と表示されているカテゴリ選択ボタンD4が表示されている。また、コーディネート一覧画面Dには、更に、戻るボタンD5及びログアウトボタンD6も表示されている。
ここで、コーディネート一覧画面Dは、特定のコーディネート画像を表示するコーディネート画面G(図24参照)を検索するためのフロント画面としての機能を果たしている。コーディネート一覧画面Dから所望のコーディネート画像を検索するために、情報端末101は、三通りの検索の仕方を提供する。以下、三通りの検索の仕方を図19のフローチャートに戻り説明する。
一つ目の検索の仕方は、一覧表示欄D1に表示されているコーディネート写真のタッチ指定による選択である。情報端末101のCPU202は、ステップS202に続く処理として、画像選択の有無の判定に待機している(ステップS203)。この場合の画像選択は、一覧表示欄D1に一覧表示されているコーディネート写真のタッチ指定によってなされる。つまり、一覧表示欄D1に一覧表示されているコーディネート写真は、図9に示すメタ画像蓄積エリア216のバイナリデータに基づくものであるので、メタ画像蓄積エリア216を参照することで、そのバイナリデータと対応付けられている画像IDが分かり、画像IDが分かれば、図10に示すコーディネート情報エリア217を参照することでコーディネートIDが分かる。したがって、一覧表示欄D1に表示されている特定のコーディネート写真がタッチ指定されると、これに紐付けられているコーディネートIDが判明する。そこで、情報端末101のCPU202は、判明したコーディネートIDに対応するコーディネート画像を含むコーディネート画面Gを液晶ディスプレイ103に表示する(ステップS206)。
二つ目の検索の仕方は、商品タグ選択ボタンD3をタッチ指定することで開始される商品タグ(図示せず)に基づく検索である。情報端末101のCPU202は、画像選択がなされることなく(ステップS203のN)、商品タグ選択ボタンD3がタッチ指定されると(ステップS204のY)、タグ情報待機画面Eを液晶ディスプレイ103に表示する(ステップS207)。
図22は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示されるタグ情報待機画面Eの一例を示す模式図である。タグ情報待機画面Eには、「商品タグをかざしてね!」というメッセージE1が表示され、商品名を表示するための商品名表示欄E2が表示されている。そして、タグ情報待機画面Eには、図21に示すコーディネート一覧画面Dの表示を指示するための「すべて表示」と表示されている全表示ボタンE3と、後述する三つ目の検索の仕方であるカテゴリ検索を指示するための「カテゴリで検索」と表示されているカテゴリ選択ボタンE4とが表示されている。タグ情報待機画面Eには、更に、戻るボタンE5とログアウトボタンE6とが表示されている。
図19に示すフローチャートの説明に戻る。情報端末101のCPU202は、タグ情報待機画面Eの表示処理(ステップS207)の後、タグ情報の受信判定に待機する(ステップS208)。つまり、商品である衣類には、その商品を特定する商品コードを記憶するRFIDチップを内蔵する商品タグが付されている。そこで、RFIDリーダライタ210が商品タグから商品コードを読み取って出力すると、CPU202は、タグ情報の受信を判定する(ステップS208のY)。続いて、CPU202は、受信した商品コードと同一の商品IDを図10に示すコーディネート情報エリア217から検索し(ステップS209)、商品別コーディネート一覧画面F(図23参照)を液晶ディスプレイ103に表示出力する(ステップS210)。つまり、ステップS209でコーディネート情報エリア217から検索された商品IDが記録されている全てのコーディネートIDを図10に示すコーディネート情報エリア217から検索取得し、これらのコーディネートIDによって特定される商品別コーディネート一覧画面F(図23参照)を表示する。
図23は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示される商品別コーディネート一覧画面Fの一例を示す模式図である。商品別コーディネート一覧画面Fは、タグ情報待機画面Eを基礎として、商品名表示欄E2にステップS208で受信判定した商品コードに基づいて図5に示す商品マスタエリア212から検索される商品名称が表示されている。図23に示す一例では、商品名表示欄E2に表示されている商品名から、「ブラックジーンズ」という商品が選択されていることが分かる。また、タグ情報待機画面EのメッセージE1に換えて商品別コーディネート一覧画像F1が表示されている。更に、「商品タグで検索」と表示されている商品タグ選択ボタンF2が表示されている。その他の部分は、タグ情報待機画面Eの表示と同一なので、図23の商品別コーディネート一覧画面F中、タグ情報待機画面Eと同一部分は同一の表示符号をそのまま用い、説明も省略する。
ここで、商品別コーディネート一覧画面Fの商品別コーディネート一覧画像F1として表示されるコーディネート写真は、図10に示すコーディネート情報エリア217の利用範囲に記録されている定義に従って表示される。例えば、コーディネート情報エリア217中のコーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがB又はCとして定義されている場合には、その利用範囲は自他いずれの店舗Sでも良いとの定義なので(図8参照)、自他いずれの店舗Sにおいても商品別コーディネート一覧画像F1としてコーディネート写真が表示されることになる。これに対して、コーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがAとして定義されている場合には、その利用範囲は自店舗内での利用との定義なので(図8参照)、コーディネートIDに紐付けされている店員の自店舗Sでのみ商品別コーディネート一覧画像F1としてコーディネート写真が表示されることになる。
図19に示すフローチャートの説明に戻る。情報端末101のCPU202は、商品別コーディネート一覧画面Fの表示処理(ステップS210)の後、コーディネート選択の有無判定に待機する(ステップS211)。コーディネート選択は、商品別コーディネート一覧画面Fに表示されているコーディネート写真のタッチ指定によってなされている。つまり、商品別コーディネート一覧画像F1に一覧表示されているコーディネート写真は、図9に示すメタ画像蓄積エリア216のバイナリデータに基づくものであるので、メタ画像蓄積エリア216を参照することで、そのバイナリデータと対応付けられている画像IDが分かり、画像IDが分かれば、図10に示すコーディネート情報エリア217を参照することでコーディネートIDが分かる。したがって、商品別コーディネート一覧画像F1に表示されている特定のコーディネート写真がタッチ指定されると、これに紐付けられているコーディネートIDが判明する。そこで、情報端末101のCPU202は、判明したコーディネートIDに対応するコーディネート画像を含むコーディネート画面Gを液晶ディスプレイ103に表示する(ステップS206)。
三つ目の検索の仕方は、カテゴリ選択ボタンD4をタッチ指定することで開始される商品である衣類のカテゴリに基づく検索である。情報端末101のCPU202は、画像選択を判定せず(ステップS203のN)、かつ、商品タグ検索の指定を判定しない間に(ステップS204のN)、カテゴリ検索の指定を判定すると(ステップS205のY)、カテゴリ選択処理を実行する(ステップS212)。カテゴリ選択処理は、コーディネート一覧画面D中のカテゴリ選択ボタンD4、又は、タグ情報待機画面E若しくは商品別コーディネート一覧画面F中のカテゴリ選択ボタンE4のタッチ指定によって開始され、図5に示す商品マスタエリア212で定義されているカテゴリに従い、カテゴリ別にコーディネート一覧画像(図示せず)を表示し、このコーディネート一覧画像中のコーディネート写真から特定のコーディネート画像を選択する処理である。カテゴリ選択処理については、その詳細説明を省略する。
図24は、情報端末101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート画面Gの一例を示す模式図である。コーディネート画面Gには、コーディネート画像を表示するコーディネート画像表示エリアG1、店員情報表示エリアG2、コメント表示エリアG3、商品情報表示エリアG4という表示領域が確保されている。これらの表示領域には、図10に示すコーディネート情報エリア217から検索される情報が表示される。つまり、コーディネート画像表示エリアG1には、コーディネート情報エリア217の画像IDに基づいて図9に示すメタ画像蓄積エリア216から検索されるバイナリデータに基づく画像表示がなされる。また、店員情報表示エリアG2には、コーディネート情報エリア217の店員情報に記録されている店員名及び店舗名(テキストデータ)が表示される。コメント表示エリアG3には、コーディネート情報エリア217のコメントに記録されているテキスト情報が表示される。商品情報表示エリアG4には、コーディネート情報エリア217のアイテム情報に記録されている商品名等(テキストデータ)が表示される。
コーディネート画面Gには、「気に入ったコーディネートに投票してね。ポイントがもらえるよ!」と表示されているメッセージG5、「投票する」と表示される投票ボタンG6、戻るボタンG7、及びログアウトボタンG8も表示されている。
ここで、コーディネート画面Gのコーディネート画像表示エリアG1に表示されるコーディネート写真は、図10に示すコーディネート情報エリア217の利用範囲に記録されている定義に従って表示される。例えば、コーディネート情報エリア217中のコーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがB又はCとして定義されている場合には、その利用範囲は自他いずれの店舗Sでも良いとの定義なので(図8参照)、コーディネート画像表示エリアG1には、自他いずれの店舗Sにおいてもコーディネート写真が表示されることになる。これに対して、コーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがAとして定義されている場合には、その利用範囲は自店舗内での利用との定義なので(図8参照)、コーディネート画像表示エリアG1には、コーディネートIDに紐付けされている店員の自店舗Sでのみコーディネート写真が表示されることになる。
図19に示すフローチャートの説明に戻る。情報端末101のCPU202は、コーディネート画面Gを液晶ディスプレイ103に表示する処理(ステップS206)の実行後、閲覧履歴の更新処理を実行する(ステップS213)。この処理は、図10に示すコーディネート情報エリア217中の対応するコーディネートIDに紐付けされている閲覧履歴に、そのコーディネートIDによって特定されるコーディネート画面Gを閲覧している顧客の顧客コード、閲覧日時等を記録する処理である。
その後、情報端末101のCPU202は、イベント発生の有無判定に待機している(ステップS214)。イベントの発生は、コーディネート画面G上でオブジェクト表示されている投票ボタンG6、戻るボタンG7又はログアウトボタンG8のタッチ指定によって発生する。そこで、情報端末101のCPU202は、ステップS214でイベント発生を判定した場合(ステップS214のY)、それが投票ボタンG6のタッチ指定による投票である場合(ステップS215のY)にはステップS216の処理に進み、それ以外である場合には対応するイベントの処理を実行して処理を終了する(ステップS218)。
ここで、コーディネート画面Gを閲覧している顧客は、そのコーディネート画像表示エリアG1に表示されているコーディネートを参考にする。つまり、顧客は、コーディネート画像表示エリアG1に表示されているコーディネートを、衣類の着こなしについて高いスキルを有していることであろう店員の模範的なコーディネートとして参考にする。そして、顧客は、そのコーディネートについて積極的な感情を持った場合、例えば、そのコーディネートが気にいった場合、そのコーディネートに心を動かされた場合、あるいはそのコーディネートを評価できると考えた場合等には、投票ボタンG6をタッチ指定し、そのコーディネートについて投票を行なうことができる。この際、メッセージG5に「気に入ったコーディネートに投票してね。ポイントがもらえるよ!」と表示されていることから、投票をする動機付けが与えられ、そのコーディネートについて積極的な感情を持った場合に投票がなされ易くなる仕組みが採用されている。
情報端末101のCPU202は、ステップS214で判定したイベント発生が投票ボタンG6のタッチ指定による投票である場合(ステップS215のY)、前述したように、ステップS216の処理に進む。ステップS216の処理は、ポイント付加処理である。この場合のポイントは、コーディネート画像表示エリアG1に表示されているコーディネートをしている店員とこれを閲覧している顧客との双方に対して付与される。以下、店員及び顧客の双方に対するポイント付加処理について説明する。
最初に、店員に対するポイント付加処理について説明する。投票がなされたコーディネート画面Gは、コーディネートIDによって特定され、そのコーディネートをしている店員はそのコーディネートIDに紐付けされて店員IDが記録されている店員である。そこで、コーディネート情報エリア217中、当該コーディネートIDに紐付けされている投票ポイントを更新し、投票があった場合に付与すべき規定のポイント数を付加する。また、当該コーディネートIDに紐付けされている店員の店員IDに基づいて図6に示す店員マスタエリア213を検索し、対応する店員IDに紐付けされているポイントを更新し、今回のポイント数を付加する。これにより、個々のコーディネートID毎の投票ポイントと、個々の店員毎の総ポイントとを、コーディネート情報エリア217及び店員マスタエリア213によって管理することができる。
次いで、顧客に対するポイント付加処理について説明する。コーディネート画面Gの閲覧は、ログインを前提とするため(ステップS201参照)、そのコーディネート画面Gを閲覧している顧客が誰であるかは、顧客IDによって既知である。そこで、情報端末101のCPU202は、図7に示す顧客マスタエリア214中、コーディネート画面Gを閲覧している顧客の顧客IDに紐付けされているポイントを更新し、投票をした場合に付与すべき規定のポイント数を付加する。これにより、個々の顧客毎のポイントを、顧客マスタエリア214によって管理することができる。
情報端末101のCPU202は、ステップS216のポイント付与処理の後、投票情報の一時保存処理を実行し(ステップS217)、処理を終了する。ステップS217での投票情報の一時保存処理では、投票がなされたコーディネートを特定するコーディネートIDに紐付けされているコーディネート情報エリア217中の情報のうちの少なくともコーディネートID、商品ID及び店員IDと、そのコーディネートを閲覧した顧客を特定する顧客IDとを一時保存する処理である。一時保存は、一例として、数十分〜数時間程度、RAM205のワークエリアやHDD208に記憶保存することによって実行される。このような投票情報の一時保存処理は、投票がなされたコーディネートを構成する衣類である商品が、投票後に実際に購入された場合、その貢献を売上ポイントとして投票がなされたコーディネートをした店員に付与するための処理である。つまり、投票情報を保存する時間は、コーディネートに対する投票とそのコーディネートを構成する商品の購入との間の因果関係を推定するのに十分な程度の時間として規定されている。
図20は、売上ポイント付与処理の流れを示すフローチャートである。店舗S内において、POS端末151は、一取引の商品販売データ処理を実行する毎に、構内ネットワーク153を介して売上情報を情報端末101に配信する。この場合の売上情報は、顧客が所持する会員カードから取得した顧客IDと、購入された商品を特定する商品IDとを紐付けした情報である。
情報端末101のCPU202は、POS端末151から売上情報を受信したならば(ステップS221のY)、図19のフローチャート中のステップS217の処理で一時保存している投票情報を検索し(ステップS222)、受信した売上情報と一時保存している投票情報との同一性を判定する。つまり、売上情報に含まれている顧客ID及び商品IDが、一時保存している投票情報に含まれている顧客ID及び商品IDに含まれているかどうかを判定する。情報端末101のCPU202は、判定の結果、売上情報に含まれている顧客ID及び商品IDが、一時保存している投票情報に含まれている顧客ID及び商品IDに含まれていると判定した場合(ステップS223のY)、当該投票情報に含まれているコーディネートIDに紐付けされている購入ポイントを更新し、投票されたコーディネートを構成する衣類である商品が購入された場合に付与すべき規定のポイント数を付加する。また、当該コーディネートIDに紐付けされている店員の店員IDに基づいて図6に示す店員マスタエリア213を検索し、対応する店員IDに紐付けされているポイントを更新し、今回のポイント数を付加する。これにより、個々のコーディネートID毎の店員ポイントと、個々の店員毎の総ポイントとを、コーディネート情報エリア217及び店員マスタエリア213によって管理することができる。
(データ送受信フェーズ)
データ送受信フェーズについて簡単に説明する。
前述したように、データ送受信フェーズでは、コーディネート情報登録フェーズで店員によって登録されたコーディネート情報やコーディネート情報閲覧フェーズで顧客によってなされた投票に基づく店員及び顧客双方に付与されるポイント等の情報を個々の店舗Sと本部Hとの間で送受信する。一例として、データ送受信フェーズでのデータ送受信処理は、個々の店舗Sでの営業が終了した夜間等にバッチ処理によってなされる。これにより、本部Hに設置されているホストコンピュータ11には、全ての店舗Sにおいて情報端末101及びPOS端末151で生成された各種の情報が集積され、情報管理が可能となる。そこで、ホストコンピュータ11は、店員及び顧客の双方のポイントを管理することが可能である。
(本実施の形態のシステムによる作用効果)
本実施の形態のシステムによれば、個々の店舗Sに設置される情報端末101に、衣類をコーディネートして撮像されたコーディネート画像を液晶ディスプレイ103に表示出力して投票できるようにし(図24参照)、投票がなされたコーディネート画像に紐付けされている店員コードにより特定される店員にポイントを付与するようにした。これにより、衣類をコーディネートして試着するコーディネート販売に携わる店員の客観的かつ公正なコーディネートセンスの評価を容易に行なうことができ、ひいては、コーディネートに対する店員のインセンティブの向上に寄与することができる。
また、本実施の形態のシステムによれば、あるコーディネートに対する投票とそのコーディネートを構成する衣類である商品の購入との間に因果関係が認められる場合にはその分のポイントもそのコーディネートをした店員に付与されるようにした。これにより、店員のコーディネートの顧客による評価のみならず、そのコーディネートが売上向上に貢献しているかどうかについても分析することができると共に、コーディネートに対する店員のより一層のインセンティブの向上に寄与することができる。
また、本実施の形態のシステムによれば、投票をした顧客にもポイントを付与するようにしたので、投票をすることに対する動機付けがなされ、より円滑に投票を促すことが可能となる。
加えて、本実施の形態のシステムによれば、データ送受信フェーズでの処理によって、本部Hと個々の店舗Sとの間でも、個々の店舗Sの間でも、情報の共有をすることができる。このため、ある店舗Sの店員のコーディネートを他の店舗Sでも閲覧することができ、顧客の便宜のみならず、個々の店舗Sの間の店員の情報共有にも寄与することができる。
11…ホストコンピュータ(外部機器)、103…液晶ディスプレイ(表示部)、105…タッチパネル(操作入力部)、151…POS端末(商品販売データ処理装置)、205…RAM(第1〜第4の記憶領域)、208…HDD(第1〜第4の記憶領域)