JP4739236B2 - 表面被覆切削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、ドリル、エンドミル、ドリル用刃先交換型チップ、エンドミル用刃先交換型チップ、フライス加工用刃先交換型チップ、旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマ、タップなどの切削工具に関し、特にその表面に靭性や耐摩耗性等の特性を向上させる被膜を形成した表面被覆切削工具に関する。
従来、切削用の工具としては、超硬合金(WC−Co合金もしくはこれにTi(チタン)やTa(タンタル)、Nb(ニオブ)等の炭窒化物を添加した合金)が用いられてきた。しかし、近年の切削の高速化に伴い、超硬合金、サーメット、立方晶型窒化硼素焼結体あるいはアルミナ系や窒化珪素系のセラミックスを基材として、その表面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法やPVD(Physical Vapor Deposition)法で、元素周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al(アルミニウム)、SiまたはBから選ばれる1種以上の第1元素と、B、C、NまたはOから選ばれる1種以上の第2元素とからなる化合物(ただし第1元素がBのみの場合、第2元素はB以外とする)による被覆が1層以上被覆され、その被覆層の厚みが3〜20μmである硬質合金工具の使用割合が増大している。
このような切削工具は、切削加工時において被削材の切り屑と接触するすくい面と、被削材自体に接触する逃げ面とを有し、このすくい面と逃げ面とが交差する稜に相当する部分(およびその近傍部)が刃先稜線部と呼ばれる。
近年、切削加工能率を一層向上させるため、切削速度がより高速になってきており、そのことに伴いこのような切削工具には一層の耐摩耗性が要求されるようになってきている。しかし、高い耐摩耗性を要求すると靭性が低下するということから、高い耐摩耗性および高い靭性の双方を両立させることが要求されている。
このような要求に応える試みとして、たとえば、特開平05−177411号公報(特許文献1)は、基材上に化学的蒸着法(CVD法)により高温で被覆層を形成した後、それを室温まで冷却した場合に生じる該被覆層の残留引張応力に注目し、この引張応力が切削工具の靭性の低下をもたらすとしてそれに対する解決策を提案している。すなわち、この引張応力は該基材と該被覆層との熱膨張係数の差に起因して発生するものであるが、このような引張応力を有する第1被覆層をまず基材上に形成し、この第1被覆層に対して所定の亀裂を形成した後に、その第1被覆層上に圧縮応力を有する第2被覆層を形成することにより、高い耐摩耗性を維持しつつ靭性(耐欠損性)を向上させるという手法が採用されている。
また、特開平05−177412号公報(特許文献2)には、上記同様被覆層の引張応力に注目しているが、上記とは異なるアプローチが採用されており、硬質セラミックス基材上に引張応力を有する内側被覆層を形成し、その上に圧縮応力を有する外側被覆層を形成する構成のものが提案されている。また、特開平05−177413号公報(特許文献3)には、サーメットを基材とする特許文献2と同様の構成の切削工具が提案されている。
一方、特開平06−055311号公報(特許文献4)は、超硬合金製の基材上に化学蒸着法により硬質被覆層を形成した切削工具において、逃げ面部分の硬質被覆層のもつ引張応力を保持したまま、すくい面部分の硬質被覆層の引張応力を実質的に除去してなる切削工具を提案している。
また、特許第3087465号公報(特開平06−079502号公報、特許文献5)は、炭窒化チタン基サーメット基体の表面に圧縮応力分布が切刃全体に亘って実質的に同じである硬質被覆層を形成し、該硬質被覆層に対してショットブラスト処理を施すことにより、すくい面部分のもつ圧縮応力を逃げ面部分のもつ圧縮応力よりも49MPa以上大きくさせた切削工具を提案している。
しかし、上記のような各提案においては、ある程度の靭性と耐摩耗性との両立を図ることはできるものの、昨今の切削工具を取り巻く状況の下、切削工具にはさらに高度な性能が要求されており、そのような性能を十分に満たす切削工具の開発が求められている。
特開平05−177411号公報 特開平05−177412号公報 特開平05−177413号公報 特開平06−055311号公報 特許第3087465号公報(特開平06−079502号公報)
本発明は、上記のような現状に鑑みなされたものであって、その目的とするところは靭性と耐摩耗性とを高度に両立させた表面被覆切削工具を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねたところ、基材を被覆する被膜として特定の素材のものを選択するとともに、基材を複数の層で被覆した場合の各層単位での応力に着目するのではなく、すくい面/逃げ面といった面単位での応力の調整に着目し、すくい面と逃げ面とにおいて特定の応力を付与することが靭性と耐摩耗性との両立には最も効果的であるという知見を得、この知見に基づきさらに研究を重ねることによりついに本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は、基材と、該基材上に形成された被膜とを備える表面被覆切削工具であって、該被膜は、TiCNからなる第1被膜と、α型Al23からなる第2被膜とを含み、該第1被膜は、上記基材と上記第2被膜との間に位置し、該第2被膜は、すくい面において圧縮応力S1を有し、逃げ面において引張応力S2を有するとともに、該圧縮応力S1と該引張応力S2とが以下の式(I)によって規定されることを特徴とする表面被覆切削工具に係るものである。
441MPa≦|S1−S2|≦3500MPa・・・(I)
また、上記第1被膜は、引張応力を有するか、または引張応力が解放されて実質的に応力を有していないものとすることができる。
また、上記第1被膜は、すくい面において引張応力SS1を有し、逃げ面において引張応力SS2を有するとともに、該引張応力SS1と該引張応力SS2とが以下の式(II)によって規定されるものとすることができる。
0≦|SS1−SS2|≦500MPa・・・(II)
また、上記表面被覆切削工具は、そのすくい面の増加表面積比をA、その逃げ面の増加表面積比をBとした場合に、以下の式(III)によって規定される表面粗度を有するものとすることができる。
0.05≦A/B≦0.50・・・(III)
また、上記第1被膜は、さらに酸素を含有することができ、また元素周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Si、Y、BおよびSからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有することができる。また、上記第2被膜は、さらに元素周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Si、Y、BおよびSからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有することができる。
また、上記第1被膜は、アスペクト比が3以上である柱状構造を有するとともに、その平均粒径が0.05μm以上1.5μm以下である結晶組織を有するものとすることができる。また、上記第1被膜は、2〜20μmの厚みを有し、上記第2被膜は、0.5〜20μmの厚みを有するものとすることができる。
本発明の表面被覆切削工具は、上記の通りの構成を有することにより、靭性と耐摩耗性とを高度に両立させたものである。
切削加工時における表面被覆切削工具と被削材との接触状態を模式的に示した概略図である。 表面被覆切削工具の概略斜視図である。 表面被覆切削工具の概略断面図である。
符号の説明
1 表面被覆切削工具、2 すくい面、3 逃げ面、4 刃先稜線部、5 被削材、6 切り屑、7 貫通孔、8 基材、9 被膜、10 第1被膜、11 第2被膜。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明では、図面を用いて説明しているが、本願の図面において同一の参照符号を付したものは、同一部分または相当部分を示している。
<表面被覆切削工具>
本発明の表面被覆切削工具は、基材と、該基材上に形成された被膜とを備える構成を有している。
このような表面被覆切削工具1は、図1に示したように切削加工時において被削材5の切り屑6と接触するすくい面2と、被削材自体に接触する逃げ面3とを有し、このすくい面2と逃げ面3とが交差する稜に相当する部分が刃先稜線部4と呼ばれ、被削材5を切削する中心的作用点となっている。なお、本願でいうすくい面および逃げ面とは、表面被覆切削工具の表面に位置する面だけではなく、被膜内部に位置する相当の面をも含む概念である。
そして、本発明者の研究によれば、切削加工時において被削材はまず上記すくい面2に接触し、この最初の接触による衝撃がすくい面2の靭性に対して大きく影響するとともに、この衝撃による発熱によりすくい面2がかなり高温に曝されることが判明した。とりわけこの現象は、切削と接触とが繰り返して生じる断続切削工程において特に顕著となる。したがって、すくい面2に対してこれらの現象に対する対策を講じることが重要であり、本発明は正しくその有効な対策を提供するものである。
このような表面被覆切削工具は、たとえばドリル、エンドミル、ドリル用刃先交換型チップ、エンドミル用刃先交換型チップ、フライス加工用刃先交換型チップ、旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマ、タップなどとして用いることができる。
なお、このような表面被覆切削工具1は、たとえば刃先交換型チップである場合には図2に示したようにその中央部に貫通孔7を設けることができ、これにより工具本体に取り付けることができる。このような貫通孔7は、必要に応じ、この貫通孔の他に又はその代わりに別の固定手段を設けることもできる。
<基材>
上記基材としては、このような切削工具の基材として知られる従来公知のものを特に限定なく使用することができる。たとえば、このような基材として、超硬合金(たとえばWC基超硬合金、WCの他、Coを含み、あるいはさらにTi、Ta、Nb等の炭窒化物を添加したものも含む)、サーメット(TiC、TiN、TiCN等を主成分とするもの)、高速度鋼、セラミックス(炭化チタン、炭化硅素、窒化硅素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムなど)、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化硅素焼結体、または酸化アルミニウムと炭化チタンとからなる混合体等を挙げることができる。
このような種々の基材の中でも、特に本発明においては超硬合金(WC基超硬合金)を用いることが好ましい。これは、高硬度なタングステンカーバイドを主体としてコバルトなどの鉄族金属を含有することで、高硬度と高強度とを併せ持った切削工具用の基材として極めてバランスのとれた合金だからである。
<被膜>
図3に示したように上記基材8上に形成される被膜9は、主として更なる靭性の向上と更なる耐摩耗性の向上とを目的として形成されるものであり、TiCNからなる第1被膜10と、α型Al23からなる第2被膜11とを含むものである。
なお、このような被膜は、被膜と基材との密着性をさらに向上させたり、第1被膜と第2被膜との密着性をさらに向上させたり、あるいは被膜表面の状態を改良したりすることを目的として、上記第1被膜と上記第2被膜以外の第3の被膜を含むことができる。
このような第3の被膜としては、たとえばTiN、TiC、TiCO、TiBN、ZrCN、TiZrCN、AlN、AlON、TiAlN等を挙げることができる。
なお、このような第3の被膜は、1層または2層以上形成することができ、その積層の態様も特に限定されるものではなく、たとえば基材と第1被膜との間、第1被膜と第2被膜との間、あるいは第2被膜の表面等、任意の1以上の積層箇所に形成することができる。
以下、第1被膜と第2被膜について説明するが、説明の便宜上、第2被膜から説明する。
<第2被膜>
本発明の第2被膜は、α型Al23からなるものである。このような素材で構成される第2被膜を、基材の最表面または最表面近傍に形成することにより、基材の酸化を効果的に防止するとともに切削加工時において被削材の構成元素が基材側に拡散することを極めて有効に防止することができる。そして、このような酸化や拡散は、切削加工時における発熱により助長されることになるが、α型Al23は高温安定性にも優れているため、これらの効果が相乗的に作用することにより極めて優れた効果が示される。
このような第2被膜は、α型Al23単独で構成することができるが、さらに元素周期律表のIVa族元素(Ti、Zr、Hf等)、Va族元素(V、Nb、Ta等)、VIa族元素(Cr、Mo、W等)、Si、Y、BおよびSからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有していても良い。また、そのような元素の含有の形態も特に限定されるものではなく、たとえば、そのような元素が上記α型Al23の結晶格子の正規の位置に置換型として入る場合、該結晶格子間に侵入型として入る場合、金属間化合物を形成する場合、非晶質として存在する場合等、いずれの形態でも良い。
また、そのような元素の濃度分布は、該元素が被膜中に均質に分布する場合、結晶粒界において高濃度または低濃度で分布する場合、該被膜の表面部分において高濃度または低濃度で分布する場合等、いずれの濃度分布を有するようにして存在していても差し支えない。なお、該元素の含有濃度は、α型Al23のAlに対して0.01〜30原子%で含有されることが好ましく、より好ましくは、その上限が20原子%、さらに好ましくは10原子%、その下限が0.05原子%、さらに好ましくは0.1原子%である。0.01原子%未満では、このような元素を含有することによりもたらされる効果(たとえば高温時において高硬度を示したり高強度を示したり、あるいは良好な潤滑性が付与される等の効果)が示されない場合があり、また30原子%を超えると、当該第2被膜の結晶格子が歪み硬度や強度が低下する場合がある。
また、このような第2被膜は、0.5〜20μmの厚みで形成することが好ましく、より好ましくは、その上限が10μm、さらに好ましくは5μm、その下限が1μm、さらに好ましくは1.5μmである。0.5μm未満では、当該第2被膜自体の化学的な安定性が損なわれ、凝着摩耗や拡散摩耗等の摩耗の進行が早まる場合があり、また20μmを超えると、膜の強度が損なわれ、膜の剥離やチッピングが生じ、最終的には欠損に至る場合がある。
そしてこのような第2被膜は、すくい面において圧縮応力S1を有し、逃げ面において引張応力S2を有するとともに、該圧縮応力S1と該引張応力S2とが以下の式(I)によって規定されることを特徴としている。
441MPa≦|S1−S2|≦3500MPa・・・(I)
前述の通り、すくい面は、切削加工時において被削材と最初に接触する部分であり、また高温に曝される部分でもあるので、この部分の応力を圧縮応力S1とすることにより靭性を極めて有効に向上させることができる。ここで圧縮応力とは、被膜に存する内部応力(固有ひずみ)の一種であって、「−」(マイナス)の数値(単位:MPa)で表される応力をいう。このため、圧縮応力が大きいという概念は、上記数値の絶対値が大きくなることを示し、また、圧縮応力が小さいという概念は、上記数値の絶対値が小さくなることを示す。
そして、この圧縮応力S1は、441MPa(45kg/mm2)より大きい圧縮応力(|S1|>441MPa)を有していることが特に好ましい。これにより、ほぼ通常の使用条件下において十分となる靭性を得ることができるからである。
また、このような第2被膜においては、逃げ面における応力を引張応力S2とすることにより、耐摩耗性の維持を図るとともに被膜自体が剥離することを防止したものである。ここで引張応力とは、これも被膜に存する内部応力(固有ひずみ)の一種であって、「+」(プラス)の数値(単位:MPa)で表される応力をいう。このため、引張応力が大きいという概念は、上記数値が大きくなることを示し、また、引張応力が小さいという概念は、上記数値が小さくなることを示す。この逃げ面の引張応力S2は、基材が超硬合金である場合、通常50MPa〜300MPaの値を有する。
そしてさらに、本発明の第2被膜においては、上記圧縮応力S1と上記引張応力S2とが上記の式(I)によって規定されることを特徴としている。より好ましくは、500MPa≦|S1−S2|≦3000MPaである。
これにより、特に高度なレベルでの靭性と耐摩耗性との両立を図ることが可能となったものである。上記において、圧縮応力S1と引張応力S2の差の絶対値(|S1−S2|)が、441MPa(45kg/mm2)未満になると、靭性の向上作用を十分に達成させることができなくなる一方、3500MPaを超えると、この第2被膜が基材から剥離するという状態を招く恐れがある。
本発明の第2被膜において、上記のような応力分布を形成させる方法としては特に限定されるものではないが、たとえばα型Al23からなる被膜を公知の化学的蒸着法(CVD法)により形成し、この被膜は通常引張応力を有したものとなるのでこの被膜のすくい面部分に対してブラシ処理、ブラスト処理(たとえばサンドブラスト処理やウェットブラスト処理を含む)、ショットピーニング処理、またはPVDのボンバード処理等の各種手法により圧縮応力を付与することにより所望の応力分布を形成することができる。
一方、このようなα型Al23からなる被膜は、公知の物理的蒸着法(PVD法)により形成することもでき、この場合この被膜は通常圧縮応力を有したものとなるので、この被膜の逃げ面部分に対して加熱処理、レーザー処理または高周波処理等の各種手法による処理を施すことによりその部分の圧縮応力を解放し、引張応力を付与するという方法を採用することもできる。
なお、このような応力分布は、X線応力測定装置によるsin2ψ法により、測定回折面としてα型Al23の(116)面を選択することにより測定することができる。上記すくい面と逃げ面は、それぞれ所定の面積を有するものであるため、上記圧縮応力S1と上記引張応力S2はそれぞれ各面に含まれる任意の点10点(これらの各点は各面の応力を代表できるように互いに0.5mm以上の距離を離して選択することが好ましい)の応力をこの方法により測定し、その平均値を求めることにより測定することができる。
このようなX線を用いたsin2ψ法は、多結晶材料の残留応力の測定方法として広く用いられているものであり、たとえば「X線応力測定法」(日本材料学会、1981年株式会社養賢堂発行)の54〜66頁に詳細に説明されている方法を用いれば良い。
なお、上記のように応力分布を2θ−sin2ψ線図から求めるためには、被膜のヤング率とポアソン比が必要となる。しかし、該ヤング率はダイナミック硬度計等を用いて測定することができ、ポアソン比は材料によって大きく変化しないため0.2前後の値を用いればよい。本発明では、特に正確な応力値が重要となるわけではなく、応力差が重要である。このため、2θ−sin2ψ線図から応力差を求めるに際して、ヤング率を用いることなく格子定数および格子面間隔を求めることにより応力分布の代用とすることもできる。
なお、本発明の第2被膜が上記のように元素周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Si、Y、BおよびSからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する場合においても、ほぼ同等の2θの位置に(116)面が存在するため、上記と同様にして応力を測定することができる。
<第1被膜>
本発明の第1被膜は、上記基材と上記第2被膜との間に位置し、TiCNからなるものである。上記α型Al23からなる第2被膜は、上記のような優れた効果を有するものであるが、相対的に脆いという特性を有しており、このため耐アブレッシブ摩耗性が特に重視される切削温度が比較的低い用途においてより高度な耐摩耗性が求められることがある。本発明の第1被膜は、正しくこのような要求を満たすことを目的として形成されるものであり、それ自身高温での切削で酸化され易いという特性があるものの非常に高い硬度を有することから、上記第2被膜と基材との間に位置することにより、耐摩耗性を飛躍的に向上させる作用を奏するものである。
このような第1被膜は、TiCN単独で構成することができるが、さらに酸素を含有していても良い。また、このような酸素の含有の形態も特に限定されるものではなく、たとえば、酸素が上記TiCNの結晶格子の正規の位置に置換型として入る場合、該結晶格子間に侵入型として入る場合、非晶質として存在する場合等、いずれの形態でも良い。
また、第1被膜は、上記のように酸素が含まれる場合の他、元素周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Si、Y、BおよびSからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有することもできる。これらの元素は、酸素とともにあるいは酸素を含むことなくそれ単独で含有されることができ、上記の酸素と同様にいずれの含有形態をとることもできる。
このように第1被膜は、TiCN単独で構成される他、TiCNを主構成とし、酸素をはじめとする上記のような各元素を含むこともできる。
また、このような酸素等の元素の濃度分布は、該元素が被膜中に均質に分布する場合、結晶粒界において高濃度または低濃度で分布する場合、該被膜の表面部分において高濃度または低濃度で分布する場合等、いずれの濃度分布を有するようにして存在していても差し支えない。なお、このような酸素等の元素の含有濃度は、TiCNのCおよびNの合計に対して0.1〜40原子%で含有されることが好ましく、より好ましくは、その上限が30原子%、さらに好ましくは20原子%、その下限が1原子%、さらに好ましくは5原子%である。0.1原子%未満では、酸素等の元素を含有することによりもたらされる効果(たとえば結晶粒の微細化等)が示されない場合があり、また40原子%を超えると、膜の結晶格子が歪み硬度や強度が低下する場合がある。
また、このような第1被膜は、2〜20μmの厚みで形成することが好ましく、より好ましくは、その上限が15μm、さらに好ましくは10μm、その下限が2.5μm、さらに好ましくは3μmである。2μm未満では、摩耗が進行し、これにより基材が露出することによりさらに摩耗が著しく進行する場合があり、また20μmを超えると、膜の強度が損なわれ、膜の剥離やチッピングが生じ、最終的には欠損に至る場合がある。
また、このような第1被膜は、アスペクト比が3以上である柱状構造を有するとともに、その平均粒径が0.05μm以上1.5μm以下である結晶組織を有していることが好ましい。このような結晶組織を有することにより、さらに耐アブレッシブ摩耗性を向上させることができる。ここでアスペクト比とは、第1被膜に含まれる結晶の平均粒径を以下のような方法で測定し、第1被膜の膜厚をこの平均粒径で除した数値をいう。このような平均粒径の測定は、当該第1被膜の断面を鏡面加工するとともに結晶の粒界をエッチングした後、当該第1被膜の膜厚の1/2の地点における各結晶の幅(膜厚の方向に対して垂直となる方向の各結晶の幅)を測定し、その幅の平均値を平均粒径とすることにより測定できる。
このようなアスペクト比が3未満の場合、耐アブレッシブ摩耗性を向上させることができなくなることがある。また、このアスペクト比は、数値が大きくなる程耐アブレッシブ摩耗性が向上するため、あえてその上限を規定する必要はないが、アスペクト比が300を超えるものは、結晶が細かくなりすぎて組織が脆くなり耐欠損性が悪くなる場合がある。アスペクト比として、より好ましくは7〜200であり、さらに好ましくはその上限が100、特に好ましくは50、その下限が15、特に好ましくは20である。
また、平均粒径が0.05μm未満の場合、結晶が細かくなりすぎて組織が脆くなり耐欠損性が悪化することがある。平均粒径が1.5μmを超えると、結晶の組織が粗くなり表面の凹凸も悪化し、切り屑の流れなど切削抵抗が悪化することがある。平均粒径として、より好ましくは0.1μm以上1μm以下であり、さらに好ましくはその上限が0.6μm、特に好ましくは0.4μm、その下限が0.15μm、特に好ましくは0.2μmである。
このような第1被膜は、引張応力を有するか、または引張応力が解放されて実質的に応力を有していないことが好ましい。第1被膜の応力をこのような応力とすることにより、基材との間で高度な密着性を得ることができるとともに、特に優れた耐摩耗性を実現させることができる。通常、基材が超硬合金である場合、このような引張応力は50MPa〜300MPaの値を有する。
さらに、このような第1被膜は、すくい面において引張応力SS1を有し、逃げ面において引張応力SS2を有するとともに、該引張応力SS1と該引張応力SS2とが以下の式(II)によって規定されたものとすることが好ましい。
0≦|SS1−SS2|≦500MPa・・・(II)
ここですくい面と逃げ面とは、上記第2被膜の場合と同一の領域を示す。そして、引張応力SS1と引張応力SS2の差の絶対値(|SS1−SS2|)が、上記式(II)で表される範囲内のものとする規定は、上記第2被膜において上記所定の応力分布を有することを目的として行なわれるすくい面に対する処理(または逃げ面に対する処理)の影響が、この第1被膜には実質的に伝わらない方が好ましいということを表すものである。すなわち、第1被膜においては、第2被膜のような応力分布を実質的に有している必要はない。逆に、引張応力SS1と引張応力SS2の差の絶対値(|SS1−SS2|)が500MPaを超えると、下地との密着性を損ない、膜の剥離やチッピングが生じ、最終的には欠損に至るという不都合を有する場合がある。引張応力SS1と引張応力SS2の差の絶対値(|SS1−SS2|)の上限は、より好ましくは200MPa、さらに好ましくは100MPaである。
このような第1被膜は、公知のCVD法により形成することができる。これにより、同時に第1被膜に対して引張応力を付与することができる。一方、このような第1被膜は、公知のPVD法により形成することもでき、この場合この被膜は通常圧縮応力を有したものとなる。したがって、このような圧縮応力を引張応力に変更したり、またあるいは引張応力を解放して実質的に応力を有しない状態とするためには、この第1被膜に対して加熱処理、レーザー処理または高周波処理等の各種手法による処理を施すことが好ましい。
なお、このような第1被膜の応力は、X線応力測定装置によるsin2ψ法により、測定回折面としてTiCNの(422)面を選択することにより、上記第2被膜の場合と同様にして測定することができる。また、本発明の第1被膜が上記のようにさらに酸素等の元素を含有する場合においても、ほぼ同等の2θの位置に(422)面が存在するため、同様にして応力を測定することができる。
<表面粗度>
本発明の表面被覆切削工具は、そのすくい面の増加表面積比をA、その逃げ面の増加表面積比をBとした場合に、以下の式(III)によって規定される表面粗度を有することが好ましい。
0.05≦A/B≦0.50・・・(III)
ここで、増加表面積比とは、被膜表面の面粗さを3次元的な視点から規定するものであり、高さ方向のみの2次元的な面粗さを規定する従来の面粗度RaやRmaxとは全く異なった概念を有するものである。すなわち、この増加表面積比は、所定の測定視野に含まれる垂直方向と水平方向の全方向の凹凸を含めて得られる総表面積a1と同測定視野の2次元的な面積a2との比a1/a2から1を引いた(a1/a2)−1で表されるものである。この増加表面積比は値が小さくなる程、平滑性が向上することを示す。このような増加表面積比は、より具体的には、株式会社エリオニクス製電子線三次元粗さ解析装置(ERA−8000等)を用いて測定した値から求めることができる。たとえば、被膜表面の巨視的なうねりを排除し微細な凹凸を測定可能とするために倍率を5000倍に設定して被膜の表面を測定し、すくい面および逃げ面において測定視野内の水平方向と垂直方向のサンプリング数をそれぞれ280点、210点とすることにより測定することができる。なお、これと同様の原理で計測可能な装置であれば、その装置を用いて測定することができる。
そして、上記のようにして測定されたこのすくい面の増加表面積比をA、逃げ面の増加表面積比をBとした場合に、A/B値が上記の式(III)によって規定されることが好ましい。該A/B値が式(III)で規定される範囲内の数値を示すことにより、すくい面の平滑性が特に平滑なものとなるため、切削加工時の切り屑の排出性が特に良好となり、すくい面の温度上昇を抑制する効果が奏される。これは、切削加工時において、高温となる切り屑が良好に排出されるので、それにともないすくい面の温度上昇が抑制されるためと考えられる。
上記A/B値が0.50を超えると、切り屑の排出性が劣り上記のような効果が期待できなくなる一方、0.05未満としても上記効果に大差なく、平滑処理にコストを要し経済的に不利となる。
本発明の表面被覆切削工具が式(III)で規定される表面粗度を有するためには、表面、特にそのすくい面に対して公知の研磨処理や平滑処理を施すことが好ましい。そのような処理としては、たとえばバフ研磨、ブラシ研磨、バレル研磨、ダイヤモンドラップ、ブラスト研磨等を挙げることができる。
<実施例>
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜5および比較例1〜4>
WC:86質量%、Co:8.0質量%、TiC:2.0質量%、NbC:2.0質量%、ZrC:2.0質量%の配合割合で各原材料粉末をボールミルを用いて72時間湿式混合した。続いて、その混合物を乾燥した後、プレス成形した。そしてその後、真空雰囲気中で1420℃、1時間の条件で焼結を行なった。
得られた焼結体の刃先稜線部に対してSiCブラシホーニング処理により面取り加工を行ない、ISO・SNMG120408のチップ形状を有するWC基超硬合金スローアウェイ切削工具の基材を作成した。
この基材表面に対して、化学蒸着法である公知の熱CVD法を用いて以下の構成の被膜を形成した。すなわち、基材上にまず厚み0.5μmのTiN膜を形成し、その上に第1被膜である厚み7.0μmのTiCN膜を形成し、その上に厚み0.5μmのTiN膜を形成し、その上に第2被膜である厚み3.0μmのα型Al23膜を形成し、その上に厚み0.5μmのTiN膜を形成することにより、基材と該基材上に形成された被膜とを備える表面被覆切削工具を作製した。該被膜は、上記のようにTiCNからなる第1被膜とα型Al23からなる第2被膜とを含むものであり、該第1被膜は該基材と該第2被膜との間に位置するものであった。
次いで、このようにして作製された表面被覆切削工具の、すくい面全面に対して投射圧0.01〜0.5MPa、投射距離0.5〜200mm、微粉濃度5〜40vol%の条件下、粒径250μm以下のAl23などのセラミック砥粒によるウェットブラスト処理を施すことにより以下の表1に示す応力分布(各第2被膜において|S1−S2|値および各第1被膜において|SS1−SS2|値)を有する実施例1〜5および比較例1〜4の表面被覆切削工具を作製した。このような本発明の実施例1〜5の表面被覆切削工具は、それぞれ第2被膜のすくい面において圧縮応力S1を有し、逃げ面においては引張応力S2を有するものであり、また第1被膜は、引張応力を有するか、または引張応力が解放されて実質的に応力を有していないものであった。
なお、各実施例および比較例の上記応力分布(各第2被膜における|S1−S2|値および各第1被膜における|SS1−SS2|値)は、上記ウェットブラスト処理の条件を上記数値範囲内で適宜調整することにより形成し、その応力分布(各第2被膜における|S1−S2|値および各第1被膜における|SS1−SS2|値)は前述のsin2ψ法により測定した。
また、実施例1〜5の表面被覆切削工具の第1被膜は、上記記載の方法により測定した結果、アスペクト比が30である柱状構造を有するとともに、その平均粒径が0.23μmの結晶組織を有していた。
そして、これらの表面被覆切削工具に対して下記条件で旋削切削試験を実施し、欠損が発生するまでの時間を測定した。欠損が発生するまでの時間が長いもの程、靭性および耐摩耗性が優れていることを示している。
<試験条件>
被削材:SCM435溝付き丸棒、
切削速度:230m/min
送り:0.15mm/rev.
切込み:1.0mm
切削油:無し
Figure 0004739236
表1より明らかなように、表面被覆切削工具の第2被膜について上記式(I)における圧縮応力S1と引張応力S2の差の絶対値(|S1−S2|)が441MPa以上3500MPa以下のもの(実施例1〜5)は、その差の絶対値がその範囲以外となるもの(比較例1〜4)に比し、靭性および耐摩耗性が高度に両立されたものであった。
なお、実施例1〜5の表面被覆切削工具各々について、すくい面の増加表面積比Aと逃げ面の増加表面積比Bとを電子線三次元粗さ解析装置(ERA−8000、株式会社エリオニクス製)により測定したところ、A/Bは実施例1が0.61、実施例2が0.49、実施例3が0.41、実施例4が0.43、実施例5が0.45であった。
<実施例6〜10>
実施例1〜5の表面被覆切削工具各々のすくい面に対して、以下の平滑処理を施した(実施例1のものが本実施例6に対応し、以降のものもそれぞれ番号順の対応関係を有する)。
すなわち、各表面被覆切削工具の各々のすくい面に対して、表2に示したように異なる粒度(#400〜#4000)のダイヤモンド砥粒を使用するとともに異なるラッピング処理時間を採用することにより、平滑処理を実施した。
その後、このような平滑処理を施した表面被覆切削工具各々について、すくい面の増加表面積比Aと逃げ面の増加表面積比Bとを電子線三次元粗さ解析装置(ERA−8000、株式会社エリオニクス製)により測定したところ、A/Bは表2の通りであった。
そして、これらの表面被覆切削工具に対して上記と同様の条件で旋削切削試験を実施し、欠損が発生するまでの時間を測定した。欠損が発生するまでの時間が長いもの程、靭性および耐摩耗性が優れていることを示している。その結果を表2に示す。
Figure 0004739236
表1および2より明らかなように、表面被覆切削工具においてA/Bが0.05以上0.50以下のもの(実施例2〜10)は、実施例1(A/Bが0.61)に比し、さらに優れた靭性および耐摩耗性を示し、特にA/Bが小さくなればなる程、より優れた靭性および耐摩耗性が示された。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (8)

  1. 基材(8)と、該基材(8)上に形成された被膜(9)とを備える表面被覆切削工具(1)であって、
    前記被膜(9)は、TiCNからなる第1被膜(10)と、α型Al23からなる第2被膜(11)とを含み、
    前記第1被膜(10)は、前記基材(8)と前記第2被膜(11)との間に位置し、引張応力を有するか、または引張応力が解放されて実質的に応力を有しておらず、
    前記第2被膜(11)は、すくい面(2)において圧縮応力S1を有し、逃げ面(3)において引張応力S2を有するとともに、前記圧縮応力S1と前記引張応力S2とが以下の式(I)によって規定されることを特徴とする表面被覆切削工具(1)。
    441MPa≦|S1−S2|≦3500MPa・・・(I)
  2. 前記第1被膜(10)は、すくい面(2)において引張応力SS1を有し、逃げ面(3)において引張応力SS2を有するとともに、前記引張応力SS1と前記引張応力SS2とが以下の式(II)によって規定されることを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具(1)。
    0≦|SS1−SS2|≦500MPa・・・(II)
  3. 前記表面被覆切削工具(1)は、そのすくい面(2)の増加表面積比をA、その逃げ面(3)の増加表面積比をBとした場合に、以下の式(III)によって規定される表面粗度を有することを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具(1)。
    0.05≦A/B≦0.50・・・(III)
  4. 前記第1被膜(10)は、さらに酸素を含有していることを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具(1)。
  5. 前記第1被膜(10)は、さらに元素周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Si、Y、BおよびSからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有していることを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具(1)。
  6. 前記第2被膜(11)は、さらに元素周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Si、Y、BおよびSからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有していることを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具(1)。
  7. 前記第1被膜(10)は、アスペクト比が3以上である柱状構造を有するとともに、その平均粒径が0.05μm以上1.5μm以下である結晶組織を有することを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具(1)。
  8. 前記第1被膜(10)は、2〜20μmの厚みを有し、前記第2被膜(11)は、0.5〜20μmの厚みを有することを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具(1)。
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