JP4736274B2 - エネルギー吸収ポリエステル繊維 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大きなエネルギー吸収量と一定応力での大きな伸長性を有する、衝撃緩和性に優れたエネルギー吸収ポリエステル繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリエステル繊維は衣料用だけでなく、土木・建築用資材、タイヤコード、ネット、ロープ、漁網、シートベルト等の産業用途に広く使用されている。これらのうち、シートベルトや安全帯、安全ネットなどの分野では、衝突や落下などの際に繊維が破断しないこと、すなわち、繊維のエネルギー吸収量が大きいこととともにこれらの繊維製品によって、人体を拘束あるいは制動する際に、人体に与える衝撃度(最大応力)が小さいことが要求されている。
【0003】
かかるエネルギー吸収能に優れたポリエステル繊維あるいはウェビングを得る方法として、特開平8−269818号公報、特開平9−143816号公報、特開平1−298209号公報などが提案されている。
【0004】
まず、特開平8−269818号公報には、紡糸後高倍率延伸した繊維を熱セットローラー後、巻き取りまでの間において、高率に収縮弛緩させ、高伸度のポリエステル繊維を得る方法が開示されている。また、特開平9−143816号公報には、ポリエチレンテレフタレートに、第3成分としてイソフタル酸、アジピン酸などの二官能性カルボン酸あるいはネオペンチルグリコール、ジエチレングリコールなどのジオールを共重合させることにより、延伸後の繊維を収縮しやすくさせ、特開平8−269818号公報よりも、高率の、20%を超える延伸後弛緩処理を行うことで、さらに高伸度のポリエステル繊維を得る方法が開示されている。
【0005】
上記のような延伸後の高率弛緩処理によって得られる高伸度ポリエステル繊維は、一般的に特開平9−143816号公報の図1に示されるようなSS曲線を有する。
【0006】
一方、繊維に負荷がかかり、繊維が伸長しながらエネルギーを吸収する際、繊維の伸長によって吸収されるエネルギー吸収量は、SS曲線と伸度軸とで囲まれる面積に対応し、衝撃度、すなわち人体等に作用する最大の応力は、エネルギー吸収が完了した伸びにおける応力に対応する。
【0007】
したがって、特開平9−143816号公報の図1のような繊維では、伸張の初期には、比較的一定の応力で伸張するので、この領域で、エネルギー吸収が完了するような負荷であれば、人体にかかる衝撃度は小さいものの、伸長の後半の応力が立ち上がる領域までのエネルギー吸収が必要な負荷が繊維にかかった際には、急激に制動時の応力、すなわち人体に対する衝撃度が増すという問題があった。
【0008】
また、特開平1−298209号公報には、固有粘度の高いポリエステルをランド長/孔径比の大きい吐出孔から吐出し、高速で引き取ることによって得られる未延伸糸が、衝撃エネルギーを連続的且つなめらかに吸収することができる特性を有すると記載されている。しかし、この方法によって得られるポリエステル繊維も、該公報第1図から明らかなように、特開平9−143816号公報と同様に、ある程度伸長した後、応力が急激に立ち上がるSS曲線を有しており、やはり、応力が立ち上がった領域までのエネルギー吸収が必要な負荷が繊維にかかった際には、急激に制動の衝撃度が増すという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにポリエステルを使用してエネルギー吸収性、衝撃性に優れた繊維製品を得ようとする試みはなされているものの、いずれも大きなエネルギー負荷がかかった際の衝撃度が大きくなるという問題を有しており、エネルギー吸収性と衝撃性を、より高いレベルで両立させることが望まれている。
【0010】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、大きなエネルギー負荷がかかった際にも、小さな衝撃度で、エネルギーを吸収し得るエネルギー吸収ポリエステル繊維を提供せんとするものである。
【0011】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維は、降伏点応力(Ty)が0.8〜3.5cN/dtexで、降伏点伸度が8%以下で、破断伸度が25〜150%で、エネルギー吸収量が7×10-5J/dtex・cm以上であり、かつ、降伏点応力(Ty)と破断強度(Tb)が、Tb/Ty≦1.4の関係を満たし、ポリエステルが、0.04〜0.4mol%の架橋性を有する共重合成分を共重合してなるものであって、該架橋性を有する共重合成分が、3つ以上の官能基を有する酸、3価以上のアルコールおよびこれらの誘導体から選択される共重合成分であり、総繊度が200〜3000dtexであり、シートベルト、安全帯、安全ネット、陸上ネット、漁網から選択される繊維製品に用いられるものであることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、前記課題、つまり大きなエネルギー負荷がかかった際にも、小さな衝撃度で、エネルギーを吸収し得るエネルギー吸収ポリエステル繊維について、鋭意検討し、降伏点応力(Ty)、降伏点伸度、破断伸度およびエネルギー吸収量が特定な値を有するもので、かつ、降伏点応力(Ty)と破断強度(Tb)が、Tb/Ty≦1.4という特定な関係を満たすポリエステル繊維を選択して使用してみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0013】
本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維においてIV≧0.65であることが好ましい態様であり、この条件を採用することにより、さらに優れた効果を有するエネルギー吸収ポリエステル繊維を提供することができる。
【0014】
本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維の降伏点応力は、0.8〜3.5cN/dtex、好ましくは1.0〜3.0cN/dtex、さらに好ましくは1.0〜2.5cN/dtexであることが重要である。降伏点応力が0.8cN/dtex未満である場合には、実用上許容される伸びの範囲で吸収できるエネルギー量が小さくなるし、逆に降伏点応力が3.5cN/dtexを超える場合には、定応力で大きな伸長を有する繊維が得られにくくなる。また、3.5cN/dtexを大きく上回る応力によるエネルギー吸収は、それ自体人体に対して大きな衝撃となることからも好ましくない。
【0015】
また、本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維では、降伏点応力をTy、破断強度をTbとしたとき、これらがTb/Ty≦1.4の関係を満たすことが重要である。これは、SS曲線において、降伏後も急激に応力が立ち上がることなく伸長することを意味している。この点が、本発明と従来の高い破断強度で破断に対する担保を図る従来の繊維との本質的な相違点である。
【0016】
本発明では、繊維の破断強度を高めることによってではなく、あくまで一定に近い応力での繊維の伸長によるエネルギー吸収量を高めることで、繊維の破断を回避することを狙いとし、そのために、本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維は、高い伸度および高いエネルギー吸収量を有するものである。
【0017】
本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維の破断伸度は、25〜150%であり、好ましくは30〜100%であることが重要である。破断伸度が25%未満の場合には、降伏応力が高くなっても、十分なエネルギー吸収量が得られにくく、また、破断伸度が150%を超える場合には、降伏点応力が低くなり、その結果、実用上許容される伸びの範囲で吸収できるエネルギー量が小さくなる。
【0018】
本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維のエネルギー吸収量は、
7×10-5J/dtex・cm以上、好ましくは8×10-5J/dtex・cm以上であることが重要である。エネルギー吸収量が7×10-5J/dtex・cm未満である場合には、大きなエネルギー負荷がかかった際に、破断する可能性がある。
【0019】
本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維の降伏点伸度は、8%以下、好ましくは6%以下であることが重要である。降伏点伸度が8%よりも大きくなると、降伏の初期の拘束力が低下することから好ましくない。
【0020】
本発明において用いるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸などがあげられるが、なかでもポリエチレンテレフタレートが好ましく使用される。また、かかるポリエステル中に、0.04〜0.4mol%、好ましくは0.1〜0.3mol%の架橋性を有する共重合成分を含むコポリマーを使用することにより、発明の特徴である降伏後の応力立ち上がりの小さいエネルギー吸収ポリエステル繊維を提供することができる。
【0021】
かかる架橋性を有する共重合成分としては、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸など、すなわち、3つ以上の官能基を有する酸や、グリセリンなど、つまり3価以上のアルコールおよびこれらの誘導体を使用することができる。イソフタル酸、アジピン酸などの二官能性カルボン酸あるいはネオペンチルグリコール、ジエチレングリコールなどのジオールなどは、分岐点となり得ないことから、架橋性は有しておらず、これらを第3成分として共重合しても、本発明の特徴である降伏後の応力立ち上がりの小さい応力−伸長特性を得ることは期待できない。
【0022】
本発明で用いるポリエステルのIVは、降伏後のフラットな応力−伸長特性が得やすいことから、高い方が好ましく、たとえばIVとして、好ましくは0.65以上、さらに好ましくは0.68以上であるのがよい。IVが0.65未満の場合には、降伏後の応力増加が大きくなる傾向があり、降伏後の応力増加の小さい応力−伸長特性を得るために必要な架橋性を有する共重合成分の添加量が多くなることから好ましくない。
【0023】
次に、本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維を得る方法の一例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】
ポリエステル(好ましくは架橋性を有する共重合成分を含む)を、280〜320℃で溶融紡糸し、必要に応じて、加熱筒を通過させた後、冷却風をあてて冷却固化した後、油剤を付与して集束する。集束された糸条は、引き取りローラーに周回された後、延伸に供される。延伸は、紡糸に連続して行ってもよいし、引き取り後、一旦巻き取り、別工程として行ってもよい。紡糸速度(引き取りローラーの速度)は2000m/分以上5500m/分以下が好ましく、さらに好ましくは3000m/分以上4000m/分以下である。紡糸速度が2000m/分未満では、本発明の特徴である降伏後の定応力での伸張特性が得られにくいことから好ましくなく、紡糸速度が5500m/分を越えると、降伏応力が高くなりすぎる傾向があることから好ましくない。延伸倍率は紡糸速度に依存するが、例えば紡速3000m/分の場合で、1.2〜1.6倍が好ましく、紡速4000m/分の場合で、1.1〜1.4倍程度の低倍率とするのがよい。すなわち、通常の産業用繊維の延伸で用いられるような、限界延伸倍率(破断延伸倍率)に近い高倍率の延伸では、エネルギー吸収量の大きい繊維は得られない。架橋性を有する共重合成分を含み、紡速が4000m/分を超えるような高速の場合には、延伸を行わなくとも、未延伸状態で本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維が得られる場合がある。
【0025】
本発明において、単糸繊度、総繊度は、特に限定されるものではないが、好ましくは単糸繊度において2〜25dtex、総繊度において200〜3000dtexであり、さらに好ましくは単糸繊度において4〜20dtex、総繊度において500〜2000dtexである。
【0026】
なお、かかる繊維中には、本発明の効果を損なわない範囲において、色調を調整するための顔料や染料などの色剤の他、耐候性や難燃性を改善するための薬剤が含有されていてもよい。
【0027】
また、本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維は、単独で使用されても、通常の高強度ポリエチレンテレフタレート繊維やポリエチレンナフタレート繊維など他の繊維と混合して使用されてもよい。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例に基づき、さらに詳細に説明する。
【0029】
また、本発明における諸特性の測定方法は以下の通りである。
(1)降伏点応力・降伏点伸度・破断伸度・破断強度
(株)オリエンテック社製“テンシロン”(R)引張試験機を用い、試料長25cm、引張速度30cm/分の条件でSS曲線(応力−伸長特性)を測定し、SS曲線から求めた。
(2)エネルギー吸収量
SS曲線において原点から破断点に至る曲線と伸度軸によって囲まれる面積から単位繊度、単位長さ当たりの値として求めた。
(3)IV
オルソクロロフェノール100mlに対し試料8gを溶解した溶液の相対粘度ηをオストワルド式粘度計を用いて測定し(25℃)、次の近似式によって求めた。
【0030】
(実施例1、2)
テレフタル酸とエチレングリコールを用い、通常の重縮合反応を行う際に、トリメリット酸をテレフタル酸に対して0.18mol%共重合させ、IV=0.63のポリエステルを得た。得られたポリエステルをチップ化した後、固相重合によりIV=0.85とした。
【0031】
固相重合チップを溶融し、295℃の温度で吐出孔より押し出し、周速度3,800m/分のローラーで引き取った後、一旦巻き取ることなしに、表1の条件で延伸することにより、1670dtex−144フィラメントの延伸糸を得た。吐出量は、巻き取り後の繊度が、いずれも1670dtexになるよう調節した。
【0032】
得られた繊維の物性を表3に、実施例1のSS曲線を図2に示す。
【0033】
次に、得られた繊維200本を経糸に用いて、ベルトを作成した。
【0034】
ベルト試長を150cmとし、85kgのトルソーを用いて労働省安全帯構造指針(1999)に基づく荷重落下試験を行った(このときベルトの経糸を構成する繊維が吸収するエネルギー量は2.5×10-5J/dtex・cmとなる)。
【0035】
結果を表3に示す。
【0036】
図1に示すように、実施例1,2のエネルギー吸収ポリエステル繊維は、エネルギー吸収後も応力が大きく立ち上がることがないので、小さい最大衝撃荷重での制動が可能であることがわかる。
【0037】
(実施例3、4)
テレフタル酸とエチレングリコールを用い、通常の重縮合反応を行う際に、ピロメリット酸をテレフタル酸に対して0.26mol%共重合させ、IV=0.70のポリエステルを得た。
【0038】
得られたチップを溶融し、実施例1と同様の装置で紡糸し、周速度4,100m/分のローラーで引き取った後、一旦巻き取ることなしに、表1の条件で延伸することにより、1670dtex−144フィラメントの延伸糸を得た。吐出量は、巻き取り後の繊度がいずれも、1670dtexになるよう調節した。
【0039】
得られた繊維の物性を表3に、実施例3のSS曲線を図2に示す。
【0040】
得られた繊維を用いて、実施例1と同様のベルトを得、実施例1と同様の荷重落下試験を行った。結果を表3に示す。
【0041】
実施例3,4のエネルギー吸収ポリエステル繊維は、実施例1と同様に小さい最大衝撃荷重で荷重を制動することができることがわかる。
【0042】
(比較例1、2)
トリメリット酸を共重合させなかったことを除いて、実施例1と同様にして、IV=0.63ポリエステルを得、得られたポリエステルをチップ化した後固相重合によりIV=0.85とした。
【0043】
得られた固相重合チップを溶融し、実施例1と同様の装置、条件で紡糸し、周速度3,800m/分のローラーで引き取った後、一旦巻き取ることなしに、表1の条件で延伸することにより、1670dtex−144フィラメントの延伸糸を得た。吐出量は、巻き取り後の繊度がいずれも1670dtexになるよう調節した。
【0044】
得られた繊維の物性を表3に、比較例2のSS曲線を図2に示す。
【0045】
得られた繊維を用いて実施例1と同様のベルトを得、実施例1と同様の荷重落下試験を行った。結果を表3に示す。
【0046】
比較例1,2のエネルギー吸収ポリエステル繊維は、実施例のものに較べて、大きい最大衝撃荷重となった。
【0047】
(比較例3)
トリメリット酸を共重合させなかったことを除いて、実施例1と同様にして、IV=0.63ポリエステルを得、得られたポリエステルをチップ化した後固相重合によりIV=1.18とした。
【0048】
得られた固相重合チップを溶融し、実施例1と同様の装置、条件で紡糸し、周速度850m/分のローラーで引き取った後、一旦巻き取ることなしに、通常のポリエステル高強度高伸度糸の延伸条件である表2の条件で延伸することにより、1670dtex−144フィラメントの延伸糸を得た。
【0049】
得られた繊維の物性を表3に、SS曲線を図2に示す。
【0050】
得られた繊維を用いて実施例1と同様のベルトを得、実施例1と同様の荷重落下試験を行った。結果を表3に示す。
【0051】
比較例3の通常の高強度高伸度ポリエステル繊維は、応力が大きく増加する領域まで伸張することによってエネルギーを吸収することから、実施例のものに較べて、大きい最大衝撃荷重となった。
【0052】
【表1】
Figure 0004736274
【0053】
【表2】
Figure 0004736274
【0054】
【表3】
Figure 0004736274
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、エネルギー吸収量が大きく、制動時に人体に与える衝撃力の小さなエネルギー吸収ポリエステル繊維を提供することができる。かかるエネルギー吸収ポリエステル繊維は、シートベルト、安全帯、安全ネット、陸上ネット、漁網等の繊維製品に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、本発明のエネルギー吸収ポリエステル繊維の製造方法の一例を示す、一部概略工程図である。
【図2】この図は、実施例および比較例によって得られる繊維のSS曲線である。
【符号の説明】
1:紡糸口金
2:冷却装置
3:給油装置
4:予備延伸ローラー
5:延伸ローラー
6:熱セットローラー
7:弛緩ローラー
8:巻取り装置

Claims (2)

  1. 降伏点応力(Ty)が0.8〜3.5cN/dtexで、降伏点伸度が8%以下で、破断伸度が25〜150%で、エネルギー吸収量が7×10-5J/dtex・cm以上であり、かつ、降伏点応力(Ty)と破断強度(Tb)が、Tb/Ty≦1.4の関係を満たし、ポリエステルが、0.04〜0.4mol%の架橋性を有する共重合成分を共重合してなるものであって、該架橋性を有する共重合成分が、3つ以上の官能基を有する酸、3価以上のアルコールおよびこれらの誘導体から選択される共重合成分であり、総繊度が200〜3000dtexであり、シートベルト、安全帯、安全ネット、陸上ネット、漁網から選択される繊維製品に用いられるものであることを特徴とするエネルギー吸収ポリエステル繊維。
  2. 該エネルギー吸収ポリエステル繊維を構成するポリエステルが、IV≧0.65のものであることを特徴とする請求項1記載のエネルギー吸収ポリエステル繊維。
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