本発明の一実施例のセキュリティシステムを、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。なお、本セキュリティシステムは、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。
図1において、セキュリティシステムは、子局1と、親局2とを含む。
子局1は、センサー部1aと、無線送受信部1bと、アンテナ1cと、電源部1dと、通信制御部1eと、送信間隔入力部1fとを含む。
親局2は、無線送受信部2aと、アンテナ2bと、制御部2cとを含む。
子局1は、センサー部1aの検出結果を親局2に無線送信する。親局2は、子局1から無線送信されたセンサー部1aの検出結果を受信する。親局2(具体的には、制御部2c)は、子局1から受信したセンサー部1aの検出結果をセンター等の管理装置(不図示)に通知する。
センサー部1aは、例えば、火災センサーであり、危険な状態を検出する。なお、センサー部1aは、火災センサーに限らず、適宜に変更可能である。例えば、センサー部1aは、磁気スイッチ、人感センサー、ガスセンサー、温度センサーまたは湿度センサーでもよい。
無線送受信部1bは、子局通信部の一例であり、アンテナ1cを用いて、親局2と無線通信する。
電源部1dは、子局1の電源であり、例えば、アルカリ電池などの一次電池や、ニッケル水素電池などの二次電池、または太陽電池に接続されたキャパシタなどである。
通信制御部1eは、電源部1dにて供給される電力を無線送受信部1bに定期的に供給する。また、通信制御部1eは、電力が供給された無線送受信部1bから子局1が稼動していることを示す稼動情報を送信する。なお、稼動情報は、所定情報の一例である。また、所定情報は、稼動情報に限らず適宜に変更可能である。
本実施例では、通信制御部1eは、スイッチ1e1と、送信間隔記憶部1e2と、タイマー部1e3と、制御部1e4とを含む。
スイッチ1e1は、電源部1dから無線送受信部1bへの電力供給を制御する。
送信間隔記憶部1e2は、例えば、不揮発性メモリで、所定時間を示すタイマー値を格納する。このタイマー値は、例えば、工場出荷時に送信間隔記憶部1e2に格納されてもよいし、ユーザが送信間隔入力部1fを用いて設定してもよい。
タイマー部1e3は、送信間隔記憶部1e2に格納されたタイマー値をカウントする。
制御部1e4は、例えば、CPU等のコンピュータである。
制御部1e4は、送信間隔記憶部1e2に格納されたタイマー値をタイマー部1e3に設定し、その後、タイマー部1e3にそのタイマー値をカウントさせる。また、制御部1e4は、タイマー部1e3がタイマー値をカウントすると、再度、送信間隔記憶部1e2に格納されたタイマー値をタイマー部1e3に設定し、その後、タイマー部1e3にタイマー値をカウントさせる。このため、タイマー部1e3は、所定時間を繰り返しカウントする。
また、制御部1e4は、タイマー部1e3が所定時間をカウントするたびに、スイッチ1e1をオンにして無線送受信部1bに電源部1dの電力を供給する。制御部1e4は、稼動情報を送信する送信処理を、電力が供給された無線送受信部1bに実行させる。
また、制御部1e4は、無線送受信部1bが稼動情報を送信すると、スイッチ1bをオフにして電源部1dから無線送受信部1bへの電力供給を中止する。
また、制御部1e4は、センサー部1aが危険状態(例えば、火炎が発生している状態)を検出すると、スイッチ1e1をオンして、そのセンサー部1aの検出結果を親局2へ送信する送信処理を無線送受信部1bに実行させる。
送信間隔入力部1fは、例えば、ディップスイッチである。なお、送信間隔入力部1fは、ディップスイッチに限らず適宜に変更可能である。例えば、送信間隔入力部1fは、押ボタンまたはジャンパスイッチでもよい。
送信間隔入力部1fは、ユーザから入力されたタイマー値を受け付ける。送信間隔入力部1fがタイマー値を受け付けると、制御部1e4は、その受け付けられたタイマー値を送信間隔記憶部1e2に格納する。このため、タイマー値は、子局側で設定される。なお、工場出荷時にタイマー値が送信間隔記憶部1e2に格納される場合、送信間隔入力部1fは省略されてもよい。
親局2の無線送受信部2aは、親局通信部の一例であり、子局1の無線送受信部1bと無線通信する。無線送受信部2aは、無線送受信部1bが送信した稼動情報を、アンテナ2bを介して受信する。
制御部2cは、CPU等のコンピュータであり、管理部の一例である。
制御部2cは、無線送受信部2aが子局1から稼動情報を定期的に受信しているか否かに基づいて、子局1の稼動状況を管理する。
例えば、制御部2cは、無線送受信部2aが子局1から稼動情報を定期的に受信している場合には、子局1は稼動していると判断する。一方、無線送受信部2aが子局1から稼動情報を定期的に受信していない場合には、制御部2cは、子局1に異常が発生して子局1は稼動情報を定期的に送信できなくなったと判断する。
次に、動作を説明する。
図2は、第1実施例の動作を説明するためのフローチャートである。以下、図2を参照して、第1実施例の動作を説明する。
なお、送信間隔記憶部1e2には、送信間隔となるタイマー値が格納されているものとする。
子局1の電源スイッチ(不図示)が操作されると、子局1は、ステップ201を実行する。
ステップ201では、電源部1dは、子局1に電力を供給する。
具体的には、電源部1dは、センサー部1aと、通信制御部1eと、送信間隔入力部1fに電力を供給する。制御部1e4は、電源部1dから電力を受け付けると、スイッチ1e1をオンにして電源部1dから出力された電力を無線送受信部1bに供給する。また、制御部1e4は、電源部1dから電力を受け付けると、ステップ202を実行する。
ステップ202では、制御部1e4は、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値をタイマー部1e3にセットする。制御部1e4は、タイマー値をタイマー部1e3にセットすると、ステップ203を実行する。
ステップ203では、制御部1e4は、スイッチ1e1をオフにして電源部1dから無線送受信部1bへの電力供給を中止する。このとき、制御部1e4は、電源部1dから送信間隔入力部1fおよび送信間隔記憶部1e2への電力供給を中止してもよい。制御部1e4は、スイッチ1e1をオフにすると、ステップ204を実行する。
ステップ204では、制御部1e4は、タイマー部1e3の値を「1」だけカウントダウンする。制御部1e4は、タイマー部1e3の値をカウントダウンすると、ステップ205を実行する。
ステップ205では、制御部1e4は、タイマー部1e3がタイマー値をカウントしたか否かを判断する。換言すると、制御部1e4は、タイマー部1e3が所定時間をカウントしたか否か(タイムアップしたか否か)を判断する。
タイマー部1e3がタイマー値をカウントしていない場合、制御部1e4は、ステップ204を実行し、一方、タイマー部1e3がタイマー値をカウントした場合、制御部1e4は、ステップ206を実行する。
ステップ206では、制御部1e4は、スイッチ1e1をオンにして無線送受信部1bに電源部1dが出力する電力を供給する。なお、ステップ203で、制御部1e4が電源部1dから送信間隔入力部1fおよび送信間隔記憶部1e2への電力供給を中止した場合、制御部1e4は、ステップ206で、送信間隔入力部1fおよび送信間隔記憶部1e2に、電源部1dの電力を供給する。
制御部1e4は、ステップ206を終了すると、ステップ207を実行する。
ステップ207では、制御部1e4は、子局1の稼動情報を親局2へ送信する送信処理を、電力が供給された無線送受信部1bに実行させる。なお、無線送受信部1bは、アンテナ1cから稼動情報を送信する。
無線送受信部1bがアンテナ1cから稼動情報を送信すると、親局2は、ステップ208を実行する。
ステップ208では、無線送受信部2aは、アンテナ2bを介して、子局1から送信された稼動情報を受信する。無線送受信部2aは、その受信された稼動情報を制御部2cに出力する。制御部2cは、稼動情報を受け付けると、ステップ209を実行する。
ステップ209では、制御部2cは、無線送受信部2aが子局1から稼動情報を定期的に受信しているか否かに基づいて、子局1の稼動状況を管理する。例えば、制御部2cは、無線送受信部2aが子局1から稼動情報を定期的に受信している場合には、子局1は稼動していると判断し、また、無線送受信部2aが子局1から稼動情報を定期的に受信していない場合には、子局1が稼動していないと判断する。
また、制御部2cは、稼動確認を子局1へ送信する送信処理を無線送受信部2aに実行させる。無線送受信部2aは、アンテナ2bから稼動確認を送信する。
無線送受信部2aがアンテナ2bから稼動確認を送信すると、親局2は、ステップ210を実行し、子局1は、ステップ211を実行する。
ステップ210では、親局2は、受信待ち状態になる。
また、ステップ211では、無線送受信部1bは、アンテナ1cを介して、親局2から送信された稼動確認を受信する。無線送受信部1bは、その受信された稼動確認を制御部1e4に出力する。制御部1e4は、稼動確認を受け付けると、ステップ202を実行する。
本実施例によれば、通信制御部1eは、電源部1dの電力を無線送受信部1bに定期的に供給し、電力が供給された無線送受信部1bに稼動情報(所定情報)を送信させる。しかしながら、子局1に異常が生じると、稼動情報は定期的に送信されなくなる。親局2は、その稼動情報が定期的に受信されたか否かに基づいて、子局1の稼動状況を管理する。
このため、無線送受信部1bに電力が常時供給される場合に比べて、無線送受信部1bでの消費電流を少なくすることが可能になる。したがって、子局1の消費電流を抑えることが可能になる。
よって、電源部1dの小型化が可能となり、子局1の設置場所の自由度が増す。また、長期間電池交換不要のセキュリティシステムを構築することが可能になる。また、電源部1dとして、太陽電池など、供給電力の少ないデバイスを用いることが可能になる。
また、本実施例では、制御部1e4は、タイマー部1e3が所定時間をカウントするたびにスイッチ1e1をオンにして無線送受信部1bに電源部1dの電力を供給し、電力が供給された無線送受信部1bに稼動情報を送信させる。また、制御部1e4は、無線送受信部1bが稼動情報を送信すると、スイッチ1e1をオフにして無線送受信部1bに対する電源部1dの電力供給を中止する。
この場合、タイマー部1e3が、電源部1dの電力を無線送受信部1bに間欠的に供給するタイミングを生成することが可能になる。
なお、第1実施例では所定情報として稼動情報を用いたが、所定情報は稼動情報に限らず適宜に変更可能である。例えば、所定情報として、子局1の固有の識別情報を用いてもよい。
この場合、親局2は、子局1の固有の識別情報を定期的に受信したか否かに基づいて、子局1の稼動状況を管理する。例えば、制御部2cは、無線送受信部2aが子局1の固有の識別情報を定期的に受信している場合には、子局1は稼動していると判断し、また、無線送受信部2aが子局1の固有の識別情報を定期的に受信していない場合には、子局1が稼動していないと判断する。
次に、第2実施例を説明する。
図3は、本発明の第2実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。本セキュリティシステムも、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。図3において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第2実施例と第1実施例との主な相違点は、親局20が子局10を検証する点である。具体的には、子局10は、自己の固有の識別情報を親局20に送信し、親局20は、子局10から受信した識別情報が予め親局20に登録されているか否かを確認し、その確認結果に基づいて子局10を検証する。
以下、第1実施例と異なる部分を中心に第2実施例を説明する。
図3において、セキュリティシステムは、子局10と、親局20とを含む。
子局10は、図1に示した子局1が有する制御部1e4の代わりに制御部10bを含み、さらに、子局ID記憶部10aを含む。具体的には、子局10は、子局ID記憶部10aと、制御部10bと、センサー部1aと、無線送受信部1bと、アンテナ1cと、電源部1dと、通信制御部10eと、送信間隔入力部1fとを含む。
子局ID記憶部10aは、自己情報格納部の一例であり、子局10の固有の識別情報(以下「ID」と称する。)を格納する。
制御部10bは、例えば、CPU等のコンピュータである。
制御部10bは、制御部1e4と同様に動作する。
ただし、制御部10bは、制御部1e4と異なり、電力が供給された無線送受信部1bに、子局ID記憶部10aに格納されているIDを稼動情報とともに送信させる。
親局20は、図1に示した親局2が有する制御部2cの代わりに制御部20eを含み、また、ユーザI/F(インタフェース)部20aと、通信部20bと、子局ID記憶部20fと、警報報知部20dとを含む。具体的には、親局20は、ユーザI/F部20aと、通信部20bと、子局ID記憶部20fと、警報報知部20dと、制御部20eと、無線送受信部2aと、アンテナ2bとを含む。
親局20(具体的には、制御部20e)は、子局10から受信したセンサー部1aの検出結果を、通信部20bからセンター等の管理装置(不図示)に通知する。
ユーザI/F部20aは、例えば、キーボード、テンキーまたはバーコードリーダであり、ユーザからの入力を受け付ける。
通信部20bは、センター等の管理装置(不図示)、子局10のユーザのPC(パーソナルコンピュータ)、または、子局10のユーザの携帯電話機と通信する。
子局ID記憶部20fは、子局情報格納部の一例であり、親局20が管理可能な子局の識別情報(ID)を格納する。例えば、子局ID記憶部20fは、ユーザI/F部20aが受け付けたIDを格納する。なお、子局ID記憶部20fは、通信部20bがセンターまたは携帯電話機から受け付けたIDを格納しても、また受け付ける可能性のあるIDを予め工場出荷時に格納してもよい。
警報報知部20dは、例えば、LED、LCD、フラッシュライトまたはブザーであり、警報を発する。
制御部20eは、管理部の一例である。
制御部20eは、図1に示した制御部2cと同様に動作して、子局10の稼動状況を管理する。
ただし、制御部20eは、制御部2cと異なり、無線送受信部2aにて受信されたIDが子局ID記憶部20fに格納されているすべてのIDと異なる場合、警報報知部20dに異常通知を出力する。警報報知部20dは、異常通知を受け付けると、警報を発する。
なお、制御部20eは、無線送受信部2aにて受信されたIDが子局ID記憶部20fに格納されているすべてのIDと異なる場合、通信部20bを介して、子局10のユーザのPCまたは子局10のユーザの携帯電話機に、異常通知を出力してもよい。
次に、動作を説明する。
図4は、図3に示したセキュリティシステムの動作を説明するためのフローチャートである。図4において、図2に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。なお、各ステップを実行する構成要素としては、子局1が子局10となり、制御部1e4が制御部10bになり、親局2が親局20となり、制御部2cが制御部20eになる。
以下、図4を参照して第2実施例の動作を第1実施例と異なる点を中心に説明する。
制御部10bは、ステップ206が終了すると、ステップ401を実行する。
ステップ401では、制御部10bは、子局ID記憶部10aに格納されているIDを読み出す。制御部10bは、子局10の稼動情報およびその読み出されたIDを親局20へ送信する送信処理を、電力が供給された無線送受信部1bに実行させる。
無線送受信部1bがアンテナ1cから稼動情報およびIDを送信すると、親局20は、ステップ402を実行する。
ステップ402では、無線送受信部2aは、アンテナ2bを介して、子局10から送信された稼動情報およびIDを受信する。無線送受信部2aは、その受信された稼動情報およびIDを制御部20eに出力する。制御部20eは、稼動情報およびIDを受け付けると、ステップ403を実行する。
ステップ403では、制御部20eは、無線送受信部2aにて受信されたIDが子局ID記憶部20fに格納されているか否かを判断する。
制御部20eは、その受信されたIDが子局ID記憶部20fに格納されている場合、そのIDを送信した子局10は親局20によって管理可能であると判断し、検証OKと判定する。
一方、制御部20eは、その受信されたIDが子局ID記憶部20fに格納されていない場合、すなわち、そのIDが、子局ID記憶部20fに格納されているすべてのIDと異なる場合と、そのIDを送信した子局10を管理すべきでないと判断し、検証NGと判定する。
制御部20eは、ステップ403を終了すると、ステップ404を実行する。
ステップ404では、制御部20eは、ステップ403での判定結果が検証OKであるか否かを判断する。制御部20eは、ステップ403での判定結果が検証OKである場合、ステップ405を実行し、一方、ステップ403での判定結果が検証OKでない場合、ステップ406を実行する。
ステップ405では、制御部20eは、無線送受信部2aから受け付けた稼動情報に基づいて、子局10の稼動状況を管理する。また、制御部20eは、その受信されたIDに該当する子局10へ稼動確認を送信する送信処理を、無線送受信部2aに実行させる。
無線送受信部2aがアンテナ2bから稼動確認を送信すると、親局20は、ステップ210を実行し、子局10は、ステップ211を実行する。
一方、ステップ406では、制御部20eは、警報報知部20dに異常通知を出力する。警報報知部20dは、異常通知を受け付けると警報を発する。なお、制御部20eは、通信部20bを介して、子局10のユーザのPCまたは子局10のユーザの携帯電話機に、異常通知を出力してもよい。
本実施例によれば、親局20は、自己が管理可能な子局と異なる子局(つまり、不正な子局)から稼動情報が送信されると、異常通知を出力する。このため、不正な子局の利用を防止することが可能になる。また、親局20は、自己が管理可能な子局10のみを管理でき、また、親局10が管理可能な子局10と異なる不正な子局が、親局20の管理下に置かれることを防止できる。
次に、第3実施例を説明する。
図5は、本発明の第3実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。本セキュリティシステムも、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。図5において、図3に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第3実施例と第2実施例との主な相違点は、親局21が、子局10から送信される稼動情報の送信間隔を監視する点である。
以下、第2実施例と異なる部分を中心に第3実施例を説明する。
図5において、セキュリティシステムは、子局10と、親局21とを含む。
親局21は、図3に示した親局20が有する制御部20eの代わりに制御部21cを含み、また、子局送信監視間隔記憶部21aと、タイマー部21bとを含む。具体的には、親局21は、無線送受信部2aと、アンテナ2bと、ユーザI/F部20aと、通信部20bと、子局ID記憶部20fと、警報報知部20dと、子局送信監視間隔記憶部21aと、タイマー部21bと、制御部21cとを含む。
親局21(具体的には、制御部21c)は、子局10から受信した検出結果を、通信部20bからセンター等の管理装置(不図示)に通知する。
子局送信監視間隔記憶部21aは、監視用タイマー値を格納する。なお、監視用タイマー値は、子局10から送信される稼動情報の送信間隔を監視するための値である。具体的には、監視用タイマー値は、子局10の送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値に所定値を付加した値である。例えば、送信間隔記憶部1e2がタイマー値として10秒を格納している場合、子局送信監視間隔記憶部21aの監視用タイマー値は、11秒となる。
監視用タイマー値は、例えば、ユーザI/F部20aから入力されたり、通信部20bによってセンターまたは携帯電話機から受け付けられたりする。
タイマー部21bは、子局送信監視間隔記憶部21aに格納された監視用タイマー値をカウントする。
制御部21cは、管理部の一例である。
制御部21cは、図3に示した制御部20eと同様に動作して、子局10の稼動状況を管理する。
ただし、制御部21cは、制御部20eと異なり、検証OKと判定すると、子局送信監視間隔記憶部21aに格納されている監視用タイマー値をタイマー部21bに設定する。また、制御部21cは、子局10から稼動情報を受信する前に、タイマー部21bが監視用タイマー値をカウントすると、異常通知を出力する。
次に、動作を説明する。
図6は、図5に示したセキュリティシステムの動作を説明するためのフローチャートである。図6において、図4に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。なお、各ステップを実行する構成要素としては、親局20が親局21となり、制御部20eが制御部21cになる。
以下、図6を参照して第3実施例の動作を第2実施例と異なる点を中心に説明する。
親局21に電源が投入されると、親局21は、受信待ち状態となる。
親局21が受信待ち状態のとき、子局10がステップ401にて稼動情報とIDとを送信すると、親局21の無線送受信部2aは、その送信された稼動情報およびIDを受信する。無線送受信部2aは、その受信された稼動情報およびIDを制御部21cに出力する。
制御部21cは、稼動情報およびIDを受け付けると、ステップ403およびステップ404を実行する。その後、制御部21cは、ステップ405またはステップ406を実行する。その後、制御部21cは、ステップ405またはステップ406を実行すると、その後、ステップ601を実行する。
ステップ601では、制御部21cは、子局送信監視間隔記憶部21aに格納されている監視用タイマー値をタイマー部21bにセットする。制御部21cは、監視用タイマー値をタイマー部21bにセットすると、ステップ602を実行する。
ステップ602では、制御部21cは、タイマー部21bの値を「1」だけカウントダウンする。制御部21cは、タイマー部21bの値をカウントダウンすると、ステップ603を実行する。
ステップ603では、制御部21cは、タイマー部21bが監視用タイマー値をカウントしたか否かを判断する。換言すると、制御部21cは、タイマー部21bがタイムアップしたか否かを判断する。
タイマー部21bが監視用タイマー値をカウントしていない場合、制御部21cは、ステップ604を実行する。
ステップ604では、制御部21cは、無線送受信部2aが子局10から稼動情報およびIDを受信したか否かを判断する。
無線送受信部2aが子局10から稼動情報およびIDを受信していない場合、制御部21cは、ステップ602を実行する。一方、無線送受信部2aが子局10から稼動情報およびIDを受信した場合、制御部21cは、ステップ403を実行する。
一方、ステップ603にて、タイマー部21bが監視用タイマー値をアップした場合、制御部21cは、ステップ406を実行する。このため、親局21に設定されたタイマー値の間に、子局10からの稼動情報を受信できない場合、異常通知が出力される。
ステップ405では、制御部21cは、無線送受信部2aから受け付けた稼動情報に基づいて、子局10の稼動状況を管理する。また、制御部21cは、その受信されたIDに該当する子局10へ稼動確認を送信する送信処理を、無線送受信部2aに実行させる。
無線送受信部2aがアンテナ2bから稼動確認を送信すると、親局21は、ステップ601に戻り、子局送信監視間隔記憶部21aの監視用タイマー値をタイマー部21bに再度セットする。また、子局10は、ステップ211を実行し、ステップ202に戻り、送信間隔記憶部1e2のタイマー値をタイマー部1e3に再度セットし。親局21、子局10共にタイマーカウントダウンを開始する。
本実施例によれば、制御部21cは、稼動情報の送信間隔を監視する。このため、稼動情報の送信間隔が予め定められた間隔と異なる場合、その送信情報を送信した子局が異常状態(例えば、不正な子局である状態または非稼動状態)であると判定することが可能となる。
なお、第2実施例および第3実施例では、所定情報として稼動情報を用いたが、所定情報は稼動情報に限らず適宜に変更可能である。例えば、子局10の識別情報を、所定情報として兼用してもよい。この場合、識別情報が、子局検証用と稼動状況管理用とに兼用されるため、子局10が送信する情報を少なくすることが可能になる。
次に、第4実施例を説明する。
図7は、本発明の第4実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。本セキュリティシステムも、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。図7において、図3に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第4実施例と第2実施例との主な相違点は、各子局12が、無線送受信部1bが情報を送信中である旨を知らせる無線送信タイミング表示部12aを有する点である。
以下、第2実施例と異なる部分を中心に第4実施例を説明する。
図7において、セキュリティシステムは、複数の子局12と、親局22とを含む。なお、各子局12は同一構成である。
子局12は、図3に示した子局10が有する制御部10bの代わりに制御部12bを含み、さらに、無線送信タイミング表示部12aを含む。具体的には、子局12は、無線送信タイミング表示部12aと、子局ID記憶部10aと、センサー部1aと、無線送受信部1bと、アンテナ1cと、電源部1dと、通信制御部12eと、送信間隔入力部1fとを含む。
無線送信タイミング表示部12aは、出力部の一例であり、例えば、LEDまたはLCDである。無線送信タイミング表示部12aは、無線送受信部1bが情報を送信している際に、無線送受信部1bが情報を送信中である旨を表示する。なお、出力部は、表示部に限らず適宜に変更可能であり、例えば、ブザーでもよい。
制御部12bは、例えば、CPU等のコンピュータである。
制御部12bは、制御部10bと同様に動作する。
ただし、制御部12bは、制御部10bと異なり、無線送受信部1bが情報を送信している際に、無線送受信部1bが情報を送信中である旨を、無線送信タイミング表示部12aに表示する。
親局22は、図3に示した親局20から警報報知部20dを省略した親局である。
次に、動作を説明する。
図8は、図7に示したセキュリティシステムの動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、図8Aは、子局12が親局22に登録される際の動作を説明するためのフローチャートである。また、図8Bは、通常動作時の動作を説明するためのフローチャートである。
図8において、図4に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。なお、各ステップを実行する構成要素としては、親局20が親局21となり、制御部20eが制御部21cになる。
以下、図8を参照して第4実施例の動作を第2実施例と異なる点を中心に説明する。
まず、図8Aを参照して、子局12が親局22に登録される際の動作を説明する。
各子局12の無線送信タイミング表示部12aは、無線送受信部1bが情報を送信している際に、無線送受信部1bが情報を送信中である旨を表示する。
ステップ801では、ユーザは、新たな子局12を親局22に登録しようとする場合、他の子局12の無線送信タイミング表示部12aが、無線送受信部1bが情報を送信中である旨を表示していないことを目視で確認する。ユーザは、その確認を行うと、新たな子局12に電源を投入するために、その新たな子局12の電源スイッチ(不図示)を操作する。電源スイッチが操作されると、新たな子局12は、ステップ201を実行する。
また、親局22の制御部20eは、ステップ402にて受信された稼動情報およびIDを受け付けると、ステップ802を実行する。
ステップ802では、制御部20eは、その受け付けられたIDを新子局IDとして子局ID記憶テーブル20cに追加する。制御部20eは、ステップ802を終了すると、ステップ405を実行する。制御部20eは、ステップ405を終了すると、通常動作を行う。
また、子局12の制御部12bは、ステップ211を終了すると、通常動作を行う。
通常動作は、図8Bに示したとおりである。なお、通常動作として、図4に示した動作を実行してもよい。また、親局22として親局21が用いられた場合、通常動作として図6に示した動作を実行してもよい。
また、各子局12の無線送信タイミング表示部12aは、無線送受信部1bが情報を送信している際に、無線送受信部1bが情報を送信中である旨を表示したが、逆に無線送受信部1bが情報を送信していない旨を表示して、それを目視してもよい。
図9は、上記第4実施例の動作を説明するためのタイムチャートである。
具体的には、図9は、図7の親局22が子局aないしnと通信している状況下で、新たな子局xが追加された際の動作を説明するためのタイムチャートである。
図9に示すように、ユーザは、子局xより送信される稼動情報が、他の子局から送信される稼動情報と重ならないように、子局xの稼動情報の送信タイミングを設定することが可能になる。
本実施例によれば、各子局12は通信中もしくは非通信中である旨を知らせるので、ユーザは、他の子局12が通信中であるか否か確認できる。したがって、ユーザは、複数の子局から送信される稼動情報の送信タイミングが互いに異なるように、タイマー値を設定することが可能になる。したがって、稼動情報が重なって、親局がその稼動情報を認識できなくなる可能性を少なくすることが可能になる。
次に、第5実施例を説明する。
図10は、本発明の第5実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。本セキュリティシステムも、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。図10において、図7に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第5実施例と第4実施例との主な相違点は、各子局13の稼動情報の送信タイミングが重ならないように、親局23が、各子局13の稼動情報の送信タイミングを設定する点である。
以下、第4実施例と異なる部分を中心に第5実施例を説明する。
図10において、セキュリティシステムは、複数の子局13と、親局23とを含む。なお、各子局13は同一構成である。
子局13は、図7に示した子局12が有する無線送信タイミング表示部12aおよび送信間隔入力部1fを必要とせず、また、制御部12bの代わりに制御部13aを含む。具体的には、子局13は、子局ID記憶部10aと、センサー部1aと、無線送受信部1bと、アンテナ1cと、電源部1dと、通信制御部13eとを含む。
制御部13aは、例えば、CPU等のコンピュータである。
制御部13aは、図3に示した制御部10bと同様に動作する。
ただし、制御部13aは、無線送受信部1bが親局23から送信された送信間隔となるタイマー値を受信すると、その受信されたタイマー値をタイマー部1e3にカウントさせる。
親局23は、図7に示した親局22が有する制御部20eの代わりに制御部23dを含み、また、子局送信間隔記憶部23aと、カウンタ23bと、子局送信タイミングテーブル23cと、を含む。具体的には、親局23は、無線送受信部2aと、アンテナ2bと、ユーザI/F部20aと、通信部20bと、子局ID記憶テーブル20cと、子局送信間隔記憶部23aと、カウンタ23bと、子局送信タイミングテーブル23cと、制御部23dとを含む。
親局23(具体的には、制御部23d)は、子局13から受信した検出結果を、通信部20bからセンター等の管理装置(不図示)に通知する。
子局ID記憶テーブル20cには、親局23が管理している子局13のIDが記憶されている。
子局送信間隔記憶部23aは、子局13の送信間隔Aを格納する。
なお、子局送信間隔記憶部23aは、子局のIDと関連付けて送信間隔を記憶してもよい。図11は、子局のIDと送信間隔とを関連づけて記憶する子局送信間隔記憶部23aの一例を示した説明図である。図11において、子局送信間隔記憶部23aは、親局23が管理可能な子局13のID23a1と、そのIDにて識別される子局13の稼動情報の送信間隔23a2とを関連づけて格納する。
この場合、子局13が親局23にIDを送る際に、子局13が記憶している送信間隔をIDと併せて送り、親局23(具体的には、制御部23d)が、子局13から送信されたIDおよび送信間隔を関連づけて子局送信間隔記憶部23aに記憶してもよい。また、親局23が管理することが予測される子局のIDと送信間隔を、あらかじめ親局23の子局送信間隔記憶部23aにテーブルとして記憶しておいてもよい。
図10に戻って、カウンタ23bは、特定時間(0〜tz)を繰り返しカウントして、稼動情報の送信タイミングを規定するための基準時刻を生成する。なお、特定時間は、送信間隔Aの正の整数倍である。
子局送信タイミングテーブル23cは、親局23が管理している子局のIDと、そのIDにて識別される子局13の稼動情報の送信タイミング(カウンタ23bのカウント値)とを関連づけて格納する。
図12は、子局送信タイミングテーブル23cの一例を示した説明図である。
図12において、子局送信タイミングテーブル23cは、親局23が管理している子局のID23c1と、そのIDにて識別される子局13の稼動情報の送信タイミング(カウンタ23bのカウント値)23c2とを関連づけて格納する。なお、図12では、1つのID23c1に対して3つの送信タイミングを設けているが、送信タイミングの数は適宜に変更可能である。
図13は、図12に示した子局送信タイミングテーブル23cに格納された子局13の稼動情報の送信タイミングを説明するための説明図である。
図13において、図12で示したものと同じものには同一符号を付してある。なお、図13において、斜線で示した時間帯が、子局13にて稼動情報が送信される時間帯である。各々の子局は送信間隔A毎に送信を行う。
図10に戻って、制御部23dは、管理部の一例である。
制御部23dは、図7に示した制御部20eと同様に動作して、子局13の稼動状況を管理する。
ただし、制御部23dは、制御部20eと異なり、子局13による稼動情報の送信タイミングが複数の子局13で異なるように、タイマー値を子局13のそれぞれへ送信する送信処理を、無線送受信部1bに実行させる。
次に、動作を説明する。
図14は、第5実施例の動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、図14は、子局13が親局23に登録される際の動作を説明するためのフローチャートである。
図14において、図8に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。なお、各ステップを実行する構成要素としては、子局12が子局13となり、制御部12bが制御部13aになり、親局22が親局23となり、制御部20eが制御部23dとなる。
以下、図14を参照して第5実施例の動作を第4実施例と異なる点を中心に説明する。
親局23のカウンタ23bは、特定時間を繰り返しカウントしている。
新たな子局13は、ユーザによって電源スイッチ(不図示)が操作されると、ステップ201を実行する。
子局13の制御部13aは、ステップ201を終了すると、ステップ1401を実行する。
ステップ1401では、制御部13aは、無線送受信部1bの出力を参照して、無線送受信部1bが使用するチャネルの電波の有無を調べる。制御部13aは、ステップ1401を終了すると、ステップ1402を実行する。
ステップ1402では、制御部13aは、ステップ1402での調査結果が、無線送受信部1bが使用するチャネルの電波があることを示しているか、即ち他の子局から、今現在電波が出ているか否かを判断する。
制御部13aは、無線送受信部1bが使用するチャネルの電波がある場合、ステップ1401を実行し、一方、無線送受信部1bが使用するチャネルの電波がない場合、ステップ1403を実行する。
ステップ1403では、制御部13aは、親局23に設定要求および自己のIDを送信する送信処理を無線送受信部1bに実行させる。このため、子局13は、他の子局13が無線通信していないタイミングで、親局23に設定要求およびIDを送信する。
無線送受信部1bが設定要求およびIDを送信すると、親局23は、ステップ1404を実行する。
ステップ1404では、親局23の無線送受信部2aは、子局13から送信された設定要求およびIDを受信する。無線送受信部2aは、その受信された設定要求およびIDを制御部23dに出力する。制御部23dは、設定要求およびIDを受け付けると、ステップ1405を実行する。
ステップ1405では、制御部23dは、カウンタ23bのカウント値を取得する。続いて、制御部23dは、その受け付けられたIDを子局ID記憶テーブル20cに追加し、子局送信間隔記憶部23aに格納されている送信間隔を読み取る。
続いて、制御部23dは、0≦(t(取得カウント値)±Y(読み取られた送信間隔)×n)≦tz(カウンタ23bで生成される特定時間)(ただし、n=0、1、2、3・・・)で算出される値を、そのIDにて特定される子局13が稼動情報を送信するタイミングとして算出する。即ち、算出されるカウント値txは(t±Y×n)で算出される値であって、0以上、かつtz以下のものが子局送信タイミングとして算出される。
例えば、図13のように、取得カウント値がt1、読み取られた送信間隔がAの場合、タイミング値は上記の式より(t1±A×n)となり、算出されるタイミング値は、t1+A×1(=t3)、t1−A×1(=t0)、t1+A×2(=t5)、t1−A×2、t1+A×3(=t7)、t1−A×3・・・となる。これらのタイミング値の候補の中で、0以上、tz以下の範囲に収まる値は、t0とt7を除いた、t3とt5である。制御部23dは、このt3とt5を、そのIDにて特定される子局13が稼動情報を送信するタイミング値として、そのIDとその算出された送信タイミングとを関連づけて子局送信タイミングテーブル23cに格納する(図12参照)。
また、制御部23dは、そのIDを新子局IDとして、子局ID記憶テーブル20cに追加する。
制御部23dは、ステップ1405を終了すると、ステップ1406を実行する。
ステップ1406では、制御部23dは、そのIDを送信した子局13に対して、設定了承通知と、ステップ1405にて読み取られた送信間隔(タイマー値)とを送信する。
ステップ1406が終了すると、親局23は通常動作を行い、子局13はステップ1407を実行する。
ステップ1407では、子局13の無線送受信部1bが、設定了承通知および送信間隔を受信する。無線送受信部1bは、その受信された設定了承通知および送信間隔を、制御部13aに出力する。制御部13aは、その送信間隔を送信間隔記憶部1e2に格納する。その後、子局13は、通常動作を実行する。
第5実施例の通常動作は、第4実施例の通常動作と同様である。なお、第5実施例の通常動作を、第2実施例の動作または第3実施例の動作としてもよい。
図15は、第5実施例の動作を説明するためのタイムチャートである。
具体的には、図15は、親局23が子局aないしnと通信している状況下で、新たな子局xが追加された例を説明するためのタイムチャートである。
図15に示すように、親局23は、子局xより送信される稼動情報が、他の子局から送信される稼動情報と重ならないように、子局xの稼動情報の送信タイミングを設定することが可能になる。
本実施例によれば、親局23は、子局13による稼動情報の送信タイミングを、複数の子局13間で異なるように設定する。したがって、稼動情報が重なって、親局23がその稼動情報を認識できなくなる可能性を少なくすることが可能になる。また、親局23が自動的に子局13による稼動情報の送信タイミングを設定するため、ユーザが、子局13による稼動情報の送信タイミングを設定する必要がなくなる。
また、本実施例では、親局23は、複数の子局13間で互いに異なるように設定された、子局13ごとの稼動情報の送信タイミングを格納する子局送信タイミングテーブル23cを有し、子局送信タイミングテーブル23cに格納されている子局13ごとの稼動情報の送信タイミングに応じて送信間隔(タイマー値)を子局13のそれぞれへ送信する。
このため、親局23は、子局13ごとの稼動情報の送信タイミングを管理することが可能になる。
次に、第6実施例を説明する。
図16は、本発明の第6実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。本セキュリティシステムも、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。図16において、図10に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第6実施例と第5実施例との主な相違点は、各子局13の稼動情報の送信タイミングと親局24で設定した送信タイミングとの間にずれが生じると、そのずれが少なくなるように、親局24が各子局13の稼動情報の送信タイミングを調整する点である。
以下、第5実施例と異なる部分を中心に第6実施例を説明する。
図16において、セキュリティシステムは、複数の子局13と、親局24とを含む。
親局24は、図10に示した親局23が有する制御部23dの代わりに制御部24cを含み、また、タイマー部24aと誤差許容範囲記憶部24bとを含む。具体的には、親局24は、無線送受信部2aと、アンテナ2bと、ユーザI/F部20aと、通信部20bと、子局ID記憶テーブル20cと、子局送信間隔記憶部23aと、カウンタ23bと、子局送信タイミングテーブル23cと、タイマー部24aと、誤差許容範囲記憶部24bと、制御部24cとを含む。
親局24(具体的には、制御部24c)は、子局13から受信した検出結果を、通信部20bからセンター等の管理装置(不図示)に通知する。
タイマー部24aは、制御部24cによって制御される。
誤差許容範囲記憶部24bは、子局13の稼動情報の送信タイミングと親局24で設定した送信タイミングとのずれ(誤差)の許容範囲を格納する。
制御部24cは、管理部の一例である。
制御部24cは、図10に示した制御部23dと同様に動作して、子局13の稼動状況を管理する。
ただし、制御部24cは、制御部23dと異なり、無線送受信部2aがIDとともに稼動情報を受信したタイミングと、そのIDと関連づけられて子局送信タイミングテーブル23cに格納された送信タイミングとの間にずれが生じた場合、その稼動情報を送信した子局13のタイマー部1e3の動作開始タイミングを、そのずれに基づいて生成する。
また、制御部24cは、その生成された動作開始タイミングで稼動確認(タイマー開始情報)をその稼動情報を送信した子局13に送信する送信処理を、無線送受信部2aに実行させる。その子局13の制御部13aは、無線送受信部1bが稼動確認を受信すると、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値をタイマー部1e3にセットし、その後、タイマー部1e3を動作させる。
次に、動作を説明する。
図17は、第6実施例の動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、図17は、通常動作を説明するためのフローチャートである。なお、第6実施例の登録動作は、図14に示した動作(第5実施例の動作)と同様である。
図17において、図8Bに示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。なお、各ステップを実行する構成要素としては、子局12が子局13となり、制御部12bが制御部13aになり、親局22が親局24となり、制御部20eが制御部24cとなる。
以下、図17を参照して第6実施例の動作を第5実施例と異なる点を中心に説明する。
親局24は、ステップ402で稼動情報と子局13のIDを受信すると、ステップ1701を実行する。
ステップ1701では、制御部24cは、カウンタ23bのカウント値を取得する。この取得されたカウント値は、稼動情報の実際の受信タイミングとなる。
続いて、制御部24cは、その受信されたIDと関連づけて子局送信タイミングテーブル23cに格納されている送信タイミングを読み取る。この読み取られた送信タイミングは、親局24が設定した送信タイミングである。
続いて、制御部24cは、親局24が設定した送信タイミングと、実際の受信タイミングとを比較する。なお、親局24が設定した送信タイミングが複数ある場合、制御部24cは、その複数の送信タイミングの中で実際の受信タイミングに最も近い送信タイミングを選択し、その選択された送信タイミングと実際の受信タイミングとを比較する。その後、制御部24cは、親局24が設定した送信タイミングと実際の受信タイミングとのずれを算出する。
制御部24cは、ずれを算出すると、ステップ1702を実行する。
ステップ1702では、制御部24cは、その算出されたずれが、誤差許容範囲記憶部24bに格納されている許容範囲内か否かを判断する。
制御部24cは、そのずれが許容範囲内である場合にはステップ405を実行し、一方、そのずれが許容範囲内にない場合にはステップ1703を実行する。
ステップ1703では、制御部24cは、そのずれが小さくなるように稼動情報およびIDを送信した子局13の次回送信タイミングを調整するために、タイマー部24aにそのずれに応じた値を設定する。
例えば、実際の受信タイミングが、親局24が設定した送信タイミングよりも時間的に前にずれた場合、制御部24cは、そのずれをタイマー部24aにセットする。
また、実際の受信タイミングが、親局24が設定した送信タイミングよりも後にずれた場合、制御部24cは、受信されたIDと関連づけられて子局送信間隔記憶部23aに格納されている送信間隔を読み出し、その読み出された送信間隔からそのずれを差し引いた値を、タイマー部24aにセットする。
制御部24cは、ステップ1703を終了すると、ステップ1704を実行する。
ステップ1704では、制御部24cは、タイマー部24aの値を「1」だけカウントダウンする。制御部24cは、ステップ1704を終了すると、ステップ1705を実行する。
ステップ1705では、制御部24cは、タイマー部24aがタイムアップしたか否かを判断する。制御部24cは、タイマー部24aがタイムアップした場合には、ステップ405を実行し、また、タイマー部24aがタイムアップしていない場合には、ステップ1704を実行する。
なお、親局24は、第2実施例または第3実施例のように、子局13を検証してもよい。
次に、第6実施例において、複数の子局13に同時にずれが発生した場合の動作を説明する。
図18は、複数の子局13に同時にずれが発生した場合に、親局24が子局13のずれを1台ずつ調整していく動作を説明するためのフローチャートである。 図18において、図17に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。
以下、図18を参照して、図17に示した動作と異なる点を説明する。
ステップ1702では、制御部24cは、算出されたずれが許容範囲内であるとステップ405を実行し、一方、そのずれが許容範囲内でないとステップ1801を実行する。
ステップ1801では、制御部24cは、他の子局13の送信タイミングを調整中であると判断すると、ステップ405を実行し、一方、他の子局のタイミングを調整中でないと判断すると、ステップ1703を実行する。
この場合、1つのタイマー部24aで、複数の子局13の送信タイミングのずれを調整することが可能となる。
図19は、第6実施例の変形例を示すブロック図である。図19に示した親局24は、複数のタイマー部24aを有している。なお、タイマー部24aの数は、子局13の数より多いことが望ましい。
図19に示した親局24は、複数の子局13に同時にずれが発生した場合に、複数のタイマー部24aを用いて複数の子局13のずれを一括して調整する。
図20は、第6実施例の変形例の動作を説明するためのフローチャートである。図20において、図17に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。
制御部24cは、図17に示したステップ1703の代わりにステップ2001を実行する。
ステップ2001では、制御部24cは、稼動していないタイマー部24aに、ずれに応じた値を設定する。また、制御部24cは、そのずれに応じた値が設定されたタイマー部24aに、そのずれを生じた子局13のID(受信したID)を関連づける。
また、制御部24cは、稼動中のタイマー24aがタイムアップするたびに、そのタイマー部24aと関連づけられているIDを有する子局13に稼動確認を送信する。
この場合、親局24は、複数の子局13に同時にずれが発生した場合に、複数のタイマー部24aを用いて子局13のずれを一括して調整するので、ずれの調整時間を短くすることが可能になる。
図21は、第6実施例の動作を説明するためのタイムチャートである。
具体的には、図21Aは、子局aの送信タイミングが親局24にて管理されている送信タイミングより時間的に前にずれた場合に、親局24が行うずれ調整動作を説明するためにタイムチャートである。また、図21Bは、子局aの送信タイミングが親局24にて管理されている送信タイミングより時間的に後にずれた場合に、親局24が行うずれ調整動作を説明するためにタイムチャートである。
図21に示すように、親局24は、子局の送信タイミングを親局24にて管理されている送信タイミングに合わせこむ。
本実施例によれば、無線送受信部2aがIDとともに稼動情報を受信したタイミングと、そのIDと関連づけられて子局送信タイミングテーブル23cに格納された送信タイミングとの間にずれが生じた場合、制御部24cは、そのずれに基づいて、そのIDを有する子局13のタイマー部1e3の動作開始タイミングを生成し、その後、その動作開始タイミングで稼動確認(タイマー開始情報)をその子局13へ送信する送信処理を、無線送受信部1bに実行させる。その子局13は、稼動確認を受信すると、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値をタイマー部1e3にカウントさせる。
このため、親局24は子局13のタイマー部1e3のカウント開始タイミングをずれに基づいて変更することが可能になる。したがって、タイマー部1e3の精度が悪い場合でも、正常な送信間隔で子局13から稼動情報を送信させることが可能になる。
次に、第7実施例を説明する。
図22は、本発明の第7実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。本セキュリティシステムも、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。図22において、図16に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第7実施例と第6実施例との主な相違点は、子局13の稼動情報の送信タイミングと親局24で設定した送信タイミングとの間にずれが生じると、そのずれが少なくなるように、親局24が、子局13のタイマー部1e3にてカウントされるタイマー値(送信間隔)を調整する点である。
以下、第6実施例と異なる部分を中心に第7実施例を説明する。
図22において、セキュリティシステムは、複数の子局15と、親局25とを含む。なお、各子局15は同一構成である。
子局15は、図16に示した子局13が有する制御部13aの代わりに制御部15aを含む。具体的には、子局15は、子局ID記憶部10aと、センサー部1aと、無線送受信部1bと、アンテナ1cと、電源部1dと、通信制御部15eとを含む。
制御部15aは、例えば、CPU等のコンピュータである。
制御部15aは、図16に示した制御部13aと同様に動作する。
ただし、制御部15aは、無線送受信部1bが親局25から送信された補正値を受信すると、その受信された補正値に基づいて、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値を更新する。
親局25は、図16に示した親局24が有する制御部24cの代わりに制御部25aを含む。具体的には、親局25は、無線送受信部2aと、アンテナ2bと、ユーザI/F部20aと、通信部20bと、子局ID記憶テーブル20cと、子局送信間隔記憶部23aと、カウンタ23bと、子局送信タイミングテーブル23cと、タイマー部24aと、誤差許容範囲記憶部24bと、制御部25aとを含む。
親局25(具体的には、制御部25a)は、子局15から受信した検出結果を、通信部20bからセンター等の管理装置(不図示)に通知する。
制御部25aは、例えば、CPU等のコンピュータであり、管理部の一例である。
制御部25aは、図16に示した制御部24cと同様に動作して、子局15の稼動状況を管理する。
ただし、制御部25aは、無線送受信部2aがIDとともに稼動情報を受信したタイミングと、そのIDと関連づけられて子局送信タイミングテーブル23cに格納されている送信タイミングとの間にずれが生じた場合、そのIDを有する子局15のタイマー値の補正値を、そのずれに基づいて生成する。制御部25aは、その補正値を、そのIDを有する子局15に送信する送信処理を無線送受信部2aに実行させる。
次に、動作を説明する。
図23は、第7実施例の動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、図23は、通常動作を説明するためのフローチャートである。なお、第7実施例の登録動作は、図14に示した動作(第5実施例の動作)と同様である。
図23において、図17に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。なお、各ステップを実行する構成要素としては、子局13が子局15となり、制御部13aが制御部15aになり、親局24が親局25となり、制御部24cが制御部25aとなる。
以下、図23を参照して第7実施例の動作を第6実施例と異なる点を中心に説明する。
ステップ1702では、制御部25aは、ステップ1701で算出されたずれが許容範囲内である場合にはステップ2301を実行し、一方、その算出されたずれが許容範囲内にない場合にはステップ2302を実行する。
ステップ2301では、制御部25aは、補正値を「0」に設定する。制御部25aは、ステップ2301を終了すると、ステップ2303を実行する。
また、ステップ2302では、制御部25aは、その算出されたずれに基づいて、補正値を算出する。
例えば、制御部25aは、ステップ402で受け付けたIDと関連づけられて子局送信タイミングテーブル23cに格納されている送信タイミングから実際の送信タイミングを差し引いた値を、補正値として設定する。この場合、実際の送信タイミングが親局25に格納されている送信タイミングより時間的に前にずれた場合、補正値は正の値となり、また、実際の送信タイミングが親局25に格納されている送信タイミングより時間的に後ろにずれた場合、補正値は負の値となる。
また、制御部25aは、ステップ2302において、さらに、図17に示したステップ1703を実行する。制御部25aは、ステップ2302を終了すると、ステップ1704を実行する。
また、制御部25aは、ステップ1705にてタイムアップを検出すると、ステップ2303を実行する。
ステップ2303では、制御部25aは、稼動確認とその補正値とを、ステップ402で受信されたIDを有する子局15に送信する送信処理を、無線送受信部2aに実行させる。
ステップ402で受信されたIDを有する子局15は、親局25の無線送受信部2aが稼動確認とその補正値とを送信すると、ステップ2304を実行する。
ステップ2304では、子局15の無線送受信部1bは、親局25から稼動確認および補正値を受信する。無線送受信部1bは、その受信された稼動確認および補正値を、制御部15aに出力する。制御部15aは、稼動確認および補正値を受け付けると、ステップ2305を実行する。
ステップ2305では、制御部15aは、その受け付けられた補正値が「0」であるか否かを判断する。制御部15aは、補正値が「0」である場合には、ステップ202を実行し、また、補正値が「0」である場合には、ステップ2306を実行する。
ステップ2306では、制御部15aは、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値を補正値に基づいて更新する。具体的には、制御部15aは、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値に補正値を加算した値を新たなタイマー値とし、この新たなタイマー値を更新後のタイマー値として送信間隔記憶部1e2に格納する。
制御部15aは、ステップ2306を終了すると、ステップ202を実行する。
なお、親局25は、第2実施例または第3実施例のように、子局13を検証してもよい。
また、親局25は、複数の子局13に同時にずれが発生した場合、図18または図19に示したように、子局13のずれを調整してもよい。
図24は、第7実施例の動作を説明するためのタイムチャートである。
具体的には、図24Aは、子局aの送信タイミングが親局25にて管理されている送信タイミングより時間的に前にずれた場合に、親局25が行うずれ調整動作を説明するためにタイムチャートである。また、図24Bは、子局aの送信タイミングが親局25にて管理されている送信タイミングより時間的に後にずれた場合に、親局25が行うずれ調整動作を説明するためにタイムチャートである。
図24に示すように、親局25は、子局15の送信タイミングを親局25にて管理されている送信タイミングに合わせこむ。
本実施例によれば、親局25は、子局15からIDとともに稼動情報を受信したタイミングとそのIDと関連づけられて子局送信タイミングテーブル23cに格納されている送信タイミングとの間にずれが生じた場合、そのずれに基づいて、そのIDを有する子局15のタイマー値の補正値を生成し、その補正値をそのIDを有する子局15へ送信し、そのIDを有する子局15は、その補正値を受信すると、その補正値に基づいて、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値を変更する。
このため、親局25はタイマー値を前記ずれに基づいて変更することが可能になる。このため、子局15側のタイマー部1e3の精度が悪い場合でも、正常な送信間隔で子局15から稼動情報を送信させることが可能になる。換言すると、親局25は、タイマー値を、子局15のタイマー部1e3の精度に応じて変更することが可能となり、子局15のタイマー部1e3に前記所定時間を正確にカウントさせることが可能となる。
なお、親局25は、第2実施例または第3実施例のように、子局15を検証してもよい。
次に、第8実施例を説明する。
図25Aは、本発明の第8実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。本セキュリティシステムも、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。図25Aにおいて、図22に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第8実施例と第7実施例との主な相違点は、子局16が、電源部1dの出力を検出し、かつ、その検出された電源部1dの出力を親局26に送信し、親局26は、子局16から送信された電源部1dの出力が予め設定されているしきい値より低いと、子局16の送信間隔を長くし、また、警告を発する点である。
以下、第7実施例と異なる部分を中心に第8実施例を説明する。
図25Aにおいて、セキュリティシステムは、複数の子局16と、親局26とを含む。なお、各子局16は同一構成である。
子局16は、図22に示した子局15が有する制御部15aの代わりに制御部16aを含む。具体的には、子局16は、子局ID記憶部10aと、センサー部1aと、無線送受信部1bと、アンテナ1cと、電源部1dと、通信制御部16eとを含む。
制御部16aは、例えば、CPU等のコンピュータである。
制御部16aは、図22に示した制御部15aと同様に動作する。
ただし、制御部16aは、電源部1dの出力を検出する電源出力検出部16a1を含む。
制御部16aは、その検出された電源部1dの出力を稼動情報およびIDとともに親局26へ送信する送信処理を、無線送受信部1bに実行させる。
親局26は、図22に示した親局25が有する制御部25aの代わりに制御部26bを含み、また、しきい値記憶部26aと警報報知部20dとを含む。また、親局26は、誤差許容範囲記憶部24bとタイマー部24aとを必要としない。
具体的には、親局26は、無線送受信部2aと、アンテナ2bと、ユーザI/F部20aと、通信部20bと、子局ID記憶テーブル20cと、警報報知部20dと、子局送信間隔記憶部23aと、カウンタ23bと、子局送信タイミングテーブル23cと、制御部26bとを含む。
図25Bは、子局送信タイミングテーブル23cの一例を示した説明図である。なお、図25Bにおいて、図12に示したものの同一のものには同一符号を付してある。
図25Bにおいて、子局送信タイミングテーブル23cには、更新情報23c3の有無を示す情報(更新情報有りと更新情報無しとのいずれか)が、子局ID23c1に関連づけて格納されている。なお、更新情報は、更新情報と同じ子局ID23c1に関連づけて格納されている送信タイミングが更新された際に付加される。
親局26(具体的には、制御部26b)は、子局16から受信した検出結果を、通信部20bからセンター等の管理装置(不図示)に通知する。
しきい値記憶部26aは、電源部1dの出力の低下を検出するためのしきい値を格納する。
制御部26bは、例えば、CPU等のコンピュータであり、管理部の一例である。
制御部26bは、制御部25aと同様に動作して子局16の稼動状況を管理する。
ただし、制御部26bは、無線送受信部2aにて受信された電源部1dの出力がしきい値記憶部26aに格納されたしきい値より低い場合、そのしきい値より低い電源部1dの出力を送信した子局16宛のタイマー値を、その電源部1dの出力が前記しきい値より高いときよりも大きくする。
親局26の無線送受信部2aは、制御部26bにて変更されたタイマー値を、しきい値より低い電源部1dの出力を送信した子局16宛に送信する。
子局16の制御部16aは、制御部26bにて変更されたタイマー値を無線送受信部1bが受信すると、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値を、その受信されたタイマー値に変更する。
次に、動作を説明する。
図26は、第8実施例の動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、図26Aは、登録動作を説明するためのフローチャートであり、図26Bは、通常動作を説明するためのフローチャートである。
図26Aにおいて、図14、17に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。また、図26Bにおいて、図23に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。なお、各ステップを実行する構成要素としては、子局15が子局16となり、制御部15aが制御部16aになり、親局25が親局26となり、制御部25aが制御部26bとなる。
以下、図26を参照して第8実施例の動作を第7実施例と異なる点を中心に説明する。
まず、図26Aを参照して登録動作を説明する。
制御部16aは、ステップ1402での調査結果が、無線送受信部1bが使用するチャネルの電波があることを示しているか、即ち他の子局から、今現在電波が出ているか否かを判断する。
制御部16aは、無線送受信部1bが使用するチャネルの電波がある場合、ステップ1401を実行し、一方、無線送受信部1bが使用するチャネルの電波がない場合、ステップ2601を実行する。
ステップ2601では、制御部16aは、電源出力検出部16a1に電源部1dの出力を検出させ、親局26に、設定要求、自己のID、および、その検出された電源部1dの出力を送信する送信処理を無線送受信部1bに実行させる。このため、子局16は、他の子局16が無線通信していないタイミングで、親局26に、設定要求、IDおよび電源部1dの出力を送信する。
無線送受信部1bが設定要求、IDおよび電源部1dの出力を送信すると、親局26は、ステップ2602を実行する。
ステップ2602では、親局26の無線送受信部2aは、子局16から送信された設定要求、IDおよび電源部1dの出力を受信する。無線送受信部2aは、その受信された設定要求、IDおよび電源部1dの出力を制御部26bに出力する。制御部26bは、設定要求、IDおよび電源部1dの出力を受け付けると、ステップ2603を実行する。
ステップ2603では、制御部26bは、その受け付けられたIDが、既に子局送信タイミングテーブル23cに登録されているか否かを検索する。制御部26bは、ステップ2603を終了すると、ステップ2604を実行する。
ステップ2604では、制御部26bは、そのIDが未だ子局送信タイミングテーブル23cに登録されていない場合にはステップ1405を実行し、一方、そのIDが既に子局送信タイミングテーブル23cに登録されている場合にはステップ2605を実行する。
ステップ2605では、制御部26bは、子局送信タイミングテーブル23cにて、そのIDが更新情報有りと関連づけられているか否かを判断する(図25B参照)。換言すると、制御部26bは、そのIDにて特定される子局の送信タイミングが更新されているか否かを判断する。
制御部26bは、そのIDが更新情報有りと関連づけられていると、ステップ2606を実行し、一方、そのIDが更新情報無しと関連づけられていると、ステップ1703を実行する。
ステップ2606では、制御部26bは、その電源部1dの出力がしきい値記憶部26aに格納されているしきい値より低いか否か、すなわち、電源部1dの状態が正常か否かを判断する。制御部26bは、電源部1dの出力がしきい値以上だと、ステップ2607を実行し、また、電源部1dの出力がしきい値より低いと、ステップ1703を実行する。
ステップ2607では、制御部26bは、子局送信タイミングテーブル23cにて、そのIDと関連づけられている送信タイミングを、電池正常動作時の値に変更する。
なお、送信タイミングを電池正常動作時の値に変更する動作は、例えば(子局送信タイミングテーブル23cに残っているタイミング)±(送信間隔)×nの算出値の中で、カウンタ23bにて生成される基準時刻(0〜tz)に含まれる値を求め、その求めた値をそのIDと関連づけられている送信タイミングに追加して行う。
ステップ2607では、さらに、制御部26bは、そのIDと関連づけられている更新情報有りを更新情報無しに変更する。制御部26bは、ステップ2607を終了すると、ステップ1703を実行する。
次に、図26Bを参照して通常動作を説明する。
制御部16aは、ステップ206を終了すると、ステップ2608を実行する。
ステップ2608では、制御部16a(具体的には、電源出力検出部16a1)は、電源部1dの出力を検出し、その検出された電源部1dの出力を稼動情報およびIDとともに親局26に送信する送信処理を無線送受信部1bに実行させる。ステップ2608が終了すると、ステップ2609が実行される。
ステップ2609では、親局26の無線送受信部2aは、子局16から送信された稼動情報、IDおよび電源部1dの出力を受信する。無線送受信部2aは、その受信された稼動情報、IDおよび電源部1dの出力を制御部26bに出力する。
制御部26bは、稼動情報、IDおよび電源部1dの出力を受け付けると、ステップ2610を実行する。
ステップ2610では、制御部26bは、その電源部1dの出力がしきい値記憶部26aに格納されているしきい値より低いか否か、すなわち、電源部1dが弱っているか否かを判断する。
制御部26bは、電源部1dの出力がしきい値以上だと、ステップ2301を実行し、また、電源部1dの出力がしきい値より低いと、ステップ2611を実行する。
ステップ2611では、制御部26bは、子局送信タイミングテーブル23cにて、その受け付けられたIDが更新情報無しと関連づけられているか否かを判断する(図25B参照)。換言すると、制御部26bは、そのIDにて特定される子局の送信タイミングが更新されているか否かを判断する。
制御部26bは、そのIDが更新情報無しと関連づけられていると、ステップ2612を実行し、一方、そのIDが更新情報有りと関連づけられていると、ステップ2301を実行する。
ステップ2612では、制御部26bは、ステップ2609で受信したIDと関連づけて子局送信間隔記憶部23aに格納されている送信間隔を読み出す。制御部26bは、その送信間隔をn倍(例えば、3倍)した値を補正値として設定する。
さらに、制御部26bは、そのIDと関連づけて子局送信タイミングテーブル23cに格納されている送信タイミングを、その補正値に基づいて更新し、さらに、そのそのIDと関連づけて子局送信タイミングテーブル23cに格納されている更新情報無しを更新情報有りに変更する。
例えば、子局送信タイミングテーブル23cが図12で示した送信タイミングを格納している状態で、制御部26bが送信間隔を3倍にした値を補正値として設定した場合、制御部26aは、そのIDと関連づけて子局送信間隔記憶部23aに格納されている送信タイミングの中から2つを削除する。
制御部26bは、ステップ2612を終了すると、ステップ2613を実行する。
ステップ2613では、制御部26bは、警報報知部20dに異常通知を出力する。警報報知部20dは、異常通知を受け付けると警報を発する。なお、制御部26bは、通信部20bを介して、子局16のユーザのPCまたは子局16のユーザの携帯電話機に異常通知を出力してもよい。制御部26bは、ステップ2613を終了すると、ステップ2303を実行する。
また、子局16の制御部16aは、ステップ2305で補正値が「0」でないと、ステップ2613を実行する。
ステップ2613では、制御部16aは、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値を、その受信されたタイマー値に変更する。その後、制御部16aは、ステップ202を実行する。
図27は、第8実施例の動作を説明するためのタイムチャートである。
具体的には、図27は、子局16がしきい値より低い電源部1dの出力を送信した場合の、送信タイミングの変化を説明するためのタイムチャートである。
図27に示すように、子局16がしきい値より低い電源部1dの出力を送信した場合、その子局16の送信タイミング間隔は広くなる。
本実施例によれば、子局16の電源部1dが弱った場合でも、できるだけ長期にわたってシステム全体の稼動を維持することが可能になる。
また、本実施例では、子局16の電源部1dの電圧が、しきい値よりも低い状態からしきい値よりも高い状態に復帰すると、子局16の送信タイミング間隔は自動的に元に戻る。このため、例えば、子局16の電源部1dが交換された際に、利用者が手動で子局16の送信タイミング間隔を元に戻す必要がなくなる。
なお、親局26は、第2実施例または第3実施例のように、子局13を検証してもよい。
次に、第9実施例を説明する。
図28は、本発明の第9実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。本セキュリティシステムも、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。図28において、図16または図22に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第9実施例と第7実施例との主な相違点は、親局27は、子局13から設定要求を受け付けると、複数の子局13が所定の時間間隔をあけて順番に稼動情報を送信するように、各子局13の送信タイミングを調整する点である。
以下、第7実施例と異なる部分を中心に第9実施例を説明する。
図28において、セキュリティシステムは、複数の子局13と、親局27とを含む。
親局27は、図22に示した親局25が有する制御部25aの代わりに制御部27aを含む。具体的には、親局27は、無線送受信部2aと、アンテナ2bと、ユーザI/F部20aと、通信部20bと、子局ID記憶テーブル20cと、子局送信間隔記憶部23aと、カウンタ23bと、子局送信タイミングテーブル23cと、タイマー部24aと、制御部27aとを含む。
親局27(具体的には、制御部27a)は、子局13から受信した検出結果を、通信部20bからセンター等の管理装置(不図示)に通知する。
制御部27aは、例えば、CPU等のコンピュータであり、管理部の一例である。
制御部27aは、制御部25aと同様に動作して、子局16の稼動状況を管理する。
ただし、制御部27aは、無線送受信部2aが子局13から設定要求を受信すると、複数の子局13が所定の時間間隔をあけて順番に稼動情報を送信するように、複数の子局13の各タイマー部1e3の動作開始タイミングを生成する。
制御部27aは、その生成された動作開始タイミングに関連するタイマー部1e3を有する子局13に対して、その動作開始タイミングにて稼動確認(タイマー開始情報)を送信する。
次に、動作を説明する。
図29A、Bは、第9実施例の動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、図29Aは、子局13を親局27に新規登録する動作を説明するためのフローチャートである。また、図29Bは、通常動作を説明するためのフローチャートである。
図29A、Bにおいて、図14または図17に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。なお、各ステップを実行する構成要素としては、親局23および親局24が親局27となり、制御部23dおよび制御部24cが制御部27aとなる。
以下、図29A、Bを参照して第9実施例の動作を第7実施例と異なる点を中心に説明する。
まず、図29Aを参照して登録動作を説明する。
親局27は、ステップ1404を終了すると、ステップ2901を実行する。
ステップ2901では、制御部27aは、設定要求を送信した子局13を含む複数の子局13が所定の時間間隔をあけて順番に稼動情報を送信するように、複数の子局13の各タイマー部1e3の動作開始タイミングを生成する。例えば、制御部27aは、複数の子局13のタイマー部1e3の動作開始タイミングが時間的に等間隔でずれるように、複数の子局13の動作開始タイミングを設定する。
図29Cは、ステップ2901で実行される動作の一例を示した説明図である。
例えば、子局a〜dが親局27の管理下にあるときに、制御部27aが子局xから設定要求を受け付けると(図29C(a)、(b)参照)、制御部27aは、図29C(d)のように子局a〜eのタイマー部1e3の動作開始タイミングが間隔Cで等間隔でずれるように、子局a〜eの動作開始タイミングを設定する。
図29Aに戻って、制御部27aは、その生成された複数の子局13の各タイマー部1e3の動作開始タイミングを、更新後の各子局13の送信タイミングとして、子局送信タイミングテーブル23cに再設定する。このとき、制御部27aは、各送信タイミングに更新情報を付加して子局送信タイミングテーブル23cに再設定する。
図29Dは、子局送信タイミングテーブル23cの一例を示した説明図である。なお、図29Dにおいて、図25Bに示したものの同一のものには同一符号を付してある。
図29Dにおいて、子局送信タイミングテーブル23cには、更新情報が設定される付加情報欄23c4が、子局ID23c1に関連づけて格納されている。
制御部27aは、ステップ2901を終了すると、ステップ2902を実行する。
ステップ2902では、制御部27aは、カウンタ23bのカウント値を取得し、その取得されたカウント値と、設定要求とともに送信されたIDに関連づけられて子局送信タイミングテーブル23cに再設定された子局13の送信タイミングとを比較する。
制御部27aは、そのカウンタ23bのカウント値が子局送信タイミングテーブル23cに再設定された子局13の送信タイミングより小さいと、その送信タイミングとそのカウント値との差を、タイマー部24aに設定する。その後、制御部27aは、その送信タイミングに付加されている更新情報を削除する。
一方、制御部27aは、カウンタ23bのカウント値が子局送信タイミングテーブル23cに再設定された子局13の送信タイミングより小さくないと、カウンタ23bがリセットされて、そのカウント値がその送信タイミングより小さくなるまで待ち、その後、その再設定された送信タイミングとそのカウント値との差を再度算出し、その再算出された差をタイマー部24aに設定する。その後、制御部27aは、その送信タイミングに付加されている更新情報を削除する。
図29Eは、ステップ2902で実行される動作の一例を示した説明図である。
図29E(a)は、カウンタ23bのカウント値が子局送信タイミングテーブル23cに再設定された子局13の送信タイミングより小さい場合を示し、この場合、制御部27aはその差をタイマー部24aに設定する。このため、タイマー部24aは、子局送信タイミングテーブル23cに再設定された子局13の送信タイミングになると、タイムアップする。
図29E(a)は、カウンタ23bのカウント値が子局送信タイミングテーブル23cに再設定された子局13の送信タイミングより大きい場合を示し、この場合、制御部27aはカウンタ23bがリセットされて、そのカウント値がその送信タイミングより小さくなるまで待ち、その後、その再設定された送信タイミングとそのカウント値との差を再度算出し、その再算出された差をタイマー部24aに設定する。このため、タイマー部24aは、子局送信タイミングテーブル23cに再設定された子局13の送信タイミングになると、タイムアップする。
制御部27aは、ステップ2902を終了すると、ステップ2903を実行する。
ステップ2903では、制御部27aは、タイマー部24aの値を「1」だけカウントダウンする。制御部27aは、ステップ2903を終了すると、ステップ2904を実行する。
ステップ2904では、制御部27aは、タイマー部24aがタイムアップ(タイマー部24aの値が「0」)したか否かを判断する。制御部27aは、タイマー部24aがタイムアップした場合、ステップ1406を実行し、また、タイマー部24aがタイムアップしていない場合、ステップ2903を実行する。
次に、図29Bを参照して、通常動作を説明する。
親局27は、ステップ402を終了すると、ステップ2905を実行する。
ステップ2905では、親局27の制御部27aは、ステップ402で受信されたIDと関連づけられて子局更新タイミングテーブル23cに格納されている送信タイミングが変更されたか否かを判断する。具体的には、制御部27aは、ステップ402で受信されたIDと関連づけられて格納されている送信タイミングに更新情報が付加されているか否かを判断する。
制御部27aは、その送信タイミングが変更されている場合(具体的には、その送信タイミングに更新情報が付加されている場合)にはステップ2906を実行し、一方、その送信タイミングが変更されていない場合(具体的には、その送信タイミングに更新情報が付加されていない場合)ステップ405を実行する。
ステップ2906では、制御部27aは、カウンタ23bのカウント値を取得し、その取得されたカウント値と、ステップ402で受信されたIDと関連づけられて格納されている送信タイミングとを比較する。
制御部27aは、カウンタ23bのカウント値がその送信タイミングより小さいと、その送信タイミングとそのカウント値との差を、タイマー部24aに設定する。その後、制御部27aは、その更新タイミングに付加されている更新情報を削除する。
一方、カウンタ23bのカウント値がその送信タイミングより小さくないと、制御部27aは、カウンタ23bがリセットされて、そのタイマー値がその送信タイミングより小さくなるまで待ち、その後、その送信タイミングとそのカウント値との差を再度算出し、その再算出された差をタイマー部24aに設定し、その後、その送信タイミングに付加されている更新情報を削除する。
制御部27aは、ステップ2906を終了すると、ステップ1704を実行する。
図30は、第9実施例の動作を説明するためのタイムチャートである。
具体的には、図30は、新たな子局xが親局27の管理下に置かれた場合の送信タイミングの変化を説明するためのタイムチャートである。
図30に示すように、新たな子局xが親局27の管理下におかれると、複数の子局の送信タイミングは、均等な時間間隔を有するように設定される。
本実施例によれば、制御部27aは、無線送受信部2aがIDとともに設定要求を受信すると、複数の子局13が所定の時間間隔をあけて順番に稼動情報を送信するように、子局13ごとのタイマー部1e3の動作開始タイミングを生成し、その生成された子局ごとのタイマー部1e3の動作開始タイミングに応じて稼動確認(タイマー開始情報)を子局13のそれぞれへ送信する送信処理を、無線送受信部2aに実行させる。
子局13の制御部13aは、無線送受信部1bが稼動確認を受信すると、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値をタイマー部1e3にカウントさせる。
このため、複数の子局13が所定の時間間隔をあけて順番に稼動情報を送信することが可能になる。子局13が稼動情報を送信するタイミングが密になる部分と、そのタイミングが粗になる部分があると、密の部分で稼動情報とセンサー部1aの検出結果とがぶつかる確率が高くなる。複数の子局13が等しい時間間隔で稼動情報を送信すると、センサー部1aの検出結果と稼動情報がぶつかる確率を低くすることが可能になる。
なお、親局27は、第2実施例または第3実施例のように、子局13を検証してもよい。
次に、第10実施例を説明する。
図31は、本発明の第10実施例のセキュリティシステムを示したブロック図である。本セキュリティシステムも、例えば、ホームセキュリティシステムとして用いられる。図31において、図28に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第10実施例と第9実施例との主な相違点は、親局28は、設定要求を受信すると、各子局18のタイマー値をその設定要求が受信される前より大きくし、その変更された各子局18のタイマー値を各子局18へ送信する。
子局18は、その変更されたタイマー値を受信すると、その変更されたタイマー値をタイマー部1e3にカウントさせる。
以下、第9実施例と異なる部分を中心に第10実施例を説明する。
図31において、セキュリティシステムは、複数の子局18と、親局28とを含む。なお、各子局18は同一構成である。
子局18は、図28に示した子局13が有する制御部13aの代わりに制御部18aを含む。具体的には、子局18は、子局ID記憶部10aと、センサー部1aと、無線送受信部1bと、アンテナ1cと、電源部1dと、通信制御部18eとを含む。
制御部18aは、例えば、CPU等のコンピュータである。
制御部18aは、図28に示した制御部13aと同様に動作する。
ただし、制御部18aは、無線送受信部1bが親局28からタイマー値を受信すると、送信間隔記憶部1e2に格納されているタイマー値を、その受信されたタイマー値に更新する。
親局28は、図28に示した親局27が有する制御部27aの代わりに制御部28aを含む。具体的には、親局28は、無線送受信部2aと、アンテナ2bと、ユーザI/F部20aと、通信部20bと、子局ID記憶テーブル20cと、子局送信間隔記憶部23aと、カウンタ23bと、子局送信タイミングテーブル23cと、タイマー部24aと、制御部28aとを含む。
親局28(具体的には、制御部28a)は、子局18から受信した検出結果を、通信部20bからセンター等の管理装置(不図示)に通知する。
制御部28aは、例えば、CPU等のコンピュータであり、管理部の一例である。
制御部28aは、制御部27aと同様に動作して子局18の稼動状況を管理する。
ただし、制御部28aは、無線送受信部2aが子局18から設定要求を受信すると、各子局18のタイマー値をその設定要求が受信される前より大きくし、その変更された各子局18のタイマー値を各子局18へ送信する送信処理を、無線送受信部2aに実行させる。
次に、動作を説明する。
図32は、第10実施例の動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、図32Aは、子局18を親局28に新規登録する動作を説明するためのフローチャートである。また、図32Aは、送信間隔再設定処理を説明するためのフローチャートである。
図32において、図29に示したステップと同様のステップには同一符号を付してある。なお、各ステップを実行する構成要素としては、子局13が子局18となり、制御部13aが制御部18aとなり、親局27が親局28となり、制御部27aが制御部28aとなる。
以下、図32を参照して第10実施例の動作を第9実施例と異なる点を中心に説明する。
なお、子局送信タイミングテーブル23cには、複数の子局18の送信タイミングが1つずつ格納されており、それらの送信タイミングは、特定時間間隔になっているものとする。
また、子局送信間隔記憶部23aに格納されている複数の子局18の送信間隔は、同一の値であり、その値は、上記特定時間に、親局28の管理下に置かれている子局18の数を掛けた値になっているものとする。
まず、図32Aを参照して登録動作を説明する。
親局28は、ステップ1404を終了すると、ステップ3201を実行する。
ステップ3201では、制御部28aは、子局送信タイミングテーブル23cに格納されている送信タイミングの中で最も時間的に遅い送信タイミングを読み出し、その読み出された送信タイミングに上記特定時間を加算する。
制御部28aは、その算出された値を、設定要求を送信した子局18の送信タイミングとして、その子局18のIDと関連づけて子局送信タイミングテーブル23cに格納する。
また、制御部28aは、上記特定時間に、親局28の管理下に置かれている子局18(設定要求を送信した子局18を含む。)の数を掛け合わせる。制御部28aは、その掛け合わされた値を送信間隔として、その子局のIDと関連づけて子局送信間隔記憶部23aに格納する。
制御部28aは、ステップ3201を終了すると、ステップ3202を実行する。
ステップ3202では、制御部28aは、子局送信間隔記憶部23aに格納されている子局18の送信間隔を、上記掛け合わせた値に更新する再設定処理を行う。この際、制御部28aは、更新された送信間隔に更新情報を付加する。
制御部28aは、ステップ3202にて1つの子局18の送信間隔を更新すると、ステップ3203を実行する。
ステップ3203では、制御部28aは、子局送信間隔記憶部23aに格納されている全ての送信間隔が、上記掛け合わせた値に更新されているか否かを判断する。
制御部28aは、子局送信間隔記憶部23aに格納されている全ての送信間隔が、上記掛け合わせた値に更新されていないと、ステップ3202を実行して、更新されていない送信間隔を、上記掛け合わせた値に更新する。
一方、制御部28aは、子局送信間隔記憶部23aに格納されている全ての送信間隔が上記掛け合わせた値に更新されていると、ステップ2902を実行する。
次に、図32Bを参照して、各子局の送信間隔時間の再設置処理を説明する。
親局28は、ステップ402を終了すると、ステップ3204を実行する。
ステップ3204では、親局28の制御部28aは、ステップ402にて受信されたIDと関連づけて子局送信間隔記憶部23aに格納されている送信間隔に更新情報が付加されていると、その送信間隔を新たなタイマー値として稼動確認とともに、そのIDを有する子局18に送信する送信処理を無線送受信部2aに実行させる。
ステップ3204が終了すると、子局18は、ステップ3205を実行する。
ステップ3205では、子局18の無線送受信部1bは、親局28から稼動確認および新たなタイマー値を受信する。無線送受信部1bは、その受信された稼動確認および新たなタイマー値を制御部18aに出力する。
制御部18aは、その受信された稼動確認および新たなタイマー値を受け付けると、ステップ3206を実行する。
ステップ3206では、制御部18aは、その新しいタイマー値を送信間隔記憶部1e2に格納する。以降、子局18および親局28は通常動作を実行する。
図33は、第10実施例の動作を説明するためのタイムチャートである。
具体的には、図33は、新たな子局xが親局27の管理下に置かれた場合の送信タイミングの変化を説明するためのタイムチャートである。
図33に示すように、新たな子局xが親局27の管理下におかれると、子局が稼動情報を送信する間隔が長くなる。
本実施例によれば、子局の数が増えても、センサー部1aの検出結果と稼動情報がぶつかる確率を低くすることが可能になる。
なお、親局28は、第2実施例または第3実施例のように、子局18を検証してもよい。
以上説明した各実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
例えば、第4ないし第10実施例では所定情報として稼動情報を用いたが、所定情報は稼動情報に限らず適宜に変更可能である。例えば、所定情報として、子局の識別情報を用いてもよい。
また、上記各実施例では、子局のタイマー部1e3のカウントダウンは、子局の制御部によって実行されたが、子局のタイマー部1e3が、子局の制御部に関わらず自立的にカウントダウンしてもよい。
この場合、子局の制御部は、子局のタイマー部1e3がカウントダウンしている送信待ちの間、sleep(スリープ)状態(具体的には、電源は供給され、タイマー部1e3のタイムアップの割り込み、センサー部1aからの異常時を知らせる異常検出の割り込みのみを受け付け、他の機能は停止の状態)になることが望ましい。
図34は、子局のタイマー部1e3が自立的にカウントダウンし、かつ、子局の制御部が、子局のタイマー部1e3がカウントダウンしている送信待ちの間sleep状態になる場合の、子局の通常動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、上記各実施例にて子局が行っていたステップ201〜206の代わりに、子局にて実行されるステップを示したフローチャートである。なお、図34において、上記と同様の処理には同一符号を付してある。
子局は、ステップ202を終了すると、ステップ3401を実行する。
ステップ3401では、子局の制御部は、スイッチ1e1をオフにして電源部1dから無線送受信部1bへの電力供給を中止し、その後、sleep状態になる。ステップ3401が終了すると、ステップ3402が実行される。
ステップ3402では、子局のタイマー部1e3はカウントダウンを行う。ステップ3402が終了すると、ステップ3403が実行される。なお、子局のタイマー部1e3は、タイマー値をカウントすると、タイムアップ信号を子局の制御部に出力する。
ステップ3403では、子局の制御部は、子局のタイマー部1e3がタイムアップしたか否か、具体的には、子局のタイマー部1e3からタイムアップ信号が出力されたか否かを判断する。子局のタイマー部1e3がタイムアップしていないと、ステップ3402が実行され、子局のタイマー部1e3がタイムアップすると、ステップ3404が実行される。
ステップ3404では、子局の制御部は起動し、スイッチ1e1をオンにして無線送受信部1bに電源部1dが出力する電力を供給する。