JP4728774B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、振動を発生する部材からの振動の伝達を防止する流体封入式の防振装置に係り、特に、自動車のエンジンマウント等に好適に用いられる防振装置に関する。
例えば、乗用車等の車両では、振動発生部となるエンジンと振動受け部となる車体との間にエンジンマウントとしての防振装置が配設されており、この防振装置がエンジンから発生する振動を吸収し、車体側に伝達されるのを阻止するような構造となっている。この種の防振装置としては、幅広い周波数の振動に対応すべく、主液室及び副液室と、これらの液室をそれぞれ連通する複数本のオリフィスが設けられ、入力振動の周波数に応じて、複数本のオリフィスのうち1本のオリフィスにより主液室と副液室とが連通するように、電磁ソレノイド等により駆動されるバルブ機構により複数本のオリフィスを選択的に開閉するものが知られている。
つまり、この防振装置には、オリフィスの開閉状態を制御し、複数のオリフィス間で液体の通路を切り替える為の電気的な電磁ソレノイド等が必要なだけでなく、これら電磁ソレノイド等を入力振動の周波数等に基づいて動作させ、オリフィスを切り替えさせるコントローラが構造上、必要であった。しかし、これらの電磁ソレノイド及びコントローラは、比較的高価なものであり、またこれらの部品は防振装置の構造を著しく複雑化すると共に、車両への取付作業を煩雑なものにする要因となっていた。
上記のような問題に鑑み、本出願の発明者等は、特許文献1において、主液室と副液室がシェイクオリフィス及びアイドルオリフィスによりそれぞれ連通されており、アイドルオリフィスの一部を形成すると共に副液室に連通したシリンダ空間内に配置されたプランジャ部材が、シェイク振動の入力時には主液室の液圧によりアイドルオリフィスを閉塞する閉塞位置へ移動し、アイドル振動の入力時にはプランジャ部材を付勢部材の付勢力によりアイドルオリフィスを開放する開放位置へ移動させる防振装置を開示している。
特許文献1の防振装置では、外筒内の空間を主液室と副液室とに区画する仕切部材が設けられると共に、この仕切部材の内周側に形成されたシリンダ室内にプランジャ部材が軸方向へ移動可能に配置されており、このプランジャ部材が閉塞位置へ移動すると、シリンダ室内に面して開口するオリフィス開口を塞いでアイドルオリフィスを閉塞状態とし、またプランジャ部材が開放位置へ復帰すると、前記オリフィス開口から離れてアイドルオリフィスを開放状態とする。
また特許文献1の防振装置では、外筒の内周側に主液室の内壁面及び副液室の内壁面の一部をそれぞれ形成する仕切部材が嵌挿されており、この仕切部材には、その外周面に長さ及び断面積がそれぞれ異なる2本の溝部が形成されている。これら2本の溝部は、その外周側がそれぞれ外筒の内周面により閉塞されて、アイドルオリフィスの一部及びシェイクオリフィスとなる。
国際公開WO2004/081408号
しかしながら、特許文献1の防振装置では、液柱共振による吸振効果を高めるために、シェイクオリフィスの路長を十分に長いものにすることや、アイドルオリフィスの断面積を十分に大きいものにすることが要求され、このような要求を満たすためには、仕切部材の軸方向に沿った寸法(高さ)又は外径を拡大することが必要となる場合がある。
従って、特許文献1の防振装置では、吸振効果を優先してシェイクオリフィス又はアイドルオリフィスを設計すると、仕切部材が大きいものになって装置寸法が拡大してしまい、また装置寸法の小型化を優先して仕切部材の寸法を制限すると、シェイクオリフィス又はアイドルオリフィスに対する設計の自由度が低下し、液柱共振による吸振効果が不十分になるおそれがある。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、装置の寸法増加を抑制しつつ、第1の制限通路及び第2の制限通路に対する設計の自由度を高くできる防振装置を提供することにある。
防振装置として、振動発生部及び振動受け部の一方に連結される第1の取付部材と、振動発生部及び振動受け部の他方に連結される第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置された弾性体と、前記弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、該弾性体の弾性変形に伴って内容積が変化する主液室と、液体が封入され、内容積が拡縮可能とされた副液室と、前記主液室と前記副液室とを互いに連通する第1の制限通路と、前記主液室と前記副液室とを互いに連通し、前記第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路と、前記主液室と前記副液室との間に設けられ、前記主液室の内壁面及び前記副液室の内壁面の一部をそれぞれ形成した略筒状の仕切部材と、前記仕切部材の内周側に設けられ、液体が充填されるシリンダ室と、前記シリンダ室内を、前記第2の制限通路の一部を構成すると共に前記副液室に連通したオリフィス空間と前記第2の制限通路から隔離された液圧空間とに区画し、前記オリフィス空間及び前記液圧空間の拡縮方向に沿って所定の開放位置と閉塞位置との間で移動可能とされたプランジャ部材と、前記オリフィス空間内に面するように設けられ、前記第2の制限通路における該オリフィス空間と他の部分とを連通させ、前記プランジャ部材が前記開放位置にあると開放され、前記プランジャ部材が前記閉塞位置へ移動すると閉塞されるオリフィス開口と、前記主液室と前記液圧空間との間に配置され、前記主液室内の液圧変化に伴って該主液室と前記液圧空間との間で一方向へのみ液体を流通させ得る逆止弁と、前記プランジャ部材を、前記液圧空間を縮小する前記開放位置側へ付勢する付勢部材と、とを有し、前記仕切部材の外周面に沿って前記第1の制限通路を設けると共に、前記仕切部材の内周面と前記シリンダ室との間に補助オリフィス部材を配置し、該補助オリフィス部材を隔壁の少なくとも一部とするように前記第2の制限通路の他の部分を設けたことを特徴とするものを提案することができる
前記防振装置の作用を以下に説明する。
前記防振装置では、基本的に、第1及び第2の取付部材の何れか一方に振動が伝達されると、第1及び第2の取付部材間に配置された弾性体が弾性変形し、この弾性体の内部摩擦等に基づく吸振作用によって振動が吸収され、振動受け部側へ伝達される振動が低減される。
また前記防振装置では、主液室と副液室とが第1の制限通路により互いに連通すると共に、オリフィス開口が開口している状態では、主液室と副液室が第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路によっても互いに連通する。
更に、前記防振装置では、開放位置にあったプランジャ部材が、逆止弁を通して主液室から液圧空間内へ供給される液圧により閉塞位置へ付勢部材の付勢力に抗して移動すると、弾性体の弾性変形に伴って、第1の制限通路のみを通って主液室と副液室との間を液体が行き来し、また閉塞位置にあったプランジャ部材が、付勢部材の付勢力により開放位置へ復帰すると、第1の制限通路及び第2の制限通路の双方が開放された状態となるが、弾性体の弾性変形に伴って、液体の流通抵抗が相対的に小さい第2の制限通路を優先的に通って主液室と副液室との間を液体が行き来する。
すなわち、前記防振装置では、相対的に周波数が低く振幅が大きい振動(以下、「低周波域振動」という。)が入力した場合には、この低周波域振動によって弾性体が弾性変形し、主液室内に相対的に大きな液圧変化が生じると共に、主液室内の周期的な液圧変化時に逆止弁を通して主液室から液圧空間へ液体が流入し、又は液圧空間から主液室へ液体が流出して、液圧空間内の液圧が主液室内の液圧(最高値又は最低値)と略平衡する平衡圧に達する。このとき、付勢部材の付勢力を液圧空間内の平衡圧に対応する値よりも小さく設定しておけば、プランジャ部材が付勢部材の付勢力に抗して開放位置から閉塞位置側へ間欠的に移動し、液圧空間内の液圧により閉塞位置へ保持される。
このとき、第1の制限通路における液体の流通抵抗を低周波域振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)しておけば、第1の制限通路を通って主液室と副液室との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じるので、この液柱共振の作用によって低周波域振動を特に効果的に吸収できる。
また前記防振装置では、相対的に周波数が高く振幅が小さい振動(以下、「高周波域振動」という。)が入力した場合には、この高周波域振動によって弾性体が弾性変形すると共に、主液室内に相対的に小さな液圧変化が生じることから、この場合にも、主液室内の周期的な液圧変化時に逆止弁を通して主液室から液圧空間へ液体が流入し、又は液圧空間から主液室へ液体が流出して、液圧空間内の液圧が主液室内の液圧(最高値又は最低値)と略平衡する平衡圧に達する。このとき、付勢部材の付勢力を液圧空間内の平衡圧に対応する値よりも大きく設定しておけば、プランジャ部材が開放位置にあるときには、付勢部材の付勢力により開放位置に保持され、また閉塞位置にある場合には、付勢部材の付勢力により閉塞位置から開放位置へ移動(復帰)する。
従って、前記防振装置では、高周波域振動の入力時には、弾性体の弾性変形に伴って、第1の制限通路に対して液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路を優先的に通って主液室と副液室との間を液体が行き来することから、この第2の制限通路を流通する液体の粘性抵抗や圧力損失により入力振動(高周波域振動)を吸収できるので、振動発生部から振動受け部へ伝達される高周波域振動を効果的に低減できる。
このとき、第2の制限通路における液体の流通抵抗を高周波域振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)しておけば、第2の制限通路を通って主液室と副液室との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じるので、この液柱共振の作用によって高周波域振動を特に効果的に吸収できる。
この結果、前記防振装置によれば、電磁ソレノイドや空圧ソレノイド等の外部からの制御及び動力供給を受けて作動するバルブ機構を用いることなく、入力振動の周波数変化に応じて、主液室と副液室とを連通する制限通路を第1の制限通路及び第2の制限通路の何れか一方に、主液室内の液圧変化を駆動力として用いて切り換えることができる。
また前記防振装置では、仕切部材の外周面に沿って第1の制限通路を設けると共に、仕切部材の内周面とシリンダ室との間に補助オリフィス部材を配置し、該補助オリフィス部材を隔壁の少なくとも一部とするように第2の制限通路の他の部分を設けたことにより、仕切部材の外周面における任意の領域に沿って相対的に液体の流通抵抗が大きい第1の制限通路を設けることができると共に、仕切部材の内周側に配置された補助オリフィス部材を隔壁の少なくとも一部とするように相対的に液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路の他の部分を設けることができるので、第1の制限通路及び第2の制限通路の他の一部を径方向に沿ってそれぞれ異なる位置に配置でき、第1の制限通路及び第2の制限通路の一方の設置スペースが他方の設置スペースに干渉することを防止できる。
この結果、前記防振装置によれば、仕切部材の外周面に沿って2本の制限通路が設けられていた従来の防振装置と比較し、仕切部材の高さ及び外径の拡大を抑制しつつ、第1の制限通路の路長を長くすると共に、第2の制限通路の断面積を拡大できるので、装置の寸法増加を抑制しつつ、第1の制限通路及び第2の制限通路の双方に対する設計の自由度を高くできる。
また前記防振装置は、前記補助オリフィス部材に、前記仕切部材の内径よりも外径が小さい筒状部を設け、前記仕切部材の内周面と前記筒状部の外周面との間に前記第2の制限通路の他の部分を配置したことを特徴とすることができる
また前記防振装置は、前記補助オリフィス部材の内周側に形成される空間を前記シリンダ室としたことを特徴とすることもできる
本発明の請求項1に係る防振装置は、振動発生部及び振動受け部の一方に連結される第1の取付部材と、振動発生部及び振動受け部の他方に連結される第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置された弾性体と、前記弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、該弾性体の弾性変形に伴って内容積が変化する主液室と、液体が封入され、内容積が拡縮可能とされた副液室と、前記主液室と前記副液室とを互いに連通する第1の制限通路と、前記主液室と前記副液室とを互いに連通し、前記第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路と、前記主液室と前記副液室との間に設けられ、前記主液室の内壁面及び前記副液室の内壁面の一部をそれぞれ形成した略筒状の仕切部材と、前記仕切部材の内周側に設けられ、液体が充填されるシリンダ室と、前記シリンダ室内を、前記第2の制限通路の一部を構成すると共に前記副液室に連通したオリフィス空間と前記第2の制限通路から隔離された液圧空間とに区画し、前記オリフィス空間及び前記液圧空間の拡縮方向に沿って所定の開放位置と閉塞位置との間で移動可能とされたプランジャ部材と、前記オリフィス空間内に面するように設けられ、前記第2の制限通路における該オリフィス空間と他の部分とを連通させ、前記プランジャ部材が前記開放位置にあると開放され、前記プランジャ部材が前記閉塞位置へ移動すると閉塞されるオリフィス開口と、前記主液室と前記液圧空間との間に配置され、前記主液室内の液圧変化に伴って該主液室と前記液圧空間との間で一方向へのみ液体を流通させ得る逆止弁と、前記プランジャ部材を、前記液圧空間を縮小する前記開放位置側へ付勢する付勢部材と、と有し、前記仕切部材の外周面に沿って前記第1の制限通路を設けると共に、前記逆止弁及び前記プランジャ部材をそれぞれ環状に形成し、前記第2の制限通路の他の部分を前記逆止弁及び前記プランジャ部材の内周側を貫通するように設けたことを特徴とする。
本発明の請求項1に係る防振装置の作用を以下に説明する。
請求項1に係る防振装置によれば、前記防振装置と同様に、電磁ソレノイドや空圧ソレノイド等の外部からの制御及び動力供給を受けて作動するバルブ機構を用いることなく、入力振動の周波数変化に応じて、主液室と副液室とを連通する制限通路を第1の制限通路及び第2の制限通路の何れか一方に、主液室内の液圧変化を駆動力として用いて切り換えることができる。
また請求項1に係る防振装置では、仕切部材の外周面に沿って前記第1の制限通路を設けると共に、逆止弁及び前記プランジャ部材をそれぞれ環状に形成し、第2の制限通路の他の部分を逆止弁及びプランジャ部材の内周側を貫通するように設けたことにより、仕切部材の外周面全体における任意の領域に沿って相対的に液体の流通抵抗が大きい第1の制限通路を設けることができると共に、環状に形成された逆止弁及びプランジャ部材の内周側に相対的に液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路の他の部分を設けることができるので、第1の制限通路及び第2の制限通路の他の一部を径方向に沿ってそれぞれ異なる位置に配置でき、第1の制限通路及び第2の制限通路の一方の設置スペースが他方の設置スペースに干渉することを防止できる。
この結果、請求項1に係る防振装置によれば、仕切部材の外周面に沿って2本の制限通路が設けられていた従来の防振装置と比較し、仕切部材の高さ及び外径の拡大を抑制しつつ、第1の制限通路の路長を十分に長くすると共に、第2の制限通路の断面積を所望の断面積に設定できるので、装置の寸法増加を抑制しつつ、第1の制限通路及び第2の制限通路の双方に対する設計の自由度を高くできる。
また本発明の請求項2に係る防振装置は、請求項1記載の防振装置において、前記プランジャ部材の中心部に前記拡縮方向へ貫通するガイド穴を形成すると共に、前記逆止弁と一体的に前記シリンダ室内で前記拡縮方向へ延在し、前記ガイド内へ相対的に摺動可能に挿入されるガイド軸を設け、前記逆止弁及び前記ガイド軸に前記拡縮方向へ貫通する貫通穴を形成し、該貫通穴を前記第2の制限通路の他の部分として構成したことを特徴とする。
また本発明の請求項3に係る防振装置は、請求項2記載の防振装置において、前記ガイド軸の下端部と前記シリンダ室の底面部との間に前記オリフィス開口を設けたことを特徴とする。
以上説明したように、本発明に係る防振装置によれば、装置の寸法増加を抑制しつつ、第1の制限通路及び第2の制限通路に対する設計の自由度を高くできる。
以下、本発明の実施形態に係る防振装置について図面を参照して説明する。なお、図中、符号Sは装置の軸心を表しており、この軸心Sに沿った方向を装置の軸方向として以下の説明を行う。
(第1の実施形態)
図1及び図2には本発明の第1の実施形態に係る防振装置が示されている。図1に示されるように、防振装置10には、その外周側に薄肉円筒に形成された外筒金具12が設けられると共に、この外筒金具12の内周側に取付金具20が略同軸的に配置されている。外筒金具12には、その上端部に外周側へ延出する環状のフランジ部14が屈曲形成されると共に、下端部に装置の組立時に内周側へテーパ状に折り曲げられるかしめ部16が形成されており、これらのフランジ部14とかしめ部16との中間に内周側へ向かって断面V字状に屈曲された絞り部18が全周に亘って形成されている。防振装置10は、外筒金具12がカップ状のホルダ金具(図示省略)内へ嵌挿されることにより、このホルダ金具を介してして車両における車体側へ連結される。
取付金具20は、その上端側が略一定の外径を有する円柱状に形成されると共に、下端側が下方へ向かってテーパ状に外径が縮径する略円錐台状に形成されており、この取付金具20には、その上端面から下端側へ向かって軸心Sに沿ってねじ穴22が穿設されている。防振装置10は、取付金具20のねじ穴22に捻じ込まれたボルト等の締結部材及びブラケットステーを介して車両におけるエンジン側に連結固定される。
防振装置10には、外筒金具12と取付金具20との間に略肉厚リング状に形成されたゴム弾性体24が配置されている。ゴム弾性体24は、その外周面が外筒金具12の外周面における絞り部18の上側に加硫接着されると共に、内周面が取付金具20の外周面下端側に加硫接着されている。これにより、ゴム弾性体24は外筒金具12と取付金具20とを弾性的に連結する。
ゴム弾性体24は、その断面が取付金具20から外筒金具12へ向かって下方へ傾斜する略ハ字状に形成されている。これにより、ゴム弾性体24の下面中央部には、下方から上方へ向かって内径が狭くなる略円錐台状の凹部26が形成される。ゴム弾性体24には、その上端外周部から外周側へ延出する断面矩形状のストッパ部28が一体的に形成されており、このストッパ部28は、外筒金具12のフランジ部14における周方向に沿った一部に加硫接着されている。このストッパ部28は、防振装置10が車両に取り付けられた状態で、軸方向に沿ってエンジン側に大きな相対変位が生じた場合に、ブラケットステー等へ当接してエンジン側の変位を制限すると共に衝突音の発生を防止する。
ゴム弾性体24には、その下端内周部に取付金具20の下端部を覆うインナクッション部30が一体的に形成されると共に、外筒金具12の絞り部18の内周側に段差部32が一体的に形成されている。この段差部32は、その下面側が平面状に形成されており、絞り部18により外周側から軸方向への変形が制限されるように支持されている。またゴム弾性体24には、段差部32の下端外周部から下方へ延出する薄肉円筒状の被覆部34が一体的に形成されている。この被覆部34は、外筒金具12の内周面を覆うように下端側まで延出され、外筒金具12に加硫接着されている。
防振装置10には、外筒金具12の内周側に全体として略肉厚円板状に形成された仕切金具36(図3参照)が嵌挿されている。仕切金具36は、その上面外周部を段差部32の下面側へ当接させると共に、外周面を被覆部34を介して外筒金具12の内周面へ圧接させている。また防振装置10には、外筒金具12の内周側における仕切金具36の下側に環状の支持筒38が嵌挿されている。支持筒38は、その上端側を仕切金具36の下面外周部へ当接させると共に、被覆部34を介して外周面を外筒金具12の内周面へ圧接させている。防振装置10では、外筒金具12内に仕切金具36及び支持筒38が嵌挿された状態で、外筒金具12のかしめ部16が上端側から下端側へ向かって内外径が縮径するように折り曲げられる。これにより、外筒金具12内で仕切金具36及び支持筒38が段差部32(絞り部18)とかしめ部16との間に固定される。
支持筒38には、その内周側にゴム材料により薄肉円板状に成形されたダイヤフラム40が配置されており、このダイヤフラム40は、その外周縁部が全周に亘って支持筒38の内周面に加硫接着されている。これにより、外筒金具12内には、その軸方向に沿った上端側がゴム弾性体24により閉塞されると共に、下端側がダイヤフラム40により閉塞された略円柱状の空間(液室空間)が形成され、この液室空間は仕切金具36によりゴム弾性体24を隔壁の一部とする主液室42及びダイヤフラム40を隔壁とする副液室44に区画される。これらの主液室42及び副液室44内には、それぞれ水、エチレングリコール等の液体が充填される。
ここで、主液室42は、その内容積がゴム弾性体24の弾性変形に伴って変化(拡縮)し、またダイヤフラム40は、副液室44の内容積を拡縮する方向へ十分に小さい荷重(液圧)で変形可能とされている。
図4に示されるように、仕切金具36には、その下部側に合成樹脂やアルミニウム等の金属材料により形成されたオリフィス部材46が設けられると共に、このオリフィス部材46の上側に有底円筒状の蓋部材48が配置されている。オリフィス部材46は、下面側が底板部50により閉止された肉厚の有底円筒状に形成されており、底板部50には、複数個(例えば、6個)の流通開口52が円形に穿設されると共に、図3に示されるように、流通開口52の内周側に肉厚円筒状のボス部54が一体的に形成されている。
図3に示されるように、ボス部54は、その軸方向に沿った寸法が底板部50の厚さよりも大きくなっており、底板部50の下面側から突出している。ボス部54には上面中央部に円形凹状の座受穴56が開口しており、この座受穴56には後述するコイルスプリング90の下端部が挿入される。またボス部54には、座受穴56の底面とボス部54の下面との間を貫通する逃げ穴58が穿設されている。この逃げ穴58の内径は座受穴56の内径よりも小径とされており、この逃げ穴58内には、後述するプランジャ部材78のガイド筒部82が挿脱可能に挿入される。また底板部50の上面側には、ボス部54の外周側に周方向へ全周に亘って延在するプランジャ挿脱部59が凹状に形成されている。
図4に示されるように、オリフィス部材46には、その外周面の上端部に下端側よりも外径が小さい嵌挿部60が形成されている。またオリフィス部材46には、外周面における嵌挿部60と下端部との間に周方向に対して所定角度傾いたスパイラル方向に沿って延在する凹状の溝部64が形成されている。オリフィス部材46には、その外周面における上端部に凹状の連通路66が軸方向へ延在するように形成されており、この連通路66は、溝部64の長手方向に沿った主液室42側の一端部をオリフィス部材46の上面部まで連通させている。またオリフィス部材46には、その外周面における下端部に軸方向へ貫通する連通路68が形成されており、この連通路68は、溝部64の長手方向に沿った他端部をオリフィス部材46の下面まで連通させている。
ここで、溝部64は、連通路66及び連通路68を除くスパイラル方向へ延在する部分の軸方向に沿った幅及び径方向に沿った深さが任意の部位で略一定とされている。この溝部64の長手直角方向に沿った断面積は、車両の走行時に発生するシェイク振動の周波数(例えば、(例えば、9〜15Hz)及び振幅に対応するように設定されている。
図4に示されるように、オリフィス部材46の内周側には円柱状の空間が形成され、この円柱状の空間は、後述する補助オリフィス部材140及びプランジャ部材78がそれぞれ収納される内部隔室70とされる。補助オリフィス部材140は略薄肉円筒状に形成されており、補助オリフィス部材140には、その上端部に外周側へ延出するフランジ状の仕切部142が屈曲形成されると共に、仕切部142の外周端から下方へ延出する支持部144が屈曲形成されている。ここで、補助オリフィス部材140の軸方向に沿った長さは、内部隔室70の深さよりも所定長短くなっている。
一方、オリフィス部材46の内周面には、その軸方向中間部に環状の段差部146が形成されており、オリフィス部材46の内径は、段差部146を介して上側の内径が下側の内径よりも拡大されている。この段差部146に対して上側の内径は、補助オリフィス部材140における支持部144の外径よりも僅かに大きくなっている。
また補助オリフィス部材140には、図4に示されるように、仕切部142に周方向へ細長いスリット状とされた複数個(本実施形態では、3個)の下側連通口148が穿設されると共に、一対の下側連通口148の間に支持部144及び仕切部142がそれぞれ矩形状に切り欠かれて下側切欠部150が形成されている。3個の下側連通口148及び下側切欠部150は、軸心Sを中心とする周方向に沿って等ピッチ(90°ピッチ)で配列されている。下側切欠部150は、その外周側がオリフィス部材46の連通路66に面するように配置される。
仕切金具36では、補助オリフィス部材140がオリフィス部材46の内周側に嵌挿される。このとき、補助オリフィス部材140は、その支持部144の下端部を段差部146へ突き当てると共に、支持部144の外周面をオリフィス部材46(内部隔室70)の内周面へ当接させる。このとき、補助オリフィス部材140の下端部とオリフィス部材46の底板部50との間には所定幅の隙間が形成され、この隙間は、後述するアイドルオリフィス124とシリンダ室76とを互いに連通させるオリフィス開口74(図3参照)とされる。
仕切金具36では、その内周側に補助オリフィス部材140が嵌挿されることにより、図3に示されるように、内部隔室70が補助オリフィス部材140により径方向に沿って外周側の肉厚円筒状の空間と内周側の円柱状の空間とに区画される。ここで、補助オリフィス部材140を介して外周側の空間は、後述するアイドルオリフィス124の一部を構成するオリフィス通路152とされ、また内周側の空間はプランジャ部材78を収納するシリンダ室76とされる。
図4に示されるように、プランジャ部材78は略肉厚円板状に形成されており、シリンダ室76を軸方向に沿って主液室42側の小空間である液圧空間130(図2参照)と副液室44側の小空間であるオリフィス空間132(図3参照)とに区画している。図3に示されるように、プランジャ部材78は、その上面側が肉厚円板状の頂板部79により閉止されると共に、この頂板部79の外周端部から下方へ延出する肉厚円筒状の周壁部80が一体的に形成された略有底円筒状に形成されている。ここで、周壁部80の下端部は、オリフィス部材46のプランジャ挿脱部59に挿脱可能とされたシール部81とされており、このシール部81は、その下端面が平面状とされると共に、外周面の外径がプランジャ挿脱部59の外周側の内径よりも僅かに小さくなっている。
プランジャ部材78には、その頂板部79の下面中央部から下方へ突出する肉厚円筒状のガイド筒部82が一体的に形成されると共に、このガイド筒部82の中央部を軸方向へ貫通する軸受穴84が穿設されている。プランジャ部材78には、ガイド筒部82の基端部にガイド筒部82よりも大径とされた円柱状の座受突起86が同軸的に形成されている。またプランジャ部材78には、その上面中央部に円形凹状の逃げ部88が形成されている。
プランジャ部材78は、図3に示されるように、オリフィス部材46のシリンダ室76内へ挿入され、補助オリフィス部材140(シリンダ室76)の内周面に沿って軸方向に移動可能(スライド可能)となる。このとき、プランジャ部材78は、ガイド筒部82の先端側をオリフィス部材46の座受穴56及び逃げ穴58内にも同軸的に挿入するが、ガイド筒部82の外径は、座受穴56及び逃げ穴58の内径よりも小径であることから、プランジャ部材78は、オリフィス部材46の底板部50へ接することなく、軸方向に沿って所定の範囲(後述する閉塞位置と開放位置との間)で移動可能になる。また仕切金具36には、オリフィス部材46の底板部50とプランジャ部材78との間にコイルスプリング90が配置されている。
コイルスプリング90は、その上端部をプランジャ部材78の座受突起86の外周側に外嵌すると共に、その下端部をオリフィス部材46の座受穴56内へ挿入している。この状態で、コイルスプリング90は、その上端面をプランジャ部材78における座受突起86の周縁部へ圧接させると共に、下端面を座受穴56の底面部へ圧接させ、プランジャ部材78及び底板部50により常に圧縮状態に保持されている。これにより、コイルスプリング90はプランジャ部材78を常に上方(主液室42側)へ付勢する。
図3に示されるように、仕切金具36では、蓋部材48がオリフィス部材46における嵌挿部60の外周側に嵌挿固定されている。これにより、オリフィス部材46のシリンダ室76の上端側が蓋部材48の頂板部92により閉止される。蓋部材48には、図4に示されるように、頂板部92の中央部に円形の嵌挿穴94が穿設されると共に、この嵌挿穴94の外周側に扇状に形成された複数個(本実施形態では、4個)の弁座開口96が形成されている。これら弁座開口96は、軸心Sを中心として対称的な位置関係(点対称)となるように配置されている。
図4に示されるように、蓋部材48には、弁座開口96の外周側に周方向へ細長いスリット状とされた複数個(本実施形態では、3個)の上側連通口154が穿設されると共に、1個の上側連通口154の外周側に矩形状の上側切欠部156が形成されている。4個の上側連通口154は、軸心Sを中心とする周方向に沿って等ピッチ(90°ピッチ)で配列されており、補助オリフィス部材140における3個の下側連通口148及び下側切欠部150の内周側にそれぞれ正対するように配置される。また上側切欠部156は、補助オリフィス部材140における下側切欠部150の外周側に正対するように配置される。
図4に示されるように。仕切金具36には、蓋部材48とプランジャ部材78との間に略円板状のホルダ部材100が配置されると共に、このホルダ部材100と蓋部材48との間に略円板状の弁体102が介装されている。ホルダ部材100には、図3に示されるように、その中央側に底の浅い有底円筒状とされた弁体ホルダ104が形成されると共に、この弁体ホルダ104の上端部から外周側へ延出する環状のフランジ部106が屈曲形成されている。
図4に示されるように、ホルダ部材100には、弁体ホルダ104の底板部105の外周部にそれぞれ扇状に形成された複数個の連通開口108が穿設されている。またホルダ部材100のフランジ部106には、周方向へ細長いスリット状とされた複数個(本実施形態では、4個)の中間連通口158が穿設されると共に、1個の中間連通口158の外周側に矩形状の中間切欠部160が形成されている。4個の中間連通口158は、軸心Sを中心とする周方向に沿って等ピッチ(90°ピッチ)で配列されており、補助オリフィス部材140における3個の下側連通口148及び下側切欠部150の内周側にそれぞれ正対し、かつ蓋部材48における4個の上側連通口154にそれぞれ正対するように配置される。
これにより、オリフィス通路152は、補助オリフィス部材140の下側連通口148及び下側切欠部150の内周側と、ホルダ部材100の中間連通口158と、蓋部材48の上側連通口154を通して主液室42へと連通する。またオリフィス部材46の溝部64の一端部は、連通路66、補助オリフィス部材140の下側切欠部150の外周側、ホルダ部材100の中間切欠部160及び蓋部材48の上側切欠部156を通して主液室42と連通する。
図3に示されるように、ホルダ部材100には、底板部105の中央部に肉厚円板状のボス部110が一体的に形成されると共に、このボス部110の下面中央部から軸心Sに沿って下方へ突出する丸棒状のガイドロッド120が一体的に形成されている。またボス部110の上面側には、円形凹状の嵌挿穴112が形成されている。ここで、蓋部材48の頂板部92とホルダ部材100の底板部105との間には、嵌挿穴112の外周側に軸方向に沿った厚さ一定の円板状の空間である弁体収納室114が形成され、この弁体収納室114内には弁体102が収納される。
弁体102は、NR、NBR等のゴム組成物により成形されており、その上面側が平面状とされると共に、下面側が内周側から外周側へ向って上方へ僅かに傾斜するスロープ状に形成されており、軸方向に沿った肉厚が内周側から外周側へ向って徐々に薄くなっている。また弁体102には、上面中央部に円形凸状の突起部116が形成されると共に、下面中央部にも円形凸状の突起部118が形成されている。弁体102は、その上面側の突起部116を蓋部材48の嵌挿穴94内へ嵌挿すると共に、下面側の突起部118をホルダ部材100の嵌挿穴112内へ嵌挿している。これにより、弁体102は、ホルダ部材100及び蓋部材48と同軸的に位置決めされると共に、径方向への移動が拘束される。
弁体102は、突起部116,118の周縁部付近が蓋部材48の頂板部92とホルダ部材100の底板部105との間で軸方向に沿って圧縮されている。これにより、弁体102は、その上面部を所定の加圧力(予圧力)で蓋部材48の頂板部92の下面側へ圧接させると共に、蓋部材48とホルダ部材100との間で軸方向への移動が拘束される。弁体102は、圧縮状態となった部分の外周側の部分が下方へ向って撓み変形可能となっている。
図3に示されるように、弁体102は、その外周端を径方向に沿って蓋部材48における弁座開口96の外周端よりも外周側に位置させ、かつホルダ部材100の連通開口108の外周端よりも内周側に位置させている。これにより、弁体102は、その上面部を頂板部92に圧接させた状態(閉状態)で弁座開口96を閉塞し、また、図3の2点鎖線で示されるように、外周側が下方へ撓み変形して頂板部92から離間した状態(開状態)になると、弁座開口96が弁体収納室114を介して連通開口108に連通した状態となり、主液室42が弁体収納室114を通して仕切金具36内のシリンダ室76へ連通する。すなわち、弁体収納室114内に収納された弁体102、蓋部材48及びホルダ部材100は、主液室42とシリンダ室76との間で逆止弁128(図4参照)を構成しており、この逆止弁128は、主液室42からシリンダ室76(液圧空間130)内へのみ液体の流入を許容するが、液圧空間130から主液室42内への液体の流出を阻止する。
ホルダ部材100のガイドロッド120は、プランジャ部材78の軸受穴84内へ軸方向に沿って相対的に摺動可能となるように挿入されている。ここで、軸受穴84が穿設されたガイド筒部82及びガイドロッド120の一方が金属により形成されている場合には、他方を樹脂等のヤング率が所定値以上異なり、摩擦抵抗が小さい素材により形成することが好ましい。また軸受穴84の内周面及びガイドロッド120の外周面の一方又は双方に潤滑性を有し、かつ耐摩耗性が高い物質をコーティングして摩擦抵抗を抑制するようにしても良い。またガイドロッド120は、その先端側がオリフィス部材46の座受穴56及び逃げ穴58内を通ってオリフィス部材46の下端付近又はで達している。
シリンダ室76のオリフィス空間132は、オリフィス部材46の複数の流通開口52と座受穴56及び逃げ穴58を通して常に副液室44と連通している。また防振装置10では、図1に示されるように、オリフィス部材46における溝部64の外周側が被覆部34を介して外筒金具12の内周面により閉塞される。これにより、溝部64内には、スパイラル方向に沿って細長い空間であるシェイクオリフィス122が形成される。この第1の制限通路であるシェイクオリフィス122は、その一端部が前述したように、連通路66、下側切欠部150の外周側、中間切欠部160及び上側切欠部156を通して主液室42と連通し、
他端部が連通路68を通して副液室44に連通する。
ここで、シェイクオリフィス122は溝部64全体により構成されている。このシェイクオリフィス122は、入力振動のうち相対的に低周波域の振動であるシェイク振動(例えば、9〜15Hz)に対応するように、その路長及び断面積、すなわち液体の流通抵抗が設定(チューニング)されている。
またオリフィス通路152は、シェイク振動に対して相対的に高周波域の振動であるアイドル振動(例えば、18〜30Hz)に対応するアイドルオリフィス124の一部を形成している。この第2の制限通路であるアイドルオリフィス124は、オリフィス通路152及びオリフィス空間132により構成されており、その路長及び断面積、すなわち液体の流通抵抗がアイドル振動に対応するように設定(チューニング)されている。ここで、アイドルオリフィス124における液体の流通抵抗は、シェイクオリフィス122における液体の流通抵抗よりも小さくなっている。
防振装置10では、図2に示されるように、プランジャ部材78が閉塞位置へ移動(下降)すると、プランジャ部材78のシール部81がオリフィス部材46のプランジャ挿脱部59内へ挿入され、補助オリフィス部材140のオリフィス開口74がプランジャ部材78の外周面により閉塞され、オリフィス通路152がオリフィス空間132と非連通状態となる。これにより、主液室42と副液室44とは、シェイクオリフィス122のみを通して互いに連通する。
また防振装置10では、図1に示されるように、プランジャ部材78が開放位置へ移動(上昇)すると、プランジャ部材78のシール部81がプランジャ挿脱部59から離れてオリフィス開口74が開放され、オリフィス通路152がオリフィス空間132と連通状態となる。これにより、主液室42と副液室44とは、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス124の双方を通して互いに連通するが、主液室42内の液圧が変化した際には、シェイクオリフィス122よりも液体の流通抵抗が小さいアイドルオリフィス124を通って液体が主液室42と副液室44との間で流通する。従って、防振装置10では、プランジャ部材78が開放位置にある場合、実質的にアイドルオリフィス124のみを通って主液室42と副液室44との間で液体が流通する。
プランジャ部材78には、図3に示されるように、頂板部79における径方向中間部に軸方向へ貫通する液圧解放路126が形成されている。この液圧解放路126は、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置にあるプランジャ部材78が開放位置側へ移動する際に、外部から閉じられた液圧空間130内の液体をオリフィス空間132内へ流出させ、液圧空間130の液圧上昇を防止してプランジャ部材78を開放位置側へ移動可能にする。
次に、本発明の第1の実施形態に係る防振装置10の作用を説明する。
防振装置10では、例えば、車両におけるエンジンが作動すると、エンジンが発生した振動が取付金具20を介してゴム弾性体24に伝達され、ゴム弾性体24が弾性変形する。このとき、ゴム弾性体24は吸振主体として作用し、ゴム弾性体24の内部摩擦等に基づく吸振作用によって振動が吸収され、外筒金具12を介して車体側へ伝達される振動が低減される。また自動車等の車両では、アイドリング運転時にエンジンが相対的に高周波域の振動であるアイドル振動を発生し、また所定速度以上での走行時にはエンジンが相対的に低周波域の振動であるシェイク振動を発生する。
また防振装置10では、プランジャ部材78が、シリンダ室76の液圧空間130内の液圧によりコイルスプリング90の付勢力に抗して開放位置から閉塞位置に移動するとオリフィス開口74を閉塞させ、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置から開放位置へ復帰するとオリフィス開口74を開放することから、開放位置にあったプランジャ部材78が、逆止弁128を通して主液室42から液圧空間130内へ供給される液圧により閉塞位置へ移動すると、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、シェイクオリフィス122のみを通って主液室42と副液室44との間を液体が行き来し、また閉塞位置にあったプランジャ部材78が、コイルスプリング90の付勢力により開放位置へ復帰すると、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス124の双方が開放された状態となるが、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、液体の流通抵抗が相対的に小さいアイドルオリフィス124を優先的に通って主液室42と副液室44との間を液体が行き来する。
すなわち、防振装置10では、相対的に周波数が低く振幅が大きいシェイク振動が入力した場合には、このシェイク振動によってゴム弾性体24が弾性変形し、主液室42内に相対的に大きな液圧変化が生じると共に、主液室42内の周期的な液圧上昇時に逆止弁128を通して主液室42から液圧空間130へ液体が流入して、液圧空間130内の液圧も主液室42内の上昇時の液圧と略平衡する平衡圧まで上昇する。
ここで、防振装置10では、コイルスプリング90の付勢力がシェイク振動の入力時の液圧空間130内の液圧(平衡圧)に対応する値よりも小さく設定されており、これにより、シェイク振動の入力時には、プランジャ部材78がコイルスプリングの付勢力に抗して開放位置から閉塞位置側へ間欠的に移動し、液圧空間130内の液圧により閉塞位置へ保持される。
従って、防振装置10では、シェイク振動の入力時には、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、シェイクオリフィス122のみを通して主液室42と副液室44との間を液体が行き来することから、入力振動(シェイク振動)を吸収できるので、車両におけるエンジン側から車体側へ伝達されるシェイク振動を低減できる。
このとき、シェイクオリフィス122における液体の流通抵抗が低周波域振動のうちシェイク振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)されていることから、シェイクオリフィス122を通って主液室42と副液室44との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じ、この液柱共振の作用によってシェイク振動を特に効果的に吸収できる。
また防振装置10では、相対的に周波数が高く振幅が小さいアイドル振動が入力した場合には、このアイドル振動によってゴム弾性体24が弾性変形すると共に、主液室42内に相対的に小さな液圧変化が生じることから、この場合にも、主液室42内の周期的な液圧上昇時に逆止弁128を通して主液室42から液圧空間へ液体が流入して、液圧空間130内の液圧が上昇して主液室42内の上昇時の液圧(最高値)と略平衡する平衡圧まで達する。
ただし、防振装置10では、コイルスプリング90の付勢力がアイドル振動の入力時における液圧空間130内の平衡圧に対応する値よりも大きく設定されており、これにより、プランジャ部材78が開放位置にあるときには、コイルスプリング90の付勢力により開放位置に保持され、また閉塞位置にある場合には、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置から開放位置へ移動(復帰)する。
なお、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置にあるプランジャ部材78が開放位置側へ移動する際には、プランジャ部材78に形成された液圧解放路126が、外部から閉じられた液圧空間130内の液体をオリフィス空間132内へ流出させることから、液圧空間130の液圧上昇を防止してプランジャ部材78を開放位置側へ円滑に、かつ低い移動抵抗で移動可能にする。
従って、防振装置10では、アイドル振動の入力時には、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、シェイクオリフィス122に対して液体の流通抵抗が小さいアイドルオリフィス124を優先的に通って主液室42と副液室44との間を液体が行き来することから、入力振動(アイドル振動)を吸収できるので、エンジン側から車体側へ伝達されるアイドル振動を低減できる。
このとき、アイドルオリフィス124における液体の流通抵抗がアイドル振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)されていることから、アイドルオリフィス124を通って主液室42と副液室44との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じ、この液柱共振の作用によって高周波域振動のうちアイドル振動を特に効果的に吸収できる。
この結果、防振装置10によれば、電磁ソレノイドや空圧ソレノイド等の外部からの制御及び動力供給を受けて作動するバルブ機構を用いることなく、主液室42と副液室44とを連通するオリフィスを、入力振動の周波数に応じて、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス124の何れか一方に、主液室42内の液圧変化を駆動力として用い切り換えることができる。
また防振装置10では、仕切金具36の一部を構成するオリフィス部材46の外周面に溝部64を形成し、この溝部64の外周側を外筒金具12により閉塞してシェイクオリフィス122を設けると共に、オリフィス部材46の内周側に補助オリフィス部材140を嵌挿して補助オリフィス部材140とオリフィス部材46との間にアイドルオリフィス124の一部であるオリフィス通路152を設けたことにより、オリフィス部材46の外周面における任意の領域に相対的に液体の流通抵抗が大きいシェイクオリフィス122を設けることができると共に、オリフィス部材46の内周側に嵌挿された補助オリフィス部材140とオリフィス部材46との間に相対的に液体の流通抵抗が小さいアイドルオリフィス124のオリフィス通路152を設けることができるので、シェイクオリフィス122及びオリフィス通路152を装置内における径方向に沿ってそれぞれ異なる位置に配置でき、シェイクオリフィス122及びオリフィス通路152及びオリフィス空間132により構成されたアイドルオリフィス124の一方の設置スペースが他方の設置スペースに干渉することを効果的に防止できる。
この結果、防振装置10によれば、オリフィス部材46の外周面に沿って2本のシェイクオリフィス及びアイドルオリフィスの一部が設けられていた従来の防振装置と比較し、オリフィス部材46(仕切金具36)の高さ及び外径の拡大を抑制しつつ、シェイクオリフィス122の路長をシェイク振動に対する液柱共振が効果的に得られるように十分に長くすると共に、アイドルオリフィス124の断面積及び長さをアイドル振動に対する液柱共振が効果的に得られるように所望の断面積に設定できるので、装置の寸法増加を抑制しつつ、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス124の双方に対する設計の自由度を高くできる。
(第2の実施形態)
図5及び図6には、本発明の第2の実施形態に係る防振装置が示されている。なお、本実施形態に係る防振装置210において、第1の実施形態に係る防振装置10と共通の部分には同一符号を付して説明を省略する。
防振装置210には、第1の実施形態に係る防振装置10と同様に、外筒金具12の内周側に全体として略肉厚円板状に形成された仕切金具236(図7参照)が嵌挿されている。防振装置210では、仕切金具236を除く他の部分の構成が第1の実施形態に係る防振装置10と基本的に同一とされている。
図8に示されるように、仕切金具236には、オリフィス部材246の上側に有底円筒状の蓋部材248が配置されている。オリフィス部材246は、下面側が底板部250により閉止された肉厚の有底円筒状に形成されており、底板部250には、複数個(例えば、6個)の流通開口252が円形に穿設されると共に、図7に示されるように、流通開口252の内周側に肉厚円筒状のボス部254が一体的に形成されている。
図7に示されるように、ボス部254は、その軸方向に沿った寸法が底板部250の厚さよりも大きくなっており、底板部250の下面側から突出している。ボス部254には、上面中央部に周方向へ延在する凹状の座受溝256が形成されており、この座受溝256には後述するコイルスプリング90の下端部が挿入される。また底板部250には、座受溝256の内周側に円形凸状の閉塞部258が形成されている。図8に示されるように、オリフィス部材246には、その外周面の上端部に下端側よりも外径が小さい嵌挿部260が形成されている。またオリフィス部材246には、外周面における嵌挿部260と下端部との間に周方向に対して所定角度傾いたスパイラル方向に沿って延在する凹状の溝部64が形成されている。
図8に示されるように、オリフィス部材246の内周側には円柱状の空間が形成され、この円柱状の空間は、後述するプランジャ部材278が収納されるシリンダ室276とされる。プランジャ部材278は肉厚円板状に形成されており、図7に示されるように、シリンダ室276を軸方向に沿って主液室42側の小空間である液圧空間130(図6参照)と副液室44側の小空間であるオリフィス空間132に区画している。またプランジャ部材278は、図7に示されるように、その上面側が肉厚円板状の頂板部279により閉止されると共に、この頂板部279の外周端部から下方へ延出する肉厚円筒状の周壁部280が一体的に形成された略有底円筒状に形成されている。
プランジャ部材278には、図7に示されるように、頂板部279の下面中央部から下方へ突出する肉厚円筒状のガイド筒部282が一体的に形成されると共に、このガイド筒部282の中央部を軸方向へ貫通する軸受穴284が穿設されている。この軸受穴284の内径は、オリフィス部材246の閉塞部258の外径よりも僅かに大きくなっている。プランジャ部材278は、オリフィス部材246のシリンダ室276内へ挿入され、シリンダ室276の内周面に沿って軸方向に移動可能(スライド可能)となる。
このとき、プランジャ部材278は、軸方向に沿って所定の閉塞位置と開放位置との間で移動可能になり、プランジャ部材278は、図5に示される開放位置にある場合には、ガイド筒部282の下端部を底板部250の上方に保持され、ガイド筒部282の下端部と底板部250との間には環状の隙間が形成される。またプランジャ部材278は、開放位置から図6に示される閉塞位置へ移動(下降)すると、軸受穴284内にオリフィス部材246の閉塞部258が挿入され、閉塞部258により軸受穴284が液密状態となるように閉塞される。
図7に示されるように、仕切金具236には、オリフィス部材246の底板部250とプランジャ部材278との間にコイルスプリング90が配置されている。コイルスプリング90は、その上端側をプランジャ部材278のガイド筒部282の外周側に外嵌すると共に、その下端部をオリフィス部材246の座受溝256内へ挿入している。この状態で、コイルスプリング90は、その上端面をプランジャ部材78におけるガイド筒部282の周縁部へ圧接させると共に、下端面を座受溝256の底面部へ圧接させ、プランジャ部材278及び底板部250により常に圧縮状態に保持されている。これにより、コイルスプリング90はプランジャ部材278を常に上方(開放位置側)へ付勢する。
図7に示されるように、仕切金具236では、蓋部材248がオリフィス部材246における嵌挿部260の外周側に嵌挿固定されている。これにより、オリフィス部材246のシリンダ室276の上端側が蓋部材248の頂板部292により閉止される。蓋部材248には、図8に示されるように、頂板部292の中央部に円形の嵌挿穴294が穿設されると共に、この嵌挿穴294の外周側に扇状に形成された複数個(本実施形態では、4個)の弁座開口296が形成されている。これら弁座開口296は、軸心Sを中心として対称的な位置関係(点対称)となるように配置されている。また蓋部材248には、その外周部にオリフィス部材246の上端側の連通路266に正対するように切欠部298が形成されている。
図8に示されるように。仕切金具236には、蓋部材248とプランジャ部材278との間に略円板状のホルダ部材300が配置されると共に、このホルダ部材300と蓋部材248との間に略円板状の弁体302が介装されている。ホルダ部材300には、図7に示されるように、その中央側に底の浅い有底円筒状とされた弁体ホルダ304が形成されると共に、この弁体ホルダ304の上端部から外周側へ延出する環状のフランジ部306が屈曲形成されている。ホルダ部材300には、弁体ホルダ304の底板部305の外周部にそれぞれ扇状に形成された複数個の連通開口308が穿設されている。
ホルダ部材300には、フランジ部306外周部が矩形状に切り欠かれることにより切欠部307が形成されている。この切欠部307は、蓋部材248の切欠部298及びオリフィス部材246の連通路266にそれぞれ面するように配置される。これにより、溝部64の連通路266は、切欠部307及び切欠部298を通して主液室42に連通する。
図7に示されるように、ホルダ部材300には、底板部305の下面中央部から軸心Sに沿って下方へ突出する円筒状のガイドロッド320が一体的に形成されている。ガイドロッド320には、その内周側に軸方向へ貫通する円柱状の中空部321が穿設されている。ここで、蓋部材248の頂板部292とホルダ部材300の底板部305との間には、軸方向に沿った厚さが略一定の円板状の空間である弁体収納室314が形成され、この弁体収納室314内には弁体302が収納されている。また仕切金具236では、ガイドロッド320の下端部とオリフィス部材246の底板部250との間に軸方向に沿って所定の幅を有する環状の隙間が形成され、この環状の隙間は、後述するオリフィス通路340とオリフィス空間132とを連通するオリフィス開口274とされている。
弁体302は、NR、NBR等のゴム組成物により成形されており、その上面側が平面状とされると共に、下面側が内周側から外周側へ向って上方へ僅かに傾斜するスロープ状に形成されており、軸方向に沿った肉厚が内周側から外周側へ向って徐々に薄くなっている。また弁体302には、上面中央部に円形凸状の突起部116が形成されると共に、その中央部に軸方向へ貫通する中空部318が形成されている。中空部318は、その内径がガイドロッド320の中空部321と等しくなっており、この中空部321と共に1本のオリフィス通路340を構成している。このオリフィス通路340は、上端部が主液室42内へ開口すると共に、下端部がオリフィス開口274と通してオリフィス空間132内へ連通している。
弁体302は、その突起部316を蓋部材248の嵌挿穴294内へ嵌挿している。これにより、弁体302は、ホルダ部材300及び蓋部材248と同軸的に位置決めされると共に、径方向への移動が拘束される。また弁体302は、突起部316の周縁部付近が蓋部材248の頂板部292とホルダ部材300の底板部305との間で軸方向に沿って圧縮されている。これにより、弁体302は、その上面部を所定の加圧力(予圧力)で蓋部材248の頂板部292へ圧接させると共に、蓋部材248とホルダ部材300との間で軸方向への移動が拘束される。弁体302は、圧縮状態となった部分の外周側の部分が下方へ向って撓み変形可能となっている。
図7に示されるように、弁体302は、その外周端を径方向に沿って蓋部材248における弁座開口296の外周端よりも外周側に位置させ、かつホルダ部材300の連通開口308の外周端よりも内周側に位置させている。これにより、弁体302は、その上面部を頂板部292に圧接させた状態(閉状態)で弁座開口96を閉塞し、また、図7の2点鎖線で示されるように、外周側が下方へ撓み変形して頂板部292から離間した状態(開状態)になると、弁座開口296が弁体収納室314を介して連通開口308に連通した状態となり、主液室42が弁体収納室314を通して仕切金具236内のシリンダ室276へ連通する。すなわち、弁体収納室314内に収納された弁体302、蓋部材248及びホルダ部材300は、主液室42とシリンダ室276との間で逆止弁328(図8参照)を構成しており、この逆止弁328は、主液室42からシリンダ室276(液圧空間130)内へのみ液体の流入を許容するが、液圧空間130から主液室42内への液体の流出を阻止する。
ホルダ部材300のガイドロッド320は、プランジャ部材278の軸受穴284内へ軸方向に沿って相対的に摺動可能となるように挿入されている。ここで、軸受穴284が穿設されたガイド筒部282及びガイドロッド320の一方が金属により形成されている場合には、他方を樹脂等のヤング率が所定値以上異なり、摩擦抵抗が小さい素材により形成することが好ましい。また軸受穴284の内周面及びガイドロッド320の外周面の一方又は双方に潤滑性を有し、かつ耐摩耗性が高い物質をコーティングして摩擦抵抗を抑制するようにしても良い。
シリンダ室276のオリフィス空間132は、オリフィス部材246の複数の流通開口252を通して常に副液室44と連通している。また防振装置210では、図5に示されるように、オリフィス部材246における溝部64の外周側が被覆部34を介して外筒金具12の内周面により閉塞される。これにより、溝部64内には、スパイラル方向に沿って細長い空間であるシェイクオリフィス122が形成される。この第1の制限通路であるシェイクオリフィス122は、その一端部が主液室42に接続されると共に、他端部が副液室44に接続される。
また弁体302の中空部318及びプランジャ部材278の中空部321により構成されたるオリフィス通路340は、シェイク振動に対して相対的に高周波域の振動であるアイドル振動(例えば、18〜30Hz)に対応するアイドルオリフィス324の一部を形成している。この第2の制限通路であるアイドルオリフィス324は、オリフィス開口274及びオリフィス部材246内のオリフィス空間132により構成されており、その路長及び断面積、すなわち液体の流通抵抗がアイドル振動に対応するように設定(チューニング)されている。ここで、アイドルオリフィス324における液体の流通抵抗は、シェイクオリフィス122における液体の流通抵抗よりも小さくなっている。
防振装置210では、図6に示されるように、プランジャ部材278が閉塞位置へ移動(下降)すると、オリフィス部材246のオリフィス開口274がガイド筒部282及び閉塞部258により閉塞され、オリフィス通路340がオリフィス空間132と非連通状態となる。これにより、主液室42と副液室44とは、シェイクオリフィス122のみを通して互いに連通する。
また防振装置210では、図5に示されるように、プランジャ部材278が開放位置へ移動(上昇)すると、プランジャ部材278のガイド筒部282がオリフィス部材246の閉塞部258からオリフィス開口274が開放され、オリフィス通路340がオリフィス空間132と連通状態となる。これにより、主液室42と副液室44とは、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス324の双方を通して互いに連通するが、主液室42内の液圧が変化した際には、シェイクオリフィス122よりも液体の流通抵抗が小さいアイドルオリフィス324を通って主液室42と副液室44との間を液体が流通する。従って、防振装置210では、プランジャ部材278が開放位置にある場合、実質的にアイドルオリフィス324のみを通って主液室42と副液室44との間で液体が流通する。
プランジャ部材278には、図7に示されるように、その頂板部279に軸方向へ貫通する液圧解放路326が形成されている。これらの液圧解放路326は、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置にあるプランジャ部材278が開放位置側へ移動する際に、外部から閉じられた液圧空間130内の液体をオリフィス空間132内へ流出させ、液圧空間130の液圧上昇を防止してプランジャ部材278を開放位置側へ移動可能にする。
次に、本発明の実施形態に係る防振装置210の作用を説明する。
防振装置210では、例えば、車両におけるエンジンが作動すると、エンジンが発生した振動が取付金具20を介してゴム弾性体24に伝達され、ゴム弾性体24が弾性変形する。このとき、ゴム弾性体24は吸振主体として作用し、ゴム弾性体24の内部摩擦等に基づく吸振作用によって振動が吸収され、外筒金具12を介して車体側へ伝達される振動が低減される。また自動車等の車両では、アイドリング運転時にエンジンが相対的に高周波域の振動であるアイドル振動を発生し、また所定速度以上での走行時にはエンジンが相対的に低周波域の振動であるシェイク振動を発生する。
また防振装置210では、プランジャ部材278が、シリンダ室276の液圧空間130内の液圧によりコイルスプリング90の付勢力に抗して開放位置から閉塞位置に移動するとオリフィス開口274を閉塞させ、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置から開放位置へ復帰するとオリフィス開口274を開放することから、開放位置にあったプランジャ部材278が、逆止弁328を通して主液室42から液圧空間130内へ供給される液圧により閉塞位置へ移動すると、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、シェイクオリフィス122のみを通って主液室42と副液室44との間を液体が行き来し、また閉塞位置にあったプランジャ部材278が、コイルスプリング90の付勢力により開放位置へ復帰すると、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス324の双方が開放された状態となるが、ゴム弾性体の弾性変形に伴って、液体の流通抵抗が相対的に小さいアイドルオリフィス324を優先的に通って主液室42と副液室44との間を液体が行き来する。
すなわち、防振装置210では、相対的に周波数が低く振幅が大きいシェイク振動が入力した場合には、このシェイク振動によってゴム弾性体24が弾性変形し、主液室42内に相対的に大きな液圧変化が生じると共に、主液室42内の周期的な液圧上昇時に逆止弁328を通して主液室42から液圧空間130へ液体が流入して、液圧空間130内の液圧も主液室42内の上昇時の液圧と略平衡する平衡圧まで上昇する。
ここで、防振装置210では、コイルスプリング90の付勢力がシェイク振動の入力時の液圧空間130内の液圧(平衡圧)に対応する値よりも小さく設定されており、これにより、シェイク振動の入力時には、プランジャ部材278がコイルスプリング90の付勢力に抗して開放位置から閉塞位置側へ間欠的に移動し、液圧空間130内の液圧により閉塞位置へ保持される。
従って、防振装置210では、シェイク振動の入力時には、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、シェイクオリフィス122のみを通して主液室42と副液室44との間を液体が行き来することから、入力振動(シェイク振動)を吸収できるので、車両におけるエンジン側から車体側へ伝達されるシェイク振動を低減できる。
このとき、シェイクオリフィス122における液体の流通抵抗がシェイク振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)されていることから、シェイクオリフィス122を通って主液室42と副液室44との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じ、この液柱共振の作用によってシェイク振動を特に効果的に吸収できる。
また防振装置210では、相対的に周波数が高く振幅が小さいアイドル振動が入力した場合には、このアイドル振動によってゴム弾性体24が弾性変形すると共に、主液室42内に相対的に小さな液圧変化が生じることから、この場合にも、主液室42内の周期的な液圧上昇時に逆止弁328を通して主液室42から液圧空間へ液体が流入して、液圧空間130内の液圧が上昇して主液室42内の上昇時の液圧(最高値)と略平衡する平衡圧まで達する。
ただし、防振装置210では、コイルスプリング90の付勢力がアイドル振動の入力時における液圧空間130内の平衡圧に対応する値よりも大きく設定されており、これにより、プランジャ部材278が開放位置にあるときには、コイルスプリング90の付勢力により開放位置に保持され、また閉塞位置にある場合には、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置から開放位置へ移動(復帰)する。
なお、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置にあるプランジャ部材278が開放位置側へ移動する際には、プランジャ部材278に形成された液圧解放路326が、外部から閉じられた液圧空間130内の液体をオリフィス空間132内へ流出させることから、液圧空間130の液圧上昇を防止してプランジャ部材278を開放位置側へ円滑に、かつ低い移動抵抗で移動可能にする。
従って、防振装置210では、アイドル振動の入力時には、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、シェイクオリフィス122に対して液体の流通抵抗が小さいアイドルオリフィス324を優先的に通って主液室42と副液室44との間を液体が行き来することから、入力振動(アイドル振動)を吸収できるので、エンジン側から車体側へ伝達されるアイドル振動を低減できる。
このとき、アイドルオリフィス324における液体の流通抵抗がアイドル振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)されていることから、アイドルオリフィス324を通って主液室42と副液室44との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じ、この液柱共振の作用によってアイドル振動を特に効果的に吸収できる。
この結果、防振装置210によれば、電磁ソレノイドや空圧ソレノイド等の外部からの制御及び動力供給を受けて作動するバルブ機構を用いることなく、主液室42と副液室44とを連通するオリフィスを、入力振動の周波数に応じて、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス324の何れか一方に、主液室42内の液圧変化を駆動力として用い切り換えることができる。
また防振装置210では、仕切金具236の一部を構成するオリフィス部材246の外周面に溝部64を形成し、この溝部64の外周側を外筒金具12により閉塞してシェイクオリフィス122を設けると共に、逆止弁328を構成する蓋部材248、弁体302及びホルダ部材300とプランジャ部材278をそれぞれ円環状に形成し、アイドルオリフィス324のオリフィス通路340を逆止弁328及びプランジャ部材278の内周側を貫通するように設けたことにより、オリフィス部材246の外周面における任意の領域に相対的に液体の流通抵抗が大きいシェイクオリフィス122を設けることができると共に、円環状に形成された逆止弁328及びプランジャ部材278の内周側に相対的に液体の流通抵抗が小さいオリフィス通路340を設けることができるので、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス324のオリフィス通路340を装置内部における径方向に沿ってそれぞれ異なる位置に配置でき、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス324の一方の設置スペースが他方の設置スペースに干渉することを防止できる。
この結果、防振装置210によれば、オリフィス部材246の外周面に沿って2本のシェイクオリフィス及びアイドルオリフィスの一部が設けられていた従来の防振装置と比較し、オリフィス部材246(仕切金具236)の高さ及び外径の拡大を抑制しつつ、シェイクオリフィス122の路長をシェイク振動に対する液柱共振が効果的に得られるように十分に長くすると共に、アイドルオリフィス324の断面積をアイドル振動に対する液柱共振が効果的に得られるように所望の断面積及び長さに設定できるので、装置の寸法増加を抑制しつつ、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス324の双方に対する設計の自由度を高くできる。
なお、本発明の第1及び第2の実施形態に係る防振装置10,210では、2本のオリフィス(第1の制限通路及び第2の制限通路)の一方をシェイク振動に対応するシェイクオリフィス122とし、他方をアイドル振動に対応するアイドルオリフィス124,324としたが、2本の第1の制限通路及び第2の制限通路を必ずしもシェイク振動及びアイドル振動に対応させる必要はなく、第1の制限通路が相対的に低い周波域の振動に対応するものとなり、第2の制限通路が相対的に高い周波域の振動に対応するものとなれば良い。
また防振装置10,210では、取付金具20をエンジン側に連結すると共に、外筒金具12を車体側に連結するように構成したが、これとは逆に、取付金具20を車体側に連結すると共に、外筒金具12をエンジン側に連結するようにしても良い。
また本実施形態に係る防振装置10、210では、主液室42内の液圧上昇時に逆止弁128を通して液体を主液室42から液圧空間130内へ供給し、この液圧空間130内の液圧を主液室42の液圧上限値に対応する平衡圧に上昇させ、シェイク振動の入力時に、液圧空間130の液圧(正圧)によりプランジャ部材78を開放位置から閉塞位置へ移動させていたが、これとは逆に、逆止弁を液圧空間130から主液室42へのみ液体が流出させ得るように構成し、主液室42内の液圧低下時に、この逆止弁を通して液体を液圧空間130から主液室42内へ流出させることにより、液圧空間130内の液圧を主液室42の液圧下限値に対応する平衡圧まで低下させ、シェイク振動の入力時に、液圧空間130の液圧(負圧)によりプランジャ部材78を開放位置から閉塞位置へ移動させるようにして良い。
本発明の第1の実施形態に係る防振装置の構成を示す軸方向に沿った断面図であり、プランジャ部材が開放位置にある状態を示している。 図1に示される防振装置の構成を示す軸方向に沿った断面図であり、プランジャ本体が閉塞位置にある状態を示している。 図1に示される防振装置における仕切金具及びプランジャ部材の構成を示す断面図である。 図1に示される防振装置における仕切金具及びプランジャ部材の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る防振装置の構成を示す軸方向に沿った断面図であり、プランジャ部材が開放位置にある状態を示している。 図5に示される防振装置の構成を示す軸方向に沿った断面図であり、プランジャ本体が閉塞位置にある状態を示している。 図5に示される防振装置における仕切金具及びプランジャ部材の構成を示す断面図である。 図5に示される防振装置における仕切金具及びプランジャ部材の構成を示す分解斜視図である。
符号の説明
10 防振装置
12 外筒金具(第1の取付部材)
20 取付金具(第2の取付部材)
24 ゴム弾性体(弾性体)
36 仕切金具(仕切部材)
42 主液室
44 副液室
46 オリフィス部材(仕切部材)
74 オリフィス開口
76 シリンダ室
78 プランジャ部材
90 コイルスプリング(付勢部材)
102 弁体
122 シェイクオリフィス(第1の制限通路)
124 アイドルオリフィス(第2の制限通路)
126 液圧解放路
128 逆止弁
130 液圧空間
132 オリフィス空間
140 補助オリフィス部材
152 オリフィス通路(アイドルオリフィス)
210 防振装置
236 仕切金具(仕切部材)
246 オリフィス部材(仕切部材)
258 閉塞部
274 オリフィス開口
276 シリンダ室
278 プランジャ部材
302 弁体
324 アイドルオリフィス
326 液圧解放路
328 逆止弁
340 オリフィス通路(アイドルオリフィス)

Claims (3)

  1. 振動発生部及び振動受け部の一方に連結される第1の取付部材と、
    振動発生部及び振動受け部の他方に連結される第2の取付部材と、
    前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置された弾性体と、
    前記弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、該弾性体の弾性変形に伴って内容積が変化する主液室と、
    液体が封入され、内容積が拡縮可能とされた副液室と、
    前記主液室と前記副液室とを互いに連通する第1の制限通路と、
    前記主液室と前記副液室とを互いに連通し、前記第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路と、
    前記主液室と前記副液室との間に設けられ、前記主液室の内壁面及び前記副液室の内壁面の一部をそれぞれ形成した略筒状の仕切部材と、
    前記仕切部材の内周側に設けられ、液体が充填されるシリンダ室と、
    前記シリンダ室内を、前記第2の制限通路の一部を構成すると共に前記副液室に連通したオリフィス空間と前記第2の制限通路から隔離された液圧空間とに区画し、前記オリフィス空間及び前記液圧空間の拡縮方向に沿って所定の開放位置と閉塞位置との間で移動可能とされたプランジャ部材と、
    前記オリフィス空間内に面するように設けられ、前記第2の制限通路における該オリフィス空間と他の部分とを連通させ、前記プランジャ部材が前記開放位置にあると開放され、前記プランジャ部材が前記閉塞位置へ移動すると閉塞されるオリフィス開口と、
    前記主液室と前記液圧空間との間に配置され、前記主液室内の液圧変化に伴って該主液室と前記液圧空間との間で一方向へのみ液体を流通させ得る逆止弁と、
    前記プランジャ部材を、前記液圧空間を縮小する前記開放位置側へ付勢する付勢部材と、と有し、
    前記仕切部材の外周面に沿って前記第1の制限通路を設けると共に、前記逆止弁及び前記プランジャ部材をそれぞれ環状に形成し、前記第2の制限通路の他の部分を前記逆止弁及び前記プランジャ部材の内周側を貫通するように設けたことを特徴とする防振装置。
  2. 前記プランジャ部材の中心部に前記拡縮方向へ貫通するガイド穴を形成すると共に、前記逆止弁と一体的に前記シリンダ室内で前記拡縮方向へ延在し、前記ガイド内へ相対的に摺動可能に挿入されるガイド軸を設け、
    前記逆止弁及び前記ガイド軸に前記拡縮方向へ貫通する貫通穴を形成し、該貫通穴を前記第2の制限通路の他の部分として構成したことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記ガイド軸の下端部と前記シリンダ室の底面部との間に前記オリフィス開口を設けたことを特徴とする請求項2記載の防振装置。
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