JP4727162B2 - 内圧開放特性を有する容器蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、内圧開放特性を有する容器蓋、更に詳しくは容器内圧が過剰に上昇すると局部的に変形して容器内圧を自動的に開放することができる容器蓋に関する。
下記特許文献1に開示されている如く、天然果汁を含有する果汁飲料或いは炭酸飲料等を収容する容器のための容器蓋として、金属薄板製蓋本体を具備する容器蓋が広く実用に供されている。蓋本体は円形天面壁とこの天面壁から垂下する円筒形状のスカート壁とを有する。通常、天面壁の内面には合成樹脂製ライナーが配設されている。蓋本体のスカート壁の上部には凹部と凸部とが交互に繰り返す凹凸形状部が形成されている。そしてまた、通常、スカート壁には周方向に延びる周方向破断ラインが形成されており、スカート壁は周方向破断ラインよりも上方の主部と周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されている。タンパーエビデント裾部には、通常、軸線方向に延びる軸線方向破断ラインが形成されている。
上記容器蓋は、上面が開放された円筒形状の口頸部を有する金属薄板、ガラス或いは合成樹脂製容器に適用される。容器の口頸部の外周面には雄螺条とこの雄螺条の下方に位置する係止突条が形成されている。容器の口頸部に容器蓋を装着して口頸部を密封する際には、口頸部に容器蓋を被嵌し、スカート壁の主部における、凹凸形状部の下方部分に口頸部の雄螺条に対応する雌螺条を形成すると共に、スカート壁のタンパーエビデント裾部を半径方向内側に変形せしめて口頸部の係止突条に係止せしめる。
容器の口頸部を開封する際には容器蓋を開方向に回転せしめて、周方向破断ラインを一部を残して破断せしめると共に軸線方向破断ラインを破断せしめてタンパーエビデント裾部を無端環状から有端帯状に開放し、かくして口頸部の係止突条に対するタンパーエビデント裾部の係止を解除する。更に、容器蓋を開方向に回転せしめて口頸部の雄螺条に対する雌螺条の螺合を解除して口頸部から容器蓋を離脱せしめる。而して、容器内に比較的高い圧力が存在する場合には、口頸部の雄螺条に対する容器蓋の雌螺条の螺合がある程度解除された時点で容器の内圧が解放されることが重要である。さもなくば、口頸部の雄螺条に対する容器蓋の雌螺条の螺合がある程度解除された時に、容器の比較的高い内圧によって容器蓋が偶発的に飛翔されてしまって、消費者を損傷せしめてしまう虞がある。そこで、通常、スカート壁に形成されている凹凸形状部における凹部に周方向に延びるスリットを形成し、口頸部の雄螺条に対する容器蓋の雌螺条の螺合がある程度解除された時点でスリットを通して容器の内圧が開放されるように構成している。
下記特許文献1に開示されている容器蓋においては、更に、容器の口頸部に容器蓋が所要とおりに装着されている状態、或いは一旦容器の口頸部から離脱せしめた容器蓋を再び容器の口頸部に装着して口頸部を一時的に密封した状態において、容器内が過剰に加熱される或いは容器の内容物が腐敗する等に起因して容器の内圧が過剰に上昇した場合には、容器蓋の偶発的飛翔等を回避するために、容器蓋が局部的に変形されて容器の内圧が開放されるようにせしめることを意図して、凹凸形状部における少なくとも1個のスリットを他の通常のスリットよりも長くせしめることが開示されている。
特開2003−155052号公報
然るに、本発明者等の経験によれば、上記特許文献1に開示されている容器蓋においては、容器の口頸部に容器蓋が所要とおりに装着されている状態、或いは一旦容器の口頸部から離脱せしめた容器蓋を再び容器の口頸部に装着して口頸部を一時的に密封した状態において容器の内圧が過剰に上昇しても、容器蓋が充分確実に変形されず容器の内圧が充分確実に開放されない、という問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、容器の口頸部に容器蓋が所要とおりに装着されている状態、或いは一旦容器の口頸部から離脱せしめた容器蓋を再び容器の口頸部に装着して口頸部を一時的に密封した状態において容器の内圧が過剰に上昇すると、容器蓋が所要とおりに変形されて容器の内圧が確実に開放される、新規且つ改良された容器蓋を提供することである。
本発明者等は、鋭意検討及び実験の結果、上記特許文献1に開示されている容器蓋においては、(1)容器蓋の変形を生成せしめるための比較的長いスリットが、剛性が比較的大きい凹凸形状部に形成されていること、(2)容器の内圧を開放せしめるためには天面壁の一部が上方に変形して口頸部の密封が解除されることが必要であるが、容器蓋の変形を生成せしめるための比較的長いスリットが天面壁から下方に比較的離隔して形成されている故に、天面壁の上方への変形が生成され難い、ことに起因して、容器の内圧が充分確実に開放されないことを認識した。そして、かかる認識に基づき、凹凸形状部よりも上方に所要長さのスリット(即ち金属薄板を切断することによって形成される切溝)を形成することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
即ち、本発明によれば、口頸部の呼び径が38mmである容器に被嵌される容器蓋であり、
天面壁及び該天面壁の周縁から垂下するスカート壁を有する金属薄板製蓋本体を具備し、該スカート壁の上部には凹部と凸部とが周方向全体に渡って交互に繰り返す凹凸形状部が形成される容器蓋において、
該凹凸形状部における該凹部には周方向に延びるスリットが形成されており、
該スカート壁には、該凹凸形状部よりも上方に位置し且つ周方向に延びる少なくとも1個のスリットから構成された内圧開放手段が配設されており、該内圧開放手段を構成する該スリットの周方向長さWsは7乃至14mmである、
ことを特徴とする容器蓋が提供される。
ましくは、該内圧開放手段を構成する該スリットは該天面壁の上面外周縁から1.0乃至3.0mmであるHs下方に位置せしめられている。
本発明の容器蓋においては、剛性が比較的大きい凹凸形状部ではなくその上方で、天面壁の上面外周縁に近接した位置に形成された所要長さのスリットから内圧開放手段が構成されている故に、容器の口頸部に容器蓋が所要とおりに装着されている状態、或いは一旦容器の口頸部から離脱せしめた容器蓋を再び容器の口頸部に装着して口頸部を一時的に密封した状態において容器の内圧が過剰に上昇すると、容器蓋が所要とおりに変形されて容器の内圧が確実に開放される。
以下、本発明に従って構成された容器蓋を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1を参照して説明すると、全体を番号2で示す容器蓋は、金属薄板製蓋本体4と合成樹脂製ライナー6とから構成されている。厚さが0.22乃至0.26mm程度のアルミニウム基合金薄板から形成されているのが好都合である蓋本体4は円形天面壁8とこの天面壁8の周縁から垂下する円筒形スカート壁10とを有する。天面壁8の中央部には没入部11が設けられている。スカート壁10の下部には周方向に延びる破断ライン12が形成されており、スカート壁10は破断ライン12よりも上方の主部14と破断ライン12よりも下方のタンパーエビデント裾部16とに区画されている。スカート壁10の下部には半径方向外方に若干膨出せしめられた環状膨出部18が形成されており、環状膨出部18の軸線方向中央部には周方向に適宜の間隔をおいて周方向に延びる複数個のスリット20が形成されており、上記破断ライン12はかかる複数個のスリット20とスリット20間に残留せしめられている複数個の橋絡部22とによって規定されている。
スカート壁10の主部14における軸線方向における略中央部には環状溝24が形成されている。スカート壁10の主部14における環状溝24から下方の領域は後に雌螺条が形成される螺条部25であり、環状溝24は螺条部25に雌螺条を形成する際に雌螺条形成工具を位置付けるのに利用される。スカート壁10の主部14における環状溝24よりも上方の領域には、指を掛けて容器蓋2を回転せしめる際の滑りを防止するための、凹部26と凸部28とが交互に繰り返す凹凸形状部が形成されている。図示の実施形態の容器蓋2においては、凹部26の夫々の周方向幅Waは凸部28の各々の周方向幅Wbと実質上同一にせしめられている。また、図示の実施形態の容器蓋2においては、凹部26の上端には、周方向に延びるスリット30が形成されている。
本発明の容器蓋においては、スカート壁10には、凹凸形状部よりも上方に位置し且つ周方向に延びる少なくとも1個のスリットから構成された内圧開放手段31が配設されているのが重要である。図示の実施形態の容器蓋においては、内圧開放手段31はスカート壁10に形成された1個のスリットである。内圧開放手段31を構成するスリットの周方向長さWs7乃至14mmであることが重要である。好ましくは、スリットは天面壁8の上面外周縁から1.0乃至3.0mmであるHs下方に位置せしめられている。特に、Hsは1.5乃至2.5mmであるのが好ましい。
軟質ポリエチレンの如き適宜の合成樹脂から成形することができるライナー6は、蓋本体4の天面壁8の内面に配設されている。かかるライナー6は、天面壁8の内面の所要位置に合成樹脂素材を供給して所要形状に型押成形することによって配設することができる。この場合、ライナー6の周縁部は天面壁8の内面に対して非接着乃至弱接着状態であるのが、耐衝撃性の点で好ましい。所望ならば、別個に形成したライナーを天面壁8の内面に少なくとも部分的に接着せしめることもできる。図示のライナー6は比較的肉厚の環状周縁部7と、比較的肉薄の中央円形部9と、環状周縁部7と中央円形部9との境界から下方に延出する環状延出壁13とを有する。
図2には、容器蓋2が適用される容器の口頸部32も図示されている。図示の容器はアルミニウム基合金薄板から形成されており、略円筒形状の口頸部32を有する。口頸部32の上端部は上方に向かって半径方向内方に傾斜せしめられた円錐台筒形状であり、上端には外巻きカール34が形成されている。口頸部32は軸線方向中間部には雄螺条36が形成され、かかる雄螺条36の下方には半径方向外方に膨出せしめられた環状係止あご部38が形成されている。本発明に従って構成された容器蓋2は、図示の形態の口頸部32を有する容器に限られることなく、金属薄板、ガラス或いは適宜の合成樹脂から形成された他の形態の口頸部を有する容器にも適用することができることは多言するまでもない。
図1と共に図2を参照して説明を続けると、口頸部32に容器蓋2を装着して口頸部32を密封する際には、口頸部32に容器蓋2を被嵌して容器蓋2を下方に所要圧力で押圧し、ライナー6の周縁部を口頸部32の上端に形成されているカール34に密接せしめる。そして、蓋本体4の天面壁8とスカート壁10との境界領域を下方及び半径方向内方に変形せしめて没入部40を形成し、スカート壁10の主部14における螺条部25に、口頸部32の雄螺条36に対応せしめて雌螺条42を形成し、そしてまたタンパーエビデント裾部16の下部を半径方向内側に変位せしめて口頸部32の環状係止あご部38に係止せしめる。その後、口頸部32を容器蓋2によって密封された容器はレトルト処理(加熱殺菌処理)、清浄処理等の適宜の処理が施される。
容器蓋2によって密封されている容器の口頸部32を開封する際には、容器蓋2を開方向、即ち図2において上方から見て反時計方向に回転せしめる。かくすると、スカート壁10に形成されている雌螺条42が口頸部32に形成されている雄螺条36に沿って移動、従って回転と共に上昇せんとする。しかしながら、タンパーエビデント裾部16は環状係止あご部38に係止されている故に上昇が阻止され、従って破断ライン12、更に詳しくはその橋絡部22に相当な応力が生成され、橋絡部22が破断されてタンパーエビデント裾部16がスカート壁10の主部14から分離される。しかる後においては、容器蓋2はタンパーエビデント裾部16を除いて回転と共に上昇せしめられて口頸部32から離脱され、かくして口頸部32が開封される。一旦開封した口頸部32を一時的に再び密封することが望まれる場合には、口頸部32から離脱せしめた容器蓋2を再び口頸部32に被嵌せしめて閉方向、即ち図2において上方から見て時計方向に回転せしめ、容器蓋2の雌螺条42を口頸部32の雄螺条36に螺合せしめればよい。雌螺条42を雄螺条36に充分に螺合せしめると、ライナー6の周縁部が口頸部32のカール34に密接せしめられ、口頸部32が密封される。
容器内に収容されている内容物が例えば天然果汁を含む果汁飲料である場合、上述したとおりにして口頸部32を一旦開封して内容物を大気に晒した後に容器蓋2によって口頸部を再び密封した時に、天然果汁の醗酵現象等によって容器内圧が異常に上昇することがある。また、口頸部32を一旦開封する前においても、容器に収容されている内容物が炭酸飲料である場合には、日光を浴びる等によって著しく加熱されると、容器内圧が異常に上昇することがある。本発明に従って構成された容器蓋2においては、容器内圧が過剰に上昇して所定値を越えると、図3に図示する如く、過剰に上昇した容器内圧に起因して蓋本体4が内圧開放手段31であるスリットを中心として変形され、かかる変形によってライナー6による密封作用が局部的に毀損されてスリット30及び31を介して容器内圧が開放される。上述されたように構成された容器蓋においては、内圧開放手段31の周方向長さWsが過剰に長い場合には、容器蓋2を容器の口頸部32に装着する際、或いは容器内圧が過剰に上昇する前、例えばレトルト処理(加熱殺菌処理)の際に蓋本体4が内圧開放手段31であるスリットを中心として変形してしまって、容器内圧が開放されてしまう傾向、換言すれば、口頸部32の密封が維持されていなければならない状況下において口頸部32が開封されてしまう傾向があり、内圧開放手段31の周方向長さWsが過剰に短い場合には、容器蓋2を容器の口頸部32に所要とおりに装着せしめている状態、或いは容器蓋2を一旦容器の口頸部32から離脱せしめて再び容器の口頸部32に装着し一次的に容器の口頸部32を密封した状態において、容器の内圧が過剰に上昇しても、容器蓋2が必ずしも十分確実に変形されず容器の内圧が十分確実に開放されない傾向がある。また、スリットが天面壁8の上面外周縁から十分下方に位置せしめられていない場合には、 容器蓋2を容器の口頸部32に装着する際、或いは容器内圧が過剰に上昇する前、例えばレトルト処理(加熱殺菌処理)の際に蓋本体4が内圧開放手段31であるスリットを中心として変形してしまって、容器内圧が開放されてしまう傾向、換言すれば、口頸部32の密封が維持されていなければならない状況下において口頸部32が開封されてしまう傾向があり、スリットが天面壁8の上面外周縁から過剰に下方に位置せしめられている場合には、容器蓋2を容器の口頸部32に所要とおりに装着せしめている状態、或いは容器蓋2を一旦容器の口頸部32から離脱せしめて再び容器の口頸部32に装着し一次的に容器の口頸部32を密封した状態において、容器の内圧が過剰に上昇しても、容器蓋2が必ずしも十分確実に変形されず容器の内圧が十分確実に開放されない傾向がある。
以下、本発明の実施例及び比較例について説明する。
本実施例1においては、0.25mmのアルミニウム基合金薄板から容器蓋の蓋本体を形成して、図1乃至図3に図示するとおりの形態の容器蓋を5個製作した。容器蓋のスカート壁の径は38.4mmであった。容器蓋のスカート壁に配設されている内圧開放手段は周方向長さWsが7mmであるスリットから構成された。スリットは天面壁の上面外周縁から2.1mmであるHs下方に位置せしめた。
図2に図示するとおりの口頸部を有し、口頸部の呼び径が38mmで呼び容積が200mlである、両面に熱可塑性樹脂被膜を施したクロム酸処理鋼薄板製容器(東洋製罐株式会社製)に、75℃の水を190ml充填し、次いで口頸部に上記容器蓋を被嵌して上述されたとおりにして口頸部に容器蓋を装着して口頸部を密封した。そして、容器蓋によって口頸部が密封された容器を123℃で20分間レトルト処理(加熱殺菌処理)をして、その後23℃の室温で3日間放置した。
しかる後において、内圧上昇装置を使って、容器の口頸部に容器蓋が所要とおりに装着されている状態でおいて、容器の内圧を上昇せしめた。かかる内圧上昇装置は、窒素ガスを流通せしめる流通路を備えた挿通針と、かかる窒素ガスの圧力を検出する圧力検出器と、窒素ガスの流量を制御する制御バルブとを有する。かように構成された内圧上昇装置の挿通針を、上述されたようにして準備された容器の底部に挿通せしめて、流通路を介して容器内に窒素ガスを流入せしめて、容器内の内圧が5psi/secで上昇するようにした。そして、過剰に上昇した容器の内圧に起因して蓋本体が内圧開放手段であるスリットを中心として変形が開始され、容器の内圧が開放される時の容器の内圧を内圧上昇装置の圧力検出器で測定した。かような内圧上昇試験を、試験サンプルである5個全ての容器蓋について実施した。その測定結果は下記表1に示すとおりであった。本実施例1においては、容器の内圧が開放される時における容器の内圧の測定結果は、試験サンプル5個の夫々について0.65、0.68、0.64、0.69及び0.64Mpaであり、いずれの試験サンプルにおいても内圧の測定結果は、下限値(レトルト処理の際において容器内圧が達することがない値)の0.3Mpaよりは大きく、それ故にレトルト処理(加熱殺菌処理)の際に蓋本体が内圧開放手段であるスリットを中心として変形してしまうことはなかった。また、いずれの試験サンプルにおいても内圧の測定結果は、上限値(容器蓋が飛翔する可能性のある値)よりも小さく、それ故に開栓の際に容器蓋が飛翔することはなかった。上述されたように実施例1においては、いずれの試験サンプルにおいても実用上充分満足できる結果が得られた。
容器蓋のスカート壁に配設されている内圧開放手段は周方向長さWsが14mmであるスリットから構成したこと、を除いては上記実施例1と同一の試験サンプルを5個製作した。
上述したように構成された試験サンプルである容器蓋を用いて実施例1と同様な条件で内圧上昇試験を行った。その測定結果は下記表1に示すとおりであった。本実施例2においては、容器の内圧が開放される時における容器の内圧の測定結果は、試験サンプル5個の夫々について0.32、0.35、0.31、0.33及び0.33Mpaであり、いずれの試験サンプルにおいても内圧の測定結果は、下限値(レトルト処理の際において容器内圧が達することがない値)の0.3Mpaよりは大きく、それ故にレトルト処理(加熱殺菌処理)の際に蓋本体が内圧開放手段であるスリットを中心として変形してしまうことはなかった。また、いずれの試験サンプルにおいても内圧の測定結果は、上限値(容器蓋が飛翔する可能性のある値)よりも小さく、それ故に開栓の際に容器蓋が飛翔することはなかった。上述されたように実施例2においては、いずれの試験サンプルにおいても実用上充分満足できる結果が得られた。
〔比較例1〕
容器蓋のスカート壁に内圧開放手段を設けなかったことを、を除いては上記実施例1と同一の試験サンプルを5個製作した。
上述したように構成された試験サンプルである容器蓋を用いて実施例1と同様な条件で内圧上昇試験を行った。その測定結果は下記表1に示すとおりであった。本比較例1においては、容器の内圧が開放される時における容器の内圧の測定結果は、試験サンプル5個の夫々について0.92、0.87、0.88、0.90及び0.94Mpaであり、いずれの試験サンプルにおいても内圧の測定結果は、下限値(レトルト処理の際において容器内圧が達することがない値)の0.3Mpaよりは大きく、又内圧開放手段が設けられていないが故に、レトルト処理(加熱殺菌処理)の際に蓋本体が変形してしまうことはなかった。しかしながら、いずれの試験サンプルにおいても内圧の測定結果は、上限値(容器蓋が飛翔する可能性のある値)よりも大きく、それ故に開栓の前に容器蓋が飛翔した。上述されたように比較例1においては、いずれの試験サンプルにおいても実用上問題を有する結果が得られた。
〔比較例2〕
容器蓋のスカート壁に配設されている内圧開放手段は周方向長さWsが5mmであるスリットから構成したこと、を除いては上記実施例1と同一の試験サンプルを5個製作した。
上述したように構成された試験サンプルである容器蓋を用いて実施例1と同様な条件で内圧上昇試験を行った。その測定結果は下記表1に示すとおりであった。本比較例2においては、容器の内圧が開放される時における容器の内圧の測定結果は、試験サンプル5個の夫々について0.78、0.75、0.77、0.80及び0.77Mpaであり、いずれの試験サンプルにおいても内圧の測定結果は、下限値(レトルト処理の際において容器内圧が達することがない値)の0.3Mpaよりは大きく、それ故にレトルト処理(加熱殺菌処理)の際に蓋本体が内圧開放手段であるスリットを中心として変形してしまうことはなかったが、いずれの試験サンプルにおいても内圧の測定結果は、上限値(容器蓋が飛翔する可能性のある値)よりも大きく、それ故に開栓の前或いは開栓の際に容器蓋が飛翔した。上述されたように比較例1においては、いずれの試験サンプルにおいても実用上問題を有する結果が得られた。
〔比較例3〕
容器蓋のスカート壁に配設されている内圧開放手段は周方向長さWsが18mmであるスリットから構成したこと、を除いては上記実施例1と同一の試験サンプルを5個製作した。
上述したように構成された試験サンプルである容器蓋を用いて実施例1と同様な条件で内圧上昇試験を進行した。その測定結果は下記表1に示すとおりであった。本比較例3おいては、レトルト処理(熱殺菌処理)の際に容器の内圧により蓋本体が内圧開放手段であるスリットを中心として変形してしまい、これによりレトルト処理後の内圧上昇試験は行うことが不可能であった。上述されたように比較例3おいては、いずれの試験サンプルにおいても実用上問題を有する結果が得られた。
Figure 0004727162
実用性(○:実用上満足 ×:実用上問題有)
問題点(A:問題無 B:レトルト処理の際に蓋本体がスリットを中心として変形
C:容器蓋が飛翔)
本発明に従って構成された容器蓋を、容器の口頸部に装着する前の状態で、一部を断面で示す正面図。 図1に示す容器蓋を、容器の口頸部に装着した状態で、一部を断面で示す正面図。 容器内圧が過剰に上昇した時に、図1に示す容器蓋における蓋本体が内圧開放手段であるスリットを中心として変形して容器内圧が開放される状態で、一部を断面図で示す正面図。
符号の説明
2:容器蓋
4:蓋本体
6:ライナー
8:天面壁
10:スカート壁
26:凹部
28:凸部
31:内圧開放手段
32:口頸部

Claims (2)

  1. 口頸部の呼び径が38mmである容器に被嵌される容器蓋であり、
    天面壁及び該天面壁の周縁から垂下するスカート壁を有する金属薄板製蓋本体を具備し、該スカート壁の上部には凹部と凸部とが周方向全体に渡って交互に繰り返す凹凸形状部が形成される容器蓋において、
    該凹凸形状部における該凹部には周方向に延びるスリットが形成されており、
    該スカート壁には、該凹凸形状部よりも上方に位置し且つ周方向に延びる少なくとも1個のスリットから構成された内圧開放手段が配設されており、該内圧開放手段を構成する該スリットの周方向長さWsは7乃至14mmである、
    ことを特徴とする容器蓋。
  2. 該内圧開放手段を構成する該スリットは該天面壁の上面外周縁から1.0乃至3.0mmであるHs下方に位置せしめられている、請求項1記載の容器蓋。
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