JP4725486B2 - 溶接ロボット - Google Patents

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Description

本発明は溶接ロボットに関するものであり、特にワークに形成した開先部に溶接を行うに当って、溶接トーチをワークの形状に正確に倣うようにウィービングさせて溶接できるようにした溶接ロボットに関するものである。
大型の構造物を溶接する際に、開先部を形成して、この開先部に対して複数回の溶接を行う、所謂多層盛溶接が行われる。多層盛溶接は、ロボットに設けた作動アームに溶接トーチを装着し、このロボットの作動により開先部に倣うように溶接トーチを移動させることにより行われる。この多層盛溶接を正確に行うためには、溶接トーチを正確に制御しなければならず、このために多関節ロボットとして構成される。例えば特許文献1には6軸ロボットを用いて溶接トーチの動作制御を行う構成としたものが開示されている。
特許第3710075号公報
ところで、この特許文献1による溶接ロボットは、ワークとは別個の位置に設置されており、溶接ロボットとワークとを相対移動させながら、ワークに形成した開先部に対してウィービング動作を行わせることにより溶接が行われることになる。このために、溶接ロボットは、溶接トーチを三次元的に制御しなければならず、従ってロボットを多関節化する必要があり、これら複数の可動部を連動させるように駆動することから、機構的にも、また制御的にも複雑化することになって、溶接ロボットの装置構成が大型化する等といった問題点がある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、溶接ロボットの構造を簡略化し、かつ動作制御も容易に行えるようにすることにある。
前述の目的を達成するために、本発明は、開先部が形成されたワークに装着されて、この開先部による溶接ラインに沿って溶接する溶接ロボットであって、溶接トーチが着脱可能に連結される作動アームを備えたロボット本体と、前記ワークの表面に着脱可能に固定されるリニアガイドからなり、前記ロボット本体が着脱可能に装着されて、このロボット本体を前記溶接ラインの方向に移動させる走行手段と、前記ロボット本体に設けられ、前記溶接トーチを溶接ラインと直交する方向に向けて往復移動させるウィービング動作手段と、前記ロボット本体に設けられ、このロボット本体の傾きを検出する角度センサと、前記角度センサにより検出した傾き角に基づいて、前記溶接トーチによるウィービング動作の動作軌跡を補正するために、前記作動アームを上下動させるZ軸駆動手段を含むウィービング動作補正手段とを備える構成としたことをその特徴とするものである。
本発明の溶接ロボットは、ワークが大型の構造物である場合に特に有効に用いられ、ワークに走行手段を装着して、ロボット本体をこの走行手段により溶接対象となる開先部が形成されているワーク上を移動させながら溶接作業が行われる。ここで、走行手段は、ワークの表面に、例えばマグネットを用いて着脱可能に固定されるリニアガイドを有するものであり、ロボット本体はこのリニアガイドに着脱可能に装着される。このように、ロボット本体の走行手段はワークに直接装着されることから、ロボット本体側では、溶接トーチによるウィービング動作の移動軌跡を制御するだけで良い。ただし、ワークの走行手段が設置される部位は水平面でない場合がある。そこで、ワークにおける走行手段の設置部の傾きに応じて、ロボット本体における溶接トーチを設けた作動アームの位置を調整する。このために、ロボット本体に角度センサが設けられており、走行手段によりロボット本体がどの方向にどの程度傾くかを検出することができる。
以上のことから、ロボット本体側での可動部は、所定の平面において、少なくともウィービング動作に必要な溶接ラインと直交する方向(溶接ライン方向をX軸としたときに、このX軸と直交するY軸方向)と、ウィービング動作の軌跡を補正するウィービング動作補正手段としての上下方向(つまり、Z軸方向)との2軸構成とする。そして、角度センサからの検出信号に基づいて、これらY軸方向及びZ軸方向に作動アームを駆動することによって、溶接トーチが溶接ラインからずれないように、しかも溶接トーチが開先部に対して所定の姿勢状態、具体的には開先部に対して水平となるように、溶接トーチを装着した作動アームの角度調整を行うことができる。この制御をさらに正確に行うためには、ウィービング動作補正手段としては、前述したZ軸方向に加えて、チルト方向(つまり溶接トーチの作動アームに対して上下に首振りを行う方向)の動きも持たせるのが望ましい。即ち、作動アームに関節駆動手段によって回動可能な手首関節を設け、作動アームをこの手首関節を介して溶接トーチを連結させ、角度センサで検出した傾き角に基づいて、この関節駆動手段及び前記昇降駆動手段を作動させて、ウィービング動作軌跡をより正確に補正する構成とすることができる。ここで、前述したX軸,Y軸及びZ軸は、ロボット本体の走行手段が設置されているワークの表面に対するものであり、水平面に対してワークが傾いている場合には、これらの軸も水平面に対しては傾いた状態となる。
簡単な構成で、最小限の関節部を備えた溶接ロボットに溶接トーチを装着させて、開先部に対する溶接を行う際に、溶接トーチによるウィービング動作軌跡を正確に制御が可能になり、高品質の溶接部が形成される。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1にワーク1の一例を示す。このワーク1は、例えば建設機械のブームであって、大型のブームの場合には、ワーク1を複数の缶組み構造のパーツ1A,1B,1C等に分割して製造し、これらを溶接ロボット2による溶接手段で連結する。例えば、図2に示したように、ワーク1を構成するパーツ1Aとパーツ1Bとの間を溶接するために、これらパーツ1A,1Bにはそれぞれ傾斜面からなる開先面3A,3Bからなり、溶接ラインを構成する開先部3が形成されている。溶接ロボット2における溶接トーチ4を動作させることにより、この開先部3に対して多層盛溶接が行われる。
開先部3と溶接トーチ4とのサイズの関係から、溶接トーチ4を溶接ラインLに沿って真っ直ぐ直進させるのではなく、溶接ラインLとは直交する方向において、図3に実線で示した位置と仮想線で示した位置との間に往復させながら、この溶接ラインLの方向に移動させる。この溶接ラインLと直交する方向への往復動作がウィービング動作Wであり、このウィービング動作Wの移動軌跡の制御精度は溶接の仕上がりに極めて大きな影響を与えることになる。そして、ワーク1は大型のものであるから、溶接トーチ4を複数パス動作させて、開先部3に対して多層盛溶接を行う。
次に、図4乃至図8に溶接ロボットの構成を示す。まず、図4及び図5において、10は走行手段を構成するリニアガイドを示す。また、20はロボット本体である。これらにリニアガイド10とロボット本体20とで溶接ロボット2が構成される。リニアガイド10は、ベース11と一側部にラックの歯面部12aを形成した走行用ラック12とから構成されている。リニアガイド10は可搬式のものであり、ワーク1を構成するいずれかのパーツ1Aまたは1Bの上面に載置されるようになっている。走行ラック12はベース11上に固定的に設置されており、この走行ラック12がロボット本体20の搬送経路を構成する。ベース11の下面にはマグネット13が取り付けられており、このマグネット13は、リニアガイド10が装着されるワーク1の表面に対して磁気吸着力を作用させることによって、ワーク1に対して着脱可能となり、かつ設置したときには、位置ずれ等を起こさず、安定的に保持される。
ロボット本体20は台板21を有し、この台板21の下面には複数の搬送ローラ22が装着されており、この搬送ローラ22は台板21から下方に延在させた軸22aに取付けられて、リニアガイド10を構成する走行ラック12の左右の両側部における上下の角隅部に係合して、この走行ラック12に沿って転動するようになっている。そして、台板21には走行駆動モータ23が装着されており、この走行駆動モータ23の出力軸23aは、台板21を貫通して下方に延在されており、その下端部にピニオン24が装着されている。このピニオン24は走行ラック12の歯面部12aと噛合している。さらに、ロボット本体20の上面部には取っ手25が装着されており、この取っ手25を把持して持ち上げることによって、ロボット本体20は持ち運びできるようになっている。
台板21にはハウジング26が連結して設けられており、このハウジング26の内部にZ軸駆動手段27が装着されている。Z軸駆動手段27は、図4から明らかなように、台板21に立設したガイドロッド28,28に沿って昇降ガイドされるZ軸ブロック29を有し、さらにこのZ軸ブロック29にはねじ軸30が螺挿されている。ねじ軸30の上端部にはZ軸モータ31が連結されており、ねじ軸30をZ軸モータ31により回転駆動することによって、Z軸ブロック29がZ軸方向に、つまり昇降する方向に駆動されるようになっている。
Z軸ブロック29には、溶接トーチ4をウィービング動作W方向に往復移動させるウィービング動作手段32が装着されている。このウィービング動作手段32は、図6に示したように、Y軸支持プレート33を有し、このY軸支持プレート33には、Y軸ガイド溝33aが形成されており、このガイド溝33aに沿って作動アーム34がY軸方向(つまりリニアガイド10によるロボット本体20の走行方向をX軸方向として、これと直交する方向)に移動可能に装着されている。そして、この作動アーム34は、ハウジング26に形成した開口部26aを介して外部に導出されている。
Y軸支持プレート33にはY軸モータ35が装着されており、このY軸モータ35はY軸支持プレート33の下面に設けられ、その出力軸35aはY軸支持プレート33を貫通して上方に延在され、この部位にピニオン36が連結されている。一方、作動アーム34の一側側面部にはラック34aが形成されており、ピニオン36はこのラック34aと噛合している。これによって、Y軸モータ35を駆動すると、作動アーム34がY軸方向に移動することになる。
作動アーム34の先端には手首関節機構37を介してクランプ部材38が連結されている。クランプ部材38は、溶接トーチ4をクランプして保持するようになっている。ここで、手首関節機構37はロボット本体20の傾きに応じて作動アーム34を関節動作させて、溶接トーチ4の角度を制御するためのものであり、ロボット本体20の傾き角を検出するために、このロボット本体20のハウジング26内には角度センサ39が設けられている。そして、溶接トーチ4には、クランプ部材38によるクランプ位置より基端側にコード5が接続されている。
そこで、図7及び図8に手首関節機構37の構成を示す。これらの図から明らかなように、手首関節機構37は作動アーム34の先端に連結した連結部材40と、この連結部材40に連結した支持部41とを有する構成となっている。支持部41は、連結部材40に連結した端板部41aと、この端板部41aの左右両側に設けた側板部41b,41bとから構成され、両側板部41b,41b間には関節動作を行うための揺動部材42が配設されている。この揺動部材42は、その前後方向の中間部に枢支ピン43が取り付けられており、この枢支ピン43は側板部41bに軸回りに回動自在に連結されている。また、側板部41bには、枢支ピン43の装着位置より作動アーム34への連結側の部位にガイドピン44が取り付けられており、このガイドピン44は側板部41bに形成され、枢支ピン43の枢支部を中心として円弧状に形成したガイド孔45に挿嵌されており、従って揺動部材42は枢支ピン43とガイドピン44とにより側板部41bに上下方向に向けて揺動可能に支承されている。
枢支ピン43を中心として揺動部材42を揺動させるために、支持部41の端板部41aには揺動駆動モータ46が装着されている。この揺動駆動モータ46はねじ軸47を回転駆動するためのものであって、ねじ軸47にはボールナット48が螺合されている。そして、このボールナット48には駆動フィンガ49が取り付けられており、この駆動フィンガ49は揺動部材42から延在させた従動ローラ50を挟持している。これによって、揺動駆動モータ46を作動させると、ねじ軸47が回転して、ボールナット48が昇降駆動されて、駆動フィンガ49に係合させた従動ローラ50が枢支ピン43を中心として円弧状に変位することになり、その結果揺動部材42が上下方向に揺動変位する。揺動部材42の先端に取付板51が連結して設けられ、溶接トーチ4をクランプするクランプ部材38はこの取付板51に上下2箇所設けられている。
本実施の形態は以上のように構成されるものであり、次にこの溶接ロボット2を用いてワーク1のパーツ1Aとパーツ1Bとの間に設けた開先部3に対して溶接を行う方法について説明する。
まず、ワーク1を構成するいずれかのパーツ1Aまたは1B、例えばパーツ1Bの上面にリニアガイド10を設置する。リニアガイド10のベース11の下面にはマグネット13が設けられているので、リニアガイド10をパーツ1B上に設置するだけで、格別固定手段を用いて固定する必要はない。ここで、リニアガイド10は溶接時におけるロボット本体20に装着した溶接トーチ4を開先部3に沿う方向、つまりX軸方向にガイドするものであるから、このリニアガイド10は開先部3と平行に配置するのが望ましいが、必ずしも正確に平行度が出ていなくても差し支えない。ロボット本体20は予めリニアガイド10に装着しておくか、またはリニアガイド10を設置した後に、ロボット本体20をこのリニアガイド10に組み付ける。ロボット本体20の上面に設けた取っ手25を把持することによって、このロボット本体20のリニアガイド10への設置及び取り外しを容易に行うことができる。
ロボット本体20におけるクランプ部材38に溶接トーチ4をクランプさせ、溶接トーチ4の角度調整を行う。クランプ部材38は手首関節機構37を介して作動アーム34の先端に連結されているので、この手首関節機構37を適宜回動させることによって、溶接トーチ4を開先部3に対して適正な方向に向けることができる。
リニアガイド10は溶接ラインLと概略平行に配設されているので、溶接開始位置において、溶接トーチ4を適正な位置に配置することによって、溶接ラインLの方向(X軸方向)にのみロボット本体20を移動させるのであれば、溶接トーチ4は開先部3に対しては常に適正な位置関係を保持する。ただし、溶接トーチ4はウィービング動作手段23によりウィービング動作Wを行いながら溶接ラインに沿って進行することから、リニアガイド10の設置部と開先部3との位置関係から、ウィービング動作手段23の作動だけでは開先部3に対して水平状態に溶接トーチ4を動かすことができず、正確なウィービング動作を行わせることができないことがある。ロボット本体20には角度センサ39が装着されており、この角度センサ39によって、ワーク1のパーツ1Bの傾斜によるロボット本体20の傾きが常時検出される。そこで、角度センサ39による検出角度に基づいて溶接トーチ4の移動軌跡を補正しながらウィービングさせるようにする。この溶接トーチ4によるウィービング動作の補正手段、つまりウィービング動作補正手段は、Z軸駆動手段27から構成され、また手首関節機構37もウィービング動作補正手段として機能させることもできる。
今、図9に示したように、ワーク1に対する溶接作業において、開先部3の水平面をH(以下、開先平面Hという)とし、溶接ロボット2におけるリニアガイド10の設置面をS(以下、ロボット設置面Sという)としたときに、開先平面Hに対してロボット設置面Sが角度θだけ傾いていたとする。多層盛溶接を行う場合に、ウィービング動作による溶接トーチ4の移動軌跡は、第1パスの溶接時には、移動軌跡はA−B間となり、第2パスの溶接時には、移動軌跡がQ−Rとなり、高さ位置を変えて第nパスまで繰り返し溶接作業が行われる。従って、溶接ロボット2による溶接作業を行うに当っては、まず第1パスの溶接時における溶接開始原点位置Oに溶接トーチ4を配置して、この溶接トーチ4を移動軌跡A−B間を移動させる。
ここで、開先部3の形状から開先角度θaは定まっており、これに伴って第1パスの溶接幅ABが決定され、また溶接強度等の観点から、パス毎の溶接トーチ4の上昇高さ(OP)及びパス回数nが設定される。これらは開先部3の形状と溶接強度等に基づく固定パラメータである。また、開先平面Hに対するロボット設置面Sの角度θは角度センサ39により検出される。そこで、開先平面H上での開先部3の幅方向をy軸方向、上下方向をz軸方向において、溶接ロボット2の位置における溶接トーチ4の溶接開始原点位置Oの座標(Oy,Oz)が演算される。
溶接ロボット2には、図10に示したコントローラ60が設けられており、このコントローラ60によりウィービング動作時における溶接トーチ4の移動軌跡が制御されることになる。
而して、図10において、61はパラメータ設定部であって、このパラメータ設定部61には、前述した固定パラメータが設定されている。また、ウィービング開始位置データとして、溶接開始原点位置Oの座標(Oy,Oz)データも入力されている。これらのデータと、角度センサ39からのロボット設置面Sの検出角度θとが演算部62に取り込まれて、所定の演算を行うことによって、ロボット設置面S上で移動する溶接トーチ4の位置A−B間での移動軌跡が演算され、この演算結果に基づいて動作制御部63によって、Z軸駆動手段27及びウィービング動作手段32に駆動サーボ信号が出力され、この駆動サーボ信号に基づいて溶接トーチ4の動作制御がなされる。そして、これらパラメータ設定部61へのデータの入力及び出力、演算部62及び動作制御部63における動作は制御部64からの信号に基づいて制御される。
従って、溶接を開始するに当っては、溶接開始原点位置Oの座標(Oy,Oz)とロボット設置面Sの開先平面Hに対する角度とから、AとBとの座標位置が演算される。位置Aの座標は、[Oy−(ABcosθ/2),Oz−(ABsinθ/2)で求められ、また位置Bの座標は、[Oy+(ABcosθ/2),Oz+(ABsinθ/2)]で求められる。従って、ウィービング動作手段32を構成するY軸駆動モータ35により溶接トーチ4を移動させる間に、角度センサ39の検出角θに基づいて、Z軸駆動手段27を構成するZ軸モータ31が駆動される。これによって、開先平面Hに対してロボット設置面Sが傾いていても、ウィービング動作時における溶接トーチ4の高さ方向の位置を補正することができ、溶接トーチ4は開先部3の開先平面Hに対して水平方向に移動する。また、溶接トーチ4はA−B間を往復することになり、しかも走行駆動モータ23の作動によって、ロボット本体20を開先部3の全長にわたって平行移動することになる。これがワーク1の開先部3に対する第1パスの溶接である。
次に、第2パスの溶接を行う際には、まず第1パスからの溶接トーチ4を上昇させて、位置Oから位置Pに変位させる。この位置Pの座標は、[Oy−(OPcos(90−θ)),Oz+(OPsin(90−θ))]で求められる。そして、この第2パスの溶接時における溶接幅QRは[AB+2(OPtanθa)]となり、これによって前述した位置A,Bと同様の手法で位置Q及び位置Rが求められる。従って、この座標計算により求められた溶接位置まで溶接トーチ4を移動させて、演算された溶接幅QRに応じたウィービング動作を行うことにより第2パスの溶接が実行される。さらに、この第2パスの溶接時から溶接トーチ4を次の溶接パスのための高さ位置まで上昇させて、順次第3,第4というように第nパスまでの溶接が行われる。
このように、溶接トーチ4によるウィービング動作を行う際には、Y軸モータ35を駆動して、作動アーム34をY軸方向に往復移動させるだけではなく、この動作と連動させて、角度センサ39による溶接ロボット2の傾きの検出信号に基づいて、ウィービング動作補正手段を構成するZ軸駆動手段27のねじ軸30によりZ軸ブロック29を昇降させることによって、溶接トーチ4を開先平面Hに対して水平方向の移動軌跡を取らせるようになし、もって精度の高い高品質の溶接物が得られる。また、このウィービング動作時に、手首関節機構37を構成する揺動駆動モータ46を駆動して、揺動部材42を上下方向に揺動させるようにすることによって、溶接トーチ4が開先平面Hに対して常に正確に直交する状態となるように、その角度なり姿勢なりを補正する制御を行うことができる。
以上のように、ロボット本体20の構成としては、ウィービング動作手段32と、ウィービング動作補正手段としてのZ軸駆動手段27とからなる2軸、若しくは必要に応じて手首関節機構37を含めた3軸を持たせるだけの簡単なもので、ワーク1の開先部3への溶接を高精度に行うことができ、制御も容易になる。しかも、複数パスからなる多層盛も円滑かつ正確に行うことができ、全体としての溶接精度が向上する。このように、溶接ロボット2を構成するロボット本体20がコンパクトなものとなり、かつ軽量化も図られるので、ワーク1の設置箇所に容易に持ち運ぶことができる。そして、溶接対象となるワーク1は鋼板等といった磁性部材で構成されているので、走行手段としてのリニアガイド10はベース11に装着したマグネット13による磁気吸着力で固定でき、リニアガイド10のワーク1への設置及び取り外しも容易に行うことができる。従って、大型で重量物のワーク1を動かすことなく、迅速かつ容易に、しかも高精度に多層盛溶接作業を行うことができる。
溶接ロボットを装着したワークの一例を示す正面図である。 ワークに走行用ラックを設置し、この走行用ラックにロボット本体を装着する前の段階を示す外観図である。 溶接トーチによるウィービング動作の動作説明図である。 溶接ロボットの断面図である。 走行用ラックとこの走行用ラックに沿って走行するロボット本体の走行手段を示す平面図である。 ロボット本体に設けたウィービング動作手段の構成を示す斜視図である。 作動アームと溶接トーチのクランプ部材との間の手首関節機構の構成説明図である。 図7のイ−イ断面図である。 溶接トーチの溶接時における各作動位置を示す説明図である。 ウィービング動作を制御するコントローラの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 ワーク
1A,1B,1C パーツ
2 溶接ロボット
3 開先部
4 溶接トーチ
10 リニアガイド
11 ベース
12 走行用ラック
13 マグネット
20 ロボット本体
23 走行駆動モータ
27 Z軸駆動手段
29 Z軸ブロック
30 ねじ軸
31 Z軸モータ
32 ウィービング動作手段
34 作動アーム
35 Y軸モータ
37 手首関節機構
38 クランプ部材
39 角度センサ
42 揺動部材
46 揺動駆動モータ
60 コントローラ

Claims (3)

  1. 開先部が形成されたワークに装着されて、この開先部による溶接ラインに沿って溶接する溶接ロボットであって、
    溶接トーチが着脱可能に連結される作動アームを備えたロボット本体と、
    前記ワークの表面に着脱可能に固定されるリニアガイドからなり、前記ロボット本体が着脱可能に装着されて、このロボット本体を前記溶接ラインの方向に移動させる走行手段と、
    前記ロボット本体に設けられ、前記溶接トーチを溶接ラインと直交する方向に向けて往復移動させるウィービング動作手段と、
    前記ロボット本体に設けられ、このロボット本体の傾きを検出する角度センサと、
    前記角度センサにより検出した傾き角に基づいて、前記溶接トーチによるウィービング動作の動作軌跡を補正するために、前記作動アームを上下動させるZ軸駆動手段を含むウィービング動作補正手段と
    を備える構成したことを特徴とする溶接ロボット。
  2. 前記ウィービング動作補正手段は、前記溶接トーチを前記作動アームに関節駆動手段により回動可能な手首関節を介して連結させ、前記角度センサで検出した傾き角に基づいて、この関節駆動手段及び前記Z軸駆動手段を作動させて、ウィービング動作軌跡を補正する構成としたことを特徴とする請求項1記載の溶接ロボット。
  3. 前記リニアガイドはラック板を有し、このラック板には歯面部が形成されており、前記ロボット本体には、この歯面部と噛合するピニオンと、前記ラック板の左右両側に沿って前記溶接ラインの方向に向けて転動する搬送ローラとを設ける構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の溶接ロボット。
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