JP4724791B2 - 木造建築物の支持構造、木造建築物並びに金属束具 - Google Patents

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Description

本発明は、木造建築物の支持構造に係り、特に、建物の基礎部分における木造建築物の支持構造、木造建築物並びに金属束具に関する。
木造建築は、木材が燃えやすく腐りやすい、さらに大断面や長い材の入手が困難であるという点を考慮しても、加工が容易で軽量であるわりには強いという利点を有する建築方法であり、日本においても伝統的に採用されてきたものである。木造建築における基礎構造としては、例えば外周基礎や主要な間仕切壁の下あるいは浴室等の下にコンクリート製の高さの低い壁体からなる布基礎を配置し、独立柱の下などに荷重支持のために独立基礎を配置するものが知られている。基礎構造は、建物の床下部分を構成する構造であり、対荷重強度確保の点からも地面からコンクリート壁を立ち上げて建物外縁に沿って閉鎖状に囲んで構成するものが通常である。住宅建築の基礎について、特許文献1に示す工法が開示されている。
特開2006−104909号公報
特許文献1の独立鋼製布基礎工法は、住宅の基礎工事において、布基礎部分に従来の鉄筋コンクリート部分に替えH型鋼材を用い、独立基礎の耐圧盤と緊結したものであり、コンクリート使用による搬出残土を不要とし、また型枠構築必要性や材料、人件コスト高などを抑制しようとするものである。しかしながら、該特許文献1の基礎工法では、単に布基礎部分に施工していたコンクリートの代わりにH型鋼を横長に配置して各独立基礎の間隔部分に配置し、独立基礎の立ち上がり部分と緊結したことを示唆するだけであり、具体的に独立基礎の立ち上がり部分と横長のH型鋼とをどのような連結構成とするか、横長のH型鋼の上部あるいは独立基礎の上部の柱等をどのように構築させて建物全体の支持を行なわせるかについての具体的な開示がなく、H型鋼という特異な形状の鉄骨材を用いた具体的な建物支持のための構造を具体的に築造することは困難であった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属束具を支持の基本としてそれらを連結する金属製横連結部材により基礎を形成し、それらに直接に土台、柱、添柱を立設させることのできる木造建築物の支持構造、それを用いた木造建築物並びに木造建築物の支持構造に用いる金属束具を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、コンクリート基礎300に支持されて地面から立ち上げて設けられ建物外縁Eに沿って互いに離隔設置された複数の金属束具12と、複数の金属束具間に横架されて建物外縁を連結する複数の金属製横連結部材60と、金属製横連結部材60上に設置される土台80と、土台上に立設される柱90と、を含み、金属束具12は、金属製横連結部材60を下から受ける横連結部材受部14と、土台80上の柱90に沿って立設配置されて該柱と連結される添柱110を下から受ける添柱受部16と、を束具本体に一体的に形成してなる木造建築物の支持構造から構成される。金属束具12は少なくとも建物外縁に沿って建物外縁の輪郭を形成するように隣接の金属束具と所要の間隙で離した状態で立設配置される。なお、間仕切り用の土台の支持部分である建物の内部側について該金属束具を設置してもよい。建物の内部側については例えば他の独立基礎と混在させるように設置することもできる。金属束具12を支持母体とし、土台、柱、添柱を直接に支持するから、土台の下部が開口し、床下空間の通気を確保し木材の自然の気温や気象条件に応じた吸湿機能を保持し、適度の乾燥状態を維持させて床下部分の構造材の耐久性を保持する。
その際、金属束具12がH形鋼を加工して形成されるとよい。
また、横連結部材受部14は、縦に配置したH形鋼の一方のフランジ18のウエブ22との両接合部21,21を切り込んで形成した両半截フランジ18A、18Bを水平方向に屈曲させ、屈曲部24上面を横連結部材60載置面とするとともに、両半截フランジの屈曲により出現するウエブ部分を横連結部材受部14の突合せ接合板26とするとよい。
さらに、横連結部材受部14は、縦に配置したH形鋼のウエブ22の一部をウエブとフランジ18との接合部を含む一辺を有する四角形状に切欠き、切欠きにより出現する通しフランジ板P,146を水平方向に屈曲させ、屈曲部32,147上面を横連結部材載置面としてもよい。
また、添柱受部16は、横連結部材受部14よりも高位置でありウエブ部分を切除して出現する通しフランジ板をウエブ側に向けて水平方向に屈曲させ、屈曲部28上面を添柱載置面とするとよい。
また、金属束具12の下端にベースプレート40が固定されており、該ベースプレートに地盤強化用の基礎杭180上端部分が連結されているとなおよい。
また、本発明は、上記ののいずれかに記載の木造建築物の支持構造を用いた木造建築物から構成される。
さらに、本発明は、上記のいずれかに記載の木造建築物の支持構造に用いられる金属束具12から構成される。
本発明の木造建築物の支持構造によれば、コンクリート基礎に支持されて地面から立ち上げて設けられ建物外縁に沿って互いに離隔設置された複数の金属束具と、複数の金属束具間に横架されて建物外縁を連結する複数の金属製横連結部材と、金属製横連結部材上に設置される土台と、土台上に立設される柱と、を含み、金属束具は、金属製横連結部材を下から受ける横連結部材受部と、土台上の柱に沿って立設配置されて該柱と連結される添柱を下から受ける添柱受部と、を束具本体に一体的に形成してなる構成であるから、金属束具を支持の基本としてそれらを連結する金属製横連結部材により基礎を形成し、それらに直接に土台、柱、添柱を立設させる結果、従来の布基礎等のコンクリート基礎による床下を閉鎖空間とすることなく、自然通気とし構造材の耐久性を向上させるとともに、コンクリート基礎構築時の型枠組立、コンクリート打設、養生、型バラシ、乾燥等の作業を必要とせず、組付作業のみで建物基礎部分を構築でき、工期が短く、材料コスト、作業コストを低廉に維持することができる。特に、金属束具は横連結部材受部と添柱受部とを有しているから、金属束具を立て込んだ時点で金属製横連結部材や添柱の立設位置が決まり、設計にしたがって良好な精度の構造材組付が可能となり、組付作業性を向上させ得る。
また、金属束具がH形鋼を加工して形成されることにより、H形鋼のウエブ、フランジなどの具体的な連結構造を利用して効率的かつ効果的に横連結部材受部や添柱受部を設けることができ、さらに、これらを金属束具に一体のものとして製作することが可能である。
また、横連結部材受部は、縦に配置したH形鋼の一方のフランジのウエブとの両接合部を切り込んで形成した両半截フランジを水平方向に屈曲させ、屈曲部上面を横連結部材載置面とするとともに、両半截フランジの屈曲により出現するウエブ部分を横連結部材受部の突合せ接合板とする構成とすることにより、H形鋼を利用して横連結部材受部や添柱受部を具体的に一体化させることができるとともに、突合せ接合板が横架させる金属製横連結部材の端部の設置位置決め、並びに金属束具と両側の横連結部材との結合力確保を行うことができる。
また、横連結部材受部は、縦に配置したH形鋼のウエブの一部をウエブとフランジとの接合部を含む一辺を有する四角形状に切欠き、切欠きにより出現する通しフランジ板を水平方向に屈曲させ、屈曲部上面を横連結部材載置面とした構成であるから、H形鋼を利用して横連結部材受部や添柱受部を具体的に一体化させることができる。
また、添柱受部は、横連結部材受部よりも高位置でありウエブ部分を切除して出現する通しフランジ板をウエブ側に向けて水平方向に屈曲させ、屈曲部上面を添柱載置面とした構成であるから、H形鋼を利用して横連結部材受部や添柱受部を具体的に一体化させることができる。
また、金属束具の下端にベースプレートが固定されており、該ベースプレートに地盤強化用の基礎杭上端部分が連結された構成とすることにより、金属束具を介した建物構造全体が基礎杭に直結することとなり、基礎杭と一体化した強固な建物構造を築造し得る。
次に、添付図面を参照して本発明に係る木造建築物の支持構造の実施の形態を詳細に説明する。本実施形態に係る木造建築物の支持構造は、図1、図2に示すように、建物外縁に沿って複数の金属束具を設置し、それらを金属製横連結部材により横連結し、さらに、該金属束具に金属製横連結部材並びに添柱の受部を一体に形成した点が本願特有の形態の主な特徴点である。
すなわち、本発明に係る木造建築物の支持構造は、建物Tの外縁Eに沿って設置した複数の金属束具12と、複数の金属束具間に横架される金属製横連結部材60と、金属製横連結部材上に設置される土台80と、土台上に立設される柱90と、を含む。図2において、建物Tの外縁Eが四角形状に画成され、外縁に沿って金属束具12が相互に離隔した位置に外縁線をプロットするように設置されている。金属束具12は側部金属束具121と、隅部金属束具122を含む。
実施形態において、金属束具12は、横連結部材受部14と、添柱受部16と、を備えている。図3ないし図9に示す側部金属束具121は、少なくとも建物Tの外縁Eに沿って建物外縁輪郭を点状に描くように間隙を開けながら設置される建物床下部分の縦方向の支持手段であり、間隔を開けて建物外縁輪郭を描くように要所に設置される。間隔を開けた隣接の金属束具12どうしには金属製横連結部材60が横架され(図1,2)、これらの金属製横連結部材60と金属束具121との連結体が建物外縁に沿って囲周するように構築される。金属製横連結部材60の上面側にはそのさらに上部に柱90を立設させる建物土台80が密着状に載置した横長状態で固定される。同時に、この金属束具12は、その上部に、柱90に沿って立てられる添柱110を直接に受けて立設させるものであり、したがって、この金属束具12は、金属製横連結部材60とともに、従来の布基礎部分を構成しうるとともに、建物の柱90を立設支持し同時にその添柱110を直接に立設連結し支持する機能を有するものである。
詳細には、図3、4、5、7において、側部金属束具121は所要の寸法に切り出した1個のH形鋼を加工し横連結部材受部14並びに添柱受部16を含んで一体に形成されている。実施形態において、横連結部材受部14は、金属製横連結部材60を下から受ける受棚板から構成されており、具体的には、2箇所の切り込みと2つの部位の曲げにより行われる。すなわち、横連結部材受部は、縦に配置したH形鋼の対向する2つのフランジ18、20のうちの一方のフランジ(第1フランジ)18のウエブ22との接合部21、21に例えば2箇所直線切り込み200を施して2つの半截フランジ18A、18Bを形成する。切り込みは、例えば溶断、レーザ、放電加工その他の方法で形成できる。そして、それらの半截フランジ18A、18Bをウエブ側矢示aのように水平方向に屈曲させ、例えば非分割部分のフランジから90度屈曲形成させる。半截フランジ18A、18Bは屈曲した状態でウエブ22の面に直角方向に密接状に配置されており、この状態で各半截フランジとウエブ板面とは直角突合せ部分において溶接接合される。そして、この屈曲部24の上面が横連結部材60の載置面とされる。横連結部材60は、図3に示すようにその両端部分がこの屈曲部24の上面に載置される。さらに、両半截フランジ18A、18Bの屈曲により出現するウエブ部分が横連結部材受部の突合せ接合板26とされる。突合せ接合板26は、元々はウエブ本体23の一部であり、図3に示すように、その両面に横連結部材60の端部を付き合わせ、その状態で例えばボルト等で締結して金属束具12とその両側の金属製横連結部材60とを強固に連結固定させる。横連結部材受部14の突合せ接合板26の横連結部材60との突合せ位置には複数のボルト孔30が設けられている。側部金属束具121において、横連結部材受部14は2つの半截フランジ18A、18Bからなる屈曲部24を含む。
さらに、本実施形態において、第1フランジに対向する第2フランジ20側に添柱受部16が形成されている。添柱受部16は、土台80と柱90の基礎となる横連結部材60を安定支持する金属束具12に一体形成されて同時に、柱90に添えられて立設され建物構造を補強する添柱110を直接に立設支持する添柱支持盤である。具体的には、実施形態において、添柱受部16は、横連結部材受部14よりも高位置のウエブ部分を四角形状に切除し、それによって出現する、ウエブの存在がなく通しの板部分となる、フランジ板をウエブ側に向けて水平方向に屈曲させ、この屈曲部28上面を添柱載置面として構成されている。図示しないが、添柱16の屈曲板の上面に挿通ピンを立設させて添柱の下端から内部側に穿穴した長孔に挿通させて添柱と金属束具との位置決めを容易にさせるとよい。
金属製横連結部材60は、実施形態において、H形鋼が用いられている。そして、金属束具12との連結接続に際しては、対向する2つのフランジの面がそれぞれ上下を向くように上フランジと下フランジを形成してH形鋼を配置し、その両端部分には図3に示すように、連結板62を長手方向と直角状に固定している。連結板62は、H形鋼の断面でフランジの四隅と同じ四隅を有する四角形金属板で構成して部材60の端部を規定するように溶接固定されている。そして、この連結板62を金属束具12の突合せ接合板26と面合わせし、その状態で2つの横連結部材60と突合せ接合板26とを差し通してボルト連結させる。金属製横連結部材60の上フランジには上面に載置する土台との連結用ボルト64が立設固定されており、上部に横倒し状に配置する土台のボルト孔にボルト64を挿通して連結固定される。なお、上方にピンを立設させておいて土台に設けた孔に貫通させナットで固定させる等、土台との任意の種々異なる固定方法により固定することができる。
金属製横連結部材60の上側のフランジ60Aは上部平面を有しており、この上部平面上に例えば木製土台80が横倒し状に配置されて面合わせで密着配置される。そして、上記したようにボルトあるいはピンなどを用いて横連結部材と連結接合される。
さらに、この土台には必要に応じて公知のほぞとほぞ穴のような公知の継手、仕口構造の雌雄嵌合部70を介して連結する木製柱90が立設固定される。柱90は、建物構造上必要とされる要所に立設され、他の建物構造材にも一部を連結させて建物構造要素として適用される。
また、添柱110は、図1,3,8に示すように下端部を添柱受部16の平面としての上面に安定載置され、通常は、柱90に密着して該柱90に沿って立設配置される。この際、図8に示すように、密接する柱90とボルト・ナット締結等によるボルト連結手段92等により柱同士で連結固定され、一体化される。
なお、図2中の建物外縁と中仕切りとの連結位置については、図4の側部金属束具121を加工し、例えば図10の側部金属束具121−1に示すように第2フランジ20の背面側に受台50を突設固定させることにより中仕切り側の金属製横連結部材との連結を簡単に行える。また、その他の中仕切り部分の土台の結節点などにおいても、側部金属束具121をベースとして加工し、あるいは後述の他の金属束具との組合せにより、連結させることができる。
次に、図13,14により隅部金属束具122について説明する。隅部金属束具122の金属束具12は、横連結部材受部141と、添柱受部16と、を一体的に備え、土台80と柱90の基礎となる横連結部材60を安定支持支持するとともに、柱90に協働して建物構造を補強する添柱を安定支持する機能を有する点では側部金属束具121と同様である。
隅部金属束具122の横連結部材受部141は、縦に配置したH形鋼のウエブ22の一部について、ウエブとフランジ(第1フランジ)18との接合部を含む一辺を有する四角形S(図15の斜線部分)を切欠き、その切欠きにより出現する通しフランジ板Pを水平方向に向けて矢示aのように屈曲させ、屈曲部32の上面を横連結部材載置面としている。また、第2フランジ20側の添柱受部16の構成は、側部金属束具と同様に、横連結部材受部よりも高位置でありウエブの一部を切除して出現する元フランジによる板状部分をウエブ側に向けて水平方向に屈曲させ、屈曲部上面を添柱載置面としている。さらに、図14に示すように、この隅部金属束具122では、第2フランジ20の背面側に、横連結部材60と直角方向に接続される横連結部材601を受けて支持する受台604が横方向に突設固定されている。受台604は、建物外縁の隅部における直角横連結部材を受けて金属束具122と具体的かつ容易に連結させる連結受部であり、H形鋼からなる直角横連結部材を簡易に安定して受けた状態で溶接等により該隅部金属束具122に連結固定される。この隅部金属束具122についても土台80支持用の横連結部材60、601と、柱90と、添柱110との連結を具体的に行なえ、側部金属束具と同様に、その上面に建物構造要素を直接に立設させて連結させることができる。
次に、本発明の実施形態による木造建築物の支持構造の構築手順について説明する。該支持構造の構築に際しては、予め図11〜図13に示すように計画地盤170に金属束具の支持用のコンクリート基礎300を設置する。本実施形態のコンクリート基礎300は、金属束具12の下端部の固定支持を行なうものであり、従来の布基礎のように基礎コンクリートに一体に立ち上げられて土台を直接に支持する壁体は存在しない。地面と面一状に設置したり、数センチメートルあるいは10〜20cm程度の高さで設置してもよい。コンクリート打設に際してはコンクリート基礎に、H形鋼の長手を縦にして立てられた状態のH形鋼の下端に水平方向にベースプレート40を溶接固定し、アンカー鉄筋42を介してコンクリート基礎300に金属束具12の下部を図2のように建物外縁に沿って必要に応じた複数個を離隔設置する。例えば建物の柱の立設位置に対応して金属束具を建物外縁や仕切り線に沿って離隔設置し、それらに両端側を掛け渡すように金属製横連結部材を架設する。そいて、横連結部材60の上面に土台、柱、必要に応じた添柱を設置するだけで建物の基礎及びそれに立設する柱などを直接に立ち上げることができる。図13のように、H形鋼の横連結部材と地面との間には大きな空隙Uが形成され、外部あるいは外気と連通状態となっている。したがって、コンクリート基礎構築時の型枠組立、コンクリート打設、養生、型バラシ、乾燥等の作業を必要とせず、組付作業のみで建物基礎部分を構築できるから、工期が短く、材料コスト、作業コストも低廉に保持しうる。図2の例では、建物の外縁Eの内側に間仕切り土台82や火打土台84が設置され、それらの要所の下部位置にもコンクリート基礎300並びに金属束具12が設置されている。そして、側部金属束具121の横連結部材受部14には突合せ接合板26を中央にしてその両側に端部の連結板62をそれぞれ密着面合わせした状態でボルト連結するとともに、隅部金属束具122では、一方側の横連結部材60を横連結部材受部141に受けさせるとともに、直角横連結部材601は、受台604に受けさせた状態でボルト連結あるいは溶接等により固定する。次に、横連結部材60、直角横連結部材601の上フランジ上面に断面四角形状の木製土台80を面合わせ状に載置し、ねじ軸を土台に設けた孔に挿通してナット等で連結する。平面同士の面合わせにより、載置作業を安定して短時間で行え、かつ密着性を確実に確保できる。さらにその上に設計に基づいて柱90を立設固定する。一方、平面としての上面を有する添柱受部16上に柱90に側面を密着させて添柱110を立設配置させ、柱90とねじ軸とナット等により螺着固定する。また、隅部金属束具122については、横連結部材受部141に横連結部材60の端部を受けさせて溶接、ボルト締結、その他の連結接合手段により連結させる。また、受台604に直角横連結部材601を受けさせて同様に任意の固定連結方法で連結させる。図13上、150は梁、160は2階部分の柱、162は天井材、164は小屋束、166は屋根受部材、168は屋根である。
図16は、木造建築物の支持構造の他の実施形態を示しており、この実施形態では金属束具12の下端にベースプレート40が固定されており、該ベースプレート40に地盤強化用の地盤基礎杭180がその上端部分を直結させて連結されている。地盤基礎杭180と金属束具12が一体となり、建物基礎部分を強化させ得る。
また、図17、図18は、側部金属束具121の他の例121(1)を示している。この例では、前記した隅部金属束具122の受台604を除いたものと同一構成であり、横連結部材受部145は、縦に配置したH形鋼のウエブ22の一部であるウエブとフランジとの接合部を含む一辺を有する四角形状(図18の斜線部分H)に切欠き、切欠きにより出現する通しフランジ板146を水平方向に屈曲させ、屈曲部147上面を横連結部材載置面としたものであり、この例では、突合せ接合板26は存在しないが第1の実施形態の横連結部材受部14とほぼ同様の作用効果を奏しうる。
以上、詳細に説明した本実施形態の木造建築物の支持構造によれば、建物外縁に沿って金属束具を複数設置し、さらに横連結部材受部並びに添柱受部を備えて金属製横連結部材との連結接合を具体的に実現し、さらに土台並びに柱、さらに添柱を該金属束具の上に設置するから建物強度を保持し、同時にコスト低減、床下空間の通気を確保することができる。
本発明の木造建築物の支持構造、木造建築物並びに金属束具は、一般住宅、集会施設、展示場、事業所、学校、その他の公共建築などに適用できる。
本発明の木造建築物の支持構造の一実施形態を示す要部の斜視説明図である。 図1の実施形態の建物全体の基礎部分を示す平面図である。 図1の実施形態に係る木造建築物の支持構造の金属束具及びその上部構造物の接続状態を示す要部斜視説明図である。 図1の実施形態に係る木造建築物の支持構造の側部金属束具の斜視図である。 図4の側部金属束具の製造工程を説明する説明図である。 図5の側部金属束具の平面図である。 図4のA−A線矢示図である。 図1の実施形態に係る木造建築物の支持構造の金属束具及びその上部構造物の接続状態を示す要部分解斜視説明図である。 図5の側部金属束具の背面図である。 実施形態の側部金属束具の他の例を示す斜視図である。 図1の実施形態に係る木造建築物の支持構造の施工後の状態の一部省略要部拡大縦断面図である。 図11のB−B線矢示図である。 図1の実施形態の建物全体の縦断面説明図である。 図1の実施形態に係る木造建築物の支持構造の隅部における金属束具及びその上部構造物の接続状態を示す要部斜視説明図である。 図13の隅部金属束具の斜視図である。 他の実施形態に係る木造建築物の支持構造の施工後の状態の一部省略要部拡大縦断面図である。 他の実施形態に係る側部金属束具の斜視図である。 図17の側部金属束具の側面説明図である。
符号の説明
12 金属束具
121 側部金属束具
122 隅部金属束具
14 横連結部材受部
16 添柱受部
18 第1フランジ
18A、18B 半截フランジ
20 第2フランジ
22 ウエブ
24 屈曲部
26 突合せ接合板
28 屈曲部
32 屈曲部
60 金属製横連結部材
62 連結板
80 土台
90 柱
110 添柱
141 横連結部材受部
145 横連結部材受部(他の実施形態)
146 通しフランジ板
147 屈曲部
300 コンクリート基礎
601 直角横連結部材
604 受台

Claims (8)

  1. コンクリート基礎に支持されて地面から立ち上げて設けられ建物外縁に沿って互いに離隔設置された複数の金属束具と、
    複数の金属束具間に横架されて建物外縁を連結する複数の金属製横連結部材と、
    金属製横連結部材上に設置される土台と、
    土台上に立設される柱と、を含み、
    金属束具は、金属製横連結部材を下から受ける横連結部材受部と、
    土台上の柱に沿って立設配置されて該柱と連結される添柱を下から受ける添柱受部と、を束具本体に一体的に形成してなることを特徴とする木造建築物の支持構造。
  2. 金属束具がH形鋼を加工して形成されていることを特徴とする請求項1記載の木造建築物の支持構造。
  3. 横連結部材受部は、縦に配置したH形鋼の一方のフランジのウエブとの両接合部を切り込んで形成した両半截フランジを水平方向に屈曲させ、屈曲部上面を横連結部材載置面とするとともに、両半截フランジの屈曲により出現するウエブ部分を横連結部材受部の突合せ接合板とすることを特徴とする請求項2記載の木造建築物の支持構造。
  4. 横連結部材受部は、縦に配置したH形鋼のウエブの一部をウエブとフランジとの接合部を含む一辺を有する四角形状に切欠き、切欠きにより出現する通しフランジ板を水平方向に屈曲させ、屈曲部上面を横連結部材載置面としたことを特徴とする請求項2記載の木造建築物の支持構造。
  5. 添柱受部は、横連結部材受部よりも高位置でありウエブ部分を切除して出現する通しフランジ板をウエブ側に向けて水平方向に屈曲させ、屈曲部上面を添柱載置面としたことを特徴とする請求項3又は4記載の木造建築物の支持構造。
  6. 金属束具の下端にベースプレートが固定されており、該ベースプレートに地盤強化用の基礎杭上端部分が連結されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の木造建築物の支持構造。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の木造建築物の支持構造を用いた木造建築物。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載の木造建築物の支持構造に用いられる金属束具。
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