JP4724731B2 - メカニカルシール及びメカニカルシール装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプ,ミキサー等の回転機器に軸封手段として使用されるメカニカルシール及びこれを二次シールとして使用するタンデム型シール等のメカニカルシール装置に関するものである。
ポンプ,ミキサー等の回転機器に軸封手段として使用されるメカニカルシール装置としては、機内領域側の一次シールたる第1メカニカルシールと大気領域側の二次シールたる第2メカニカルシールとをタンデム配置してなるタンデム型シールが周知である。かかるタンデム型シールにあっては、第1メカニカルシールが、シールケースに固定された静止密封環と、静止密封環の機内領域側に配して、回転軸にOリングを介して軸線方向に移動可能に保持された回転密封環と、シールケースと回転密封環との間に介装されて回転密封環を静止密封環へと押圧接触させるべく附勢するスプリング部材とを具備して、機内領域たる被密封流体領域と両メカニカルシール間に形成された中間シール領域とを遮蔽シールするように構成されており、第2メカニカルシールが、シールケースにOリングを介して軸線方向に移動可能に保持された静止密封環と、静止密封環の機内領域側に配して回転軸に固定された回転密封環と、シールケースと静止密封環との間に介装されて静止密封環を回転密封環へと押圧接触させるべく附勢するスプリング部材とを具備して、機外領域たる大気領域と前記中間シール領域とを遮蔽シールするように構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
而して、このように被密封流体領域と大気領域とを中間シール領域を介してシールするタンデム型シールは、単一のメカニカルシールにより被密封流体をシールするシングルシールに比して、被密封流体領域と大気領域とのシールをより確実に行うことができるものであり、しかも第1メカニカルシールによるシール機能が低下,喪失するような非常事態が生じた場合にも、第2メカニカルシールが二次シールないし安全シールとして機能して、被密封流体の大気領域への大量漏れを防止することができるものであり、軸封手段としての信頼性及び安全性に極めて優れるものである。したがって、タンデム型シールにおいて、二次シールたる第2メカニカルシールが適正に機能することが極めて重要である。
特開2004−266756号公報
しかし、静止密封環は、これとシールケースとの対向周面間にOリングを適度に圧縮された状態で装填させておくことにより、シールケースとの間のシール機能(二次シール機能)を適正に確保しつつ軸線方向に円滑に移動できる追従性を担保されるものであるが、第2メカニカルシールにあっては、高温条件下では静止密封環の追従性が適正に担保されず、静止密封環の追従不良により適正なメカニカルシール機能が発揮されない虞れがあった。
すなわち、一般に、シールケースが伝熱効率の高い金属材で構成されると共にOリングが熱膨張係数の高いゴム材で構成されているために、高温条件下においては、シールケースからOリングへの伝熱により、Oリングが大きく熱膨張して、静止密封環とシールケースとの対向周面間におけるOリングの圧縮度(締め代)が必要以上に高くなる。その結果、静止密封環とOリングとの摩擦抵抗が高くなって、静止密封環の軸線方向移動が円滑に行われなくなり、その追従性が不良となる。なお、かかる静止密封環の追従不良の問題は、第2メカニカルシールがシングルシールとして使用される場合においても、同様に生じる。
本発明は、このような問題を生じることなく、高温条件下においても静止密封環の追従性を適正に担保することができる信頼性の高いメカニカルシールを提供すると共に、かかるメカニカルシールを第2メカニカルシールとして使用することにより良好且つ安全なシールを行いうる信頼性の高いメカニカルシール装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、第1に、回転軸(2)に回転密封環(15)を固定すると共に、回転軸(2)が洞貫する金属製のシールケース(1)に、回転密封環(15)の大気領域側に配して、回転密封環(15)へと押圧附勢された静止密封環(14)をゴム製のOリング(17)を介して軸線方向移動可能に保持したコンタクトシールであるメカニカルシールにおいて、シールケース(1)が、ケース本体(5)とその大気領域側の端部から内方に突出する環状壁部(7a)とその内周端部から機内領域側へと突出する円筒状部(7b)とを具備する円筒状構造物であり、静止密封環(14)が、シールケース(1)と非接触の状態で円筒状部(7b)にOリング(17)を介して外嵌保持されたものであって、回転密封環(15)に押圧接触する密封端面(14a)にこれと同心をなす連続的な環状形状又は断続的な環状形状の凹溝(21)を形成すると共に当該凹溝(21)から当該静止密封環(14)と環状壁(7a)との間へと貫通する連通路(22)を形成したものであり、環状壁部(7a)、円筒状部(7b)及び両密封環(14,15)と回転軸(2)との対向周面間には大気領域(B)へと連通する環状隙間が形成されており、シールケース(1)の環状壁部(7a)における大気領域(B)に臨む面に放熱フィン(31)を突設すると共に、回転軸(2)に、大気領域(B)における放熱フィン(31)の対向位置に配して、回転軸(2)の回転に伴って当該放熱フィン(31)へと送風すべく回転せしめられる送風ファン(32)を設けてあることを特徴とするメカニカルシールを提案するものである。
また、本発明は、第2に、回転機器のハウジングに取り付けられた金属製のシールケース(1)とこれを洞貫する当該回転機器の回転軸(2)との間に、機内領域側の第1メカニカルシール(3)と機外領域側の第2メカニカルシール(4)とを軸線方向に並列配置してなるメカニカルシール装置であって、第2メカニカルシール(4)が、シールケース(1)にゴム製のOリング(17)を介して軸線方向に移動可能に保持された静止密封環(14)と、静止密封環(14)の機内領域側に配して回転軸に固定された回転密封環(15)と、シールケース(1)と静止密封環(14)との間に介装されて静止密封環(14)を回転密封環(15)へと押圧接触させるべく附勢するスプリング部材(16)とを具備して、機外領域たる大気領域(B)と両メカニカルシール(3,4)間に形成される中間シール領域(C)とを遮蔽シールするように構成されたコンタクトシールであるメカニカルシール装置において、シールケース(1)が、ケース本体(5)とその大気領域側の端部から内方に突出する環状壁部(7a)とその内周端部から機内領域側へと突出する円筒状部(7b)とを具備する円筒状構造物であり、第2メカニカルシール(4)の静止密封環(14)が、シールケース(1)と非接触の状態で円筒状部(7b)にOリング(17)を介して外嵌保持されたものであって、回転密封環(15)に押圧接触する密封端面(14a)にこれと同心をなす連続的な環状形状又は断続的な環状形状の凹溝(21)を形成すると共に当該凹溝(21)から当該静止密封環(14)と環状壁(7a)との間へと貫通する連通路(22)を形成したものであり、環状壁部(7a)、円筒状部(7b)及び第2メカニカルシール(4)の両密封環(14,15)と回転軸(2)との対向周面間には大気領域(B)へと連通する環状隙間が形成されており、シールケース(1)の環状壁部(7a)における大気領域(B)に臨む面に放熱フィン(31)を突設すると共に、回転軸(2)に、大気領域(B)における放熱フィン(31)の対向位置に配して、回転軸(2)の回転に伴って当該放熱フィン(31)へと送風すべく回転せしめられる送風ファン(32)を設けてあることを特徴とするメカニカルシール装置を提案するものである。
本発明のメカニカルシールにあっては、シールケースを空冷することができるから、高温条件下においても、ゴム製のOリングがシールケースからの伝熱により熱膨張することがなく、シールケースと静止密封環との間におけるOリングの締め代を適正に維持することができる。したがって、静止密封環がシールケースとの間を適正に二次シールされた状態で良好な追従機能を発揮して、信頼性の高いメカニカルシール機能を発揮することができる。しかも、シールケースの空冷手段の駆動源として回転軸を利用するため、格別の冷却設備を必要とせず、メカニカルシールのイニシャルコスト及びランニングコストが高くなることもない。
また、本発明のメカニカルシール装置にあっては、高温条件下においても第2メカニカルシールにおける静止密封環の追従性を適正に担保することができ、第2メカニカルシールを二次シールないし安全シールとして適正に機能させることができる。したがって、本発明によれば、信頼性の高いメカニカルシール装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係るメカニカルシールを二次シール(第2メカニカルシール)として使用するメカニカルシール装置の一例を示す半截の縦断側面図であり、図2は図1の要部を拡大して示す詳細図であり、図3は当該メカニカルシール装置の要部(空冷手段)を立体的に示す斜視図である。
図1に示すメカニカルシール装置は、ポンプ,ミキサー等の回転機器に装備されるものであり、回転機器のハウジングに取り付けられたシールケース1とこれを同心状に洞貫する当該回転機器の回転軸2との間に、機内領域側に位置する第1メカニカルシール3と機外領域側に位置する第2メカニカルシール4とを軸線方向に並列状にタンデム配置してなるタンデム型シールである。
シールケース1は、図1に示す如く、ケース本体5の内周部に第1及び第2静止密封環保持部6,7を突出形成した金属製(例えばステンレス鋼)の円筒状構造物である。第2静止密封環保持部7は、ケース本体5の機外領域側(図1における左側)の端部から内方に突出する環状壁部7aとその内周端部から機内領域側(図1における右側)へと突出する円筒状部7bとからなる。回転軸2は、図1に示す如く、軸本体8とこれに嵌挿固定された金属製のスリープ9とからなり、スリーブ9には環状の第1及び第2回転密封環保持部9a,9bが突出形成されている。
第1メカニカルシール3は、図1に示す如く、シールケース1の第1静止密封環保持部6に固定された静止密封環(以下「第1静止密封環」という)10と、第1静止密封環10の機内領域側に配して、回転軸2に軸線方向移動可能に保持された回転密封環(以下「第1固定密封環」という)11と、第1回転密封環11を第1静止密封環10へと押圧接触させるべく附勢するスプリング部材12とを具備して、両密封環10,11の対向端面たる密封端面10a,11aの相対回転摺接作用により機内領域たる被密封流体領域Aと両メカニカルシール3,4間に形成される中間シール領域Cとを遮蔽するように構成されたコンタクトシールである。
第1回転密封環11は、回転軸2のスリーブ9にゴム製のOリング13を介して軸線方向移動可能に保持されており、スプリング部材12は、スリーブ9の第1回転密封環保持部9aと第1回転密封環11との間に介装された複数のコイルスプリング(1つのみ図示)で構成されている。両密封環10,11の構成材はシール条件等に応じて適宜に選定されるが、一般に、固定部材である第1静止密封環10はセラミックス,超硬合金等の硬質材で構成されており、可動部材である第1回転密封環11は第1静止密封環6より軟質で自己潤滑性を有するカーボン等で構成されている。なお、図示していないが、第1回転密封環11は、これと第1回転密封環保持部9aとの間に配設したドライブピン手段により、所定範囲での軸線方向移動を許容しつつ回転軸2に対する相対回転を阻止されている。
第2メカニカルシール4は、図1及び図2に示す如く、シールケース1の第2静止密封環保持部7に軸線方向に移動可能に保持された静止密封環(以下「第1静止密封環」という)14と、第2静止密封環14の機内領域側に配して回転軸2に固定された回転密封環15と、第2密封環保持部7と第1静止密封環14との間に介装されて静止密封環14を回転密封環15へと押圧接触させるべく附勢するスプリング部材16とを具備して、両密封環14,15の対向端面たる密封端面14a,151aの相対回転摺接作用により前記中間シール領域Cと機外領域たる大気領域Bとを遮蔽シールするように構成されたコンタクトシールである。
第2静止密封環14は、第2静止密封環保持部7の円筒状部7bにゴム製のOリング17を介して軸線方向移動可能に外嵌保持されている。第2回転密封環15は、回転軸2の第2回転密封環保持部9bに固定されている。スプリング部材16は、第2静止密封環保持部7の環状壁部7aと第2静止密封環14との間に介装された複数のコイルスプリング(1つのみ図示)で構成されている。両密封環14,15の構成材はシール条件等に応じて適宜に選定されるが、一般に、固定部材である第2回転密封環15はセラミックス,超硬合金等の硬質材で構成されており、可動部材である第2静止密封環14は第2回転密封環15より軟質で自己潤滑性を有するカーボン等で構成されている。なお、図示していないが、第2静止密封環14は、これと第2静止密封環保持部7の環状壁部7aとの間に配設したドライブピン手段により、所定範囲での軸線方向移動を許容しつつシールケース1に対する相対回転を阻止されている。
シールケース1のケース本体5と第2静止密封環14との対向周面間は、図2に示す如く、軸線方向において第2静止密封環保持部7の環状壁部7aから密封端面14aの近傍まで延びる円筒体18をケース本体5の内周部に嵌着することによって、狭小の環状隙間である第1絞り路19とされている。また、ケース本体5と第2回転密封環保持部9bとの対向周面間は、図2に示す如く、ケース本体5の内周部に環状凸部5aを形成することにより、狭小の環状隙間である第2絞り路20とされている。したがって、中間シール領域Cは、これらの絞り路19,20によって、第1絞り路19より機外領域側の中間シール領域部分つまり第2静止密封環14と第2密封環保持部7の環状壁部7aとの間のスプリング部材16が配設されている空間(以下「第1中間シール領域部分」という)C1と、両絞り路19,20間の中間シール領域部分つまり密封端面14a,15aの外周側空間(以下「第2中間シール領域部分」という)C2と、第2絞り路20より機内領域側の中間シール領域部分つまり第2回転密封環保持部9bの機内領域側空間(以下「第3中間シール領域部分」という)C3とに区画されている。なお、絞り路19,20の半径方向幅(内外周面の半径差)は、ガス25の流れの円滑性や後述する圧力損失の効果等を考慮して適宜に設定されるが、通常、25〜250μm程度としておくことが好ましい。
第2静止密封環14の密封端面14aには、図1及び図2に示す如く、これと同心をなす連続的な環状形状又は断続的な環状形状の凹溝21が形成されている。すなわち、この凹溝21により、密封端面14a,15a間には、図2に示す如く、環状空間21a又は環状をなして同心状に並列する複数の円弧状空間21bが形成される。また、第2静止密封環14には、図1及び図2に示す如く、当該凹溝21から第1中間シール領域部分C1へと貫通する連通路22が形成されている。なお、連通路22の本数は、第2静止密封環14の強度を必要以上に低下させない範囲で適宜に設定することができる。例えば、凹溝21が連続的な環状形状をなす場合には、一般に、3〜16本程度の連通路22を形成しておく。また、凹溝21が断続的な環状形状をなす場合、つまり複数の円弧状の凹溝21が環状をなして同心状に並列する場合には、かかる円弧状の凹溝21の数を3〜16個として、選択された複数の凹溝21に夫々連通する連通路22を形成しておくか、すべての凹溝21に夫々連通する連通路22を形成しておく。
ケース本体5と円筒体18との対向周面間には環状の給気空間23a,23bが形成されている。この給吸空間は、図2に示す如く、第1給気空間23aとこれに連なって機外領域側へと延びる第2給気空間23bとからなる一連の環状空間であって、第2給気空間23bは第1給気空間23aより狭小なものとされている。円筒体18には、図2に示す如く、第2給気空間23bと第1中間シール領域部分C1とを連通する複数(1つのみ図示)の給気口24が周方向に所定間隔を隔てて穿設されている。ケース本体5には、図1及び図2に示す如く、中間シール領域Cにシールガスないしバージガス25を給排させる給気通路26及び排気通路27が形成されている。給気通路26は、図1及び図2に示す如く、第1給気空間23aに開口されていて、シールガス25を第1給気空間23a、第2給気空間23b及び給気口24を経て、第1中間シール領域部分C1に供給させる。排気通路27は、図1及び図2に示す如く、第3中間シール領域部分C3に開口されており、シールガス25をシールケース1外に排出する。シールガスないしパージガス25としては、被密封流体領域A又は大気領域Cに漏洩しても支障のないガスが使用されるが、通常、被密封流体と不活性であり且つ無害な窒素ガスが使用される。
而して、シールケース1と回転軸2との間には、本発明に従って次のような空冷手段が設けられている。
すなわち、この空冷手段は、図1〜図3に示す如く、シールケース1における大気領域Bに臨む面に放熱フィン31を突設すると共に、回転軸2に、大気領域Bにおける放熱フィン31の対向位置に配して、回転軸2の回転に伴って当該放熱フィン31へと送風すべく回転せしめられる送風ファン32を設けてなる。
放熱フィン31は、シールケース1における大気領域Bに臨む面であってOリング17に可及的に近いシールケース部分の面に形成することが好ましく、この例では、図1〜図3に示す如く、第2静止密封環保持部7の環状壁部7aにおける大気領域側の面に、回転軸2と同心をなす複数の放熱フィン31を突設してある。
送風ファン32は、図1〜図3に示す如く、放熱フィン31に直対向する位置に配置されており、回転軸2のスリーブ9に嵌合固定された円筒状のハブ32aとその外周面に周方向に一定間隔を隔てて突設された複数枚の羽根32bとからなる。ハブ32aは、これに螺合させた適当数(1つのみ図示)のスクリュー33を締め付けることにより、スリーブ9に固定されている。この例では、ハブ32aに螺合させた適当数(1つのみ図示)のセットスクリュー34をスリーブ9を貫通して軸本体8に締め付けることにより、当該ハブ32aがスリーブ9と軸本体8との間の連結具(固定具)として兼用されている。羽根32bの形状(回転軸2の軸線に対する傾斜角度等)は、回転軸2の回転方向に応じて、放熱フィン31への送風機能を発揮しうるように設定されている。羽根32bの枚数は適宜に設定することができるが、一般には、4〜6枚程度としておくことが好ましい。
以上のように構成されたタンデム型シールにあっては、回転軸2の回転に伴って送風ファン32が回転され、放熱フィン31に向けて送風されることから、放熱フィン31による放熱と送風ファン32による送風によってシールケース1が効果的に冷却されることになる。その結果、Oリング17の熱膨張が抑制され、その締め代が適正に維持され、第2静止密封環14の追従性が高温条件下においても適正に維持,担保される。したがって、第2メカニカルシール4によるシール機能が良好に発揮され、タンデム型シールの信頼性が高くなる。
また、シールガスないしバージガス25は、給気路26から環状の第1給気空間23aに供給され、更に環状の第2給気空間23bを経て複数の吸気口24から第1中間シール領域部分C1に導入される。このとき、第2給気空間23bが第1給気空間23aより狭小とされていることから、給気路26から第1給気空間23aへのガス導入が一箇所で行われるにも拘わらず、環状の第2給気空間23b内においては、その全周に亘ってガス25が均一に導入されることになる。したがって、複数の吸気口24から第1中間シール領域部分C1へのガス導入も、当該領域部分C1にその全域に亘って均一に行われる。なお、第1給気空間23aへのガス導入箇所(給気路26と第1給気空間23aとの連通箇所)を基準として、吸気口24相互の間隔(ピッチ)を周方向において当該箇所から遠ざかるに従って小さくなるように設定しておくことも、第1中間シール領域部分C1への均一なガス導入に有効となる。而して、第1中間シール領域部分C1に供給されたガス25は、第1絞り路19を通過して第2中間シール領域部分C2に導入され、更に第2絞り路20を通過して第3中間シール領域部分C2に導入され、第3中間シール領域部分C3から排気路27へと排出される。このとき、連通路22から密封端面14a,15a間の空間21a,21bにもガス25が導入されるが、この空間21a,21bからガス漏れ量、つまり相対回転摺接する密封端面14a,15a間から第2中間シール領域部分C2へのガス漏れ量は極く僅かであるため、空間21a,21b及び連通路22においてはガス流動が生じず、これら21a,21b,22の内圧は第1中間シール領域部分C1のガス圧と略同一に保持される。一方、第1中間シール領域部分C1から第2中間シール領域部分C2へのガス導入は狭小の第1絞り路19を介して行われ、ガス25が第1絞り路19を通過する際に圧力損失が生じることから、第2中間シール領域部分C2のガス圧は第1中間シール領域部分C1より低くなる。したがって、空間21a,21b内の圧力つまり密封端面14a,15a間の圧力は、当該密封端面14a,15aの外周領域である第2中間シール領域部分C2の圧力よりも高くなることから、密封端面14a,15aは非接触でも接触でもない半接触状態となり、良好なドライコンタクトシール機能が発揮される。特に、凹溝21を断続的な環状形状をなす場合、つまり密封端面14a,15a間に複数の空間21bが並列形成される場合には、密封端面14a,15aの相対回転に伴って当該空間21bに動圧が発生することから、密封端面14a,15aの上記半接触状態が有効に維持されることなる。また、第2中間シール領域部分C2から第3中間シール領域部分C3へのガス導入も狭小な第2絞り路20を介して行われることから、第2絞り路20による圧力損失により、第3中間シール領域部分C3の圧力は第2中間シール領域部分C2よりも低くなる。したがって、被密封流体が一次シールたる第1メカニカルシール3の密封端面10a,11aから第3中間シール領域部分C3へと漏洩することがあっても、その漏洩流体は第2中間シール領域部分C2へと侵入することがなく、そのまま第3中間シール領域部分C3から排気路27へ排出される。したがって、被密封流体が低沸点流体,有毒流体,スラリ流体等である場合にも、その漏洩流体が第2メカニカルシール4のシール機能に悪影響を及ぼすことがなく、大気領域Bに放出されることもない。
本発明に係るメカニカルシールを装備したメカニカルシール装置(タンデムシール)の一例を示す半截の縦断側面図である。 図1の要部を拡大して示す詳細図である。 当該メカニカルシール装置の要部(空冷手段)を立体的に示す斜視図である。
符号の説明
1 シールケース
2 回転軸
3 第1メカニカルシール
4 第2メカニカルシール
7a 環状壁部
7b 円筒状部
14 第2静止密封環
14a 第2静止密封環の密封端面
15 第2回転密封環
16 スプリング部材
17 Oリング
21 凹溝
22 連通路
31 放熱フィン
32 送風ファン
A 被密封流体領域(機内領域)
B 大気領域(機外領域)
C 中間シール領域部分

Claims (2)

  1. 回転軸(2)に回転密封環(15)を固定すると共に、回転軸(2)が洞貫する金属製のシールケース(1)に、回転密封環(15)の大気領域側に配して、回転密封環(15)へと押圧附勢された静止密封環(14)をゴム製のOリング(17)を介して軸線方向移動可能に保持したコンタクトシールであるメカニカルシールにおいて、
    シールケース(1)が、ケース本体(5)とその大気領域側の端部から内方に突出する環状壁部(7a)とその内周端部から機内領域側へと突出する円筒状部(7b)とを具備する円筒状構造物であり、
    静止密封環(14)が、シールケース(1)と非接触の状態で円筒状部(7b)にOリング(17)を介して外嵌保持されたものであって、回転密封環(15)に押圧接触する密封端面(14a)にこれと同心をなす連続的な環状形状又は断続的な環状形状の凹溝(21)を形成すると共に当該凹溝(21)から当該静止密封環(14)と環状壁(7a)との間へと貫通する連通路(22)を形成したものであり、
    環状壁部(7a)、円筒状部(7b)及び両密封環(14,15)と回転軸(2)との対向周面間には大気領域(B)へと連通する環状隙間が形成されており、
    シールケース(1)の環状壁部(7a)における大気領域(B)に臨む面に放熱フィン(31)を突設すると共に、回転軸(2)に、大気領域(B)における放熱フィン(31)の対向位置に配して、回転軸(2)の回転に伴って当該放熱フィン(31)へと送風すべく回転せしめられる送風ファン(32)を設けてあることを特徴とするメカニカルシール。
  2. 回転機器のハウジングに取り付けられた金属製のシールケース(1)とこれを洞貫する当該回転機器の回転軸(2)との間に、機内領域側の第1メカニカルシール(3)と機外領域側の第2メカニカルシール(4)とを軸線方向に並列配置してなるメカニカルシール装置であって、第2メカニカルシール(4)が、シールケース(1)にゴム製のOリング(17)を介して軸線方向に移動可能に保持された静止密封環(14)と、静止密封環(14)の機内領域側に配して回転軸に固定された回転密封環(15)と、シールケース(1)と静止密封環(14)との間に介装されて静止密封環(14)を回転密封環(15)へと押圧接触させるべく附勢するスプリング部材(16)とを具備して、機外領域たる大気領域(B)と両メカニカルシール(3,4)間に形成される中間シール領域(C)とを遮蔽シールするように構成されたコンタクトシールであるメカニカルシール装置において、
    シールケース(1)が、ケース本体(5)とその大気領域側の端部から内方に突出する環状壁部(7a)とその内周端部から機内領域側へと突出する円筒状部(7b)とを具備する円筒状構造物であり、
    第2メカニカルシール(4)の静止密封環(14)が、シールケース(1)と非接触の状態で円筒状部(7b)にOリング(17)を介して外嵌保持されたものであって、回転密封環(15)に押圧接触する密封端面(14a)にこれと同心をなす連続的な環状形状又は断続的な環状形状の凹溝(21)を形成すると共に当該凹溝(21)から当該静止密封環(14)と環状壁(7a)との間へと貫通する連通路(22)を形成したものであり、
    環状壁部(7a)、円筒状部(7b)及び第2メカニカルシール(4)の両密封環(14,15)と回転軸(2)との対向周面間には大気領域(B)へと連通する環状隙間が形成されており、
    シールケース(1)の環状壁部(7a)における大気領域(B)に臨む面に放熱フィン(31)を突設すると共に、回転軸(2)に、大気領域(B)における放熱フィン(31)の対向位置に配して、回転軸(2)の回転に伴って当該放熱フィン(31)へと送風すべく回転せしめられる送風ファン(32)を設けてあることを特徴とするメカニカルシール装置。
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