JP4722515B2 - 水中油型乳化物用油脂及び該水中油型乳化物用油脂を含有する水中油型乳化物 - Google Patents
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Description
また、本発明は、乳化安定性が優れ、かつ、ホイップした時の作業性、起泡性、外観、低油分での質感、口溶け、耐熱保形性、離水耐性が優れた水中油型乳化物に関するものである。
このため、比較的低価格で、入手し易く、品質も比較的安定している、乳脂肪に植物性油脂を配合したコンパウンドタイプの水中油型乳化物や純植物性油脂を配合した水中油型乳化物が考案されてきた。
造花性、耐熱保形性、離水耐性の改良のために、融点の高い油脂を配合する方法が採られることもあるが、結果として口溶けの悪化を招くことにもなり、やはり、口溶けと耐熱保形性の両立は困難であった。
また、口溶けと耐熱保形性を両立させるために、SFCカーブのシャープな硬化ヤシ油、硬化パーム核油等のラウリン系油脂の使用が試みられてきた。しかしながら、SFCカーブのシャープな硬化ヤシ油、硬化パーム核油等のラウリン系油脂は、多量に配合すると、乳化液の耐振性や耐熱性(ヒートショック耐性)が低下し、ボテが生じたり、ホイップ後にクリームが経時的に硬くなる現象(シマリ現象)が発生し易かったりと、ホイップクリーム用油脂への使用には制限があった。
また、本発明の課題は、乳化安定性が優れ、かつ、ホイップした時の作業性、起泡性、外観、低油分での質感、口溶け、耐熱保形性、離水耐性が優れたホイップクリーム等の水中油型乳化物を提供することである。
(a)パーム系油脂と、液状油からなる油脂であって、当該油脂の混合比が質量比40:60〜80:20である油脂
(b)パーム系油脂と、パーム核油からなる油脂であって、当該油脂の混合比が質量比50:50〜70:30である油脂
(c)パーム系油脂と、液状油及びパーム核油からなる油脂であって、当該油脂の混合比が質量比50:50〜70:30である油脂
また、本発明によれば、乳化安定性に優れ、かつ、ホイップした時の作業性、起泡性、外観、低油分での質感、口溶け、耐熱保形性、離水耐性に優れたホイップクリーム等用の水中油型乳化物が提供される。
まず、本発明の水中油型乳化物用油脂について説明する。
本発明の水中油型乳化物用油脂は、10℃におけるSFCが17〜50%、好ましくは19〜46%、最も好ましくは21〜42%であり、20℃におけるSFCが4〜30%、好ましくは6〜26%、最も好ましくは8〜22%であり、30℃におけるSFCが3〜10%、好ましくは4〜9%である。
また、20℃におけるSFCが4%より低い場合は、ホイップクリームに十分な保形性が得られないため、好ましくない。20℃におけるSFCが30%より高い場合は、ホイップクリームの口当たりが悪くなり、好ましくない。
さらに、30℃におけるSFCが3%より低い場合は、ホイップクリームに十分な耐熱性が得られないため、好ましくない。30℃におけるSFCが10%より高い場合は、得られるホイップクリームの耐熱性は上がるが、口溶けが悪くなるため、好ましくない。
また、本発明の水中油型乳化物用油脂は、特に耐熱性の付与及び油脂結晶を均一分散させる点から、パーム系油脂と、液状油及び/またはラウリン系油脂からなる油脂とをエステル交換することにより得られる油脂と、更に、融点55〜65℃の油脂を含有することがより好ましい。
また、パーム系油脂のよう素価は、適度にパルミチン酸を含有する点から、30〜65であることが好ましい。
特に、風味の点で、液状油は、菜種油であることが好ましい。
ここで、本発明における液状油とは25℃で流動性があり、結晶が認められないものをいう。
ここで、本発明におけるラウリン系油脂とは、油脂の全構成脂肪酸中のラウリン酸含量が20質量%以上の油脂のことをいう。
また、パーム核油、パーム核オレインのよう素価は、16〜26であることが好ましい。
本発明の水中油型乳化物は、油相中に本発明の水中油型乳化物用油脂を含有する。
本発明の水中油型乳化物用油脂を油相中に含有する水中油型乳化物は乳化安定性があり、ホイップした時には作業性、起泡性、外観、耐熱保形性、造花性、離水耐性、質感に優れたホイップクリームとなる。ホイップクリームは、洋菓子、パン等に用いることができる。
好ましく、また、水中油型乳化物全量に対するトータルの油脂含量は、20〜4
5質量%含有することが好ましく、25〜35質量%含有することがより好まし
い。本発明の水中油型乳化物に配合する油脂の融点及び水中油型乳化物全量に対
するトータルの油脂含量が上記範囲にあると、オーバーランが高くても質感のあ
るホイップクリームとなる。
〔パーム系油脂と、ラウリン系油脂との、エステル交換により得られる油脂の製造〕
パーム油(よう素価52)とパームステアリン(よう素価38)を38:62(質量比)で混合してパーム油とパームステアリンの混合油(よう素価43)を得て、このパーム油とパームステアリンの混合油とパーム核オレイン(よう素価21)とを65:35(質量比)で混合した混合油をムコール ミエハイ由来の固定化リパーゼ(ノボ社製リポザイムIM60)を充填したカラムに60℃、空間速度0.6で通液し、エステル交換反応油を得た。該反応油に、脱酸、脱色、及び減圧脱臭の通常の精製処理を施して、実施例1の油脂を得た。
〔パーム系油脂と、液状油又はラウリン系油脂からなる油脂との、エステル交換により得られる油脂と、融点55〜65℃の油脂を含有する油脂の製造〕
パームオレイン(よう素価57)と菜種油とを50:50(質量比)で混合した混合油に、アルカリゲネス エスピー由来のリパーゼ(名糖産業(株)製、リパーゼPL)を混合油に対して0.06質量%添加し、60℃で20時間ゆるやかに攪拌しながらエステル交換反応を行った。酵素除去後の該反応油を5〜8℃で分別し、その固体脂部分に、脱酸、脱色、及び減圧脱臭の通常の精製処理を施して、エステル交換分別精製油(IEA)を得た。
次に、パーム油(よう素価52)とパームステアリン(よう素価38)を54:46で混合してパーム油とパームステアリンの混合油(よう素価46)を得て、このパーム油とパームステアリンの混合油とパーム核オレイン(よう素価21)とを65:35(質量比)で混合した混合油に、アルカリゲネス エスピー由来のリパーゼ(名糖産業(株)製、リパーゼPL)を混合油に対して0.06質量%添加し、60℃で20時間ゆるやかに攪拌しながらエステル交換反応を行った。酵素除去後の該反応油に、脱酸、脱色、及び減圧脱臭の通常の精製処理を施して、エステル交換精製油(IEB)を得た。
IEA、IEB、及び、菜種油の極度硬化油(全構成脂肪酸中のベヘン酸含量45質量%)を49.5:49.5:1(質量比)で混合し、実施例2の油脂を得た。
〔パーム系油脂と、液状油とのエステル交換により得られる油脂と、融点55〜65℃の油脂を含有する油脂の製造〕
パーム油(よう素価52)と菜種油とを65:35(質量比)で混合した混合油に、アルカリゲネス エスピー由来のリパーゼ(名糖産業(株)製、リパーゼQL)を混合油に対して0.03質量%添加し、60℃で20時間ゆるやかに攪拌しながらエステル交換反応を行った。酵素除去後の該反応油に、脱酸、脱色、及び減圧脱臭の通常の精製処理を施して、エステル交換精製油を得た。
エステル交換精製油と菜種油の極度硬化油(全構成脂肪酸中のベヘン酸含量45質量%)を98:2(質量比)で混合し、実施例3の油脂を得た。
〔パーム系油脂と、液状油とのエステル交換により得られる油脂と、融点55〜65℃の油脂を含有する油脂の製造〕
パーム油(よう素価52)と菜種油とを65:35(質量比)で混合し、脱気乾燥後、混合油に対して0.1質量%のナトリウムメトキシドを添加し、100℃で15分エステル交換反応を行った。該反応油に、湯洗い、脱酸、脱色、及び減圧脱臭の通常の精製処理を施して、エステル交換精製油を得た。
エステル交換精製油と菜種油の極度硬化油(全構成脂肪酸中のベヘン酸含量45質量%)を98:2(質量比)で混合し、実施例4の油脂を得た。
〔比較例1の油脂の製造〕
パームステアリン(よう素価36)、及びパーム核オレイン(よう素価21)を65:35(質量比)で混合した混合油をムコール ミエハイ由来の固定化リパーゼ(ノボ社製リポザイムIM60)を充填したカラムに60℃、空間速度0.6で通液してエステル交換反応油を得た。該反応油に、脱酸、脱色、及び減圧脱臭の通常の精製処理を施して、比較例1の油脂を得た。
〔比較例2の油脂の製造〕
パーム油(よう素価52)と菜種油とを45:55(質量比)で混合した混合油に、アルカリゲネス エスピー由来のリパーゼ(名糖産業(株)製、リパーゼQL)を混合油に対して0.3質量%添加し、60℃で5時間ゆるやかに攪拌しながらエステル交換反応を行った。酵素除去後の該反応油に、脱酸、脱色、及び減圧脱臭の通常の精製処理を施して、エステル交換精製油を得た。
エステル交換精製油と菜種油の極度硬化油(全構成脂肪酸中のベヘン酸含量45質量%)を98:2(質量比)で混合し、比較例2の油脂を得た。
実施例1〜4の油脂、比較例1、2の油脂、菜種硬化油(融点34℃)及び大豆硬化油(融点34℃)のSFC値を基準油脂分析法の「暫1−1996 固体脂含量 NMR法」に従って測定した。結果を表1及び表2に示す。
表1及び2から分かるように、実施例1〜4の油脂及び大豆硬化油(融点34℃)のSFC値は、10℃で17〜50%、かつ20℃で4〜30%、かつ30℃で3〜10%の範囲内であった。一方、表2から分かるように、比較例1、2の油脂及び菜種硬化油(融点34℃)のSFC値は、10℃で17〜50%、かつ20℃で4〜30%、かつ30℃で3〜10%の範囲には入らなかった。
実施例1〜4の油脂、比較例1、2の油脂、菜種硬化油(融点34℃)及び大豆硬化油(融点34℃)の各30質量部に対して、菜種油70質量部を混合し、該混合油を内径10mmの試験管に8g採り、60℃で1時間保温した後、25℃の恒温槽に入れて24時間静置し、固液分離の状態を目視にて確認した。更に、25℃の恒温槽で24時間静置した混合油を、1000Gで5分間遠心分離し、固液分離の状態を観察し、目視にて確認した。結果を表3及び表4に示した。
表3及び表4からも分かるように、実施例1〜4の油脂及び比較例1は、24時間静置後及び遠心分離後のいずれも固液分離は認められず、均一に結晶化していた。一方、表4からも分かるように、比較例2の油脂、菜種硬化油(融点34℃)及び大豆硬化油(融点34℃)は、固液分離していた。
水中油型乳化物の乳化安定性、ホイップ時間、オーバーラン、造花性、耐熱保形性、食感を調べるために、以下に示す方法で評価を行った。
1)乳化安定性:
ホイップ前の水中油型乳化物を20℃で2時間インキュベートし、
その後、攪拌を加えた時のボテ発生までの時間を測定した。ボテ発生ま
での時間が長いほど、乳化安定性が高いことを示す。
2)ホイップ時間:
(1)実施例5、6及び比較例3の水中油型乳化物
5kgの水中油型乳化物に対して外比で8質量%のグラニュー糖
を添加し、20コートの縦型ホイップ機を用いて回転数700回転/分
で、ホイップした時の最適ホイップ状態になるまでの時間を測定した。
(2)実施例7〜10及び比較例4〜7の水中油型乳化物
900gの水中油型乳化物に対して外比で8質量%のグラニュー
糖を添加し、卓上ホバートミキサーを用いて回転数125回転/分で、
ホイップした時の最適ホイップ状態になるまでの時間を測定した。
最適ホイップ状態になるまでの時間が短い方が一般的に作業効率が良いこと
を示す。
3)オーバーラン:
以下に示す式から、ホイップクリームの増加体積の割合を算出した。オ
ーバーランの値が大きいほど、起泡性が良好であることを示す。
計算式 オーバーラン(%)
=[(定容積の水中油型乳化物質量−定容積の起泡後の
水中油型乳化物質量)/(定容積の起泡後の
水中油型乳化物質量)]×100
4)造花性:
起泡させたホイップクリームを絞り袋で造花した際の作業性を評価した。
以下に示した評価基準により、好ましい順に5点満点で評価した。
評価基準
5点・・・最も好ましい
4点・・・好ましい
3点・・・普通
2点・・・やや好ましくない
1点・・・好ましくない
5)耐熱保形性:
起泡させたホイップクリームを絞り袋で造花したものを、20℃の恒温
槽中で24時間放置し、ホイップクリームの離水の程度、保形状態を目
視にて評価した。
6)外観:
起泡させたホイップクリームのキメ(組織状態)、絞り目、ツヤ等の見
た目の好ましさを、10名のパネラーにより、総合して評価した。
以下に示した評価基準により、好ましい順に各人5点満点の合計50点
満点で評価した。
評価基準
5点・・・最も好ましい
4点・・・好ましい
3点・・・普通
2点・・・やや好ましくない
1点・・・好ましくない
7)食感:
起泡させたホイップクリームの口溶け、質感、舌触り、風味等の口に含
んだ時の物性の好ましさを、10名のパネラーにより、総合して評価し
た。
以下に示した評価基準により、好ましい順に各人5点満点の合計50点
満点で評価した。
評価基準
5点・・・最も好ましい
4点・・・好ましい
3点・・・普通
2点・・・やや好ましくない
1点・・・好ましくない
〔水中油型乳化物の製造〕
表5〜7に示す配合の水中油型乳化物を、以下の方法で製造した。
表5〜7の配合比に従って予め油脂を混合し、この混合油にレシチン及びステアリン酸モノグリセリドを加えて溶解し、70℃に保温することで、油相を得た。また、水を量りとり、73℃の温水恒温槽中で攪拌しながら、脱脂粉乳、シュガーエステル(HLB11)及びメタリン酸ナトリウムを投入し、68℃まで加温することで、水相を得た。次に、温度が68℃に達するとともに油相を水相に投入し、ホモミキサーで15分間予備乳化した後、50kg/cm2の圧力でホモジナイザーに通し、均質化処理した。さらに、均質化処理後、UHT滅菌処理を行い、再度20kg/cm2の圧力で均質化処理をした。最後に、均質化処理後の乳化物を10℃まで冷却した後、5℃の冷蔵庫に入れて24時間エージングを行い、水中油型乳化物を得た。
なお、実施例7〜10及び比較例4〜7の水中油型乳化物は、均質化処理後、UHT滅菌処理の代わりに、ウオーターバスで85℃殺菌を行った。
〔水中油型乳化物の評価結果〕
実施例5〜10及び比較例3〜7の水中油型乳化物の乳化安定性と水中油型乳化物を起泡させたホイップクリームのホイップ時間、オーバーラン、造花性、耐熱保形性、食感を上記評価方法により評価した。評価結果を表8〜10に示す。
実施例5、6の水中油型乳化物及び水中油型乳化物を起泡させたホイップクリームは、一般的な菜種硬化油、ヤシ硬化油の配合である比較例3と比べ、ほとんどの評価項目でトータル的に優れたものであった。
実施例7〜10の水中油型乳化物を起泡させたホイップクリームは低油分(33%)で、オーバーラン値が170以上と高いにもかかわらず、一般的な大豆硬化油、ヤシ硬化油の配合である比較例4と比較してコシのある質感に優れたクリームであり口溶けと相乗して食感が良い評価であった。
本発明のSFCの範囲を越える比較例1の油脂を使用したホイップクリームは、大豆硬化油との配合では、クリームがややゆるく、メリハリに乏しい食感となり(比較例5)、また、ヤシ油との配合では、食感は改善されるが外観が少し荒れた感じとなり(比較例6)、実施例7〜10の水中油型乳化物を起泡させたホイップクリームと比較して、好ましくなかった。また、SFCが本発明のSFC範囲より低い比較例2の油脂を使用したクリームの場合、クリームの保形性を良好に維持できなかった(比較例7)。
また、酵素でエステル交換した実施例1〜3の油脂を使用した実施例7〜9の水中油型乳化物を起泡させたホイップクリームは、化学触媒でエステル交換した実施例4の油脂を使用した実施例10の水中油型乳化物を起泡させたホイップクリームと比較し、クリームの物理的性質は同等であるが、風味的に好まれるものであった。
また、本発明の水中油型乳化物用油脂を使用すれば、乳化安定性が優れ、かつ、ホイップした時の作業性、起泡性、外観、低油分での食感、耐熱保形性、離水耐性が優れたホイップクリーム等用の水中油型乳化物を製造することができる。
Claims (6)
- 下記(a)〜(c)から選ばれる1種の油脂をエステル交換することにより得られ、かつ、10℃におけるSFCが17〜50%、20℃におけるSFCが4〜30%、30℃におけるSFCが3〜10%であることを特徴とする水中油型乳化物用油脂。
(a)パーム系油脂と、液状油からなる油脂であって、当該油脂の混合比が質量比40:60〜80:20である油脂
(b)パーム系油脂と、パーム核油からなる油脂であって、当該油脂の混合比が質量比50:50〜70:30である油脂
(c)パーム系油脂と、液状油及びパーム核油からなる油脂であって、当該油脂の混合比が質量比50:50〜70:30である油脂 - パーム系油脂と、液状油及び/又はラウリン系油脂からなる油脂とを、質量比40:60〜80:20でエステル交換することにより得られる油脂を95〜99.5質量%、融点が55〜65℃の油脂を0.5〜5質量%含有し、かつ、10℃におけるSFCが17〜50%、20℃におけるSFCが4〜30%、30℃におけるSFCが3〜10%であることを特徴とする水中油型乳化物用油脂。
- 前記エステル交換が、酵素を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の水中油型乳化物用油脂。
- 前記融点が55〜65℃の油脂が、全構成脂肪酸中のベヘン酸含量が20〜55質量%である菜種油の極度硬化油であることを特徴とする請求項2又は3に記載の水中油型乳化物用油脂。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水中油型乳化物用油脂を含有することを特徴とする水中油型乳化物。
- 請求項5に記載の水中油型乳化物をホイップすることで得られるホイップクリームを用いた洋菓子又はパン。
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