JP4720395B2 - 車両用ドアハンドル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スライド式ドアの開閉操作を外側から行う車両用ドアハンドル装置に関する。
スライド式ドアの開閉操作において、ドアが閉じられた状態を維持するドア閉ロック機構によりロックされたドアを開ける時には、先ずハンドルを手で引っ掛けて手前に引くことによりドア閉ロック機構を開作動させ、次にドアが開く方向(例えば右横方向)に該ハンドルを引いてドアをスライドさせる。また、ドアが開かれた状態を維持するドア開ロック機構によりロックされたドアを閉める時には、ハンドルを手で引っ掛けて手前に引くことにより該ドア開ロック機構を開作動させ、次にドアが閉まる方向(例えば左横方向)に該ハンドルを引いてドアをスライドさせる。
このようなスライド式ドアの開閉に使用されるハンドルとして、例えば特許文献1に示されるものが知られている。これは、特許文献1の図1に示すように、車両ドアパネル11の内側に裏板としてのフレーム12を備え、パネル11の外側にはハンドグリップ20が配設され、車体の前後方向(図1の左右方向)に延在するようになっている。このハンドグリップ20の一端部(図において右端部)にはL字状の脚部21が形成されており、この脚部21は図略の挿入穴を通過してパネル11の内側に延在し、フレーム12の一端部(右端部)に形成された穴12Bを通過して、フレーム12に設けられた支持部14に傾動自在に嵌挿されている。そして、ハンドグリップ20の脚部21の一部はハンドグリップ20の回動中心部22をなしている。ハンドグリップ20の他端部にはL字型の腕部25が形成されており、この腕部25は、図略の挿入穴を通過して、パネル11の内側に延在し、フレーム12の他端部(左端部)に形成された穴12Bを通過した後、ドアロック機構30に連係するリンク機構31に連結されている。そして、ハンドグリップ20の他端部24をパネル11の外側方向(図1の上方向)に引き起こしたとき、ハンドグリップ20は、回動中心部22周りに回動して、ドアロック機構30を作動させて車両ドアを開操作するようになっている。
特開2002−227462号公報(第4頁、図1及び図2)
上記従来のハンドル装置では、図15に示すように、スライド式ドアを開けるときには、ハンドグリップ20が引き起こされる方向とドア102をスライドさせる方向が一致するためスムーズな一連の動作によっておこなわれる。しかし、スライド式ドアを閉めるときには、図16に示すように、ハンドグリップ20を閉じる方向とは逆方向に引き起こしてこれを固定した状態で、ドア102を閉じる方向にスライドさせて、ドア102の閉操作をしなければならなかった。このようにハンドグリップ20を引き起こす動作とドア102をスライドさせる動作とが逆動作で行われるため、操作に違和感があった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたものであり、スライド式ドアの開操作及び閉操作のいずれにおいても、ドアをスライドさせるのと同方向にハンドグリップを操作することによって、スムーズな一連の動作でドアの開閉をおこなうことができる車両用ハンドル装置を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明の特徴は、車両用ドアのパネル部材の車両外側に配設され、前記車両用ドアを開閉するために把持されるとともに、初期位置から該車両用ドアの開方向と同方向且つ前記パネル部材から離間する方向に引き起こし動作されることによりドアロック機構のうちドアが閉じられた状態を維持するドアロック機構を開作動させるハンドグリップと、前記パネル部材の車両室内側に固定されるとともに、前記ハンドグリップと係合して前記ハンドグリップを支持するフレーム部材とを備える車両用ドアハンドル装置であって、前記フレーム部材に対して回動可能に支持され、前記ハンドグリップの長手方向一端側を前記車両用ドアの閉方向と同方向且つ前記パネル部材から離間する方向にハンドグリップを移動可能に支持する回動アームを備え、初期位置から前記ハンドグリップが前記車両用ドアの閉方向と同方向且つ前記パネル部材から離間する方向に移動させる移動動作によりドアロック機構のうちドアが開かれた状態を維持するドア開ロック機構を開作動させることである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1に記載の車両用ドアハンドル装置において、前記回動アームの回動中心軸に巻回されて、前記ハンドグリップを初期位置に向けて付勢するスプリング部材を備えることである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項2に記載の車両用ドアハンドル装置において、前記フレーム部材は、前記スプリング部材により付勢された前記回動アームと当接して、前記ハンドグリップの初期位置を規定する壁部を有することである。
請求項に係る発明の特徴は、車両用ドアのパネル部材の車両外側に配設され、前記車両用ドアをスライドするために把持されるとともに、該車両用ドアを移動させる一方向と同方向に引き起こし動作されることによりドアロック機構を開作動させるハンドグリップと、前記パネル部材の車両室内側に固定されるとともに、前記ハンドグリップと係合して前記ハンドグリップを支持するフレーム部材とを備える車両用ドアハンドル装置であって、該ハンドグリップと該フレーム部材との間に介装され、前記車両用ドアの前記一方向とは反対方向にハンドグリップをスライド動作させることによりドアロック機構を開作動させるリンク機構を有し、 前記リンク機構は、前記フレーム部材に回動可能に枢着され、一端にはドアロック機構が連結されるとともに他端には二つの係止部が形成された回動リンク部材を備え、該回動リンク部材は、ハンドグリップを引き起こし動作させると一方の係止部が係止されて該ドアロック機構が開作動する方向に回動するとともに、ハンドグリップをスライド動作させると他方の係止部が係止されて開作動する方向に回動することである。
請求項に係る発明の特徴は、車両用ドアのパネル部材の車両外側に配設され、前記車両用ドアをスライドするために把持されるとともに、開動作されることによりドアロック機構を開作動させるハンドグリップと、前記パネル部材の車両室内側に固定されると共に、前記ハンドグリップと係合して前記ハンドグリップを支持するフレーム部材とを備える車両用ドアハンドル装置であって、該ハンドグリップと該フレーム部材との間に介装され、前記ドアを開ける方向と同方向に該ハンドグリップをスライド動作させることにより前記ドアロック機構を開作動させる開方向作動リンク機構と、該ドアを閉じる方向と同方向に該ハンドグリップを該フレーム部材に対してスライド動作させることにより該ドアロック機構を開作動させる閉方向作動リンク機構とを有することである。
請求項に係る発明の特徴は、請求項5に記載の車両用ドアハンドル装置において、前記開方向作動リンク機構はドアロック機構のうちドアが閉じられた状態を維持するドア閉ロック機構を開作動し、前記閉方向作動リンク機構はドアロック機構のうちドアが開かれた状態を維持するドア開ロック機構を開作動することである。
請求項1に係る発明においては、車両用ドアを移動させる一方向と同方向(例えばドアを開ける方向)にハンドグリップを引き起こしてドアロック機構を開作動させ、該ドアを逆に移動させる他方向と同方向(例えばドアを閉じる方向)且つパネル部材から離間させる方向にハンドグリップを移動させることによりリンク機構によりドアロック機構を開作動させる。これによると、該ドアが開閉するいずれの方向の動きに対しても該ドアと同じ方向にハンドグリップを操作して該ドアを開閉することが可能であり、該ドアの移動方向に反する方向にハンドグリップを操作することなく、一連の操作でスムーズに車両用ドアの開閉を行うことができる。
請求項2に係る発明においては、回動アームの回動中心軸に巻回されたスプリング部材の付勢力によって、回動中心軸より回動したハンドグリップが初期位置に向けて付勢される。
請求項3に係る発明においては、回動アームは、ハンドリップが初期位置にあるとき、スプリング部材によってフレーム部材に設けられた壁部に押し付けられる。
請求項に係る発明においては、車両用ドアを移動させる一方向と同方向(例えばドアを開ける方向)にハンドグリップを引き起こしてドアロック機構を開作動させ、該ドアを逆に移動させる他方向と同方向(例えばドアを閉じる方向)にハンドグリップをスライド動作させることによりリンク機構によりドアロック機構を開作動させる。これによると、該ドアが開閉するいずれの方向の動きに対しても該ドアと同じ方向にハンドグリップを操作して該ドアを開閉することが可能であり、該ドアの移動方向に反する方向にハンドグリップを操作することなく、一連の操作でスムーズに車両用ドアの開閉を行うことができる。
そして、ハンドグリップによる引き起こし動作とスライド動作とのどちらの動作によっても、回動リンク部材における二つの係止部のいずれかが係止され、回動リンク部材が回動してリンク機構が作動されてドアロック機構を開作動させるので、ドアの移動方向に一致するハンドグリップの操作を選択することにより、一連の操作でスムーズに車両用ドアの開閉を行うことができる。
請求項に係る発明においては、車両用ドアを開ける方向と同方向にハンドグリップをスライド動作させることにより、開方向作動リンク機構によってドアロック機構を開作動させる。該ドアを閉じる方向と同方向に該ハンドグリップをスライド動作させることにより、閉方向作動リンク機構によって該ドアロック機構を開作動させる。これによって、ハンドグリップをドアの移動方向に反する方向にハンドグリップを操作することなく、一連の操作でスムーズに車両用ドアの開閉を行うことができる。
請求項に係る発明においては、開方向作動リンク機構によってドア閉ロック機構を開作動させ、閉方向作動リンク機構によってドア開ロック機構を開作動させる。このように開方向作動リンク機構と閉方向作動リンク機構とによって、それぞれ別のドアロック機構を開作動させるので、小さな力で極めて軽くロック解除操作を行うことができる。
本発明に係る車両用ドアハンドル装置を、スライド式の車両用ドアに使用した第1の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。図1は該車両用ドアハンドル装置の上面図であり、図2は図1のA‐A線に沿って切断した部分断面図である。
車両用ドアハンドル装置1は、車両用ドア2におけるアウターパネル3の外側に取付けられるハンドグリップ5と、ハンドグリップ5に対向してアウターパネル3の内側に固定されるフレーム部材7と、ハンドグリップ5をフレーム部材7に対して相対移動させるリンク機構9とを備えている。
ハンドグリップ5には一端において係合アーム11が一体に設けられ、この係合アーム11は、アウターパネル3の内側であって車両用ドア2を開く方向(図において右方向)に向かって突出するように形成されている。係合アーム11の先端にはピン部材13を介してフレーム部材5の先端に軸支される回動アーム15の先端が軸承されている。ハンドグリップ5には他端においてアウターパネル3の内側に突出する突出係合部17が一体に設けられている。この突出係合部17の先端部には開動作係合軸19が設けられ、突出係合部17のハンドグリップ5側には閉動作係合軸21が設けられている。開動作係合軸19と閉動作係合軸21とは互いに平行に設けられ、それぞれアウターパネル3に対して略平行な軸線を有するよう配設されている。
フレーム部材7はねじ部材8によってアウターパネル3の内側に固定されている。フレーム部材7の一端には前記係合アーム11が挿通する図略の挿通穴が設けられるとともに前記回動アーム15の基端部が回動ピン部23において回動可能に軸承されている。回動ピン部23にはスプリング部材25が巻回され、スプリング部材25によって回動アーム15が図1において反時計方向に付勢されて斜壁部29に押し付けるようになっている。このように回動アーム15が斜壁部29に押し付けられた状態では、ハンドグリップ5の係合アーム11は、ピン部材13を中心に回動するが、スプリング部材25の付勢力に抗して回動アーム15が回動するときには回動ピン部23を中心に回動する。このように回動アーム15が回動するときには、係合アーム11は、該車両用ドア2を閉じる方向と同方向(図において左方向)にスライドするよう構成されている。フレーム部材7の他端には前記突出係合部17が挿通する図略の挿通穴が設けられるとともに、図2に示す該他端の支承ピン部30には回動リンク部材としての回動アーム片31が回動可能に軸承されている。支承ピン部30にはスプリング部材25が巻回され、このスプリング部材25によって回動アーム片31が図1において反時計回りに付勢されている。回動アーム片31の先端部には長い摺動面33aを有する一方の係止部としての長掛止爪33と短い摺動面35aを有する他方の係止部としての短掛止爪35とが同一平面上でV字状に離間されて一体に並設され、両掛止爪33,35の反対側の端部には係止環37が同じく一体に設けられている。
長掛止爪33は開作動係合軸19に対して短掛止爪35は閉作動係合軸21に対して夫々摺動可能にかつ掛止離反可能になっており、かかる掛止されたときに回動アーム片31は、係止環37を作用部として支承ピン部30を中心に回動するベルクランクとして働く。上記これらの係合アーム11、回動アーム15、突出係合部17、開動作係合軸19、閉動作係合軸21、回動アーム片31、長掛止爪33、短掛止爪35等によってリンク機構9が構成される。係止環37にはワイヤが係止され、該ワイヤには回動アーム片31の作動による力を分配して各ドアロック機構に伝達するリモート装置40が連結されている。係止環37はスプリング部材25によるばね力に抗して回動された位置を開動作位置としており、該開動作位置に位置決めされると、この位置決めによる作動が前記リモート装置40によって各ドアロック機構に伝達されて、図3に示すように、車両用ドア2が閉じた状態を維持するドア閉ロック機構としての前方ドアロック機構41及び後方ドアロック機構43、車両用ドア2が開いた状態を維持するドア開ロック機構としての全開ドアロック機構45のすべてが開作動させられる。
次に、上記のように構成された車両用ドアハンドル装置1の使用について図面に基づいて説明する。まず、図4に示すように、閉じている車両用ドア2を開く場合には、前記前方ドアロック機構41及び後方ドアロック機構43を開作動させる。そのためにハンドグリップ5を手で右手前に引き起こすと、図5に示すように、ハンドグリップ5はピン部材13を中心に回動し、閉動作係合軸21と短掛止爪35との係合が外れ、開動作係合軸19は、長掛止爪33の摺動面33aをスプリング部材25のばね力に抗しながら摺動し、回動アーム片31を時計回りに回動させる。該回動によって係止環37が開動作位置に位置決めされ、前記リモート装置40によって前記前方及び後方ドアロック機構41,43が開作動する。そして、ハンドグリップ5を引き起こしたのと同方向(図において右方向)に該車両用ドア2をスライドさせることにより該車両用ドア2を開く。
このようにハンドグリップ5を引き起こす動作と該車両用ドア2を開くためにスライドさせる動作が同方向であるため、一連の動作でスムーズに行うことができる。ハンドグリップ5から手が離れると、回動アーム片31はスプリング部材25のばね力によって反時計回りに回動し、閉動作係合軸21と短掛止爪35とが係合するとともに係止環37は元の位置に戻ることとなる。
次に、図6に示すように、全開された車両用ドア2を閉じる場合には、まず前記全開ドアロック機構45を開作動させる。そのために、手でハンドグリップ5を手前に引くと、図7に示すように、閉動作係合軸21と短掛止爪35とは係合した状態であり、前記回動アーム15と短掛止爪35、ハンドグリップ5とフレーム部材7とで対向する辺(機素)の長さが略等しい4節リンク機構9を構成し、ハンドグリップ5を図において左手前方向にスライドさせる。このときの短掛止爪35の動作によって回動アーム片31が時計回りに回動し、係止環37が開動作位置に位置決めされ、前記リモート装置40を介して全開ドアロック機構45が開作動することとなる。そして、ハンドグリップ5をスライドさせた方向と同方向(図において左方向)に該ドア2をスライドさせる。このように車両用ドア2を閉じる場合においても、ハンドグリップ5をスライドさせる動作と該ドア2を閉じるためにスライドさせる動作が同方向であるので、一連の動作でスムーズに行うことができる。
次に、本発明に係る車両用ドアハンドル装置の第2の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。図8は該車両用ドアハンドル装置の上面図であり、図9は図1のA‐A線に沿って切断した部分断面図である。
車両用ドアハンドル装置51は、車両用ドア52におけるアウターパネル53の外側に取付けられるハンドグリップ55と、ハンドグリップ55に対向してアウターパネル53の内側に固定されるフレーム部材57と、ハンドグリップ55をフレーム部材57に対して相対移動させるリンク機構59とを備えている。
ハンドグリップ55の両端にはアウターパネル53の内側に向かって突出する係合突部61が設けられ、係合突部61の先端には夫々係合軸63がアウターパネル53に対し略平行に設けられている。係合軸63の両端部には同軸心上に摺動円部65が設けられ、摺動円部65は後述するフレーム部材57のガイド溝内を摺動するよう構成されている。
フレーム部材57は、車両用ドア52の開閉方向に延在する部材であって、ねじ部材8によってアウターパネル53の内側に固定されている。フレーム部材57両端のハンドグリップ55に対向する側には前記係合突部61が嵌挿される挿通穴67が設けられ、前記摺動円部65が係合かつ摺動するガイド溝69が設けられている。フレーム部材57の内側にはベルクランク73が前記係合軸63に平行な軸線を有するクランク軸71を中心に回動するように設けられている。ベルクランク73の一端部には外側が開放した曲爪状に形成された掛止突部75が設けられ、掛止突部75は前記係合軸63に対して、係合軸63が図上内側に向かって動くときには係合して外側に向かって動くときには離間するようになっている。前記ガイド溝69は夫々のクランク軸71に対して同心の円弧状の溝69aに形成されると共に、互いに反対側のクランク軸71の同心の円弧に対して平行となるよう円弧状の溝69aに対して端部に向かって円弧状の線対称形溝69bが連続して形成されている。ベルクランク73の他端部には係止環79が設けられ、係止環79には図略のワイヤが係止され、ワイヤには図10に示すようにリモート装置80,81が夫々連結されている。クランク軸71にはスプリング部材77が巻回され、スプリング部材77によって掛止突部75が外側に向かって(係止環79が内側に向かって)回動するように付勢されている。これらの図において左側にあるベルクランク73、クランク軸71、係合突部61、係合軸63等によって、開方向作動リンク機構59が構成される。車両の前方(図10において左側)のリモート装置80には、ドア閉ロック機構としての前方ドアロック機構83及び後方ドアロック機構85が連結され、係止環79が外側に回動した開動作位置に位置決めされると、両ドアロック機構83,85が開作動されるようになっている。また、図において右側にあるベルクランク73、クランク軸71、係合突部61、係合軸63等によって、閉方向作動リンク機構60が構成される。車両の後方(図10において右側)のリモート装置81にはドア開ロック機構としての全開ドアロック機構87が連結され、係止環79が外側に回動した開動作位置に位置決めされると、該全開ドアロック機構87が開作動されるようになっている。
次に、上記のように構成された車両用ドアハンドル装置51の使用について図面に基づいて説明する。まず、閉じている車両用ドア52を開く場合には、前記前方ドアロック機構83及び後方ドアロック機構85を開作動させる。そのために、ハンドグリップ55を手で右側手前に引くと、図11に示すように、ハンドグリップ55は右側にスライドする。この右側へのスライド動作によって、図12に示すように、図上左側の開方向作動リンク機構59のベルクランク73において係合軸63が掛止突部75を押圧し、スプリング部材77のばね力に抗しながら、該ベルクランク73を反時計回りに回動させて係止環79が開動作位置に位置決めされる。そして、前記リモート装置80によって前記前方ドアロック機構83及び後方ドアロック機構85が開作動させられる。この際、図上右側の閉方向作動リンク機構60のベルクランク73においては、掛止突部75から係合軸63が離れてガイド溝69内を摺動円部65が摺動するので、該ベルクランク73は回動することなくスプリング部材77によって付勢された位置に保たれる。次に、ハンドグリップ55をスライドさせたのと同方向である右方向に車両用ドア52をスライドさせて該ドア52を開く。このようにハンドグリップ55をスライドさせる動作と該ドア52をスライドさせる動作が同方向であるので、一連の操作でスムーズに該ドア2を開くことができる。ハンドグリップ55から手が離れると、左側のベルクランク73はスプリング部材77のばね力によって時計回りに回動して元の位置に戻る。
次に、全開された車両用ドア52を閉じる場合には、まず前記全開ドアロック機構87を開作動させる。そのために手でハンドグリップ55を左手前に引くと、図13に示すように、ハンドグリップ55は左側にスライドする。この左側へのスライドによって車両用ドア52を開けるときと同様に、図14に示すように、今度は図上右側の開方向作動リンク機構60におけるベルクランク73が時計回りに回動し、前記リモート装置81を介して全開ドアロック機構87を開作動させる。そして、ハンドグリップ55をスライドさせたのと同方向となる左方向に車両用ドア52をスライドさせて該ドア52を閉じる。このように、車両用ドア52を閉じる場合においても、ハンドグリップ55をスライドさせる動作と該ドア52を閉じるためにスライドさせる動作が同方向であるので、一連の動作でスムーズに行うことができる。
なお、上記第1の実施形態においては、車両用ドアを開く場合に、該ドアを開く方向と同方向にハンドグリップを引き起こし、車両用ドアを閉じる場合に、該ドアを閉じる方向と同方向にハンドグリップをスライドさせるものとしたが、これに限定されず、例えば車両用ドアを開く場合に、該ドアを開く方向と同方向にハンドグリップをスライドさせ、該ドアを閉じる場合に、該ドアを閉じる方向と同方向にハンドグリップを引き起こすものでもよい。
また、第2の実施形態において、開方向作動リンク機構はドア閉ロック機構(前方ドアロック機構及び後方ドアロック機構)を開作動させ、閉方向作動リンク機構はドア開ロック機構(全開ドアロック機構)を開作動させるものとしたが、これに限定されず、例えば開方向作動リンク機構及び閉方向作動リンク機構のそれぞれが、すべてのドアロック機構を開作動させるものとしてもよい。
第1の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置の上面図。 図1のA−A断面図。 車両用ドアの前後とドアハンドル装置及び各ドアロック機構の位置関係を示す図。 車両用ドアを開く場合のハンドグリップ操作を示す図。 車両用ドアを開く場合の車両用ドアハンドル装置の作動を示す上面図。 車両用ドアを閉じる場合のハンドグリップ操作を示す図。 車両用ドアを閉じる場合の車両用ドアハンドル装置の作動を示す上面図。 第2の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置の上面図。 図8のA−A断面図。 車両用ドアの前後とドアハンドル装置及び各ドアロック機構の位置関係を示す図。 車両用ドアを開く場合のハンドグリップ操作を示す図。 車両用ドアを開く場合の車両用ドアハンドル装置の作動を示す上面図。 車両用ドアを閉じる場合のハンドグリップ操作を示す図。 車両用ドアを閉じる場合の車両用ドアハンドル装置の作動を示す上面図。 従来例においてドアを開く場合のハンドグリップ操作を示す図。 従来例においてドアを閉じる場合のハンドグリップ操作を示す図。
符号の説明
1…車両用ドアハンドル装置、2…車両用ドア、3…アウターパネル、5…ハンドグリップ、7…フレーム部材、9…リンク機構、31…回動アーム片(回動リンク部材)、33…長掛止爪(係止部)、35…短掛止爪(係止部)、51…車両用ドアハンドル装置、52…車両用ドア、53…アウターパネル、55…ハンドグリップ、57…フレーム部材、59…開方向作動リンク機構、60…閉方向作動リンク機構、83…前方ドアロック機構(ドア閉ロック機構)、85…後方ドアロック機構(ドア閉ロック機構)、87…全開ドアロック機構(ドア開ロック機構)。

Claims (6)

  1. 車両用ドアのパネル部材の車両外側に配設され、前記車両用ドアを開閉するために把持されるとともに、初期位置から該車両用ドアの開方向と同方向且つ前記パネル部材から離間する方向に引き起こし動作されることによりドアロック機構のうちドアが閉じられた状態を維持するドアロック機構を開作動させるハンドグリップと、
    前記パネル部材の車両室内側に固定されるとともに、前記ハンドグリップと係合して前記ハンドグリップを支持するフレーム部材とを備える車両用ドアハンドル装置であって、
    前記フレーム部材に対して回動可能に支持され、前記ハンドグリップの長手方向一端側を前記車両用ドアの閉方向と同方向且つ前記パネル部材から離間する方向にハンドグリップを移動可能に支持する回動アームを備え、
    初期位置から前記ハンドグリップが前記車両用ドアの閉方向と同方向且つ前記パネル部材から離間する方向に移動させる移動動作によりドアロック機構のうちドアが開かれた状態を維持するドア開ロック機構を開作動させることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ドアハンドル装置において、
    前記回動アームの回動中心軸に巻回されて、前記ハンドグリップを初期位置に向けて付勢するスプリング部材を備えることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  3. 請求項2に記載の車両用ドアハンドル装置において、
    前記フレーム部材は、前記スプリング部材により付勢された前記回動アームと当接して、前記ハンドグリップの初期位置を規定する壁部を有することを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  4. 車両用ドアのパネル部材の車両外側に配設され、前記車両用ドアをスライドするために把持されるとともに、該車両用ドアを移動させる一方向と同方向に引き起こし動作されることによりドアロック機構を開作動させるハンドグリップと、
    前記パネル部材の車両室内側に固定されるとともに、前記ハンドグリップと係合して前記ハンドグリップを支持するフレーム部材とを備える車両用ドアハンドル装置であって、
    該ハンドグリップと該フレーム部材との間に介装され、前記車両用ドアの前記一方向とは反対方向にハンドグリップをスライド動作させることによりドアロック機構を開作動させるリンク機構を有し、
    前記リンク機構は、前記フレーム部材に回動可能に枢着され、一端にはドアロック機構が連結されるとともに他端には二つの係止部が形成された回動リンク部材を備え、該回動リンク部材は、ハンドグリップを引き起こし動作させると一方の係止部が係止されて該ドアロック機構が開作動する方向に回動するとともに、ハンドグリップをスライド動作させると他方の係止部が係止されて開作動する方向に回動することを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  5. 車両用ドアのパネル部材の車両外側に配設され、前記車両用ドアをスライドするために把持されるとともに、開動作されることによりドアロック機構を開作動させるハンドグリップと、
    前記パネル部材の車両室内側に固定されると共に、前記ハンドグリップと係合して前記ハンドグリップを支持するフレーム部材とを備える車両用ドアハンドル装置であって、
    該ハンドグリップと該フレーム部材との間に介装され、前記ドアを開ける方向と同方向に該ハンドグリップをスライド動作させることにより前記ドアロック機構を開作動させる開方向作動リンク機構と、
    該ドアを閉じる方向と同方向に該ハンドグリップを該フレーム部材に対してスライド動作させることにより該ドアロック機構を開作動させる閉方向作動リンク機構とを有することを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  6. 請求項5に記載の車両用ドアハンドル装置において、
    前記開方向作動リンク機構はドアロック機構のうちドアが閉じられた状態を維持するドア閉ロック機構を開作動し、前記閉方向作動リンク機構はドアロック機構のうちドアが開かれた状態を維持するドア開ロック機構を開作動することを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
JP2005272664A 2005-09-20 2005-09-20 車両用ドアハンドル装置 Active JP4720395B2 (ja)

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