JP4719699B2 - 走査型電子顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体デバイスの製造プロセスにおける走査型電子顕微鏡を用いた試料の観察に係る技術に関する。
半導体デバイスは、半導体ウェーハをベースとし、電気回路パターンを形成するために、酸化,成膜,露光,エッチング等の複数工程を経て形成される。半導体ウェーハ上の観察対象の試料は、その複数工程の途中で必要に応じて異物検査装置,外観検査装置などの検査装置により検査され、異物や不良部が抽出され、これらの座標情報がネットワークなどを介してレビュー装置に送信され、高分解能観察が行われて、異物や不良部の発生原因の究明に用いられる。
レビュー装置には、試料へ光を照射して反射光を取得し画像化する光学式レビュー装置と、半導体試料に電子線を照射し発生する二次電子や反射電子の信号を画像化する走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope)を応用したSEM式レビュー装置とが知られている。SEM式レビュー装置は光学式より分解能が高いので、光学式検査装置では検出できない微小な欠陥を検出することができる。
走査型電子顕微鏡では、試料上でプローブとしての電子線を走査し、この走査にともなって試料から発生した二次電子や反射電子を検出している。この検出過程において、二次電子や反射電子を効率良く検出器へ入射するために、対物レンズ近傍に引上げ電極を設ける方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
更に、上記のような電子光学系に加えて、金属製の反射板を試料と検出器との間に設けることがある。これにより、試料の表面から生じる二次電子と反射電子を分離し、それぞれを独立した検出器で捉え、それぞれの画像を生成することで、二次電子にて試料表面の形状情報を、反射電子にて試料凹凸の立体情報を得ることができる(例えば、特許文献2参照)。この例では、二次電子と反射電子の分離を制御すると共に、対物レンズを通過する一次電子線を加速させる静電レンズを設け、これにより対物レンズで生じる色収差を低減させている。
一方、走査型電子顕微鏡において、電子線を試料上にフォーカスさせる焦点合わせは、電磁レンズである対物レンズの励磁条件を変えて行われる方法(例えば、特許文献3参照)と、対物レンズに加えて静電レンズを設け、静電レンズの印加電圧を変えて行う方法(例えば、特許文献4参照)とが知られている。
特開平7−73841号公報 特開2002−83563号公報 特開平5−114378号公報 特開平11−3676号公報
試料の欠陥位置に対応する解像度が高い画像を取得するSEM式レビュー装置では、多数の欠陥の画像を自動的、かつ高速に取得することが求められている。走査型電子顕微鏡を用いて半導体シリコンウェーハ上のパターン観察のための撮像を行うには、対象試料の表面高さのばらつきや試料自身の帯電といった問題により、電子線の焦点が合わなくなってしまうので、撮像を行う度に焦点合わせが必要になる。しかし、レビュー装置の稼動時間を短縮してスループットを向上させる為に、焦点合わせに要する時間の短縮も例外ではない。
前述のように、焦点合わせのためには、電磁レンズである対物レンズの励磁条件を変化させる必要があるが、応答性が低いため、時間短縮が困難である。具体的には、電子線の加速電圧が高い程、電子線の対物レンズ磁場に対する感度が低下する。レビュー装置では、欠陥の元素分析を行うための高い加速電圧の要求があり、対物レンズを大型化している。さらに、元素分析装置等を筐体内に設ける場合、筐体の大型化により単位電流あたりの生成磁場強度が低下する為、対物レンズのコイルのインダクタンスを大きくすることが必要となる。従って、対物レンズは時定数が大きくなり、励磁電流の立ち上がりに時間を要する。
これに対して、静電レンズは、電気回路的には微小な容量成分と捉えることができるため、時定数が小さく、応答性能において優位である。そこで、対物レンズの他に焦点合わせ用の静電レンズを設けることが考えられるが、新たな構造物を対物レンズ近傍に設けることは空間的制約により不可能である場合が多い。例えば、対物レンズ近傍に引き上げ電極,反射板,反射電子検出用の検出器などが存在する構造では、焦点合わせ用の新たな静電レンズを設けることは困難である。
本発明の目的は、電磁式対物レンズを用いた走査型電子顕微鏡において、焦点合わせの応答性の優れた走査型電子顕微鏡を提供することである。
本発明の実施態様によれば、電子線を試料上で走査する走査手段と、試料から生じた二次電子および反射電子の少なくともひとつを検出する検出手段と、検出手段により検出された信号に基づいて生成された試料像を表示する表示手段と、電子線に収束作用を与え試料上に焦点を合わせる電磁式対物レンズと、該対物レンズの磁路、もしくは該磁路に配置されて電気的に絶縁された電極と、該電極に電圧を印加する電圧制御手段とを備え、該電圧制御手段により印加される電圧によって対物レンズを通過する電子線のエネルギーが高くなるように、かつ試料から生じた二次電子および反射電子の少なくともひとつを加速させるように電極が配置されるとともに、電圧制御手段により対物レンズを通過する電子線の焦点位置を変化させることを特徴とする。
本発明によれば、電磁式対物レンズを用いた走査型電子顕微鏡において、焦点合わせの応答性の優れた走査型電子顕微鏡を得ることができる。
本発明の実施態様によれば、電磁式対物レンズに設けられた電極を焦点合わせ用の静電電極として用いることで、高速な焦点合わせが可能になる。本発明の発明者らは、試料の高さの変化や帯電による焦点のずれに対して、対物レンズの励磁を一定とし、静電電極の印加電圧を少しだけ変え、電子線の速度を変えて焦点合わせを調整することで、対応できることに着目した。焦点合わせに必要な電圧変化量は少なくてよい。また、対物レンズに設けられた電極に高電圧を印加して、試料から発生する二次電子や反射電子を引き上げるようにする。したがって、当該電極に印加される電圧は、引き上げ電圧に焦点合わせ用電圧を重畳させたものとする。電極の制御回路に、二次電子や反射電子の収率制御を行う
「高電圧回路」と、電圧変化量は少ないが高速応答可能な「高速回路」との二つを設け、高速回路の出力を高電圧回路の基準電位として接続して、電源回路を浮遊電位を用いた重畳方式とすることにより、両者の長所を生かした制御系を提供することが可能となる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図1は、走査型電子顕微鏡の一例を示す縦断面図で、真空環境に保持するための容器は省略している。電子源101で発生し引き出し電極103で引き出された電子線102は、コンデンサレンズ104により収束され、絞り105で余分なエネルギーが削除され、アライメントレンズ108により軸外収差の補正が行われ、電磁コイル117を備えた電磁式の対物レンズ106で試料116に絞られて照射される。偏向器110は、電子線
102が試料116の上に走査するように電子線102を偏向させる。試料116から二次電子107と反射電子115が発生するが、二次電子107は反射電子115より自身が持っているエネルギーが低いため、対物レンズ106に設けられた電極114に印加された正電圧により、電子源101の方向に二次電子107は容易に引き上げられる。さらに、対物レンズ106とコンデンサレンズ104の間に設けられた反射板113の開口を二次電子107は通過し、ウィーンフィルタ109により二次電子検出器112の方向へ曲げられて、二次電子107が検出される。反射電子115は反射電子検出器111で検出されるほか、反射板113に衝突して発生する二次電子も反射電子検出器111で検出される。
検出器の電子検出体にはシンチレータと光電子増倍管を用いている。シンチレータに正の電圧を印加する事により、二次電子や反射電子は検出器に引き込まれると同時に加速され、シンチレータに衝突する。そして、シンチレータの発光が光電子増倍管により増幅され、検出器の信号として制御部118へ送られる。制御部118では、偏向器110の偏向信号と検出信号とを同期させ、ディスプレイ119に、電子像を表示させる。
電子線102が対物レンズ106の中心軸を通過しないと軸外収差を生じるので、アライメントレンズ108を励磁して、電子線102を補正する。一方、電極114に正の電圧を印加することで、電子線102を加速させ、対物レンズ106を通過するときの色収差を低減させる。
反射電子検出器111は、垂直方向に対して傾きを持って配置されている為、試料116を斜め方向から見たような画像を得ることができ、これを陰影像と呼ぶ。陰影像は、試料116の上の構造物の縁が強調される為、凹凸の判別し易い画像となることから、低段差をもった試料の観察に適している。
図2は、図1に示した制御部118の構成のうち、特に電極114に印加する電圧の制御に係る構成を示すブロック図である。制御系は二つの電源回路を備え、一つは、電極
114に二次電子や反射電子を引き上げるために印加する数kVの電圧の出力が可能な高電圧回路である。もう一つは、高速応答性を特徴とし、電極114への印加電圧を変更して、短時間に電子線102の焦点合わせを行う高速電源回路である。本実施例では、これら二つの電源回路の出力を一つの電極114に印加するので、双方の出力を重畳させるようにした。即ち、一方の電源回路の出力電圧をもう一方の電源回路の基準電位とし、双方の出力の和が電極114に印加される。これにより、電極114に引き上げ電極としての作用だけでなく、高速な焦点合わせの作用も付加することが可能となった。
本実施例の制御系の動作について図2を用いて説明する。図中には、電圧の時間変化のグラフも記載している。高電圧回路は、絶縁アンプ205,DC−DCコンバータ207,倍電圧整流回路208が相当する。また、高速電源回路は、高電圧制御IC209,ノイズフィルタ210が相当する。電極114に電圧を印加する命令情報はインターフェース201を介してCPU202に伝達され、メモリ204に格納されたプログラムを読み出し実行することで、以下の処理が行われる。CPU202で決定された印加電圧の制御情報は、D/A変換器203でディジタル信号からアナログ信号に変換され、絶縁アンプ205,高電圧制御IC209に伝達される。
絶縁アンプ205は、異なる基準電位を入力側と出力側に設けることで、電気的に絶縁された二つの領域間で信号伝達を可能とする回路素子である。絶縁アンプ205の入力側の基準電位は接地電位であるが、出力側の基準電位は浮遊電位206となっており、絶縁アンプ205を介して基準電位に対する電圧差のみが伝達される。浮遊電位206の内部に設けられたDC−DCコンバータ207は、数十Vの電源電圧を数百Vに昇圧することができる。昇圧された電圧は倍電圧整流回路208によって複数倍化され、数kVの高電圧となる。倍電圧整流回路とは、例えば、コッククロフト・ウォルトン回路等で構成される昇圧回路であり、大型のトランスを用いずに簡便に高電圧を取り出すことが可能である。しかしながら、入力に対する出力の倍数に比例した多数の容量成分を持つため、この充放電に数秒の時間を要する。したがって、本実施例では、電圧の時間変化のグラフの高電圧回路出力波形211に示されるようなある一定の高電圧VBの出力に、本回路を用いている。
一方、高電圧制御IC209は、ゲート耐圧の大きなトランジスタからなるICで、圧電素子の駆動用途等に広く用いられている。数百Vの電圧を数ミリ秒の時間で制御することができ、倍電圧整流回路208に比べて応答性能で優位である。出力電圧は、D/A変換器203から伝達された信号により制御され、ノイズフィルタ210を介して浮遊電位206に接続される。本実施例では、高電圧制御IC209とノイズフィルタ210を、電圧の時間変化のグラフの高速電源回路出力波形212に示されるような可変電圧ΔVBの出力に用いている。
倍電圧整流回路208の出力電圧は、浮遊電位206を基準としており、高電圧制御
IC209の出力が変化することで、接地電位から見た倍電流整流回路208の出力電圧も変化する。つまり、本実施例の制御系では、浮遊電位206をΔVB、浮遊電位206に対する倍電圧整流回路208の出力電圧をVB、設置電位に対する倍電圧整流回路208の出力電圧をVとすると、Vは式(1)のようになる。
V=VB+ΔVB …式(1)
式(1)に示されるように、二つの電源の出力電圧が重畳されて出力される。電圧の時間変化のグラフでは、電極114に印加される電圧Vは、出力波形213のようになる。電圧VBは、電極114に二次電子や反射電子の引き上げ電極としての作用を生じさせるとともに、電圧VBに重畳した電圧ΔVBの値を変化させることにより、対物レンズを通過する電子線102の焦点合わせが可能となる。
以上説明した本実施例の形態の他に、別の形態でも、同様の効果を得ることができる。例えば、高速電源回路の電圧変化量を大きく取るために、二系統以上の多数の電源回路出力を重畳することにより、本実施例と同様の効果を得ることができる。また、他の例として、浮遊電位に接続する電源を高電圧回路とし、この浮遊電位を基準として高速電源回路を動作させてもよい。
図3は、電極114に印加する電圧の制御の過程を示すフローチャートである。電圧の決定と制御は、図1に示した制御部118からの指示命令で行われ、図3に示す手順は、図2に示すCPU202の演算により実行される。また、図4は、図3のステップ305で変更される印加電圧の一例を示すグラフである。グラフ中の電圧は、図2に示した電圧213に対応する。
はじめに、所定の電圧401を電極114に印加し、画像を取得する(ステップ301)。次に、取得した画像から焦点精度を求める処理を行い(ステップ302)、焦点精度の判定値を導出する(ステップ303)。焦点精度を求める方法として、例えば、画像の画素の濃淡値の傾きが急なほど、コントラストがあり、焦点が合っているといえることから、画像の画素の濃淡値の微分値を求める方法が考えられる。次に、画像取得回数が所定の取得回数に達したかを判定し(ステップ304)、未達の場合は印加電圧を変更し(ステップ305)、再度画像取得(ステップ301)へ戻る。画像取得回数は、図2に示したメモリ204に予め記憶させておく。ステップ304の所定の取得回数は、図4に示す事例では、例えば9回である。
ステップ304の判定で、はじめは1回目なので、ステップ305が実行される。本実施例では、電圧を最大値まで引き上げ、順次ステップ305でステップ状に電圧を下げながら画像を9枚取得する。9回目の画像取得が終了するとステップ304で、所定の回数に達したと判定するので、ステップ306を実行する。
図5は、電圧と焦点精度の判定値の関係を表す関数の一例を示すグラフである。ステップ304で所定の回数に達したと判定後、電圧と判定値の関係を表す関数を求める(ステップ306)。図5の例では、焦点精度の判定値を黒丸印で示し、それらを結ぶ関数を関数曲線501で示している。次に、最適条件を決定し、電圧を再設定する(ステップ307)。図5において、判定値の極大値である黒丸印502に対応する電圧VSを新たな印加電圧とする。図4において、電圧402がこれに相当するので、図5の電圧VSを電圧403として再設定する。再設定された電圧を電極114へ印加し、画像取得を行い、ディスプレイ119へ画像を表示する(ステップ308)。
本実施例では、上述したように、電極114の印加電圧を変化させて、焦点合わせを自動で高速に行うことが可能となる。高電圧制御IC209の出力電圧を変えて焦点合わせを行う方法は、対物レンズ106の励磁電流を変えて焦点合わせを行う方法と比べて、応答性能で優位なため、自動焦点合わせの時間が短縮できて高速化が可能になる。また、本実施例では、電極114に高電圧を印加して引き上げ電極としての作用をもたせているので、電子線102の色収差の低減や二次電子の収率の向上といった効果を得ることができ、取得画像の画質が向上するので、図3に示したステップ306で行われる判定値の導出の精度の向上が見込まれる。また、図1に示したように、電極114で引き上げられた二次電子と反射電子とを反射板113により分離するようにしているので、陰影像のSN比も向上する。このように、本実施例によれば、焦点合わせが高速化してスループットが向上するだけでなく、画質が向上することで焦点合わせの判定の精度も向上し、高画質な画像を短時間に得ることが可能となる。
なお、図3を用いて説明した手順は、これに限定されるものではなく、例えばステップ302やステップ303の後に、画像をディスプレイに表示させるようにしてもよい。
図6は、図3に示した一連の手順を実行する際の条件を入力する画面の一例を示す画面図である。本実施例では、各項目の選択操作は、画面に表示されるマウスカーソル606を用いて行っているが、入力方法は、これに限定されるものではない。マウスカーソル
606は、例えば、公知のコンピュータマウス,トラックボール,ポインタパッドといったポインティングデバイスからの入力に同期して動作する。
図6(a)において、領域601は画質を調整する値を入力する領域、領域602は画像の倍率を入力する領域、領域603は図3のステップ304に示した画像の取得回数の判定値を入力する領域である。領域604は、電極114に印加する電圧を変えても、焦点精度の判定値が求められない場合に、対物レンズ106の励磁電流を変更する指令を入力する領域である。領域605は、図1に示した複数の検出器から、焦点合わせに用いる画像に対応する検出器を選択する領域である。OKボタン607を指定すると、図2に示したメモリ204に、入力した値が書き込まれる。キャンセルボタン608を指定すると、メモリ204の内容が表示され、値を変更することができる。
領域603の入力の際に、焦点合わせに用いる画像の取得回数を直接入力してもよいが、画像の取得回数が多い程、精度が上がると同時にスループットは低下するので、例えば、10回,20回,30回のように、3段階程度のメニューを予め決めておくと簡便である。また、10回実施して、判定値が求まらない場合に、CPU202の判断で自動的に20回を実行するというように、初期値を小さくし、後の判断を自動化してもよい。また、試料のそりが大きいとか凹凸が大きい場合には焦点が合いずらいので、取得回数を多くするとよい。
画像の取得回数を多くしても、判定値の極大値が求まらない場合がある。例えば、極めて帯電しやすい試料や段差の大きな試料では、電極114の電圧変化による焦点合わせだけでは不十分となる可能性がある。このような場合には、図1に示した対物レンズ106の励磁電流を変化させることによる焦点合わせを行う必要がある。図6(b)に示す領域
604のタブ609を指定すると、プルダウンメニュー610が表示される。例えば、
「Fine」は、対物レンズ106の励磁電流による焦点合わせのみを行う設定、
「Normal」は、図3に示した焦点合わせを実行し、焦点精度の判定値が得られない場合に対物レンズ106の励磁電流を変える焦点合わせを自動的に実行する設定、
「Fast」は、図3に示した焦点合わせのみを実行する設定が考えられる。
領域605では、二次電子像を得て焦点合わせを行う場合は、例えば「SE」を指定する。図示しないプルダンメニューで「L」を指定すると、左側の反射電子検出器による画像が得られる。「R」を指定すると、右側の反射電子検出器による画像が得られる。また、「LRmix」を指定して、2つの反射電子検出器の画像を合成した画像を得て、焦点合わせをしてもよい。「SE」画像との合成についても、必要に応じてSE画像とL画像の合成である「SELmix」、SE画像とR画像の合成である「SERmix」、SE画像とL画像およびR画像の合成である「SELRmix」のようなメニューを準備しておいてもよい。
図6に示した入力フィールドやオプションメニューの配置,ボタンやタブを用いる選択項目の表示方法等は他の方法を制約するものではない。例えば、表示内容をオペレータの任意により変更することや、プルダウンメニューを用いて項目を選択する代わりに、ラジオボタンやトグルスイッチを用いて項目を選択,表示することも可能である。
走査型電子顕微鏡の一例を示す縦断面図。 電極114に印加する電圧の制御に係る構成を示すブロック図。 電極114に印加する電圧の制御の過程を示すフローチャート。 図3のステップ305で変更される印加電圧の一例を示すグラフ。 電圧と焦点精度の判定値の関係を表す関数の一例を示すグラフ。 図3に示した一連の手順を実行する際の条件を入力する画面の一例を示す画面図。
符号の説明
102 電子線
106 対物レンズ
107 二次電子
111 反射電子検出器
112 二次電子検出器
113 反射板
114 電極
115 反射電子
116 試料
118 制御部
119 ディスプレイ
205 絶縁アンプ
206 浮遊電位
207 DC−DCコンバータ
208 倍電圧整流回路
209 高電圧制御IC
210 ノイズフィルタ

Claims (14)

  1. 電子線を試料上で走査する走査手段と、
    前記走査により得られる二次電子および反射電子の少なくともひとつを検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された信号に基づいて生成された試料像を表示する表示手段と、
    前記電子線に収束作用を与え前記試料上に焦点を合わせる電磁式対物レンズと、
    該対物レンズの磁路を構成する、もしくは該磁路に配置されて電気的に絶縁された電極と、
    該電極に電圧を印加する電圧制御手段とを備え、
    前記電圧制御手段は、前記対物レンズを通過する前記電子線の焦点位置を変化させる電圧を出力する第1の電源回路と、
    前記二次電子または反射電子を加速させる電圧を出力する第2の電源回路とを備え、
    前記第1の電源回路の出力と前記第2の電源回路の出力の重畳された出力が前記電極に印加されることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  2. 請求項1の記載において、
    前記試料と前記検出手段との間に設けられた反射板と、
    前記反射電子と、前記二次電子または前記反射電子が該反射板に衝突することで生じる反射板二次電子とを検出する第二の検出手段とを備えることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  3. 請求項2の記載において、
    前記第二の検出器は、前記電子線の軌道を軸とした線対称に複数個設けられていることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  4. 請求項2の記載において、
    前記反射板は金属製であって、前記二次電子および前記反射電子の軌道上に設けられていることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  5. 請求項2の記載において、
    前記反射板が前記反射電子が衝突するように配置され、
    該反射板に該反射電子が衝突することで生じる反射板二次電子を前記第二の検出手段により検出し前記試料像を得ることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  6. 請求項5の記載において、
    前記反射板に衝突する反射電子は、前記電極に印加された電圧により前記二次電子及び前記反射電子が加速される際に、該二次電子と該反射電子のエネルギー差から、該二次電子と該反射電子の軌道に変化が生じることにより、該二次電子から分離されることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  7. 請求項の記載において、
    前記電圧制御手段は接地電位と電気的に絶縁された浮遊電位を備え、
    一つの回路の出力が浮遊電位に接続され、もう一つの回路は浮遊電位を基準電位として電圧を出力することを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  8. 電子線を試料に収束させる電磁式対物レンズと、
    前記電子線を前記試料上で走査する走査手段と、
    該走査により得られる二次電子および反射電子の少なくともひとつを加速させる電極と、
    該電極に電圧を印加する電圧制御手段と、
    前記試料から生じた二次電子および反射電子の少なくともひとつを検出する検出手段と、
    該検出手段で検出された信号に基づいて生成された試料像を表示する表示手段と、
    前記電圧制御手段により前記電極に印加される電圧を変化させ、前記表示手段に表示された前記試料像から各電圧に対応する焦点の評価値を求め、該評価値に基づいて前記電極に印加するひとつの電圧を決定するマイクロプロセッサとを備え、
    前記電圧制御手段は、前記対物レンズを通過する前記電子線の焦点位置を変化させる電圧を出力する第1の電源回路と、
    前記二次電子または反射電子を加速させる電圧を出力する第2の電源回路とを備え、
    前記第1の電源回路の出力と前記第2の電源回路の出力の重畳された出力が前記電極に印加されることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  9. 請求項の記載において、
    前記評価値は、前記試料像の画素の濃淡値を微分して得られることを特徴とする走査型
    電子顕微鏡。
  10. 請求項の記載において、
    前記試料から生じた反射電子を検出する第二の検出手段を備え、
    前記評価値を求めるときの試料像は、該第二の検出手段により検出された信号に基づいて生成された試料像と、前記検出手段により検出された信号に基づいて生成された試料像の少なくともひとつであることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  11. 請求項の記載において、
    前記試料から生じた反射電子を検出する第二の検出手段と、
    該第二の検出手段により検出された信号に基づいて生成された試料像と、前記検出手段により検出された信号に基づいて生成された試料像とを合成する画像合成手段とを備え、
    前記評価値を求めるときの試料像は、該画像合成手段で合成された画像であることを特
    徴とする走査型電子顕微鏡。
  12. 請求項の記載において、
    前記マイクロプロセッサは、前記表示手段に表示する内容を指示する機能を備え、
    該マイクロプロセッサは、前記電圧制御手段で求められる焦点の評価値を決めるときのパラメータを設定する一つ以上の領域と、
    該領域内に前記パラメータを直接入力する、もしくはプルダウンメニューから前記パラメータを選択する領域とを、前記表示手段に表示させることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  13. 請求項の記載において、
    前記対物レンズの励磁電流を変化させる対物レンズ制御手段を備え、
    前記電極に印加する電圧の変化だけでは前記評価値が決定できない場合は、前記マイクロプロセッサは、前記対物レンズ制御手段により前記対物レンズの励磁電流を変化させて後、再度前記電極に印加する電圧を変化させて前記評価値を求めることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  14. 請求項1または9の記載において、
    前記第2の電源回路の基準電位が浮遊電位であって、前記第1の電源回路が当該浮遊電位を変化させることにより、前記電圧制御手段の出力波形が変化することを特徴とする走査型電子顕微鏡。
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