JP4716338B2 - 車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置 - Google Patents
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Description
本発明は、車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置に関し、より詳しくは、車両の衝突時、操向コラムのテレスコピック及びチルト装置でディスタンス部材の移動を抑制して希望する衝撃吸収メカニズムをなすことができるように、その支持構造を改善させた車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置に関する。
操向コラムは、運転者の操向ホイール操作により発生した回転力を車両の輪に伝達する操向軸を囲むように形成されて操向軸の回転を支持する一方、装着ブラケットを通じて車体に結合されることによって操向軸の位置を固定する装置である。
操向コラムは、操向ホイールの突出程度及び傾きを運転者の体型に適するように調節できるテレスコピック（Telescopic）装置及びチルト（Tilt）装置を含んでいる。
図１ａは従来技術に係る車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置を示す一部分解斜視図であり、図１ｂは上記テレスコピック及びチルト装置にレバーが結合された状態を示す断面図である。
図１ａ及び１ｂに示すように、従来技術に係る車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置１００は、操向軸１０１を囲み、かつ互いに相対的にスライディング可能な内側チューブ１０３及び外側チューブ１０５からなる操向コラムを車体に固定させるための装着ブラケット１０７と、該装着ブラケット１０７内で外側チューブ１０５の外周面の一部に付着されるディスタンス部材１０６と、ボルト１０９及びカム１１１を介して装着ブラケット１０７の一側に結合されるレバー１１３とを含む。
操向軸１０１は、上段が操向ホイール１０２に連結され、運転者が操向ホイール１０２を操作することにより発生した回転力を下段に位置する車両の輪（図示せず）に伝達する。
内側チューブ１０３は、直径が一定な円筒形状で形成され、操向軸１０１の下部を囲む。内側チューブ１０３の下部の外周面には下部ブラケット（図示せず）が備えられているが、該下部ブラケットを車両の車体に固定することで、内側チューブ１０３の位置が固定できるようになっている。
外側チューブ１０５は、内側チューブ１０３の外径より大きい内径を有し、外側チューブ１０５が内側チューブ１０３の外周面に沿ってスライディングするようになっている。即ち、テレスコープ動作が可能になる。一方、外側チューブ１０５は操向軸１０１の上部を囲んでいる。
外側チューブ１０５の外周面の一部には熔接などにより付着されるディスタンス部材１０６が備えられるが、該ディスタンス部材１０６の両側部にはテレスコープ動作を調節するための長孔（図示せず）が操向軸と平行した方向に形成されている。また、ディスタンス部材１０６の両側内周面には剛性の増大のための支持部材１１９が設置されることができる。
装着ブラケット１０７は、外側チューブ１０５を囲むように形成され、その上側は車両の車体に固定され、下側にはディスタンス部材１０６の両側部の外面に結合される支持部１０８が延びている。また、支持部１０８にはチルト動作を調節するための長孔１１５が操向軸１０１に直角な方向に形成されていて、操向コラムのチルト動作が可能になる。
レバー１１３は、装着ブラケット１０７の長孔１１５及びディスタンス部材１０６の長孔を全て通過するボルト１０９に挟まれ、該ボルト１０９はナット１１８とねじ結合する。レバー１１３がボルト１０９の軸を中心に回転するにつれて、レバー１１３と支持部１０８との間に備えられたカム１１１が駆動されながら、装着ブラケット１０７の支持部１０８とディスタンス部材１０６との互いに対向する面が密着または離隔することになって、テレスコピック及びチルト装置１００の掛止状態または解除状態を設定するようになっている。
しかしながら、このような従来の車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置１００では、単純にボルト１０９とナット１１８及びカム１１１による締め力だけで装着ブラケット１０７とディスタンス部材１０６とが密着固定されるようになっているので、車両の衝突などにより外部の衝撃が操向コラムに伝達される時、ディスタンス部材１０６が装着ブラケット１０７内から操向軸１０１の軸方向に容易に移動することになって、希望する衝撃吸収メカニズムから外れる問題点があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するために案出したものであって、車両の衝突時、操向コラムのテレスコピック及びチルト装置において、ディスタンス部材が装着ブラケットに対して移動できないように移動を抑制して希望する衝撃吸収メカニズムをなすことができるように、その支持構造を改善させた車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置を提供することをその目的とする。
このような目的を達成するために、本発明に係る車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置は、操向軸を囲み、かつ互いに相対的にスライディング可能な内側チューブ及び外側チューブからなる操向コラムを車体に固定させるための装着ブラケットと、該装着ブラケット内で上記外側チューブの外周面の一部に付着されるディスタンス部材と、ボルト及びカムを介して装着ブラケットの一側に結合されるレバーとを含む車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置であって、上記ディスタンス部材の両側部には操向軸と平行するように形成されている長孔と共に、この長孔に平行するように両側部の内面に形成された案内溝を備え、上記ディスタンス部材の内には、上記ボルトに嵌合できるように形成された貫通孔と、上記案内溝に挿入でき、両側面で側方向の外側へ伸びた羽根を備えた支持ブロックをさらに備えることを特徴とする。
本発明によると、衝撃が加えられる際、ディスタンス部材が装着ブラケットに対して相対移動をしなくなって、衝突エネルギーを計画の通り発生させながら希望する衝撃吸収メカニズムをなすことになる効果が得られる。
以下、本発明の実施形態に対し、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図２は、本発明に係る車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置を逆にして示す斜視図である。
本発明に係る車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置は、基本的に操向軸１０１（図１ａ参照）を囲み、かつ互いに相対的にスライディング可能な内側チューブ１０３及び外側チューブ１０５からなる操向コラムを車体に固定させるための装着ブラケット１０７と、該装着ブラケット１０７内で外側チューブ１０５の外周面の一部に付着されるディスタンス部材１０６と、ボルト１０９及びカム１１１（図１ａ及び図１ｂ参照）を介して装着ブラケット１０７の一側に結合されるレバー１１３とを含む。
操向軸１０１は、上段が操向ホイール１０２（図１ａ参照）に連結され、運転者が操向ホイール１０２を操作することにより発生した回転力を下段に位置する車両の輪に伝達する。
内側チューブ１０３は直径が一定の円筒形状で形成され、操向軸の下部を囲む。内側チューブ１０３の下部外周面には下部ブラケット（図示せず）が備えられているが、該下部ブラケットを車両の車体に固定することで、内側チューブ１０３の位置が固定できるようになっている。
外側チューブ１０５は、内側チューブ１０３の外径より大きい内径を有し、外側チューブ１０５が内側チューブ１０３の外周面に沿ってスライディングするようになっている。即ち、テレスコープ動作が可能になる。一方、外側チューブ１０５は操向軸１０１の上部を囲んでいる。
外側チューブ１０５の外周面の一部には熔接などにより付着されるディスタンス部材１０６が備えられるところ、本発明に係る車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置では、該ディスタンス部材１０６の両側部にテレスコープ動作を調節するための長孔１１６が操向軸１０１と平行するように形成されていると共に、該長孔１１６に平行するように同一な長さで両側部の内面に案内溝１１７が形成されている。選択的に、ディスタンス部材１０６は外側チューブ１０５の外周面の一部から延びるように外側チューブ１０５と一体に成型されることもできる。
また、ディスタンス部材１０６内には、剛性の増大だけでなく、外部の衝撃が操向コラムに伝達される際、装着ブラケット１０７に対するディスタンス部材１０６の移動を阻止するための支持ブロック１２０が設けられるが、該支持ブロック１２０はボルト１０９に嵌合できるように形成された貫通孔１２１（図３参照）と、ディスタンス部材１０６の案内溝１１７に挿入されることができ、支持ブロック１２０の両側面から側方向の外側へ伸びた羽根１２２を備えている。
装着ブラケット１０７は、外側チューブ１０５を囲むように形成され、その上側は車両の車体に固定され、下側にはディスタンス部材１０６の両側部の外面に結合される支持部１０８が延びている。また、支持部１０８にはチルト動作を調節するための長孔１１５が操向軸に直角な方向に形成されていて、操向コラムのチルト動作が可能になる。
レバー１１３は、装着ブラケット１０７の長孔１１５及びディスタンス部材１０６の長孔１１６、そして支持ブロック１２０の貫通孔１２１を全て通過するボルト１０９に挟まれ、該ボルト１０９はナット１１８（図１ａ及び図１ｂ参照）とねじ結合することになる。レバー１１３がボルト１０９の軸を中心に回転するにつれて、レバー１１３と支持部１０８との間に備えられたカム１１１が駆動されながら、装着ブラケット１０７の支持部１０８とディスタンス部材１０６の互いに対向する面が密着または離隔することになって、テレスコピック及びチルト装置の掛止状態または解除状態を設定することになる。
図３は、本発明の要部である支持ブロックの作用を説明するための概略的な模式図である。
車両の衝突などにより外部の衝撃が操向コラムに伝達されると、操向コラムと共にディスタンス部材１０６が操向ホイール１０２側に移動することになり、このディスタンス部材１０６が、ボルト１０９とナット１１８及びカム１１１による締め力により一緒に密着されている支持ブロック１２０を操向ホイール側に押すことになる。
この際、車体に固定された装着ブラケット１０７を貫通し、支持部１０８の長孔１１５により操向軸１０１と平行した方向には移動できなくなったボルト１０９が支持ブロック１２０を阻止して、該支持ブロック１２０はディスタンス部材１０６内に密着した状態で回転モーメントを受けてボルト１０９を回転中心として捩れることになる。
このように、支持ブロック１２０が捩れながら、その両側面から伸びている羽根１２２もディスタンス部材１０６の案内溝１１７の内で傾斜することになり、これによって、羽根１２２が案内溝１１７に相当に大きい摩擦力を掛かってディスタンス部材１０６が装着ブラケット１０７に対し操向軸の軸方向に移動できなくなる。
したがって、衝撃が加えられる際、ディスタンス部材１０６が装着ブラケット１０７に対し相対移動をしなくなって、衝突エネルギーを計画の通り発生させるにつれて、希望する衝撃吸収メカニズムに従うようになる長所がある。
以上、本発明の特定な実施形態に対し、図示及び説明したが、特許請求範囲に記述された本発明の精神や範疇から外れない範囲で多様な改造及び変更が可能であり、このような改造及び変更も本発明の権利範囲に含まれるということを当該分野の当業者であれば容易に分かるはずである。
１００・・・テレスコピック及びチルト装置
１０１・・・操向軸
１０３・・・内側チューブ
１０５・・・外側チューブ
１０６・・・ディスタンス部材
１０７・・・装着ブラケット
１０８・・・支持部
１０９・・・ボルト
１１１・・・カム
１１５・・・長孔
１１６・・・長孔
１１７・・・案内溝
１１８・・・ナット
１２０・・・支持ブロック
１２１・・・貫通孔
１２２・・・羽根
１０１・・・操向軸
１０３・・・内側チューブ
１０５・・・外側チューブ
１０６・・・ディスタンス部材
１０７・・・装着ブラケット
１０８・・・支持部
１０９・・・ボルト
１１１・・・カム
１１５・・・長孔
１１６・・・長孔
１１７・・・案内溝
１１８・・・ナット
１２０・・・支持ブロック
１２１・・・貫通孔
１２２・・・羽根
Claims (2)
- 操向軸を囲み、かつ互いに相対的にスライディング可能な内側チューブ及び外側チューブからなる操向コラムを車体に固定させるための装着ブラケットと、該装着ブラケット内に備えられるディスタンス部材と、ボルト及びカムを介して装着ブラケットの一側に結合されるレバーとを含む車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置であって、
前記ディスタンス部材は前記外側チューブの外周面の一部に付着され、
前記ディスタンス部材の両側部には操向軸と平行するように形成されている長孔と共に、この長孔に平行するように両側部の内面に形成された案内溝を備え、
前記ディスタンス部材の内には、前記ボルトに嵌合できるように形成された貫通孔と、前記案内溝に挿入でき、両側面で側方向の外側へ伸びた羽根を備えた支持ブロックをさらに備えることを特徴とする車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置。 - 操向軸を囲み、かつ互いに相対的にスライディング可能な内側チューブ及び外側チューブからなる操向コラムを車体に固定させるための装着ブラケットと、該装着ブラケット内に備えられるディスタンス部材と、ボルト及びカムを介して装着ブラケットの一側に結合されるレバーとを含む車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置であって、
前記ディスタンス部材は前記外側チューブの外周面の一部から延びるように前記外側チューブと一体に成型され、
前記ディスタンス部材の両側部には操向軸と平行するように形成されている長孔と共に、この長孔に平行するように両側部の内面に形成された案内溝を備え、
前記ディスタンス部材の内には、前記ボルトに嵌合できるように形成された貫通孔と、前記案内溝に挿入でき、両側面で側方向の外側へ伸びた羽根を備えた支持ブロックをさらに備えることを特徴とする車両用操向コラムのテレスコピック及びチルト装置。
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