以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のカラー電子写真複写機を示す概略構成図である。なお、このタンデム型のカラー電子写真複写機は、画像読取装置を備えているが、画像形成装置としては、画像読取装置を備えずに、図示しないパーソナルコンピュータ等から出力される画像データに基づいて画像を形成するカラープリンターやファクシミリ等であっても勿論よい。
図2において、1はタンデム型のカラー電子写真複写機の本体を示すものであり、このカラー電子写真複写機本体1は、その一端側の上部に、原稿2の画像を読み取る画像読取装置(IIT:ImageInputTerminal)4を備えているとともに、当該カラー電子写真複写機本体1の内部には、画像読取装置4や図示しないパーソナルコンピュータ等から出力される画像データ、あるいは電話回線やLAN等を介して送られてくる画像データに、所定の画像処理を施す画像処理装置(IPS:ImageProcessingSystem)12と、当該画像処理装置12で所定の画像処理が施された画像データに基づいて画像を出力する画像出力装置(IOT:ImageOutputTerminal)100とが配設されている。
上記画像読取装置4では、プラテンカバー3によってプラテンガラス5上に押圧された原稿2や、図示しないADFによって自動的に搬送される原稿の画像が読み取られる。この画像読取装置4は、プラテンガラス5上に載置された原稿2を光源6によって照明し、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー7及びハーフレートミラー8、9及び結像レンズ10からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子11上に走査露光して、この画像読取素子11によって原稿2の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るように構成されている。
上記画像読取装置4によって読み取られた原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率データとして画像処理装置12に送られ、この画像処理装置12では、原稿2の反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の所定の画像処理が施される。
そして、上記の如く画像処理装置12で所定の画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)(各8bit)の4色の原稿色材階調データ(ラスタデータ)に変換され、次に述べるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kのレーザー書き込み装置(ROS:Raster Output Scanner)14Y、14M、14C、14Kに送られ、これらのレーザー書き込み装置14Y、14M、14C、14Kでは、所定の色の原稿色材階調データに応じてレーザー光LBによる画像露光が行われる。
ところで、上記タンデム型のカラー電子写真複写機本体1の内部には、上述したように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kが、水平方向に一定の間隔をおいて並列的に配置されている。
これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、すべて同様に構成されており、大別して、矢印A方向に沿って所定の速度で回転駆動される像担持体としての感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表面を一様に帯電する帯電手段としての一次帯電用のスコロトロン16と、当該感光体ドラム15の表面に各色の画像情報に応じたレーザービームを走査露光して静電潜像を形成するレーザー書き込み装置14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像を現像する現像装置17、クリーニング装置18等からなる作像装置(作像手段)によって構成されている。
上記レーザー書き込み装置14は、図2に示すように、半導体レーザー19を画像データに応じて変調して、この半導体レーザー19からレーザー光LBを画像データに応じて出射する。この半導体レーザー19から出射されたレーザー光LBは、反射ミラー20、21を介して回転多面鏡22によって偏向走査され、再び反射ミラー20、21及び複数枚の反射ミラー23、24を介して像担持体としての感光体ドラム15上に走査露光される。
上記画像処理装置12からは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kのレーザー書き込み装置14Y、14M、14C、14Kに各色の画像データ(ラスタデータ)が順次出力され、これらのレーザー書き込み装置14Y、14M、14C、14Kから画像データに応じて出射されるレーザービームLBが、それぞれの感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面に走査露光されて静電潜像が形成される。上記各感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kに形成された静電潜像は、対応する現像装置17Y、17M、17C、17Kによって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として現像される。
上記各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15Y、15M、15C、15K上に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の未定着トナー像は、当該感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kと中間転写体としての中間転写ベルト25とが接する一次転写位置において、中間転写ベルト25の表面に互いに重ね合わされた状態で順次転写される。この一次転写位置における中間転写ベルト25の裏面側には、半導電性のバイアスロール26Y、26M、26C、26Kが配設されており、これらのバイアスロール26Y、26M、26C、26Kによって中間転写ベルト25が感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面に当接するようになっている。上記一次転写用のバイアスロール26Y、26M、26C、26Kには、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されており、感光体ドラム15Y、15M、15C、15K上に形成された各色の未定着トナー像は、それぞれ中間転写ベルト25上に順次静電的に吸引され、フルカラーの画像が形成される。
上記中間転写ベルト25は、駆動ロール27と、従動ロール28と、ステアリングロール29と、二次転写用の対向ロール(バックアップロール)30と、従動ロール32との間に、一定のテンションで張架されており、図示しない定速性に優れた専用の駆動モーターによって回転駆動される駆動ロール27により、矢印B方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。
なお、単色の画像を形成する場合には、所望の色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kのみを動作させ、中間転写ベルト25上に所望の単色の未定着トナー像が形成される。
このようにして、上記中間転写ベルト25上に多重に一次転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の未定着トナー像は、中間転写ベルト25の回動に伴って記録用紙33(シート)の搬送経路に面した二次転写位置へと搬送され、この二次転写位置において、中間転写ベルト25から記録用紙33に未定着トナー像が二次転写される。記録用紙33は、プリント用紙トレイ34からフィードローラ35によって給紙され、複数の搬送ローラ36を備えた用紙搬送路37によってレジストローラ38まで搬送されて一旦停止される。次に、上記記録用紙33は、レジストローラ38によって所定のタイミングで搬送され、二次転写用のバイアスロール39と中間転写ベルト25との間に挟み込まれる。また、二次転写位置における中間転写ベルト25の裏面側には、前記バイアスロール39の対向をなすバックアップロール30と、当該バックアップロール30に当接する金属ロール41が配設されている。上記二次転写位置では、前記金属ロール41にトナーの帯電極性と同極性の電圧(正規の転写バイアス)を印加することにより、前記バイアスロール39が対向電極として転写電界を形成させ、中間転写ベルト25上に担持された未定着トナー像は、前記二次転写位置において記録用紙33に静電転写される。なお、上記二次転写用のバイアスロール39は、ブラシロール42によって清掃されるようになっている。
そして、未定着トナー像が転写された記録用紙33は、平板状の除電装置43によって除電されつつ、中間転写ベルト25から剥離された後、シュート44を介して、2連の転写材搬送手段としての用紙搬送ベルト45、46によって定着装置47に送り込まれ、未定着トナー像の定着処理がなされる。上記用紙搬送ベルト45、46は、駆動ローラ45aと従動ローラ45bとの間に張架された無端状のゴムベルト45cから構成されており、1つの用紙搬送ベルトでゴムベルトが5本並列に張架されている。
上記定着装置47は、内部にヒータ(図示せず)を有する加熱ロール48と、この加熱ロール48に圧接して配設された加圧ロール49とからなる一対の定着ロール(定着部材)を有している。この定着装置47は、未定着トナー像が形成された記録用紙33が、加熱ロール48と加圧ロール49の間の定着領域を通過する際に、熱及び圧力によって記録用紙33上にトナー像を定着するようになっている。
この定着処理の際、通常、上記記録用紙33の未定着トナー面が直接加熱ロール48の外周面に接触するため、記録用紙33上の未定着トナーの一部が加熱ロール48側に転移し、そのトナーが加熱ロール48の1回転後に記録用紙33に再転移してしまう現象(トナーオフセット現象)が起こってしまう。そこで、この実施の形態では、トナーオフセット現象を防止するために、加熱ロール48表面に離型剤を塗布する離型剤塗布装置50が設けられている。
一方、未定着トナー像の二次転写が終了した中間転写ベルト25は、図2に示すように、二次転写部の下流に位置するベルトクリーナ55によって残留トナーが除去される。
また、両面プリント作成時においては、図2に示すように、記録用紙33が前記定着装置47を通過して第1面目が定着処理された後、画像形成装置の外部に排出されるのではなく、前記定着装置47の下流側に配設された図示しない切り替えゲートにより、用紙反転部57および両面用の用紙搬送部58の方向に切り替えられる。上記用紙反転部57において、記録用紙33はスイッチバックにより反転し、前記用紙搬送部58を通過して、前記レジストローラ38まで再度搬送される。記録用紙33が前記レジストローラ38まで搬送される間に、第2面目用の画像が第1面目の画像形成プロセスと同様に前記中間転写ベルト25上に作像され、前記レジストローラ38によって所定のタイミングで第1面面が作像されている先ほどの記録用紙33が二次転写部に搬送され、第1面目と同様に第2面目に画像が転写される。その後、第2面目にトナー画像が転写された記録用紙33は、前記用紙搬送ベルト45、46によって前記定着装置47に搬送され、定着処理が行われた後、画像形成装置の外部に設けられた排出トレイ59上に排出されて一連の両面プリントの作像プロセスが終了する。
上記中間転写ベルト25としては、ポリイミドあるいはポリアミド等の合成樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させ、無端ベルト状に形成したものが用いられ、その体積抵抗率が106 〜1014Ω・cmとなるように形成され、その厚みは、例えば0.1mm程度に設定されている。
また、上記一次転写用のバイアスロール26は、カーボンブラックを分散した発泡ウレタンゴムからなり、その体積抵抗が106 〜1010Ωでロール径がφ28mmとなるように形成され、硬度は例えば35°(アスカC)に設定される。
さらに、上記二次転写用のバイアスロール39は、表面にカーボンブラックを分散したウレタンゴム製のチューブ、内部はカーボンブラックを分散した発泡ウレタンゴムからなり、さらにロール表面にフッ素コートを施し、その体積抵抗が103 〜1010Ωでロール径がφ28mmとなるように形成され、硬度は例えば30°(アスカC)に設定される。一方、バックアップロール30は、表面がカーボンブラックを分散したEPDMとNBRのブレンドゴム製のチューブ、内部はEPDM製のゴムからなり、その表面抵抗率が107 〜1010Ω/□でロール径がφ28mmとなるように形成され、硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。
また、上記用紙搬送ベルト45、46のゴムベルトは、EPDMからなるゴム製で無端状に形成され、ベルトの厚みは約1mmに設定される。
更に、上記加熱ロール48および加圧ロール49は、アルミニウムなど熱伝導率の高い金属で形成された円筒状のコアの表面にシリコーンゴムを被覆したもので形成される。
ところで、上記カラー電子写真複写機では、図1に示すように、中間転写ベルト25の蛇行が、ベルトホームセンサ101によって検出されるホームポジションを基準として、エッジセンサ102によって検出され、これらベルトホームセンサ101及びエッジセンサ102の検出結果がステアリング制御回路103に入力されて、当該ステアリング制御回路103によって中間転写ベルト25にベルト蛇行が発生しないように制御されるように構成されている。
上記ベルトホームセンサ101は、中間転写ベルト25の幅方向の端部に設けられた図示しない反射板や透過孔からなるホームポジションを示すマークを検出することによって、当該中間転写ベルト25のホームポジションを検出するためのものである。このベルトホームセンサ101は、図1に示すように、例えば、駆動ロール27の下流側であって、且つ最上流のイエロー色の画像形成ユニット13Yの上流側に配設されている。
また、上記エッジセンサ102は、図3に示すように、中間転写ベルト25の端部( エッジ) に当接する接触子( アクチュエータ) 104を備えており、この接触子104の動きを変位センサ105で検出することによって、ベルト25の幅方向yの位置( 蛇行) を検出するようになっている。上記接触子104は、支点106を中心に揺動自在に支持されているとともに、コイルスプリング107によって時計回り方向に付勢されている。上記変位センサ105としては、LEDから出射された光の反射光の光量を検出することによって、接触子104の傾き、つまりベルト25の端部を検出するものや、PSDセンサ等を使用しても良い。なお、上記変位センサ105としては、図4に示すように、接触子を用いない、非接触方式のセンサ(LED108からの光量をCCD等からなる光量センサ109によって検出するもの)などを使用しても良い。上記エッジセンサ102は、最下流側のブラック色の画像形成ユニット13Kの更に下流側に配設されている。
上記エッジセンサ102によって検出されるエッジデータは、ベルトエッジの形状を含んだ形状となる。そのため、予め測定したエッジデータを参照してベルトの蛇行を制御するには、ベルトと同期を取る必要があるので、ベルトのホームポジションを検出するベルトホームセンサ101からの検出信号が必要となる。
上記中間転写ベルト25を張架するステアリングロール29の一端部は、図5に示すように、揺動アーム110の先端に回転自在に支持されており、当該揺動アーム110の基端部をステアリングモータ111によって回動される偏心カム112により揺動させることで、ステアリングロール29の角度θを制御するように構成されている。上記ステアリング制御回路103は、ベルトホームセンサ101及びエッジセンサ102の検出結果に基づいて、ステッピングモータ等からなるステアリングモータ111を所定量だけ回転駆動し、偏心カム112によって揺動アーム110を所定量だけ揺動させるようになっている。また、上記揺動アーム110は、支点113を中心にして揺動自在に取付けられている。
ところで、上記中間転写ベルト25には、当該中間転写ベルト25の製造誤差、あるいは中間転写ベルト25を張架するロール27、28、29、30、32の製造誤差や取付位置の誤差等によって、その搬送方向と直交する方向に移動する所謂" ベルト蛇行" が生じることがある。
そのため、上記の如く構成されるカラー電子写真複写機では、図1に示すように、中間転写ベルト25の端部の位置を、エッジセンサ102によって検出し、当該エッジセンサ102によって検出された中間転写ベルト25の端部位置に応じて、ステアリングロール29を制御することにより、" ベルト蛇行" を防止して、中間転写ベルト25の端部位置が一定となるように制御するように構成されている。
その際、上記中間転写ベルト25は、当該中間転写ベルト25の端部位置が一定となるように制御しても、中間転写ベルト25の端部位置そのものが、所定の位置から周期的にずれている場合など、" ベルト蛇行" が残ってしまう虞れがある。
そこで、上記カラー電子写真複写機では、予め、ステアリングロール29の制御を行わない状態で、図6の破線に示すように、中間転写ベルト25の端部位置の周期的な変動をエッジセンサ102によって検出しておき、図6の実線に示すように、当該中間転写ベルト25の端部位置の周期的な変動を平均化したデータを、ステアリング制御回路103などに設けられた図示しない記憶手段に記憶させておくようになっている。そして、上記記憶手段に記憶された中間転写ベルト25の端部位置の変動情報に基づいて、実際に生じる中間転写ベルト25の端部位置の変動を検出して、" ベルト蛇行" を防止するように構成されている。図6において、ステップS1〜S8は、制御の手順をそれぞれ示している。
上記ステアリングモータ111の制御量と中間転写ベルトに生じる蛇行速度とは、図7に示すように、リニアに変動する関係を有しているが、このステアリングモータ111の制御量と中間転写ベルト25の蛇行速度とのリニアな関係は、機械の差や温度等の条件によって図7中のAやBに示すように種々異なるものである。そのため、上記カラー電子写真複写機では、出荷時に、ステアリングモータ111の制御量とベルトの蛇行速度との関係にキャリブレーションを施して、ベルトの蛇行速度が0となる点としてAやBを求めることにより、常に一定のベルトの蛇行速度が得られるように調整するようになっている。
また、上記の如くステアリングモータ111を駆動させてステアリングロール29を変位させると、中間転写ベルト28には、図8に示すように、" ベルトの斜行" (ベルトのスキュー)が発生し、当該ステアリングロール29の制御量と、中間転写ベルト25の斜行角度(ベルトのスキュー)との間にも、図9に示すように、リニアに変動する関係を有している。ただし、このリニアな関係も、機械の差や温度等の条件によって種々異なるものであり、出荷時等にキャリブレーションを施す必要がある。
この実施の形態では、複数のロールによって張架搬送される無端状のベルト部材を用いて、画像形成手段によって画像を形成する画像形成装置において、前記無端状ベルト部材が当該無端状ベルト部材の搬送方向に対して傾斜した状態で搬送されることを検出する斜行検出手段と、前記斜行検出手段によって無端状ベルト部材の斜行が検出された場合に、前記斜行検出手段によって検出された無端状ベルト部材の斜行量に基づいて、画像形成手段により画像の歪みを補正する画像補正手段とを備えるように構成されている。
また、この実施の形態では、前記斜行検出手段は、前記無端状ベルト部材の搬送方向と直交する方向への移動を補正するステアリングロールの制御データに基づいて、前記無端状ベルト部材の斜行状態を検出するように構成されている。
すなわち、この実施の形態に係るカラー電子写真複写機では、図1に示すように、中間転写ベルト25が当該中間転写ベルト25の搬送方向に対して傾斜した状態で搬送されることを検出する斜行検出手段として、ステアリングロール29を制御する制御データを出力するステアリング制御回路103を用いるように構成されている。
このステアリング制御回路103は、ベルトホームセンサ101及びエッジセンサ102の検出結果に基づいて、記憶手段に記憶された中間転写ベルト25の端部位置の情報を考慮して、ステアリングモータ111を回転駆動する制御量を決定して、当該制御データをステアリングモータ111に対して出力するようになっている。
また、上記ステアリング制御回路103は、ステアリングモータ111の制御データと同様の制御データを、画像補正手段としての画像出力回路120に対しても出力するように構成されている。図1中、121はカラー電子写真複写機の全体の動作を制御するCPUを示している。
上記画像出力回路120は、画像データ122を各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに対して出力するとともに、ステアリングモータ111の制御データに基づいて、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13KのROS14Y、14M、14C、14Kに対して、最終段のミラー24(図2参照)の傾斜角度を制御する制御データを出力する。そして、上記各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13KのROS14Y、14M、14C、14Kでは、図10に示すように、最終段のミラー24の傾斜角度を、ステアリングロール29を傾斜させる機構と同様の機構によって制御するように構成されている。上記ROS14Y、14M、14C、14Kは、最終段のミラー24の傾斜角度を制御することによって、感光体ドラム15上に走査露光するレーザビームLBの主走査方向の角度を、感光体ドラム15の軸方向に対して傾斜させることが可能となっている。
以上の構成において、この実施の形態に係る画像形成装置では、次のようにして、複雑な制御を必要とせず、温度、湿度、用紙サイズ、用紙種類、画像のサイズ、画像の濃度等の外乱によって、ベルトに斜行が発生した場合であっても、当該ベルトに発生した斜行に応じて画像の歪みを補正することができ、画像歪みのない高画質のカラー画像を形成することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係るカラー電子写真複写機では、図2に示すように、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kによって、各色の画像を形成し、これら各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kによって形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像は、中間転写ベルト25上に順次互いに重ね合わせた状態で一次転写された後、当該中間転写ベルト25上に転写されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を、記録用紙33上に一括して二次転写し、定着装置47によって定着することにより、カラー画像を形成するようになっている。
その際、上記カラー電子写真複写機では、図1に示すように、中間転写ベルト25の端部の位置を、エッジセンサ102によって検出し、当該ベルト25の端部位置に応じて、ステアリングモータ111を回転させて、ステアリングロール29の傾きを調整してベルトの蛇行制御を行うようになっている。
ところで、上記中間転写ベルト25には、当該中間転写ベルト25を製造する際の製造誤差によって、ベルトの端部の位置にもばらつきが存在する。上記中間転写ベルト25の端部位置のバラツキは、予めエッジセンサ102によって検出されており、記憶手段に記憶されている。
そのため、上記ステアリング制御回路103では、記憶手段に記憶されたベルトの端部位置のデータに基づいて、当該ベルト25の端部位置に応じて、ステアリングモータ111を回転させて、ステアリングロール29の傾きを調整してベルトの蛇行制御を行う。
その際、この実施の形態では、ステアリングロール29の傾きを調整してベルトの蛇行制御を行うと、中間転写ベルト25に斜行(スキュー)が生じるため、ステアリングロール29を傾斜させる制御量(モータ制御量)に基づいて、ベルトのスキュー量を算出して、画像出力回路120でベルトのスキュー量に応じて画像書き込み位置を制御するようになっている。
上記画像の書き込み位置の補正は、レーザーROS14Y、14M、14C、14Kの最終段のミラー24の傾斜角度を制御することによって行うようになっている。その結果、上記中間転写ベルト25上に転写される各色のトナー像は、図10に示すように、傾斜して搬送される中間転写ベルト25に対して、当該中間転写ベルト25の搬送方向に平行且つ直交するように転写されるため、画像に歪みが発生するのを防止することができるようになっている。
ただし、上記中間転写ベルト25上に転写された画像は、図10中に破線で示すように、記録用紙33に対して傾いたままであるため、用紙搬送路の調整で用紙を傾けて搬送することによって、図10中に実線で示すように、記録用紙33に対して正しく画像を転写することが可能になる。なお、用紙を傾けて搬送する技術としては、周知の技術を用いることができる。
このように、上記実施の形態によれば、ステアリング制御回路103の制御データをそのまま画像の補正データとして使用することができ、複雑な制御を必要とせず、温度、湿度、用紙サイズ、用紙種類、画像のサイズ、画像の濃度等の外乱によって、中間転写ベルト25に斜行が発生した場合であっても、当該中間転写ベルト25の斜行をエッジセンサ102で直ちに検出して、ベルトに発生した斜行に応じて画像の歪みを補正することができ、画像歪みのない高画質のカラー画像を形成することが可能となっている。
なお、画像の補正は、レーザーROSのミラーを傾ける以外にも、LED露光装置の場合は、軸方向に発光タイミングを変えたりすることで可能になる。
実施の形態2
図11はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、前記実施の形態1では、ROSのミラーを制御することによって露光位置を傾けていたが、この実施の形態2では、露光位置を傾けるのではなく、画像データを傾けることによって同様の効果を得ることができるように構成されている。
すなわち、この実施の形態2では、図11(a)に示すように、中間転写ベルト25に斜行が発生した場合に、レーザーROSのミラーを傾斜させるのではなく、図1に示すように、画像データ122を画像出力回路120のメモリ上に展開する際に、当該画像データ122を所定の角度だけ傾斜させた状態で展開し、この所定の角度だけ傾斜させた画像データ122を各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13KのROS14Y、14M、14C、14Kに対して出力するように構成されている。
また、上記画像データの位置補正は、画像データ122そのものを補正してもよいが、画像処理回路120内で補正することも可能である。または、従来のレーザーROSでは、SOS信号(スキャン基準信号)から画像書き込みタイミングの時間を副走査方向で変化させることでも同様に補正することが可能である。LED露光装置では、主走査方向の発光開始位置を副走査方向で変化させてもよい。
なお、図11(b)に示すように、用紙33に対する画像の傾斜をも考慮して、画像データの位置補正を行えば、用紙33を斜めに給紙する必要がなくなる。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態3
図12はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、前記実施の形態3では、前記斜行検出手段は、前記無端状ベルト部材上に形成された画像位置検出用のマークをマーク検出手段によって検出することにより、前記無端状ベルト部材の斜行状態を検出するように構成されている。
すなわち、この実施の形態3では、図13に示すように、中間転写ベルト25の画像領域の間に位置する非画像領域に所定のタイミングで、シェブロンパターンと呼ばれる画像位置検出用のパターン50を形成し、この画像位置検出パターン50をパターン検出器 (画像出力状態検知手段)60によって検出して、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kで形成される画像の位置ずれ量を求めて補正した後、所望のカラー画像を形成するように構成されている。なお、上記パターン検出器60A、60B、60Cは、図12に示すように、最も下流側のシアン色の画像形成ユニット13Kの下流側に設けられた検出位置において、図13に示すように、主走査方向に沿って、カラー複写機本体1のOUT側(図中、手前側)と、CENTER部(中央部)と、IN側(図中、奥側)にそれぞれ配置されているが、必要に応じて、中間転写ベルト25の幅方向に沿って等間隔に複数個(4個以上)設けてもよく、検知する画像位置ずれの種類に応じて適宜配置される。
テストパターン50としては、種々の形状のものを用いることができるが、例えば、図14に示すように、中央部を先頭として、左右両側に副走査方向に沿って等しい角度だけ傾斜させた直線状の画像からなる山型マーク51を、画像位置検出器60A、60B、60Cの位置に対応させて形成したものが用いられる。上記画像位置検出パターン50は、副走査方向(中間転写ベルト25の移動方向)に沿って所定の間隔で複数形成される。
更に説明すると、上記テストパターン50としては、図14に示すように、第1の基準色(図示例では、シアン色)からなる第1番目の山型マーク51CCと、第2の被測定色(図示例では、イエロー色)からなる第2番目の山型マーク51YYと、第1の色と第2の色からなる第3番目の山型マーク51CYマークを、1つの単位として被測定色のすべてを組み合わせたパターンが用いられる。図14に示すパターン50の組み合わせが基準色と被測定色における1ブロックとする。このパターンを実際に用いる場合には、数ブロック分繰り返して形成してサンプリングし、サンプリング値を平均化する等の処理が行われる。なお、黒色の山型マーク51は、検出精度を上げるため、下地を反射率の高いイエロー色とし、その上に黒色のトナーで所定の山型マーク51の部分が開口したマクスを施すことによって、黒色の山型マーク51を形成するのが望ましい。なお、上記画像位置検出用のパターン50を出力するための画像データは、例えば、画像形成装置の制御部5のROM等に予め記憶されている。
図15は上記テストパターン50を検出するパターン検出器60を示す構成図である。
図15において、61はパターン検出器60の筐体であり、62、63は中間転写ベルト8上に形成された画像位置検出用パターン50をそれぞれ照明する2つのLED等からなる発光素子であり、64、65は2つの受光素子をそれぞれ一組とした" バイセル" と呼ばれる受光素子対を示すものである。この" バイセル" と呼ばれる受光素子対64、65としては、例えば、特開平6−118735号公報に開示されているように、2つのフォトダイオード等からなる受光素子64a、64b及び65a、65bを組み合わせた検出器を左右対称に配置したものが用いられる。なお、上記受光素子対64、65の傾斜角度は、山型パターン51の傾斜角度(例えば、45度)に等しく設定されている。上記2つの発光素子62、63としては、例えば、特定波長(赤外領域)の光、あるいは所定の波長分布を持った光を出射するLEDなどが用いられ、これらの発光素子62、63は、中間転与ベルト8上の2つの検出位置を、互いに所定の角度だけ傾斜した状態で照明するように配置されている。また、上記2組の受光素子対64及び65は、中央部が互いに接触し、両端部が水平方向に対して所定の角度だけ下方に傾斜した状態で、隣接して配置された細長い平行四辺形状の2つの受光素子64a、64bと65a、65bを備えており、各受光素子64a、64bと65a、65bは、図6(B)に示すように、反射光の検知タイミング及び検知角度が互いに異なるように設定されている。
上記パターン検出器60は、中間転写ベルト8上に形成されたテストパターン50を検出すると、当該テストパターン50の直線状のマーク51によって、一方の受光素子64bからは、反射光量に応じた山型の波形が出力され、他方の受光素子64aからも、幾らか遅れて山型の波形が出力される。そして、これら2つの受光素子64b、64aから出力される波形を増幅してから差分をとるか、差分をとってから増幅することにより、図5に示すように、一旦大きく山型に立ち下がってから、今度は大きく山型に立ち上がる出力波形が得られる。そこで、上記2つの受光素子64a、64bから出力される波形の差分をとることにより、CCD等の高精度のセンサーを使用しなくとも、テストパターン50の直線状マーク51の位置を、高解像度で精度良く検出することが可能となる。
そして、上記テストパターン50がパターン検出器60によって検出されると、当該パターン検出器60からは、図14の右端に示すような波形が、テストパターン50を検出した時にのみ出力される。したがって、上記パターン検出器60からの出力を、一定の閾値と比較することによって、テストパターン50を検出したときに、" OFF" から" ON" に変化し、当該テストパターン50が通過したときに、" ON" から" OFF" に変化するパルス信号が得られる。
このように、本結果の" ON" のみ着目すると、上記にて述べた通り" ON" の期間はパターンを検出している期間であり、" OFF" の期間はパターンを検出していない期間である。故に、" ON" →" ON" の時間間隔を測定すれば、上記パターン間の距離を測定したことになり、その結果より基準色の画像に対する各色のずれ量を計算し、そのずれ量分から複数種類の位置ずれ量を求めて、各画像形成ユニットにて補正することで常に安定/良好な画像を得ることが可能となる。
図16は上記画像位置検出器60の信号処理回路を示すブロック図である。
上記画像位置検出器60は、図16に示すように、一方の発光素子としてのLED62に対応した反射光量検出部66aと、他方の発光素子としてのLED63に対応した反射光量検出部66bとを備えている。一方の反射光量検出部66a において、受光素子としてのフォトダイオード64aの出力端は、電流−電圧変換器80、増幅器(AMP)81、A/D変換器82を介して制御部5のマイクロコンピュータ83に接続されており、フォトダイオード64aから出力される受光量に応じた大きさの電流は、フォトダイオード64aの出力電圧を表すデジタルデータに変換されてマイクロコンピュータ83に入力される。マイクロコンピュータ83は、LEDドライバ84を介して発光素子(LED)62に接続されている。そして、上記マイクロコンビュータ83は、LEDドライバ84を介して、フォトダイオード64aからの出力電圧が所定の範囲内となるように、LED62に供給する駆動電流を制御する。
また、他方のフォトダイオード64bの出力端は、電流−電圧変換器85を介して差動入力増幅器86の2つある入力端のうちの一方に接続されており、2つある入力端の他方には、フォトダイオード64aからの出力である電流−電圧変換器80の出力端が接続されている。上記差動入力増幅器86は、電流−電圧変換器85、80から入力された信号の差分(フォトダイオード64a、64bの受光量差に相当)を増幅して出力する。なお、図14には、画像位置検出器60が画像位置検出パターン50を検出した際の差動入力増幅器86の出力電圧のおおよその変化が、パターン51と対応させて示されている。
上記差動入力増幅器86の出力端は、コンパレータ87、バッファ88、カウンタ89を介してマイクロコンピュータ83に接続されている。コンパレータ87は、差動入力増幅器86から入力された信号のレベルを予め設定された閾値と比較し、信号のレベルが閾値以上のときには出力信号をハイレベル(便宜的に「ON」という) 、信号のレベルが閾値未満のときには出力信号をローレベル(便宜的に「OFF」という)に切替える。コンパレータ87からの出力信号は、バッファ88を介してカウンタ89へ入力される。
そして、上記カウンタ89は、入力された信号のレベルが「OFF」から「ON」に切り替わるとカウントを開始し、信号のレベルが「ON」から「OFF」に切り替わった後に再度「OFF」から「ON」に切り替わると、それまでのカウント値をマイクロコンピュータ83へ出力すると共にカウント値をリセットし、次に信号のレベルが「OFF」から「ON」に切り替わる迄の時間をカウントすることを繰り返す。
マイクロコンピュータ83は、後述する画像位置補正時(画像位置検出器60が画像位置検出パターン50を検出した時)に、カウンタ89から入力されたカウント結果に基づいて画像位置検出パターン50の位置を検出し、画像形成部7Y、7M、7C、7Bkによる画像形成位置のずれ(レジずれ)を補正するように構成されている。
なお、他方の反射光量検出部66bのフォトダイオード65a、65bにも反射光量検出部66aと同一構成の回路が接続されているので、図16に示すように、接続されている回路の各部に同一の符号を付して、その説明を省略する。
上記マイクロコンピュータ83は、レジずれの補正に際して、図14に示すようなテストパターン50が中間転写ベルト8の外周面上に形成されるように画像形成部7Y、7M、7C、7Bkを制御する。
中間転写ベルト8に上記のテストパターン50が形成されると、パターン検出器60によるテストパターン50の検出が行われる。ここで、中間転写ベルト8の外周面上でのフォトダイオード64a、64bによる検出位置は、副走査方向にずれているため、テストパターン50の検出時には、差動入力増幅器86からは、電流−電圧変換器85、80から入力された信号の差分(フォトダイオード64a、64bの受光量差)に相当する波形、すなわち図14に「検出波形」として示すように、中間転写ベルト8の外周面上でのフォトダイオード64a、64bによる検出位置を単一の山型マークが横切る毎に、出力信号のレベルが負方向及び正方向にパルス状に変化する波形の信号が出力される。
差動入力増帽器86の出力信号は、コンパレータ87に入力され、コンパレータ87によって上記出力信号のレベルが予め設定された閾値と比較される。コンパレータ87は、入力された信号のレベルが閾値以上のときには出力信号のレベルを「ON」とし、入力された信号のレべルが閾値未満のときには出力信号のレべルを「OFF」とする。コンパレータ87から出力された信号はバッファ88を介してカウンタ89に入力され、信号のレベルが「OFF」から「ON」に切り替わる時間間隔が順次カウントされる。カウンタ89によるカウント値は、パターン検知信号(図16参照)としてマイクロコンピュータ83に入力される。
マイクロコンピュータ83には、パターン検知信号として、単一の画像位置検出器60当り2個(合計6個)のカウンタ89からカウント値が各々入力される。コンパレータ87から出力される信号において、レベルが「ON」となっている期間は、検出器が山型パターンを検出している期間に相当し、レベルが「OFF」となっている期間は、検出器が山型パターンを検出していない期間(山型パターンの間隙を検出している期間)に相当する。従って、カウンタ89から入力されるカウント値は、画像位置検出パターン50における山型パターン51の形成間隔を表している。
図12はこの実施の形態に係るカラー電子写真複写機の制御回路をも示すブロック図である。
図12において、130はレジ検出回路であり、このレジ検出回路130では、次のようにしてカラーレジずれが検出される。
上記レジ検出回路130は、図16に示す各カウンタ89から入力されるカウント値に基づいて、画像位置検出パターン50内の各部位における山型マーク51の形成時間間隔(図17(A)に示す時間間隔a、b、c、d)を検知する。単一の画像位置検出器60から入力される2個のカウント値から求めた時間間隔a、b、c、dは、主走査方向(以下、FS(Fast Scan)方向という)及び副走査方向(以下、SS(Slow Scan )方向という)についてパターン形成位置のずれが無ければ、図17(B)に示すように互いに等しい値(a=b=c=d)となるが、図17(C)又は(D)に示すようにパターンの形成位置がFS方向にずれている場合、或いは図17(E)又は(F)に示すようにパターン形成位置がSS方向にずれている場合には、時間間隔a、b、c、dの少なくとも何れかの値が他の値と相違する。
このため、レジ検出回路130は、下記の演算式に従い、特定の色(例えばC)を基準として他の3色(例えばY、M、Bk)のFS方向の色ずれ量FSerr 及びSS方向の色ずれ量SSerr の演算を、画像位置検出器60A、60B、60Cから入力されるカウント値に基づいて行う。
FSerr [sec ]=(b−a)÷2
FSerr [mm]=FSerr [sec ]・(単位時間当たりの距離)[mm/sec]
SSerr [sec ]=(d−c)+(b−a)÷2
SSerr [mm]=SSerr [sec ]・(単位時間当たりの距離)[mm/sec]
ここでは、例えば、中央部の画像位置検出器60Bにおける副走査方向に沿った位置ずれ量であるSSerr [mm]の値が、そのままSS方向に沿った位置ずれ量となる。
そして、上記レジ検出回路130では、上記の値に基づいて、中間転写ベルト25のスキュー量を算出するように構成されている。
上記レジコンパターンは、通常、画像形成開始前や画像形成動作を中断して形成するが、インターイメージを使用することで、画像形成動作中でもベルトのスキュー量を検出することが可能である。このレジコンパターンの検出は、単色の検出でもベルトのスキュー量の検出は可能である。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態4
図18はこの発明の実施の形態4を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態4では、前記斜行検出手段は、前記無端状ベルト部材の搬送方向に沿ったエッジ部の位置を複数箇所で検出することにより、前記無端状ベルト部材の斜行状態を検出するように構成されている。
すなわち、この実施の形態4では、図18に示すように、エッジセンサ141、142を複数設けることで、中間転写ベルト25のスキューを検出して補正することが可能である。エッジセンサ141、142は、画像形成部(感光体ドラム)を含む転写面に少なくとも2つ設置することで、ベルトのスキュー量を正確に検出することができる。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
なお、前記実施の形態では、無端状ベルト部材として中間転写ベルトの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、用紙搬送ベルトや感光体ベルトでも同様に適用できることは勿論である。
また、ステアリング制御値を用いた実施の形態以外では、ベルト案内部材を用いたり、ベルト端部を直接ガイドする方式でも同様であり、機械的にベルトを案内するすべての方式で同様に適用できる。
さらに、前記実施の形態では、タンデム型のカラー画像形成装置について説明したが、マルチパス方式(4サイクル)のカラー画像形成装置でも有効であり、単色の装置でも画像位置を補正することができ、有効である。