JP5636780B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
用紙などの記録媒体に複数色の画像を重ね合わせることでカラー画像を形成するカラープリンタやカラー複写機などの画像形成装置が広く用いられている。この種の画像形成装置では、一般に、記録媒体上に重ね合わされる各色画像の位置ずれ量を事前に測定し、各色画像の位置ずれを補正する位置ずれ制御(所謂「レジストレーションコントロール」)を行っている。
例えば特許文献1には、例えば電源投入時などの画像形成の開始前に、各画像形成部によってイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のマークを転写ベルト上に順次形成し、各色のマークの位置をセンサで読み取るとともに、センサによる読み取り結果から各色の位置ずれ量を算出し、各色の画像の形成タイミングをフィードバック制御する技術が記載されている。
特開平8−248721号公報
ここで一般に、例えば転写体上に形成された多数のマークに関する位置測定データを用いれば、各色画像の位置ずれの補正精度は向上する。しかしながら、多数のマークを用いることとすると、マークの位置を測定するための時間が長くなり、さらにはトナーの消費量も多くなる。
本発明は、カラー画像を形成する画像形成装置において、各色画像の位置ずれ補正に要する時間を短縮することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、各色の画像を形成する複数の画像形成部と、前記複数の画像形成部各々にて形成された前記各色の画像が順に直接転写されるか、または当該画像が順に転写される記録材を搬送する転写体と、前記複数の画像形成部により前記転写体上の第1の位置に第1の位置ずれ補正用指標を順次形成し、当該転写体上の第2の位置に当該第1の位置ずれ補正用指標とは異なる第2の位置ずれ補正用指標を順次形成する指標形成手段と、前記転写体上の前記第1の位置に対向して配置され、前記第1の位置ずれ補正用指標を検出する第1の検出手段と、前記転写体上の前記第2の位置に対向して配置され、前記第2の位置ずれ補正用指標を検出する第2の検出手段と、前記複数の画像形成部により前記転写体の移動方向に沿った第1の長さ領域に前記第1の位置ずれ補正用指標および前記第2の位置ずれ補正用指標を形成し、前記第1の検出手段による当該第1の位置ずれ補正用指標についての検出結果と前記第2の検出手段による当該第2の位置ずれ補正用指標についての検出結果との双方に基づき位置ずれ補正を行う第1の位置ずれ補正形式と、当該第1の長さ領域よりも短い第2の長さ領域にて当該第1の位置ずれ補正用指標を形成し、当該第1の検出手段による当該第1の位置ずれ補正用指標についての検出結果に基づき位置ずれ補正を行う第2の位置ずれ補正形式との何れかにより、前記複数の画像形成部にて形成される前記各色の画像の位置ずれを補正する補正手段とを備え、前記指標形成手段は、前記複数の画像形成部にて形成される前記各色の画像の主走査方向および副走査方向の双方についての位置ずれ量を検出するための前記第1の位置ずれ補正用指標を形成し、当該各色の画像の主走査方向および副走査方向の何れか一方についての位置ずれ量を検出するための前記第2の位置ずれ補正用指標を形成し、前記補正手段は、前記第1の位置ずれ補正形式を実行することにより前記複数の画像形成部にて形成される前記各色の画像での前記主走査方向および前記副走査方向の双方または何れか一方についての位置ずれと、当該副走査方向における傾きおよび当該主走査方向における倍率の何れか一方とを補正し、前記第2の位置ずれ補正形式を実行することにより当該各色の画像での当該主走査方向および当該副走査方向の双方または何れか一方についての位置ずれを補正することを特徴とする画像形成装置である。
請求項1の発明によれば、カラー画像を形成する画像形成装置において、各色画像の位置ずれ補正に要する時間を短縮し、また、画像生産性の低下を抑制することができる。
本実施の形態が適用される画像形成装置の構成を示した図である。 位置ずれ制御を実行するための構成を説明する図である。 第1の位置検出センサ部における第1の画質調整用パターンを読み取る読取機能部の構成を説明する図である。 第2の位置検出センサ部における第2の画質調整用パターンを読み取る読取機能部の構成を説明する図である。 主制御部、第1の位置検出センサ部、および第2の位置検出センサ部の機能を説明するブロック図である。 各画像形成ユニットによって中間転写ベルト上に形成された第1の画質調整用パターンの一例を示す図である。 第1の位置検出センサ部が生成する信号を説明するタイミングチャートである。 各画像形成ユニットによって中間転写ベルト上に形成された第2の画質調整用パターンの一例を示す図である。 第2の位置検出センサ部が生成する信号を説明するタイミングチャートである。 第1の画質調整用パターンを用いた位置ずれ量の検出方法を説明する図である。 第2の画質調整用パターンの他の例を示す図である。 第2の画質調整用パターンの他の例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成装置の説明>
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の構成を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタであって、画像データに基づいてカラー画像を形成する画像形成プロセス部20と、画像形成プロセス部20の動作を制御する主制御部60とを備えている。
画像形成プロセス部20は、一定の間隔を置いて並列的に配置された、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色トナー像をそれぞれ形成する画像形成部の一例としての4つの画像形成ユニット30Y,30M,30C,30K(以下、「画像形成ユニット30」とも総称する)を備えている。なお、それ以外に、例えばライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、コーポレートカラーなどの各色トナー像を形成するものを加えて、5色以上の画像形成ユニットを備えた構成としてもよい。
画像形成ユニット30は、矢印A方向に回転しながら静電潜像が形成される感光体ドラム31と、感光体ドラム31の表面を帯電する帯電ロール32と、感光体ドラム31上に形成された静電潜像を現像する現像器33と、一次転写後の感光体ドラム31表面を清掃するドラムクリーナ34とを備えている。各画像形成ユニット30に配置された現像器33は、トナー容器35Y,35M,35C,35Kから供給されるY,M,C,Kの各色トナーにより、感光体ドラム31上の静電潜像を現像する。
また、画像形成プロセス部20は、各画像形成ユニット30に設けられた各感光体ドラム31を例えばレーザ光で露光する露光手段の一例としてのレーザ露光装置26と、各画像形成ユニット30の各感光体ドラム31上に形成された各色トナー像が多重転写され、多重転写された各色トナー像を保持しながら搬送する転写体の一例としての中間転写ベルト41とを備えている。さらには、各画像形成ユニット30の各色トナー像を一次転写部Tr1にて中間転写ベルト41に順次転写(一次転写)する一次転写ロール42と、中間転写ベルト41上に転写された重畳トナー像を二次転写部Tr2にて記録材(記録紙)である用紙P(P1,P2)に一括転写(二次転写)する二次転写ロール40と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置25とを備えている。
加えて、二次転写部Tr2(二次転写ロール40)からみて中間転写ベルト41の移動方向上流側であって、黒の画像形成ユニット30Kよりも下流側には、第1の検出手段の一例としての第1の位置検出センサ部80と第2の検出手段の一例としての第2の位置検出センサ部90とが配置されている。この第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90は、それぞれ中間転写ベルト41の移動方向に直交する方向の両端部側に配置されている(後段の図2参照)。そして、中間転写ベルト41の両端部側それぞれの領域に形成された位置合わせを行うための第1の画質調整用パターンおよび第2の画質調整用パターン(画質調整用トナー像)を読み取り、後段で説明する各色画質調整用トナー像の位置ずれ制御を行う際に各画質調整用トナー像の位置を検出する。
レーザ露光装置26は、光源としての半導体レーザ27と、レーザ光を感光体ドラム31に走査露光する走査光学系(不図示)と、例えば正六角面体で形成された回転多面鏡(ポリゴンミラー)28と、半導体レーザ27の駆動を制御するレーザドライバ29とを備えている。レーザドライバ29は、画像処理された画像データや、主走査方向および副走査方向における露光タイミングを補正するための制御信号、レーザ光量を補正するための制御信号などを主制御部60から取得し、半導体レーザ27の点灯制御を行う。
一次転写ロール42は、一次転写電源(不図示)から一次転写バイアス電圧の供給を受け、中間転写ベルト41上に各色トナー像を一次転写する。また、二次転写ロール40は二次転写電源(不図示)から二次転写バイアス電圧の供給を受け、用紙P上に各色トナー像を二次転写する。
定着装置25は、内部に加熱源を備える定着ロールと加圧ロールとの間に未定着トナー像を保持した用紙Pを通過させて、用紙Pにトナー像を定着する。
なお、本実施の形態の画像形成装置1では、転写体の一例として中間転写ベルト41を用いたが、転写体の一例としてドラム状の中間転写ドラムを用いる構成を採用してよい。また、転写体の一例として用紙Pを直接搬送する用紙搬送部材を用い、各画像形成ユニット30に設けられた各感光体ドラム31から直接、各色トナー像が用紙Pに転写される構成を採用してよい。
また、本実施の形態の画像形成装置1では、露光手段の一例としてレーザ露光装置26を用いたが、露光手段の一例としてLED(Light Emitting Diode)アレイを用いたもの、有機EL(Electro-Luminescence)を用いたものなどを用いてもよい。
<画像形成動作の説明>
画像形成装置1では、パーソナルコンピュータ(PC)や画像読取装置(スキャナ)などから画像データを取得し、取得した画像データに対して予め定められた画像処理を施して、各色毎に分解された画像データ(各色画像データ)を生成する。そして、生成した各色画像データを画像形成プロセス部20のレーザ露光装置26に供給する。
その間、感光体ドラム31は帯電ロール32により帯電される。そして、レーザ露光装置26は、各画像形成ユニット30にて帯電された感光体ドラム31を、供給された各色画像データや各種制御信号に基づき点灯制御されたレーザ光で走査露光する。それにより、感光体ドラム31各々には各色の静電潜像が形成される。形成された静電潜像は各現像器33により現像され、各感光体ドラム31上には各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット30で形成された各色トナー像は、一次転写ロール42により、図1の矢印B方向に循環移動する中間転写ベルト41上に順次、一次転写される。それにより、中間転写ベルト41上には各色トナー像が重ね合わされた重畳トナー像が形成される。この重畳トナー像は、中間転写ベルト41の移動に伴って二次転写ロール40とバックアップロール49とが配置された二次転写部Tr2に向けて搬送される。
一方、画像形成装置1には複数の例えば用紙保持部71A,71Bが配置されている。そして、例えば操作入力パネル(不図示)からのユーザによる指示入力に基づき、例えば用紙保持部71Aに保持された用紙P1が取り出される。取り出された用紙P1は、搬送経路R1に沿って1枚ずつ搬送され、中間転写ベルト41上を重畳トナー像が二次転写部Tr2に搬送されるタイミングに合わせて二次転写部Tr2に搬送される。そして、二次転写部Tr2に形成された転写電界の作用により、重畳トナー像は用紙P1上に一括して二次転写される。
なお、二次転写部Tr2への用紙Pの搬送は、用紙保持部71A,71Bに保持された用紙P1,P2が搬送される搬送経路R1の他に、用紙Pへの両面印刷時に使用される両面搬送路R2や用紙Pを手差しする際に使用される手差し用紙保持部75からの搬送経路R3からも行われる。
その後、二次転写部Tr2にて各色トナー像が静電転写された用紙P1は、中間転写ベルト41から剥離され、定着装置25に向けて搬送される。定着装置25では、各色トナー像が用紙P1に定着される。そして定着画像が形成された用紙P1は、画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部79に搬出される。一方、二次転写後に中間転写ベルト41に付着しているトナー(転写残トナー)は、中間転写ベルト41に接触して配置されたベルトクリーナ45によって除去され、次の画像形成サイクルに備えられる。
このようにして、画像形成装置1での画像形成は、指定された枚数分だけ繰り返して実行される。
<位置ずれ制御の説明>
次に、各画像形成ユニット30で形成される各色トナー像に関する中間転写ベルト41上での位置ずれ制御(色ずれ制御、所謂「レジストレーションコントロール」)について説明する。
画像形成ユニット30各々に配置された感光体ドラム31は、通常、製造時の組み立て誤差や画像形成装置1内に設定される際のばらつきなどによって、それぞれにおける中間転写ベルト41との相対的な位置にばらつきが生じている。また、レーザ露光装置26に配置される走査光学系においても、製造時の組み立て誤差があり、さらには、環境温度の変動や機内昇温などによって走査光学系を構成するミラーなどに相対的な位置関係のずれが生じることもある。製造時の組み立て誤差や画像形成装置1内での設定ばらつきに関しては、画像形成装置1それぞれが固有に有するものであり、通常は、工場出荷前に各色トナー像の位置ずれが許容レベルの範囲内に収まるように調整される。しかし、環境温度の変動や機内昇温などに対応させるのは製造工程では困難であることから、本実施の形態の画像形成装置1では、上記のような各色トナー像に関する位置ずれ制御を行っている。
すなわち、本実施の形態の画像形成装置1においては、機内温度が予め定められた温度を超えて変動した場合や、画像形成動作が予め定められた枚数分のサイクルを超えた場合などに、各色トナー像に関する中間転写ベルト41上での位置ずれを許容レベル内に調整し、画像における色ずれの発生を抑制するための制御(位置ずれ制御、色ずれ制御、レジストレーションコントロール)を行っている。
<位置ずれ制御を実行するための構成の説明>
次の図2は、位置ずれ制御を実行するための構成を説明する図である。図2に示したように、本実施の形態の画像形成装置1では、二次転写部Tr2(二次転写ロール40)からみて中間転写ベルト41の移動方向上流側であって、黒の画像形成ユニット30Kに配置された感光体ドラム31よりも下流側に、第1の検出手段の一例としての第1の位置検出センサ部80と第2の検出手段の一例としての第2の位置検出センサ部90とを配置している。この第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90それぞれは、中間転写ベルト41の移動方向に直交する方向の両端部側に配置されている。例えば、レーザ露光装置26によって感光体ドラム31上において走査露光が開始される領域と対向する中間転写ベルト41上の端部領域に第1の位置検出センサ部80が配置され、走査露光が終了する領域と対向する中間転写ベルト41上の端部領域に第2の位置検出センサ部90が配置されている。
主制御部60は、画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kに対し、中間転写ベルト41上の第1の位置検出センサ部80が対向する一方の端部側の領域(第1の位置)に第1の画質調整用パターンT1を形成し、必要に応じて第2の位置検出センサ部90が対向する他方の端部側の領域(第2の位置)に第2の画質調整用パターンT2を形成するように指示する。そして、第1の位置検出センサ部80が第1の画質調整用パターンT1を読み取り、第2の位置検出センサ部90が第2の画質調整用パターンT2を読み取って、各画質調整用パターンの位置に関する検出信号を主制御部60に送る。
主制御部60は、第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90からの検出信号に基づいて各画像形成ユニット30に対する主走査方向および副走査方向の露光タイミングを補正するための制御信号を生成する。そして、レーザ露光装置26のレーザドライバ29に対し、この制御信号を送信する。
<第1の位置検出センサ部の構成の説明>
次に、第1の位置検出センサ部80における第1の画質調整用パターンT1を読み取る読取機能部の構成について説明する。
図3は、第1の位置検出センサ部80における第1の画質調整用パターンT1を読み取る読取機能部の構成を説明する図である。図3に示したように、第1の位置検出センサ部80は、中間転写ベルト41のトナー像保持面を照射する第1のLED(Light Emitting Device)81および第2のLED82を備えている。また、第1の位置検出センサ部80は、これら第1のLED81および第2のLED82にて照射された中間転写ベルト41および中間転写ベルト81上に形成された第1の画質調整用パターンT1からの反射光を受光し、受光量に応じた強度の電流値を出力するPD(Photo Diode)83を備えている。
これら第1のLED81、第2のLED82、およびPD83は、下向きの開口を有するケース84にて、中間転写ベルト41の移動方向に直交する方向に配列されるように収容されている。そして、第1のLED81による照射光は、ケース84に設けられた第1の射出スリット84aを通過し、中間転写ベルト41の表面を例えば70°の角度で照らすように構成されている。また、ケース84には、第2のLED82からの照射光を中間転写ベルト41表面へと導く第2の射出スリット84bも設けられている。第2のLED82による照射光は、中間転写ベルト41を例えば135°の角度で照らすように構成されている。さらに、ケース84には、中間転写ベルト41および中間転写ベルト41表面に形成された第1の画質調整用パターンT1(画質調整用トナー像)からの反射光をPD83に向けて通過させるための入射スリット84cも設けられている。入射スリット84cは、中間転写ベルト41の表面に対し例えば110°の方向に設けられている。したがって、PD83には、第1のLED81による照射光のうち、中間転写ベルト41および第1の画質調整用パターンT1で正反射した反射光(正反射光)が入射することになる。一方、このPD83には、第2のLED82による照射光のうち、中間転写ベルト41および第1の画質調整用パターンT1で拡散した反射光(拡散反射光)が入射することになる。例えば黒のトナー像では、トナーによる光の吸収が大きいため、拡散光だけでは受光量が不充分となるおそれがある。このため、本実施の形態に係る第1の位置検出センサ部80では、それぞれ取り付け角度を異ならせた第1のLED81および第2のLED82を光源として用いている。なお、入射スリット84cの内部には、入射光をPD83の受光面に集光させるためのレンズ85が装着されている。また、入射スリット84cの開口は例えばφ0.8に設定されている。
このように、第1の位置検出センサ部80は、第1のLED81による照射光のうちの第1の画質調整用パターンT1からの正反射光と、第2のLED82による照射光のうちの第1の画質調整用パターンT1からの拡散反射光とをPD83に入射させることで、黒トナーを含めた各色トナーからなる第1の画質調整用パターンT1を精度良く検出することができる。その一方で、光源が2個必要であることや、中間転写ベルト41の表面に対する角度設定が異なる第1の射出スリット84aおよび第2の射出スリット84bを形成する必要があることなどから、第1の位置検出センサ部80の製造コストは高価なものとなる。
<第2の位置検出センサ部の構成の説明>
次に、第2の位置検出センサ部90における第2の画質調整用パターンT2を読み取る読取機能部の構成について説明する。
図4は、第2の位置検出センサ部90における第2の画質調整用パターンT2を読み取る読取機能部の構成を説明する図である。図4に示したように、第2の位置検出センサ部90は、中間転写ベルト41のトナー像保持面を照射するLED91と、LED91にて照射された中間転写ベルト41および中間転写ベルト81上に形成された第2の画質調整用パターンT2からの反射光を受光し、受光量に応じた強度の電流値を出力するPD93とを備えている。
これらLED91およびPD93は、下向きの開口を有するケース94にて中間転写ベルト41の移動方向に直交する方向に配列するように収容されている。そして、LED91による照射光は、ケース94に設けられた第1の射出スリット94aを通過し、中間転写ベルト41の表面を例えば70°の角度で照らすように構成されている。また、ケース94には、中間転写ベルト41および中間転写ベルト41表面に形成された第2の画質調整用パターンT2(画質調整用トナー像)からの反射光をPD93に向けて通過させるための入射スリット94cも設けられている。入射スリット94cは、中間転写ベルト41の表面に対し例えば110°の方向に設けられている。したがって、PD93には、LED91による照射光のうち、中間転写ベルト41および第2の画質調整用パターンT2で正反射した反射光が入射することになる。なお、入射スリット94cの内部には、入射光をPD93の受光面に集光させるためのレンズ95が装着されている。また、入射スリット94cの開口は例えばφ0.8に設定されている。
このように、第2の位置検出センサ部90は、LED91による照射光のうちの第2の画質調整用パターンT2からの正反射光をPD93に入射させることで、各色トナーからなる第2の画質調整用パターンT2を検出する。そのため、第2の画質調整用パターンT2に関する検出精度は、拡散光を用いない分だけ、第1の位置検出センサ部80による第1の画質調整用パターンT1に関する検出精度よりも低下する。その一方で、光源が1個であることや、中間転写ベルト41の表面に対する角度設定が射出スリット94aおよび入射スリット94cとで中間転写ベルト41の法線(図中一点鎖線)に関して対称に形成すればよいことなどから、第2の位置検出センサ部90の製造コストは低廉なものとなる。
<位置ずれ制御を実行する主制御部などの機能の説明>
続いて、位置ずれ制御を実行する主制御部60、第1の位置検出センサ部80、および第2の位置検出センサ部90の機能について説明する。
図5は、主制御部60、第1の位置検出センサ部80、および第2の位置検出センサ部90の機能を説明するブロック図である。なお、図5においては、主制御部60が実行する複数の制御のうち、上述した位置ずれ制御に関連するブロックのみを示している。
主制御部60は、画像形成装置1による画像形成動作、位置ずれ制御などを制御する際の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)61と、CPU61が実行する画像形成動作および位置ずれ制御などを制御するためのソフトウェアプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)63と、各種カウンタ値やプログラム実行中に発生する一時的なデータを格納するRAM(Random Access Memory)62とを備えている。なお、本実施の形態では、CPU61が補正手段として機能している。
また、主制御部60は、CPU61からの命令に基づいて実際の画像形成動作における画像情報や、第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2を形成するための画像情報を出力する画像出力手段の一例としての画像出力回路64と、第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2を形成するための画像情報(制御用マークの画像データ)を予め記憶した記憶手段の一例としての画質調整用パターンデータ記憶部65とを備えている。この画像出力回路64からは、各画像形成ユニット30に対応するレーザ露光装置26に対して、実際の画像形成動作における画像情報や第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2を形成するための画像情報が出力される。ここでの画像出力回路64と画質調整用パターンデータ記憶部65とは、指標形成手段として機能する。
さらに、主制御部60は、第1の位置検出センサ部80に設けられた第1のLED81および第2のLED82の点灯を制御する第1光源駆動回路66と、第2の位置検出センサ部90に設けられたLED91の点灯を制御する第2光源駆動回路67とを備えている。
一方、第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90は、上記図3,4にそれぞれ示した第1の画質調整用パターンT1や第2の画質調整用パターンT2を読み取る読取機能部の他に、検出回路89,99をそれぞれ備えている。検出回路89,99それぞれは、PD83,PD93(図2参照)から出力される受光量に応じた電流値を、その大きさに対応する電圧値に変換し、さらには増幅させてセンサ出力信号を生成する。そして、生成したセンサ出力信号の最大値を検知してピーク検知信号をさらに生成し、これを主制御部60に出力する。
<第1の画質調整用パターンの説明>
次の図6は、主制御部60の画像出力回路64によって画質調整用パターンデータ記憶部65から読み出され、各画像形成ユニット30によって中間転写ベルト41上に形成された第1の画質調整用パターンT1の一例を示す図である。図6に示したように、第1の画質調整用パターンT1は、各色毎の制御用マークM1Y,M1M,M1C,M1K(以下、「制御用マークM1」とも総称する)が、中間転写ベルト41の移動方向に、基準となるシアン(C)の制御用マークM1Cを挟むように交互に並ぶように形成されている。また、各制御用マークM1は、中間転写ベルト41の移動方向(副走査方向:プロセス方向)およびこれと直交する方向(主走査方向:ラテラル方向)の双方に対して斜めに交わることで略「く」の字を形成する第1の辺Maおよび第2の辺Mbで構成されている。そして、これら第1の辺Maおよび第2の辺Mbは、プロセス方向およびラテラル方向に対してそれぞれ45°の傾斜角度を有しており、第1の辺Maおよび第2の辺Mbは角度90°で交差している。このような構成により、第1の画質調整用パターンT1は、後段の図10を用いて説明するように、主走査方向(ラテラル方向)および副走査方向(プロセス方向)双方の位置ずれ量を検出する構成を持った第1の位置ずれ補正用指標(マーク)として機能する。
なお、本実施の形態の第1の画質調整用パターンT1では、Cの制御用マークM1Cを基準とする構成としたが、他の色(Y,M,K)の制御用マーク(M1Y,M1M,M1K)を基準とする構成の第1の画質調整用パターンT1を採用してもよい。
また、本実施の形態における黒(K)の制御用マークM1Kを構成する色である「黒」としては、濃いダークグレイやマットブラック、濃い墨色などといった「黒に準ずる無彩色」をも含むものである。
また、後段で説明する第2の画質調整用パターンT2についても同様である。
<第1の位置検出センサ部の動作の説明>
続いて、第1の画質調整用パターンT1を読み取る第1の位置検出センサ部80の動作について説明する。
図7は、第1の位置検出センサ部80が生成する信号を説明するタイミングチャートである。図7(a)は、第1の位置検出センサ部80のPD83が受光する第1の画質調整用パターンT1からの正反射光成分の反射光強度、(b)は、第1の位置検出センサ部80のPD83が受光する第1の画質調整用パターンT1からの拡散反射光成分の反射光強度、(c)は、(a)の正反射光成分と(b)の拡散反射光成分とが合成されることで生成されるパターン検出信号、(d)は、第1の位置検出センサ部80がパターン検出信号の最小値(ピーク)を検知することで出力するピーク検知信号をそれぞれ示している。
図7に示したように、各画像形成ユニット30によって中間転写ベルト41上に形成された第1の画質調整用パターンT1を構成する各制御用マークM1は、中間転写ベルト41の循環移動に伴って第1の位置検出センサ部80との対向位置を通過し、第1の位置検出センサ部80に配置されたPD83(図3参照)の視野領域R1を横切ることになる。その際に、視野領域R1内には、まず、制御用マークM1の第1の辺Maが進入してくることになる。視野領域R1内に制御用マークM1の第1の辺Maが進入すると、第1の位置検出センサ部80のPD83には、制御用マークM1(第1の辺Ma)からの反射光が入射される。この場合に、制御用マークM1からの反射光の正反射光成分の反射光強度は、図7(a)に示したプロファイルで変動する。
すなわち、視野領域R1内に制御用マークM1の第1の辺Maが進入すると、第1の位置検出センサ部80のPD83には制御用マークM1(第1の辺Ma)からの反射光が入射される。この場合の制御用マークM1からの正反射光成分(図7(a))の反射光強度は、視野領域R1と制御用マークM1(第1の辺Ma)との重複が開始される時点から変化を開始し、制御用マークM1(第1の辺Ma)が移動して視野領域R1に含まれる制御用マークM1(第1の辺Ma)の面積すなわち視野領域R1と第1の辺Maとの重複面積が拡大していくことで低下する。そして、視野領域R1が第1の辺Maによってほぼ覆われる時点において、正反射光成分の反射光強度はピーク(最小値)となる。その後、正反射光成分の反射光強度は、制御用マークM1(第1の辺Ma)が移動して視野領域R1と第1の辺Maとの重複面積が減少していくことで上昇し、制御用マークM1(第1の辺Ma)との重複が終了する時点にて最大となる。
さらに制御用マークM1が移動し、PD83の視野領域R1に制御用マークM1の第2の辺Mbが進入すると、正反射光成分が再び、第1の辺Maと同様に変化する。
このように、各制御用マークM1からの正反射光成分は、制御用マークM1による光の吸収により、視野領域R1との重複面積が増加するに従って小さくなり、重複面積が減少するに従って大きくなるプロファイル(反射光強度の時間経過)を有する。
一方、拡散反射光成分は図7(b)に示したプロファイルで変動する。すなわち、拡散反射光成分は拡がりを有するため、拡散反射光成分の反射光強度は、視野領域R1と制御用マークM1(第1の辺Maや第2の辺Mb)との重複が開始される時点よりも以前から変化を開始し、視野領域R1と制御用マークM1との重複面積が拡大していくことで上昇する。そして、視野領域R1が制御用マークM1によってほぼ覆われる時点において、拡散反射光成分の反射光強度はピーク(最大値)となる。そしてその後、拡散反射光成分は、制御用マークM1(第1の辺Maや第2の辺Mb)が移動して視野領域R1との重複面積が減少していくことで反射光強度が低下し、制御用マークM1との重複が終了する時点以後において最小となる。
このように、制御用マークM1からの拡散反射光成分は、視野領域R1との重複面積が増加するに従って大きくなり、重複面積が減少するに従って小さくなるプロファイルを有する。
なお、Kの制御用マークM1Kに関しては、黒のトナーによる光の吸収が大きいため、拡散反射光成分の反射光強度は極めて小さい。そのため、次に述べるKの制御用マークM1Kに関するパターン検出信号は、正反射光成分とほぼ同様のプロファイルを形成する。
このような制御用マークM1からの正反射光成分および拡散反射光成分に関する反射光強度の上昇/下降が、各制御用マークM1毎に繰り返される。そして、図7(c)に示したように、第1の位置検出センサ部80にて制御用マークM1からの正反射光成分(図7(a))と拡散反射光成分(図7(b))とが合成されて生成されるパターン検出信号は、第1の辺Maの太さ方向の中心位置がPD83の視野領域R1の中心位置にほぼ合致した位置と、第2の辺Mbの太さ方向の中心位置がPD83の視野領域R1の中心位置にほぼ合致した位置とにおいて最小となるプロファイルを形成する。
それにより、第1の位置検出センサ部80の検出回路89(図5参照)は、図7(d)に示したように、パターン検出信号における瞬間的な最小値(ピーク)を検出し、この最小値が生じる瞬間に同期させてローレベル(「L」)からハイレベル(「H」)に立ち上がるピーク検知信号を生成する。これにより、ピーク検知信号の立ち上がりエッジ部分が制御用マークM1の第1の辺Maまたは第2の辺Mbのほぼ中心位置を示していることになり、第1の位置検出センサ部80は、かかる第1の辺Maおよび第2の辺Mbの位置を検出する。そして、第1の位置検出センサ部80は、生成したピーク検知信号を主制御部60に出力する。
この場合に、第1の画質調整用パターンT1を構成する各色毎の制御用マークM1Y,M1M,M1C,M1Kとして、画像濃度(画像面積率Cin(Input Coverage))が例えば100%、75%、50%、25%のものからなる図6に示したような制御用マークM1の複数の組み合わせ(ここでは4組)を中間転写ベルト41の移動方向(副走査方向)に沿って連続的に形成し、第1の位置検出センサ部80がこれらの画像濃度を検出するように構成してもよい。それにより、主制御部60は、第1の位置検出センサ部80による各色の制御用マークM1の各画像面積率Cin毎の検出結果に基づいて、各色の制御用マークM1の画像濃度と、予め定められている濃度目標値との誤差を演算する。そして、主制御部60は、各色のレーザ露光装置26におけるレーザパワーの補正量を演算し、得られた補正量に基づいてレーザパワーの設定を行う。これによって、各画像形成ユニット30によって形成される各色トナー像の画像濃度は、その時点での環境条件などの影響をふまえたものに調整される。このことにより、各単色トナー像を重ね合わせて形成されるフルカラー画像の色再現や階調性は高精度なものなる。
<第2の画質調整用パターンの説明>
次の図8は、主制御部60の画像出力回路64によって画質調整用パターンデータ記憶部65から読み出され、各画像形成ユニット30によって中間転写ベルト41上に形成された第2の画質調整用パターンT2の一例を示す図である。図8に示したように、第2の画質調整用パターンT2は、各色毎の制御用マークM2Y,M2M,M2C,M2K(以下、「制御用マークM2」とも総称する)が、中間転写ベルト41の移動方向に、基準となるシアン(C)の制御用マークM2Cを挟むように交互に並ぶように形成されている。また、各制御用マークM2は、中間転写ベルト41の移動方向(副走査方向:プロセス方向)と直交する方向(主走査方向:ラテラル方向)に沿って形成された「一」の字形状で構成されている。それにより、第2の画質調整用パターンT2は、後段において説明するように、副走査方向(プロセス方向)の位置ずれ量を検出する構成を持った第2の位置ずれ補正用指標(マーク)として機能する。
<第2の位置検出センサ部の動作の説明>
続いて、第2の画質調整用パターンT2からの正反射光を読み取る第2の位置検出センサ部90の動作について説明する。
図9は、第2の位置検出センサ部90が生成する信号を説明するタイミングチャートである。図9(a)は、第2の位置検出センサ部90が第2の画質調整用パターンT2からの正反射光を読み取ることで生成するパターン検出信号、(b)は、第2の位置検出センサ部90がパターン検出信号の最小値(ピーク)を検知することで出力するピーク検知信号をそれぞれ示している。
図9(a)に示したように、各画像形成ユニット30によって中間転写ベルト41上に形成された第2の画質調整用パターンT2を構成する各制御用マークM2は、中間転写ベルト41の回転駆動に伴って第2の位置検出センサ部90との対向位置を通過し、第2の位置検出センサ部90に配置されたPD93(図4参照)の視野領域R2を横切ることになる。その際に、視野領域R2内に制御用マークM2が進入してくることになるため、第2の位置検出センサ部90の検出回路99(図5参照)がPD93からの出力信号に基づいて生成するパターン検出信号(図9(a))は変化を開始する。さらに制御用マークM2が移動すると、視野領域R2に含まれる制御用マークM2の面積すなわち視野領域R2と制御用マークM2との重複面積が拡大していくので、パターン検出信号は徐々に減少する。そして、視野領域R2が制御用マークM2によって略覆われる位置において、パターン検出信号は最小値(ピーク)となる。
制御用マークM2の太さは、PD93の視野領域R2の直径よりもわずかに小さく設定されている。このため、制御用マークM2のパターン検出信号を最小とする位置を通り過ぎると、その後は視野領域R2と制御用マークM2との重複面積が減少していき、パターン検出信号は徐々に上昇する。そして、制御用マークM2がPD93の視野領域R2から完全に脱した位置において、パターン検出信号は再び最大となる。
このようなパターン検出信号の上昇/下降が、各制御用マークM2毎に繰り返される。そして、図9(b)に示したように、制御用マークM2の太さ方向の中心位置がPD93の視野領域R2の中心位置に合致した位置と、制御用マークM2の太さ方向の中心位置がPD93の視野領域R2の中心位置に合致した位置とにおいて、パターン検出信号における瞬間的な最小値(ピーク)が発生する。それにより、第2の位置検出センサ部90の検出回路99(図5参照)は、パターン検出信号における瞬間的な最小値(ピーク)を検出し、この最小値が生じる瞬間に同期させてローレベル(「L」)からハイレベル(「H」)に立ち上がるピーク検知信号を生成する。これにより、ピーク検知信号の立ち上がりエッジ部分が制御マークM2の中心位置を示していることになり、第2の位置検出センサ部90は、かかる制御マークM2の位置を検出する。そして、第2の位置検出センサ部90は、生成したピーク検知信号を主制御部60に出力する。
<第1の位置検出センサ部による位置ずれ量の検出についての説明>
次に、第1の位置検出センサ部80による位置ずれ量の検出について説明する。
図10は、第1の画質調整用パターンT1を用いた位置ずれ量の検出方法を説明する図である。
上記図6を用いて説明したように、第1の画質調整用パターンT1は、主走査方向(ラテラル方向)および副走査方向(プロセス方向)双方のずれ量を検出するための第1の辺Maおよび第2の辺Mbを備えた構成を有している。そして、上記図7を用いて説明したように、第1の位置検出センサ部80は、第1の画質調整用パターンT1を構成する各制御用マークM1の第1の辺Maおよび第2の辺Mbの位置を検出する。ここで図10では、実線で示した制御用マークM1を今回の検出対象とし、破線で示した制御用マークM1′を理想状態の位置に形成されたもの(以下、「理想状態の制御用マークM1′」)とする。
図10に示したように、中間転写ベルト41上に予め設定されている基準位置から第1の辺Maの検出位置Aまでの距離をDA、基準位置から第2の辺Mbの検出位置Bまでの距離をDBとすると、制御用マークM1の主走査方向(ラテラル方向)のずれ量(以下、「主走査ずれ量」)Lerrは、第1の辺Maと第2の辺Mbとが対称に形成されていることから、DAとDBとの差に対応する。すなわち、理想状態の制御用マークM1′(図10の破線)では第1の辺Maが検出位置A′で検出され、第2の辺Mbが検出位置B′で検出されるとして、この場合のDAとDBとの差をDWとすると、主走査ずれ量Lerr(1)は、以下の(1)式によって求められる。
Lerr(1)=((DB−DA−DW)×0.5 )× tanθ……(1)
ここで、θは、第1の辺Maおよび第2の辺Mbが副走査方向となす角度であり、本実施の形態では45°である。また、DWは、理想状態の制御用マークM1′の主走査方向中間位置に第1の位置検出センサ部80のPD83の視野領域R1が設置されているとして、第1の辺Maまたは第2の辺Mbの長さにcosθを乗じることで算出される。
また、制御用マークM1の副走査方向(プロセス方向)のずれ量(以下、「副走査ずれ量」)Perrについても、DAとDBとを基に求められる。すなわち、理想状態の制御用マークM1′を検出した場合の検出位置A′と検出位置B′との中間位置をC′、上記の基準位置から中間位置C′までの距離をDPとすると、副走査ずれ量Perr(1)は、第1の辺Maと第2の辺Mbとが対称に形成されていることから、以下の(2)式によって求められる。
Perr(1)=0.5×(DA+DB)−DP……(2)
なお、理想状態の制御用マークM1′における基準位置から第1の辺Maの検出位置A′までの距離をDA′、基準位置から第2の辺Mbの検出位置B′までの距離をDB′とすると、DP=(DA′+DB′)/2である。
実際には、第1の位置検出センサ部80は、第1の辺Maの検出位置Aおよび第2の辺Mbの検出位置Bにおけるピーク検知信号を主制御部60に出力する。これにより、主制御部60は、第1の位置検出センサ部80から検出位置Aおよび検出位置Bでのピーク検知信号を受信するタイミングを用いて主走査ずれ量Lerr(1)および副走査ずれ量Perr(1)を算出する。すなわち、主制御部60は、検出位置Aおよび検出位置Bでのピーク検知信号の受信タイミングを、それぞれ基準位置からの時間TA,TBとして計測する。ここで、中間転写ベルト41の移動速度(プロセス速度)をVとすると、DA=TA×V、DB=TB×Vとなる。また、中間転写ベルト41が距離DWを移動するのに要する時間TWは、第1の辺Maまたは第2の辺Mbの長さにcosθを乗じたものをプロセス速度Vで除算することで得られる。さらには、θ=45°であることから、tanθ=1である。
そのため、主制御部60は、基準位置を基準とした検出位置Aおよび検出位置Bでのピーク検知信号の受信タイミングTA,TBを用いて、主走査ずれ量Lerr(1)を次の(3)式、副走査ずれ量Perr(1)を(4)式によって求めることとなる。
Lerr(1)=(TB−TA−TW)×V×0.5……(3)
Perr(1)=(0.5×(TA+TB)−TP)×V……(4)
ここでの時間TPは、基準位置から上記の中間位置C′までの距離DPを中間転写ベルト41が移動するのに要する時間であり、TP=(DA′+DB′)/2Vである。
このように、本実施の形態の画像形成装置1では、第1の画質調整用パターンT1において主走査方向(ラテラル方向)および副走査方向(プロセス方向)双方のずれ量を検出するための第1の辺Maと第2の辺Mbとからなる制御用マークM1を形成する。さらには、このような第1の画質調整用パターンT1を予め定められた位置(例えば、感光体ドラム31上に走査露光が開始される領域と対向する中間転写ベルト41上の端部領域)に配置された第1の位置検出センサ部80により検出する。さらには、主制御部60は、(3)式および(4)式によって、各色毎の制御用マークM1Y,M1M,M1C,M1Kに関し、理想状態の制御用マークM1′を基準とした主走査ずれ量Lerr(1)および副走査ずれ量Perr(1)を求める。そして、主制御部60は、例えば、制御用マークM1Y,M1M,M1Kについて、基準となるシアン(C)の制御用マークM1Cとの相対的な主走査ずれ量Lerr(1)′および副走査ずれ量Perr(1)′を算出する。
<第2の位置検出センサ部による位置ずれ量の検出についての説明>
次に、第2の位置検出センサ部90による位置ずれ量の検出について説明する。
上記図7を用いて説明したように、第2の画質調整用パターンT2は、副走査方向(プロセス方向)のずれ量を検出するための構成を備えた制御用マークM2を有している。そして、上記図9を用いて説明したように、第2の位置検出センサ部90は、第2の画質調整用パターンT2を構成する各制御用マークM2の位置を検出し、各制御用マークM2でのピーク検知信号を主制御部60に出力する。主制御部60は、各制御用マークM2に関するピーク検知信号の受信タイミングを用いて、例えば、制御用マークM2Y,M2M,M2Kについて、基準となるシアン(C)の制御用マークM2Cとの相対的な副走査ずれ量Perr(2)′を求める。
すなわち、例えば各制御用マークM2Y,M2M,M2Kと制御用マークM2Cとの間におけるピーク検知信号の受信タイミングの時間間隔がT(=TY,TM,TK:図9参照)であった場合に、主制御部60は、各制御用マークM2(M2Y,M2M,M2K)における理想状態の時間間隔をT0として、制御用マークM2に関する相対的な副走査ずれ量Perr(2)′を次の(5)式によって算出する。
Perr(2)′=(T−T0)×V……(5)
<検出した位置ずれ量を用いて行う位置ずれ制御の説明>
主制御部60は、第1の位置検出センサ部80によって検出した主走査方向および副走査方向の双方の位置ずれ量、さらには必要に応じて第2の位置検出センサ部90によって検出した副走査方向の位置ずれ量を用いることで、これらのずれ量を是正するように、主走査方向および副走査方向における露光タイミングを補正するための制御信号を生成し、レーザ露光装置26のレーザドライバ29に対して送信する。
本実施の形態の画像形成装置1においては、例えば、画像形成装置1の主電源(不図示)がオンされた場合や画像形成装置1のフロントカバー(前扉)が開けられた場合などのように、画像形成装置1が実行した前回の画像形成動作から長い時間が経過し、画像形成装置1内の温度環境が変動していると想定される状況にある場合には、各色画像に位置ずれ(色ずれ)が発生している可能性があることから、精度の高い位置ずれ制御(以下、「第1の位置ずれ制御モード」:第1の位置ずれ補正形式)を実行する。すなわち、このような状況にある場合には、第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90の双方を用いた位置ずれ量の検出を行い、第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90双方によって検出した位置ずれ量に基づく位置ずれ制御を行う。そしてその際には、第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2を形成する感光体ドラム31の周方向(副走査方向)の範囲(以下、「検出範囲」)を、例えば感光体ドラム31の4回転分以上の範囲にするといったように広い領域の検出範囲(第1の長さ領域)を設定する。なお、この感光体ドラム31の周方向の検出範囲は、中間転写ベルト41上での中間転写ベルト41の移動方向に沿った長さ領域に対応するものである。
このような精度の高い第1の位置ずれ制御モードは、画像形成装置1の操作パネル(不図示)や画像形成装置1にLAN(Local Area Network)などの通信手段を介して接続されたパーソナルコンピュータ(PC)などからの指示があった場合など、ユーザが位置ずれ制御の実行を要求した場合も同様に実行する。
画像形成装置1には、例えば感光体ドラム31には偏心などがあり、また感光体ドラム31に駆動を伝達するギヤにはピッチムラなどが存在するために、中間転写ベルト41との相対的な関係における感光体ドラム31の位置(以下、「感光体ドラム31の相対位置」)は、感光体ドラム31の回転周期で変動している。これら感光体ドラム31の位置に変動をもたらすこととなる要因は、基本的には製造工程での組み立て精度や部品精度を高めることで極力抑え込まれるものではあるが、僅かながら残存してしまうものである。その結果、これらの要因による感光体ドラム31の相対位置の変動量は、第1の位置検出センサ部80や第2の位置検出センサ部90によって検出される位置ずれ量に上乗せされることから、検出される位置ずれ量は、その分だけ検出精度が低下する。その一方で、かかる要因に基づく感光体ドラム31の相対位置の変動は、感光体ドラム31の回転周期で連続的に増減する固有のプロファイル(増減特性)を形成するという特性を有している。そのため、感光体ドラム31の相対位置の変動量に関しては、感光体ドラム31における1回転乃至複数回転での平均をとることにより、これらは相殺(キャンセル)される。
そこで、第1の位置ずれ制御モードでは、第1の位置検出センサ部80による第1の画質調整用パターンT1についての検出範囲、さらには第2の位置検出センサ部90による第2の画質調整用パターンT2についての検出範囲を、感光体ドラム31の1回転を1単位として複数回だけ回転させた範囲としている。それにより、感光体ドラム31の相対位置に変動をもたらす要因を平均化することで相殺し、第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90による位置ずれ量の検出値を、環境温度の変動や機内昇温などの温度変動によって発生する位置ずれ量だけに起因するものとして算出する。このように、検出範囲として感光体ドラム31の回転量を増やすほど、感光体ドラム31の位置変動量を要因とする位置ずれ量の検出値における誤差は平均化されて相殺され、精度は高まる。そのため、上記のような精度の高い位置ずれ制御を実行する際には、検出範囲を例えば感光体ドラム31の4回転分以上の範囲に広く設定している。
ここで、上記した感光体ドラム31の相対位置の変動量を相殺するために、第1の位置ずれ制御モードにて形成する第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2は、中間転写ベルト41上における感光体ドラム31の1周期の長さに相当する範囲内にそれぞれ整数個の制御用マークM1,M2が配置されるように形成する。例えば、中間転写ベルト41上の感光体ドラム31の1/2周期の長さに相当する範囲毎に、上記図6に示した各色毎の制御用マークM1Y,M1M,M1C,M1Kが1組または複数組配置され、上記図8に示した各色毎のM2Y,M2M,M2C,M2Kが1組または複数組配置されるように形成する。それにより、第1の位置ずれ制御モードにおいて、感光体ドラム31の回転周期で連続的に増減する要因がもたらす誤差成分は相殺され、位置ずれ量の検出精度が向上する。次に述べる第2の位置ずれ制御モードにおいても同様である。
一方、本実施の形態の画像形成装置1においては、画像形成装置1が画像形成動作中である場合に、機内温度が予め定められた温度を超えて変動した場合や、画像形成動作が予め定められた枚数分のサイクルを超えた場合、さらには画像形成動作の継続時間が予め定められた時間を超えた場合、画像形成動作の待機時間が予め定められた時間を超えた場合などに実行する位置ずれ制御では、第1の位置検出センサ部80だけを用いた位置ずれ量の検出を行い、第1の位置検出センサ部80によって検出した位置ずれ量に基づく位置ずれ制御(以下、「第2の位置ずれ制御モード」:第2の位置ずれ補正形式)を行う。そしてその際には、第1の画質調整用パターンT1を形成する感光体ドラム31の周方向(副走査方向)の範囲(第2の長さ領域)を、第1の位置ずれ制御モードでの検出範囲(第1の長さ領域)よりも短い、例えば感光体ドラム31の2回転分程度の範囲にするといったように狭く設定する。
上記したように、画像形成装置1には感光体ドラム31の相対位置に変動をもたらすこととなる要因が存在する。そのため、このような画像形成動作中に実行する位置ずれ制御においても、第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2を形成する検出範囲を広く設定するほうが、高い精度の位置ずれ制御が実行される。しかし、画像形成動作中での位置ずれ制御において、検出範囲を広く設定し、それを第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90によって検出するとすれば、位置ずれ制御にかかる時間が長くなり、画像形成に関する生産性が低下する。また、第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2の双方を形成するので、トナー消費量も多くなる。その一方で、画像形成動作中であるので、画像形成装置1の主電源(不図示)をオンしたときのような前回の画像形成動作から長い時間が経過して機内温度が大きく変動しているという状況は、稀にしか発生しない。
そのため、画像形成動作中に機内温度が予め定められた温度を超えて変動した場合などに行う第2の位置ずれ制御モードでは、第1の画質調整用パターンT1だけを形成し、第1の位置検出センサ部80だけを用いてこれを検出する。さらには、第1の画質調整用パターンT1を形成する感光体ドラム31の周方向(副走査方向)の範囲を、上記の第1の位置ずれ制御モードを実行する場合よりは検出範囲が狭い、例えば感光体ドラム31の2回転分程度の範囲に設定する。そして、第1の位置検出センサ部80にて検出された主走査方向および副走査方向の位置ずれ量に基づいて主走査ずれ量Lerr(1)′および副走査ずれ量Perr(1)′を算出する。これにより、主走査方向および副走査方向の双方またはその一方に関する位置ずれ量の補正だけを行う簡易な位置ずれ制御を行う。
このように、第2の位置ずれ制御モードにおいては、主走査方向および副走査方向の双方またはその一方に関する位置ずれ量を許容範囲内に収める補正を行うとともに、画像形成に関する生産性の低下やトナー消費量の増加を抑制している。
これに対し、上記の画像形成装置1の主電源をオンした場合などに行う第1の位置ずれ制御モードでは、第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2を形成し、これらを第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90の双方を用いて検出する。さらには、第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2を形成する感光体ドラム31の周方向(副走査方向)の範囲を、例えば感光体ドラム31の4回転分以上の範囲にするといったように広く設定して、感光体ドラム31の回転周期で連続的に増減する要因がもたらす誤差成分の相殺精度を高めている。そして、第1の位置検出センサ部80にて検出された主走査方向および副走査方向の位置ずれ量に基づいて主走査ずれ量Lerr(1)′および副走査ずれ量Perr(1)′を算出し、第2の位置検出センサ部90にて検出された副走査方向の位置ずれ量に基づいて副走査ずれ量Perr(2)′を算出する。それにより、これらを用いて、主走査方向(ラテラル方向)および副走査方向(プロセス方向)双方のずれの補正だけでなく、副走査方向における傾きずれ(所謂「スキュー」)の補正を行い、精度の高い第1の位置ずれ制御モードを実行する。
ここで、本実施の形態の第2の位置検出センサ部90は、上記図8に示したように中間転写ベルト41の移動方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に沿って形成された「一」の字形状で構成された各制御用マークM2を読み取り、主制御部60は、その検出結果に基づいて各制御用マークM2Y,M2M,M2Kに関する制御用マークM2Cを基準とした相対的な副走査ずれ量Perr(2)′を算出する(上記(5)式参照)。そのため、本実施の形態では、上記した精度の高い第1の位置ずれ制御モードを実行するに際して、主走査方向および副走査方向の位置ずれ量の補正と、副走査方向における傾きずれの補正を行うことになる。
上記図4に示したように、第2の位置検出センサ部90は、PD93には中間転写ベルト41および第2の画質調整用パターンT2で正反射した反射光が入射するように構成されている。それにより、トナー像の色によっては第2の画質調整用パターンT2に関する検出精度は第1の位置検出センサ部80よりも低下し、特にPD93の視野領域R2に対して角度を持って進入する斜め線に対する検出精度が低下する。その一方で、光源が1個であることなどから、第2の位置検出センサ部90は安価に入手可能である。そこで、本実施の形態の第2の位置検出センサ部90では、PD93の視野領域R2に対して略平行に進入する制御用マークM2からなる第2の画質調整用パターンT2を読み取るように設定して、副走査ずれ量Perr(2)′だけを検出するようにしている。
なお、第2の位置検出センサ部90として、上記図3に示した第1の位置検出センサ部80のように、第2の画質調整用パターンT2からの正反射した反射光と拡散した反射光との双方を用いて検出する構成のものを用いてもよい。この場合には、図11(第2の画質調整用パターンT2の他の例を示す図)に示したように、中間転写ベルト41の移動方向(副走査方向)に対して斜め45°の角度方向に傾斜して形成された制御用マークM2からなる第2の画質調整用パターンT2を用いてもよい。これにより、第2の位置検出センサ部90での検出結果から、主制御部60により主走査ずれ量Lerr(2)′が算出される。その結果として、この場合には、上記した精度の高い第1の位置ずれ制御モードを実行するに際しては、主走査方向および副走査方向の位置ずれ量の補正と、主走査方向の倍率ずれの補正とを行うことになる。
また、図12(第2の画質調整用パターンT2の他の例を示す図)に示したように、中間転写ベルト41の移動方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に沿って形成された「一」の字形状で構成された制御用マークM21(制御用マークM21Y,M21M, M21C,M21K)と、中間転写ベルト41の移動方向(副走査方向)に対して斜め45°の角度方向に傾斜して形成された制御用マークM22(制御用マークM22Y,M22M, M22C,M22K)との双方からなる第2の画質調整用パターンT2を用いてもよい。これにより、第2の位置検出センサ部90での検出結果から、主制御部60により主走査ずれ量Lerr(2)′と副走査ずれ量Perr(2)′とが算出される。その結果として、この場合には、上記した精度の高い第1の位置ずれ制御モードを実行するに際して、主走査方向および副走査方向の位置ずれ量の補正と、副走査方向における傾きずれおよび主走査方向の倍率ずれの補正とを行うことになる。
ところで、第1の位置検出センサ部80にて検出する第1の画質調整用パターンT1に関し、第1の位置ずれ制御モードを実行する場合と第2の位置ずれ制御モードを実行する場合とにおいて異なる形態の画質調整用パターンを用いてもよい。例えば、第2の位置ずれ制御モードを実行するに際し、トナー消費量の更なる削減を図るために、第1の画質調整用パターンT1の大きさを第1の位置ずれ制御モードを実行する場合よりも小さく形成するように設定してもよい。さらには、第1の位置ずれ制御モードを実行する場合の第1の画質調整用パターンT1よりも線幅を細く形成するように設定してもよい。また、例えば第2の位置ずれ制御モード時には、各色トナー像の画像濃度の調整を行わないように設定し、第2の画質調整用パターンT2を構成する各色毎の制御用マークM1の画像濃度(画像面積率Cin)を例えば50%のもので形成するように設定してもよい。すなわち、第1の位置ずれ制御モードを実行する際に使用する第1の画質調整用パターンT1よりもトナー消費量が少なく、かつ主走査方向および副走査方向の位置ずれ量を検出できる形態のものであれば、如何なる画質調整用パターンも第2の位置ずれ制御モードを実行する際に使用する第1の画質調整用パターンT1として使用してもよい。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置1では、例えば画像形成装置1での前回の画像形成動作から時間が経過し、温度環境が変動していると想定される状況にある場合には、第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90の双方を用い、第1の画質調整用パターンT1および第2の画質調整用パターンT2を形成する感光体ドラム31の周方向(副走査方向)の範囲を広く設定した第1の位置ずれ制御モードを実行する。それにより、主走査方向および副走査方向の位置ずれ量の補正だけでなく、第1の位置検出センサ部80および第2の位置検出センサ部90の双方による位置ずれ量の検出値を用いて主走査方向の倍率ずれおよび副走査方向における傾きずれの何れかの補正を行う。また、画像形成動作中に機内温度が予め定められた温度を超えて変動した場合などには、第1の位置検出センサ部80だけを用い、第1の画質調整用パターンT1を形成する感光体ドラム31の周方向(副走査方向)の範囲を狭く設定した第2の位置ずれ制御モードを実行する。それにより、主走査方向および副走査方向の双方またはその一方に関する位置ずれ量の補正だけを行う簡易な位置ずれ制御を行う。このように、画像形成装置1の動作状況に応じて異なるモードの位置ずれ制御を行うことで、各色トナー像の位置ずれの調整と、画像形成に関する生産性の低下やトナー消費量の増加を抑制することの両立を図っている。
1…画像形成装置、26…レーザ露光装置、30(30Y,30M,30C,30K)…画像形成ユニット、41…中間転写ベルト、60…主制御部、80…第1の位置検出センサ部、90…第2の位置検出センサ部

Claims (1)

  1. 各色の画像を形成する複数の画像形成部と、
    前記複数の画像形成部各々にて形成された前記各色の画像が順に直接転写されるか、または当該画像が順に転写される記録材を搬送する転写体と、
    前記複数の画像形成部により前記転写体上の第1の位置に第1の位置ずれ補正用指標を順次形成し、当該転写体上の第2の位置に当該第1の位置ずれ補正用指標とは異なる第2の位置ずれ補正用指標を順次形成する指標形成手段と、
    前記転写体上の前記第1の位置に対向して配置され、前記第1の位置ずれ補正用指標を検出する第1の検出手段と、
    前記転写体上の前記第2の位置に対向して配置され、前記第2の位置ずれ補正用指標を検出する第2の検出手段と、
    前記複数の画像形成部により前記転写体の移動方向に沿った第1の長さ領域に前記第1の位置ずれ補正用指標および前記第2の位置ずれ補正用指標を形成し、前記第1の検出手段による当該第1の位置ずれ補正用指標についての検出結果と前記第2の検出手段による当該第2の位置ずれ補正用指標についての検出結果との双方に基づき位置ずれ補正を行う第1の位置ずれ補正形式と、当該第1の長さ領域よりも短い第2の長さ領域にて当該第1の位置ずれ補正用指標を形成し、当該第1の検出手段による当該第1の位置ずれ補正用指標についての検出結果に基づき位置ずれ補正を行う第2の位置ずれ補正形式との何れかにより、前記複数の画像形成部にて形成される前記各色の画像の位置ずれを補正する補正手段と
    を備え、
    前記指標形成手段は、前記複数の画像形成部にて形成される前記各色の画像の主走査方向および副走査方向の双方についての位置ずれ量を検出するための前記第1の位置ずれ補正用指標を形成し、当該各色の画像の主走査方向および副走査方向の何れか一方についての位置ずれ量を検出するための前記第2の位置ずれ補正用指標を形成し、
    前記補正手段は、前記第1の位置ずれ補正形式を実行することにより前記複数の画像形成部にて形成される前記各色の画像での前記主走査方向および前記副走査方向の双方または何れか一方についての位置ずれと、当該副走査方向における傾きおよび当該主走査方向における倍率の何れか一方とを補正し、前記第2の位置ずれ補正形式を実行することにより当該各色の画像での当該主走査方向および当該副走査方向の双方または何れか一方についての位置ずれを補正することを特徴とする画像形成装置。
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