JP4714203B2 - 防護ネットの施工方法 - Google Patents

防護ネットの施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4714203B2
JP4714203B2 JP2007280873A JP2007280873A JP4714203B2 JP 4714203 B2 JP4714203 B2 JP 4714203B2 JP 2007280873 A JP2007280873 A JP 2007280873A JP 2007280873 A JP2007280873 A JP 2007280873A JP 4714203 B2 JP4714203 B2 JP 4714203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
net
rope
protective net
pulley
suspension
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007280873A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009108557A (ja
Inventor
敬之 ▲高▼浦
純一 松本
幸治 梶原
龍一 上田
Original Assignee
株式会社ジェイアール西日本ビルト
ナカダ産業株式会社
有限会社リュウインダストリー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ジェイアール西日本ビルト, ナカダ産業株式会社, 有限会社リュウインダストリー filed Critical 株式会社ジェイアール西日本ビルト
Priority to JP2007280873A priority Critical patent/JP4714203B2/ja
Publication of JP2009108557A publication Critical patent/JP2009108557A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4714203B2 publication Critical patent/JP4714203B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Emergency Lowering Means (AREA)

Description

本発明は、工事現場等において高所から墜落した作業者等を保護するための防護ネットの施工方法に関する。
屋根のスレート修繕作業等のような高所での作業においては、作業者が誤って墜落した場合に、この墜落した作業者と地面等との衝突を回避するために、屋根の下方部等に防護ネットを取り付けることが望まれている。
例えば、特許文献1には、防護ネットを設置する高所にワイヤーロープを張り巡らし、このワイヤーロープに開閉可能なリングフックを挿入し、このリングフックに防護ネットを固定することで防護ネットを高所に取り付ける方法が開示されている。この方法では、リングフックを前記ワイヤーロープに対して摺動させることで防護ネットを所定の領域に張設あるいはその領域から撤去することができる。そのため、一旦、前記ワイヤーロープを張り巡らせ、このワイヤーロープにフックを挿入し、このリングフックに防護ネットを固定してしまえば、防護ネットを所定の領域に短時間で張設することができるとともに所定の領域から短時間で撤去することができる。
特開平6−322996号公報
しかしながら、前記方法では、最初に前記ワイヤーロープ等を設置せねばならず、設置の初期において手間がかかる。これに対して、電車が通過しないわずかな時間で全ての作業を完了せねばならない駅舎の修繕作業等では、防護ネットを張設するのにかかる全ての作業時間の短縮化が求められており、前記方法では十分に作業時間を短縮することができない。また、前記特許文献1に記載の方法では、防護ネットを張設するための前記ワイヤーロープを張り巡らす作業、ワイヤーロープにリングフックを挿入する作業、このワイヤーロープに挿入されたリングフックに防護ネットを固定する作業、および、各リングフックを摺動させて防護ネットを張設する作業全てを高所で実施せねばならない。そのため、高所での作業時間が長くなり高所作業を実施できる特殊な作業員の確保が必要となる。
本発明は、かかる事情に鑑み、高所での作業時間を短縮しつつ防護ネットの設置にかかる全作業時間を短時間で行うことのできる防護ネットの施工方法の提供を目的とする。
前記課題を解決するための請求項1に係る発明は、高所から墜落した作業者等を保護するための防護ネットの施工方法であって、作業者等を受け止めるための略矩形のネット部と、当該ネット部の横方向両縁に当該両縁に沿って延びる姿勢で固定されて前記ネット部を支持する一対の支持部材とを備えた防護ネットを当該防護ネットの張設場所付近に搬入する工程と、前記各支持部材に当該支持部材の長手方向に所定の間隔をおいて複数の吊りロープの一方の端部を固定する工程と、前記各吊りロープを挿通可能な複数の滑車を前記防護ネットの張設場所の近傍に固定する滑車固定工程と、前記吊りロープの他方の端部を前記滑車に挿通するロープ挿通工程と、作業者が人力で前記滑車に挿通された吊りロープの他方端部側を引き下げて、前記滑車を介して前記各支持部材を引き上げ、当該支持部材に固定された前記ネット部を前記張設場所に吊り上げる防護ネット吊り上げ工程と、前記吊りロープを固定し、前記防護ネットを前記吊りロープによって吊り下げることで前記張設場所に張設する吊りロープ固定工程とを備え、前記滑車は、挿通されたロープの所定の方向への移動を許容する一方、前記所定の方向と逆方向への移動を規制する規制部を有し、前記吊りロープ固定工程では、前記規制部によって前記吊りロープが固定され、前記防護ネットをその張設場所に搬入する工程では、搬入前に予め前記支持部材に前記ネット部を巻きつけておき、この支持部材にネット部が巻きつけられた状態で前記防護ネットを前記張設場所に搬入するとともに、この張設場所において当該防護ネットを展開することを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、張設場所付近の作業場所において、支持部材にネット部が巻きつけられた状態で搬入された防護ネットを展開し、前記支持部材に吊りロープを固定し、防護ネットの張設場所の近傍に滑車を固定してこの滑車に前記吊りロープを挿通しこの吊りロープを所定の位置まで引き下げるという簡単な作業で防護ネットを張設場所に張設することができ、張設場所付近の作業場所での作業時間を短縮することができる。
具体的には、防護ネットが支持部材の周囲にネット部が巻きつけられた状態で搬入されることでこの搬送時にネット部が絡むのが抑制されるため、作業場所においてネット部を容易に展開することができ、作業時間を確実に短縮することができる。また、ネット部の縦横方向を容易に判別することができ、この判別のための時間を短縮することができる。また、前記支持部材を吊り上げることで、前記ネット部を、その弛みを抑制しつつ容易に張設することができるため、ネット部に直接吊りロープを固定して吊り上げる場合に比べて、ネット部を吊り上げる箇所を減少させることができ、前記吊りロープの吊り上げおよび固定に要する作業時間を短縮することができる。また、前記滑車の規制部により吊りロープが吊り下げ位置で固定されるため、特殊なロープワークを用いずに前記吊りロープを容易に固定することができ、より一層作業時間を短縮することができる。また、前記吊りロープの固定を解除するだけで防護ネットを前記張設場所付近から容易に撤去することができ、防護ネットの撤去作業の時間を短縮することができる。
しかも、この方法によれば、高所で実施せねばならない作業は滑車の固定作業と滑車への吊りロープの挿通作業のみであり、高所作業の時間短縮化することができる。そのため、作業効率の向上とともに高所作業のための特殊な作業員削減することができコスト面で有利となる
さらに、前記支持部材が作業者等の墜落による衝撃を受け止めるとともに、支持部材が前記衝撃を分散させるので、作業者と地面との衝突がより確実に回避されるとともに、ネット部の破損を抑制することができる。
本発明において、前記ロープ挿通工程が前記滑車固定工程の前に実施されるのが好ましい(請求項2)。
また、本発明において、前記ネット部は、その網糸に沿って縦方向に編みこまれた縦補強ロープと、その網糸に沿って横方向に編みこまれた横補強ロープとを備え、前記縦補強ロープと横補強ロープとが互いに異なる色を有しているのが好ましい(請求項3)。
このようにすれば、ネット部の縦横方向をより一層容易に判別することができ、この判別のための時間をさらに短縮することができる。
以上説明したように、本発明によれば、高所での作業時間を短縮しつつ全体の作業時間を短縮することができる防護ネットの施工方法を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明に係る防護ネット10は、高所にある作業場所と地面等との間に取り付けられて、誤って墜落した作業員等と地面等との衝突を防止し、作業員等を保護するためのものである。ここでは、図1に示すように、駅舎100において、ホーム110の上方に設けられた屋根120のスレートの葺き替え作業の実施に伴い、前記屋根120の下方に防護ネット10を取り付ける場合について説明する。
ここで、前記ホーム110上には図1等に示すように、ベンチ140やゴミ箱142といったものが設置されている。そのため前記防護ネット10としては、作業員と前記ゴミ箱140等との衝突を回避可能なものを用いる必要がある。具体的には、前記屋根120と前記ゴミ箱140等との距離は2m程度であるので、図1に示す作業員等の荷重による防護ネット10の最大垂れ変位Lが1m程度に収まるものを用いる必要がある。しかしながら、通常、防護ネットとして用いられるネットは前記垂れ変位Lが3m程度のものが主流であり、このような防護ネットでは前記ホーム110上での作業において作業者等を十分に保護することができない。
そこで、本実施形態では、図3に示すような防護ネット10を用いる。この防護ネット10は、作業員等を受け止めるためのネット部12と、2本の単管(支持部材)15とを有している。
前記ネット部12は、図4の(a)に示すように、網糸12aが直線的に伸びる略正方形の無結節網であり、ラッセル網等に比べて荷重に対する伸びすなわち前記垂れ変位が抑制されるように構成されている。また、このネット部12は、その網目の形状が角目であってより一層前記伸びが抑制されている。
さらに、前記ネット部12には、図4の(b)に示すように、複数の横補強ロープ13aおよび縦補強ロープ13bが前記網糸12aに沿って編みこまれている。具体的には、前記横補強ロープ13aはネット部12の横方向両縁とこの両縁間において互いに平行に複数本設けられており、前記縦補強ロープ13bはネット部12の縦方向両縁とこの両縁間において互いに平行に、かつ、前記横補強ロープ13bと直交するように複数本設けられている。そして、これら補強ロープ13a,13bは、前記ネット部12の網糸12aの変位を規制し、ネット部12の垂れ変位をより一層抑制する。一方、これら補強ロープ13a,13bは、図4の(c)に示すように、隣合う網糸12aの上方と下方とを交互に通るようにしてネット部12に編みこまれているとともに、各長さが前記ネット部12の縦横方向の各長さよりもそれぞれ所定量長くなるように設定されており、ネット部12の垂れをある程度許容して墜落時の衝撃を吸収する。また、本実施形態では、作業効率を向上すべく、防護ネット10の縦横方向が容易に判別できるように、前記縦補強ロープ13bの色と横補強ロープ13aの色とを異ならせている。
前記単管15は、アルミ製のパイプである。各単管15は、前記ネット部12の所定の方向の両縁に沿ってこのネット部12に固定されている。各単管15は、ネット部12を支持してネット部12の弛みを低減するとともに、ネット部12に加えられた衝撃を分散させてネット部12の垂れ変位を抑制し、かつ、ネット部12の破損等を抑制する。さらに、各単管15はネット部12とともに前記衝撃を吸収して墜落した作業員等に加えられる損傷を抑制する。
各単管15は、前記ネット部12の縁部に取り付けられたリング状の複数の綿ロープ14に挿入されることで、ネット部12の縁部に固定されている。ここで、この単管15のネット部12への固定作業すなわち単管15をネット部12の縁部に固定する作業は防護ネット10が作業場所に搬入される前に実施されており、搬送中等にネット部12が互いに絡み合うという事態や、ネット部12の方向が判別できなくなるという事態回避されて、作業現場での作業時間の短縮化が図られている
以上のように、本防護ネット10では、ネット部12の垂れ変位を適切な量に保ち作業員等と前記ゴミ箱142との衝突を回避しつつ墜落時に作業員等に加えられる衝撃を抑制する。
前記のように構成された防護ネット10は、4つのクランプ20と4つのPETZL社製の商品名「プロトラクション」等からなるセルフジャミングプーリー(滑車)30と4本の吊りロープ40とを用いて取り付けられる。
前記クランプ20は、前記セルフジャミングプーリー30を固定するためのものである。ここでは、図5に示すように、ボルト22bを有する略コ字型の上部22と、この上部22の底部22aに固定されたリング状の支持部24とからなるクランプ20を用いる。このクランプ20は、前記上部22の底部22aと前記ボルト22bとの間で対象物を挟み込むことで、クランプ20をこの対象物に容易に固定することができる。
前記4本の吊りロープ40は、防護ネット10を吊り上げるためのロープである。これら4本の吊りロープ40は、図3に示すように、それぞれ前記単管15の両端にシャックル16およびカラビナ17を介して固定される。
前記セルフジャミングプーリー30は、図6に示すように、前記クランプ20に固定されて、前記吊りロープ40を案内するとともに、この吊りロープ40を所定の位置で固定するためのものである。このセルフジャミングプーリー30には、図7に示すように、前記吊りロープ40を案内する滑車部32と、挿通された吊りロープ40の所定の方向への移動を許容する一方この吊りロープ40を押圧して前記所定の方向の逆方向への移動を規制する規制部34とが設けられている。この規制は、前記規制部34を、吊りロープ40を押圧する方向と逆方向に動かすことで解除することができる。
次に、これらクランプ20等を用いて前記防護ネット10を取り付ける手順について説明する。
前述のように、まず、前記防護ネット10を作業場所に搬入する前に、前記ネット部12の縁部に単管15を固定し、ネット部12を単管15巻きつけておく。また、前記単管15の両端に前記シャックル16を固定しておく。そして、前記ネット部12をその縁部に固定された単管15に巻きつけ、このネット部12を単管15に巻きつけた状態で防護ネット10を作業場所であるホーム110に搬入する。ここで、前記シャックル16はホーム110上にて単管15に固定してもよいが、ホーム110上での作業時間をより短縮するためには防護ネット10をホーム110へ搬入する前にこれを固定しておくのが好ましい。
その後、ホーム110上で、防護ネット10を展開する。
1)滑車固定工程
この工程は、前記セルフジャミングプーリー30を前記屋根120の近傍に設けられた梁150に固定する工程である。
この工程では、まず、前記4つのクランプ20を前記梁150の所定の位置にそれぞれ固定する。具体的には、前記クランプ20の上部22の底部22aとボルト22bとの間に梁150を挿入し、前記ボルト22bを締めることでボルト22bと前記底部22aとの間で梁150を挟持し、クランプ20を固定する。次に、前記クランプ20の支持部24にカラビナ25を介して前記セルフジャミングプーリー30を図6のように固定する。これにより、前記セルフジャミングプーリー30を梁150の所定の位置に固定する。
2)ロープ挿通工程
この工程は、前記吊りロープ40を前記セルフジャミングプーリー30に挿通する工程である。
この工程では、前記吊りロープ40のうち前記防護ネット10に取り付けられた端部と反対の端部を前記セルフジャミングプーリー30に挿通する。このとき、防護ネット10側の端部から反対の端部への方向が、前記セルフジャミングプーリー30の規制部34による規制がかかる方向にしておく。
前記滑車固定工程およびロープ挿通工程で行う作業は、いずれも高所で実施せねばならない作業である。しかしながら、これら滑車固定工程およびロープ挿通工程での作業は、ホーム110に設置した脚立上で簡単に、かつ、短時間で実施することができるものであり、特殊な作業員でなくとも容易に実施することができる。
ここで、前記ロープ挿通工程を前記滑車固定工程の前に行なうようにしてもよい。すなわち、前記セルフジャミングプーリー30に予め前記カラビナ17を取り付けた吊りロープ40を挿通しておき、この吊りロープ40が挿通されたセルフジャミングプーリー30を前記クランプ20の支持部24に固定してもよい。このようにすれば、高所での作業時間をより一層短縮することができる。
3)防護ネット吊り上げ工程
この工程は、前記防護ネット10を吊り上げる工程である。
この工程では、図8に示すように、前記セルフジャミングプーリー30に挿通された吊りロープ40を作業者が引き下げることで、前記単管15を吊り上げる。このとき、単管15に固定されたネット部12は単管15とともに吊り上げられていく。この工程は、ホーム110上で行なうことができる。前記防護ネット10には、4本の吊りロープ40が取り付けられているが、各吊りロープ40の引き下げ作業は複数の作業者が同時に行ってもよいし一人の作業者が順次行なってもよい。
ここで、前記ロープ挿通工程にて、前記吊りロープ40は、防護ネット10側の端部から反対の端部への方向が前記セルフジャミングプーリー30の規制部34による規制がかかる方向に挿通されており、この規制部34によって吊りロープ40の防護ネット10側への移動は規制されている。そのため、前記吊りロープ40は引き下げられると同時に引き下げられた位置で固定されることになる。したがって、本実施形態では、前記防護ネット吊り上げ工程と同時に、前記吊りロープ40を固定して防護ネット10を所定の位置に固定するためのロープ固定工程を行い、各吊りロープ40をそれぞれ所定の位置まで引き下げることで防護ネット10を所定の張設場所に張設する。
このようにして、図2等に示すように、4隅が吊りロープ40等を介して前記梁150に支持された状態で防護ネット10を屋根120の下方に張設する。この状態において、防護ネット10は、4本の吊りロープ40のみで吊り下げられているにも関わらず、その二辺が前記単管15にそれぞれ支持されることで弛みが抑制された状態で張設される。
以上のように、本実施形態では、高所での作業時間を短縮しつつ簡単に防護ネット10を張設することができる。特に、前記規制部34が設けられたセルフジャミングプーリー30を用いることで、前記吊りロープ40を別途固定する手間が省略でき作業効率が向上する。
そして、このようにして屋根120の下方に防護ネット10が張設されれば、スレートの葺き替え作業時に作業員が誤って墜落した場合にも、作業員を防護ネット10で保護することができる。特に、前記のように防護ネット10に単管15が固定されていることで、ネット部12に加えて各単管15が墜落時の衝撃を吸収し、作業者をより確実に保護することが可能になるとともにネット部12の破損が抑制される。さらに、前記のように構成されたネット部12を用いることで、駅舎100の屋根120での作業のように地面等との距離が短い場所でも、作業員等と地面等との衝突を回避しつつ墜落時の衝撃を抑制することができる。
例えば、前記ネット部12が、素材:ポリエチレン100%のモノフィラメント、網地の太さ:440dtex/60本、網地強さ:895Nの3m×3.3mの網であり、前記補強ロープ13a、13bが、素材:再生ポリエステル100%、編み方:三つ打ち、直径:9mm、引っ張り強さ:18.1kNのロープであって互いに500mm間隔で編みこまれており、前記単管15が直径:48.6mm、厚さ2.4mm、長さ:3.3m、JIS A 8951の引張強度:370N/mmのパイプであり、前記綿ロープ14が、素材:綿100%、編み方:三つ打ち、直径:9mm、引っ張り強さ:4.6kNのロープで構成された防護ネット10を、素材:再生ポリエステル100%、編み方:三つ打ち、直径:12mm、引っ張り強さ:28.9kNの吊りロープ40、を用いて張設したものに対し、90kgの錘を防護ネット10の最上点より1.5m上方から落下させる実験を行なった結果、前記垂れ変位を0.9m程度に抑えつつ減速度を60m/s程度に抑えることが確認された。この実験において、前記クランプ20については、強度試験認定基準21.1kNを満足するコ型クランプを、前記カラビナ17については、アルミ合金製の縦軸強度23kNのカラビナを、前記シャックル16については、ステンレス製の直径12mmのネジシャックルを、前記セルフジャミングプーリー30については、アルミニウム製の運用荷重6kN、破断強度22kNの前記PETZL社製の商品名「プロトラクション」をそれぞれ用いた。
次に、張設された前記防護ネット10等を取り外す際の手順について説明する。
まず、前記セルフジャミングプーリー30の規制部34をロープの押圧方向と逆方向に動かし吊りロープ40の固定状態を解除する。吊りロープ40の固定状態が解除されると、前記防護ネット10はその自重により下方に下りていく。防護ネット10がホーム110等に下りた後は、前記クランプ20のボルト22bを緩めてこのクランプ20およびクランプ20に固定されているセルフジャミングプーリー30を梁150から取り外せば、防護ネット10に関する取り外し作業は終了する。この取り外し作業においては、前記セルフジャミングプーリー30の操作と、前記クランプ20の取り外し作業のみを高所で実施すれば、その他の作業は全てホーム110上で行なうことができる。
このように、本実施形態によれば、防護ネット10の取り付けおよび取り外しを容易に行うことができ、電車が通過しないわずかな時間で全ての作業を行わねばならない駅舎100での作業等においても、防護ネット10を適切に設置することができる。特に、高所での作業時間が短く、かつ、作業内容が簡単であるので、高所作業を実施できる特殊な作業員を確保する必要がなくなり、コスト面でも有利となる。
また、単管15によって前記ネット部12が支持されていることで、前記ネット部12の弛みを抑制することができる。そのため、単管15を設けない場合に比べて、より少ない吊りロープ40で防護ネット10を張設することができ作業効率を高めることができるとともに、作業員等の墜落時において、単管15がその衝撃を吸収するとともにこの衝撃を分散させるので、ネット部12の垂れ変位や破損を抑制することが可能となる。
また、前記セルフジャミングプーリー30が規制部34を有していることで、吊りロープ40の吊り下げと同時に吊りロープ40の固定が可能となり、かつ、吊りロープ40を固定するためのロープワーク等を省略することができることで作業効率を高めることができるとともに、吊りロープ40を固定するための支柱130等がない場所においても防護ネット10を張設することが可能になる。
ここで、前記防護ネット10の取り付け場所等は前記駅舎100に限らない。また、防護ネット10の具体的な材質等は前記に限らない。但し、防護ネット10を前記のように構成すれば、防護ネット10の設置場所と地面等との距離が短い場合においても、作業員等と地面との衝突を回避しつつ墜落時に作業員等に加えられる衝撃をより確実に抑制することができる。
また、前記セルフジャミングプーリー30を固定する方法は前記に限らない。例えば、前記クランプ20を省略し、セルフジャミングプーリー30を直接梁150等に固定してもよい。あるいは、梁150等に設けられた孔にカラビナ等を介して固定してもよい。
本発明の実施形態にかかる防護ネットが張設された状態を示す概略図である。 図1に示す防護ネットが張設された状態を示す概略図である。 図1に示す防護ネットの上面図である。 (a)図1に示す防護ネットの詳細を示す拡大図である。(b)図1に示す防護ネットの詳細を示す拡大図である。(c)図1に示す防護ネットの補強ロープの詳細を示す概略断面図である。 本発明の実施形態にかかる防護ネットの施工方法において使用するクランプの概略斜視図である。 本発明の実施形態にかかる防護ネットの施工方法において使用するセルフジャミングプーリーの概略斜視図である。 図6に示すセルフジャミングプーリーの機構を説明するための説明図である。 図1に示す防護ネットの取り付け方法を説明するための説明図である。
符号の説明
10 防護ネット
12 ネット部
13a 横補強ロープ(補強ロープ)
13b 縦補強ロープ(補強ロープ)
15 単管(支持部材)
20 クランプ
30 セルフジャミングプーリー(滑車)
34 規制部
40 吊りロープ
100 駅舎
110 ホーム
120 屋根
150 梁

Claims (3)

  1. 高所から墜落した作業者等を保護するための防護ネットの施工方法であって、
    作業者等を受け止めるための略矩形のネット部と、当該ネット部の横方向両縁に当該両縁に沿って延びる姿勢で固定されて前記ネット部を支持する一対の支持部材とを備えた防護ネットを当該防護ネットの張設場所付近に搬入する工程と、
    前記各支持部材に当該支持部材の長手方向に所定の間隔をおいて複数の吊りロープの一方の端部を固定する工程と、
    前記各吊りロープを挿通可能な複数の滑車を前記防護ネットの張設場所の近傍に固定する滑車固定工程と、
    前記吊りロープの他方の端部を前記滑車に挿通するロープ挿通工程と、
    作業者が人力で前記滑車に挿通された吊りロープの他方端部側を引き下げて、前記滑車を介して前記各支持部材を引き上げ、当該支持部材に固定された前記ネット部を前記張設場所に吊り上げる防護ネット吊り上げ工程と、
    前記吊りロープを固定し、前記防護ネットを前記吊りロープによって吊り下げることで前記張設場所に張設する吊りロープ固定工程とを備え
    前記滑車は、挿通されたロープの所定の方向への移動を許容する一方、前記所定の方向と逆方向への移動を規制する規制部を有し、
    前記吊りロープ固定工程では、前記規制部によって前記吊りロープが固定され、
    前記防護ネットをその張設場所に搬入する工程では、搬入前に予め前記支持部材に前記ネット部を巻きつけておき、この支持部材にネット部が巻きつけられた状態で前記防護ネットを前記張設場所に搬入するとともに、この張設場所において当該防護ネットを展開することを特徴とする防護ネットの施工方法。
  2. 請求項1に記載の防護ネットの施工方法であって、
    前記ロープ挿通工程が前記滑車固定工程の前に実施されることを特徴とする防護ネットの施工方法。
  3. 請求項1または2に記載の防護ネットの施工方法であって、
    前記ネット部は、その網糸に沿って縦方向に編みこまれた縦補強ロープと、その網糸に沿って横方向に編みこまれた横補強ロープとを備え、
    前記縦補強ロープと横補強ロープとが互いに異なる色を有していることを特徴とする防護ネットの施工方法。
JP2007280873A 2007-10-29 2007-10-29 防護ネットの施工方法 Active JP4714203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007280873A JP4714203B2 (ja) 2007-10-29 2007-10-29 防護ネットの施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007280873A JP4714203B2 (ja) 2007-10-29 2007-10-29 防護ネットの施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009108557A JP2009108557A (ja) 2009-05-21
JP4714203B2 true JP4714203B2 (ja) 2011-06-29

Family

ID=40777326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007280873A Active JP4714203B2 (ja) 2007-10-29 2007-10-29 防護ネットの施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4714203B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104499723A (zh) * 2014-12-12 2015-04-08 中国十七冶集团有限公司 一种移动式安全网及其安装方法
JP6561391B2 (ja) * 2015-03-11 2019-08-21 株式会社奥村組 フェイルセーフ天井構造
JP6721264B2 (ja) * 2016-02-18 2020-07-08 三洋工業株式会社 天井落下防止構造
CN114412213B (zh) * 2021-12-23 2023-09-08 中国华冶科工集团有限公司 用于钢结构屋面安装的防护装置及方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01322064A (ja) * 1988-06-25 1989-12-27 Toki Eng:Kk 足場用鋼管を用いて一括上架仮設を行なう建設工事用足場架設工法
JPH1144095A (ja) * 1997-07-30 1999-02-16 Toda Constr Co Ltd 建築用自動昇降装置と、自昇型養生ネット及び自昇型外部足場
JP2000096819A (ja) * 1998-09-18 2000-04-04 Seiko Kiki Kk 歩道橋、架線ビーム等の作業足場の仮設工法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01322064A (ja) * 1988-06-25 1989-12-27 Toki Eng:Kk 足場用鋼管を用いて一括上架仮設を行なう建設工事用足場架設工法
JPH1144095A (ja) * 1997-07-30 1999-02-16 Toda Constr Co Ltd 建築用自動昇降装置と、自昇型養生ネット及び自昇型外部足場
JP2000096819A (ja) * 1998-09-18 2000-04-04 Seiko Kiki Kk 歩道橋、架線ビーム等の作業足場の仮設工法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009108557A (ja) 2009-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4102372B2 (ja) 鉄塔への防護ネットの取付け方法
US3527319A (en) Safety net
JP4714203B2 (ja) 防護ネットの施工方法
US8991126B2 (en) Fall protection systems and methods
US20090159369A1 (en) Working platform
CN104499723A (zh) 一种移动式安全网及其安装方法
JP2019052477A (ja) 仮設足場用安全装置
JP2009112511A (ja) 防護ネット
JP2009532180A (ja) 移動する落下防止装置
US20170298641A1 (en) Netting Structure
JP3164853U (ja) 落下物防護ネット張設装置
JP2011109780A (ja) 架線梯子固定装置および架線梯子固定方法
JP4115422B2 (ja) 防護柵
JP4994770B2 (ja) 転落防止装置及び転落防止用親綱の設置方法
JP2008050838A (ja) 鉄塔用飛散防護ネットの取付工法
KR101295641B1 (ko) 추락방지장치가 구비된 갱폼인양 샤클
JP5377361B2 (ja) 鋼管支柱へのネットの展張装置
CA2984015A1 (en) Grid mesh anchor
JP7305899B1 (ja) 防護網及び防護網の施工方法
JP2921403B2 (ja) シート張設構造
CN214364871U (zh) 一种钢结构安装辅助装置
JP5883729B2 (ja) 架線作業方法及び支持ネット
CN214780194U (zh) 一种大跨度钢桁架吊装辅助定位装置
Krishnamurthy Safety during steel erection
JP2024044455A (ja) 弱電ケーブル布設治具及び布設方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4714203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350