JP4711907B2 - 耐汚染性と低線膨張性を有する二層樹脂成形体及びその製造方法 - Google Patents

耐汚染性と低線膨張性を有する二層樹脂成形体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂による二層樹脂成形体及びその製造方法に関し、特に、表面塗装を施さなくても屋外等で長期間使用可能な耐汚染性、耐傷付き性に優れた性能を有し、且つ自動車の大型外装部品などに必要な寸法安定性(低線膨張性、低反り変形性)に優れた二層樹脂成形体及びその製造方法に関する。
自動車の外装部品として、バンパー、サイドロッカーカバー、サイドモール、バックドアなどは、軽量化やデザイン自由度の観点から樹脂化が進んでいるが、高光沢、高艶感といった見栄え性や耐傷付き性などを得るために、塗装が施されることが多く、この塗装により、高外観な見栄え性を長期間保つことができている。
しかしながら、ポリプロピレン系樹脂に塗装を行なうには、一般に、前洗浄→プライマー塗布→ベース塗料塗布→トップコート塗布→焼付乾燥の複数工程が必要であり、設備費や運転費などを合わせると、塗装に要する費用は大きく、部品のコストを高めることになる。
また、塗料成分の有機溶剤による環境負荷や廃製品をリサイクルした時の塗膜混入によるリサイクル製品の品質低下などの問題があり、塗装廃止を目的とした高外観部品の技術検討が多く行われている。例えば、使用する材料として、高硬度、高光沢の特性をもつ高結晶性ホモポリプロピレン樹脂を選定して着色を施せば、無塗装品でも塗装品並みの見栄え性は得られるが、衝撃強度が低いために自動車などの外装用途には適用できないなどの用途に制約がある。
さらに、衝撃強度を改善するために、高結晶ホモポリプロピレン樹脂にゴム成分を添加した場合には、表面光沢や耐傷付き性が低下し、塗装並みの外観品質が得られない。
そこで、二層射出成形やサンドイッチ射出成形法などにより、高硬度・高光沢樹脂を用いたスキン層と、耐衝撃強度を持つ樹脂を用いたコア層からなる二層樹脂成形体を得、自動車などの外装用途への適用検討が行われている(例えば、特許文献1、2参照。)。
例えば、特許文献1には、多層射出成形法を用いポリオレフィン樹脂組成物からなるコア層の上に着色された高光沢樹脂からなるスキン層を積層する無塗装部品の製造方法が開示されている。また、特許文献2には、サンドイッチ射出成形法を用いポリプロピレン系樹脂材料の基材表面に着色された高硬度(ロックウエル硬度が85以上)のポリプロピレン樹脂を被覆成形することにより塗装と同程度の高光沢感を得、更に耐傷付き性にも優れることが開示されている。
これらの技術を用いれば、衝撃強度が要求される外装用途に適した無塗装の射出成形体を得ることができる。
しかしながら、自動車の外装用途など長期での屋外使用を考えると、前記材料系では、太陽光や雨水、油、埃、ダスト、排気ガス、虫などの汚れ性(又は汚染性)への考慮が無いため、長期屋外使用における成形品表面への雨だれなどによる黒いしみが発生するといった問題が想定され、外観品質を長期維持するという観点では、塗装品より劣るという問題がある。
実際に、前記技術に用いられる材料にて、使用態様を想定した汚れ試験を行なうと、付着した汚れが落ちにくいという結果であった。
また、積層体の製造方法や材料の選定によっては、成形後に反り変形を生じたり、或いはヒートサイクル試験において寸法変動が大きい場合もあり、大型製品への適用に、難点があった。
特開平8−090593号公報 特開平8−127107号公報
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、塗装品並みの外観品質を有し、屋外でも長期使用が可能な耐汚染性(又は耐汚れ性)に優れた無塗装成形体及びその製造方法を提供することにあり、特に、自動車の外装用途などに必要な寸法安定性(低線膨張性、低反り変形性)をも兼ね備えた二層樹脂成形体及びその製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため、種々の研究を重ねた結果、ポリプロピレン樹脂に、必須成分として、特定のエチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)及び脂肪酸アミド類を組み合わせた樹脂組成物とすることにより、従来材料に比べて耐汚染性が格段に向上することを見出し、さらに、該樹脂組成物を二層樹脂成形体のスキン層(衣装外面)として用いると、塗装品並みの外観品質を有し、屋外でも長期使用が可能な耐汚染性に優れたものとなり、一方、コア層(内面)として、ポリプロピレン樹脂に、必須成分として、無機フィラーを組み合わせた樹脂組成物とすることにより、二層樹脂成形体として線膨張係数を小さくでき、その結果、優れた耐汚染性と寸法安定性を有する無塗装二層樹脂成形体が得られることを見出し、これらの知見に基き、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、スキン層(S)とコア層(C)とからなるポリプロピレン系樹脂二層成形体であって、スキン層(S)は、下記ポリプロピレン樹脂組成物(A)からなり、及びコア層(C)は、下記ポリプロピレン樹脂組成物(B)からなることを特徴とするポリプロピレン系樹脂二層成形体が提供される。
ポリプロピレン樹脂組成物(A):
(a)ポリプロピレン樹脂:100重量部
(b)エチルアクリレート重合単位の比率が5〜50重量%であるエチレン・エチルアクリレート共重合体:0.5〜15重量部
(c)脂肪酸アミドまたはその誘導体:0.05〜2.5重量部
(d)熱可塑性エラストマー:0〜35重量部
(e)無機フィラー:0〜35重量部
(f)着色剤:0〜50重量部
ポリプロピレン樹脂組成物(B):
(α)ポリプロピレン樹脂:10〜99重量%
(β)無機フィラー:1〜35重量%
(γ)熱可塑性エラストマー:0〜50重量%
(δ)着色剤:0〜5重量%
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、ポリプロピレン樹脂組成物(A、B)に配合されるポリプロピレン樹脂(a、α)は、プロピレン単独重合体、又はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体若しくはプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体であり、メルトフローレート(MFR)(試験条件:230℃、2.16kg荷重)が10〜200g/10分であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂二層成形体が提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、ポリプロピレン樹脂組成物(B)に配合される無機フィラー(β)は、炭素繊維単体または炭素繊維とタルクの併用系であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂二層成形体が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、ポリプロピレン樹脂組成物(B)の23℃から80℃までにおける線膨張係数が6×10−5cm/(cm・℃)以下であり、及び二層成形体の23℃から80℃までにおける線膨張係数が10×10−5cm/(cm・℃)以下である低線膨張性を有することを特徴するポリプロピレン系樹脂二層成形体が提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第1の発明において、スキン層(S)となるポリプロピレン樹脂組成物(A)を射出成形又は射出圧縮成形し、得た成形体の表面上に、コア層(C)となるポリプロピレン樹脂組成物(B)を射出成形又は射出圧縮成形する、二層射出成形法により得られることを特徴とするポリプロピレン系樹脂二層成形体が提供される。
一方、本発明の第6の発明によれば、スキン層(S)となるポリプロピレン樹脂組成物(A)を射出成形又は射出圧縮成形し、次いで、得られた成形体の表面上に、コア層(C)となるポリプロピレン樹脂組成物(B)を射出成形又は射出圧縮成形することを特徴とする、第5の発明に係るポリプロピレン系樹脂二層成形体の製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明において、ポリプロピレン樹脂組成物(A、B)に配合されるポリプロピレン樹脂(a、α)は、プロピレン単独重合体、又はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体若しくはプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体であり、メルトフローレート(MFR)(試験条件:230℃、2.16kg荷重)が10〜200g/10分であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂二層成形体の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第6の発明において、ポリプロピレン樹脂組成物(B)に配合される無機フィラー(β)は、炭素繊維単体または炭素繊維とタルクの併用系であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂二層成形体の製造方法が提供される。
本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体は、耐汚染性に優れ、且つ寸法安定性(低線膨張性、低反り変形性)に優れたものであり、そのため、自動車の外装内装部品や家電用部品、住設部品などの各種工業部品へ、好適に用いることができる無塗装の二層樹脂成形体である。
本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体は、スキン層(S)とコア層(C)とからなるポリプロピレン系樹脂二層成形体であって、スキン層(S)は、(a)ポリプロピレン樹脂、(b)エチレン・エチルアクリレート共重合体及び(c)脂肪酸アミドまたはその誘導体を含有し、さらに必要に応じて、(d)熱可塑性エラストマー、(e)無機フィラー及び(f)着色剤を含有するポリプロピレン樹脂組成物(A)からなり、及びコア層(C)は、(α)ポリプロピレン樹脂及び(β)無機フィラーを含有し、さらに必要に応じて、(γ)熱可塑性エラストマー及び(δ)着色剤を含有するポリプロピレン樹脂組成物(B)からなることを特徴とするものである。
以下に、I.ポリプロピレン系樹脂二層成形体の構成、II.ポリプロピレン系樹脂二層成形体の製造方法、III.スキン層(S)に用いられるポリプロピレン樹脂組成物(A)の構成成分と製造、IV.コア層(C)に用いられるポリプロピレン樹脂組成物(B)の構成成分と製造、V.ポリプロピレン系樹脂二層成形体の用途について、詳細に説明する。
I.ポリプロピレン系樹脂二層成形体の構成
本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体の実施態様としては、耐汚染性を有する前記ポリプロピレン樹脂組成物(A)を衣装面となるスキン層(S)に用い、内面となるコア層(C)には、寸法安定性に優れたポリプロピレン樹脂組成物(B)を用いて、スキン層(S)とコア層(C)を積層すれば、本発明の効果を発現することができる。
望ましいスキン層(S)とコア層(C)との積層体の厚みとしては、例えば、ポリプロピレン樹脂組成物(A)からなるスキン層(S)の厚みが0.2〜2mmであり、好ましくは、0.5〜1.5mmであり、一方、ポリプロピレン樹脂組成物(B)からなるコア層(C)の厚みが1.5〜5mmであり、好ましくは、2〜4mmであり、また、積層体全体の厚みが1.5〜7mmであり、好ましくは、2.5〜5mmである。
耐汚染性については、各層の厚みによってその効果が変化するものでは無いものの、積層体としての諸性能は各層の厚みによって変化するので、積層体としての諸性能に適した層厚みにすれば良いが、例えば、本発明の効果の一つである寸法安定性(低線膨張性、低反り変形性)については、スキン層(S)厚みを薄くする方が良く、スキン層(S)/コア層(C)の比率を1以下、好ましくは0.5以下にするのが良い。また、スキン層(S)とコア層(C)の間に接着層を設けても、本発明の効果を発現することができる。
II.ポリプロピレン系樹脂二層成形体の製造方法
本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体である前記構成からなる積層体は、二層射出成形法、インサート射出成形法などの製造方法を用いることにより、作製が可能であり、スキン層(S)の厚みをより薄くする方法として、射出圧縮成形や、金型のHeat and cool法、高速射出成形と、組あわせて成形することが好ましい。
例えば、上記二層射出成形法(図1参照。)においては、スキン層(S)となるポリプロピレン樹脂組成物(A)を1次材として射出成形した後に、該成形体の表面上に、コア層(C)となるポリプロピレン樹脂組成物(B)を2次材として射出成形する方法(工法a)、又はコア層(C)となるポリプロピレン樹脂組成物(B)を1次材として射出成形した後に、該成形体の表面上に、スキン層(S)となるポリプロピレン樹脂組成物(A)を2次材として射出成形する方法(工法b)を用いることができるが、得られた積層体の反り・変形を少なくする観点から、前者(工法a)の射出成形法が好ましい。
これは、二層成形体の反り変形の発生メカニズム(図3参照。)として、2次材として成形された樹脂が収縮する際の収縮応力が1次材の剛性より強いことに起因するものであり、反り変形抑止のためには、2次材の収縮率を小さくすることが有効であり、そのメカニズムの考察結果から、本発明では、コア層(C)となるポリプロピレン樹脂組成物(B)は、低収縮材であるので、これを2次材として成形することにより、反り変形に優れた積層体を得ることができる。
更には、1次材、2次材を成形する際に、射出圧縮成形法(図2参照。)を用いると、薄肉化が可能なだけではなく、キャビティ内に樹脂が流動した後の冷却固化の際に生じる残留応力が抑えられるので、更に、反り変形に優れた積層体を得ることができる。ここで、射出圧縮成形法とは、雌雄一対からなる金型のキャビティ内に樹脂を射出注入する際に、予め雌雄互いの金型を少し開いた状態(キャビティを拡大した状態)で、射出注入を開始し、射出注入過程もしくは射出注入完了後に、雌雄の金型を閉じて樹脂を圧縮して賦形させる工法であり、拡大されたキャビティ内に射出注入することにより、金型内の樹脂圧力を低減でき、比較的型締め力の小さい成形機で大型の成形品や薄肉の成形品が得られるといった利点がある。
二層射出成形を行うための成形機や金型について、特に限定は無いが、一般には射出シリンダーが2個あり1次材と2次材を個別に射出できるものを使用し、例えば、図1において、金型については1個のキャビティ型(1)に対して1次材形成用にキャビティ厚みが調整されたコア型(1)と2次材形成用にキャビティ厚みが調整されたコア型(2)の2個のコア型から成り、コア型(1)を用いて1次材を成形し、その後コア型(1)とコア型(2)を入れ替えてコア型(2)にて2次材を成形する方法を用いることができる。
さらに、上記の各成形法のうち、インサート射出成形法とは、予めコア層となるポリプロピレン系樹脂組成物(B)を射出成形し、賦形された成形品を金型内にインサートした後、該成形品と金型との間の空隙に、スキン層(S)となるポリプロピレン樹脂組成物(A)を射出成形する成形方法である。
成形条件については、ポリプロピレン樹脂の一般的な成形条件範囲であれば良く、例えば、成形温度は190℃〜250℃、金型温度は20℃〜60℃の範囲であることが好ましく、所望する成形品の形状に合わせて、適宜変更可能である。
III.スキン層(S)用ポリプロピレン樹脂組成物(A)の構成成分と製造
(1)ポリプロピレン樹脂(a
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(A)に用いるポリプロピレン樹脂(a)は、(i)耐汚染性に優れるプロピレン単独重合体や、(ii)プロピレンと炭素数2〜10のプロピレン以外のα−オレフィンとの共重合体、例えば、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体などから選ばれる樹脂である。共重合体に用いるα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどから選ばれ、中でも、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセンが好ましく、特にエチレンが好ましい。
ポリプロピレン樹脂(a)のメルトフローレート(MFR)は、10〜200g/10分が好ましく、30〜150g/10分がより好ましく、50〜120g/10分がさらに好ましい。MFRが10g/10分未満では、成形性が劣り、スキン層の薄肉化が困難となる。一方、MFRが200g/10分を超えると、衝撃強度、引張り伸びが低下するので、積層体(二層成形体)としての機械的特性が低下する。
ここで、MFRは、JIS K7210の「プラスチック―熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」に準拠し、試験条件:230℃、2.16kg荷重で測定する値である。
ポリプロピレン樹脂(a)が、プロピレンとα−オレフィンランダム共重合体である場合、共重合体中のα−オレフィン含量は、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜12重量%がより好ましく、1〜8重量%がさらに好ましい。
また、ポリプロピレン樹脂(a)が、プロピレン単独重合体部分である結晶性ポリプロピレン部分とプロピレン・α−オレフィン共重合体部分からなるプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体である場合、ブロック共重合体全体のα−オレフィン含量は、2〜35重量%が好ましく、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分のα−オレフィン含有量は、70重量%以下が好ましく、30〜60重量%がより好ましい。また、結晶性ポリプロピレン部分のMFRは、30〜400g/10分が好ましく、50〜300g/10分がより好ましく、100〜200g/10分がさらに好ましい。結晶性ポリプロピレン部分のMFRとブロック共重合体全体のMFRの組合せが上記範囲を逸脱した場合、流動性や耐衝撃性、引張伸び性が不良となる。
ポリプロピレン樹脂(a)は、高立体規則性触媒を用いてスラリー重合、バルク重合、気相重合により製造することが好ましい。高立体規則性触媒としては、塩化マグネシウムに四塩化チタン、有機ハイドライド、及び有機シラン化合物を接触させて形成した固体成分に有機アルミニウム化合物を組み合わせた触媒が挙げられる。重合方式としては、バッチ重合、連続重合のどちらの方式でも採用される。
(2)エチレン・エチルアクリレート共重合体(b)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(A)において、必須成分として用いるエチレン・エチルアクリレート共重合体(b)は、エチルアクリレート重合単位の比率が5〜50重量%であり、7〜30重量%が好ましく、10〜20重量%が特に好ましい。エチルアクリレート重合単位の比率が5重量%未満であると、耐汚染性が劣り、一方、50重量%を超えると、耐熱性、剛性が低下したり、層状剥離等の成形品の外観不良が発生したりするので好ましくない。
また、エチレン・エチルアクリレート共重合体(b)は、メルトフローレート(MFR)(試験条件:190℃、2.16kg荷重)の値が、1〜120g/10分が好ましく、10〜100g/10分がより好ましく、20〜80g/10分がさらに好ましい。メルトフローレート(MFR)がこの範囲にあると、耐汚染性がより向上するので好ましい。
ここで、メルトフローレート(MFR)は、JIS K7210の「プラスチック―熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」に準拠し、試験条件:190℃、2.16kg荷重で測定する値である。
(3)脂肪酸アミド又はその誘導体(c)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(A)において、必須成分として用いる脂肪酸アミド又はその誘導体(c)としては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、ベヘニン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ラウリン酸アミド、12−ヒドロキシステアリル酸アミド等が挙げられ、これらの中から選ばれる一種又は二種以上を併用して使用することができ、中でも、オレイン酸アミドが好ましい。
(4)熱可塑性エラストマー(d)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(A)において、任意成分として用いる熱可塑性エラストマー(d)は、耐衝撃性、成形性の向上、収縮特性の調整等を目的に、用いられる。熱可塑性エラストマー(d)としては、具体的には、エチレン−プロピレンエラストマー、エチレン−ブテン−1エラストマー、エチレン−オクテン−1エラストマー、エチレン−プロピレン−ジエンエラストマー、ポリブタジエン、スチレン−ジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン等のジエン系ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、エチレン系アイオノマー樹脂、水素化スチレン−イソプレンブロック共重合体等が挙げられる。これらの熱可塑性エラストマーは、1種又は2種以上を混合して使用することができる。
(5)無機フィラー(e)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(A)において、任意成分として用いる無機フィラー(e)は、積層体としての剛性の向上、寸法の調整等を目的に用いられる。無機フィラーとしては、タルク、ワラストナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ガラス繊維、炭素繊維などが挙げられるが、これらフィラーの添加は、光沢の低下や、表面粗れがおき、塗装並みの外観品質が得られなくなるので、添加する場合は量を少なくしたほうが良い。
(6)着色剤(f)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(A)には、目的とする色彩に応じて着色剤(f)を配合することができる。着色剤(f)としては、白色系の酸化チタン、亜鉛華、リトボン、鉛白、赤色系の弁柄、鉛炭、モリブデンレッド、カドミウムレッド、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、リソールレッド、パーマネントレッド4R、ウォッチングレッド、チオインジゴレッド、アリザリンレッド、キナクリドンレッド、ローダミンレーキ、オレンジレーキ、ベンズイミダゾロンレッド、ピラゾロンレッド、縮合アゾレッド、ペリレンレッド、パーマネントカーミンFB、キナクリドンマゼンダ、黄色系の黄鉛、カドミウムイエロー、チタンイエロー、鉄黄、イソインドリノンイエロー、ベンジジンイエロー、ファーストイエロー、フラボンスロンイエロー、ナフトールイエロー、キノリンイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、HRイエロー、縮合アゾイエロー、橙色系のクロムオレンジ、カドミウムオレンジ、ベンズイミダゾロンオレンジ、ペリノンオレンジ、緑色系のクロムグリーン、酸化クロム、ギネグリーン、スピネルグリーン、フタロシアニングリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーン、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、茶系の亜鉛フェライト、青色系の紺青、群青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルーRS、ファーストスカイブルーレーキ、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、紫色系のマンガン紫、コバルト紫、紫弁柄、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、ジオキサジンバイオレット、黒色系のカーボンブラック、鉄黒等を挙げることができる。
(7)その他の配合成分(任意成分)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(A)においては、本発明の効果を損なわない範囲で、或いは、更に性能の向上をはかるために、上記成分以外に、以下に示す任意成分を、適宜配合することができる。具体的には、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、核剤、難燃剤、分散剤、顔料、発泡剤などを挙げることができる。
(8)成分の配合割合
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(A)に配合される前記各成分の割合は、(a)ポリプロピレン樹脂100重量部に対して、(b)エチレン・エチルアクリレート共重合体0.5〜15重量部、(c)脂肪酸アミド又はその誘導体0.05〜2.5重量部、(d)熱可塑性エラストマー0〜35重量部、(e)無機フィラー0〜35重量部、(f)着色剤0〜50重量部であり、好ましくは、ポリプロピレン樹脂100重量部に対して、エチレン・エチルアクリレート共重合体1〜11重量部、脂肪酸アミド又はその誘導体0.1〜1.5重量部、熱可塑性エラストマー0〜25重量部、無機フィラー0〜25重量部であり、さらに好ましくは、ポリプロピレン樹脂100重量部に対して、エチレン・エチルアクリレート共重合体3〜8重量部、脂肪酸アミド又はその誘導体0.2〜1重量部、熱可塑性エラストマー0〜15重量部、無機フィラー0〜15重量部である。
エチレン・エチルアクリレート共重合体(b)の配合割合が0.5重量部未満であると、耐汚染性が悪化し、一方、15重量部を超えると、表面硬度が低下し耐傷つき性が悪化する。また、脂肪酸アミド又はその誘導体(c)の配合割合が0.05重量部未満であると、耐汚染性が悪化し、一方、2.5重量部を超えると、表面へのブリード物発生などによるベタツキが発生する。
また、着色剤(f)を用いる場合は、用いる着色剤により一概には決められないが、ポリプロピレン樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量部が好ましい。
(9)ポリプロピレン樹脂組成物(A)の製造
本発明で用いるポリプロピレン樹脂組成物(A)は、上記成分(a)〜(f)を、従来公知の方法で、各配合成分を上記配合割合で配合・混合し、溶融混練することにより製造できる。
溶融混練は、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー等の通常の混練機を用いて混練・造粒することによって、本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(A)が得られる。
この場合、各成分の分散を良好にすることができる混練・造粒方法を選択することが好ましく、通常は二軸押出機を用いて行われる。この混練・造粒の際には、上記各成分の配合物を同時に混練してもよく、また性能向上をはかるべく各成分を分割して混練する、すなわち、例えば、先ずポリプロピレン樹脂の一部又は全部と熱可塑性エラストマーとを混練し、その後に残りの成分を混練・造粒するといった方法を採用することもできる。
IV.コア層(C)用ポリプロピレン樹脂組成物(B)の構成成分と製造
(1)ポリプロピレン樹脂(α)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(B)に用いるポリプロピレン樹脂(α)は、(i)プロピレン単独重合体や、(ii)プロピレンと炭素数2〜10のプロピレン以外のα−オレフィンとの共重合体、例えば、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体などから選ばれる樹脂である。共重合体に用いるα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどから選ばれ、中でも、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセンが好ましく、特にエチレンが好ましい。
ポリプロピレン樹脂(α)のメルトフローレート(MFR)は、10〜200g/10分が好ましく、30〜150g/10分がより好ましく、50〜120g/10分がさらに好ましい。MFRが10g/10分未満では、成形性が劣り、一方、MFRが200g/10分を超えると、衝撃強度、引張り伸びが低下するので、積層体(二層成形体)としての機械的特性が低下する。
ここで、MFRは、JIS K7210の「プラスチック―熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」に準拠し、試験条件:230℃、2.16kg荷重で測定する値である。
ポリプロピレン樹脂(α)が、プロピレンとα−オレフィンランダム共重合体である場合、共重合体中のα−オレフィン含量は、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜12重量%がより好ましく、1〜8重量%がさらに好ましい。
また、ポリプロピレン樹脂(α)が、プロピレン単独重合体部分である結晶性ポリプロピレン部分とプロピレン・α−オレフィン共重合体部分からなるプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体である場合、ブロック共重合体全体のα−オレフィン含量は、2〜35重量%が好ましく、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分のα−オレフィン含有量は、70重量%以下が好ましく、30〜60重量%がより好ましい。また、結晶性ポリプロピレン部分のMFRは、30〜400g/10分が好ましく、50〜300g/10分がより好ましく、100〜200g/10分がさらに好ましい。結晶性ポリプロピレン部分のMFRとブロック共重合体全体のMFRの組合せが上記範囲を逸脱した場合、流動性や耐衝撃性、引張伸び性が不良となる。
ポリプロピレン樹脂(α)は、高立体規則性触媒を用いてスラリー重合、バルク重合、気相重合により製造することが好ましい。高立体規則性触媒としては、塩化マグネシウムに四塩化チタン、有機ハイドライド、及び有機シラン化合物を接触させて形成した固体成分に有機アルミニウム化合物を組み合わせた触媒が挙げられる。重合方式としては、バッチ重合、連続重合のどちらの方式でも採用される。
(2)無機フィラー(β)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(B)において、必須成分として用いる無機フィラー(β)は、積層体の寸法安定性(低線膨張性と低反り変形性)を目的に用いられる。
無機フィラー(β)としては、タルク、ワラストナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ガラス繊維、炭素繊維などが挙げられ、タルク、マイカ、ガラス繊維、炭素繊維などが好ましいが、無機フィラー(β)として炭素繊維を選定した場合には、少量の添加で効果があり、積層体の軽量化が可能となるので好ましい。
これらの無機フィラーは、1種または2種以上を混合して使用することができ、混合する場合は、炭素繊維とタルクの組み合わせが低線膨張性に優れるので、好ましい。
本発明で用いる炭素繊維としては、繊維径が1〜15(μm)で、繊維長が1〜20(mm)である。繊維径が1μm未満の場合は、溶融混練時の折損により、最終繊維長が0.3mmを下回り、アスペクト比が低下し、一方、繊維径が15μmを超えると、繊維自体のアスペクト比が低下することに伴う補強効率の低下が起きてしまい、何れも、低線膨張性が得られなくなるので、好ましくない。また、繊維長が1mm未満の場合も、溶融混練時の折損により、最終繊維長が0.3mmを下回るので、前記同様の補強効果が劣り、低線膨張性が得られなくなるので、好ましくない。一方、繊維長が20mmを超えると、成形体とした時の成形体表面の外観が著しく低下してしまうため、好ましくない。炭素繊維としては、タールピッチを主原料とするピッチ系炭素繊維と、アクリロニトリルを主原料とするPAN系炭素繊維のどちらかを用いるか、あるいは併用しても良いが、純度・均一性等の観点から、PAN系炭素繊維がより好適に用いられる。
これらの炭素繊維は、繊維原糸を所望の長さに裁断した、所謂チョップドカーボンファイバーとして用いることができ、また、必要に応じて、各種サイジング剤を用いて、収束処理されたものであっても良い。この繊維収束に用いるサイジング剤は、ポリプロピレン樹脂(PP)との溶融混練において、融解する必要があるため、200℃以下で溶融するものであることが好ましい。
また、このチョップドカーボンファイバーの形状は、直線状のものだけでなく、繊維が湾曲したカール状のカーボンファイバーであっても良い。
このようなチョップドカーボンファイバーの具体例としては、PAN系炭素繊維では、東レ(株)社製商品名「トレカチョップ」、三菱レーヨン(株)社製商品名「パイロフィル(チョップ)」、東邦テナックス(株)社製商品名「ベスファイト(チョップ)」等を挙げることができ、ピッチ系炭素繊維では、三菱化学産資(株)社製商品名「ダイアリード」、大阪ガスケミカル(株)社製商品名「ドナカーボ(チョップ)」、呉羽化学(株)社製商品名「クレカチョップ」等を挙げることができる。
これらの炭素繊維は、上記ポリプロピレン樹脂(α)などと共に溶融混練されてポリプロピレン樹脂組成物(B)となるが、この溶融混練の際には、本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(B)の好ましい態様である、樹脂組成物ペレット中に存在する炭素繊維の平均長さが0.3mm以上となるような複合化方法を選択するのが好ましい。例えば、2軸押出機による溶融混練では、ポリプロピレン樹脂(α)などを十分に溶融混練した後、無機フィラー(β)成分である炭素繊維をサイドフィード法等によりフィードし、繊維の折損を最小限に押さえながら、収束繊維を分散させる等の工夫が必要である。
また、無機フィラー(β)として用いられるタルクは、低線膨張性や衝撃強度の点で、好ましくは平均粒径が1.5〜15μm、特に好ましくは2〜8μmのものである。該タルクは、例えば、先ずタルク原石を衝撃式粉砕機やミクロンミル型粉砕機で粉砕して製造したり、更にジェットミルなどで粉砕した後、サイクロンやミクロンセパレータ等で分級調整する等の方法で製造する。タルクの平均粒径は、レーザ回折散乱方式粒度分布計(例えば、堀場製作所LA−920型)を用いて測定することができる。
また、見かけ比容を2.50ml/g以下にしたいわゆる圧縮タルクを用いても良い。
さらに、無機フィラー(β)は、金属石鹸、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスまたはそれらの変性物、有機シラン、有機ボラン、有機チタネ−ト等を使用して表面処理されたものであってもよい。
(3)熱可塑性エラストマー(γ)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(B)において、任意成分として用いる熱可塑性エラストマー(γ)は、耐衝撃性、成形性の向上、線膨張係数、収縮率などの調整等を目的に用いられる。熱可塑性エラストマー(γ)としては、ポリプロピレン樹脂組成物(A)に用いるものと、同様のものが使用できる。
(4)着色剤(δ)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(B)には、目的とする色彩に応じて着色剤(δ)を配合することができる。着色剤(δ)としては、ポリプロピレン樹脂組成物(A)に用いるものと、同様のものが使用できる。
(5)その他の配合成分(任意成分)
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(B)においては、本発明の効果を損なわない範囲で、或いは、更に性能の向上をはかるために、上記成分以外に、以下に示す任意成分を、適宜配合することができる。具体的には、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、核剤、難燃剤、分散剤、顔料、発泡剤などを挙げることができる。
(6)成分の配合割合
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(B)に配合される前記各成分の割合は、(α)ポリプロピレン樹脂10〜99重量%、(β)無機フィラー1〜35重量%、(γ)熱可塑性エラストマー0〜50重量%、(δ)着色剤0〜5重量%であり、好ましくは、ポリプロピレン樹脂25〜94重量%、無機フィラー1〜30重量%、熱可塑性エラストマー5〜40重量%、着色剤0〜5重量%、さらに好ましくは、ポリプロピレン樹脂30〜89重量%、無機フィラー1〜30重量%、熱可塑性エラストマー10〜35重量%、着色剤0〜5重量%である。
必須成分である無機フィラーの配合割合が1重量%未満であると、線膨張係数が大きくなるので、積層体の寸法安定性、反り変形性が悪化し、一方、35重量%を超えると、衝撃性や成形性が低下する。
また、本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物(B)は、コア層に用いられるため、本発明の二層成形体、すなわち積層体の寸法安定性のために、23℃から80℃までにおける線膨張係数が6×10−5cm/(cm・℃)以下であることが好ましい(尚、線膨張係数の単位:cm/(cm・℃)を、/℃または℃−1と記載することもある。)。線膨張係数をこの上限値以下にするため、コア層に用いられる無機フィラーの配合割合や種類を変えることにより、適宜行うことができる。さらに、寸法安定性のために、本発明の二層成形体の23℃から80℃までにおける線膨張係数が10×10−5cm/(cm・℃)以下であることが、好ましい。本発明の二層成形体の線膨張係数をこの上限値以下にするためには、二層成形体のスキン層(S)とコア層(C)の厚み比率を変えることなどにより、適宜なし得ることができる。こうして、本発明の二層成形体は、低線膨張性を有することとなり、その結果、寸法安定性(低線膨張性、低反り変形性)が優れたものになる。
(7)ポリプロピレン樹脂組成物(B)の製造
本発明で用いるポリプロピレン樹脂組成物(B)は、上記成分(α)〜(δ)を、従来公知の方法で、各配合成分を上記配合割合で配合・混合し、溶融混練することにより製造できる。溶融混練などは、ポリプロピレン樹脂組成物(A)に用いる方法と、同様の方法が使用できる。
V.ポリプロピレン系樹脂二層成形体の用途
本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体は、耐汚染性や耐傷付き性に優れ、且つ寸法安定性(低線膨張性、低反り変形性)に優れていることから、各種家電製品、各種工業部品分野、特に大型化された自動車の外装製品、例えば、バンパー、サイドロッカーカバー、サイドモール、オーバーフェンダー、バックドア、ガーニッシュなどに使用可能な性能を有している。そのため、上記用途に好適に用いることができる。
以下、本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体の実施例及び比較例を示して、具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例および比較例に限定されるものではない。
[実施例1〜14、比較例1〜9)
先ず、二層射出成形体の製造方法として、多数の材料評価を効率的に行う目的でインサート成形法を用い、以下の手順で試験片を作製した。
手順1:120×120×1mmtのキャビティを有した金型を用いて、スキン層材を射出成形し、同形状のシートを得る。
手順2:120×120×3.5mmtのキャビティを有した金型に手順1で得たスキン層材の平板シートをインサートする。
手順3:手順2でインサートされたスキン層材の表面にコア層材を射出成形し、スキン層厚みが1mmでコア層厚みが2.5mmの二層成形体を得た。
尚、コア層となるポリプロピレン樹脂組成物(B)の線膨張係数測定用には、スキン層材をインサートしない状態で、コア層材のみを成形した120×120×3.5mmtの平板を用いた。
<成形条件>
成形条件は、以下のとおりである。
成形機:東芝機械社製 IS170FII
金 型:平板金型(120×120mmのキャビティ入れ子が交換可能)
スキン層材成形温度:240℃
コア層材成形温度:220℃
金型温度:40℃
前記より得た二層射出成形体について、次の性能評価を実施した。その評価結果を表1、表2に示す。
<耐汚染性>
JIS B7753の「サンシャインカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機」に準拠したサンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機に取り付け、JIS−K7350−4の「プラスチック−実験室光源による暴露試験方法−第4部:オープンフレームカーボンアークランプ」に準拠したブラックパネル63℃、降雨時間12分/60分、の条件で1000時間放置後、シートを流水下にて市販のスポンジにて洗浄し、汚れ度合いを目視にて、次の4段階の評価基準で評価した。
◎:汚れが目立たない
○:若干汚れが目立つ
△:やや汚れが目立つ
×:汚れが目立つ
<線膨張係数>
JIS K7197の「プラスチックの熱機械分析による線膨脹率試験方法」に準拠した熱機械分析装置(TMA装置)を用い、成形体の中央部を長さ10mm×幅10mmの短冊状に切削したものを試験片として、23℃から80℃までの平均線膨張率(℃−1)即ち(/℃)を測定した。
<反り変形性>
積層体の1端を固定した時の他端の浮き上がり量を計測し(図4参照。)、次の3段階の評価基準でランク付けした。
○:浮き上がり量が0mm〜10mmである。
△:浮き上がり量が10mm〜20mmである。
×:浮き上がり量が20mm以上である。
本評価に用いたスキン層材は、下記(a)〜(d)、(f)であり、これらの成分を表1、表2に示す割合で、スーパーミキサーにてドライブレンドした後、押出し温度200℃、吐出量35kg/hの条件で2軸押出し機(神戸製鋼社製、KTX44)を用いて溶融混練した。
なお、溶融混練時の熱安定剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製の酸化防止剤「イルガノックス1010」を、組成物100重量部に対して、0.1重量部添加し、評価材料とした。
(a)ポリプロピレン樹脂:
a−1:プロピレン単独重合体(日本ポリプロ(株) ノバテックPP MA06)
a−2:プロピレン・エチレンブロック共重合体(日本ポリプロ(株) ノバテックPP BC03B)
(b)エチレン/エチルアクリレート共重合体(EEA):
エチルアクリレートの重合単位比率が20wt%のEEAを用いた。
(c)肪酸アミド又はその誘導体:
市販のオレイン酸アミドを用いた。
(d)熱可塑性エラストマー:
d−1:エチレン−ブテン−1エラストマー
d−2:エチレン−オクテン−1エラストマー
(f)着色剤:
酸化チタン(石原産業製タイベークCR−90)
本評価に用いたコア層材は、下記(α)〜(γ)であり、これらの成分を表1、表2に示す割合で、スーパーミキサーにてドライブレンドした後、押出し温度200℃、吐出量35kg/hの条件で2軸押出し機(神戸製鋼社製、KTX44)を用いて溶融混練した。
なお、溶融混練時の熱安定剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製の酸化防止剤「イルガノックス1010」を、組成物100重量部に対して、0.1重量部添加し、評価材料を得た。
(α)ポリプロピレン樹脂:
プロピレン・エチレンブロック共重合体(日本ポリプロ(株) ノバテックPP BC03B)
(β)無機フィラー:
β−1:炭素繊維(CF);東レ社製 PAN系炭素繊維 TW12(繊維径7μm、繊維長6mm)
β−2:タルク;林化成社製 ミクロンホワイト5000A(粒径:7.8μm)
(γ)熱可塑性エラストマー:
γ−1:エチレン−ブテン−1エラストマー
γ−2:エチレン−オクテン−1エラストマー
Figure 0004711907
Figure 0004711907
表1、表2の実施例、比較例の評価結果に示す通り、本発明の実施例1〜14は、従来材料としての比較例1〜9に比べて、スキン層材となるポリプロピレン樹脂(a)に、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)(b)及び脂肪酸アミド類(c)を組み合わせることにより、二層射出成形体としての耐汚染性が向上し、且つコア層となるポリプロピレン樹脂(α)に、必須成分として無機フィラー(β)を適量添加することにより、低線膨張性で低反り変形性の二層射出成形体が得られる結果であった。すなわち、比較例1、2は、スキン層材に必須成分のEEA(b)と脂肪酸アミド(c)の両成分が無添加のため、耐汚染性が低下し、比較例3、4は、スキン層材に必須成分のEEAと脂肪酸アミドの一成分が無添加のため、耐汚染性が低下し、比較例5、6は、スキン層材に必須成分のEEA(b)と脂肪酸アミド(c)の両成分を添加しているものの、その添加量が本発明で規定した範囲外であるため、耐汚染性が低下している。また、比較例7、8は、コア層材に必須成分の無機フィラー(β)が無添加のため、寸法安定性(線膨張性と反り変形性)が低下し、比較例9は、コア層材に必須成分の無機フィラー(β)を添加しているが、その添加量が本発明で規定した範囲外であるため、寸法安定性が良好であるものの、衝撃性が低下している。さらに、実施例13、14は、コア層材に必須成分の無機フィラー(β)を添加し、その添加量も本発明で規定した範囲内であるものの、コア層材の線膨張係数が高いため、二層成形体の寸法安定性が他の実施例に比べて、実用レベルであるものの比較的悪くなっている。
本発明の二層成形体は、耐汚染性や耐傷付き性に優れ、且つ寸法安定性(低線膨張性、低反り変形性)に優れていることから、各種家電製品、各種工業部品分野、特に大型化された自動車の外装製品、例えば、バンパー、サイドロッカーカバー、サイドモール、オーバーフェンダー、バックドア、ガーニッシュなどに使用可能な性能を有し、工業的に用いることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体に係る成形加工法としての「二層射出成形法」を説明する模式図である。 本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体に係る成形加工法としての「射出圧縮成形法」を説明する模式図である。 本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体に係る「反り変形の発生メカニズム」を説明する図である。 本発明のポリプロピレン系樹脂二層成形体に係る「積層体の反り評価法」を説明する図である。

Claims (8)

  1. スキン層(S)とコア層(C)とからなるポリプロピレン系樹脂二層成形体であって、
    スキン層(S)は、下記ポリプロピレン樹脂組成物(A)からなり、及び
    コア層(C)は、下記ポリプロピレン樹脂組成物(B)からなることを特徴とするポリプロピレン系樹脂二層成形体。
    ポリプロピレン樹脂組成物(A):
    (a)ポリプロピレン樹脂:100重量部
    (b)エチルアクリレート重合単位の比率が5〜50重量%であるエチレン・エチルアクリレート共重合体:0.5〜15重量部
    (c)脂肪酸アミドまたはその誘導体:0.05〜2.5重量部
    (d)熱可塑性エラストマー:0〜35重量部
    (e)無機フィラー:0〜35重量部
    (f)着色剤:0〜50重量部
    ポリプロピレン樹脂組成物(B):
    (α)ポリプロピレン樹脂:10〜99重量%
    (β)無機フィラー:1〜35重量%
    (γ)熱可塑性エラストマー:0〜50重量%
    (δ)着色剤:0〜5重量%
  2. ポリプロピレン樹脂組成物(A、B)に配合されるポリプロピレン樹脂(a、α)は、プロピレン単独重合体、又はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体若しくはプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体であり、メルトフローレート(MFR)(試験条件:230℃、2.16kg荷重)が10〜200g/10分であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂二層成形体。
  3. ポリプロピレン樹脂組成物(B)に配合される無機フィラー(β)は、炭素繊維単体または炭素繊維とタルクの併用系であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂二層成形体。
  4. ポリプロピレン樹脂組成物(B)の23℃から80℃までにおける線膨張係数が6×10−5cm/(cm・℃)以下であり、及び二層成形体の23℃から80℃までにおける線膨張係数が10×10−5cm/(cm・℃)以下である低線膨張性を有することを特徴する請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂二層成形体。
  5. スキン層(S)となるポリプロピレン樹脂組成物(A)を射出成形又は射出圧縮成形し、得た成形体の表面上に、コア層(C)となるポリプロピレン樹脂組成物(B)を射出成形又は射出圧縮成形する、二層射出成形法により得られることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂二層成形体。
  6. スキン層(S)となるポリプロピレン樹脂組成物(A)を射出成形又は射出圧縮成形し、次いで、得られた成形体の表面上に、コア層(C)となるポリプロピレン樹脂組成物(B)を射出成形又は射出圧縮成形することを特徴とする、請求項5に記載のポリプロピレン系樹脂二層成形体の製造方法。
  7. ポリプロピレン樹脂組成物(A、B)に配合されるポリプロピレン樹脂(a、α)は、プロピレン単独重合体、又はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体若しくはプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体であり、メルトフローレート(MFR)(試験条件:230℃、2.16kg荷重)が10〜200g/10分であることを特徴とする請求項6に記載のポリプロピレン系樹脂二層成形体の製造方法。
  8. ポリプロピレン樹脂組成物(B)に配合される無機フィラー(β)は、炭素繊維単体または炭素繊維とタルクの併用系であることを特徴とする請求項6に記載のポリプロピレン系樹脂二層成形体の製造方法。
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