JP4710119B2 - センサ回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力や加速度等の物理量を検出するセンサ回路に関し、例えば、流体等の圧力を検出する圧力センサや加速度センサに適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のセンサ回路としては、例えば図2の回路図に示されるものがある。
【0003】
図2のセンサ回路101は、歪ゲージR1〜R4を4辺の各々に接続してフルブリッジとしたブリッジ回路102で構成されたものである。
【0004】
ブリッジ回路102は、隣接2辺間に接続される4端子Vcc,GND,V+,V−の内向かい合う一方の端子Vcc,GND間に供給電圧を入力し、他方の端子V+,V−間から物理量の変化による歪に応じた歪ゲージR1〜R4の抵抗値変化に基づく出力電圧を出力する。
【0005】
このブリッジ回路102に用いられる歪ゲージR1〜R4は一般的に350Ω又は120Ωの抵抗値であり、ブリッジ回路102の出力は小さいものである。
【0006】
このため、ブリッジ回路102からの出力は後段で適度な増幅を伴うため、歪がない時のブリッジ回路102の出力が零に近いことが要求される。
【0007】
しかし、歪のない時にブリッジ回路102のバランスが失われて出力が零とならない場合があり、歪のない時が零点(出力値が零となる点)となるようなブリッジ回路102のバランス調整(零点補償)が必要不可欠である。また、零点は温度により変動するため、その変動も吸収する調整(零点温度補償)が必要である。
【0008】
しかも、これらの調整は、歪ゲージR1〜R4の抵抗のばらつきが大きく、各ブリッジ回路102毎の零点の移動量が異なることから、各センサ回路毎に個別に行う必要があった。
【0009】
このような調整を行ったセンサ回路としては、図3に示すものがある。
【0010】
図3のセンサ回路201は、まず、図2の状態の4辺の閉じたブリッジ回路202に電源から供給電圧を入力し、零点の移動量及び零点の温度による変動量を測定する。
【0011】
その後、ブリッジ回路202の1辺又は2辺の接続を開放し、零点補償として、低抵抗(歪ゲージR1〜R4に対し〜0.2%相当の抵抗値(約数mΩ〜0.7Ω程度))の電線(例えば、マンガニン線)をその零点の移動量に応じた長さに切り、その極性に応じたブリッジ回路202の1辺にはんだ付けして接続(歪ゲージに対し直列接続)する。
【0012】
また、零点温度補償として、温度によって抵抗値が変化する低抵抗の電線(例えば、銅線)をその零点の温度による変動量に応じた長さに切り、その極性に応じたブリッジ回路202の1辺にはんだ付けして接続(歪ゲージに対し直列接続)し、図3に示すセンサ回路201を作成していた。
【0013】
一方、調整を行ったセンサ回路としては、図3のセンサ回路201のようにブリッジ回路202の1辺に歪ゲージR4,R1と抵抗R6,R5とを直列に接続するだけでなく、図4のセンサ回路301のようにブリッジ回路302の1辺に歪ゲージR4と抵抗R5とを並列に接続ことも知られている。この図4に示すセンサ回路301では、図3の場合と異なり抵抗値が数十kΩ〜数百kΩの抵抗R5を並列接続していた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術のセンサ回路では、以下のような問題があった。
【0015】
図3のセンサ回路201では、零点補償や零点温度補償を行う時に、一旦閉じているブリッジ回路202の辺を開放することや、電線を所定の長さに切り、はんだ付けすることが必要であり、複雑な作業工程のため、手間がかかっていた。また、電線の切断及びはんだ付けでは、抵抗値等がばらつき易く補償精度が安定していなかった。
【0016】
図4のセンサ回路301でも、零点補償や零点温度補償を行う時に、厚膜抵抗の一部をレーザで切除して抵抗値を増加調整するトリミング調整等が必要であり、手間がかかっていた。
【0017】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、容易に作成でき、補償精度を向上するセンサ回路を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、物理量の変化による歪に応じて抵抗値が変化する歪ゲージを4辺の各々に接続し、隣接2辺間に接続される4端子の内向かい合う一方の端子間に供給電圧を入力し、他方の端子間から出力電圧を出力するブリッジ回路を有するセンサ回路において、零点温度補償用に、温度に応じて抵抗値が変化する感温抵抗と、該感温抵抗と直列接続された所定抵抗値の第1抵抗と、が前記ブリッジ回路のいずれか1辺の歪ゲージに並列接続されると共に、零点補償用に、第2抵抗が前記ブリッジ回路のいずれか1辺の歪ゲージに並列接続されるセンサ回路であって、所定の抵抗設置位置を有すると共に予め前記ブリッジ回路の隣接2辺に対して形成されてどちらの1辺に並列接続するか選択可能な配線を備え、該配線として零点温度補償用配線と零点補償用配線とを有し、前記ブリッジ回路の温度特性の測定結果に基づいて選定した前記感温抵抗及び前記第1抵抗を、前記零点温度補償用配線の所定の抵抗設置位置に設置すると共に、前記零点温度補償用配線を極性の違いに対応して選択した1辺に接続して零点温度補償し、前記零点温度補償用配線を1辺に並列接続した状態での前記ブリッジ回路の出力に基づいて選定した前記第2抵抗を、前記零点補償用配線の所定の抵抗設置位置に設置すると共に、前記零点補償用配線を極性の違いに対応して選択した1辺に接続して零点補償することを特徴とする。
【0019】
したがって、感温抵抗及び第1抵抗の温度による抵抗値変化で零点の温度による変化を相殺し、ブリッジ回路の零点温度補償ができる。
【0020】
ここで、直列に並ぶ感温抵抗及び第1抵抗の組み合わせによって、感温抵抗及び第1抵抗の合成抵抗は多種の抵抗値及び見かけ上の温度係数を作り出すことができる。特に、第1抵抗に固定抵抗を用いて、誤差が少ない設定どうりの抵抗値及び見かけ上の温度係数を得ることができる。
【0021】
このため、補償に必要な抵抗値及び見かけ上の温度係数を満たす感温抵抗及び第1抵抗を選定すればよく、従来のように切断等による抵抗値の調整は必要なくなり、手間がかからず、ブリッジ回路の辺を開放することもなく、センサ回路を容易に作成できると共に、設定どうりの抵抗値及び見かけ上の温度係数を得て、補償精度を向上することができる。
【0023】
零点補償用に、第2抵抗が前記ブリッジ回路のいずれか1辺の歪ゲージに並列接続されるので、零点の移動量並びに感温抵抗及び第1抵抗を1辺に並列接続して生じた零点のずれ量の合計量を第2抵抗で零点補償でき、補償精度を向上することができる。
【0025】
所定の抵抗設置位置を有すると共に予め前記ブリッジ回路の隣接2辺に対して形成されてどちらの1辺に並列接続するか選択可能な配線を備えることで、極性変更が選択可能となると共に零点温度補償及び零点補償のため抵抗(感温抵抗、第1抵抗、第2抵抗)の抵抗設置位置が決められており、補償の極性に対応するため2箇所にそれぞれ抵抗設置位置を設ける必要がなくなり省スペース化でき、抵抗を容易に装着できる抵抗設置位置を設けたり、センサ回路を用いたセンサで不必要なスペースに他の部品を配置してセンサの小型化が図れたり、スペースの有効利用ができる。
【0027】
該配線として零点温度補償用配線と零点補償用配線とを有し、前記ブリッジ回路の温度特性の測定結果に基づいて選定した前記感温抵抗及び前記第1抵抗を、前記零点温度補償用配線の所定の抵抗設置位置に設置すると共に、前記零点温度補償用配線を極性の違いに対応して選択した1辺に接続して零点温度補償し、前記零点温度補償用配線を1辺に並列接続した状態での前記ブリッジ回路の出力に基づいて選定した前記第2抵抗を、前記零点補償用配線の所定の抵抗設置位置に設置すると共に、前記零点補償用配線を極性の違いに対応して選択した1辺に接続して零点補償することで、設定どおりの抵抗値及び見かけ上の温度係数を得て零点温度補償ができ、その後に零点の移動量及び零点温度補償により生じた零点のずれ量について零点補償ができ、センサ回路を容易に作成できると共に補償精度を向上することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0029】
以下に、図1を用いて実施の形態を説明する。図1は実施の形態に係るセンサ回路を示す回路図である。
【0030】
センサ回路1は、歪ゲージR1〜R4(120Ωや350Ωの抵抗値)を4辺の各々に接続してフルブリッジとしたブリッジ回路2で構成されたものである。
【0031】
ブリッジ回路2は、隣接2辺間に接続される4端子Vcc,GND,V+,V−の内向かい合う一方の端子Vcc,GND間に供給電圧を入力し、他方の端子V+,V−間から物理量の変化による歪に応じた歪ゲージR1〜R4の抵抗値変化に基づく出力電圧を出力する。
【0032】
本実施の形態のブリッジ回路2には、零点温度補償用配線3が設けられている。
【0033】
零点温度補償用配線3は、端子VccからスイッチSW1を介して、端子V+又は端子V−のどちらかと接続される。つまり、端子Vccと端子V+とが接続された場合には、歪ゲージR4と並列接続され、端子Vccと端子V−とが接続された場合には、歪ゲージR1と並列接続される。
【0034】
この零点温度補償用配線3には、予め設定された抵抗設置位置に、感温抵抗THRと第1抵抗としての抵抗R6が設置される。
【0035】
感温抵抗THRと抵抗R6は直列接続されており、感温抵抗THRは温度に応じて抵抗値が変化するものであり、抵抗R6は所定抵抗値を有する金属皮膜抵抗等の固定抵抗である。感温抵抗THRと抵抗R6の抵抗値は、(歪ゲージ350Ωの時)数百kΩ程度である。
【0036】
零点温度補償用配線3の端子V+又は端子V−のどちらかと接続するためのスイッチSW1は、端子V+とつながった接続端子c又は端子V−とつながった接続端子dのどちらかに接続可能に設けられている。
【0037】
また、ブリッジ回路2には、零点補償用配線4も設けられている。
【0038】
零点補償用配線4は、零点温度補償用配線3と同様に、端子VccからスイッチSW2を介して、端子V+又は端子V−のどちらかと接続される。つまり、端子Vccと端子V+とが接続された場合には、歪ゲージR4と並列接続され、端子Vccと端子V−とが接続された場合には、歪ゲージR1と並列接続される。
【0039】
この零点補償用配線4には、予め設定された抵抗設置位置に、第2抵抗としての抵抗R5が設置される。抵抗R5の抵抗値は、(歪ゲージ350Ωの時)数百kΩ程度である。
【0040】
零点補償用配線4の端子V+又は端子V−のどちらかと接続するためのスイッチSW2は、端子V+とつながった接続端子a又は端子V−とつながった接続端子bのどちらかに接続可能に設けられている。
【0041】
次に、本実施の形態のセンサ回路1で零点温度補償及び零点補償を行う工程を説明する。
【0042】
まず、ブリッジ回路2に端子Vcc,GND間から供給電圧を入力し、端子V+,V−から出力電圧を出力させて、零点の移動量及び零点の温度による変動量(零点温度特性ともいう)を測定する。
【0043】
その測定結果の零点の温度による変動量を、感温抵抗THR及び抵抗R6を合成した合成抵抗の温度による抵抗値変化で相殺する感温抵抗THR及び抵抗R6を選定し、感温抵抗THR及び抵抗R6を零点温度補償用配線3の所定の抵抗設置位置にはんだ付けする。
【0044】
ここで、直列に並ぶ感温抵抗THR及び抵抗R6の組み合わせによって、感温抵抗THR及び抵抗R6の合成抵抗は多種の抵抗値及び見かけ上の温度係数を作り出すことができる。特に、抵抗R6に固定抵抗を用いているので、誤差が少ない設定どうりの抵抗値及び見かけ上の温度係数を得ることができる。
【0045】
このため、感温抵抗THR及び抵抗R6は、補償に必要な抵抗値及び見かけ上の温度係数を満たすものを選定すればよい。
【0046】
また、零点の温度による変動量の極性の違いに対応して、スイッチSW1を接続端子c,dのどちらか一方に選択させ、はんだ付けする。
【0047】
これにより、感温抵抗THR及び抵抗R6を有する零点温度補償用配線3が歪ゲージR1,R4のどちらか一方に並列接続され、ブリッジ回路2の零点温度補償が行われる。
【0048】
なお、上記の零点温度補償での零点の温度による変動量を感温抵抗THR及び抵抗R6の合成抵抗の温度による抵抗値変化で相殺することについて詳しく説明する。
【0049】
抵抗R6は通常25ppm/℃や50ppm/℃の温度係数であり、感温抵抗THRの温度係数(3000ppm/℃以上)と比較して小さく、ほとんど無視できる。
【0050】
このため、合成抵抗(感温抵抗THR及び抵抗R6)では、
抵抗値=THR(感温抵抗THRの抵抗値)+R6(抵抗R6の抵抗値)
抵抗値変化=ΔTHR
とすることができる。
【0051】
そして、零点が温度によってプラス側に変動した場合には、R4(歪ゲージR4の抵抗値)がR4−ΔR4に変化したことと等価になる。
【0052】
よって、歪ゲージR4に合成抵抗を並列接続して零点温度補償すると、常温と温度変化時とで、
1/R4+1/(THR+R6)=1/(R4-ΔR4)+1/(THR+ΔTHR+R6)
が成立する。
【0053】
この式では、温度変化時のΔTHRの影響度がR6の値で変化するので、零点の温度による変動(零点温度特性)の傾きをR6の値で変化させることができ、これによって、零点温度補償する(なお、極性が変わった場合には、歪ゲージR1を対象とする)。
【0054】
したがって、抵抗値及び温度係数の異なる感温抵抗THRの数が少なくても、安価な抵抗R6によって見かけ上の温度係数を変更でき、様々なブリッジ回路2の零点温度特性に対応することができる。
【0055】
次に、測定結果の零点の移動量及び零点温度補償により計算される零点のずれ量の合計量を相殺する抵抗値の抵抗R5を選定し、抵抗R5を零点補償用配線4の所定の抵抗設置位置にはんだ付けする。
【0056】
ここで、零点の移動量及びずれ量の合計量は、ブリッジ回路2に零点温度補償用配線3を接続した状態で、再度、零点の移動量を測定することでも求めることができる。
【0057】
また、零点の移動量及びずれ量の極性の違いに対応して、スイッチSW2を接続端子a,bのどちらか一方に選択させ、はんだ付けする。
【0058】
これにより、抵抗R5を有する零点補償用配線4が歪ゲージR1,R4のどちらか一方に並列接続され、ブリッジ回路2の零点補償が行われ、センサ回路1が完成する。
【0059】
なお、零点補償用配線4が零点温度補償用配線3と並列接続する場合もあるが、抵抗R5は通常25ppm/℃や50ppm/℃の温度係数であり、感温抵抗THRの温度係数(3000ppm/℃以上)と比較して小さく、ほとんど無視できるため、零点補償用配線4が零点温度補償用配線3と並列接続することによる零点の温度による変動は生じない。
【0060】
このような本実施の形態は、零点温度補償で、補償に必要な抵抗値及び見かけ上の温度係数を満たす感温抵抗THR及び抵抗R6を選定すればよく、従来のように切断等による抵抗値の調整は必要なくなり、手間がかからず、ブリッジ回路2の辺を開放することもなく、センサ回路1を容易に作成できると共に、設定どうりの抵抗値及び見かけ上の温度係数を得て、零点温度補償の補償精度を向上することができる。
【0061】
また、零点補償では、零点の移動量及び零点温度補償で生じた零点のずれ量の合計量を抵抗R5で零点補償でき、零点補償の補償精度を向上することができる。
【0062】
さらに、零点温度補償用配線3と零点補償用配線4は、抵抗(感温抵抗THR、抵抗R6、抵抗R5)の抵抗設置位置が決められており、補償の極性に対応するため2箇所にそれぞれ抵抗設置位置を設ける必要がなくなり省スペース化でき、抵抗を容易に装着できる抵抗設置位置を設けたり、センサ回路1を用いたセンサで不必要なスペースに他の部品を配置してセンサの小型化が図れたり、スペースの有効利用ができる。
【0063】
なお、零点温度補償用配線3と零点補償用配線4は、ブリッジ回路2の隣接2辺のどちらの1辺に並列接続するか選択可能であればどの隣接2辺に形成されてもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にあっては、零点温度補償用に、温度に応じて抵抗値が変化する感温抵抗と、感温抵抗と直列接続された所定抵抗値の第1抵抗と、をブリッジ回路のいずれか1辺の歪ゲージに並列接続したことで、感温抵抗及び第1抵抗の温度による抵抗値変化で零点の温度による変化を相殺し、ブリッジ回路の零点温度補償ができる。
【0065】
ここで、直列に並ぶ感温抵抗及び第1抵抗の組み合わせによって、感温抵抗及び第1抵抗の合成抵抗は多種の抵抗値及び見かけ上の温度係数を作り出すことができる。特に、第1抵抗に固定抵抗を用いて、誤差が少ない設定どうりの抵抗値及び見かけ上の温度係数を得ることができる。
【0066】
このため、補償に必要な抵抗値及び見かけ上の温度係数を満たす感温抵抗及び第1抵抗を選定すればよく、従来のように切断等による抵抗値の調整は必要なくなり、手間がかからず、ブリッジ回路の辺を開放することもなく、センサ回路を容易に作成できると共に、設定どうりの抵抗値及び見かけ上の温度係数を得て、補償精度を向上することができる。
【0067】
零点補償用に、第2抵抗をブリッジ回路のいずれか1辺の歪ゲージに並列接続したことで、零点の移動量並びに感温抵抗及び第1抵抗を1辺に並列接続して生じた零点のずれ量の合計量を第2抵抗で零点補償でき、補償精度を向上することができる。
【0068】
所定の抵抗設置位置を有すると共に予めブリッジ回路の隣接2辺に対して形成されてどちらの1辺に並列接続するか選択可能な配線を備えたことで、極性変更が選択可能となると共に零点温度補償及び零点補償のため抵抗(感温抵抗、第1抵抗、第2抵抗)の抵抗設置位置が決められており、補償の極性に対応するため2箇所にそれぞれ抵抗設置位置を設ける必要がなくなり省スペース化でき、抵抗を容易に装着できる抵抗設置位置を設けたり、センサ回路を用いたセンサで不必要なスペースに他の部品を配置してセンサの小型化が図れたり、スペースの有効利用ができる。
【0069】
配線として零点温度補償用配線と零点補償用配線とを有し、ブリッジ回路の温度特性の測定結果に基づいて選定した感温抵抗及び第1抵抗を、零点温度補償用配線の所定の抵抗設置位置に設置すると共に、零点温度補償用配線を極性の違いに対応して選択した1辺に接続して零点温度補償し、零点温度補償用配線を1辺に並列接続した状態でのブリッジ回路の出力に基づいて選定した第2抵抗を、零点補償用配線の所定の抵抗設置位置に設置すると共に、零点補償用配線を極性の違いに対応して選択した1辺に接続して零点補償することで、設定どうりの抵抗値及び見かけ上の温度係数を得て零点温度補償ができ、その後に零点の移動量及び零点温度補償により生じた零点のずれ量について零点補償ができ、センサ回路を容易に作成できると共に補償精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るセンサ回路を示す回路図である。
【図2】従来のセンサ回路を示す回路図である。
【図3】従来のセンサ回路を示す回路図である。
【図4】従来のセンサ回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 センサ回路
2 ブリッジ回路
3 零点温度補償用配線
4 零点補償用配線
R1〜R4 歪ゲージ
R5,R6 抵抗
THR 感温抵抗
SW1,SW2 スイッチ
a,b,c,d 接続端子
Vcc,GND,V+,V− 端子
Claims (1)
- 物理量の変化による歪に応じて抵抗値が変化する歪ゲージを4辺の各々に接続し、隣接2辺間に接続される4端子の内向かい合う一方の端子間に供給電圧を入力し、他方の端子間から出力電圧を出力するブリッジ回路を有するセンサ回路において、
零点温度補償用に、温度に応じて抵抗値が変化する感温抵抗と、該感温抵抗と直列接続された所定抵抗値の第1抵抗と、が前記ブリッジ回路のいずれか1辺の歪ゲージに並列接続されると共に、
零点補償用に、第2抵抗が前記ブリッジ回路のいずれか1辺の歪ゲージに並列接続されるセンサ回路であって、
所定の抵抗設置位置を有すると共に予め前記ブリッジ回路の隣接2辺に対して形成されてどちらの1辺に並列接続するか選択可能な配線を備え、
該配線として零点温度補償用配線と零点補償用配線とを有し、
前記ブリッジ回路の温度特性の測定結果に基づいて選定した前記感温抵抗及び前記第1抵抗を、前記零点温度補償用配線の所定の抵抗設置位置に設置すると共に、前記零点温度補償用配線を極性の違いに対応して選択した1辺に接続して零点温度補償し、
前記零点温度補償用配線を1辺に並列接続した状態での前記ブリッジ回路の出力に基づいて選定した前記第2抵抗を、前記零点補償用配線の所定の抵抗設置位置に設置すると共に、前記零点補償用配線を極性の違いに対応して選択した1辺に接続して零点補償することを特徴とするセンサ回路。
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