JP5437654B2 - 温度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、白金測温抵抗体、サーミスタなど、温度によりその抵抗値が変化する素子をセンサとして利用して、測定した抵抗値から温度値を算出する温度測定装置に関するものである。
従来から白金測温抵抗体、サーミスタなど、温度の変化に応じてその抵抗値が変化する素子を用いた温度測定装置が利用されている。
この種の従来の温度測定装置としては、例えば図4に示すものがある。この装置においては、白金測温抵抗体をセンサとして使用している。白金測温抵抗体は、温度によって抵抗値が変化するものであり、その抵抗値特性、すなわち温度値に対する抵抗値の対応関係はJIS C 1604規格書で規格化されている。尚、一般にPt100(0°Cのときの抵抗値が100Ω)のものが使用される。
また、この白金測温抵抗体に定電流を供給したときの白金測温抵抗体の両端間の電圧値と抵抗値とは比例関係にあることから、当該白金測温抵抗体に所定の定電流を供給して得られる電圧値から、白金測温抵抗体における温度値が算出される(又は、前記定電流値と電圧値とから白金測温抵抗体の抵抗値を求め、さらに当該抵抗値と前記温度値に対する抵抗値の対応関係を参照して、当該白金測温抵抗体における温度値が算出される)。
この従来の装置では、定電流電源が白金測温抵抗体に定電流を供給し、当該抵抗体間に生じる電圧(電位差)を入力値としてADコンバータがこれを取得する。当該ADコンバータは、前記入力値をデジタル信号に変換し、マイコン(マイクロコンピュータ)に出力する。
マイコンは、記憶手段と演算手段とを備えており、前記記憶手段には、前記規格書に基づきPt100の白金測温抵抗体に所定の定電流を供給したときに得られる当該白金測温抵抗体の両端間の電圧値と温度値との対応関係を示す関数式が格納されている(あるいは、前記電圧値に対応する温度値の対応関係がテーブル形式で格納されている)。前記演算手段は、白金測温抵抗体に所定の定電流を供給して得られた前記電圧値と前記関数式とを参照して、測定すべき温度値を算出する(あるいは、得られた前記電圧値と、前記テーブルとを参照して、測定すべき温度値を算出する)。尚、図4における白金測温抵抗体以外は、破線で示す基板上に設けられている。
このような温度測定装置においては、センサ(白金測温抵抗体)の測定確度が高くても、基板とセンサとを接続するリード線の抵抗のため、測定誤差が生じるという問題があった。
そこで、ブリッジ回路を利用した所謂3導線式や、電流印加用のリード線と電圧計測用のリード線とを分離した所謂4導線式などを用いることによって、前記リード線の抵抗による測定誤差をなくすような対策が取られてきた(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
特開平04−034323号公報
日本工業規格 JIS C1604−1997 第5〜6頁
しかしながら、このように改善された温度測定装置においても、実際には基板上の配線パターンや、ノイズを除去するためのフィルタ回路、測定電圧値を増幅するアンプ装置における抵抗などによりわずかな測定誤差を生じていた。しかも、この誤差は基板1枚毎に微妙に違っている。それゆえ、基板の製造工程において基板1枚毎に手作業でアンプ装置の増幅度を微調整してマイコンへ出力される測定電圧値を、前記関数式、あるいはテーブルとを正確に一致させるためのキャリブレーション(補正)を行う必要があった。
また、キャリブレーションを行って前記アンプ装置の増幅度を調整した基板も、運搬中の接触や振動により、調整が狂ってしまうという問題があった。さらに、例えば、温度測定装置を道路近傍などの自然環境下に設置すると、風や振動などの影響により、経時的に前記キャリブレーションの調整が狂ってしまって、正確な温度測定が出来なくなるという問題点があった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を克服するためになされたものであり、手作業で基盤1枚毎にキャリブレーションを行う必要がなく製造が容易で、かつ運送中や設置後における振動等の影響による前記キャリブレーションの狂いを考慮しなくてよい温度測定装置を提供することを目的とする。また、それにより簡易な構成で安定的に確度の高い温度測定が可能な温度測定装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る温度測定装置は、温度変化に応じて抵抗値が比例的に変化する抵抗素子からなるセンサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の電圧値から、前記センサ部における温度値を算出して出力する温度測定装置であって、
前記センサ部が所定温度において有する抵抗値と同じ抵抗値を有し、温度変化によっても抵抗値が一定の基準抵抗体を前記センサ部に並列して配し、
定電流を前記基準抵抗体に流して得られた該基準抵抗体の両端間の測定電圧値から、測定電圧値と温度値との対応関係を求め、
該対応関係に基づいて、センサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の測定電圧値から、センサ部における温度値を算出するようになされ、
且つ、前記センサ部として白金測温抵抗体が使用され、
前記基準抵抗体として、前記白金測温抵抗体の0℃における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体と、0℃を超える温度における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体と、0℃未満の温度における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体とを含む3つ以上の異なる抵抗値の前記基準抵抗体が、それぞれ前記センサ部と並列に配されて、
前記3つ以上の基準抵抗体についての前記測定電圧値と温度値との対応関係が、0℃以上の温度値において用いる関数式と、0℃以下の温度値において用いる関数式とでそれぞれ表されるとともに、
該関数式に基づいて、前記センサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の測定電圧値から、前記センサ部における温度値を算出するようにしたことを特徴とする。
ここで、センサ部としては、温度と抵抗値とが比例的に変化する素子を利用するのが、好ましい。例えば、JIS C 1604規格書で規格化されている白金測温抵抗体(Pt100)や、特定の温度範囲内で温度と抵抗値とが比例的に変化するPTCタイプのサーミスタなどを好適に利用できる。
また、基準抵抗体は、温度変化に関わらずその抵抗値が変化しない素子であれば、どのようなものであってもよい。例えば、金属薄膜により形成される高精度抵抗体が使用できる。好ましくは、温度係数(温度が1℃上昇したときの抵抗値の変化割合)が±1〜±25ppm/℃のものを使用すれば、より精度の高い温度測定が可能となる。
本発明の温度測定装置によれば、センサ部が所定温度において有する抵抗値と同じ抵抗値を有し、かつ温度変化によっても抵抗値が一定の基準抵抗体を利用し、当該基準抵抗体に定電流を供給して実際に電圧値を測定する。この測定電圧値は、基準抵抗体以外の配線パターンやフィルタ回路等の抵抗による影響も含んだ電圧値であり、この得られた測定電圧値と前記所定温度値との対応関係を求める。この対応関係を所定温度におけるセンサ部に定電流を供給して得られる測定電圧値と温度値との関係とし、この対応関係に基づいて、センサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の測定電圧値から、センサ部における温度値を算出する。すなわち、基準抵抗体を利用し、各基板の配線パターンやフィルタ回路その他の素子の抵抗による影響を含んで実際に得られた測定電圧値から、測定電圧値と温度値との対応関係を求める。したがって、配線パターン等の抵抗による誤差を考慮する必要がなく、またキャリブレーションを行う必要もない。
よって、製造が容易で、かつ運送中などにおける前記キャリブレーションの狂いを考慮する必要がなく、かつ簡易な構成で安定的に確度の高い温度測定が可能となる。
また、本発明に係る温度測定装置においては、異なる抵抗値を有する複数の前記基準抵抗体をそれぞれ前記センサ部と並列に配し、前記複数の基準抵抗体について求められた各々の前記測定電圧値と温度値との対応関係を満たすような前記測定電圧値と温度値との対応関係を示す関数式を作成し、該関数式に基づいて、前記センサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の測定電圧値から、前記センサ部における温度値を算出するようにするのが好ましい。
このようにすれば、測定電圧値と温度値の対応関係が複数得られ、それらの対応関係を満たす関数式を作成することで、当該関数式に基づいて、センサ部に定電流を供給して得られる測定電圧値から、容易にセンサ部における温度値が算出される。
この点、例えば上述の白金測温抵抗体(Pt100)を利用すれば、温度変化と抵抗値(および電圧値)の変化との関係が直線性(比例的関係)を示すことから、互いに抵抗値が異なる2つの基準抵抗体を利用し、それぞれの測定電圧値と温度値との対応関係を求め、それら2つの対応関係を満たす一次関数を作成してもよい。
すなわち、定電流を供給して得られる電圧値と温度値との関係が直線性を示す抵抗素子をセンサとして利用することにより、測定電圧値と温度値との関係が一次関数式V=αt+β[Vは測定電圧値(mV)、αは温度が1℃上昇したときの測定電圧値の変化の割合(温度係数)、tは温度(℃)、βは0℃における測定電圧値]で示される。そして、互いに抵抗値が異なる2つの基準抵抗体を利用してそれぞれの測定電圧値と温度値との対応関係を求め、上記関数式において前記対応関係を満たすα、およびβを求めて関数式を作成する。これにより作成された前記関数式に基づいて、センサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の測定電圧値から、前記センサ部における温度値を算出することができる。
また、3つ以上の前記基準抵抗体をそれぞれ前記センサ部と並列に配して、それぞれの測定電圧値と温度値との対応関係を求め、それら対応関係を満たす関数式を作成する。基準抵抗を多く配するほど実測値に近い関数式を導くことが可能となるので、より確度の高い温度測定が可能となる。
また、本発明に係る温度測定装置は、温度変化に応じて抵抗値が比例的に変化する抵抗素子からなるセンサ部と、
前記センサ部に定電流を供給する定電流電源と、
前記センサ部の両端間の電圧値を入力値とし、該入力値を増幅して出力するアンプ装置と、
前記アンプ装置から出力した測定電圧値をデジタル信号に変換するADコンバータと、
前記センサ部に定電流を流して得られる該センサ部の両端間の前記測定電圧値とそれに対応する温度値との対応関係を示す関数式又は対応関係データを格納する記憶手段と、
前記ADコンバータから出力された測定電圧値と前記関数式又は対応関係データとを参照して、温度値を算出する演算手段とを備える温度測定装置であって、
前記センサ部として白金測温抵抗体が使用され、
前記センサ部が所定温度において有する抵抗値と同じ抵抗値を有し、温度変化によっても抵抗値が一定の基準抵抗体であって、各々前記センサ部と並列に接続された、前記白金測温抵抗体の0℃における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体と、0℃を超える温度における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体と、0℃未満の温度における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体とを含む3つ以上の異なる抵抗値の基準抵抗体と、
前記センサ部及び前記各基準抵抗体のうちのいずれか一つに前記定電流電源からの定電流を供給するように接続を切り替える切替手段と、
前記切替手段により、前記基準抵抗体それぞれに定電流を供給して得られた各基準抵抗体の両端間における測定電圧値を前記センサ部の各所定温度における測定電圧値として判断する判断手段と、
前記判断手段において判断した測定電圧値と温度値との対応関係を満たす関数式又は対応関係データを作成する対応関係作成手段とを備え、該対応関係作成手段において0℃以上の温度値において用いる関数式又は対応関係データと、0℃以下の温度値において用いる関数式又は対応関係データとがそれぞれ作成されると共に、前記演算手段において、センサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の測定電圧値と前記関数式又は対応関係データとを参照して温度値を算出するようにしたことを特徴とする。
本願発明に係る温度測定装置によれば、複数の基準抵抗体を利用した実測値に基づいて測定電圧値とそれに対応する温度値との対応関係を示す関数式又は対応関係データを作成し、当該関数式又は対応関係データに基づいて、センサ部における測定電圧値から温度値を算出する。したがって、基板1枚毎にキャリブレーションを行う必要がなく、また運送中に生じるキャリブレーションの狂いを考慮しなくてよい。尚、ここで前記対応関係データとは、前記測定電圧値と温度値との関係をテーブル形式で表すものである。
さらに、本発明に係る温度測定装置においては、通電開始時に測定電圧値と温度値との対応関係を示す関数式又は対応関係データの作成を開始する対応関係作成開始手段を備えるようにしてもよい。すなわち、本発明に係る温度測定装置に通電を開始すると、対応関係作成開始手段からのコマンドにより、前記切替手段が前記複数の基準抵抗体の一つずつに順に定電流を供給するよう接続を切り替え、各基準抵抗体の両端間における電圧値が測定され、該測定電圧値と温度値(所定温度)との対応関係を示す関数式又は対応関係データが作成される。
このようにすると、本発明の温度測定装置に通電を開始すれば、自動的に測定電圧値と温度値との対応関係を示す関数式又は対応関係データが作成され、該関数式又は対応関係データに基づいて、前記測定電圧値から温度値を求めることが可能となる。したがって、製造工程や検査工程においてキャリブレーションを行わなくとも、温度測定装置に通電を開始するだけで、確度の高い温度測定ができる。また、定期的に当該温度測定装置の電源を入れ直すだけで、或いはマイコンを再起動するだけで、その都度前記関数式又は対応関係データが作成され、該関数式又は対応関係データに基づいて温度値を算出するので、当該温度測定装置を設置した後も、風や振動などによるキャリブレーション調整の狂いを手作業で補正する必要がない。
本願発明に係る温度測定装置によれば、上述のように基準抵抗体を利用し、実測値に基づいて測定電圧値とそれに対応する温度値とを関連付ける関数式又は対応関係データを作成し、当該関数式又は対応関係データに基づいて、センサ部における測定電圧値から温度値を算出できる。したがって、手作業で基盤1枚毎にキャリブレーションを行う必要がなく製造が容易で、かつ運送中や設置後における振動等による前記キャリブレーションの狂いを考慮しなくてよい。また、安定的に確度の高い温度測定が可能な温度測定装置を提供することが可能となる。
本発明に係る温度測定装置の回路図を示す図である。 本発明に係る温度測定装置の一実施形態において作成した測定電圧値と温度値との対応関係を示す関数式をグラフにしたものである。 本発明に係る温度測定装置の動作を示すフロー図である。 従来の温度測定装置の回路図を示す図である。
以下、本願発明を実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1の回路図に示すとおり、この実施形態における温度測定装置は、センサ部2、該センサ部2と並列に接続される基準抵抗A、B、C、およびこれらに定電流を供給する定電流電源31を備えている。この実施形態においては、センサ部2として白金測温抵抗体(Pt100)を使用しており、このセンサ部2の一端が、定電流電源31に切替手段(リレー)32を介して接続されており、他端は基準電位に接続されている。
前記3つの基準抵抗体A、B、Cは、同様にリレー32を介して接続されており、切替手段32の接続切り替えにより、センサ部2、基準抵抗体A、B、Cのいずれか一つに定電流が供給されるように構成されている。
基準抵抗体A、B、Cは、いずれも温度変化に関わらず抵抗値が一定であり、また、それぞれの抵抗値は異なっている。この基準抵抗体としては、例えば金属薄膜により形成される高精度抵抗体が使用される。この実施形態においては、温度係数(温度が1℃上昇したときの抵抗値の変化割合)が±1〜±25ppm/℃であって、抵抗値許容差が±0.02〜0.1%のもの(たとえば、株式会社フラット電子製角型金属薄膜チップ抵抗器 RFC−3D)を使用する。
定電流を供給したときのセンサ部2、基準抵抗体A、基準抵抗体B、及び基準抵抗体Cのそれぞれの両端間(P1−P2間)の電圧値は、フィルタ回路33でノイズがカットされ、アンプ装置34で増幅されて、ADコンバータ35がこれを取得する。ADコンバータ35は、アナログ信号で取得した測定電圧値をデジタル信号に変換してマイコン4に出力する。尚、ADコンバータ35は、マイコン4の内部に備えるようにしてもよい。
マイコン4は、記憶手段41、演算手段42、判断手段43、対応関係作成手段44、出力手段45、および対応関係作成開始手段46を備えている。記憶手段42には、ADコンバータ35から出力された測定電圧値と温度値との対応関係を示す関数式又は対応関係データが格納されている。
演算手段42は、ADコンバータ35から出力された測定電圧値と前記関数式又は対応関係データとを参照して温度値を算出するように構成されている。
ところで、測定電圧値と温度値との関係を示す前記関数式又は対応関係データは、以下のとおり作成される。
すなわち、温度測定装置1の電源をオンにし、定電流電源31が定電流を供給し始めると、対応関係作成開始手段44が切替手段32に接続切替コマンドを送信する。切替手段32は、回路の接続を選択的に切り替えることができるリレー装置で構成され、前記接続切替コマンドに従って、基準抵抗体A、基準抵抗体B、基準抵抗体Cと順に接続を切り替えた後、最後にセンサ部2に接続する。この間、基準抵抗体A、B、およびCのそれぞれの接続時におけるP1−P2間における電圧値は、フィルタ33を通りアンプ装置34で増幅されてADコンバータ35において取得される。
基準抵抗体A、B、およびCは、それぞれ異なる抵抗値を有しており、かつそれぞれが、センサ部2に使用する白金測温抵抗体(Pt100)の所定温度における抵抗値と同じ又は近似する抵抗値を有している。尚、前記所定温度における抵抗値は、JIS C 1604規格書で規格化されている抵抗値特性に基づくものである。この実施形態においては、基準抵抗体Aの抵抗値は50Ω(すなわち、白金測温抵抗体が約−125℃の時の抵抗値)、基準抵抗体Bの抵抗値は100Ω(すなわち、白金測温抵抗体が0℃の時の抵抗値)、そして基準抵抗体Cの抵抗値は150Ω(すなわち、白金測温抵抗体が約130℃の時の抵抗値)のものを使用している。
上述のとおり、これら基準抵抗体A、B、およびCに順に定電流を供給し、それぞれP1−P2間における電圧値を測定する。この実施形態においては、1mAの定電流を供給して前記電圧値を測定したところ、各基準抵抗体A、B、CについてADコンバータで取得した測定電圧値Va、Vb、及びVcは、それぞれ60mV、110mV、160mVであった。
ここで、ADコンバータ35で取得された測定電圧値は、デジタル信号に変換されマイコン4に送信される。そして、マイコン4の判断手段43は、各基準抵抗体における前記測定電圧値とそれに対応する各所定温度との対応関係を、センサ部2に定電流を供給して得られる測定電圧値とセンサ部2における温度値との対応関係と判断する。すなわち、判断手段43は、センサ部2(白金測温抵抗体)に1mAの定電流を供給したときの測定電圧値が60mVである場合には、センサ部2の温度値が−125℃であると判断する。また、同様に測定電圧値が110mVである場合には0℃、測定電圧値が160mVである場合には130℃であると判断する。
続いて、対応関係作成手段44は、上記測定電圧値と温度値との対応関係に基づき、当該対応関係を満たす関数式を作成する。尚、白金測温抵抗体(Pt100)は、0℃以上と0℃以下とで温度変化に対する抵抗値特性が異なることが知られており、また、−125℃〜0℃、および0℃〜130℃という温度域では、前記抵抗値特性が直線性を示すので、定電流を供給したときの測定電圧値と温度値との対応関係を一次関数式で表してもほとんど誤差がない。そこで、この実施形態においては、(1)−125℃〜0℃について、上記のとおり、測定電圧値が60mVのとき温度値は−125℃、測定電圧値が110mVのとき温度値は0℃という対応関係を満たす一次関数式を作成し、(2)0℃〜130℃について、測定電圧値が110mVのとき温度値は0℃、測定電圧値が160mVのとき温度値は130℃という対応関係を満たす一次関数式を作成する。
すなわち、上述の一次関数式V=αt+β[Vは測定電圧値(mV)、αは温度が1℃上昇したときの測定電圧値の変化の割合(温度係数)、tは温度(℃)、βは0℃における測定電圧値]に前記各測定値(対応関係)を代入して計算すると、(1)−125℃〜0℃については、V=2t/5+110[Vは測定電圧値(mV)、tは温度値(℃)]の関数式が得られ、(2)0℃〜130℃については、V=5t/13+110の関数式が得られる。これをグラフに示すと図2のようになる。尚、上記各関数式は、記憶手段41に格納される。
上記(1)(2)の式を変形して、(1)−125℃〜0℃については、t=2.5V−275、(2)0℃〜130℃については、t=2.6V−286の関数式がそれぞれ得られる。
このようにして対応関係作成手段44において作成された関数式に基づき、演算手段42は、センサ部2に定電流を供給したときの測定電圧値Vから、温度tを算出する(ただし、V<110のときは(1)式により、V≧110のときは(2)式によりtを算出する)。
例えば、1mAの定電流を供給したときのセンサ部2の測定電圧値が80mVだった場合、上記(1)式により、t=13(℃)が算出され、また、センサ部2の測定電圧値が115mVだった場合、上記(2)式により、t=13(℃)が算出される。
また、このようにして算出された温度値は、有線又は無線の出力手段45により、温度表示装置や、温度変化に応じて制御される各種機器等へ出力される。
尚、基準抵抗体の数を多くして、それぞれについて測定電圧値と所定温度との対応関係を求め、それらを満たす関数式を作成するようにすれば、より正確な温度値の算出が可能となる。また、関数式は、一次関数であってもよいし、二次関数等曲線で示されるものであってもよく、またそれらの組み合わせでもよい。さらに、関数式の代わりに、基準抵抗体を利用して求めた前記測定電圧値と所定温度との対応関係に基づいてテーブル形式の対応関係データを作成して、センサ部2における測定電圧値と前記対応関係データとから、温度値を算出するようにすることもできる。
上述した、この実施形態における温度測定装置の動作フローを示すと、図3のようになる。まず、この実施形態における温度測定装置の電源をオンにして定電流を供給する(ST601)。これにより、マイコン4の対応関係作成開始手段46が切替手段32に対応関係作成開始コマンドを送信する(ST602)。切替手段32は、前記コマンドに従って回路の接続を切り替えて、先ず基準抵抗体Aに接続、通電する(ST603)。これにより、基準抵抗体Aの両端間の電圧値がフィルタ回路33を通ってアンプ装置34で増幅され、ADコンバータ35で取得される(ST606)。次に、切替手段32が接続を切り替えて、基準抵抗Bに接続、通電し(ST604)、同様に電圧値がADコンバータ35で取得される(ST606)。さらに、切替手段32が接続を切り替えて、基準抵抗Cに接続、通電し(ST605)、同様に電圧値がADコンバータ35で取得される(ST606)。
ADコンバータ35で取得された測定電圧値は、デジタル信号に変換され、マイコン4へ送信されて、既述のとおり、マイコン4の判断手段43は、各基準抵抗体における前記測定電圧値とそれに対応する各所定温度との対応関係を、センサ部2に定電流を供給して得られる測定電圧値とセンサ部2における温度値との対応関係と判断する(ST607)。
ST607で判断した対応関係を基に、対応関係作成手段44は、前記対応関係を満たす関数式を作成する(ST608)。尚、作成された関数式は記憶手段41に格納される。
次に、切替手段32は、接続を切り替えてセンサ部2に接続、通電し、センサ部2における温度値の測定を開始する(ST609)。センサ部2の両端間の電圧値が測定され(ST610)、ADコンバータに取得されデジタル信号に変換されて、マイコン4へ送信される。マイコン4の演算手段42は、前記送信された測定電圧値と前記関数式を参照して、センサ部2における温度値を算出する(ST611)。そして、算出された温度値は、有線又は無線の出力手段45により、外部機器等へ出力される(ST612)。
以後、継続的にセンサ部2における前記測定電圧値の測定を繰り返し(ST613)、測定電圧値に変化があれば、再度温度値を算出する(ST611)。尚、ここでの電圧値の測定については、常時回路に定電流を供給して測定電圧値の変化を検知するようにしてもよいし、間欠的に定電流を供給して電圧値を測定し、温度値を算出するようにしてもよい。
尚、本発明に係る温度測定装置の回路構成は、上述の実施形態のものに限られない。例えば、既述した従来の3導線式、あるいは4導線式の温度測定装置にも適用できる。またセンサ部2として、白金測温抵抗体のほか、サーミスタなど、温度の変化に応じてその抵抗値が変化する素子であれば、どのような素子を使用しても良い。好ましくは、測定すべき温度帯域において、温度変化に応じて比例的に抵抗値が変化する素子を選択して使用するのが良い。そのようにすれば、当該温度帯域においては、抵抗値(および測定電圧値)と温度値との関係が一次関数で示されるので、少ない数の基準抵抗体を利用して測定電圧値と温度値との関係を示す関数式(一次関数式)を作成でき、かつ正確な温度測定が可能となる。
1 温度測定装置
2 センサ部
31 定電流電源
32 切替手段
34 アンプ装置
35 ADコンバータ
4 マイコン
41 記憶手段
42 演算手段
43 判断手段
44 対応関係作成手段
45 出力手段
46 対応関係作成開始手段
5 基板


Claims (3)

  1. 温度変化に応じて抵抗値が比例的に変化する抵抗素子からなるセンサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の電圧値から、前記センサ部における温度値を算出して出力する温度測定装置であって、
    前記センサ部が所定温度において有する抵抗値と同じ抵抗値を有し、温度変化によっても抵抗値が一定の基準抵抗体を前記センサ部に並列して配し、
    定電流を前記基準抵抗体に流して得られた該基準抵抗体の両端間の測定電圧値から、測定電圧値と温度値との対応関係を求め、
    該対応関係に基づいて、センサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の測定電圧値から、センサ部における温度値を算出するようになされ、
    且つ、前記センサ部として白金測温抵抗体が使用され、
    前記基準抵抗体として、前記白金測温抵抗体の0℃における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体と、0℃を超える温度における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体と、0℃未満の温度における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体とを含む3つ以上の異なる抵抗値の前記基準抵抗体が、それぞれ前記センサ部と並列に配されて、
    前記3つ以上の基準抵抗体についての前記測定電圧値と温度値との対応関係が、0℃以上の温度値において用いる関数式と、0℃以下の温度値において用いる関数式とでそれぞれ表されるとともに、
    該関数式に基づいて、前記センサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の測定電圧値から、前記センサ部における温度値を算出するようにしたことを特徴とする温度測定装置。
  2. 前記3つ以上の基準抵抗体は、前記白金抵抗体が−125℃において有する抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体と、前記白金抵抗体が130℃において有する抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体とを含むことを特徴とする請求項1記載の温度測定装置。
  3. 温度変化に応じて抵抗値が比例的に変化する抵抗素子からなるセンサ部と、
    前記センサ部に定電流を供給する定電流電源と、
    前記センサ部の両端間の電圧値を入力値とし、該入力値を増幅して出力するアンプ装置と、
    前記アンプ装置から出力した測定電圧値をデジタル信号に変換するADコンバータと、
    前記センサ部に定電流を流して得られる該センサ部の両端間の前記測定電圧値とそれに対応する温度値との対応関係を示す関数式又は対応関係データを格納する記憶手段と、
    前記ADコンバータから出力された測定電圧値と前記関数式又は対応関係データとを参照して、温度値を算出する演算手段とを備える温度測定装置であって、
    前記センサ部として白金測温抵抗体が使用され、
    前記センサ部が所定温度において有する抵抗値と同じ抵抗値を有し、温度変化によっても抵抗値が一定の基準抵抗体であって、各々前記センサ部と並列に接続された、前記白金測温抵抗体の0℃における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体と、0℃を超える温度における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体と、0℃未満の温度における抵抗値と同じ抵抗値の基準抵抗体とを含む3つ以上の異なる抵抗値の基準抵抗体と、
    前記センサ部及び前記各基準抵抗体のうちのいずれか一つに前記定電流電源からの定電流を供給するように接続を切り替える切替手段と、
    前記切替手段により、前記基準抵抗体それぞれに定電流を供給して得られた各基準抵抗体の両端間における測定電圧値を前記センサ部の各所定温度における測定電圧値として判断する判断手段と、
    前記判断手段において判断した測定電圧値と温度値との対応関係を満たす関数式又は対応関係データを作成する対応関係作成手段とを備え、該対応関係作成手段において0℃以上の温度値において用いる関数式又は対応関係データと、0℃以下の温度値において用いる関数式又は対応関係データとがそれぞれ作成されると共に、前記演算手段において、センサ部に定電流を供給して得られる該センサ部の両端間の測定電圧値と前記関数式又は対応関係データとを参照して温度値を算出するようにしたことを特徴とする温度測定装置。
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