JP4708506B2 - 黄色蛍光体 - Google Patents

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Description

本発明は、黄色蛍光体に関する。詳しくは、青色LEDや近紫外LEDで励起することができ、照明用蛍光体として用いたり、液晶のバックライトや、FED(電界放射型ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイ)、EL(エレクトロルミネッセンス)などのディスプレイ用蛍光体として用いたりすることができる黄色蛍光体に関する。
現在の照明用光源の主流は、蛍光灯や白熱電球であるが、LED(発光ダイオード)を光源に用いたものは、蛍光灯等に比べて消費電力が少なく、寿命も長く、手で触っても熱くないなど安全性の面でも優れている上、水銀等の有害物質を含まず環境面でも優れており、近い将来、照明用光源の主流となることが期待されている。
現行の白色LEDは、赤緑青(RGB)を発光する3個のLED素子を組み合わせて白色を得る方式と、青色LED素子と黄色蛍光体との混色で白色を得る方式とがあるが、後者が主流である。
この種の用途に用いる黄色蛍光体として、YAG:Ceが知られている(特許文献1:特許3503139号公報参照)が、青色LEDとYAG:Ce(黄)とを組み合わせた場合、自然な発色性を示す演色性に劣り、特に赤色物体や人肌をこのような現行の白色LEDで照らしても自然光に照らされた色を再現できないという問題を抱えていた。
その他の黄色蛍光体としては、例えば特許文献2(特開2005−307012号公報)には、一般式(Cam/2)(Si12−(m+n)Alm+n)(O16−n):Euで示される黄色蛍光体が開示され、特許文献3(特開2006−307083号公報)には、(Ca1−xSr)S:Ce、Mn(但し、0≦x≦1)で示される黄色蛍光体が開示され、特許文献4(特開2007−063365号公報)には、BaSを主成分とした結晶母材であって,Cu+を発光中心として用いた近紫外励起用黄色蛍光体が開示されている。
また、特許文献5(特開2007−126670号公報)には、M(Al、Ga)12:Ce、Euの化学式を有し、前記化学式において、MはTb、Y、Gd、La及びSmから成る群より少なくとも一つ選択され、x、y、zは2.4≦x≦2.998、0.001≦y≦0.3、0.001≦z≦0.3であることを特徴とする黄色蛍光体が開示されている。
特許文献6(特表2009−503183号公報)には、化学式(Gd1−xTb)3(Ga1−yAl:aCe3+、bB3+(ここで、QはSi、Al、及びScからなる群より選ばれた一つ以上の元素であり、0≦x≦0.1、0≦y≦0.5、zは、yが0である場合には12、QがAl及びScからなる群より選ばれた一つ以上の元素である場合には12、またはQがSiである場合には12+yであり、aは(Gd、Tb)の1〜10モル%であり、bはホスト媒質組成物1モル当たり0.5〜4モルである。)を有する黄色蛍光体が開示されている。
特許文献7(特開2009−84552号公報)には、組成式(Ca1-yy2-x-zSiO4:Ce3+ x、M’+ z(式中、xは0<x≦0.5、yは0≦y≦0.5、zは0<z≦0.5の数を示し、MはMg、Sr及びBaから選ばれる1種又は2種以上の原子を示し、M’はLi、Na、K及びRbから選ばれる1種又は2種以上の原子を示す。)で表されるCe3+賦活カルシウムシリケート系黄色蛍光体が開示されている。
特許3503139号公報 特開2005−307012号公報 特開2006−307083号公報 特開2007−063365号公報 特開2007−126670号公報 特表2009−503183号公報 特開2009−84552号公報
LEDの発光効率を高めるためには、外部量子効率(=内部量子効率×吸収率)の高い蛍光体を用いることが重要であると言われている。しかし、例えば前記の如く、近紫外LEDや青色LEDと、黄色蛍光体と組み合わせて白色光を得る場合には、LEDが発光した光と、このLEDの光を蛍光体が吸収して発光する光との組み合わせで白色光を得るため、LEDが発光した光を適度に透過する必要がある。よって、このような用途においては、蛍光体の内部量子効率を高めて外部量子効率を高めるか、或いは蛍光体の発光強度を高めるのが好ましい。
そこで本発明は、主に内部量子効率を高めることができる黄色蛍光体を提供せんとするものである。
本発明は、Ca、Ga及びSを含有する母体結晶(Ca、Sr、Ga及びSを含有する母体結晶を含む)と、発光中心とを含有する黄色蛍光体であって、CuKα線を用いたXRDパターンにおいて、回折角2θ=15〜20°に現れる最大ピークの回折強度に対する、回折角2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度の比率が0.80以下であるか、或いは、回折角2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度に対する、回折角2θ=29〜33°に現れる最大ピークの回折強度の比率が0.66以上であることを特徴とする黄色蛍光体を提案する。
Ca、Ga及びSを含有する母体結晶と、発光中心とを含有する黄色蛍光体においては、特定のXRDパターン、すなわち、回折角2θ=15〜20°に現れる最大ピークの回折強度に対する、回折角2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度の比率が0.80以下であるか、或いは、回折角2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度に対する、回折角2θ=29〜33°に現れる最大ピークの回折強度の比率が0.66以上であるという特徴を有するXRDパターンを示すものは、内部量子効率が高いということが判明した。よって、例えば、励起源としての近紫外LEDや青色LEDと、本発明の黄色蛍光体とを組み合わせて白色発光素子乃至装置を構成すれば、内部量子効率が高いから発光効率が高く、より十分な白色光を得ることができる。また、限られた特性のLEDに対して限られた量の黄色蛍光体を組み合わせる場合であっても、十分な発光量を得ることができる。
横軸:2θ=15〜20°に現れる最大ピークの回折強度に対する、2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度の比率(444)/(040)、縦軸:内部量子効率(%)からなる座標上に、実施例1−14及び比較例1−5で得られた蛍光体粉末の値をプロットした図である。 横軸:2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度に対する、2θ=29〜33°に現れる最大ピークの回折強度の比率(262)/(444)、縦軸:内部量子効率(%)からなる座標上に、実施例1−14及び比較例1−5で得られた蛍光体粉末の値をプロットした図である。 横軸:2θ=23〜27°に現れる最大ピークの回折強度に対する、2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度の比率(444)/(242)、縦軸:内部量子効率(%)からなる座標上に、実施例1−14及び比較例1−5で得られた蛍光体粉末の値をプロットした図である。 CaS−Ga23系状態図である。 実施例2のXRDパターンである。 比較例3のXRDパターンである。
以下に本発明の実施形態について詳細に述べるが、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る黄色蛍光体(以下「本黄色蛍光体」という)は、Ca、Ga及びSを含有する母体結晶に、発光中心としてEu2+をドープしてなる黄色蛍光体であり、好ましくは、一般式CaGa24:Eu2+、又は、一般式Ca1-xSrxGa24:Eu2+(0<x<1)で示される結晶を含む蛍光体である。
この際、本黄色蛍光体の発光中心(発光イオン)は、2価のEu2+を含むもの、特に2価のEu2+のみであるのが好ましい。Eu2+の発光波長(色)は、母結晶に強く依存し、母結晶によって多彩な波長を示すことが知られているが、本黄色蛍光体が特定する母結晶であれば黄色を示す発光スペクトルを得ることができる。
Eu2+の濃度は、母結晶中のCa(Srを含む場合はCa及びSrの合計)の濃度の0.1〜10mol%であることが好ましく、中でも0.5〜7mol%、その中でも特に1〜5mol%であるのが好ましい。
なお、発光中心(発光イオン)として、Eu2+以外のイオン、例えば希土類イオン及び遷移金属イオンからなる群より選ばれた1種又は2種以上のイオンを用いても同様の効果を期待することができる。希土類イオンとしては、例えばSc、Tb、Er、Ce等のイオンが挙げられ、遷移金属イオンとしては、例えばMn、Cu、Ag、Cr、Ti等のイオンが挙げられる。
本黄色蛍光体は、CaGa24:Eu2+の単一相又はCa1-xSrxGa24:Eu2+の単一相であっても、不純物相を含んでいてもよい。例えばCaS−Ga23系状態図(図4参照)における「液相+CaGa24」に到達後冷却されたもの、中でもGa2350mol%以上の領域の「液相+CaGa24」に到達後冷却されたものであるのが好ましく、当該液相成分が冷却されてなる不純物相を含んでいてもよい。
また、CaGa24で示される量論組成からすれば、Ca1.0モルに対してGaを2.00モルの割合で含むことになるが、上述のように本黄色蛍光体は、CaGa24:Eu2+の単一相又はCa1-xSrxGa24:Eu2+の単一相であっても、不純物相を含んでいてもよく、中でも特にGa2350mol%以上の領域の「液相+CaGa24」に到達後冷却されたものが好ましいため、本黄色蛍光体は、CaGa24又はCa1-xSrxGa24で示される量論組成よりも所定量だけGaを過剰に含有する場合を包含する。
この際、Ca含有量(Srを含む場合にはCaとSrの合計量)に対するGa含有量のモル比率(Ga/Ca)が2.02〜3.20となるようにGaを過剰に含有するのが好ましい。特にその下限値は2.02より大きい、中でも特に2.21以上であるのが好ましく、上限値は2.60以下、中でも特に2.50以下であるのが好ましい。
但し、量論組成よりもGaを過剰に含有するものに限定される訳ではない。後述するように、Gaを過剰に含有させるほかにも、本黄色蛍光体を得る方法は存在するからである。
(X線回折による特徴)
本黄色蛍光体は、X線回折装置(XRD)で測定されるCuKα線を用いたXRDパターンにおいて、回折角2θ=15〜20°に現れる最大ピークの回折強度に対する、回折角2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度の比率(444)/(040)が0.80以下であるか、或いは、回折角2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度に対する、回折角2θ=29〜33°に現れる最大ピークの回折強度の比率(262)/(444)が0.66以上であることが、重要である。
なお、2θ=15〜20°に現れる最大ピークは、ICDD:00-025-0134を参酌すると(040)面の回折ピークと推察され、2θ=37〜41°に現れる最大ピークは、ICDD:00-025-0134を参酌すると(444)面の回折ピークであると推察されるため、本明細書では、前記比率を(444)/(040)とも表示する。
2θ=37〜41°に現れる最大ピークは、ICDD:00-025-0134を参酌すると(444)面の回折ピークと推察され、29〜33°に現れる最大ピークは、ICDD:00-025-0134を参酌すると(262)面の回折ピークであると推察されるため、本明細書では、当該比率を(262)/(444)とも表示する。
本黄色蛍光体においては、(444)/(040)が0.80以下であれば、内部量子効率が有意に高くなることが判明している。内部量子効率がさらに高める観点から、本黄色蛍光体の(444)/(040)は0.05〜0.76であるのがより好ましく、さらに下限値は0.08以上であるのが好ましく、特に0.10以上であるのが好ましい。他方、上限値は0.60以下であるのが好ましく、特に0.20以下であるのが好ましい。
他方、(262)/(444)が0.66以上であっても、内部量子効率が有意に高くなることが判明している。内部量子効率がさらに高める観点から、本黄色蛍光体の(262)/(444)は、0.70〜1.50であることがさらに好ましく、中でも下限値0.75以上、その中でも0.90以上であるのが特に好ましく、上限値は1.25以下、その中でも1.20以下であるのが特に好ましい。
また、(444)/(040)が上記の如く0.80以下であり、且つ、(262)/(444)が上記の如く0.66以上であれば、より好ましい。
上記の特徴に加えて、回折角2θ=23〜27°に現れる最大ピークの回折強度に対する、回折角2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度の比率(444)/(242)が1.20以下であれば、さらに好ましい。
但し、2θ=23〜27°に現れる最大ピークは、ICDD:00-025-0134を参酌すると(242)面の回折ピークと推察され、2θ=37〜41°に現れる最大ピークは、ICDD:00-025-0134を参酌すると(444)面の回折ピークであると推察されるため、本明細書では、当該比率を(444)/(242)とも表示する。
この(444)/(242)が1.20以下であれば、内部量子効率がさらに高くなることが判明している。このような観点から、本黄色蛍光体の(444)/(242)は0.25〜1.10であることがさらに好ましく、中でも下限値は0.60以上、その中でも0.80以上であるのが特に好ましく、上限値は1.10以下、中でも1.00以下であるのが特に好ましい。
(本黄色蛍光体の特徴)
本黄色蛍光体は、近紫外領域〜青色領域の波長(300nm〜510nm程度)の光によって励起され、黄色光を発光する特徴を備えている。
本黄色蛍光体の発光スペクトルに関して言えば、波長300nm〜510nm程度の光励起によって、波長540nm±30nm〜570nm±30nmの領域に発光ピークを有する。
なお、本黄色蛍光体は、同一組成であれば、近紫外領域〜青色領域の波長(300nm〜510nm程度)のいずれの波長で励起しても、発光スペクトルの幅、位置がほとんど変わらない点にも一つの特徴がある。
CIE色度座標について言えば、本黄色蛍光体は、Caの一部をSr乃至Baで置換することにより、x=0.28〜0.50、y=0.40〜0.70で示される黄色光、特にx=0.30〜0.48、y=0.45〜0.68で示される黄色光、中でもx=0.31〜0.42、y=0.55〜0.67で示される黄色光を発光することができる。
(製造方法)
次に、本黄色蛍光体の好ましい製造方法の一例について説明する。但し、下記に説明する製造方法に限定されるものではない。
本黄色蛍光体は、Ca原料、Ga原料、S原料およびEu原料などの原料をそれぞれ秤量して混合し、還元雰囲気中975〜1400℃で焼成し、スタンプミルやらいかい機などで解砕した後、篩などで分級し、必要に応じてアニールし、好ましくはさらにエタノールをはじめとする非水系有機溶媒や水に沈降させ、上澄みを除いて乾燥させるようにして得ることができる。
かかる製造方法において、上記の如きX線回折によるパターンの特徴を得るためには、例えば量論組成よりもGaを過剰に配合した上で、さらに焼成温度を高温にしたり、フラックスを配合して焼成したり、アニールしたりする方法が考えられる。量論組成よりもGaが不足した配合で合成する場合、1100〜1132℃の温度範囲でのみ焼成可能であるため、プロセスウィンドウが狭くなり、好ましくはない。
上記のCa原料、Ga原料、S原料およびEu原料としては、各元素の酸化物の他、硫化物、複酸化物、炭酸塩等の塩を挙げることができる。
具体的には、Ca原料としては、Caの酸化物の他、硫化物、複酸化物、炭酸塩等のCa塩を挙げることができる。
Ga原料としては、Ga23などのガリウム塩を挙げることができる。
S原料としては、CaSのほか、S、BaS、SiS2、Ce23、H2Sガス等を挙げることができる。
Eu原料としては、EuF、Eu、EuCl等のユウロピウム化合物(Eu塩)を挙げることができる。
なお、CaGa24で示される量論組成からすれば、Ca1.0モルに対してGaを2.00モルの割合で混合して製造するのが一般的であるが、本黄色蛍光体の場合には、CaGa24で示される量論組成よりも所定量だけGaを過剰に混合して含有させてもよい。具体的には、Ca含有量に対するGa含有量のモル比率(Ga/Ca)が2.02〜3.20となる程度、特に2.02〜2.60、中でも特に2.21〜2.50となる程度にGa過剰に含有させてもよい。
このように、Ca含有量に対するGa含有量のモル比率(Ga/Ca)を2.00より多くすることによっても、上記の如きX線回折による特徴を得ることができる。
また、MgCl2、CaCl2、NaCl2、NaCl、KCl、KI、CaF2、EuF3などのフラックスを添加することによっても、上記の如きX線回折による特徴を得ることができる。
Sr原料、Ba原料を添加して、Caの一部をSr乃至Baで置換することで、黄色の発光色、特にCIE色度座標のx値及びy値を調整することができる。Sr原料又はBa原料としては、Sr又はBaの酸化物、硫化物、複酸化物、炭酸塩等の塩を挙げることができる。
また、演色性を向上させるために、Pr、Smなどの希土類元素を色目調整剤として原料に添加してもよい。
励起効率の向上のために、Sc、La、Gd、Lu等の希土類族元素から選択される1種以上の元素を増感剤として原料に添加するようにしてもよい。
ただし、これらの添加量は、それぞれCaに対して5モル%以下とするのが好ましい。
これらの元素の含有量が5モル%を超えると、異相が多量に析出し、輝度が著しく低下するおそれがある。
また、アルカリ金属元素、Ag等の1価の陽イオン金属、Cl-、F-、I-等のハロゲンイオンを電荷補償剤として原料に添加するようにしてもよい。その添加量は、電荷補償効果及び輝度の点で、アルミニウム族や希土類族の含有量と等量程度とするのが好ましい。
原料の混合は、乾式、湿式いずれで行なってもよい。
乾式混合する場合、その混合方法を特に限定するものではなく、例えばジルコニアボールをメディアに用いてペイントシェーカーやボールミル等で混合し、必要に応じて乾燥させて、原料混合物を得るようにすればよい。
湿式混合する場合は、原料を懸濁液の状態とし、上記同様にジルコニアボールをメディアに用いてペイントシェーカーやボールミル等で混合した後、篩等でメディアを分離し、減圧乾燥や真空乾燥、スプレードライなどの適宜乾燥法によって懸濁液から水分を除去して乾燥原料混合物を得るようにすればよい。
原料の調整は水溶液系でも合成できる。たとえばゾルゲル法、クエン酸錯体法、クエン酸錯体重合法、共沈法、金属水酸化物沈殿法、均一沈殿法、無機塩加水分解法、アルコキシド法、酸化還元法、水熱法、エマルジョン法、溶媒蒸発法、貧溶媒希釈法などで前駆体を作製した後、HSやCS雰囲気などで硫化してもよい。
焼成する前に、必要に応じて、上記如く得られた原料混合物を粉砕、分級、乾燥を施すようにしてもよい。但し、必ずしも粉砕、分級、乾燥を施さなくてもよい。
焼成は、975〜1400℃で焼成するのが好ましい。
この際の焼成雰囲気としては、少量の水素ガスを含有する窒素ガス雰囲気、一酸化炭素を含有する二酸化炭素雰囲気、硫化水素、二硫化炭素、その他の不活性ガス又は還元性ガスの雰囲気などを採用することができるが、中でも硫化水素雰囲気で焼成するのが好ましい。
焼成温度によっても、X線回折による特徴を調整することができる。例えばCaGa24で示される量論組成よりもGaを少なく配合した場合には、1100℃以上、特に1130℃以上で焼成するのが好ましい。また、CaGa24で示される量論組成よりもGaを過剰に配合した場合には、975℃以上、特に1050℃以上で焼成するのが好ましい。
焼成温度の上限は焼成炉の耐久温度、生成物の分解温度等によって決まるが、本黄色蛍光体の製造方法においては1000〜1200℃で焼成することが特に好ましい。また、焼成時間は焼成温度と関連するが、2時間〜24時間の範囲内で適宜調整するのが好ましい。
上記焼成において、原料混合物がイオウ原料を含まない場合には、硫化水素又は二硫化炭素の雰囲気中で焼成するのが好ましい。しかし、原料混合物中にイオウ原料を含む場合には、硫化水素、二硫化炭素又は不活性ガスの雰囲気中で焼成することができる。この場合の硫化水素及び二硫化炭素はイオウ化合物となることもあり、また生成物の分解を抑制する機能もある。
他方、焼成雰囲気に硫化水素又は二硫化炭素を用いる場合には、これらの化合物もイオウ化合物となるため、例えば、原料成分としてBaSを用いる場合には、バリウム化合物及びイオウ化合物を用いたことになる。
本黄色蛍光体の製造においては、焼成後、スタンプミルやらいかい機、ペイントシェーカーなどで解砕し、次いで篩などで分級するのが好ましい。解砕する際、粒度が細かくなり過ぎることのないように解砕時間を調整するのが好ましい。
また、篩などによる分級では、150μmより大きい粒径、特に130μmより大きい粒径、中でも特に110μmより大きい粒径をカットするように分級するのが好ましい。
また、2μmより小さい粒径、特に3μmより小さい粒径、中でも特に4μmより小さい粒径をカットするように分級するのが好ましい。
上記の如く解砕した後、アニールすることでも、上記の如きX線回折による特徴を得ることができる。
アニールする際の雰囲気としては、少量の水素ガスを含有する窒素ガス雰囲気、一酸化炭素を含有する二酸化炭素雰囲気、硫化水素、二硫化炭素、その他の不活性ガス又は還元性ガスの雰囲気などを採用することができるが、中でも硫化水素雰囲気でアニールするのが好ましい。
アニール温度としては、例えばCaGa24で示される量論組成よりもGaを少なく配合した場合には、1100℃以上、特に1130℃以上でアニールするのが好ましい。また、CaGa24で示される量論組成よりもGaを過剰に配合した場合には、1000℃以上、特に1050℃以上でアニールするのが好ましい。
アニール温度の上限は、炉の耐久温度、生成物の分解温度等によって決まるが、本黄色蛍光体の製造方法においては1000〜1200℃でアニールすることが特に好ましい。また、アニール時間はアニール温度と関連するが、1時間〜10時間の範囲内で適宜調整するのが好ましい。
さらに、エタノールをはじめとする非水系有機溶媒や水などに投入し、超音波振動を与えつつ攪拌した後に静置させ、上澄みを除いて沈降物を回収し、次いで乾燥させることが好ましい。この最後の溶媒沈降分級処理により、内部量子効率を顕著に高めることができる。
(用途)
本黄色蛍光体は、励起源と組合わせて黄色発光素子乃至装置を構成することができ、各種用途に用いることができる。例えば一般照明のほか、特殊光源、液晶のバックライトやEL、FED、CRT用表示デバイスなどの表示デバイスなどに利用することができる。
本黄色蛍光体とこれを励起し得る励起源とを組合わせた黄色発光素子乃至装置の一例として、例えば波長300nm〜510nmの光(すなわち、紫光〜青色光)を発生する発光体の近傍、すなわち該発光体が発光した光を受光し得る位置に本黄色蛍光体を配置することにより構成することができる。具体的には、発光体からなる発光体層上に、本黄色蛍光体からなる蛍光体層を積層するようにすればよい。
この際、蛍光体層は、例えば、粉末状の本黄色蛍光体を、結合剤と共に適当な溶剤に加え、充分に混合して均一に分散させ、得られた塗布液を、発光層の表面に塗布及び乾燥して塗膜(蛍光体層)を形成するようにすればよい。
また、本黄色蛍光体をガラス組成物や樹脂組成物に混練してガラス層内或いは樹脂層内に本黄色蛍光体を分散させるようにして蛍光体層を形成することもできる。
さらにまた、本黄色蛍光体をシート状に成形し、このシートを発光体層上に積層するようにしてもよいし、また、本黄色蛍光体を発光体層上に直接スパッタリングさせて製膜するようにしてもよい。
また、励起源としてのLEDと、本黄色蛍光体とを組合わせて白色発光素子乃至装置を構成することができ、例えば一般照明のほか、特殊光源、液晶のバックライトやEL、FED、CRT用表示デバイスなどの表示デバイスなどに利用することができる。
励起源としてのLEDと、本黄色蛍光体とを組合わせて構成する白色発光素子乃至装置の一例としては、例えばLEDの近傍、すなわちLEDが発光した光を受光し得る位置に本黄色蛍光体を配置することにより構成することができる。
具体的には、LEDからなる発光体層上に、本黄色蛍光体からなる蛍光体層を積層するようにすればよい。
また、本黄色蛍光体を結合剤と共に適当な溶剤に加え、充分に混合して均一に分散させ、得られた塗布液を、LEDからなる発光体の表面に塗布及び乾燥して塗膜(蛍光体層)を形成するようにすればよい。
また、本黄色蛍光体を、ガラス組成物や樹脂組成物に混練してガラス層内或いは樹脂層内に蛍光体を分散させるようにして蛍光体層を形成することもできる。
また、青色LED或いは近紫外LEDからなる励起源上に、本黄色蛍光体を樹脂中に混練してなる蛍光体層を形成すればよい。
さらにまた、本黄色蛍光体をそれぞれシート状に成形し、このシートを発光体層上に積層するようにしてもよいし、また、本黄色蛍光体を発光体層上に直接スパッタリングさせて製膜するようにしてもよい。
(用語の解説)
本発明において「黄色発光素子乃至装置」或いは「白色発光素子乃至装置」における「発光素子」とは、少なくとも蛍光体とその励起源としての発光源とを備えた、比較的小型の光を発する発光デバイスを意図し、「発光装置」とは、少なくとも蛍光体とその励起源としての発光源とを備えた、比較的大型の光を発する発光デバイスを意図するものである。
本発明において「X〜Y」(X、Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Yより小さいことが好ましい」旨の意図を包含する。
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明はこれらに限定されて解釈されるものではない。
<XRD測定>
実施例及び比較例で得られた蛍光体粉末をX線回折用のサンプルとし、このサンプルをホルダーに装着し、MXP18(ブルカー・エイエックスエス(株)社製)を使用し、下記条件で回折線の角度と強度を測定してXRDパターンを得た(図5及び図6参照)。
得られたXRDパターンに基づき、(444)/(040)、(262)/(444)、及び(444)/(242)を求め、図1〜図3に示した。
(管球)CuKα線
(管電圧)40kV
(管電流)150mA
(サンプリング間隔)0.02°
(スキャンスピード)4.0°/min
(開始角度)5.02°
(終了角度)80°
<内部量子効率および発光輝度の測定>
実施例及び比較例で得られた蛍光体粉末について、次のようにして内部量子効率および発光輝度を測定した。
分光蛍光光度計FP−6500、積分球ユニットISF−513(日本分光株式会社製)を用い、固体量子効率計算プログラムに従い行った。なお、分光蛍光光度計は、副標準光源およびローダミンBを用いて補正した。
得られた内部量子効率および発光輝度を表1及び表3に示した。
励起光466nmとした場合のCaGa24:Eu蛍光体の内部量子効率および発光輝度の計算式を以下に示す。
式1
<蛍光体の組成分析>
実施例及び比較例で得られた蛍光体粉末をフッ酸等で全溶解させてICP(誘導結合プラズマ)発光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、SPS3000)を用いて組成分析を行った。そして、蛍光体の元素の総量(Ga+Ca+Eu+S+(Sr)+不可避不純物)を100wt%とした場合のCa、Ga及びEuの含有量(wt%)を表1及び表2に示した。
<PL発光スペクトル及びCIE色度座標の測定>
実施例及び比較例で得られた蛍光体粉末について、分光蛍光度計(日立社製、F−4500)を用いてPL (フォトルミネッセンス)スペクトルを測定し、PL発光強度を求め、結果を表1及び表3に示した。
また、PL発光スペクトルから、輝度発光色(CIE色度座標xy値)を求めた。
(実施例1)
出発原料としてのCaS、Ga23及びEuSを秤量して混合し、φ3mmのジルコニアボールをメディアに用いてペイントシェーカーで100分間混合した。得られた混合物を、硫化水素雰囲気中、980℃で4時間焼成した。次に、焼成した得たものを、らいかい機(日陶科学社製「ALM−360T」)で1分間解砕し、目開き140メッシュ及び440メッシュの篩を用いて、目開き140メッシュの篩下で且つ目開き440メッシュの篩上を回収し、蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(実施例2)
窒素雰囲気中、1125℃で4時間焼成した以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(実施例3)
水素1%雰囲気中、1000℃で4時間焼成した後、続いて、水素1%雰囲気中、1130℃、2時間の熱処理(アニール)を行った以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(実施例4)
フラックスとしてCaCl2を5wt%加え、硫化水素雰囲気中、1050℃で4時間焼成した以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(実施例5)
実施例2で得られた蛍光体粉末(サンプル)を、99.5%エタノール溶液(25℃)に入れて攪拌しながら超音波(本多電子株式会社製「W−113」)を28kHz、45kHz、100kHzの順番にかけて分散させ、5分間静置した後、上澄みを除いて沈降したものだけを回収し、乾燥機(100℃)で10分乾燥させて蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(実施例6)
硫化水素雰囲気中、1100℃で4時間焼成した以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(実施例7)
アルゴン雰囲気中、1130℃で6時間焼成した以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(実施例8)
アルゴン雰囲気中、1100℃で8時間焼成した以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(実施例9)
アルゴン雰囲気中、1100℃で12時間焼成した以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(比較例1)
窒素雰囲気中、900℃で2時間焼成した以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(比較例2)
アルゴン雰囲気中、1100℃で4時間焼成した以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(比較例3)
アルゴン雰囲気中、900℃で4時間焼成した後、続いて、アルゴン雰囲気中で950℃、2時間の熱処理(アニール)を行った以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(比較例4)
アルゴン雰囲気中、900℃で2時間焼成した以外は、実施例1と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(実施例10−14)
出発原料としてのCaS、SrS、Ga23及びEuSを秤量して混合し、φ3mmのジルコニアボールをメディアに用いてペイントシェーカーで100分間混合した。得られた混合物を、大気雰囲気中、1100℃で4時間焼成した。次に、焼成した得たものを、らいかい機(日陶科学社製「ALM−360T」)で1分間解砕し、目開き140メッシュ及び440メッシュの篩を用いて、目開き140メッシュの篩下で且つ目開き440メッシュの篩上を回収し、蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(比較例5)
出発原料としてのSrS、Ga23及びEuSを秤量して混合した以外は実施例10と同様にして蛍光体粉末(サンプル)を得た。
(考察)
実施例1−9及び比較例1−4で得られた蛍光体粉末について、励起スペクトル及び発光スペクトルを測定したところ、波長300nm〜510nmの光(すなわち、紫光〜青色光)により十分励起され、特に2つのピークが見られることから、近紫外光及び青色光によって十分励起されることを確認した。
また、波長560nm±30nmの範囲内の発光ピーク位置を示し、CIE色度座標x=0.40〜0.45、y=0.50〜0.60の範囲で黄色を発光することを確認した。
実施例10−14は、Caの一部をSrで置換した蛍光体粉末であるが、上記同様に励起スペクトル及び発光スペクトルを測定したところ、波長300nm〜510nmの光(すなわち、紫光〜青色光)により十分励起され、特に2つのピークが見られることから、近紫外光及び青色光によって十分励起されることを確認した。
また、Caの一部をSrで置換したところ、発光ピーク波長を560nm±30nmから540±30nmにシフトさせることができ、CIE色度座標x=0.30〜0.45、y=0.55〜0.70の範囲で黄色を発光することを確認した。
実施例1−14のXRDパターンの代表例として実施例2のXRDパターンを図5に示し、対比として比較例3のXRDパターンを図6に示した。
実施例1−14で得られたXRDパターンと比較例1−5で得られたXRDパターンとを対比すると、実施例1−14で得られたXRDパターンは、2θ=37〜41°に現れる最大ピーク、及び2θ=29〜33°に現れる最大ピークに特徴があり、特に2θ=15〜20°に現れる最大ピークの回折強度に対する、2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度の比率(444)/(040)、2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度に対する、2θ=29〜33°に現れる最大ピークの回折強度の比率(262)/(444)、2θ=23〜27°に現れる最大ピークの回折強度に対する、2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度の比率(444)/(242)に特徴があることが判明した。
中でも、図1より、実施例1−14(実施例7を除く)は、比較例1−5に比べ、(444)/(040)が有意に低く、内部量子効率が高いことが判明した。特に実施例5,6、8、9及び10−14は内部量子効率が60%以上となり、中でも特に実施例8、9、10及び12−14は内部量子効率が65%以上となることが分かった。
かかる観点から、本黄色蛍光体の(444)/(040)は0.80以下であるのが好ましく、特に0.76以下、中でも特に0.70以下であるのがより好ましいと考えられる。また、下限としては、結晶構造を維持するために、0.08以上であるのが好ましいと考えられる。
また、図2を見ると、実施例1−14(実施例3,4,5を除く)は、比較例1−5に比べ、(262)/(444)が有意に高く、内部量子効率が高いことが判明した。特に実施例6−14は内部量子効率が60%以上となり、中でも特に実施例7、8、9、10及び12−14は内部量子効率が65%以上となることが分かった。
かかる観点から、本黄色蛍光体の(262)/(444)は0.66以上であるのが好ましく、特に0.70以上、中でも特に0.75以上、その中でも0.90以上であるのがより好ましいと考えられる。また、上限としては、結晶構造を維持するために、1.50以下であるのが好ましいと考えられる。
また、図3を見ると、実施例1−14の中でも、(444)/(242)が1.20以下であれば、内部量子効率がさらに高くなることが判明しており、さらに内部量子効率を高める観点から、本黄色蛍光体の(444)/(242)は0.25〜1.10であることがさらに好ましく、中でも下限値は0.60以上、その中でも0.80以上であるのが特に好ましく、上限値は1.10以下、中でも1.00以下であるのが特に好ましいと考えられる。
これまでの試験結果を総合して検討すると、本黄色蛍光体の中でも、CaS−Ga23系状態図(図4参照)における「液相+CaGa24」に到達後冷却されたもの、中でもGa2350mol%以上の領域の「液相+CaGa24」に到達後冷却されたものが、内部量子効率を高める観点から好ましいと考えられる。

Claims (5)

  1. CaGa 2 4 又はCa 1-x Sr x Ga 2 4 (0<x<1)で示される結晶からなる母体結晶と、発光中心とを含有する黄色蛍光体であって、CuKα線を用いたXRDパターンにおいて、回折角2θ=15〜20°に現れる最大ピークの回折強度に対する、回折角2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度の比率が0.80以下であるか、或いは、回折角2θ=37〜41°に現れる最大ピークの回折強度に対する、回折角2θ=29〜33°に現れる最大ピークの回折強度の比率が0.75以上であることを特徴とする黄色蛍光体。
  2. Ca、Ga、S及びSrを含有する母体結晶と、発光中心とを含有する黄色蛍光体であることを特徴とする請求項1記載の黄色蛍光体。
  3. 発光中心としてEu2+を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の黄色蛍光体。
  4. 励起源と、請求項1〜3の何れかに記載の黄色蛍光体とを備えた黄色発光素子乃至装置。
  5. LEDと、請求項1〜3の何れかに記載の黄色蛍光体とを備えた白色発光素子乃至装置。
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