JP4707101B2 - エアゾールスプレー整髪剤 - Google Patents

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Description

本発明は、整髪剤原液が霧状に噴射されるエアゾールスプレー整髪剤に関するものである。
毛髪のスタイルをセットするための整髪剤としては、従来から、固形整髪料(ワックス)のように油性成分の粘着性を利用するものが知られている(例えば、特許文献1〜3)。この固形整髪料は、ロウ類や炭化水素類などの固体の油性成分が毛髪同士を粘着させることから、一旦セットが乱れても、櫛をかけるなどして再度整えたスタイルを更に維持し得る再整髪性や、毛髪を柔軟にする作用に優れている。しかし、固形整髪料は、毛髪に対して均一に塗布することが難しい。
他方、整髪料原液と噴射剤を有し、原液を霧状に噴射して毛髪に塗布するタイプのエアゾールスプレー整髪剤も知られている。エアゾールスプレー整髪剤であれば、固形整髪料とは異なり、毛髪全体に整髪剤を均一に塗布することが容易である。
しかしながら、固形整髪料において、整髪力を保持し良好な再整髪性を確保するための成分である固体の油性成分(上記のロウ類や炭化水素類など)を、エアゾールスプレー整髪剤の整髪剤原液に配合すると、常温では整髪剤原液の溶媒に溶解させることが困難であり、これら油性成分が析出してしまうため、つまりを生じて噴霧ができなくなる虞がある。このようなことから、エアゾールスプレー整髪剤に固形整髪料と同等程度の再整髪性を付与することは困難である。
特許第3634975号公報 特開2004−91406号公報 特開2004−161756号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、再整髪性に優れたエアゾールスプレー整髪剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成し得た本発明のエアゾールスプレー整髪剤は、整髪剤原液と噴射剤を有し、該整髪剤原料が霧状に噴射されるエアゾールスプレー整髪剤であって、上記整髪剤原液が、少なくとも、(a)炭素数が2〜4のアルコール、(b)炭素数が12〜22のアルコール、脂肪酸とコレステロール類とのエステル、および脂肪酸とポリオールとのエステルよりなる群から選択される1種以上の、25℃で固体またはペースト状の油性成分、並びに(c)ショ糖脂肪酸エステルを含有することを特徴とするものである。
なお、本発明のエアゾールスプレー整髪剤に係る整髪剤原液は、(d)ヒドロキシカルボン酸とアルコールから形成され、かつ分子内に水酸基を有するエステルを更に含有していることが好ましい。また、この場合には、整髪剤原液が更に(e)水を含有していることがより好ましい。
本発明によれば、再整髪性に優れたエアゾールスプレー整髪剤が提供できる。
本発明では、再整髪性を確保し得る油性成分を用い、この油性成分を整髪剤原液に常温で溶解させ得るように整髪剤原液の組成を調整し、原液を霧状に噴射できるエアゾールスプレーの形態をとり得るようにした点に特徴を有している。
本発明に係る整髪剤原液における(a)成分である炭素数が2〜4のアルコールは、整髪剤原液の溶媒である。具体的には、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールなどが挙げられる。中でも、エタノールが好ましい。
整髪剤原液における(a)炭素数が2〜4のアルコールの配合量としては、例えば、50質量%以上、より好ましくは55質量%以上であって、90質量%以下、より好ましくは80質量%以下であることが望ましい。(a)炭素数が2〜4のアルコールの配合量が少なすぎると、噴射したときの噴霧沫による煙たさが強くなる傾向にあり、エアゾールスプレー整髪剤の特徴を生かしきれない場合がある。また、(a)炭素数が2〜4のアルコールの配合量が多すぎると、整髪剤原液中において、整髪力を確保するための成分の量の低下を引き起こすため、十分な整髪力を得るためには毛髪に対する塗布量を多くする必要が生じ、不経済である。
本発明に係る整髪料原液における(b)成分は、炭素数が12〜22のアルコール、脂肪酸とコレステロール類とのエステル、および脂肪酸とポリオールとのエステルよりなる群から選択される1種以上の、25℃で固体またはペースト状の油性成分であり、整髪力および再整髪性を確保するための成分である。
(b)成分のうち、炭素数12〜22のアルコールとしては、化粧品に配合できるものであれば特に限定されないが、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどが挙げられる。また、脂肪酸とコレステロールとのエステルとしては、例えば、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドキシロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリルなどが挙げられる。更に、脂肪酸とポリオールのエステルとしては、例えば、ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリットなどのジペンタエリトリット脂肪酸エステル、(アジピン酸・2−エチルへキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステル、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド、トリウンデシル酸グリセリド、テトラミリスチン酸ペンタエリトリットなどが挙げられる。
(b)成分の具体例として示した上記の各材料の中でも、毛髪への接着性が良好なことから、ヒドロキシステアリン酸コレステリルや、ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリットが好ましい。
整髪剤原液における(b)成分の配合量としては、例えば、1質量%以上、より好ましくは3質量%以上であって、20質量%以下、より好ましくは18質量%以下であることが望ましい。整髪剤原液における(b)成分の配合量が少なすぎると、整髪力や再整髪性が低下する傾向にある。また、(b)成分の配合量が多すぎると、整髪剤を塗布した毛髪がべたつき易くなる。
(c)成分であるショ糖脂肪酸エステルは、上記(b)成分と共に使用されることで、整髪力や再整髪性の向上に寄与する。これは、整髪剤中の(c)ショ糖脂肪酸エステルが毛髪に均一な膜を形成し、(b)成分の粘着性を向上させているからであると推測される。
(c)ショ糖脂肪酸エステルは、特に制限はないが、例えばHLBが1〜4であるショ糖脂肪酸エステルが好ましい。ショ糖脂肪酸エステルを形成する脂肪酸の炭素数としては、例えば、11以上、より好ましくは14以上であって、22以下、より好ましくは21以下であることが望ましい。
整髪剤原液における(c)ショ糖脂肪酸エステルの配合量としては、例えば、0.009質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であって、9質量%以下、より好ましくは7質量%以下であることが好ましい。(c)ショ糖脂肪酸エステルの配合量が少なすぎると、整髪力が低下する傾向にある。また、多すぎると、整髪剤を塗布した毛髪がべたつき易くなる。
本発明に係る整髪剤原液は、上記の(a)、(b)および(c)成分に加えて、(d)ヒドロキシカルボン酸とアルコールで形成され、かつ分子内に水酸基を有するエステルを含有していることが好ましい。
エアゾールスプレー整髪剤では、噴射後の噴霧沫が早期に消えないと、使用者が煙たさを感じ、むせてしまうことがある。特に整髪剤原液中に、上記(b)成分や(c)成分の如き不揮発性の成分を多く含有させると、噴霧沫は消え難くなる傾向にある。他方、噴霧沫が早期に消えるようにするあまり、整髪剤原液における不揮発性の成分の配合量を減らしすぎると、整髪力を損なってしまうことがある。
これに対し、本発明に係る整髪剤原液に、(d)ヒドロキシカルボン酸とアルコールで形成され、かつ分子内に水酸基を有するエステルを含有させることで、噴霧沫による煙たさを抑えることができる。そのため、本発明では、整髪剤原液に(d)成分を含有させることによって噴霧沫による煙たさを抑えつつ、(b)成分や(c)成分の量を高めて整髪力や再整髪性を向上させることが可能である。
その理由としては、(d)成分であるエステルの分子内にある水酸基が、(a)炭素数が2〜4のアルコールに何らかの形で作用し、噴射後において(a)炭素数が2〜4のアルコールを揮発し難くしているためではないかと推測される。その結果、噴霧沫が比較的大きく透明な粒子状の霧となって毛髪上に塗布されるため、空気中では噴霧沫が拡散し難くなって、煙たさが抑えられているものと考えられる。
(d)ヒドロキシカルボン酸とアルコールで形成され、かつ分子内に水酸基を有するエステルとしては、例えば、乳酸とアルコールのエステル(乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルドデシルなど)、クエン酸アセチルトリイソセチル、クエン酸トリオクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。中でも、融点が高く(a)炭素数が2〜4のアルコールを揮発し難くする作用がより大きいことから、乳酸とアルコールのエステルが好ましく、乳酸セチルがより好ましい。
整髪剤原液における(d)成分の配合量としては、例えば、0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であって、5質量%以下、より好ましくは4質量%以下であることが望ましい。(d)成分の配合量が少なすぎると、整髪剤原液に(d)成分を含有させることによる効果が弱くなる傾向にあり、多すぎると、整髪剤を塗布後に毛髪が硬くなることがある。
また、本発明に係る整髪剤原液が(d)ヒドロキシカルボン酸とアルコールで形成され、かつ分子内に水酸基を有するエステルを含有している場合には、更に(e)水も含有していることがより好ましい。(d)成分と(e)水を併用することで、噴霧沫による煙たさを抑制する効果がより向上する。
整髪剤原液における(e)水の配合量としては、例えば、0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であって、10質量%以下、より好ましくは8質量%以下であることが望ましい。(e)水の配合量が少なすぎると、これを用いることによる効果が十分に発揮され難く、多すぎると、塗布後の毛髪のスタイルが崩れ易くなることがある。
本発明に係る整髪剤原液には、上記の各成分以外[(b)成分、(c)成分および(d)成分以外]の、25℃で液体の油性成分を加えることもできる。このような油性成分を用いることにより、整髪剤原液における上記(b)成分の、溶媒[(a)炭素数が2〜4のアルコール]への溶解性を高めたり、整髪剤の整髪力や再整髪性を更に高めたりすることができる。よって、上記の25℃で液体の油性成分を用いることで、例えば、整髪剤原液の溶媒に溶解し難い上記(b)成分の量を減らして、整髪剤原液を均一な溶液とすることを容易にしつつ、(b)成分の減量に伴って低下する整髪剤原液の整髪力や再整髪性を補うことができる。また、上記の25℃で液体の油性成分を用いることで、整髪剤原液中での(b)成分などの析出を抑え得るため、例えば、より強い整髪力や再整髪性を確保するために(b)成分を増量することも容易となる。
上記の各成分以外の、25℃で液体の油性成分としては、エステルが好ましい。具体的には、例えば、コハク酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジイソプロピル、エイコセン酸カプリル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、オレイン酸エチル、カプリル酸セチル、ミリスチン酸デシル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソセチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸ヘキシル、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジイソプロピル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソセチル、イソパルミチン酸2−エチルヘキシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、コハク酸ポリプロピレングリコールオリゴエステル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノカプリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリルなどが挙げられる。これらの中でも、接着性に優れ、整髪剤の整髪力や再整髪性の向上効果が大きい点で、ポリオールとカルボン酸のエステル[トリイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、コハク酸ポリプロピレングリコールオリゴエステル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノカプリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリルなど]が特に好ましい。
整髪剤原液における上記の各成分以外の、25℃で液体の油性成分の配合量については、特に制限はないが、例えば、5〜20質量%とすることが好ましい。
本発明に係る整髪剤原液は、通常のエアゾール式の整髪剤で、ヘアセット効果を持たせるために用いられるポリマーなどを配合しなくても、整髪力を確保できるが、例えば、毛髪表面にすべり感を付与したり、毛髪補修効果を与えたりする目的で、公知のカチオン性ポリマーや、シリコーン油、加水分解タンパク質などを、整髪剤原液に含有させてもよい。
また、本発明に係る整髪剤原液には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で各種添加剤を含有させてもよい。このような添加剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル以外の界面活性剤、植物抽出成分、酸化防止剤、金属イオン封止剤、防腐剤、香料などが挙げられる。
本発明の整髪剤は、整髪剤原液が霧状に噴射されるエアゾールスプレーであり、整髪剤原液と噴射剤を混合して基剤とし、これをエアゾール容器に充填して製品とする。こうしたエアゾールスプレーの形態を採ることで、有効成分である原液を、毛髪により均一に塗布することができる。
整髪剤原液と混合される噴射剤としては、エアゾール製品に利用されている従来公知の各種噴射剤が使用できる。例えば、各種の液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテルなど、またはこれらの混合物のなど液化ガス;窒素ガス、炭酸ガスなどの圧縮ガス;イソペンタンなどの炭化水素化合物;などが挙げられる。なお、整髪剤原液と噴射剤との混合比は、例えば、原液/噴射剤=20/80〜80/20(質量比)とすることが一般的である。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下の実施例などにおいては、エアゾールスプレー整髪剤に係る原液全体で100%となるように各成分の配合量を%で示すが、その%はいずれも質量%であり、また、後記の各表中ではその%の表示を省略し、配合量を表す数値のみで表示する。
実施例1〜9、および比較例1〜2
表1に示す組成で原液を調製し、これらを表1に示す組成で噴射剤(LPG)と混合して基剤とした。そして、これらの基剤をエアゾール容器に充填して、エアゾールスプレー整髪剤とした。
なお、実施例および比較例で用いた原材料は、以下の通りである。
(1)セタノール:花王社製「カルコール 6098(商品名)」、
(2)ヒドロキシステアリン酸コレステリル:日清オイリオグループ社製「サラコスHS」、
(3)ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリット:日清オイリオグループ社製「コスモール168M(商品名)」、
(4)ショ糖脂肪酸エステル:三菱化学フーズ社製「サーフホープ SE COSME C−1701(商品名)」、
(5)コハク酸ポリプロピレングリコールオリゴエステル[(b)成分、(c)成分および(d)成分以外の25℃で液体の油性成分]:日清オイリオグループ社製「コスモール102(商品名)」、
(6)乳酸セチル:武蔵野化学研究所社製。
Figure 0004707101
なお、表1において、エタノールの欄の「計100とする」とは、整髪剤原液を構成するエタノール以外の各成分の合計量に、エタノールの量を加えて100%となるようにしたことを意味している。
実施例1〜9、および比較例1〜2のエアゾールスプレー整髪剤について、下記の各評価を行った。
<再整髪性評価>
評価用毛束に実施例1〜9、または比較例1〜2のエアゾールスプレー整髪剤を塗布した際の再整髪性を、専門のパネラーによる官能評価によって確認した。評価用毛束には、通常の健康毛3gの毛束を用いた。また再整髪性の評価は、整髪した評価用毛束にエアゾールスプレー整髪料1gを噴霧して塗布し、櫛を通した後、再び整髪したときの状況を、10人のパネラーそれぞれが、下記の5段階で評価する手法を採用した。
5点:非常に良い、
4点:良い、
3点:普通、
2点:悪い、
1点:非常に悪い。
そして、整髪剤ごとに、10人のパネラーのつけた点数を合計し、これらの合計点から、下記基準に従って、各整髪剤の再整髪性を評価した。結果を表2に示す。評価が◎および○のものが合格である。
◎:合計点が80点以上、
○:合計点が60点以上80点未満、
△:合計点が40点以上60点未満、
×:合計点が40点未満。
<平均動摩擦係数(MIU)の測定>
実施例1〜10および比較例1〜2のエアゾールスプレー整髪剤を塗布した毛髪について、25℃、相対湿度50%の雰囲気中でカトーテック社製の摩擦感テスター「KES−SE−STP」を用いて平均動摩擦係数を測定した。
その測定にあたっては、測定用サンプルとして、通常の健康毛3gの毛束に、各エアゾールスプレー整髪剤を1g噴霧し、十分乾燥させたものを用意した。そして、測定には摩擦子としてクシ形状の摩擦子を用い、50gの荷重をかけ、上記の毛束について、毛髪の根元部分から毛先部分へ向かって1mm/secの速度で摩擦感テスターを移動させて平均動摩擦係数を3回測定した。なお、一度測定するごとに毛束を手で整髪し直した。その結果を表2に併記する。この3回の平均動摩擦係数値の差が少ないほど、再整髪性が優れていると言える。
Figure 0004707101
表2から明らかなように、上記の(a)成分、(b)成分、および(c)成分を含有する整髪剤原液を有している実施例1〜9のエアゾールスプレー整髪剤は、パネラーによる官能評価の結果が良好で、3回の平均動摩擦係数値の差も小さく、再整髪性に優れている。
これに対し、(b)成分を含有していない整髪剤原液を有している比較例1のエアゾールスプレー整髪剤、および(c)成分を含有していない整髪剤原液を有している比較例2のエアゾールスプレー整髪剤では、パネラーによる官能評価の結果が不良であり、3回の平均動摩擦係数値の差も大きく、再整髪性が劣っている。
なお、(b)成分であるヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリットの配合量が好適量を超えている実施例5のエアゾールスプレー整髪剤では、使用に差し障りのある程度ではないが、毛髪への塗布後に多少べたつきが生じていた。これに対し、(b)成分の配合量が好適な実施例1〜4、6〜9のエアゾールスプレー整髪剤では、塗布後の毛髪に、上記のようなべたつきが生じておらず、塗布後の毛髪の感触がより良好であった。
<噴霧後の煙たさ評価>
実施例4、6〜9のエアゾールスプレー整髪剤を噴射した際の噴霧沫の消滅時間を測定すると共に、噴霧後の煙たさを、上記のパネラー10人によって官能評価した。結果を表3に示す。
なお、噴霧沫の消滅時間は、黒板に対して平行に5秒間噴射し、噴霧沫が完全に消滅するまでの時間を測定した。
また、官能評価は、10人のパネラーそれぞれが、上記の噴霧沫の消滅時間測定時の状況を、目視により、下記の5段階で評価する手法を採用した。なお、悪い評価ほど、噴射後に煙たさを感じたことを意味している。
5点:非常に良い、
4点:良い、
3点:普通、
2点:悪い、
1点:非常に悪い。
そして、整髪剤ごとに、10人のパネラーのつけた点数を合計し、これらの合計点から、下記基準に従って、各整髪剤の噴霧後の煙たさを評価した。結果を表2に示す。評価が◎および○のものが、煙たさが抑えられており、合格である。
◎:合計点が80点以上、
○:合計点が60点以上80点未満、
△:合計点が40点以上60点未満、
×:合計点が40点未満。
Figure 0004707101
表3から明らかなように、(d)成分である乳酸セチルおよび(e)成分である水を含有する整髪剤原液を有している実施例6、8、9のエアゾールスプレー整髪剤、並びに(d)成分である乳酸セチルを含有する整髪剤原液を有している実施例7のエアゾールスプレー整髪剤では、噴霧沫の消滅時間が短く、噴射後の煙たさが抑えられている。特に、実施例6と実施例7は、(e)成分である水の有無以外は、同じ成分組成の整髪剤原液を有しているが、(e)成分である水を含有する整髪剤原液を有する実施例6の方が、これを含有しない整髪剤原液を有する実施例7に比べて、噴霧沫の消滅時間がより短く、噴霧後の煙たさもより抑えられており、(e)成分である水を(d)成分と共に使用することによる効果が明らかとなった。
これに対して、(d)成分および(e)成分を含有していない整髪剤原液を有している実施例4のエアゾールスプレー整髪剤では、噴霧沫の消滅時間が長く、噴射後に煙たさが感じられている。

Claims (2)

  1. 整髪剤原液と噴射剤を有し、該整髪剤原料が霧状に噴射されるエアゾールスプレー整髪剤であって、
    上記整髪剤原液が、少なくとも、
    (a)炭素数が2〜4のアルコール、
    (b)炭素数が12〜22のアルコール、脂肪酸とコレステロール類とのエステル、および脂肪酸とポリオールとのエステルよりなる群から選択される1種以上の、25℃で固体またはペースト状の油性成分、
    c)ショ糖脂肪酸エステル、並びに
    (d)ヒドロキシカルボン酸とアルコールから形成され、かつ分子内に水酸基を有するエステル
    を含有することを特徴とするエアゾールスプレー整髪剤。
  2. 上記整髪料原液が、(e)水を更に含有する請求項に記載のエアゾールスプレー整髪剤。
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