JP4704705B2 - おしゃぶり - Google Patents

おしゃぶり Download PDF

Info

Publication number
JP4704705B2
JP4704705B2 JP2004221932A JP2004221932A JP4704705B2 JP 4704705 B2 JP4704705 B2 JP 4704705B2 JP 2004221932 A JP2004221932 A JP 2004221932A JP 2004221932 A JP2004221932 A JP 2004221932A JP 4704705 B2 JP4704705 B2 JP 4704705B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
nipple
pacifier
hardness
deformation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004221932A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006034779A (ja
Inventor
和雅 伊藤
光雄 田代
式男 木村
伸恭 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pigeon Corp
Original Assignee
Pigeon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pigeon Corp filed Critical Pigeon Corp
Priority to JP2004221932A priority Critical patent/JP4704705B2/ja
Publication of JP2006034779A publication Critical patent/JP2006034779A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4704705B2 publication Critical patent/JP4704705B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Description

この発明は、哺乳期以降の乳幼児に適切に使用されるおしゃぶりの改良に関するものである。
従来、哺乳期から離乳期以降の乳幼児が主として玩具として使用するおしゃぶりは、広く知られている。
このようなおしゃぶりは、乳幼児の口腔内に入る乳首部がシリコーンゴムやイソプレンゴムなどにより形成された中空の形態であり、この場合、乳首部は実質的に単一の材料による中空の成形物である(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−309965
これに対して、乳幼児が母乳を授乳する際に口に含む母親の乳首、すなわち、その乳頭や乳輪は、体組織の脂肪層を主体とした中実な構造である。
このような相違により、乳幼児が母乳授乳の際に口に含んだ乳頭を含む母親の乳首部の変形と、従来のおしゃぶりにおいて、柔軟な材料により中空に形成された乳首部を口に含んだ際の乳首部の変形とは著しく相違する。
したがって、哺乳期の乳幼児が従来のおしゃぶりを使用して、中空なおしゃぶりによる哺乳運動(舌の蠕動様運動)に応じた動きを身に付けてしまうと、母乳授乳時における動きとの違いに伴う影響が出る恐れがある。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、乳幼児が、母乳授乳時に悪影響を生じることがないおしゃぶりを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のおしゃぶりは、乳首部と、この乳首部の基部に配置されたボックス状の本体から所定の拡がりを有するように張出した座板部とを備えるおしゃぶりであって、前記乳首部が、表面側に配置され、所定の剛性を有するとともに柔軟な材料で形成された薄膜の皮膜層と、前記皮膜層の内側に、JIS硬度(JIS−K6235(ISO7619)におけるA型デュロメータによる硬度)において、硬度5ないし10程度の熱可塑性エラストマーが充填されることにより、容易に変形する材料で形成された変形層とを備え、さらに、前記乳首部の内側でかつ、前記ボックス状の本体内に、前記変形層に隣接して配置され、外部と連通された余地空間を有し、かつ、前記変形層の前記余地空間に露出する面には、柔軟な材料により肉薄に形成された保護層を備えることを特徴とする。
請求項1の発明の構成によれば、乳幼児の口腔内に差し入れられる乳首部の構造に特徴を有しており、前記乳首部が、内側にきわめて柔軟で、自在に変形できる変形層を有しており、この変形層が皮膜層で覆われて、形状保持されている。
このため、人体の乳首と同様に、きわめて柔軟に変形できるので、乳幼児の口腔内で母乳の授乳時にきわめて近い形態に変形できる。具体的には、乳幼児の口腔内で前記乳首が伸張するとともに、乳幼児による授乳の際の特異的な動きである舌の蠕動様運動に対応して柔軟な皮膜部と、さらに柔軟な変形層が比較的忠実に変形することができる。すなわち、非常に柔軟な変形層は、前記舌の蠕動様運動にきわめて忠実に複雑な変形を実現でき、前記皮膜部は、このような変形層による忠実な変形を妨げることなく、形状の保持と表面保護を行うと共に、舌の蠕動様運動を行いやすい滑らかな表面形態を付与するものである。したがって、本願発明の乳首部の前記皮膜部は、人体の乳首部の表皮と近似した機能を発揮し、変形層は、表皮の内側の脂肪を主体とする柔軟な組織と近似した機能を発揮して、乳幼児の口腔内において伸長等の変形をするものである。
好ましくは、前記皮膜層は、前記変形層の表面を覆う薄肉の膜状に形成されており、前記皮膜層が、硬度15度ないし50度、前記変形層が硬度10度以下に形成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記皮膜層と前記変形層とはともにシリコーンゴムにより形成されており、前記皮膜層は、前記変形層に比較して、前記シリコーンゴムを構成するためのベースコンパウンドに添加する補強剤を多くすることにより、同じ材料を使用していても前記皮膜層は前記変形層より高い硬度を有すると共にベタツキが生じるのを防止する構成としたことを特徴とする
好ましくは、前記皮膜層に前記補強剤を添加して所望の硬度を得る上で生じる引き裂き強度の低下を防止するためにPTFE添加材を含有させることを特徴とする
以上述べたように、本願発明の乳首部の前記皮膜部は、人体の乳首部の表皮と近似した機能を発揮し、変形層は、表皮の内側の脂肪を主体とする柔軟な組織と近似した機能を発揮して変形する。これにより、乳幼児が、母乳授乳に際して悪影響を生じることないおしゃぶりを提供することができる。
以下、この発明の好適な実施形態を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明の第1の実施形態によるおしゃぶりの概略斜視図であり、図2はその縦概略断面図である。
このおしゃぶり10は、生後直ぐの乳幼児が使用することができ、特に、母乳の授乳期の乳幼児が使用することができる。
図1において、第1のおしゃぶり10は、乳首部11と、この乳首部の基部に配置された所定の広がりを有する座板部12とを備えている。
この乳首部11は、ほぼ球状の乳頭先端部15と、この乳頭先端部15よりも大きく膨出した湾曲表面を有する膨出部である基部13とを備えており、この乳頭先端部15と基部13との間には、屈曲部14が形成されている。この屈曲部14は、好ましくは、幅方向よりも上下方向の長さを短くすることにより、断面が偏平な形状とされた括れ部とされている。
上記乳首部11は、本実施形態では、座板部12と別体に形成されているが、これに限らず、座板部12を乳首部11の表面の材料と一体に形成してもよい。
乳首部11は、例えば、後述する材料で形成され、以下の構造とすることで、母親の乳首の感触と柔軟性を得ることができるようにされている。
また、座板部12は、乳首部11とともに、熱湯や蒸気などの加熱殺菌処理されても容易に劣化せず、また、所定の剛性を備えた材料で形成されており、例えば、ポリプロピレンやポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリアミド等が使用されている。
乳首部11は、図2に示すように、中実に形成されており、内部に柔軟な乳首部11の主体となる変形層16と、この変形層16の表面を覆うように設けられる皮膜層17を有している。皮膜層17と変形層16は硬度の異なる同じ材料で形成されており、これら皮膜層17と変形層16を含む乳首部11は、例えば、インサート成形(射出成形による連続成形、多色成形を含む)などにより、一体成形されている。
ここで、本実施形態のおしゃぶり10の特徴は、少なくとも乳首部11について、乳幼児の口腔内に差し入れられた使用状態において、伸張し、かつ、押しつけられた舌の蠕動様運動にともない、容易に忠実に変形することである。
このため、図2において、皮膜層17は、乳幼児の舌や口腔内への接触もしくは当接層としての役割を果たすとともに、変形層16の形を保持する機能を与えられている。変形層16は、ゲル状に近いきわめて柔軟な部分であり、伸展し、しかも舌の動きに忠実に変形する箇所である。
このような性質を備えるために、変形層16と皮膜層17は、同じ材料で形成されるが、異なる性質を与えられている。この材料としては、柔軟で、その硬度を調整しやすく、成形性に優れ、熱湯や蒸気による消毒にもその特性が変化せずに、吸水性が少なく、しかも酸素や紫外線に対する安定性を備え、希酸性や希アルカリ性に対する耐性を有し、難燃性を有している等の諸点をほぼ満足する材料が選択されることが好ましい。このような材料としては、シリコーンゴムやイソプレンゴム、天然ゴム、ポリプロピレン等からなる熱可塑性エラストマー等があげられるが、現在のところシリコーンゴムが最も好ましい。
成形上の利点から、この実施形態で工程に用いられる熱硬化性のシリコーンゴムは、シリコーンポリマーと粉体補強剤を混合して、例えば、有機過酸化物などの適当な硬化剤を用いてポリマーどうしを架橋反応させて形成する。補強剤としては、たとえば、シリカ(二酸化ケイ素)の粉体を用いることができる。
変形層16は、上述のように、きわめて柔軟で硬度が低い材料で形成するために、ベースコンパウンドに微量の補強剤を用いるか、ほとんど補強剤を使用しないことにより、例えば、JIS硬度(JIS−K6235(ISO7619)におけるA型デュロメータによる硬度)10度以下、言い換えれば、硬度0ないし10程度とすることが好ましく、さらに硬度5度ないし10度の範囲とされることが好ましい。
なお、変形層16と皮膜層17を一体成形する場合、変形層16は成形された状態で形状を維持できる自己形態保持性を有することが好ましい。
ここで、補強剤の量を少なくし、あるいは使用しないと、ベースコンパウンドからのシリコーンオイル分がしみだして、ベタツキを生じることがある。変形層16は、保形性の必要以外にも、このような表面のベタツキが、乳幼児の口腔内に当接する箇所で生じないようにするために、皮膜層17で覆う必要がある。
一方、皮膜層17は、補強剤の量を調整することにより、あるいは架橋密度を高くすることで、変形層16よりも高い硬度を備えるようにし、好ましくは、JIS硬度で、15度ないし50度程度の範囲、好ましくは15度ないし40度の範囲とすることで、内側の変形層16の形を保持し、あるいは乳幼児の舌や口腔内に当接した際には、ベタつくことなく、実際の母親の乳首と同等もしくは近似した感触を与えるようになっており、特に舌の蠕動様運動をスムーズに行えるよう、滑らかな表面形態とされている。
なお、硬度を高くすることによる引き裂き強度の低下に対応して、添加剤を用いることで、強度の向上を図ることができる。このような添加剤としては、樹脂系の添加剤を用いてもよく、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)添加剤などを使用して、必要な引き裂き強度を得るようにすることができる。
また、皮膜層17の厚みはきわめて薄くすることで、変形層16が舌の動きに忠実に変形することを阻害しないようにし、その伸縮性についても妨げることがないように変形層16を覆う薄肉の膜状とされており、例えば、その厚みは、好ましくは、0.2mmないし1.5mmの範囲、さらに好ましくは0.5mmないし1.0mmの範囲とされている。
次に、本実施形態の乳首部11の乳頭先端部15は、ほぼ球状であり、その外径が乳幼児の哺乳窩に適切にフィットするように、好ましくは11mm乃至15mm、特に好ましくは、約13mm程度に設定されている。
基部13は、乳頭先端部15と一体に形成されており、上述したように大きく膨出した湾曲表面を有する膨出部とされている。これにより、母親の***の乳頭基部である乳輪部と近似した形状と弾力とされており、乳首部11が乳幼児の口腔内に入れられた時に、母乳を吸引している時と同じような感触を乳幼児に与えるようになっている。
乳首部11の基部13には、座板部12が配置されている。座板部12は、乳首部11の基部13を支持するボックス状の本体18を有しており、この本体18は一体に設けられた、所定の面積でなる板体である面状部21を備えている。
面状部21は、図1に示されているように、乳首部11の基部13の周囲に大きくフランジ状に広がって、例えば、図示のようなハート形状を呈している。この面状部21は、乳幼児が乳首部11を取り込んだ時に、乳首部11の基端部13付近が***先端で止まるように位置決めする役割を果している。
図2に示すように、座板部12の本体18内には、余地空間S1が形成されて、余地空間S1は、閉止部24により塞がれているが、好ましくは、余地空間S1は通気路24aによって外部と連通されている。
余地空間S1と基部13の変形層16との境界には、保護層22が形成されている。この保護層22は、皮膜層17と同じ構成とすることができる。
すなわち、余地空間S1は、おしゃぶり10が使用されて、変形層16が大きく変形した場合に、変形層16のはみ出した部分が入り込む空間としての逃げ空間の役割を果たしており、余地空間S1中の空気は通気路24aによって流出し、余地空間内の圧力は外部と均等に保たれる。
これにより、変形層16が大きく変形しようとする場合に、はみ出す部分に圧迫を加えないことで、その変形自由度を阻害することがないようにされている。保護層22は、変形層16と余地空間S1との境界を形成して、変形層16の形状保持を行うとともに、きわめて柔軟な変形層16の表面を保護する役割を果たす。
第1の実施形態は以上のように構成されており、哺乳期の乳幼児がこのおしゃぶり10の乳首部11を口腔内に取り込むと、座板部12の面状部21が、その***の表面に当接されて、乳首部11が必要以上に深く口腔内に入らない位置とすることができる。
この状態において、乳首部11は、口腔内に当接することで、伸展し、その球状の乳頭先端部15は、乳幼児の上口蓋の哺乳窩に達する。
そして、乳幼児がその口腔内で、哺乳運動と同様の運動を行うと、口腔内で舌が乳首部11の基部13から乳頭先端部15の下部に当接して、蠕動様運動を行う。この際に、舌に当接されている乳首部11では、皮膜部17と変形層16は、舌の動きに合わせて、その低い硬度による柔軟性に基づいて、忠実に変形する。この時の変形は、従来のおしゃぶりと異なり、母親の乳頭部ときわめて近似した変形をすることができ、舌に与える感触も、脂肪を主体とした体組織に対応した変形層16とその表面を覆う表皮層に対応した皮膜層17とにより、実際の母乳授乳時に近い感触となる。
かくして、乳幼児がおしゃぶり10を口に含んで使用した際には、従来のおしゃぶりと異なり、母乳授乳の際に口に含んだ乳頭を含む母親の乳首部の変形と近似した感触を得ることができる。
図3は、おしゃぶりの第2の実施形態を示す概略断面図である。
図3のおしゃぶり30において、第1の実施形態のおしゃぶり10と共通の符号を付した箇所は同一の構成であるから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図3において、おしゃぶり30は、乳首部31と、この乳首部の基部に配置された所定の広がりを有する座板部12とを備えている。
この乳首部31は、第1の実施形態のおしゃぶり10の乳頭先端部15よりも外径が僅かに小さくされた球状の乳頭先端部35と、この乳頭先端部35と基部33との間に設けた、幅方向よりも上下方向の長さを短くすることにより、断面が偏平な形状とされた偏平部34とを備えている。
さらに、乳首部31は第1の実施形態と同様に皮膜層17と変形層16を有しており、これらの材質や機能は第1の実施形態と同じである。この実施形態では、余地空間が、S1の部分に加えて、乳首部31の中心を通り長さ方向に延びるS2の部分を備えている点が相違している。
第2の実施形態のおしゃぶり30は、第1の実施形態のおしゃぶり10と比べるとより月齢が進んだ乳幼児の使用に適している。例えば、月齢が5か月程度経過した乳幼児では、その哺乳窩が僅かに小さく、浅くなっている。
このため、使用時には。第1の実施形態のおしゃぶり10よりも僅かに小さい乳頭先端部35がその哺乳窩に適切にフィットする。この場合、乳首部31の中心を長さ方向に延びる余地空間のS2の部分がつぶれて、第1のおしゃぶり10と比べると乳頭先端部がより扁平になって、浅くなった哺乳窩に適切にフィットする。
また、この時期の乳幼児は、乳歯が生える直前から生え始めた状態にあり、乳首部31を口腔内に入れた状態で咬合する動作を行う。この場合、図3のT,Tの位置の上下の歯列(歯茎)が当接する。そして、この咬合状態で長時間が継続した場合において、上の歯茎と舌の歯茎の間に介在する乳頭部31の幅が大きいと、生えてくる乳歯の歯列に、オープンバイトと呼ばれる悪影響を与え、上下の歯列が当接しにくい状態となってしまう恐れがある。
これに対して、おしゃぶり30では、扁平部34の箇所で薄く形成されると共に、余地空間S2の部分がつぶれて、図示の上下の厚みがきわめて小さくなるから、おしゃぶり30を使用することにより、歯列への悪影響を与えることがない。それ以外の点では、第1の実施形態と同じ作用効果を発揮することができる。
なお、この実施形態では、保護層が形成されていないが、適切な方法で形成できれば、余地空間と変形層16との境界全体もしくは部分的に保護層を形成してもうよいことは勿論である。
また、余地空間について、歯列への影響を防止するよう、歯列が当接するT,Tの位置のみに空洞状とした余地空間を設けるよう構成してもよい。
図4は、おしゃぶりの第3の実施形態を示す概略断面図である。
図4のおしゃぶり40において、第1の実施形態のおしゃぶり10と共通の符号を付した箇所は同一の構成であるから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
このおしゃぶり40は、例えば、主として、生後約8か月以降の乳幼児に適するように特に工夫されている。すなわち、生後約8か月以降の乳幼児では、これまでの母乳等を摂取するための哺乳運動から、全く異なる***の動きを必要とする離乳食や普通食の摂食運動を行うことが練習され始める。このため、哺乳運動だけを考えた、母親の乳首と同じような形状の乳頭部を備える従来のおしゃぶりでは、生後約8か月以降の乳幼児に与えるには不適切であり、成長の段階に応じた好適な形態にしたものである。
図4において、おしゃぶり40は、乳首部41と、この乳首部の基部に配置された所定の広がりを有する座板部12とを備えている。
この乳首部41は、先端部45と、乳首部41を座板12に支持する基部43とを備えており、この先端部45と基部43との間には、幅方向よりも上下方向の長さを短くすることにより、断面が偏平な形状とされた括れ部44が設けられている。
乳首部41は第1の実施形態と同様に皮膜層17と変形層16を有しており、これらの材質や機能は第1の実施形態と同じである。
先端部45を含む乳首部41は、上下の長さが幅よりも小さな偏平な形状とされている。
この偏平形状に加えて、先端部45の上面には、上側曲面部49が形成されている。すなわち、先端部45は、やや潰れた球状,もしくは偏平な球状で、上側には、中央部が凸となるように形成した上側曲面部49が設けられている。
また、先端部45の下面には、下側曲面部48が形成されている。この下側曲面部48は、先端部45の下面のほぼ中央部に形成され、これにより、先端部45の下面は、丸く突き出た形状となっている。
この下側曲面部48は、この時期の乳幼児の摂食運動における舌の動きを促進するためにも重要な役割を果たす。
本実施形態は以上のように構成されており、扁平部44の機能は、第2の実施形態の扁平部34と同じである。また、それ以外の点では、本実施形態も第1の実施形態と同じ作用効果を発揮する。
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。
例えば、適切な変形の吸収を行えるならば変形層16をウレタン等からなる発泡体としてもよい、また、この場合には、余地空間を設けずに構成してもよい。さらに、余地空間は凹状の窪みや開口等によって形成してもよい。
また、乳首部の形状は上述の各実施形態における構成だけでなく、例えば乳幼児が母親の乳首を口腔内に取り込んだ状態の形に予め近づけた形状とする等、おしゃぶりにおける各種形状を使用することができる。
上述の実施形態における各構成は、必要により、その一部を省略したり、他の構成と入れ換えて、異なる構成の組み合わせのもとで実施されてもよい。
本発明のおしゃぶりの第1の実施形態の概略斜視図。 図1のおしゃぶりの概略断面図。 本発明のおしゃぶりの第2の実施形態の概略断面図。 本発明のおしゃぶりの第3の実施形態の概略断面図。
符号の説明
10,30,40・・・おしゃぶり、11,31,41・・・乳首部、12・・・座板部、16・・・変形層、17・・・皮膜層、22・・・保護層、S1,S2・・・余地空間。

Claims (4)

  1. 乳首部と、この乳首部の基部に配置されたボックス状の本体から所定の拡がりを有するように張出した座板部とを備えるおしゃぶりであって、
    前記乳首部が、
    表面側に配置され、所定の剛性を有するとともに柔軟な材料で形成された薄膜の皮膜層と、
    前記皮膜層の内側に、JIS硬度(JIS−K6235(ISO7619)におけるA型デュロメータによる硬度)において、硬度5ないし10程度の熱可塑性エラストマーが充填されることにより、容易に変形する材料で形成された変形層と
    を備え、
    さらに、前記乳首部の内側でかつ、前記ボックス状の本体内に、前記変形層に隣接して配置され、外部と連通された余地空間を有し、
    かつ、前記変形層の前記余地空間に露出する面には、柔軟な材料により肉薄に形成された保護層を備える
    ことを特徴とするおしゃぶり。
  2. 前記皮膜層は、前記変形層の表面を覆う薄肉の膜状に形成されており、前記皮膜層が、硬度15度ないし50度、前記変形層が硬度10度以下に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のおしゃぶり。
  3. 前記皮膜層と前記変形層とはともにシリコーンゴムにより形成されており、前記皮膜層は、前記変形層に比較して、前記シリコーンゴムを構成するためのベースコンパウンドに添加する補強剤を多くすることにより、同じ材料を使用していても前記皮膜層は前記変形層より高い硬度を有すると共にベタツキが生じるのを防止する構成としたことを特徴とする請求項2に記載のおしゃぶり。
  4. 前記皮膜層に前記補強剤を添加して所望の硬度を得る上で生じる引き裂き強度の低下を防止するためにPTFE添加材を含有させることを特徴とする請求項3に記載のおしゃぶり。
JP2004221932A 2004-07-29 2004-07-29 おしゃぶり Expired - Lifetime JP4704705B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004221932A JP4704705B2 (ja) 2004-07-29 2004-07-29 おしゃぶり

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004221932A JP4704705B2 (ja) 2004-07-29 2004-07-29 おしゃぶり

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006034779A JP2006034779A (ja) 2006-02-09
JP4704705B2 true JP4704705B2 (ja) 2011-06-22

Family

ID=35900383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004221932A Expired - Lifetime JP4704705B2 (ja) 2004-07-29 2004-07-29 おしゃぶり

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4704705B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2657551C (en) * 2006-07-13 2012-01-24 Mam Babyartikel Gesellschaft M.B.H. Teeth-cleaning pacifier having a convex teat body
US9662275B2 (en) * 2015-07-02 2017-05-30 Sue S. Lee Oral devices
JP7215973B2 (ja) * 2019-07-17 2023-01-31 ピジョン株式会社 おしゃぶり

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01107344U (ja) * 1988-01-12 1989-07-19

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01107344A (ja) * 1987-10-21 1989-04-25 Hitachi Ltd 光磁気記録媒体及びその製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01107344U (ja) * 1988-01-12 1989-07-19

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006034779A (ja) 2006-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7144416B2 (en) Sucking device
JP3104866U (ja) 乳首
TWI329012B (en) Artificial nipple for a nursing bottle
US20100006107A1 (en) Mandibular protrusion device
US7931672B2 (en) Orthodontic pacifier/nipple appliance
JP5597634B2 (ja) 生物学的応答おしゃぶり
US20130263864A1 (en) Teat device for preventing snoring and other habits
WO2006090598A1 (ja) ***閉鎖具
PL216191B1 (pl) Smoczek do utrzymywania prawidłowego uzębienia u dziecka
AU2006200239A1 (en) Nipple protection device
WO2001074293A1 (fr) Anneau de dentition et plaque de support
CN101511324A (zh) 正牙橡皮***/***矫治器
JP4035574B2 (ja) 哺乳瓶用の吸口
US6736830B2 (en) Baby pacifier
RU2431459C2 (ru) Соска-пустышка
JP4704705B2 (ja) おしゃぶり
JP4813777B2 (ja) 人工乳首及び哺乳器
JP4867890B2 (ja) 哺乳瓶用人工乳首
KR20180024258A (ko) 손가락 빨기 교정기구
JP3405304B2 (ja) おしゃぶり
EP1933802B1 (en) Soother
JP2000271193A (ja) 哺乳びん用乳首
US20210308017A1 (en) Orthotropic and Orthognathic Oral Device and Method
JP4596596B2 (ja) おしゃぶり
JP2023085965A (ja) マウスピース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070724

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4704705

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250