JP4704591B2 - 火災検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災を検知する火災検知装置に関し、特に、検知素子として湿度センサ又は接触燃焼式ガスセンサを用いて火災を検知する火災検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の火災検知装置は、温度検出や煙感知により火災を検知するようにしていた。ところが、従来の火災検知装置では火災初期においては警報器が発報しないことが多かった。この問題を、以下に図14を参照しつつ説明する。
【0003】
まず、この種の従来の火災検知装置について簡単に説明すると、従来の火災検知装置には基本的に2つのタイプがある。ひとつめは熱感知式の火災検知装置であり、この火災検知装置としては火災発生時の熱によって上昇する室内の温度変化を検知するために、温度センサ、サーミスタ、及びバイメタル等を利用した定温式火災検知装置、作動式火災検知装置が知られている。定温式火災検知装置は、例えば、室内が60℃又は70℃等の通常ではあり得ない基準温度に到達した場合に、火災警報を発するものである。また、作動式火災検知装置は、単位時間当たりの温度上昇率が、通常ではあり得ない程度、例えば、15℃/minに到達した場合に、火災警報を発するものである。
2つめは煙感知式の火災検知装置であり、この火災検知装置としては火災発生時の煙を検知するために、光散乱を利用した光電式、及び空気中のイオン電流の変化を検出して火災警報を発するイオン化式のものがある。
【0004】
ところで、火災の程度を示す基準として公知のヨーロッパ統一規格がある。この規格を用いて初期段階の火災について説明を加える。図14(A)はヨーロッパ統一規格(EN54:Part9)で定められた試験火災の種類を示す説明図であり、図14(B)は火災の程度によるクラス分けとその基準値を示す説明図であり、図14(C)は図14(A)の各試験火災に対する顕著な変化を示すパラメータを示す説明図である。
【0005】
例えば、図14(A)に示す火災試験TF4を例に挙げて説明すると、この試験では、火災試験室(6×10×4m)において、3個のポリウレタン(50×50×2cm)に、5cm3のメチルアルコールを燃焼助剤に使って火をつけて、人工的に火災を起こす。着火から時間の経過にしたがって、図14(B)に示すクラスA、B、C、Nの順に火災のクラスが進行していく。このクラス分けは、図14(C)に示すようにTF4の場合には、顕著な変化を示すパラメータとして電離度および光学的煙濃度判定が採用され、これらのパラメータに対応する測定値が、図14(B)に示す基準値と比較されることにより行われる。火災試験TF5の場合には、火災試験室(6×10×4m)において、鉄の缶(33×33×5cm)に入れた650gのヘプタンに火をつけて火災を起こす。火災のクラス分けは、火災試験TF4で説明したと同様である。他の火災試験TF1、2、3及び6も同様の試験室において、異なる燃焼材を用いて試験が行われる。そして、初期火災は上記の統一規格においてクラスB−C境界付近に相当する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記初期火災に相当するクラスB−C境界付近においては、図14(B)に示すようにパラメータの値が、火災ではない日常状態においても発生しうるものであるため、誤警報を防止するために従来の火災検知装置では、熱感知式の場合、例えば、基準温度を70℃に設定したり、基準温度変化率を15℃/min等に設定している。また、煙感知式の場合にも、タバコによる煙による誤警報を防止するために従来の火災検知装置では、基準煙濃度レベルをクラスB−C境界より大きめに設定している。このため、上記のような初期段階の火災を検知することは、従来の火災検知装置では困難であった。
【0007】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、火災初期の特有の湿度変化パターンに着目して、火災を初期段階で的確に検知する火災検知装置を提供することを課題としている。また、本発明は、接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力から得られる火災初期の特有のセンサ出力変化パターンに着目して、火災を初期段階で的確に検知する火災検知装置を提供することを課題としている。
【0012】
上記課題を解決するためになされた請求項記載の火災検知装置は、図5に示すように、ガス漏れ警報器に装備されるガスセンサからのセンサ出力に基づいて火災を検知する火災検知装置であって、前記ガスセンサは、通電により加熱されて駆動する接触燃焼式ガスセンサ40であり、通電後の前記センサ出力が安定するまでの立上り期間中の特定時点の前記センサ出力から得られるセンサ出力時系列データから、火災初期の前記センサ出力の特有のセンサ出力変化パターンを検出することによって、前記火災を検知することを特徴とする。
【0013】
請求項記載の発明によれば、火災検知素子として、ガス漏れ警報器に装備される接触燃焼式ガスセンサ40が用いられる。この接触燃焼式ガスセンサ40は通電により加熱されて駆動するものであり、通電後のセンサ出力が安定するまでの立上り期間中の特定時点のセンサ出力から得られるセンサ出力時系列データから、火災初期のセンサ出力の特有のセンサ出力変化パターンを検出することによって、火災が検知される。すなわち、接触燃焼式ガスセンサ40は通電後のセンサ出力が安定するまでの立上り期間中の特定時点においては、図9及び図12に示すように、湿度及び煙濃度に対して応答特性を有する。火災初期においては、特に湿度変化や煙濃度変化が著しいので、これらを起因として接触燃焼式ガスセンサ40は図10及び図11に示すような特有のセンサ出力変化パターンを示し、これが火災検出に利用される。したがって、請求項記載の発明では、接触燃焼式ガスセンサ40のセンサ出力を利用して、従来の火災検知装置では検知困難であった初期火災を、確実に検知する。
【0014】
上記課題を解決するためになされた請求項記載の火災検知装置は、図5に示すように、請求項記載の火災検知装置において、前記特有の変化パターンは、火災初期に特有の一時的に下降した後上昇する前記センサ出力であることを特徴とする。
【0015】
請求項記載の発明によれば、特有のセンサ出力変化パターンは、図10及び図11に示すように、火災初期に特有の一時的に下降した後上昇する特有のセンサ出力であるので、発炎及び発煙を伴う火災を初期段階で確実に検出することが可能になる。すなわち、火災初期には、特有の湿度昇降及び急激な煙濃度上昇を起因として、センサ出力は一時的に下降した後上昇するので、請求項記載の発明では、これを検出することによって発炎及び発煙を伴う火災を早期に検知する。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項記載の火災検知装置は、図5に示すように、請求項記載の火災検知装置において、前記接触燃焼式ガスセンサ40を所定のインターバルで駆動させるセンサ駆動手段101と、複数の前記特定時点における前記センサ出力を取得するセンサ出力取得手段102と、取得された前記複数のセンサ出力から、前記センサ出力時系列データを生成するセンサ出力時系列データ生成手段103と、前記センサ出力変化パターンを予め格納するセンサ出力変化パターン格納手段104と、前記センサ出力時系列データと前記センサ出力変化パターンとの比較結果に基づいて、前記火災を検知する比較検知手段105と、火災警報を発する火災警報部に対して、前記検知された火災を警報するように指令する警報指令手段106とを含むことを特徴とする。
【0017】
請求項記載の発明によれば、センサ駆動手段101、センサ出力取得手段102、センサ出力時系列データ生成手段103、センサ出力変化パターン格納手段104、比較検知手段105及び警報指令手段106を含む。このような構成において、センサ駆動手段101によって接触燃焼式ガスセンサ40が所定のインターバルで駆動され、センサ出力取得手段102によって取得されたセンサ出力に基づき、センサ出力時系列データ生成手段103によってセンサ出力時系列データが生成され、更にこのセンサ出力時系列データが比較検知手段105によってセンサ出力変化パターン格納手段104に予め格納される上記特有のセンサ出力変化パターンと比較される。そして、この比較結果に基づいて警報指令手段106に指令されて火災が警報される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
参考例
まず、図1〜図4を用いて本発明の参考例について説明する。図1は、本発明の火災検知装置の参考例の基本構成を示すブロック図である。図1に示すように、コントローラ10には、湿度センサ及び火災警報部3が接続されている。この火災検知装置は、湿度センサ2によって検出される大気中の湿度に基づいて火災を検知する。この原理については、図2及び図3を用いた説明で明らかになる。
【0020】
湿度センサ2は、大気中の湿度を検出する湿度センサ素子である。この湿度センサ2は、公知の湿度センサ素子を用いてもよいし、湿度に応じて検出信号を出力する素子であれば、通常の湿度センサ素子でなくてもよい。火災警報部3は、コントローラ10に指令されて、音声や発光表示等により火災警報を発するもので、公知のスピーカやLED及びそれらのドライバー回路で構成される。
【0021】
コントローラ10は、湿度センサ2から供給される湿度が火災初期において一時的に上昇した後下降する特有の湿度変化パターンを検出することによって、火災を初期段階で検知する機能を有する。この特有の湿度変化パターンについては、図2及び図3を用いて後述する。このコントローラ10は、湿度時系列データ生成手段11、湿度変化パターン格納手段12、比較検知手段13及び警報指令手段14を含む。コントローラ10は、ハードウエアとして、演算部、記憶部及びタイマ部等を有し、上記各手段11、13及び14は、記憶部に格納される制御プログラムにしたがって演算部が行う後述する図4の処理動作のに対応するものである。
【0022】
湿度時系列データ生成手段11は、湿度センサ2によって検出される湿度から、湿度時系列データを生成する。この湿度時系列データは、火災を検知するために湿度変化パターン格納手段12に予め格納される湿度変化パターンと比較される際に利用されるものである。比較検知手段13は、上記湿度時系列データと湿度変化パターンとを比較して、その比較結果に基づいて火災を検知する。そして、警報指令手段14は、火災警報を音声等で発する火災警報部3に対して、検知された火災を警報するように指令する。なお、湿度変化パターン格納手段12は、コントローラ10の有する記憶部に含まれるものとする。
【0023】
なお、上記コントローラ10に、ガス漏れ時のCOガス等を検出するガスセンサ4、並びにガス漏れを音声や発光表示等により警報を発するスピーカやLED及びそれらのドライバー回路で構成されるガス漏れ警報部5を接続して、本火災検知装置にガス漏れ検知の機能を持たせてもよい。この場合、コントローラ10はガスセンサ4からの検出出力を受けて、これをガス漏れと判定するための基準値と比較することによって、ガス漏れと判定するとガス漏れ警報部5を指令して、音声や発光表示によりガス漏れを警報する。これにより、本火災検知装置は、1台でガス漏れ及び火災検知ができるようになる。
【0024】
ここで、図2及び図3を用いて、本発明の参考例における火災検知の原理について説明する。図2は、図14に示す火災試験TF4に基づいて採取された経過時間−湿度変化の関係を示すグラフである。図3は、図14に示す火災試験TF5に基づいて採取された経過時間−湿度変化の関係を示すグラフである。
【0025】
図2は、プラスティック火災を想定している。図2において、T1は燃料投入時点、Tsは点火時点、TabはクラスA−B境界通過時点、TbcはクラスB−C境界通過時点、そして、Teは終了時点を示す。この図に示されるように、点火時点Ts(600s時点)で点火された後、48%の初期の相対湿度は徐々に増加していき、820s時点で55%に到達してピークを迎えた後、終了時点Tsまで急激に減少し続ける。上記55%に到達したピークの時点は、火災の初期段階とされるクラスB−C境界通過時点Tbcの直後である。
この理由は以下の通りである。すなわち、点火時点Tsの直後には、材料の燃焼により水分(水蒸気)が著しく発生するため、相対湿度は、図2の実線で示すように一時的に増加する。ところが、図2の点線で示すように時間経過に伴って温度も上昇するので、これに伴って飽和水蒸気圧も大きくなるため、クラスB−C境界通過時点Tbc付近では逆に、相対湿度は減少に転じる。このように、火災の初期段階とされるクラスB−C境界通過時点Tbcの直後に、相対湿度はピークを迎えるので、この現象を利用して、火災を初期段階にて検知できる。
【0026】
図3は、液体燃料火災を想定している。図3において、T1は燃料投入時点、Tsは点火時点、TabはクラスA−B境界通過時点、TbcはクラスB−C境界通過時点、TcnはクラスC−N境界通過時点、そして、Teは終了時点を示す。ここでも、点火時点Ts(530s時点)で点火された後、43%の初期の相対湿度は徐々に増加していき、610s時点で51%に到達してピークを迎えた後、終了時点Tsまで急激に減少し続ける。上記51%に到達したピークの時点は、ここでも、火災の初期段階とされるクラスB−C境界通過時点Tbcの直後である。その理由は、上記図2においても説明したように、図3の実線で示す点火時点Tsの直後の著しい水蒸気発生による相対湿度の一時的増加、及び図3の点線で示す時間経過に伴う温度上昇による飽和水蒸気圧の増大による相対湿度は減少によるものである。
【0027】
上記のような理由により、発炎燃焼火災においては上記試験TF4及びTF5で示したように湿度が変化し、この湿度変化パターンを利用することにより火災を初期段階にて検知できる。
【0028】
上述のような湿度変化パターンを利用して火災検知を行う本発明の参考例に関わる処理動作について、図4を用いて説明する。図4は、本発明の参考例に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【0029】
この参考例形態は、10秒ごとに湿度を検出、サンプリングして、図2及び図3で説明したような火災初期の特有の湿度変化パターンを検知することにより火災を検知するものである。火災検知の基準となる上記のような一時的に上昇した後下降する特有の湿度変化パターンは、図1で示したコントローラ10に含まれる湿度変化パターン格納手段12に予め格納されている。
【0030】
図4のステップS1においては、湿度検出するタイミングが待機されている。すなわち、湿度は上述のように10秒毎に検出されるので、ここでは、前回の湿度検出時点から10秒経過するタイミングが待機されている(ステップS1のN)。ここで、前回の湿度検出時点から10秒経過したと判断されると、新たに湿度検出すべくステップS2に移行する(ステップS1のY)。但し、スイッチON直後の検出開始時等には、上記10秒待機なしにステップS2に移行する。
ステップS2においては、湿度センサ2により検出された湿度がコントローラ10の有する記憶部に一時的に保持されてステップS3に移行する。ステップS3においては、上記記憶部に保持されている湿度のデータが読み出されて湿度時系列データが生成される。この湿度時系列データは、上記特有の湿度変化パターンを検知するのに適当な、例えば、50秒間(5回分)のサンプリングデータである。したがって、上記記憶部には、少なくとも、過去5回分の湿度のサンプリングデータが保持される
【0031】
次に、ステップS4においては、上記生成された湿度時系列データが湿度変化パターン格納手段12に予め格納されている湿度変化パターンと比較されて、湿度変化パターンの検出が行われる。ここで、湿度変化パターンが検出されると、初期段階の火災が検出されたとして火災警報を発報すべくステップS5に移行し(ステップS4のY)、さもなければ湿度検出を継続すべくステップS1に戻る(ステップS4のN)
ステップS5においては、火災警報部3が指令されて音声や表示時より火災が警報され、一連の処理が終了する
【0032】
以上のように本発明の参考例によれば、湿度が火災初期において一時的に上昇した後下降する特有の湿度変化パターンを検出することによって火災を検知するようにしているので、火災を初期段階で確実に検知することができるようになる。すなわち、図2及び図3に示すように、初期火災に相当するクラスB−C境界付近では湿度は一時的に上昇した後下降する特有の湿度変化パターンを有するので、このパターンを検出することによって、従来の火災検知装置では検知困難であった初期火災を、確実に検知することができるようになる。また、コントローラ10に図4で示したような処理動作を行わせることにより、現実的な火災検知装置が得られるようになる。
【0033】
実施形態
更に、図5〜図14を用いて本発明の実施形態について説明する。
この実施形態に関しては、まず、図5及び図6を用いてこの実施形態の基本構成及びその駆動波形について説明する。次に、図7を用いて実施形態で用いられる接触燃焼式ガスセンサ40の構造について説明する。その次に、図8〜図12を用いて実施形態における火災検知の原理について説明する。そして、図13を用いてこの実施形態に関わる処理動作を説明する。
【0034】
まず、図5及び図6を用いてこの実施形態の基本構成及びその駆動波形について説明する。図5は、本発明の火災検知装置の実施形態の基本構成を示すブロック図である。図6は、図5の実施形態に用いられる駆動波形の例を示すタイムチャートである。
【0035】
図5に示すように、コントローラ100には、検出用のブリッジ回路を含む接触燃焼式ガスセンサ40、火災警報部3、ガス漏れ警報部5及び駆動電源6が接続されている。この火災検知装置は、図6に示すような駆動波形が供給されて接触燃焼式ガスセンサ40が通電制御され、このセンサ40のセンサ出力に基づいて火災が検知される。この原理については、図8〜図12を用いた説明で明らかになる。
【0036】
上記接触燃焼式ガスセンサ40は通電により加熱されて駆動し、この通電を制御するために図6で示すような駆動波形が供給される。図6で示すように、駆動波形は所定のインターバル(例えば、10秒間隔)で0.2秒間のON、9.8秒間のOFFを繰り返すパルス信号である。図6において、Ton及びToffはそれぞれ、ON時点及びOFF時点を示す。そして、ON時点Tonから0.02秒後に検出時点Tvsが設定されている。この検出時点Tvsは、接触燃焼式ガスセンサ40を用いて火災検出する際にセンサ出力が取得されるタイミングであり、これは通電後のセンサ出力が安定するまでの立上り期間中の特定時点である。この検出時点Tvsについては後述する。
【0037】
また接触燃焼式ガスセンサ40は、基本的に、感応素子部Rs及び補償素子部Rrから構成されている。感応素子部Rsは(白金)Ptヒータ42及びPd/Al23触媒層43を含み、補償素子部RrはPtヒータ44及び(アルミナ)Al23触媒層45を含む。上記Ptヒータ42、Ptヒータ44は、固定抵抗R1、R2及び可変抵抗Rvと共にブリッジ回路を構成している。そして、このブリッジ回路のPtヒータ44及び固定抵抗R1の接続点、並びにPtヒータ42及び固定抵抗R2の接続点には、上記コントローラ100を介して駆動電源が所定のインターバルで間欠的に供給される。また、Ptヒータ42及び44の接続点、並びに可変抵抗Rvからは、センサ出力としての電圧値がコントローラ100に供給される。
【0038】
この接触燃焼式ガスセンサ40を使用するに際しては、まず、初期状態において、センサ出力を示す電圧値がゼロになるように上記可変抵抗Rvを調整する。この状態において、COガス等が感応素子部Rsに触れると触媒作用により、この素子の表面が酸化されて反応熱が生じる。この反応熱により、Ptヒータ42の抵抗値が上昇し、この抵抗値の上昇によりブリッジ回路の平衡が崩れ、コントローラ100にセンサ出力が供給される。この場合、Ptヒータ44は周囲温度の変動によるPtヒータ42の抵抗値の変動を相殺し、反応熱に起因するPtヒータ42の抵抗値の変動成分のみを取り出せるように補償する。上記接触燃焼式ガスセンサ40の構造については、図7を用いて後述する。
【0039】
上記コントローラ100は、上記検出時点Tvsにおける複数のセンサ出力から得られるセンサ出力時系列データから、火災初期のセンサ出力の特有のセンサ出力変化パターン、すなわち、一時的に下降した後上昇するパターンを検出することによって火災を検知する機能を有する。このセンサ出力変化パターンについては、図10及び図11を用いて後述する。コントローラ100は、センサ駆動手段101、センサ出力取得手段102、センサ出力時系列データ生成手段103、センサ出力変化パターン格納手段104、比較検知手段105、及び警報指令手段106を含む。コントローラ100は、ハードウエアとして、演算部、記憶部及びタイマ部等を有し、上記各手段101〜103、105及び106は、記憶部に格納される制御プログラムにしたがって演算部が行う後述する図13の処理動作に対応するものである。
【0040】
上記センサ駆動手段101は、接触燃焼式ガスセンサ40に対して電池等の駆動電源6を通電制御して、接触燃焼式ガスセンサ40を所定のインターバルで駆動させる。センサ出力取得手段102は、複数の上記検出時点Tvsにおけるセンサ出力を上記インターバル、すなわち、10秒間で取得する。センサ出力時系列データ生成手段103は、センサ出力取得手段102で取得された複数のセンサ出力から、センサ出力時系列データを生成する。このセンサ出力時系列データは、火災を検知するためにセンサ出力変化パターン格納手段104に予め格納されるセンサ出力変化パターンと比較される際に利用されるものである。比較検知手段105は、上記センサ出力時系列データとセンサ出力変化パターンとの比較結果に基づいて、火災を検知する。そして、警報指令手段14は、火災警報を音声等で発する火災警報部3に対して、検知された火災を警報するように指令する。センサ出力変化パターン格納手段104は、コントローラ100の有する記憶部に含まれるものとする。
【0041】
なお、火災警報部3及びガス漏れ警報部5は、図1の参考例で説明したと同様、火災警報やガス漏れ警報を、音声や発光表示等により発する公知のスピーカやLED及びそれらのドライバー回路で構成される。
【0042】
またなお、上記コントローラ100に、ガス漏れを音声や発光表示等により警報を発するスピーカやLED及びそれらのドライバー回路で構成されるガス漏れ警報部5を接続して、本火災検知装置にガス漏れ検知の機能を持たせてもよい。この場合、コントローラ100は、接触燃焼式ガスセンサ40からの検出出力を受けて、これをガス漏れ基準値と比較することによってガス漏れ判定し、ガス漏れ警報部5を指令して音声や発光表示によりガス漏れを警報するように制御する。これにより、本火災検知装置は、1台でガス漏れ及び火災検知ができるようになる。
【0043】
次に、図7を用いて実施形態で用いられる接触燃焼式ガスセンサ40の構造について説明する。図7(A)、(B)及び(C)はそれぞれ、この接触燃焼式ガスセンサの平面図、背面図及びAA線断面図である。
【0044】
図7(A)及び(B)に示すように、この接触燃焼式ガスセンサは、(シリコン)Siウエハ41の上に、(酸化)SiO2膜48c、(窒化)SiN膜48b、及び(酸化ハフニウム)HfO2膜48aからなる絶縁薄膜が生膜され、その上に、感応素子部Rsとしての(白金)Ptヒータ42及びPd/Al23触媒層43、補償素子部Rrとして(白金)Ptヒータ44及び(アルミナ)Al23触媒層45が形成されている。また、図7(C)に示すように、異方性エッチングして凹部46及び47を形成して、それぞれ薄膜ダイヤフラムDs及びDrを形成することにより熱容量を小さくしている。このような構成にすることにより、高速反応可能な接触燃焼式ガスセンサが得られる。
【0045】
次に、図8〜図12を用いて実施形態における火災検知の原理について説明する。ここでは、まず、図8及び図9を用いて上記接触燃焼式ガスセンサ40が可燃性ガスのみならず湿度にも応答性を有することを説明する。そして、図10及び図11を用いてこの接触燃焼式ガスセンサ40が、火災の初期段階において特有のセンサ出力変化パターンを有することを示し、更に、図10〜図12を用いてこのセンサ出力変化の要因を説明しつつ、この接触燃焼式ガスセンサ40のセンサ出力が火災検知に利用できることを説明する。
【0046】
図8は、接触燃焼式ガスセンサ40の可燃性ガス特性、すなわち、パルスON時点からの経過時間に対する各可燃性ガスのセンサ出力出力特性を示すグラフである。図9は、接触燃焼式ガスセンサ40の湿度特性、すなわち、パルスON時点からの経過時間に対する各湿度におけるセンサ出力出力特性を示すグラフである。
【0047】
図8及び図9においては、横軸は、前述の図6に示したような駆動パルスを接触燃焼式ガスセンサ40に供給した際のパルスON時点(図8及び図9中、0時点)からの経過時間を示す。但し、図8及び図9においては、パルスONの期間を200ms以上に設定してセンサ出力を採取している。
【0048】
図8において、Sv1は(一酸化炭素)COガスのセンサ出力特性を示し、同様に、Sv2、Sv3及びSv4はそれぞれ、(メタン)CH4ガス、(水素)H2ガス、(イソブタン)C410ガスのセンサ出力特性を示す。これらのガスはガス漏れ時に発生するものであり、ここでは、各ガスの濃度は共に3000ppmにしてデータを採取した。この図8に示すように、本接触燃焼式ガスセンサ40は、各ガスに対してそれぞれ特有のセンサ出力波形を有する。特に、4種類のガスに対するセンサ出力は、0時点(パルスON時点)から100ms経過するまでは特有の波形を描いて上昇するが、100ms以降は固有出力値の定常状態になることがわかる。このような特性を利用して、本接触燃焼式ガスセンサ40はガス漏れ検出をすることができる。
【0049】
また、図9に示すように、本接触燃焼式ガスセンサ40は湿度特性も有する。図9において、RH30は相対湿度30%のセンサ出力特性を示し、同様に、RH50及びRH70はそれぞれ、相対湿度50%及び70%のセンサ出力特性を示す。ここでは、常温(25℃)における湿度データを採取した。この図9に示すように、本接触燃焼式ガスセンサ40は、各湿度に対してそれぞれ特有のセンサ出力波形を有する。特に、センサ出力は、0時点(パルスON時点)から100ms経過するまでは各湿度特有の波形を描いて上昇し、100ms以降は各湿度共、同センサ出力値で定常状態になることがわかる。このように、0時点から100ms経過するまでのセンサ出力の湿度特性は、後述の火災検知にも利用できる。
【0050】
図10は、火災試験TF4に基づいて採取された経過時間−センサ出力の関係を示すグラフである。図11は、火災試験TF5に基づいて採取された経過時間−センサ出力の関係を示すグラフである。図12は、煙濃度−センサ出力の関係を示すグラフである。
【0051】
なお、図10及び図11においては、参考のために、経過時間−煙濃度の関係も示している。また、図10及び図11においては、例えば、図6で説明したような駆動パルスを用いて、パルスON時点Tonから0.02秒後を検出時点Tvsとして、10秒間隔のインターバルでセンサ出力を採取している。また、火災試験TF4及びTF5の試験環境は、上述したヨーロッパ統一規格で定められた試験環境をややスケールダウンして行ったものである。そして、図12は煙濃度とセンサ出力とはほぼ比例関係があることを示し、Ss2で示すパルスON時点から0.2秒後よりも、Ss1で示すパルスON時点から0.02秒後の検出時点の方が、より顕著にその比例関係が成立することを示すものである。
【0052】
図10に示す火災試験TF4においては、センサ出力Svは、点火時点Tsの0Vから急激に低下していき、20〜30秒経過後において−0.4Vとなり、この点を最小値として急激に増加し始める。その後、センサ出力Svは時間の経過と共に0から0.3Vの間で変動するもの、顕著な変動特性を呈することはない。すなわち、このように点火時点Tsのすぐ後にセンサ出力が最小となる理由のひとつは、湿度変動に起因すると考えることができる。図2を用いて説明したように、相対湿度は点火時点Tsの直後の著しい水蒸気発生により一時的増加した後、時間経過に伴う温度上昇による飽和水蒸気圧の増大により減少に転じることがわかった。また、図9を用いて説明したように、相対湿度の上昇に伴いセンサ出力は減少することがわかった。したがって、図10における点火時点Tsのすぐ後のセンサ出力最小ピークは、火災初期の特有の湿度変化が要因のひとつであると考えることができる。
【0053】
一方、図10に点線で示すように煙濃度Ssは、点火時点Tsの0Vから急激に上昇していき、30〜40秒経過後において70μAで最大になった後は、やや減少しながら50〜70μAで変動していることがわかる。また、図12のSs1で示すように、パルスON時点から0.02秒経過時点(図10の検出時点Tvsと同様のタイミング)に採取したセンサ出力は、煙濃度にほぼ比例することがわかる。すなわち、図10における点火時点Tsのすぐ後のセンサ出力最小ピーク(特にこの最小ピーク後、急激に正方向に上昇するセンサ出力)の他の要因は、火災初期における煙濃度の急激な上昇によるものと考えることができる。
【0054】
このように、点火時点Tsのすぐ後のセンサ出力最小ピークは、火災初期の特有の湿度変化に加えて、この時期に特有の煙濃度の急激な上昇に起因するものと考えることができる。換言すれば、点火時点Tsのすぐ後のセンサ出力最小ピークを検出することによって、火災試験TF4のような発炎及び発煙を伴う火災を初期段階で検出することが可能になる。
【0055】
図11に示す火災試験TF5においても同様である。この図11において、センサ出力Svは、点火時点Tsの0Vから急激に低下していき、約20秒経過後において−1.2Vで最小点となり、この点を最小ピークとして急激に増加し始める。また、図11に点線で示すように煙濃度は、点火時点Tsの0Vから急激に上昇していき、約30秒経過後において最大になった後は、50〜60μAで変動していることがわかる。つまり、火災試験TF5においても、火災試験TF4と同様に、センサ出力Svは、火災初期の特有の湿度変化に加えて、この時期に特有の煙濃度の急激な上昇を起因として、点火時点Tsのすぐ後に最小ピークを迎えるものと考えることができる。すなわち、点火時点Tsのすぐ後のセンサ出力最小ピークを検出することによって、火災試験TF5のような発炎及び発煙を伴う火災を初期段階で検出することが可能になる。
【0056】
このように、火災初期に特有の一時的に下降した後上昇する接触燃焼式ガスセンサ40のセンサ出力を利用することにより、発炎及び発煙を伴う火災を初期段階で確実に検出することが可能になる。
【0057】
上述のような接触燃焼式ガスセンサ40のセンサ出力特性を利用することにより、発炎及び発煙を伴う火災を初期段階で検出することが可能になる。このような接触燃焼式ガスセンサ40のセンサ出力を利用して火災検知を行う実施形態について、図13を用いて説明する。
【0058】
図13は、本発明の実施形態に関わる処理動作を示すフローチャートである。実施形態では、図6で示したような駆動パルスを用いて、パルスON時点Tonから0.02秒後を検出時点Tvsとして、10秒間隔のインターバルでセンサ出力を取得して、図10及び図11で説明したような火災初期の特有のセンサ出力変化パターンを検知することにより火災を検知するものである。火災検知の基準となる上記のような一時的に下降した後上昇する特有の湿度変化パターンは、図5で示したコントローラ100に含まれるセンサ出力変化パターン格納手段104に予め格納されている。
【0059】
図13のステップS101においては、パルスONするタイミング(Ton)が待機されている。すなわち、パルスOFF期間は上述のように9.8秒間であるので、ここでは、前回の時点Toff(図6参照)から9.8秒経過して、再びパルスONするタイミングが待機されている(ステップS101のN)。そして、前回のパルスOFF時点Toffから9.8秒経過すると新たにパルスONを指令を出すべくステップS102に移行する(ステップS101のY)。但し、スイッチON直後の検出開始時等には、この9.8秒待機なしにステップS102に移行する。
ステップS102においては、時点Ton(図6参照)でパルスONが指令される。そして、パルスON時点Tonから0.02秒経過して検出時点Tvsに到達すると(図6参照)センサ出力が取得される(ステップS103のY、ステップS104)。ここで検出時点Tvsを時点Tonから0.02秒後とした理由は、図9及び図12で示したグラフにおいてそれぞれ、湿度及び煙濃度特性が顕著であるためである。この検出時点Tvsは請求項1、3の特定時点に相当する。また、ステップS104は、センサ出力取得手段に相当する。なお、ここで取得されたセンサ出力は、コントローラ100の有する記憶部に一時的に保持されてステップS105に移行する。
【0060】
そして、時点Tonから0.2秒経過してパルスOFF時点Toffに到達すると(図6参照)パルスOFFされる(ステップS105のY、ステップS106)。
次にステップS107において、上記記憶部に保持されているセンサ出力のデータが読み出されてセンサ出力時系列データが生成される。このセンサ出力時系列データは、上記特有のセンサ出力変化パターンを検知するのに適当な、例えば、50秒間(5回分)のサンプリングデータとする(図10、図11参照)。したがって、上記記憶部には、少なくとも、過去5回分のセンサ出力のサンプリングデータが保持される。なお、このステップS107は、請求項のセンサ出力時系列データ生成手段に相当する。
【0061】
そして、ステップS108において、上記生成されたセンサ出力時系列データがセンサ出力変化パターン格納手段104に予め格納されているセンサ出力変化パターンと比較されて、火災初期の特有のセンサ出力変化パターンの検出が行われる。ここで、センサ出力変化パターンが検出されると、初期段階の火災が検出されたとして火災警報を発報すべくステップS109に移行し(ステップS108のY)、さもなければセンサ出力を継続すべくステップS101に戻る(ステップS108のN)。このステップS108は請求項の比較検知手段に相当する。
ステップS109においては、火災警報部3が指令されて音声や表示時より火災が警報され、一連の処理が終了する。このステップS109は請求項の警報指令手段に相当する。なお、上記ステップS101、ステップS102、ステップS105、及びステップS106は、請求項のセンサ駆動手段に相当する。
【0062】
以上のように本発明の実施形態によれば、通電後の接触燃焼式ガスセンサ40のセンサ出力が安定するまでの立上り期間中の特定時点において、センサ出力を所定のインターバルでサンプリングして、火災初期に特有の一時的に下降した後上昇する接触燃焼式ガスセンサ40のセンサ出力を検出するようにしているので、発炎及び発煙を伴う火災を初期段階で確実に検出することが可能になる。また、本来、ガス漏れ検知に用いられる接触燃焼式ガスセンサ40を、火災検知素子として利用しているので、新たな火災検知素子を開発する工数も削減され、装置のコストダウンにも結びつく。更に、コントローラ100に図13で示したような処理動作を行わせることにより、現実的な火災検知装置が得られるようになる。
【0063】
なお、本発明は、上記特定時点を通電0.02秒後に限定するのでなく、接触燃焼式ガスセンサ40が湿度特性を有するセンサ出力が安定するまでの立上り期間であれば他の時点であってもよい。また、駆動パルスのインターバル等も適宜変更可能である。本発明は、その要旨を変更しない範囲で、実施形態で採用した数値を適宜変更することが可能である。
【0066】
【発明の効果】
請求項記載の発明によれば、通電後の立ち上り期間の接触燃焼式ガスセンサ40のセンサ出力を利用することにより、従来の火災検知装置では検知困難であった初期火災を確実に検知することができるようになる。また、ガス漏れ検知に用いられる接触燃焼式ガスセンサ40を、火災検知素子として利用しているので、新たな火災検知素子を開発する工数も削減され、装置のコストダウンにも結びつく。
【0067】
請求項記載の発明によれば、火災初期に特有の一時的に下降した後上昇するセンサ出力を火災検知に利用することにより、発炎及び発煙を伴う火災を初期段階で確実に検出することが可能になる。
【0068】
請求項記載の発明によれば、上記センサ駆動手段101、センサ出力取得手段102、センサ出力時系列データ生成手段103、センサ出力変化パターン格納手段104、比較検知手段105及び警報指令手段106により、火災を初期段階で確実に検知することができる現実的な火災検知装置が得られるようになる。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の火災検知装置の参考例の基本構成を示すブロック図である。
【図2】 火災試験TF4に基づいて採取された経過時間−湿度変化の関係を示すグラフである。
【図3】 火災試験TF5に基づいて採取された経過時間−湿度変化の関係を示すグラフである。
【図4】 本発明の参考例に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の火災検知装置の実施形態の基本構成を示すブロック図である。
【図6】 図5の実施形態に用いられる駆動波形の例を示すタイムチャートである。
【図7】 図7(A)、(B)及び(C)はそれぞれ、実施形態で用いられる接触燃焼式ガスセンサの平面図、背面図及びAA線断面図である。
【図8】 接触燃焼式ガスセンサの可燃性ガス特性を示すグラフである。
【図9】 実施形態で用いられる接触燃焼式ガスセンサの湿度特性を示すグラフである。
【図10】 火災試験TF4に基づいて採取された経過時間−センサ出力の関係を示すグラフである。
【図11】 火災試験TF5に基づいて採取された経過時間−センサ出力の関係を示すグラフである。
【図12】 煙濃度−センサ出力の関係を示すグラフである。
【図13】 本発明の実施形態に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【図14】 図14(A)はヨーロッパ統一規格で定められた試験火災の種類を示す説明図であり、図14(B)は火災の程度によるクラス分けとその基準値を示す説明図であり、図14(C)は図14(A)の各試験火災に対する顕著な変化を示すパラメータを示す説明図である。
【符号の説明】
2 湿度センサ(湿度検出手段)
3 火災警報部
5 ガス漏れ警報部
10、100 コントローラ
40 接触燃焼式ガスセンサ
42、44 Ptヒータ
43 Pd/Al23触媒層
45 Al23触媒層
Rs 感応素子部
Rr 補償素子部

Claims (3)

  1. ガス漏れ警報器に装備されるガスセンサからのセンサ出力に基づいて火災を検知する火災検知装置であって、
    前記ガスセンサは、通電により加熱されて駆動する接触燃焼式ガスセンサであり、
    通電後の前記センサ出力が安定するまでの立上り期間中の特定時点の前記センサ出力から得られるセンサ出力時系列データから、火災初期の前記センサ出力の特有のセンサ出力変化パターンを検出することによって、前記火災を検知する
    ことを特徴とする火災検知装置。
  2. 請求項記載の火災検知装置において、
    前記特有のセンサ出力変化パターンは、
    火災初期に特有の一時的に下降した後上昇する前記センサ出力である
    ことを特徴とする火災検知装置。
  3. 請求項記載の火災検知装置において、
    前記接触燃焼式ガスセンサを所定のインターバルで駆動させるセンサ駆動手段と、
    複数の前記特定時点における前記センサ出力を取得するセンサ出力取得手段と、
    取得された前記複数のセンサ出力から、前記センサ出力時系列データを生成するセンサ出力時系列データ生成手段と、
    前記センサ出力変化パターンを予め格納するセンサ出力変化パターン格納手段と、
    前記センサ出力時系列データと前記センサ出力変化パターンとの比較結果に基づいて、前記火災を検知する比較検知手段と、
    火災警報を発する火災警報部に対して、前記検知された火災を警報するように指令する警報指令手段と、
    を含むことを特徴とする火災検知装置。
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