JP2017132851A - 接着剤、フィルム及びポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材 - Google Patents

接着剤、フィルム及びポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、成形加工性や低温ヒートシール性に優れ、高い接着強度と低温環境下での接着強度保持性に優れたポリエチレンテレフタレート製容器の蓋材に用いられる接着剤及びフィルムを提供するものである。【解決手段】 エチレン残基単位68〜90重量%、酢酸ビニル残基単位3〜32重量%からなり、JIS K6924−1で測定したメルトフローレイトが1〜40g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)50〜92重量%、エチレン残基単位50〜94重量%、酢酸ビニル残基単位0〜40重量%、ビニルアルコール残基単位1.2〜50重量%からなるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)3〜30重量%、及び粘着付与剤(C)5〜20重量%((A)、(B)及び(C)の合計は100重量%)を含み、JIS K6924−1で測定したメルトフローレイトが1〜100g/10分であるポリエチレンテレフタレート製容器の蓋材に用いられるシーラント接着剤、及びこれからなる層、並びに支持基材層を有することを特徴とするフィルム。【選択図】 なし

Description

本発明は接着剤、フィルム及びポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材に関し、より詳細には、ポリエチレンテレフタレート製容器の蓋材に用いられるシーラント接着剤、フィルム及び蓋材に関するものである。
従来から、飲食品、医薬品、工業用部品などの包装にはポリエチレンやポリプロピレン、ポリスチレンなどのプラスチック容器や紙を主体とした紙製容器が使用されており、その蓋材には内容物の保護性のための安定した接着強度、且つ剥離時には適度な強度にて開封可能な易剥離性能を持つ接着剤及び易剥離性フィルムが使用されている。これまで、ポリプロピレンやポリスチレンなどの容器に対する接着剤や易剥離性フィルムとしては既に多くの材料が知られているが、近年、安価で透明性と耐寒性に優れる非晶性ポリエチレンテレフタレート(以下A−PET)製容器に対しては、実用上優れた易剥離性フィルムは見出されていない。従来の接着剤や易剥離性フィルムは、A−PET製容器の蓋材に用いた場合、接着強度が弱い為輸送や保管時の振動や落下により蓋が開いてしまう問題や、高い接着強度を得ようとしてヒートシール温度を高く設定した場合には、容器が変形しで密封性が低下する問題があった。また、接着後に低温環境にて保管すると、接着強度が低下するという欠点もあり、実用上多くの問題があった。一般に、蓋材シーラント接着剤としては、ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体と粘着付与剤とからなる混合物が知られているが、このような材料ではA−PET製容器に対して十分な接着強度が得られない。また、エチレン・α−オレフィン共重合体とオレフィン系エラストマー及び/又はスチレン系エラストマーと粘着付与剤からなる樹脂組成物(例えば特許文献1参照。)、エチレン・α−オレフィン共重合体とエチレン・極性モノマー共重合体、A−B−A型ブロック共重合体、粘着付与剤からなるシール材料(例えば特許文献2参照。)が使用されているが、成形加工性と高速化が進んだ充填機での低温シール性、高い接着強度、低温環境下での接着強度保持性の全てを満足できるものではなかった。
特開1999−269319号公報 特許第4438108号
本発明は、成形加工性に優れ、A−PET製容器に対する低温ヒートシール性や接着強度、低温環境下での接着強度保持性を満足するA−PET容器の蓋材に用いられるシーラント接着剤及びフィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に対し鋭意検討した結果、特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体、特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物及び粘着付与剤を含むシーラント接着剤が成形加工性に優れ、A−PET製容器に対する低温ヒートシール性や接着強度を向上させるとともに、低温環境下での接着強度保持性にも優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、エチレン残基単位68〜97重量%、酢酸ビニル残基単位3〜32重量%からなり、JIS K6924−1で測定したメルトフローレイトが1〜40g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)50〜92重量%、エチレン残基単位50〜94重量%、酢酸ビニル残基単位0〜40重量%、ビニルアルコール残基単位1.2〜50重量%からなるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)3〜30重量%、及び粘着付与剤(C)5〜20重量%((A)、(B)及び(C)の合計は100重量%)を含み、JIS K6924−1で測定したメルトフローレイトが1〜100g/10分であるポリエチレンテレフタレート用シーラント接着剤、支持基材層及び当該接着剤層を有することを特徴とするフィルム並びにこのフィルムからなるポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材に関するものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエチレンテレフタレート用シーラント接着剤を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)は、公知の製造方法により得ることができ、エチレン残基単位68〜97重量%、好ましくは75〜85重量%、酢酸ビニル残基単位3〜32重量%、好ましくは15〜25重量%からなるものである。酢酸ビニル残基単位が3重量%未満の場合、得られるシーラント接着剤は低温ヒートシール性に劣るため好ましくない。一方、酢酸ビニル残基単位が32重量%を超える場合、得られるシーラント接着剤はブロッキング性に劣るため好ましくない。なお、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニル残基単位の量は、JIS K 6924−1に準拠し測定した方法により測定することができる。
また、該エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)は、JIS K 6924−1に準拠して温度190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレイトが1〜40g/10分の範囲にあるものであり、好ましくは5〜40g/10分、特に8〜30g/10分であることが好ましい。メルトフローレイトが1g/10分未満の場合、得られるシーラント接着剤は低温ヒートシール性、接着強度が劣るため好ましくない。一方、メルトフローレイトが40g/10分を超える場合、得られるシーラント接着剤は、成形加工安定性に劣るため好ましくない。
該エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の具体的例示としては、例えば(商品名)ウルトラセン540、ウルトラセン625、ウルトラセン638、ウルトラセン633、ウルトラセン710(いずれも東ソー株式会社製)等を挙げることができる。
本発明を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の配合割合は50〜92重量%であり、特に低温ヒートシール性と接着強度、低温環境下での接着強度保持性、成形加工性のバランスに優れたシーラント接着剤となることから60〜80重量%であることが好ましい。50重量%未満の場合、得られるシーラント接着剤の成形加工安定性が劣るため好ましくない。一方、92重量%を超える場合、得られるシーラント接着剤は、接着強度が不十分となるため好ましくない。
本発明のポリエチレンテレフタレート用シーラント接着剤を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)は、公知の製造方法により得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物であって、エチレン残基単位50〜94重量%、好ましくは55〜87重量%、酢酸ビニル残基単位0〜40重量%、好ましくは10〜25重量%、ビニルアルコール残基単位1.2〜50重量%、好ましくは3〜20重量%からなるものである。酢酸ビニル残基単位が40重量%を超える場合、得られるシーラント接着剤はブロッキング性に劣るため好ましくない。また、ビニルアルコール残基単位が1.2重量%未満の場合、得られる接着強度が劣るため好ましくない。一方、ビニルアルコール残基単位が50重量%を超える場合、得られるシーラント接着剤の低温ヒートシール性が劣るため好ましくない。なお、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニル残基単位の量は、JIS K 6924−1に準拠し測定した方法により測定することができる。
ここで、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体をアルカリ又は酸を触媒とした加水分解反応により製造することが可能であり、より具体的な製造方法としては、例えば原料となるエチレン−酢酸ビニル共重合体を良溶媒に溶解させて均一系で反応を行なう均一ケン化法、又はメタノール、エタノールのような貧溶媒中でペレットあるいは粉末のまま不均一系で反応を行なう不均一ケン化法等によって製造する方法が挙げられる。この際のエチレン−酢酸ビニル共重合体は、公知の方法、例えば高圧法、乳化法など公知の製造法によって製造されたものでよく、市販品でも良い。また、数種類の混合物でも良い。
また、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)は、JIS K 6924−1に準拠して温度190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレイトが1〜220g/10分の範囲にあるものがポリエチレンテレフタレートとの接着性に優れるため好ましく、特に2〜40g/10分であることが好ましい。
該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)の具体的例示としては、例えば(商品名)メルセンH3051R、メルセンH6410M、メルセンH7540(いずれも東ソー株式会社製)例等を挙げることができる。
本発明を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)の配合量は3〜30重量%であり、特に得られるシーラント接着剤の低温シール性と接着強度、低温環境下での接着強度保持性のバランスに優れることから10〜20重量%であることが好ましい。ここで、3重量%未満の場合、得られるシーラント接着剤の接着強度と低温環境下での接着強度保持性に劣るため好ましくない。一方、30重量%を超える場合、成形加工性が悪くなるため好ましくない。
本発明のポリエチレンテレフタレート用シーラント接着剤を構成する粘着付与剤(C)は、粘着付与剤の範疇に属するものであれば如何なるものを用いることも可能であり、例えば合成石油樹脂系粘着付与剤である石油樹脂系、クマロン樹脂系、スチレン系などや、天然樹脂系粘着付与剤であるロジン系樹脂、メチルエステル系樹脂、グリセリンエステル系樹脂、ペンタエリストールエステル系樹脂、テルペン系樹脂及びそれらの変性物、などが挙げられる。これらの粘着付与剤のうち、合成石油樹脂系粘着付与剤には脂肪族系石油樹脂、脂肪族系水添石油樹脂、芳香族系石油樹脂、芳香族系水添石油樹脂、脂環族系石油樹脂、脂環族系水添石油樹脂、共重合系水添石油樹脂などがある。これらの中では、芳香族系水添石油樹脂や脂環族系水添石油樹脂、テルペン樹脂の使用が好ましい。これらは、単独、又は2種以上を併用して使用できる。
該粘着付与剤(C)の配合量は5〜20重量%であり、特に10〜15重量%であることが好ましい。5重量%未満の場合、得られるシーラント接着剤の低温ヒートシール性と接着強度が劣るため好ましくない。一方、20重量%を超える場合、得られるフィルムがブロッキングするため好ましくない。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B),粘着付与剤(C)からなるシーラント接着剤は、JIS K6924−1で測定したメルトフローレイトが1〜100g/10分の範囲にあるものであり、好ましくは5〜100、特に好ましくは10〜50g/10分である。メルトフローレイトが1g/10分未満の場合、得られるシーラント接着剤の低温シール性と接着強度が劣るため好ましくない。一方、メルトフローレイトが100g/10分を超える場合、接着剤の成形加工性が劣るため好ましくない。
本発明のポリエチレンテレフタレート用シーラント接着剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の熱可塑性樹脂やゴム、及び光安定剤、紫外線吸収剤、造核剤、滑剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、流動性改良剤、離型剤、難燃剤、着色剤、無機系中和剤、塩酸吸収剤、充填剤導電剤等が用いられても良い。
本発明のポリエチレンテレフタレート用シーラント接着剤の調製方法としては、シーラント接着剤の調製が可能であれば如何なる方法であってもよく、例えば該エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)、該粘着付与剤樹脂(C)を同時にヘンシェルミキサー又はタンブラー等の混合機により予備ブレンドしておき、単軸又は二軸の押出機で溶融混練する方法が挙げられる。
本発明のフィルムは、支持基材層と前記ポリエチレンテレフタレート用シーラント接着剤からなる層を含む構成からなる。支持基材層を構成する材料としては、自己支持性を有するものであれば良く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂で構成されたプラスチックフィルム、和紙、複合紙などの紙、アルミニウムなどの金属で構成された金属箔、これらの単独又は積層体などが挙げられる。支持基材層の厚みは、機械的強度、作業性などが損なわれない範囲で用途に応じて選択できるが、一般的には1〜100μm程度、好ましくは10〜50μmである。
シーラント接着剤層の厚みは、接着性、作業性などが損なわれない範囲で用途に応じて選択できるが、一般的には5〜50μm程度、好ましくは15〜30μmである。
本発明では、支持基材層とシーラント接着剤層との間に、両層の密着性を高めるため、中間層を設けることもできる。この中間層は、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーなどの成分で構成でき、これらの成分は単独又は2種以上混合して使用できる。例えば、ポリオレフィンとしては、ポリエチレンやエチレン共重合体(エチレン・α―オレフィン共重合体、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体など)やその変性物などが挙げられる。中間層には、本発明の効果を損なわない範囲で、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、導電剤、アンチブロッキング剤、粘着付与剤等が用いられても良い。
中間層の厚みは、作業性などが損なわれない範囲で用途に応じて選択できるが、一般的には5〜30μm程度である。
本発明では、支持基材層とシーラント接着剤層との間、又は前記支持基材層と中間層との間に、両層の密着性を高めるためポリウレタン等のアンカーコート層を設けることもできる。
該フィルムの製造方法としては、特に限定はしないが、シーラント接着剤と支持基材層をラミネートする方法、シーラント接着剤と支持基材層を共押出する方法などが挙げられる。ラミネートする方法としては、例えば、(1)支持基材層にアンカーコート剤を塗布し、アンカーコート剤の表面に接着剤層を溶融押出する押出ラミネート方法、(2)支持基材層にアンカーコート剤を塗布し、アンカーコート剤の表面に中間層を溶融押出した後、その上にシーラント接着剤層を溶融押出する押出ラミネート方法、(3)支持基材層に、支持基材との接着性に優れた中間層を溶融押出した後、その上にシーラント接着剤層を溶融押出する押出ラミネート方法、(4)支持基材層にアンカーコート剤を塗布し、中間層と接着剤層を同時に溶融押出する共押出ラミネート方法、(5)予めインフレーション成形法やキャスト成形法によりシーラント接着剤を少なくとも1層含むフィルムを成形し、アンカーコート剤を塗布した支持基材層と貼り合わせるドライラミネート法、(6)アンカーコート剤を塗布した支持基材層とシーラント接着剤を少なくとも1層含むフィルムを押出ラミネートを用いて中間層を溶融押出すことにより積層する押出ラミネート方法などが挙げられる。一方、共押出する方法としては、共押出インフレーション法や共押出Tダイ法などを例示することができる。
本発明のフィルムは、ポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材として用いられる。
ポリエチレンテレフタレート製容器は、特に限定されるものではなく、市販品の中から選択することができるが、非晶性ポリエステルと呼ばれるA−PETが接着性に優れるため好ましい。A−PETとしては、ポリエチレンテレフタレートを成形加工法によって結晶化を防いだものや、ポリエチレンテレフタレートのエチレングリコールの一部をシクロヘキサンジメタノールに変更し結晶化を防いだものなどが挙げられ、具体的例示としては、エフピコA−PET、ポリテックA−PET、帝人A−PETなどが挙げられる。
以上述べたとおり、本発明のシーラント接着剤は、成形加工性や低温ヒートシール性に優れ、高い接着強度と低温環境下での接着強度保持性に優れ、A−PET製容器の蓋材に用いるフィルム及び蓋材として有用である。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〜メルトフローレイト(MFR)〜
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)、得られたシーラント接着剤のMFRは、JIS K6924−1に準拠して測定した。
実施例により得られたフィルムの低温ヒートシール性、接着強度、低温環境下での接着強度保持性は、以下に示す方法にて測定した。
〜低温ヒートシール性の測定〜
フィルムの接着剤面とA−PETシート(ポリテック社製)とを重ね合わせ、ヒートシールテスター(テスター産業社製、TP−701型)を用いて120℃、0.2MPa、1秒の条件で加圧加熱接着した。放冷後に、剥離角度90度、剥離速度300mm/分の条件にてシール強度を測定した。判定は10N/15mm幅以上を良好とした。
○:10N以上 、×:10N未満
〜接着強度の測定〜
フィルムの接着剤面とA−PETシート(ポリテック社製)とを重ね合わせヒートシールテスター(テスター産業社製、TP−701型)を用いて160℃、0.2MPa、1秒の条件で加圧加熱接着した。放冷後に、剥離角度90度、剥離速度300mm/分の条件にて接着強度を測定した。判定は、15N/15mm幅以上を良好とした。
○:15N以上 、×:15N未満
〜低温環境下での接着強度保持性の測定〜
フィルムの接着剤面とA−PETシート(ポリテック社製)とを重ね合わせヒートシールテスター(テスター産業社製、TP−701型)を用いて160℃、0.2MPa、1秒の条件で加圧加熱接着した。放冷後に、−30℃の恒温槽に24時間保管し、取り出し直後、及び、室温に10分間放置後の試料を90度剥離、剥離速度300mm/分の条件にて接着強度を測定し、低温環境下での接着強度保持性とした。低温環境下での接着強度保持性の判定は、10N/15mm幅以上を良好とした。
○:10N以上 、×:10N未満
実施例1
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)として、エチレン残基単位85重量%、酢酸ビニル残基単位15%、メルトマスフローレイトが14g/10分である樹脂(A1)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン625)65重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)としてエチレン残基単位76重量%、酢酸ビニル残基単位18%、ビニルアルコール残基単位6重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)(東ソー(株)社製、商品名メルセンH6410M;MFR=16g/10分)20重量%、粘着付与剤樹脂(C)として水添石油樹脂(C1)(荒川化学(株)社製 商品名アルコンP125; 軟化温度125℃)15重量%をタンブラー混合機で予備ブレンドした後、二軸押出機を用い180℃で溶融混練しシーラント接着剤のペレットを得た。尚、シーラント接着剤には、熱安定性を考慮し、フェノール系酸化防止剤(BASF(株)社製、商品名イルガノックス1010)をシーラント接着剤100重量部に対し0.05重量部、スリップ剤(ライオンアクゾ(株)社製、製品名アーモワックスE)を0.2重量部添加した。
得られたシーラント接着剤のMFRは40g/10分であった。
その後、予め支持基材層である二軸延伸ポリエステルフィルム(12μm厚み)に中間層である低密度ポリエチレン(厚み25μm、東ソー(株)社製 商品名ペトロセン203)を押出ラミネートした多層フィルムの低密度ポリエチレン表面に、押出ラミネーター(プラコー(株)社製 スクリュー径25mmΦ)を用い、本接着剤ペレットを加工温度220℃で押出ラミネーションしシーラント接着剤層厚み25μmのフィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
実施例2
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A1)65重量%の代わりに、エチレン残基単位80重量%、酢酸ビニル残基単位20%、メルトマスフローレイトが20g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A2)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン633)65重量%とした以外は、実施例1と同様にしてシーラント接着剤、及びフィルムを得た。
接着剤配合を表1に示す。得られたシーラント接着剤のMFRは、45g/10分であった。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
実施例3
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A2)65重量%の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A2)75重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)20重量%の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%とした以外は、実施例2と同様にしてシーラント接着剤、及びフィルムを得た。
接着剤配合を表1に示す。得られたシーラント接着剤のMFRは、48g/10分であった。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
実施例4
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)として、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)20重量%の代わりに、エチレン残基単位76重量%、酢酸ビニル残基単位20重量%、ビニルアルコール残基単位4重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B2)(東ソー(株)社製、商品名メルセンH3051R;MFR=6g/10分)20重量%とした以外は、実施例2と同様にしてシーラント接着剤、及びフィルムを得た。
接着剤配合を表1に示す。得られたシーラント接着剤のMFRは、40g/10分であった。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
比較例1
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)として、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)20重量%の代わりに、エチレン残基単位80重量%、酢酸ビニル残基単位20重量%、ビニルアルコール残基単位0重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B3)(東ソー(株)社製、商品名ウルトラセン633;MFR=20g/10分)20重量%とした以外は、実施例1と同様にしてシーラント接着剤、及びフィルムを得た。
接着剤配合を表1に示す。得られたシーラント接着剤のMFRは、50g/10分であった。
得られたフィルムの評価結果を表2に示すが、低温シール性、接着強度、低温環境下での接着強度保持性に劣るものであった。
比較例2
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A1)65重量%の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A1)45重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)20重量%の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)40重量%とした以外は、実施例1と同様にしてシーラント接着剤、及びフィルムを得た。
接着剤配合を表1に示す。得られたシーラント接着剤のMFRは、42g/10分であった。
このシーラント接着剤を用い押出ラミネート加工を試みたが、溶融膜が安定せず、フィルムを得ることができなかった。
比較例3
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A1)65重量%の代わりに、エチレン残基単位100重量%、酢酸ビニル残基単位0%、メルトマスフローレイトが24g/10分である低密度ポリエチレン(A3)(東ソー(株)製 商品名ペトロセン202)65重量%とした以外は、実施例1と同様にしてシーラント接着剤、及びフィルムを得た。
接着剤配合を表1に示す。得られたシーラント接着剤のMFRは、50g/10分であった。
得られたフィルムを用いて前記評価方法で測定し、その結果を表2に示す。
得られたフィルムの評価結果を表2に示すが、低温シール性、接着強度、低温環境下での接着強度保持性に劣るものであった。
Figure 2017132851
Figure 2017132851

Claims (3)

  1. エチレン残基単位68〜90重量%、酢酸ビニル残基単位3〜32重量%からなり、JIS K6924−1で測定したメルトフローレイトが1〜40g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)50〜92重量%、エチレン残基単位50〜94重量%、酢酸ビニル残基単位0〜40重量%、ビニルアルコール残基単位1.2〜50重量%からなるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)3〜30重量%、及び粘着付与剤(C)5〜20重量%((A)、(B)及び(C)の合計は100重量%)を含み、JIS K6924−1で測定したメルトフローレイトが1〜100g/10分であるポリエチレンテレフタレート用シーラント接着剤。
  2. 支持基材層及び請求項1に記載のポリエチレンテレフタレート用接着剤からなる層を有することを特徴とするフィルム。
  3. 請求項2に記載のフィルムからなるポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材。
JP2016012303A 2016-01-26 2016-01-26 接着剤、フィルム及びポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材 Active JP6705181B2 (ja)

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