JP4699173B2 - 輪転印刷機用ウェブ処理装置,折機及びバリアブルカットオフ輪転印刷機並びに輪転印刷機の胴の周速度変更方法 - Google Patents

輪転印刷機用ウェブ処理装置,折機及びバリアブルカットオフ輪転印刷機並びに輪転印刷機の胴の周速度変更方法 Download PDF

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Description

本発明は、ウェブのカットオフ(切断長さ)を変更可能なバリアブルカットオフ式の輪転印刷機に用いることのできる、輪転印刷機用のウェブ処理装置及びそのウェブ処理装置をそなえた折機、及びバリアブルカットオフ輪転印刷機並びに輪転印刷機の胴の周速度変更方法に関するものである。
図13は輪転印刷機の一つである商業用オフセット輪転機の一例を示す模式的構成図であり、図14はその商業用オフセット輪転機に採用される折機(ウェブ切断装置及び排紙装置部)の一例を示す模式的構成図であり、図15はその折機の咥え折装置部の一例を説明する模式的構成図である。
一般的な商業用オフセット輪転機は、図13に示すように、主な構成ユニットとして、給紙装置部1,インフィード装置部2,印刷装置部3,乾燥装置部4,冷却装置部5,ウェブパス部6,折機7,及び折機7において形成した折帳を外部へ搬出する排紙装置部8等にて構成されている。給紙装置部1では、使用中のウェブロール1aの次に使う新ウェブロール1bを待機させている。印刷装置部3には、印刷色毎に適宜の数(ここでは4つ)の印刷ユニット3a〜3dが備えられている。
折機7及び排紙装置部8は、図14に示すように、ドラッグローラ11,三角板12,一対のリードインローラ13a,13b,一対のニッピングローラ14a,14b,ウェブ切断装置(単に、切断装置ともいう)20´,加速搬送ベルト装置30,咥え折装置40B,排紙コンベア46,及び図示省略のシート整列積重装置80(図13参照)等にて構成されている。
さらに、各部の構成,機能について説明すると、三角板12は、ドラッグローラ11を介して送り込まれたウェブ10を走行方向に沿って半分に折り畳み、リードインローラ13a,13bを経て2枚重ねにした状態で下流側に送り込まれる。下流側のニッピングローラ14a,14bはウェブ10を挟持し回転搬送すると共に、更に確実な縦方向折り目を形成すべく2枚重ねに折り畳まれたウェブ10を押圧する。
切断装置20´は、二枚重ねされたウェブ10を所定のカットオフ(切断長さ)で切断する装置であり、対向して回転する一対の鋸胴21と受胴22とから構成されている。鋸胴21には、外周面へ軸方向に沿って鋸状のナイフ(鋸刃)23´を組み込ませた鋸台24が設備されている。また、受胴22には、上記鋸刃23´の受け部材としてゴム等の弾性体で形成したゴム台25が設けられている。
鋸胴21に具備した鋸刃23´と受胴22に具備したゴム台25は、互いに対応して噛み合わせるよう位相位置が設定されており、同期対向回転させることによって、送り込まれたウェブ10を水平方向(ウェブ10の幅方向)に切断し、単葉のシート(折帳)10aを形成するようになっている。本装置の例では、鋸胴21に1組の鋸刃23´と受胴22に1組のゴム台25とを設けたもので、このように対を成す鋸胴21と受胴22との1回転当たり1度の切断が行なえるようになっている。
加速搬送ベルト装置30は、対向する一対の搬送ベルト31,32をそなえ、各搬送ベルト31,32は、いずれも複数組配設されたガイドローラ33に巻回されて走行し、その走行速度を或る程度任意に変更できるよう構成されている。そして、搬送ベルト31,32は、切断装置20´により切断されたシート(ここでは、連続紙であるウェブ10が切断されたものをシートという)10aを受け取った後、これを挟持する。シート10aは挟持された瞬間に下流の咥え折装置40の速度に応じた走行速度に上げられて咥え折装置40まで移送される。
咥え折装置40は、図15に示す如く、咥え装置41を具備した咥え胴42と、爪装置(以下、単に爪という)43及び折ブレード44を具備した折胴45とから構成されており、搬送ベルト31,32を介して送り込まれたシート10aの先端を爪43にて把持して、回転移送する途上において、折胴45の折ブレード44と咥え胴42の咥え装置41との係合により、この係合位置で咥え装置41に受渡されたシート10aをその搬送方向と直角な折り目で咥え折されるようになっている。
例示した咥え折装置40は、咥え胴42に2組の咥え装置41を具備させ、折胴45側に2組の爪43と2組の折ブレード44とを具備させたもので、各胴42,45が1回転することで2組の折帳10bを形成できるようになっている。
排紙コンベア46は、上記のように形成された折帳10bを次工程、つまり、シート整列積重装置80(図13参照)等に移送すべく構成されている。なお、シート整列積重装置部としては、例えば、図13に示すように、折帳10bを羽根車81に移載して、次なる排紙コンベア82に受け渡して、積重装置(図示略)に送り込む等の形式がある。
このような構成により、印刷された連続紙のウェブ10を、鋸胴21で所定のカットオフに切断する場合、カットオフ:C、ウェブの走行速度(搬送速度):Vo、鋸胴回転数:Nc、鋸刃数:nとすると、カットオフCは、
C=Vo/(Nc・n)
となる。
切断されたシート10aは、搬送ベルト31,32により、ウェブ10の走行速度Voから咥え折装置40の速度(即ち、折胴45の周速度)Vbへ一気に加速され、走行速度Vbで折胴45へ移送される。
続いて、搬送ベルト31,32から送り出されたシート10aは、折胴45の爪43に受け渡され、次の折り畳み(咥え折)が行われる。
なお、カットオフの変更に対応しうる折機(即ち、バリアブルカットオフ式の輪転印刷機用の折機)としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。この折機では、裁断胴と、この裁断胴と協働して、リボン(ウェブ)を所望のカットオフ長さを有する折丁に裁断するための受渡し胴とが設けられ、この受渡し胴が胴中心軸線と周面領域とを有し、受渡し胴の周面領域に配置された調節可能な直径部分が設けられ、この調節可能な直径部分が、受渡し胴に接続され、且つ、折丁の所望のカットオフ長さを調節するために胴中心軸線に向かって及び胴中心軸線から離れる方向に可動になっている。さらに、あご胴が設けられており、このあご胴が、胴ジャケットとこの胴ジャケットに設けられたあごとを有し、さらに、受渡し胴の周面領域に設けられるとともに折丁をあご内に折り込むためにあごと協働する押込みブレードが設けられ、カットオフの変更に対応しうるようになっている。
また、シートを折る方式としては、上記のように、咥え装置41を具備した咥え胴42と、爪43及び折ブレード44を具備した折胴45とから構成された咥え折装置40の方式のほか、例えば特許文献2に開示されているチョッパ折装置のように、チョッパを用いた方式のものもある。
しかしながら、上記の図13〜図15に示すような従来の輪転印刷機用折機によりウェブ10の切断長さを変更する場合、かかる輪転印刷機用折機では、加速搬送ベルト装置30が、ウェブ10の走行速度Voよりも高速の咥え折装置40の搬送速度(折胴45の周速度)Vbでシート10aを搬送するように等速で作動している。このため、切断装置20´で切断された直後にシート10aが切断装置20´から加速搬送ベルト装置30に受け取られる際、ウェブ10の走行速度Voで走行するシート10aは、加速搬送ベルト装置30に受け取られた瞬間に走行速度を速度Voからこれよりも高速の速度Vbへ一気に加速されることになる。
したがって、切断装置20´における切断完了タイミングの微小なずれによっても、切断装置20´から可変速搬送ベルト装置30へのシート10aの受け渡しにズレが生じ、これにより、可変速搬送ベルト装置30と咥え折装置40との間におけるシート10aの受け渡しタイミングのズレを招き、十分な折精度(折位置或いは折位相の精度)を確保することが困難であった。
特に、上記の各ズレが累積すると、折精度の低下に留まらず、加速搬送ベルト装置30と咥え折装置40との間における受け渡し不良を招き、装置の運転停止を余儀なくされる場合もある。
そこで、本出願人は、バリアブルカットオフ式の輪転印刷機においても、切断したシートに対する折の処理を高精度に実施することができるようにした、輪転印刷機用折機の技術を提案した(特許文献3)。
この輪転印刷機用折機は、輪転印刷機における印刷装置の下流に設けられ、図16に示すように、複数の搬送ベルト装置51,52,53からなりウェブ10を所定の速度で搬送する搬送装置50と、第1切断機構20Aと第2切断機構20Bとからなりウェブ10を所定のカットオフ(切断長さ)に切断する切断装置20と、切断したシートを咥え折りする咥え折装置40と、排紙搬送ベルト46とをそなえている。以下、これらの各構成要素を上流側から順に説明する。
上流部搬送ベルト装置51は、1対のエンドレスの搬送ベルト(ニッピングベルト)51a,51bをそなえ、三角板12(図14参照)で二枚重ねされて送り出されたウェブ10を搬送ベルト51a,51b間に挟持して、上流側のウェブ搬送速度V0と等速で搬送する。なお、搬送ベルト51a,51bは、いずれも幅方向に分離して平行に配置された複数のベルトからなり、ガイドローラ51cに案内されて駆動ローラ51dにより駆動される。
第1切断機構20Aは、二枚重ねされたウェブ10を所定のカットオフで部分的に切断する機構であり、対向して回転する一対の鋸胴21と受胴22とから構成されている。鋸胴21は、外周面へ軸方向に沿って鋸状のナイフ(鋸刃)23aを組み込ませた鋸台24が設備されている。また、受胴22には、上記鋸刃23aの受け部材としてゴム等の弾性体で形成したゴム台25が設けられている。特に、ナイフ23aは、刃先を断続的にそなえた間欠ナイフであり、ウェブ10を所定のカットオフでミシン目状に部分的に切断する(この切断を、間欠裁断または部分切断とも呼ぶ)ようになっている。
中流部搬送ベルト装置52は、1対のエンドレスの搬送ベルト(ニッピングベルトとも言う)52a,52bをそなえ、第1切断機構20Aにより所定のカットオフでミシン目状に切断されて送り出されたウェブ10を搬送ベルト52a,52b間に挟持して、上流側のウェブ搬送速度V0と等速で搬送する。この中流部搬送ベルト装置52の各搬送ベルト52a,52bは、いずれも、所定の幅以下のベルトを幅方向に分離して平行に配置したもので、第1切断機構20Aによって切断された切断部分に対応して且つ切断部分から幅方向に食み出すことのないように配置され、ガイドローラ52cに案内されて駆動ローラ52dにより駆動される。
第2切断機構20Bは、第1切断機構20Aにより所定のカットオフでミシン目状に間欠切断され、搬送ベルト装置52により搬送されるウェブ10に対して、第1切断機構20Aによって切断されなかった残りの箇所を切断して切断を完了する機構であり、対向して回転する一対の鋸胴21と受胴22とから構成されている。鋸胴21は、外周面へ軸方向に沿って鋸状のナイフ(鋸刃)23bを組み込ませた鋸台24が設備されている。また、受胴22には、上記鋸刃23bの受け部材としてゴム等の弾性体で形成したゴム台(受け部)25が設けられている。なお、第1切断機構20Aによる間欠裁断位置と、第2切断機構20Bによる間欠裁断位置とが一直線上にくるように、第1及び第2切断機構20A,20Bの各間欠裁断位相が一致するように調整される。
このようにして、切断装置20では、第1切断機構20A,第2切断機構20Bからなる上下流2段の第1及び第2の切断機構20A,20Bによって、送り込まれたウェブ10を水平方向(走行方向と直交する向き)に切断し、単葉のシート(折帳)10aを形成するようになっている。本装置の例では、第1及び第2の切断機構20A,20Bの鋸胴21,受胴22の1回転当たり1度の切断が行なわれるようになっている。
切断装置20の下流にそなえられる下流部搬送ベルト装置53は、1対のエンドレスの搬送ベルト(ニッピングベルトとも言う)53a,53bからなり、第2切断機構20Bにより所定のカットオフで切断されたシート10aを中流部搬送ベルト装置52からガイドベルト53a,53b間に挟持して下流側の咥え折装置40まで搬送する。この下流部搬送ベルト装置53のガイドベルト53a,53bも、所定の幅以下のベルトを複数平行に配置したもので、中流部搬送ベルト装置52のガイドベルト52a,52bを構成する所定の幅以下のベルトの相互間にこれらと間隔をあけて配置され、ガイドローラ53d,53e,53f,53gに案内されて駆動ローラ53cにより駆動される。
ただし、シート10aを受け取る中流部搬送ベルト装置52ではウェブ搬送速度V0と等速でシート10aが搬送されるのに対して、シート10aを渡す咥え折装置40では、ウェブ搬送速度V0とは異なる速度Vbでシート10aを搬送するので、下流部搬送ベルト装置53では、搬送速度V0で受け取ったシート10aを搬送速度Vbまで変速(加速)して咥え折装置40に受け渡す必要がある。そこで、下流部搬送ベルト装置53は、可変搬送ベルト又は変速ベルトとして構成されている。つまり、搬送ベルト53aの下端のローラ53cが、搬送ベルト53a,53bを変速駆動する変速ローラとなっており、この変速ローラ53cの回転速度の変更によって、ガイドベルト53a,53bの速度が変速されるようになっている。
この技術によれば、印刷装置及び切断装置では、一定速度でウェブの搬送を行なって印刷,切断を行ない、切断されたシート10aは、下流部搬送ベルト装置53において、中流部搬送ベルト装置52からシート10aを受け取る際には、中流部搬送ベルト装置52のシート搬送速度とほぼ同じ速度でシート10aを受け取り、その後、シートの搬送中にシート搬送速度を変更して、咥え折装置40へシート10aを渡す際には咥え折装置40のシート搬送速度とほぼ同じ速度で受け渡す。したがって、シート10aは、中流部搬送ベルト装置52から下流部搬送ベルト装置53に受け渡させる際、及び、下流部搬送ベルト装置53から咥え折装置40に受け渡させる際、それぞれ等速で受け渡されることになり、切断したシートの処理を精度良く実施することができる。
特に、印刷装置から給送されるウェブの切断長さを変更して切断することが可能に構成された輪転印刷機(所謂バリアブルカットオフ輪転機)においては、ウェブ10の搬送速度を、切断装置により切断されるシートの切断長さ(カットオフ長さ)に応じた速度に設定するとともに、中流部搬送ベルト装置52のシート搬送速度を、ウェブ搬送速度と等速になるように設定することで、ウェブのカットオフ長さの変更を適切に行なえる。
特開2001−233545号公報 特許第2532507号公報 WO2005/056451
しかしながら、特許文献3の技術によれば、ウェブ10のカットオフ長さの変更を適切に行なえるようになるものの、ウェブ10の搬送速度を、ウェブ10のカットオフ長さに応じた速度に変更することにより、ウェブ10のカットオフ長さを変更するようになっているので、ウェブ10の走行速度(搬送速度)が、鋸胴21及び受胴22の回転速度(周速度)と一致しなくなる。
つまり、鋸胴21及び受胴22の回転速度(周速度)を一定としながら、ウェブ10の切断長さを長くするにはウェブ10の搬送速度を速くし、ウェブ10のカットオフ長さを短くするにはウェブ10の搬送速度を遅くすることになる。
この結果、鋸胴21のナイフ(鋸刃)23a,23bの刃先及び受胴22のゴム台(受け部)25の受け面が、ウェブ10に対して速度差を持って切断を行なうことになり、以下のような課題が生じる。
(1)速度差があると、鋸刃でウェブを引っ掛けるようにして切断するため、ウェブが破れたり、傷ついたりする。
(2)鋸刃の刃先とゴム台(受け部)の受け面とでウェブを挟み付けながら切断するため、速度差があると、ウェブに皺が生じやすくなる。
(3)鋸刃の刃先とゴム台(受け部)の受け面とでウェブを挟み付けながら切断するため、速度差があると、ウェブのテンションが変動して、ウェブの切断(断紙)を招くおそれがある。
なお、かかる課題は、折機やシーターにおいてウェブを切断する際のみならず、ウェブにミシン目を入れる機械等、ウェブに対して拘束力を発生させる装置において発生するものである。
本発明は、上記課題に鑑みて創案されたもので、輪転印刷機において、切断装置の周速度を印刷装置の印刷胴の周速度に一致させながら、ウェブのカットオフ長さやミシン目入れ間隔を変更することができるようにした、輪転印刷機用ウェブ処理装置,折機及びバリアブルカットオフ輪転印刷機並びに輪転印刷機の胴の周速度変更方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の輪転印刷機用ウェブ処理装置は、輪転印刷機における印刷装置の下流に設けられ、前記印刷装置から給送されて搬送装置(例えば搬送ベルト装置)によって走行経路上を搬送されるウェブに対して全切断とミシン目入れを含む部分切断との何れかの切断を行なうウェブ処理装置であって、前記走行経路に沿って設けられ、前記ウェブに前記切断を施す刃を有し、前記印刷装置の印刷胴の回転に応じた回転速度で回転する第1胴と、前記走行経路を挟んで前記第1胴と対向して配置され、前記ウェブの切断時に前記刃の刃先を受ける受け面を装備した受け部を有し、前記第1胴と同期して回転する第2胴とをそなえ、前記第1胴及び前記第2胴は、いずれも、前記刃又は前記受け部を支持する回転軸と、前記回転軸の軸心に対する前記刃先又は前記受け面の径方向位置を変更する径方向位置変更手段と、前記回転軸の軸心位置を変更する軸心位置変更手段と、をそなえていることを特徴としている。
前記回転軸には、前記刃又は前記受け部に対するバランサウェイトが装備されていることが好ましい。
また、前記回転軸の軸心に対して偏心した軸心を有する偏心軸が、前記回転軸と一体回転するように装備され、前記刃又は前記受け部は前記偏心軸に結合されて備えられ、前記径方向位置変更手段は、前記偏心軸を前記回転軸に対して相対回転させることで、前記刃先又は前記受け面の前記径方向位置を変更するように構成されていることが好ましい。
この場合、前記回転軸は中空に構成され、前記偏心軸は前記中空の内部に前記回転軸に対して相対回転可能にそなえられ、前記刃又は前記受け部は、前記偏心軸から外方に突出する第1脚部を介して装備され、前記回転軸には、前記偏心軸の前記相対回転時に伴う前記第1脚部の相対回転を許容する第1切欠部が設けられていることが好ましい(以上、請求項1)。
さらに、前記回転軸には、前記刃又は前記受け部に対するバランサウェイトが、前記偏心軸から外方に突出する第2脚部を介して装備され、前記回転軸には、前記偏心軸の前記相対回転時に伴う前記第2脚部の相対回転を許容する第2切欠部が設けられていることが好ましい(請求項)。
なお、前記径方向位置変更手段により、前記回転軸の軸心に対する前記刃先又は前記受け面の径方向位置が変更されても、前記バランサウェイトと前記刃又は前記受け部と前記偏心軸と前記回転軸とを含んだ前記第1胴又は前記第2胴の回転重心が、その回転中心と常に一致するように各部の重量バランスが設定されていることが、前記第1胴又は前記第2胴を常に回転ブレを生じることなく回転させることができて好ましい(請求項)。
特に、回転体の一部である偏心軸の重心位置及び重量の設定によっては、偏心軸を回転させても、鋸胴及び受胴全体としての重量バランスが変化しないようにすることが可能であり、偏心軸の重心位置及び重量をこのように設定することが好ましい。
また、前記偏心軸を前記回転軸に対して所定の相対回転位置で固定する相対位置固定手段がそなえられていることが好ましい(請求項)。例えば、偏心軸と回転軸との一方に、軸方向と平行にボルトを突設し、他方に、所定の相対回転位置でボルトと同心上に位置するボルト穴を設け、かかるボルト穴にボルトを挿入して、ナットによる締結で偏心軸と回転軸とを共締めするように、相対位置固定手段を構成することができる。或いは、偏心軸と回転軸との双方に、所定の相対回転位置で同心上に位置するように、ボルト穴を設け、かかるボルト穴にボルトを挿入して、ナットによる締結で偏心軸と回転軸とを共締めするように、相対位置固定手段を構成することもできる。もちろん、所定の相対回転位置は複数設けることになる。
また、前記回転軸を支持する軸受と、該軸受を偏心して支持する軸受支持部材とをそなえ、前記軸心位置変更手段は、前記軸受支持部材の回転位置を変更させることで、前記軸受の軸心位置を変更するように構成されていることが好ましい(請求項)。
この場合、前記軸受支持部材の回転位置を変更するアクチュエータと、前記軸受支持部材を所定の回転位置で固定する軸受支持部材固定手段とをそなえていることが好ましい(請求項)。アクチュエータとしては、例えばエアシリンダを用いることができる。軸受支持部材固定手段については、例えば、アクチュエータにより軸受支持部材を正転方向又は逆転方向に付勢するとともに、この付勢力に抗するストッパを設けて、これらのアクチュエータとストッパとによって軸受支持部材を固定するようにしてもよい。
また、前記第1胴又は前記第2胴の回転中心と同軸上に配置された第1ギヤと、前記回転軸に固設された第2ギヤと、前記偏心軸に回転自在に支持されて、前記第1ギヤ及び前記第2ギヤの双方に噛合する中間ギヤと、前記軸心位置変更時に前記第1ギヤに回転力を入力して前記中間ギヤ及び前記第2ギヤを介して前記回転軸と前記偏心軸との相対位相を変更するモータとをそなえていることが好ましい(請求項)。
また、本発明の輪転印刷機用折機は、輪転印刷機における印刷装置の下流に設けられ、該印刷装置から給送されるウェブを切断する切断装置と、該切断装置の下流に設けられ、前記切断装置により切断されたシートを処理する処理装置とをそなえた折機であって、前記切断装置として、請求項1〜の何れか1項に記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置をそなえていることを特徴としている(請求項)。
この場合、前記処理装置には、前記シートを処理する回転胴が備えられ、前記切断装置は、前記径方向位置変更手段による前記刃先又は前記受け面の径方向位置の変更と、前記軸心位置変更手段による前記回転軸の軸心位置の変更とによって前記ウェブの切断長さの変更に対応可能に構成され、前記処理装置は、前記回転胴の回転速度の変更により前記ウェブの切断長さの変更に対応可能に構成され、前記切断装置から前記処理装置に至る前記シートの搬送経路には、前記シートの搬送途上で、前記シートの搬送速度を、前記切断装置に同期した速度から前記処理装置に同期した速度に変更する可変速搬送装置が備えられている変更手段により前記回転軸の軸心位置が設定されることが好ましい(請求項)。
また、本発明のバリアブルカットオフ輪転印刷は、請求項又は記載の輪転印刷機用折機を備え、印刷したウェブの切断長さを変更して切断可能に構成されていることを特徴としている(請求項10)。
また、本発明の輪転印刷機の胴の周速度変更方法は、輪転印刷機において、請求項1記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置をそなえ、前記径方向位置変更手段による前記径方向位置の変更と、前記軸心位置変更手段による前記軸心位置の変更とを行って、前記胴の周速度を変更することを特徴としている(請求項11)。
前記胴は、前記回転軸を支持する軸受と、該軸受を偏心して支持する軸受支持部材とをそなえ、前記軸心位置変更手段は、前記軸受支持部材の回転位置を変更させることで、前記軸受の軸心位置を変更するように構成されていることが好ましい(請求項12)。
本発明の輪転印刷機用ウェブ処理装置によれば、輪転印刷機における印刷装置によって印刷されて搬送装置によって走行経路上を搬送されるウェブに対して、第1胴と第2胴とを同期回転させ第1胴の刃と第2胴の受け部とを協働させて、全切断又は部分切断(間欠切断)或いはミシン目入れといった切断を行なう。
このとき、第1胴及び第2胴を前記印刷装置の印刷胴の回転に応じた回転速度で回転させること、つまり、第1胴及び第2胴の周速度(即ち、第1胴の刃の刃先と第2胴の受け部の受け面の速度)を、ウェブの走行速度に一致させることにより、刃先及び受け面とウェブとの速度差はなくなるため、切断時にかかる速度差があると生じ易い、ウェブの破れ,傷付きや、ウェブの皺や、ウェブの切断(断紙)といった不具合の発生を回避することができる。
そして、第1胴及び第2胴は、いずれも、刃又は受け部を支持する回転軸の軸心に対して、刃先又は受け面の径方向位置を変更する径方向位置変更手段と、回転軸の軸心位置を変更する軸心位置変更手段とがそなえられているので、ウェブの切断長さ(いわゆる、カットオフ長さやミシン目入れのウェブ走行方向の間隔)を変更する際には、刃先及び受け面の回転円の周長がウェブの切断長さに対応するように、刃先及び受け面の径方向位置を変更すると共に、これに応じて、回転軸の軸心位置を変更すれば、ウェブの切断長さを変更しても、第1胴及び第2胴の周速度とウェブの走行速度とを一致させることができ、切断時に、ウェブの破れ,傷付きや、ウェブの皺や、ウェブの切断(断紙)といった不具合の発生を回避することができる。
また、回転軸に、刃又は受け部に対するバランサウェイトを装備することで、刃又は受け部の径方向位置を変更した場合にも、第1胴又は第2胴の重心を回転軸心に一致させることが可能になり、各胴の回転を滑らかに行なうことができる。
また、回転軸の軸心に対して偏心した軸心を有し回転軸と一体回転する偏心軸に上記の刃又は受け部を結合し、偏心軸を回転軸に対して相対回転させることで、刃先又は受け面の径方向位置を変更するように径方向位置変更手段を構成すれば、偏心軸を回転軸に対して回転させるだけで、刃や受け部を着脱することなく容易に径方向位置を変更することができる。
特に、回転軸を中空にして、偏心軸を該中空内部に回転軸に対して相対回転可能にそなえ、刃又は受け部は、偏心軸から外方に突出する第1脚部を介して装備し、回転軸には、偏心軸の前記相対回転時に伴う第1脚部の相対回転を許容する第1切欠部を設けるようにすれば、上記のような、偏心軸を回転軸に対して回転させるだけによる径方向位置の変更を確実に実現させることができる(以上、請求項1)
また、回転軸に、刃又は受け部に対するバランサウェイトを設ける場合も、バランサウェイトを偏心軸から外方に突出する第2脚部を介して装備し、回転軸には、偏心軸の前記相対回転時に伴う前記第2脚部の相対回転を許容する第2切欠部を設けるようにすれば、上記と同様に、偏心軸を回転軸に対して回転させるだけによる径方向位置の変更を確実に実現させることができる(請求項)。
また、第1胴又は第2胴の回転重心が、その回転中心と常に一致するように各部の重量バランスが設定されていることにより、第1胴又は第2胴を常に回転ブレを生じることなく回転させることができる(請求項)。
また、偏心軸を回転軸に対して所定の相対回転位置で固定する相対位置固定手段をそなえることにより、第1胴,第2胴において、刃又は受け部を所定の径方向位置に設定した後、各胴を円滑に作動させることができる(請求項)。
また、回転軸を支持する軸受を偏心して支持する軸受支持軸を設け、軸受支持軸の回転位置を変更させることで軸受の軸心位置を変更するように軸心位置変更手段を構成すれば、回転軸の軸心位置の変更を円滑に行なうことができる(請求項)。
さらに、軸受支持軸の回転位置をアクチュエータにより変更するように構成すれば、重量のある回転軸を支える軸受支持軸の回転を容易に行なうことができる。また、軸受支持軸を所定の回転位置で固定する軸受支持軸固定手段をそなえることにより、軸受支持軸の回転位置を所定の位置に調整して回転軸の軸心位置を所定の状態に設定した後、回転軸を確実に支持することができる(請求項)。
また、第1胴又は記第2胴の回転中心と同軸上に配置された第1ギヤと、回転軸に固設された第2ギヤと、偏心軸に回転自在に支持されて第1ギヤ及び第2ギヤの双方に噛合する中間ギヤと、軸心位置変更時に第1ギヤに回転力を入力して中間ギヤ及び第2ギヤを介して前記回転軸と前記偏心軸との相対位相を変更するモータとをそなえることにより、自動で、偏心軸を回転軸に対して回転させて、軸心位置変更を実施できる。
また、本発明の輪転印刷機用折機及びバリアブルカットオフ輪転印刷機によれば、ウェブ処理装置により、刃先及び受け面とウェブとの速度差が発生しないようにして、切断時に、ウェブの破れ,傷付きや、ウェブの皺や、ウェブの切断(断紙)といった不具合の発生を回避しながら、処理装置によって切断されたシートの折り等を行なって高品質の印刷物に仕上げることができる(請求項10)。
処理装置に、切断されたシートを処理する回転胴が備えられる場合、切断装置は、径方向位置変更手段による刃先又は受け面の径方向位置の変更と、軸心位置変更手段による回転軸の軸心位置の変更とによってウェブの切断長さの変更に対応し、処理装置は、回転胴の回転速度の変更により前記ウェブの切断長さの変更に対応する。そして、切断装置から処理装置に至る前記シートの搬送経路には、シートの搬送途上で、記シートの搬送速度を、切断装置に同期した速度から処理装置に同期した速度に変更する可変速搬送装置が備えられているので、切断装置において、シートと刃等との速度差が解消されるだけでなく、処理装置においても、シートと回転胴との速度差が解消され、処理装置において、シートの破れ,傷付き,皺といった不具合の発生を回避しながら、折り等を行なうことができる(請求項10)。
また、本発明の輪転印刷機の胴の周速度変更方法によれば、請求項1記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置をそなえ、ウェブの走行速度に対応して、胴の回転軸の軸心に対する刃先又は受け面の径方向位置を変更するとともに、胴の回転軸の軸心位置を変更することにより、容易に胴の周速度を変更することができ、これにより、刃先及び受け面とウェブとの速度差をなくことが可能になるため、切断時にかかる速度差があると生じ易い、ウェブの破れ,傷付きや、ウェブの皺や、ウェブの切断(断紙)といった不具合の発生を回避することができる(請求項11)。
また、胴を、回転軸を支持する軸受と、この軸受を偏心して支持する軸受支持部材とをそなえるようにして構成し、軸受支持部材の回転位置を変更させることで、軸受の軸心位置を変更するようにすれば、より容易に胴の周速度を変更することができる(請求項12)。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図7は本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置としてのウェブ切断装置(単に、切断装置ともいう)を示すもので、図1はそのウェブ切断装置の胴の構成を示す横断面図、図2はそのウェブ切断装置の胴の構成を示す縦断面図、図3,図4はそのウェブ切断装置の胴の構成を示す斜視図、図5,図6はそのウェブ切断装置の軸受部の構成を示す側面図、図7はそのウェブ切断装置の駆動系の構成を示す縦断面図である。また、このウェブ切断装置の装備される輪転印刷機用折機及び輪転印刷機については、従来技術として説明した図13,図14,図16を流用して説明する。
本実施形態にかかる輪転印刷機も、例えば図13に示すように、主な構成ユニットとして、給紙装置部1,インフィード装置部2,印刷装置部3,乾燥装置部4,冷却装置部5,ウェブパス部6,折機7,及び折機7において形成した折帳を外部へ搬出する排紙装置部8等にて構成されている。給紙装置部1では、使用中のウェブロール1aの次に使う新ウェブロール1bを待機させている。印刷装置部3には、印刷色毎に適宜に数の印刷ユニット3a〜3dが備えられている。
なお、給紙装置部1,インフィード装置部2,印刷装置部3,乾燥装置部4,冷却装置部5,ウェブパス部6,折機7におけるウェブ搬送速度V0は、ウェブ10のカットオフ(切断長さ)に応じた速度に設定される。例えば、カットオフを比較的長くするには、ウェブ搬送速度V0を比較的高速に設定し、カットオフを比較的短くするには、ウェブ搬送速度V0を比較的低速に設定することになる。
本実施形態にかかる輪転印刷機用折機7は、ドラッグローラ11,三角板12(図14参照)の下流に配置され、既に説明した特許文献3のものと同様に構成される。つまり、輪転印刷機用折機7は、図16に示すように、複数の搬送ベルト装置51,52,53からなりウェブ10を所定の速度で搬送する搬送装置50と、第1切断機構20Aと第2切断機構20Bとからなりウェブ10を所定のカットオフ(切断長さ)に切断する切断装置20と、切断したシートを咥え折りする咥え折装置40と、排紙搬送ベルト46とをそなえている。以下、これらの各構成要素を上流側から順に説明する。
上流部搬送ベルト装置51は、1対のエンドレスの搬送ベルト(ニッピングベルト)51a,51bをそなえ、三角板12(図14参照)で二枚重ねされて送り出されたウェブ10をニッピングベルト51a,51b間に挟持して、上流側のウェブ搬送速度V0と等速で搬送する。なお、ニッピングベルト51a,51bは、いずれも幅方向に分離して平行に配置された複数のベルトからなり、ガイドローラ51cに案内されて駆動ローラ51dにより駆動される。
第1切断機構20Aは、二枚重ねされたウェブ10を所定のカットオフで部分的に切断する機構であり、対向して回転する一対の鋸胴21と受胴22とから構成されている。鋸胴21は、外周面へ軸方向に沿って鋸状のナイフ(鋸刃)23aを組み込ませた鋸台24が設備されている。また、受胴22には、上記鋸刃23の受け部材としてゴム等の弾性体で形成したゴム台25が設けられている。特に、ナイフ23aは、刃先を断続的にそなえた間欠ナイフであり、ウェブ10を所定のカットオフでミシン目状に部分的に切断する(この切断を、間欠裁断または部分切断とも呼ぶ)ようになっている。
中流部搬送ベルト装置52は、1対のエンドレスの搬送ベルト(ニッピングベルト)52a,52bをそなえ、第1切断機構20Aにより所定のカットオフでミシン目状に切断されて送り出されたウェブ10をニッピングベルト52a,52b間に挟持して、上流側のウェブ搬送速度V0と等速で搬送する。この中流部搬送ベルト装置52の各ニッピングベルト52a,52bは、いずれも、所定の幅以下のベルトを幅方向に分離して平行に配置したもので、第1切断機構20Aによって切断された切断部分に対応して且つ切断部分から幅方向に食み出すことのないように配置され、ガイドローラ52cに案内されて駆動ローラ52dにより駆動される。
第2切断機構20Bは、第1切断機構20Aにより所定のカットオフでミシン目状に間欠切断され、搬送ベルト装置52により搬送されるウェブ10に対して、第1切断機構20Aによって切断されなかった残りの箇所を切断して切断を完了する機構であり、対向して回転する一対の鋸胴21と受胴22とから構成されている。鋸胴21は、外周面へ軸方向に沿って鋸状のナイフ(鋸刃)23bを組み込ませた鋸台24が設備されている。また、受胴22には、上記鋸刃23の受け部材としてゴム等の弾性体で形成したゴム台(受け部)25が設けられている。なお、第1切断機構20Aによる間欠裁断位置と、第2切断機構20Bによる間欠裁断位置とが一直線上にくるように、第1及び第2切断機構20A,20Bの各間欠裁断位相が一致するように調整される。
このようにして、切断装置20では、第1切断機構20A,第2切断機構20Bからなる上下流2段の第1及び第2の切断機構20A,20Bによって、送り込まれたウェブ10を水平方向(走行方向と直交する向き)に切断し、単葉のシート(折帳)10aを形成するようになっている。本装置の例では、第1及び第2の切断機構20A,20Bの鋸胴21,受胴22の1回転当たり1度の切断が行なわれるようになっている。
切断装置20の下流にそなえられる下流部搬送ベルト装置53は、1対のエンドレスの搬送ベルト(ニッピングベルト)53a,53bからなり、第2切断機構20Bにより所定のカットオフで切断されたシート10aを中流部搬送ベルト装置52からニッピングベルト53a,53b間に挟持して下流側の咥え折装置40まで搬送する。この下流部搬送ベルト装置53のニッピングベルト53a,53bも、所定の幅以下のベルトを複数平行に配置したもので、中流部搬送ベルト装置52のニッピングベルト52a,52bを構成する所定の幅以下のベルトの相互間にこれらと間隔をあけて配置され、ガイドローラ53d,53e,53f,53gに案内されて駆動ローラ53cにより駆動される。
ただし、シート10aを受け取る中流部搬送ベルト装置52ではウェブ搬送速度V0と等速でシート10aが搬送されるのに対して、シート10aを渡す咥え折装置40では、ウェブ搬送速度V0とは異なる速度Vbでシート10aを搬送するので、下流部搬送ベルト装置53では、搬送速度V0で受け取ったシート10aを搬送速度Vbまで変速(加速)して咥え折装置40に受け渡す必要がある。そこで、下流部搬送ベルト装置53は、可変搬送ベルト又は変速ベルトとして構成されている。つまり、ニッピングベルト53aの下端のローラ53cが、ニッピングベルト53a,53bを変速駆動する変速ローラとなっており、この変速ローラ53cの回転速度の変更によって、ニッピングベルト53a,53bの速度が変速されるようになっている。
本実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置(切断装置)は、切断装置20の第1切断機構20Aと第2切断機構20Bとのそれぞれに適用される。
このウェブ処理装置(切断装置)の鋸胴(第1胴)21及び受胴(第2胴)22は、図1〜図4に示すように構成されている。なお、図1,図2は鋸胴21及び受胴22を示し、図3は鋸胴21を示し、図4は受胴22を示すが、これらの鋸胴21及び受胴22は、ナイフ(鋸刃)23a,23b(以下、これらを区別せずに符号23で示す)を組み込ませた鋸台24と、ゴム等の弾性体25aをボルト25cにより着脱可能に備えたゴム台(受け部)25とが相違するだけで(図1,図2,図4参照)、その他は同様に構成されるので、図1〜図3を参照して、鋸胴21を中心に説明する。
図1〜図3に示すように、鋸胴21は、回転軸心に対して偏心した円筒状の中空部を有する回転軸101と、この回転軸101の中空部内に回転軸101に対して回転可能に装備され回転軸101の軸心O1に対して偏心した軸心O2を有する偏心軸102とをそなえ、回転軸101と偏心軸102とが一体回転するようになっている。また、鋸台24は、偏心軸102に脚部(第1脚部)103a,103bを介して装備されている。なお、鋸台24及び脚部103a,103bは一体に形成され、ボルト24aによって偏心軸102に着脱可能に固定され、ナイフ23はボルト23aによって鋸台24に着脱可能に固定されている。
一方、回転軸101には、その中空部内に装備された偏心軸102から周外方向に突出した脚部103a,103bと干渉しないように、切欠部(第1切欠部)101aが形成されている。特に、この切欠部101aは、偏心軸102が、回転軸101の中空部内で回転する際にも脚部103a,103bと干渉しないように、周方向に所定の長さを有する弧状に形成されている。つまり、脚部103a,103bは、この切欠部101aの周方向一端部から周方向他端部まで移動可能になっており、偏心軸102は、この切欠部101aにより脚部103a,103bの移動が許容される範囲で、回転軸101に対して回転可能となっている。
ここでは、偏心軸102が回転軸101に対して180度回転可能となっており、脚部103a,103bが切欠部101aの周方向一端部に位置し、偏心軸102の偏心方向(つまり、回転軸101の軸心O1に対して偏心軸102の軸心O2が位置する方向)に鋸台24が位置すると、鋸台24の鋸刃23の先端(つまり刃先)は、図1(a)に示すように、大きな円C11に沿って回転することになり、脚部103a,103bが切欠部101aの周方向他端部に位置し、偏心軸102の偏心方向と反対側に鋸台24が位置すると、鋸台24の鋸刃23の先端(刃先)は、図1(b)に示すように、小さな円C21に沿って回転することになる。
同様に、受胴22においては、脚部103a,103bが切欠部101aの周方向一端部に位置し、偏心軸102の偏心方向にゴム台25が位置すると、ゴム台25の表面(受け面)は、図1(a)に示すように、大きな円C12に沿って回転することになり、脚部103a,103bが切欠部101aの周方向他端部に位置し、偏心軸102の偏心方向と反対側にゴム台25が位置すると、ゴム台25の表面(受け面)は、図1(b)に示すように、小さな円C22に沿って回転することになる。
このように、偏心軸102を回転軸101に対して回転可能とする構造が、本発明の径方向位置変更手段に相当する。
さらに、偏心軸102には、鋸台24の反対側に(即ち、鋸台24と180度位相を変えて)、脚部(第2脚部)104を介してバランサウェイト105が装備されている。このバランサウェイト105は、偏心軸102から周外方向に突出した鋸台24及び脚部103a,103bに対して重量バランスを取るためのものである。
つまり、偏心軸102に支持された鋸台24は、回転軸101の外周面よりも外方に突設しており、鋸台24及び脚部103a,103bにより、偏心軸102を内装された回転軸101の重心が、回転軸101の回転中心O1からずれてしまう。そこで、偏心軸102の鋸台24及びその脚部103a,103bと反対側に、鋸台24及びその脚部103a,103b等とバランスするバランサウェイト105を装備しているのである。
ここでは、回転軸101,偏心軸102,鋸台24又はゴム台25及びその脚部103a,103b,バランサウェイト105及びその脚部104といった各構成要素が一体となって回転する鋸胴21や受胴22において、回転軸101と偏心軸102との位相関係を変更しても、その回転重心が、その回転中心O1と常に一致するように各構成要素の重量配分が設定されている。
回転体の一部である偏心軸の重心位置及び重量の設定によっては、偏心軸を回転させても、鋸胴及び受胴全体としての重量バランスが変化しないようにすることが可能であり、ここでは、偏心軸の重心位置及び重量をこのように設定している。つまり、偏心軸に関し、鋸及び受胴では重量バランス(胴の回転中心と重心とが一致する)が2段階に分けてとられている。つまり、まず、図3(b)の回転軸101がついていない状態で重量バランスがとれており、偏心軸102の軸中心と重心が一致しています。さらに、図3(a)のように回転軸101がついた状態で回転軸101の軸中心と全体の重心が一致している。
このようにバランスは2段階に分けてとれている(即ち、偏心軸102単体でも、偏心軸102を回転軸101に合体させた場合でもバランスがとれている)ので、径方向位置変更手段により、図3(b)の偏心軸が図(a)の回転軸の内部で回転しても、その重心位置は常に変わらないようになっている。これによって、径方向位置を変更しても、再度バランス調整を行う必要はなく、複数種類のバランスウィエトを準備する必要もない。
なお、バランサウェイト105の構成としては、偏心軸102の回転軸101に対する回転による回転軸101の重心移動に応じた重量のウェイトを用意して、これらを選択して用いるようにしたり、バランサウェイト105は1つのものを用いて、脚部104の長さを変更したりすることにより回転軸101の重心調整をすることも考えられるが、本構造のように、回転軸101と偏心軸102との位相関係を変化させても、鋸胴21や受胴22の回転重心が、その回転中心O1と常に一致するように構成すれば、何ら作業を要することなく、鋸胴21や受胴22の回転ブレ等の不具合を防止することができる。
なお、回転軸101には、第1切欠部101aと180度位相を変えて切欠部(第2切欠部)101bが形成されており、その中空部内に装備された偏心軸102から周外方向に突出した脚部104と干渉しないようになっている。この切欠部101aも、偏心軸102が、回転軸101の中空部内で回転する際にも脚部104と干渉しないように、周方向に所定の長さを有する弧状に形成されている。
また、図3(b)に示すように、偏心軸102の一端から延びる延設部102aの端部にはホイール部106が設けられ、回転軸101の一端から延びる延設部101cの端部にはフランジ部107が設けられ、ホイール部106を用いて、回転軸101に対して偏心軸102を相対回転させて、回転軸101と偏心軸102との相対位相関係を調整することにより、鋸刃23の刃先やゴム台25の受け面の径方向位置を変更することができる。このように相対位相関係を調整した上で、ボルト108で偏心軸102と回転軸101とを締結することにより、偏心軸102が回転軸101に対して所望の相対位相関係で固定される。これにより、鋸刃23の刃先やゴム台25の受け面が所定の径方向位置とされて、偏心軸102が回転軸101と一体回転するようにセットされる。
なお、偏心軸102の回転軸101に対する角度に応じて、鋸刃23の刃先の軌跡円の径が変わり、刃先の軌跡円の一周長さが変わるが、本実施形態では、刃先の軌跡円の一周長さがウェブ10の切断長さ(カットオフ長さ)と一致するように調整する。これにより、一定の範囲内で、何種類かのカットオフ長さに対応できるが、例えば、カットオフ長さLco1,Lco2,Lco3の3種類のみの長さに対応すればよいのであれば、カットオフ長さLco1,Lco2,Lco3の3種類にそれぞれ対応して、偏心軸102の回転軸101に対する角度がセットされるように、両フランジ部106,107に、ボルト108を挿入するボルト穴を3組設けて、対応するボルト穴を位置合わせしてボルト108を挿入し締結すれば、各カットオフ長さに対応することができるように構成しても良い。
このような径方向位置の変更及び固定は、ホイール部106を手動で回転操作して回転軸101と偏心軸102との相対位相関係を調整する他に、モータ(電動モータ又は流体圧モータ)等のアクチュエータを用いて、回転軸101と偏心軸102との相対位相関係を調整するようにしても良い。
この場合、鋸胴21及び受胴22において、図示しないモータによって偏心軸102を回転軸101に対して相対回転させて、径方向位置の変更する装置構成が考えられる。つまり、この相対回転は、図7に示すように、偏心軸102(ここでは、偏心軸102の延設部102aを示す)の軸心O2周りに行われる。回転軸101の軸心は、この回転中心 2 とは異なるので、胴21,22の回転中に回転軸101の偏心軸102に対する相対位相を調整するのは、モータによる胴21,22の回転駆動に支障がないようにする必要がある。
そこで、図7に示すように、回転軸101の回転中心(軸心) 1 と同心上に軸124
を支持プレート111に固定して設け、この軸124に回転自在に第1ギヤ(第1回転部材)125を設ける。一方、偏心軸102の軸端部に偏心軸102と一体回転するように第2ギヤ(第2回転部材)121を結合する。さらに、回転軸101に軸122を設け、この軸122に、第1ギヤ125と第2ギヤ121との双方に噛合する中間ギヤ123を動力伝達部材として回転自在に設けている。
なお、第1ギヤ125は、入力ギヤ部125bと出力ギヤ部125aとを備え、中間ギヤ123も、入力ギヤ部123bと出力ギヤ部123aとを備え、第1ギヤ125の入力ギヤ部125bは径方向位置変更用のモータからの回転を受けるように図示しないギヤと接続され、第1ギヤ125の出力ギヤ部125aと中間ギヤ123の入力ギヤ部123bとが噛合し、中間ギヤ123の出力ギヤ部123aと第2ギヤ121とが噛合している。
これにより、第1ギヤ125に、径方向位置変更用モータの回転が入力されると、第1ギヤ125及び中間ギヤ123を介して第2ギヤ121が回転駆動され、偏心軸102と回転軸101との相対位相関係が変更される。
これにより、人手を要さずに、遠隔操作により、偏心軸102と回転軸101との相対位相関係を変更することができるのである。
なお、径方向位置変更用モータは常時は入力ギヤ部125bに回転入力せずに、鋸刃23の刃先やゴム台25の受け面の径方向位置を調整する場合のみ回転入力する。したがって、常時は、第1ギヤ125の軸124,中間ギヤ123の軸122が、偏心軸102と追従して胴21,22の軸心O1回りに回転しながら、第1ギヤ125,中間ギヤ123が第2ギヤ121との噛合により常時回転する。
これにより、胴21,22の回転中であっても、偏心軸102と回転軸101との相対位相関係を自由に変更することができるのである。
また、径方向位置変更用モータの入力がなければ、軸124,122が偏心軸102の軸心O1回りの回転に追従移動するとともに、第1ギヤ125及び中間ギヤ123が第2ギヤ121と連動しながら、偏心軸102と回転軸101との相対位相関係が調整された状態に保持される。
なお、このような偏心軸102を一体化された回転軸101は、図2に示すように、支持体110a,110b,110c(各支持体を区別しない場合、符号110で示す)に軸受109a〜109e(各軸受を区別しない場合、符号109で示す)を介して回転自在に支持されている。
ところで、偏心軸102の回転軸101に対する角度を変更して、鋸刃23の刃先の軌跡円の径を変えた場合にも、刃先の軌跡円は、ウェブ10の走行経路に沿わなくては、切断を実施できない。このため、偏心軸102の回転軸101に対する角度変更に伴い、この角度変更により刃先の軌跡円がウェブ10の走行経路に対してずれた分だけ回転軸101の軸心位置を変更することができるようになっている。
ここでは、回転軸101を支持する軸受109の位置を移動させることで回転軸101の軸心位置を変更するように、図5に示すような構成を備えている。なお、図5では、第1切断機構20A及び第2切断機構20Bに対応した各胴の回転軸101に関して示している。図5に示すように、軸受109を支持する支持体110を、軸状部材(軸受支持部材としての軸受支持軸)として構成しており、この軸受支持軸110を軸受109に対して偏心した回転軸心O3を有するように、図示しない軸受で枢支して、この軸受支持軸110を回転させることにより、回転軸101の軸心位置を変更するようにしている。
このように、回転軸101を支持する軸受109を軸受109に対して偏心した軸受支持軸110によって支持し、軸受支持軸110を回転させることで回転軸101の軸心位置を変更可能とする構造が、本発明の軸心位置変更手段に相当する。
ここでは、軸受支持軸110の外周部に、エアシリンダ等のアクチュエータ113を接続して、アクチュエータ113により軸受支持軸110を回転させるようにしている。また、鋸胴21及び受胴22のいずれか一方のみにアクチュエータ113を設け、鋸胴21及び受胴22の各軸受支持軸110の外周にそれぞれフランジ部112b,112cを設け、各フランジ部112b,112cの外周を互いに摩擦係合させて、鋸胴21の軸受支持軸110と受胴22の軸受支持軸110とが逆方向に同期回転するようにしている。これにより、1つのアクチュエータ113により、鋸胴21及び受胴22の各軸受支持軸110を回転させる(軸心O1を基点とする各矢印を参照)ことができるようになっている。
なお、ここでは、軸受支持軸110を所定の角度にセットしたと同時に、軸受支持軸110をその支持体111に対して固定できるようになっている。この場合も、カットオフ長さに対応した偏心軸102の回転軸101に対する角度(相対位相)に応じて、軸受支持軸110の角度をセットすることになる。
つまり、鋸胴21及び受胴22の他方の軸受支持軸110には、さらに外周に歯を形成されたフランジ部112aが設けられ、フランジ部112aの外周の歯に歯車114を噛合させることで、軸受支持軸110の回転状態、即ち、回転軸101の軸心位置に応じて、歯車114の軸114aが回転するようになっている。この軸114aの端部には、図6に示すように、支持プレート200に回転自在に支持された回転プレート201がそなえられ、回転プレート201には径方向外方に突出したレバー201aが設けられている。また、支持プレート200には、このレバー201aに当接してレバー201aの回転を規制するストッパ203,204が装着されている。この例では、ストッパ203は扇形のブラケット202に複数組(ここでは2組)のボルト等によって取り付けられており、ブラケット202を支持プレート200に形成された取付穴200aを用いて複数組(ここでは2組)のボルト202a等によって締結固定することで、ストッパ203が支持プレート200に固定されるようになっている。なお、取付穴200aは複数設けられ、ストッパ203の位置を選択して固定できるようになっている。また、ストッパ204は、複数組(ここでは2組)のボルト等によって支持プレート200に直接固定される。このストッパ204を取り付ける取付穴も複数設けて、ストッパ204の位置も選択して固定できるようになっている。
このような構成により、アクチュエータ113により軸受支持軸110を正転方向又は逆転方向に付勢してストッパ203又は204に圧接して、アクチュエータ113の付勢力とこれに抗するストッパ203又は204の反力とによって、軸受支持部軸110を挟み付けて固定できるようになっている。
なお、図5に矢印で示すように、回転軸101の軸心位置の変更は円弧状の軌跡を描くように行なわれるので、回転軸101の軸心位置は、ウェブ10の走行経路に対して離接する方向のみならず、走行経路に平行な方向にも変更されることになる。これに対しては、走行経路に平行な方向への移動量に応じて、回転軸101の回転位相を補正することで対応することができる。
なお、本輪転印刷機も、印刷装置の印刷胴(版胴やブランケット胴)の外径変更によりウェブ10のカットオフ(ウェブ切断長さ)を変更できるいわゆるバリアブルカットオフ式輪転印刷機として構成されている。
したがって、従来技術として説明したように、折機7においては、ウェブの走行速度(搬送速度):Vo、鋸胴回転数:Nc、鋸刃数:nとすると、カットオフ(ウェブ切断長さ)Cは、
C=Vo/(Nc・n)
となる。
また、切断されたシート10aは、可変速搬送ベルト53により、ウェブ10の走行速度Voから折胴45の速度Vbへ加速され、折胴45へ移送され、折胴45の爪43に受け渡され、次の折り畳み(咥え折)が行われる。
本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置としてのウェブ切断装置(切断装置)及びウェブ切断装置の装備される輪転印刷機用折機及び輪転印刷機は、上述の如く構成されているので、印刷開始時に、第1切断機構20A及び第2切断機構20Bの各部をカットオフに合わせる調整を行なう。
つまり、第1切断機構20A及び第2切断機構20Bは、それぞれの鋸胴(第1胴)21及び受胴(第2胴)22について、偏心軸102の回転軸101に対する回転角度を調整し、鋸刃23の刃先及びゴム台25の受け面の回転軌跡の円周長さが、ウェブ10のカットオフ長さと等しくなるようにする。また、これに応じて、カウンタウェイト105を、鋸刃23又はゴム台25に対してバランスさせる。さらに、各回転軸の位置をカットオフ長さに合わせて調整する。
そして、切断装置20では、上流部搬送ベルト装置51より所定のウェブ搬送速度Voで送り込まれるウェブ10を、第1切断機構20Aにおいて所定のカットオフでの断続的な切断(間欠切断)を行ない、その後、まだウェブ状態として連続しているウェブ10を中流部搬送ベルト装置52に送り込んで、ウェブ速度Voと同速でウェブ10を搬送しながら、第2切断機構20Bにおいて第1切断機構20Aで間欠切断された箇所の切れ残った部分を切断(間欠切断)する。これにより、ウェブ10は切断を完了され各シート10aに分離される。
分離されたシート10aは、中流部搬送ベルト装置52に挟持されてウェブ搬送速度Voと同速で移送され、下流部搬送ベルト装置53に受け渡される。下流部搬送ベルト装置53では、受け取り時には、入口部のガイドローラ53c,53dが挟持状態とされて、ウェブ搬送速度Voと同速で作動する。そして、下流部搬送ベルト装置53では、シート10aを受け取った後、入口部のガイドローラ53c,53dを開放状態としてから、ガイドベルト(変速ベルト)53a,53bと変速ローラ53cとを折胴45のシート搬送速度VbまでΔV増速させ、折胴45シート搬送速度Vbにて、折胴45の爪43に受渡した後、元の速度Voに戻るよう制御される。
この速度Voになったら、入口部のガイドローラ53c,53dが挟持状態となり、次のシート10aが下流部搬送ベルト装置53のガイドベルト53a,53b間に進入してくる。以下、同操作が繰り返されることになる。
本実施形態によれば、この結果、以下のような効果を得ることができる。
(1)ウェブのカットオフ長さを変更する際には、刃先及び受け面の回転円の周長がカットオフ長さに対応するように、刃先及び受け面の径方向位置を変更するので、ウェブのカットオフ長さを変更しても、鋸胴21及び受胴22の周速度とウェブの走行速度とを一致させることができ、刃先及び受け面とウェブとの速度差はなくなるため、切断時にかかる速度差があると生じ易い、ウェブの破れ,傷付きや、ウェブの皺や、ウェブの切断(断紙)といった不具合の発生を回避することができる。
(2)また、回転軸に、鋸刃24又はゴム台25に対するバランサウェイト105を装備することで、鋸刃24又はゴム台25の径方向位置を変更した場合にも、鋸胴21及び受胴22の重心を回転軸心に一致させることが可能になり、各胴の回転を滑らかに行なうことができる。
(3)また、回転軸101の軸心に対して偏心した軸心を有し回転軸101と一体回転する偏心軸102に鋸刃24又はゴム台25を結合し、偏心軸102を回転軸101に対して相対回転させることで、刃先又は受け面の径方向位置を変更するように径方向位置変更手段を構成することで、偏心軸102を回転軸101に対して回転させるだけで、鋸刃24又はゴム台25を着脱することなく容易に径方向位置を変更することができる。
(4)また、回転軸101を支持する軸受109を偏心して支持する軸受支持軸110を設け、軸受支持軸110の回転位置を変更させることで軸受109の軸心位置を変更するので、回転軸101の軸心位置の変更を円滑に行なうことができる。
(5)さらに、胴21,22の回転軸心に対する刃先又は受け面の径方向位置の変更及び固定、即ち、回転軸101と偏心軸102との相対位相関係の調整及び固定(相対位相関係の保持)を、図7に示すように、アクチュエータを用いて行うことにより、容易に径方向位置を変更することができ、しかも、偏心軸102を回転軸101に対して相対駆動する駆動系(ギヤ125,123の軸124,122やアクチュエータ等)を偏心軸10に追従動させることなどにより、胴21,22の回転中であっても、偏心軸102と回転軸101との相対位相関係を自由に変更することも可能になる。
また、回転軸101とモータとの間にギヤ機構121,123,125を設け、中間ギヤ123の軸122は、回転軸101を支持する軸受支持軸110に設け、第1ギヤ125を支持する軸124は、軸心O3と同心上に配置されているので、軸受支持軸110が回転しても、第2ギヤ121と中間ギヤ123との噛合関係や、第1ギヤ125と中間ギヤ123との噛合関係にも支障がなく、軸心位置変更しても、モータ位置を変更することなく、回転軸とモータとの間の動力伝達を行なうことができる。
(6)また、シート10aが常に上流部,中流部,下流部搬送ベルト装置51,52,53の何れかで狭持されて、拘束された状態で移送されるため、搬送時にシート10aにスリップが発生しにくくなり、正確なタイミングで折胴45への受渡しが出来る。このため、安定した折精度が確保できる他、印刷面の汚れが発生しない。
(7)カットオフの変更は、ウェブ搬送速度Voを変更するとともに、これに応じて変速ローラ53c及び変速ベルト53a,53bの変速パターンを変更調整するのみで良く、容量の大きい胴駆動装置の位相変更装置が不要となる。従って、駆動部スペースが大幅に減少する他、運転制御も容易で、印刷品質も安定する。
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、図8〜図10に示すような折機や図11に示すような折機に本切断装置を適用しても良い。
つまり、図8〜図10に示すように、実施形態(図16)のものと同様に、上流側から、上流部搬送ベルト装置51と、第1切断機構20Aと、中流部搬送ベルト装置54及び第2切断機構20Bとをそなえ、その下流には、本実施形態特有のチョッパ折装置65と、実施形態と同様の排紙搬送ベルト46とをそなえている。第1切断機構20A,第2切断機構20B等の切断装置20については、実施形態のものと同様なので説明は省略する。
上流部搬送ベルト装置51は互いに対向する一対のニッピングベルト51a,51bからなり、中流部搬送ベルト装置54は互いに対向する一対のニッピングベルト54a,54bからなり、これらのニッピングベルト51a,51b,54a,54bは、いずれも、複数のベルトを平行に配置したものとなっている。
中流部搬送ベルト装置54は、第2切断機構20Bで切断するウェブ10及び切断後のシート10aを搬送する、対をなすエンドレスの搬送ベルト54a,54bと、チョッパ折装置65の下流側で動作するように対をなすエンドレスの搬送ベルト54a,54cとをそなえている。つまり、搬送ベルト54aは、搬送ベルト54bと協働して第2切断機構20Bの前後でウェブ10及び切断後のシート10aを搬送する機能と、搬送ベルト54cと協働してチョッパ折装置65の下流でチョッパ折後のシート10aを搬送する機能とを併せ持っている。なお、搬送ベルト54aはガイドローラ54d,54eにより、搬送ベルト54bはガイドローラ54d,54fにより、搬送ベルト54cはガイドローラ54dにより、それぞれガイドされる。また、ガイドベルト54cも、ガイドベルト54a,54bと同様に、複数のベルトを平行に配置したものとなっている。
チョッパ折装置65は、図8に示すように、チョッパ折ブレード65aと、ガイドベルローラとしても機能する一対の折込ローラ54g,54hとをそなえ、このチョッパ折ブレード65aを一対の折込ローラ54g,54h間の係合部入口に向かって揺動接離するように構成したものである。
なお、搬送ベルト54a,54cの対設面には所定の隙間を設けており、チョッパ折に先だって、シート10aの先端が何ら規制されることなく入り込めるようになっている。
また、チョッパ折ブレード65aの揺動駆動源には単独個別モータを用いており、チョッパ折ブレード54aの揺動タイミングを自由に設定できるようになっている。
このように構成された折機の第1切断機構20A及び第2切断機構20Bに、図1〜図7に示す切断装置の構成を適用しても良い。
また、図11に示す折機は、上流側から、上流部搬送ベルト装置55と、下流部搬送ベルト装置(第2の搬送ベルト装置)56と、咥え折装置(図示略、図16の符号40参照)と、排紙搬送ベルト(図示略、図16の符号46参照)とをそなえている。
なお、上流部搬送ベルト装置55は互いに対向する一対のニッピングベルト55a,55bからなり、下流部搬送ベルト装置56は互いに対向する一対のガイドベルト56a,56bからなり、これらのニッピングベルト55a,55b,56a,56bは、いずれも、複数のベルトを平行に配置したものとなっていて、ガイドロール55c,56cに案内されて作動する。
上流部搬送ベルト装置55による搬送領域内には、図8〜図10に示すものと略同様に、第1切断機構20Aと、第2切断機構20Bとをそなえ、これに加えて、第1切断機構20Aの上流側には、第1切断機構20Aに隣接して、横ミシン機構84がそなえられている。この横ミシン機構84は、二枚重ねされた切断前のウェブ10を所定の位置に横ミシン(横ミシン目)を入れる機構であり、互いに対向して配置されて同期回転する一対のミシン胴84Aと受胴84Bとから構成されている。ミシン胴84Aは、外周面へ軸方向に沿って櫛刃状のナイフ(ミシン用櫛刃)84aを組み込ませた櫛刃台(図示略)が設備されている。また、受胴84Bには、上記ナイフ84aの受け部材としてゴム等の弾性体で形成したゴム台84bが設けられている。
そして、下流部搬送ベルト装置56の下流には、咥え折装置90がそなえられるが、この咥え折装置90にもバリアブルカットオフ機に特有の構成が備えられている。
まず、上流部搬送ベルト装置55は、ウェブ10をニッピングベルト55a,55b間に挟持して、上流側のウェブ搬送速度V0と等速で搬送する。これらのニッピングベルト55a,55bは、複数のガイドローラで案内され駆動されて、ウェブ10をその両面からニップ圧を加えながら挟持し搬送する。なお、これらのニッピングベルト55a,55bの上流には、隣接してニッピングローラ14a,14bがウェブ10を挟持して、上流側のウェブ搬送速度V0と等速で搬送するように配置されている。
また、これらのニッピングローラ14a,14b及びニッピングベルト55a,55bを共に駆動するために、ニッピングローラ駆動用モータ,ベルト駆動用モータ(これらのモータは、例えばシャフトレスモータを用いることができる。以下、単にモータM4ともいう)85dがそなえられ、このモータ85dによって、ニッピングローラ14a,14bの周速及びニッピングベルト55a,55bの走行速度がウェブ搬送速度V0と等速になるように駆動される。
さらに、ミシン胴84Aと第1切断機構20Aの鋸胴22aと第2切断機構20Bの鋸胴22bとを共に駆動するために、ミシン胴,鋸胴駆動用シャフトレスモータ(以下、モータM3ともいう)85cがそなえられ、このモータM3によって、ミシン胴84A及び鋸胴22a,22bが互いに同期して回転するように駆動される。
そして、互いに隣接するミシン胴84Aと鋸胴21aとの間、及び、鋸胴21aと鋸胴21bとの間には、位相変更装置89A,89Bが介装されている。ここでは、ミシン胴84Aがシャフトレスモータ(モータM3)85cにより直接駆動され、ミシン胴84Aの回転軸と鋸胴22aの回転軸とは第1動力伝達機構(ここではギヤ機構)86Aによって接続され、この第1動力伝達機構に位相変更装置89Aが介装されている。また、鋸胴21aの回転軸と鋸胴21bの回転軸とは第2動力伝達機構(ここではギヤ機構)86Bによって接続され、この第2動力伝達機構に位相変更装置89Bが介装されている。
これにより、ミシン胴84Aがシャフトレスモータ(モータM3)85cによりウェブの印刷位置に応じた位相状態でナイフ84aがウェブ搬送速度V0と等速になるように駆動される。そして、第1動力伝達機構86Aによってミシン胴84Aに同期して鋸胴21aが回動し、第2動力伝達機構86Bによって鋸胴21aに同期して鋸胴21bが回動する。このとき、ミシン胴84A及び鋸胴22aはカットオフ長さに応じた相対位相になるように位相変更装置89Aによって互いの位相を適宜調整され、鋸胴21a及び鋸胴21bもカットオフ長さに応じた相対位相になるように位相変更装置89Bによって互いの位相を適宜調整されるようになっている。
これらの動力伝達機構86A,86B及び位相変更装置89A,89Bについてさらに説明すると、鋸胴22aの回転軸87aの一端にはギヤ(図示略)が装備され、鋸胴22bの回転軸87bの一端にもギヤ(図示略)が装備され、これらのギヤの間に、位相変更装置89Bが介装されている。これらのギヤ及び位相変更装置89Bから動力伝達機構86A,86Bが構成されている。
位相変更装置89A,89Bは、回転軸87aのギヤに噛合するギヤ(図示略)と、回転軸87bのギヤに噛合するギヤ(図示略)と、これらのギヤの回転位相を変更する図示しない差動装置(DFG)と、この差動装置の差動軸を駆動するサーボモータ(モータm2)89dとをそなえている。
次に、下流部搬送ベルト装置56について説明すると、図11(a),(b)に示すように、下流部搬送ベルト装置56は、複数のガイドローラ56cで案内され駆動されて、ウェブ10をその両面からニップ圧を加えながら挟持し搬送するエンドレスベルトであるニッピングベルト(加速ベルト又は変速ベルト)56a,56bをそなえている。これにより、切断されたシート1aニッピングベルト56a,56b間に挟持して、シート10aをウェブ搬送速度V0から所定の速度まで加速しつつ搬送する、加速ベルトである。
つまり、下流部搬送ベルト装置56では、上流部搬送ベルト装置55によりウェブ搬送速度V0と等速で搬送されながら、要求されるカットオフ長さに切断されたシート10aがニッピングベルト56a,56b間に送られ、上流部搬送ベルト装置55のガイドベルト55a,55bにもシート10aが把持されている間には、ニッピングベルト56a,56bはニッピングベルト55a,55bと同様にウェブ搬送速度V0と等速でシート10aを搬送する。そして、シート10aがニッピングベルト55a,55b間から開放されたら、加速して、カットオフ長さに応じて各シート間を適宜の距離に離間させるようにする。最終的には、下流の咥え折装置90の周速と同期する速度まで加速して、シート10aを咥え装置90に受け渡す。このようなニッピングベルト56a,56bの駆動は、加速ベルト駆動用シャフトレスモータ(モータM2)85bによって行なわれるようになっている。
咥え折装置90は、図11(a),(b)に示すように、従来例と同様に、咥え装置91を具備した咥え胴92と、爪装置(以下、単に爪という)93及び折ブレード94を具備した折胴95とから構成されており、加速ベルト56を介して送り込まれたシート10aの先端を爪93にて把持して、回転移送する途上において、折胴95の折ブレード94と咥え胴92の咥え装置91との係合により、この係合位置で咥え装置91に受渡されたシート10aをその搬送方向と直角な折り目で咥え折されるようになっている。
なお、ここに例示した咥え折装置90は、咥え胴92に3組の咥え装置91を具備させ、折胴95側に3組の爪93と3組の折ブレード94とを具備させたもので、各胴92,95が1回転することで3組の折帳10bが形成できるようになっている。
また、折胴95及び咥え胴92は、折胴,咥え胴駆動用シャフトレスモータ(モータM1)85aによって互いに同期して回転駆動されるようになっている。なお、ここでは、折胴95と咥え胴92との間には、前記の動力伝達機構86A,86Bと同様の動力伝達機構が介装され、折胴95はシャフトレスモータ85aによって直接駆動され、咥え胴92は動力伝達機構を介してシャフトレスモータ85aによって駆動されるようになっている。
この図11に示す装置において、上記の駆動系に個々にモータを設けるようにしてもよい。
つまり、図12に示すように、ミシン胴84Aと第1切断機構20Aの鋸胴21aと第2切断機構20Bの鋸胴21bとをそれぞれ駆動するために、シャフトレスモータ(単に、モータともいう)M31,M32,M33が個別にそなえられ、これらのモータM31,M32,M33によって、ミシン胴84A及び鋸胴21a,21bが互いに同期して回転するように駆動される。
このように構成された折機の切断装置における第1切断機構20A,第2切断機構20B及び横ミシン機構84に、図1〜図7に示す切断装置の構成を適用しても良い。
また、回転軸の軸心に対する刃先又は受け面の径方向位置を変更する径方向位置変更手段や、回転軸の軸心位置を変更する軸心位置変更手段は、いずれも、各機能を有すればよく、上記実施形態のものに限定されるものではない。例えば、鋸刃やゴム台を交換して径方向位置を変更するものでもよく、回転軸の軸心位置を回転式でなく、スライド式で軸心位置を変更可能に構成するなどしてもよい。
また、上記の実施形態では、切断したシートを処理する処理装置として、咥え折装置40を例に説明したが、折装置はこれに限定されず種々のものを適用でき、切断したシートを処理する処理装置としては、折装置に限らず、切断したシートを印刷機外部に排出する排出装置など種々のものに適用できる。
つまり、本願発明にかかる方法又は装置は、胴の周速変更を回転半径の変更および軸心位置の変更により行う点に特徴があり、上記実施形態では、その代表的な例として断裁装置の鋸胴,受胴を上げたもので、印刷機において断裁前のウェブや断裁後のシートに対して何らかの処理を行う胴は、これに限定されたものではない。
例えば、鋸胴の代わりに版(ハンコ)をつけた胴を装備することにより、ウェブやシートに対して異なるカットオフ(紙の速度が異なる)による印刷が可能になる。
また、上記実施形態では、互いに対抗した鋸胴,受胴の2つの胴を設けたものを対象に説明したが、本願発明は、必ず対向した2つの胴を対象にしたものではない。
例えば、断裁装置の場合にも、本願発明の周速度変更可能な鋸胴に対して、受胴を供えているが、受胴に代えて、固定した平面で受け面を構成した固定式の受け部材を備えるようにしてもよい。このような場合を考慮すると、本願発明は、単一の胴(例えば、第1胴のみ)にも適用することができる。
本発明の装置は、輪転印刷機において、切断したシートを処理する処理装置としての折装置に用いて好適であるが、折装置に限らず、切断したシートを印刷機外部に排出する排出装置や印刷装置自体など種々のものに適用できる。
本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置としてのウェブ切断装置の胴の構成を示す横断面であり、図3,図4のA−A矢視線に対応する断面図であり、(a)は刃先が大円に沿って回転する状態を、(b)は刃先が小円に沿って回転する状態を示す。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置としてのウェブ切断装置の胴の構成を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置としてのウェブ切断装置の鋸胴の構成を示す斜視図であり、(a)は偏心軸を備えた中空の回転軸を示し、(b)は偏心軸のみを示す。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置としてのウェブ切断装置の受胴の構成を示す斜視図であり、(a)は偏心軸を備えた中空の回転軸を示し、(b)は偏心軸のみを示す。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置としてのウェブ切断装置の軸受部の構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置としてのウェブ切断装置の軸受部の構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置としてのウェブ切断装置の駆動系の構成を示す縦断面図であり、(2)の要部(左上部)に対応する。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置を適用可能な輪転印刷機用折機の模式的側面図である。 図8のB矢視図である。 図8のC矢視図である。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置を適用可能な他の輪転印刷機用折機の模式的側面図である。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機用ウェブ処理装置を適用可能なさらに他の輪転印刷機用折機の模式的側面図である。 一般的な商業用オフセット輪転機を側面視で示す模式的構成図である。 従来技術の輪転印刷機用折機の構成を示す模式的側面図である。 従来技術の輪転印刷機用折機の要部構成(咥え折装置部)を示す模式的側面図である。 従来技術にかかる輪転印刷機用折機の構成を示す模式的側面図である。
符号の説明
1 給紙装置部
1a,1b ウェブロール
2 インフィード装置部
3 印刷装置部
3a〜3d 印刷ユニット
4 乾燥装置部
5 冷却装置部
6 ウェブパス部
7 折機
8 排紙装置部
10 ウェブ
10a チョッパ折後のシート
10b 折帳
11 ドラッグローラ
12 三角板
20,220 切断装置
20A 第1切断機構
20B 第2切断機構
21 鋸胴
22 受胴
23,23a,23b ナイフ(鋸刃)
24 鋸台
25 ゴム台
40 咥え折装置
41 咥え装置
42 咥え胴
43 爪装置(爪)
44 折ブレード
45 折胴
46 排紙搬送ベルト
51,55 上流部搬送ベルト装置
52,54 中流部搬送ベルト装置
53,56 下流部搬送ベルト装置
65 チョッパ折装置
65a チョッパ折ブレード
84 横ミシン機構
84A ミシン胴
84B 受胴
84a ナイフ(ミシン用櫛刃)
84b ゴム台
85a 折胴,咥え胴駆動用シャフトレスモータ(モータM1)
85b 加速ベルト駆動用シャフトレスモータ(モータM2)
85c ミシン胴,鋸胴駆動用シャフトレスモータ(モータM3)
85d ニッピングローラ,ベルト駆動用シャフトレスモータ(モータM4)
86A 第1動力伝達機構
86B 第2動力伝達機構
89A,89B 位相変更装置
90 咥え折装置
91 咥え装置
92 咥え胴
93 爪装置(爪)
94 折ブレード
95 折胴
101 回転軸
101a 切欠部(第1切欠部)
102 偏心軸
103a,103b 脚部(第1脚部)
104 脚部(第2脚部)
105 バランサウェイト
106,107 フランジ部
108 ボルト
109a〜109e,109 軸受
110a,110b,110c,110 支持体(軸受支持軸)
111 支持体
112a,112b,112c フランジ部
113 アクチュエータ
114 ローラ
121 第2ギヤ
122,124 軸
123 中間ギヤ
125 第1ギヤ
M31,M32,M33 シャフトレスモータ(モータ)

Claims (12)

  1. 輪転印刷機における印刷装置の下流に設けられ、前記印刷装置から給送されて搬送装置によって走行経路上を搬送されるウェブに対して全切断とミシン目入れを含む部分切断との何れかの切断を行なうウェブ処理装置であって、
    前記走行経路に沿って設けられ、前記ウェブに前記切断を施す刃を有し、前記印刷装置の印刷胴の回転に応じた回転速度で回転する第1胴と、
    前記走行経路を挟んで前記第1胴と対向して配置され、前記ウェブの切断時に前記刃の刃先を受ける受け面を装備した受け部を有し、前記第1胴と同期して回転する第2胴とをそなえ、
    前記第1胴及び前記第2胴は、いずれも、
    前記刃又は前記受け部を支持する回転軸と、
    前記回転軸の軸心に対する前記刃先又は前記受け面の径方向位置を変更する径方向位置変更手段と、
    前記回転軸の軸心位置を変更する軸心位置変更手段と、をそなえ
    前記回転軸には、前記刃又は前記受け部に対するバランサウェイトが装備され、
    前記回転軸の軸心に対して偏心した軸心を有する偏心軸が、前記回転軸と一体回転するように装備され、前記刃又は前記受け部は前記偏心軸に結合されて備えられ、
    前記径方向位置変更手段は、前記偏心軸を前記回転軸に対して相対回転させることで、前記刃先又は前記受け面の前記径方向位置を変更するように構成され、
    前記回転軸は中空に構成され、前記偏心軸は前記中空の内部に前記回転軸に対して相対回転可能にそなえられ、
    前記刃又は前記受け部は、前記偏心軸から外方に突出する第1脚部を介して装備され、
    前記回転軸には、前記偏心軸の前記相対回転時に伴う前記第1脚部の相対回転を許容する第1切欠部が設けられている
    ことを特徴とする、輪転印刷機用ウェブ処理装置。
  2. 前記回転軸には、前記刃又は前記受け部に対するバランサウェイトが、前記偏心軸から外方に突出する第2脚部を介して装備され、
    前記回転軸には、前記偏心軸の前記相対回転時に伴う前記第2脚部の相対回転を許容する第2切欠部が設けられている
    ことを特徴とする、請求項記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置。
  3. 前記径方向位置変更手段により、前記回転軸の軸心に対する前記刃先又は前記受け面の径方向位置が変更されても、前記バランサウェイトと前記刃又は前記受け部と前記偏心軸と前記回転軸とを含んだ前記第1胴又は前記第2胴の回転重心が、その回転中心と常に一致するように各部の重量バランスが設定されている
    ことを特徴とする、請求項記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置。
  4. 前記偏心軸を前記回転軸に対して所定の相対回転位置で固定する相対位置固定手段がそなえられている
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置。
  5. 前記回転軸を支持する軸受と、該軸受を偏心して支持する軸受支持部材とをそなえ、前記軸心位置変更手段は、前記軸受支持部材の回転位置を変更させることで、前記軸受の軸心位置を変更するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置。
  6. 前記軸受支持部材の回転位置を変更するアクチュエータと、前記軸受支持部材を所定の回転位置で固定する軸受支持部材固定手段とをそなえている
    ことを特徴とする、請求項記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置。
  7. 前記第1胴又は前記第2胴の回転中心と同上に配置された第1ギヤと、
    前記偏心軸に固設された第2ギヤと、
    前記回転軸に回転自在に支持されて、前記第1ギヤ及び前記第2ギヤの双方に噛合する中間ギヤと、
    前記軸心位置変更時に前記第1ギヤに回転力を入力して前記中間ギヤ及び前記第2ギヤを介して前記回転軸と前記偏心軸との相対位相を変更するモータとをそなえている
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置。
  8. 輪転印刷機における印刷装置の下流に設けられ、該印刷装置から給送されるウェブを切断する切断装置と、該切断装置の下流に設けられ、前記切断装置により切断されたシートを処理する処理装置とをそなえた折機であって、
    前記切断装置として、請求項1〜の何れか1項に記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置をそなえている
    ことを特徴とする、輪転印刷機用折機。
  9. 前記処理装置には、前記シートを処理する回転胴が備えられ、
    前記切断装置は、前記径方向位置変更手段による前記刃先又は前記受け面の径方向位置の変更と、前記軸心位置変更手段による前記回転軸の軸心位置の変更とによって前記ウェブの切断長さの変更に対応可能に構成され、
    前記処理装置は、前記回転胴の回転速度の変更により前記ウェブの切断長さの変更に対応可能に構成され、
    前記切断装置から前記処理装置に至る前記シートの搬送経路には、前記シートの搬送途上で、前記シートの搬送速度を、前記切断装置に同期した速度から前記処理装置に同期した速度に変更する可変速搬送装置が備えられている
    ことを特徴とする、請求項記載の輪転印刷機用折機。
  10. 請求項又は記載の輪転印刷機用折機を備え、印刷したウェブの切断長さを変更して切断可能に構成されている
    ことを特徴とする、バリアブルカットオフ輪転印刷機。
  11. 輪転印刷機において、請求項1記載の輪転印刷機用ウェブ処理装置をそなえ、
    前記径方向位置変更手段による前記径方向位置の変更と、前記軸心位置変更手段による前記軸心位置の変更とを行って、前記胴の周速度を変更する
    ことを特徴とする、輪転印刷機の胴の周速度変更方法。
  12. 記回転軸を支持する軸受と、該軸受を偏心して支持する軸受支持部材とをそなえ、
    前記軸心位置変更手段は、前記軸受支持部材の回転位置を変更させることで、前記軸受の軸心位置を変更するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項11記載の輪転印刷機の胴の周速度変更方法。
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