JP4698991B2 - ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物、その製造方法及びピリジルメチルアミン化合物の製造方法 - Google Patents

ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物、その製造方法及びピリジルメチルアミン化合物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4698991B2
JP4698991B2 JP2004267127A JP2004267127A JP4698991B2 JP 4698991 B2 JP4698991 B2 JP 4698991B2 JP 2004267127 A JP2004267127 A JP 2004267127A JP 2004267127 A JP2004267127 A JP 2004267127A JP 4698991 B2 JP4698991 B2 JP 4698991B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
halogen atom
alkoxy
substituent selected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004267127A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006083075A (ja
Inventor
泰史 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soda Co Ltd filed Critical Nippon Soda Co Ltd
Priority to JP2004267127A priority Critical patent/JP4698991B2/ja
Publication of JP2006083075A publication Critical patent/JP2006083075A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4698991B2 publication Critical patent/JP4698991B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、農薬・医薬の製造中間体等として有用なピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物、並びにピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物及びピリジルメチルアミン化合物を簡便にかつ収率よく製造する方法に関する。
2−クロロ−5−ピリジルメチルカルバミン酸エステル等のピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物は、農薬の製造原料である(2−クロロ−5−ピリジル)メチルアミン等のピリジルメチルアミン化合物の製造中間体として有用である(特許文献1、2)。
従来、ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の製造方法としては、3−(クロロメチル)ピリジンを、水素化ナトリウム及びヨウ化カリウム又はヨウ化ナトリウム存在下で、カルバミン酸エステルと反応させる製造方法等が知られている(特許文献3、4)。しかしながら、この方法は目的とする3−ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の収率が極めて低く、実用性に乏しいものであった。
特開平9−132565号公報 特開平9−194461号公報 EP0609625A1号公報 WO02/083143号公報
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物及びピリジルメチルアミン化合物を、簡便にかつ収率よく製造する方法、並びに新規なピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、2−クロロ−5−ピリジルメチルイソシアネートなどのピリジルメチルイソシアネート化合物とアルコールとを反応させることによって2−クロロ−5−ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を製造する方法を案出した。ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を簡便にかつ収率よく製造することができれば、結果としてピリジルメチルアミン化合物を簡便にかつ収率よく製造することができると考えられる。
しかしながら、上記反応において、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の通常のアルコールを使用する場合には、生成したピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物が、ピリジルメチルイソシアネート化合物やアルコールとさらに反応して、目的とするピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を収率よく得ることができないことが分かった。
そこで、本発明者らは鋭意研究した結果、下記式(II)で示されるイソシアネート化合物と反応させるアルコールとして、下記式(III)で示されるアルコキシアルコール化合物を使用することにより、下記式(I)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物が収率よく得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
かくして、第1の本発明によれば、式(I)
Figure 0004698991
(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物が提供される。
第2の本発明によれば、式(II)
Figure 0004698991
(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表す。)で示されるイソシアネート化合物と、式(III)
Figure 0004698991
(式中、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示されるアルコキシアルコール化合物とを反応させることを特徴とする、式(I)
Figure 0004698991
(式中、X、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の製造方法が提供される。
第3の本発明によれば、式(IV)
Figure 0004698991
(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、Lはハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数1〜20のハロアルキルスルホニルオキシ基、又は置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基を表す。)で示されるピリジン化合物とシアン酸塩とを反応させることにより、式(II)
Figure 0004698991
(式中、Xは前記と同じ意味を表す。)で示されるイソシアネート化合物を得る工程と、前記式(II)で示されるイソシアネート化合物と、式(III)
Figure 0004698991
(式中、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示されるアルコキシアルコール化合物とを反応させる工程とを有する、式(I)
Figure 0004698991
(式中、X、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の製造方法が提供される。
第3の本発明の製造方法においては、前記式(IV)で示されるピリジン化合物とシアン酸塩とを、相間移動触媒の存在下に反応させることが好ましい。
第4の本発明によれば、式(IV)
Figure 0004698991
(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、Lはハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数1〜20のハロアルキルスルホニルオキシ基、又は置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基を表す。)で示されるピリジン化合物を、シアン酸塩及び式(III)
Figure 0004698991
(式中、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示されるアルコキシアルコール化合物と反応させることを特徴とする、式(I)
Figure 0004698991
(式中、X、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の製造方法が提供される。
第4の本発明の製造方法においては、前記式(IV)で示されるピリジン化合物を、シアン酸塩及び前記式(III)で示されるアルコキシアルコール化合物と、相間移動触媒の存在下に反応させることが好ましい。
第5の本発明によれば、式(I)
Figure 0004698991
(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を加水分解する工程を有することを特徴とする、式(V)
Figure 0004698991
(式中、Xは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリジルメチルアミン化合物の製造方法が提供される。
第6の本発明によれば、式(IV)
Figure 0004698991
(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、Lはハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数1〜20のハロアルキルスルホニルオキシ基、又は置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基を表す。)で示されるピリジン化合物を、シアン酸塩及び式(III)
Figure 0004698991
(式中、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示されるアルコキシアルコール化合物と反応させることにより、式(I)
Figure 0004698991
(式中、X、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を得る工程(I)と、前記式(I)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を加水分解する工程(II)とを有する、式(V)
Figure 0004698991
(式中、Xは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリジルメチルアミン化合物の製造方法が提供される。
第6の本発明の製造方法においては、工程(I)の反応を、相間移動触媒の存在下に行うことが好ましい。
本発明によれば、農薬・医薬の製造中間体等として有用な、前記式(I)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物が提供される。
本発明の製造方法によれば、前記式(I)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物及び前記式(V)で示されるピリジルメチルアミン化合物を、簡便にかつ収率よく製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
1)式(I)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物
第1の本発明は、前記式(I)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物(以下、「エステル化合物(I)」ということがある。)である。
前記式(I)中、Xは水素原子;又はフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;を表す。なかでも、ハロゲン原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。
〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
前記置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
前記置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
前記置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基の置換基としては、ニトロ基;シアノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等のアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;フェニル基、4−クロロフェニル基、2−メチルフェニル基等の置換基を有していてもよいフェニル基;等が挙げられる。また、前記アリール基の置換基としては、前記炭素数1〜20のアルキル基の置換基として列記したもののほか、メチル基、エチル基等のアルキル基等が挙げられる。これらの置換基の置換位置は特に制限されず、また、同一若しくは相異なる2個以上の置換基が結合していてもよい。
これらの中でも、R〜Rとしては、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、及び置換基を有していてもよいアリール基の具体例としては、前記R〜Rの置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、及び置換基を有していてもよいアリール基として例示したものと同様のものが挙げられる。これらの中でも、Rとしては、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。
エステル化合物(I)の好ましい具体例としては、[(ピリジン−3−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシエチル)、[(ピリジン−3−イル)メチル]カルバミン酸(2’−エトキシエチル)、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシエチル)、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−エトキシエチル)、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−プロポキシエチル)、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−ブトキシエチル)、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシ−1’−メチルエチル)、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−エトキシ−1’−メチルエチル)、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−プロポキシ−1’−メチルエチル)、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−ブトキシ−1’−メチルエチル)等が挙げられる。
本発明のエステル化合物(I)は、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]アミン等のピリジルメチルアミン化合物の製造中間体として有用である。
2)エステル化合物(I)の製造方法
本発明のエステル化合物(I)は、前記式(II)で示されるイソシアネート化合物(以下「イソシアネート化合物(II)」ということがある。)と、前記式(III)で示されるアルコキシアルコール化合物(以下、「アルコール化合物(III)」ということがある。)とを反応させることにより製造することができる。
(1)イソシアネート化合物(II)
イソシアネート化合物(II)は前記式(II)で示される化合物である。
前記式(II)中、Xは前記と同じ意味を表す。
イソシアネート化合物(II)は、前記式(IV)で示されるピリジン化合物(以下、「ピリジン化合物(IV)」ということがある。)とシアン酸塩とを反応させることにより、製造することができる。
(ピリジン化合物(IV))
前記式(IV)中、Xは前記と同じ意味を表す。
Lは、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数1〜20のハロアルキルスルホニルオキシ基、置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基を表す。
前記Lのハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
前記炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基としては、例えば、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、n−プロピルスルホニルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のハロアルキルスルホニルオキシ基としては、例えば、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基等が挙げられる。
前記置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基の置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;ニトロ基;等が挙げられる。また、フェニルスルホニルオキシ基は、同一又は相異なる2個以上の置換基をベンゼン環の任意の位置に有していてもよい。
前記置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基の具体例としては、フェニルスルホニルオキシ基、4−メチルフェニルスルホニルオキシ基等が挙げられる。
ピリジン化合物(IV)は、例えば、2−ハロゲノ−5−メチルピリジンをハロゲン化する方法(特開平5−230024号公報)や、2−ハロゲノ−5−ヒドロキシメチルピリジンとアルキルスルホニルハライド化合物又はアリールスルホニルハライド化合物とを、塩基の存在下に反応させる方法等により製造することができる。
ピリジン化合物(IV)の具体例としては、3−(フルオロメチル)ピリジン、3−(クロロメチル)ピリジン、3−(ブロモメチル)ピリジン、[(ピリジン−3−イル)メチル]メチルスルホネート、[(ピリジン−3−イル)メチル]エチルスルホネート、[(ピリジン−3−イル)メチル]n−プロピルスルホネート、[(ピリジン−3−イル)メチル]フェニルスルホネート、2−フルオロ−5−(フルオロメチル)ピリジン、5−クロロメチル−2−フルオロピリジン、5−ブロモメチル−2−フルオロピリジン、[(2−フルオロピリジン−5−イル)メチル]メチルスルホネート、[(2−フルオロピリジン−5−イル)メチル]エチルスルホネート、(2−フルオロピリジン−5−イル)n−プロピルスルホネート、[(2−フルオロピリジン−5−イル)メチル]フェニルスルホネート、2−クロロ−5−(フルオロメチル)ピリジン、2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン、5−ブロモメチル−2−クロロピリジン、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]メチルスルホネート、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]エチルスルホネート、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]n−プロピルスルホネート、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]フェニルスルホネート、2−ブロモ−5−(フルオロメチル)ピリジン、2−ブロモ−5−(クロロメチル)ピリジン、2−ブロモ−5−(ブロモメチル)ピリジン、[(2−ブロモピリジン−5−イル)メチル]メチルスルホネート、[(2−ブロモピリジン−5−イル)メチル]エチルスルホネート、[(2−ブロモピリジン−5−イル)メチル]n−プロピルスルホネート、[(2−ブロモピリジン−5−イル)メチル]フェニルスルホネート等が挙げられる。
これらの中でも、ピリジン化合物(IV)としては、Lがハロゲン原子である化合物が好ましく、Lが塩素原子である化合物がより好ましく、2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジンが特に好ましい。
(シアン酸塩)
用いるシアン酸塩としては特に制限はなく、例えば、シアン酸ナトリウム、シアン酸カリウム等のアルカリ金属塩;シアン酸マグネシウム、シアン酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩;等が挙げられる。
シアン酸塩は、市販されているものをそのまま用いることができるが、シアン化物を酸化マンガン(IV)、酸化鉛(IV)等の酸化剤で酸化する方法等により製造したものを用いることもできる。
シアン酸塩の使用量は、通常ピリジン化合物(IV)1モルに対して1モル〜10モル、好ましくは1モル〜5モルである。
(ピリジン化合物(IV)とシアン酸塩との反応)
ピリジン化合物(IV)とシアン酸塩との反応は、通常有機溶媒中で行われる。用いる有機溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限されず、脂肪族炭化水素系溶媒、脂環式炭化水素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒等の非極性溶媒;ケトン系溶媒、エーテル系溶媒等の極性溶媒;のいずれも使用することができる。
脂肪族炭化水素系溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等を、脂環式炭化水素系溶媒としては、シクロペンタン、シクロヘキサン等を、芳香族炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等を、ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等を、エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等を、それぞれ例示することができる。これらの溶媒は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、収率よく目的物が得られることや取り扱い性に優れることなどの理由から、非極性溶媒の使用が好ましく、芳香族炭化水素系溶媒の使用がより好ましい。
反応温度は、通常、室温から用いる溶媒の沸点までの温度範囲、好ましくは100〜120℃である。反応時間は、通常数分から数日間、好ましくは1〜24時間である。反応の終了は、例えば、反応液をサンプリングして、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の公知の分析手段によって確認することができる。
本発明においては、ピリジン化合物(IV)とシアン酸塩とを相間移動触媒の存在下に反応させることが好ましい。
相間移動触媒の存在下に、ピリジン化合物(IV)とシアン酸塩とを反応させることにより、これらの化合物の反応性が高められ、収率よくイソシアネート化合物(II)を得ることができる。
本発明に用いる相間移動触媒としては特に制限されず、例えば、4級アンモニウム塩;テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリメチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリメチルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩等の4級ホスホニウム塩;12−クラウン−4、18−クラウン−6、ベンゾ−18−クラウン−6等の大環状ポリエーテル類;等が挙げられる。これらの中でも、より収率よく目的物を得ることができることから、4級アンモニウム塩の使用が好ましい。
4級アンモニウム塩の具体例としては、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラn−プロピルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリプロピルアンモニウムクロライド等の塩化物;テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラn−プロピルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリプロピルアンモニウムブロマイド等の臭化物;テトラメチルアンモニウムアイオダイド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、テトラn−プロピルアンモニウムアイオダイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、ベンジルトリエチルアンモニウムアイオダイド、ベンジルトリプロピルアンモニウムアイオダイド等のヨウ化物;等が挙げられる。
相間移動触媒の使用量は、ピリジン化合物(IV)1モルに対して、通常0.005〜0.5モル、好ましくは0.01〜0.25モルである。この範囲で相間移動触媒を用いることにより、収率よくイソシアネート化合物(II)を得ることができる。
本発明においては、前記のようにして得られたイソシアネート化合物(II)を単離することなく、そのまま次の反応に用いることができる。
(2)アルコール化合物(III)
アルコール化合物(III)は前記式(III)で示される化合物である。
前記式(III)中、R〜Rは、前記と同じ意味を表す。
アルコール化合物(III)は、市販されているものをそのまま用いることができるが、例えば、エチレンクロロヒドリン等のアルキル基がハロゲン化されたアルコールとナトリウムアルコキシドとを反応させる方法等により製造したものを用いることもできる。
アルコール化合物(III)の好ましい具体例としては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−メトキシ−1−メチルエタノール、2−エトキシ−1−メチルエタノール、1−メチル−2−プロポキシエタノール、2−ブトキシ−1−メチルエタノール、1−エチル−2−メトキシエタノール、2−メトキシ−1−エチルエタノール、1−エチル−2−プロポキシエタノール、2−ブトキシ−1−エチルエタノール等が挙げられる。
アルコール化合物(III)の使用量は、イソシアネート化合物(II)1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜5モルである。また、アルコール化合物(III)を反応溶媒として用いる場合には、イソシアネート化合物(II)1モルに対して、通常1〜100モルである。
(3)反応方法
イソシアネート化合物(II)とアルコール化合物(III)の反応は、通常有機溶媒中で行われる。また、用いるアルコール化合物(III)が液体の場合は、そのものを反応溶媒とすることもできる。
用いる有機溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限されず、ピリジン化合物(IV)とシアン酸塩との反応に用いる有機溶媒として列記したものと同じものが挙げられる。それらの中でも、収率よく目的物が得られることや取り扱い性に優れることなどの理由から、非極性溶媒の使用が好ましく、芳香族炭化水素系溶媒の使用がより好ましい。
反応温度は、通常、室温から用いる溶媒の沸点までの温度範囲、好ましくは40℃から溶媒の沸点までの温度範囲である。反応時間は、通常数分から数日間、好ましくは1〜24時間である。反応の終了は、例えば、反応液をサンプリングして、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の公知の分析手段によって確認することができる。
また本発明においては、ピリジン化合物(IV)を、シアン酸塩及びアルコール化合物(III)と反応させることにより、一挙にエステル化合物(I)を得ることもできる。すなわち、ピリジン化合物(IV)とシアン酸塩及びアルコール化合物(III)の混合物を所定温度で攪拌することにより、反応系内においてイソシアネート化合物(II)が生成し、このものがさらにアルコール化合物(III)と反応して、目的とするエステル化合物(I)を得ることができる。
アルコール化合物(III)の使用量はピリジン化合物(IV)1モルに対し、通常1〜10モル、好ましくは1〜5モルである。また、アルコール化合物(III)を反応溶媒として用いる場合には、ピリジン化合物(IV)1モルに対して、通常1〜100モルである。また、用いる溶媒、反応温度、反応時間、反応終了の確認方法等は前記と同様である。
さらに、この場合においては、相間移動触媒の存在下に反応を行うのが好ましい。用いる相間移動触媒としては、前記ピリジン化合物(IV)とシアン酸塩を反応させてイソシアネート化合物(II)を得る際に用いることができる相間移動触媒として列記したものと同様のものが挙げられる。
反応終了後、通常の後処理操作により、目的とするエステル化合物(I)を単離することができる。
得られるエステル化合物(I)の構造は、H−NMR、13C−NMR、IRスペクトル、マススペクトル、元素分析等の公知の分析手段により確認することができる。
3)式(V)で示されるピリジルメチルアミン化合物の製造方法
本発明のアミン化合物(V)は、ピリジン化合物(IV)を、シアン酸塩及びアルコキシアルコール化合物(III)と反応させることにより、エステル化合物(I)を得る工程(I)と、得られたエステル化合物(I)を加水分解する工程(II)により製造することができる。
工程(I)
工程(I)は、ピリジン化合物(IV)をシアン酸塩及びアルコキシアルコール化合物(III)と反応させることにより、エステル化合物(I)を得る工程である。工程(I)は、前記エステル化合物(I)の製造方法と同様にして行うことができる。
本発明においては、工程(I)の反応終了後、反応液からエステル化合物(I)を単離し、単離したエステル化合物(I)を次の工程(II)に用いることができるが、工程(I)で得られた反応液からエステル化合物(I)を単離することなく、溶液の状態で次の工程(II)の反応に供することもできる。
工程(II)
工程(II)は、エステル化合物(I)を加水分解することにより、アミン化合物(V)を得る工程である。
エステル化合物(I)の加水分解は、通常、酸性又は塩基性の水溶液中で行うことができるが、収率よく目的物が得られる点から、酸性水溶液中で行うのが好ましい。
用いる酸は特に制限されず、例えば、硫酸、塩酸、燐酸等の無機酸;酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸;等が挙げられる。
酸の使用量は、エステル化合物(I)1モルに対して、通常1〜100モル、好ましくは1〜20モルである。
加水分解する温度は、通常0℃から還流温度、好ましくは40℃から還流温度である。反応時間は、通常1時間から数日間、好ましくは10〜24時間である。
反応の終了は、例えば、反応液をサンプリングして、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の公知の分析手段によって確認することができる。
反応終了後は通常の後処理操作を行い、蒸留法、カラムクロマトグラフィー等の公知の精製手段により、目的とするアミン化合物(V)を単離することができる。
得られるアミン化合物(V)の構造は、H−NMRスペクトル、13C−NMRスペクトル、IRスペクトル、マススペクトル、元素分析等の公知の分析手段により確認することができる。
本発明によれば、アミン化合物(V)を簡便にかつ収率よく製造することができる。
本発明の製造方法により得られるアミン化合物(V)は、農薬・医薬の製造中間体、例えば、イミダクロプリド、ニテンピラム、アセタミプリド等のクロロニコチル系農園芸用殺虫剤の活性成分の製造中間体として有用である。
次に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、反応生成物の分析は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC、LC−10A型、(株)島津製作所製)を用いて行った。
(実施例1)[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシエチル)(I−1)の製造
Figure 0004698991
シアン酸カリウム0.49g(6mmol)と2−メトキシエタノール(5ml)の混合物に、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド0.12g(0.5mmol)及び2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン(IV−1)0.81g(5mmol)を室温で順次加えた後、95〜100℃で7時間加熱した。反応液を室温に戻して減圧濃縮し、得られた混合物に酢酸エチルと水を加えて、有機層を分取した。有機層を水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液をさらに減圧濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)により分離精製を行い、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシエチル)(I−1)0.72gを油状物として得た(収率59%)。
得られた[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシエチル)(I−1)のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMR(CDCl,δppm);3.37(s,3H),3.58(t,2H),4.27(t,2H),4.35(d,2H),5.75(brs,1H),7.28(d,1H),7.63(dd,1H),8.31(brs,1H)
(比較例1)[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸イソプロピル(VI)の製造
Figure 0004698991
シアン酸カリウム0.97g(12mmol)と2−プロパノール(10ml)の混合物に、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド0.23g(1mmol)及び2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン(IV−1)1.62g(10mmol)を室温で順次加え、全容を95〜100℃で14時間加熱した。実施例1と同様にして後処理、分離精製を行い、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸イソプロピル(VI)0.11gを得た(収率4.8%)。
得られた[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸イソプロピル(VI)のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMR(CDCl,δppm);1.23(d,6H),4.34(bs,2H),4.93(m,1H),5.26(bs,1H),7.30(d,1H),7.63(d,1H),8.31(s,1H)
(実施例2)[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−エトキシエチル)(I−2)の製造
Figure 0004698991
シアン酸ナトリウム0.49g(7.5mmol)とトルエン(5ml)の混合物に、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド60mg(0.25mmol)、2−エトキシエタノール0.75ml(7.8mmol)及び2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン(IV−1)0.81g(5mmol)を室温で順次加えた後95〜100℃で7時間加熱した。反応液を水で3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、純度81.4%(HPLC)の[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−エトキシエチル)(I−2)1.26gを油状物として得た(収率79%)。
得られた[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−エトキシエチル)(I−2)のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMRデータ(CDCl,δppm);1.20(t,3H),3.53(q,2H),3.65(t,2H),4.27(t,2H),4.35(d,2H),5.45(brs,1H),7.28(d,1H),7.63(dd,1H),8.31(brs,1H)
(実施例3)[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシ−1’−メチルエチル)(I−3)の製造方法
Figure 0004698991
2−エトキシエタノールに代えて、1−メトキシ−2−プロパノールを用いた以外は実施例2と同様にして、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシ−1’−メチルエチル)(I−3)1.58gを得た(収率61%)。
得られた[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシ−1’−メチルエチル)(I−3)のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMRデータ(CDCl,δppm);1.26(d,3H),3.37(s,3H),3.43,(bs,2H),4.35(d,2H),5.19(bs,IH),7.28(d,1H),7.63(dd,1H),8.31(brs,1H)
(比較例2)[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸イソプロピル(VI)の製造
Figure 0004698991
シアン酸ナトリウム0.49g(7.5mmol)とトルエン(5ml)の混合物に、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド60mg(0.25mmol)、2−プロパノール0.5ml(6.4mmol)及び2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン(IV−1)0.81g(5mmol)を室温で順次加えた後、95〜100℃で7時間加熱した。HPLCによる分析(HPLC面積百分率法)の結果、[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸イソプロピル(VI)が収率4.0%で得られたことを確認できた。
(実施例4)(2−クロロピリジン−5−イル)メチルアミン(V−1)の製造
Figure 0004698991
[(2−クロロピリジン−5−イル)メチル]カルバミン酸(2’−メトキシ−1’−メチルエチル)(I−3)1.29g(5mmol)に9N塩酸5mlを加え、100〜105℃で16時間加熱した。反応液にクロロホルムを加えた後、水層を分取し、ここに28%水酸化ナトリウムを加えてアルカリ性とした。クロロホルムで抽出後濃縮して、(2−クロロピリジン−5−イル)メチルアミン(V−1)0.59gを白色固体として得た(収率83%)。
得られた(2−クロロピリジン−5−イル)メチルアミン(V−1)のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMR(CDCl,δppm);1.46(bs,2H),3.94(s,2H),7.30(d,1H),7.68(d,1H),8.34(s,1H)

Claims (9)

  1. 式(I)
    Figure 0004698991
    (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、
    〜Rはそれぞれ独立して、水素原子;ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表し、
    は、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表す。)
    で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物。
  2. 式(II)
    Figure 0004698991
    (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表す。)
    で示されるイソシアネート化合物と、式(III)
    Figure 0004698991
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子;ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表し、
    は、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表す。)
    で示されるアルコキシアルコール化合物とを反応させることを特徴とする、式(I)
    Figure 0004698991
    (式中、X、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の製造方法。
  3. 式(IV)
    Figure 0004698991
    (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、Lはハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基;炭素数1〜20のハロアルキルスルホニルオキシ基;又は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基およびニトロ基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基;を表す。)
    で示されるピリジン化合物とシアン酸塩とを反応させることにより、式(II)
    Figure 0004698991
    (式中、Xは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるイソシアネート化合物を得る工程と、前記式(II)で示されるイソシアネート化合物と、式(III)
    Figure 0004698991
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子;ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表し、
    は、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表す。)
    で示されるアルコキシアルコール化合物
    とを反応させる工程を有する、式(I)
    Figure 0004698991
    (式中、X、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の製造方法。
  4. 前記式(IV)で示されるピリジン化合物とシアン酸塩とを、相間移動触媒の存在下に反応させることを特徴とする請求項3に記載のピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の製造方法。
  5. 式(IV)
    Figure 0004698991
    (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、Lはハロゲン原子;炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基;炭素数1〜20のハロアルキルスルホニルオキシ基;又は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基およびニトロ基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基;を表す。)
    で示されるピリジン化合物を、シアン酸塩及び式(III)
    Figure 0004698991
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子;ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表し、
    は、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表す。)
    で示されるアルコキシアルコール化合物と反応させることを特徴とする、式(I)
    Figure 0004698991
    (式中、X、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の製造方法。
  6. 前記式(IV)で示されるピリジン化合物を、シアン酸塩及び前記式(III)で示されるアルコキシアルコール化合物と、相間移動触媒の存在下に反応させることを特徴とする請求項5に記載のピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物の製造方法。
  7. 式(I)
    Figure 0004698991
    (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子;ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表し、
    は、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表す。)
    で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を加水分解する工程を有することを特徴とする、式(V)
    Figure 0004698991
    (式中、Xは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるピリジルメチルアミン化合物の製造方法。
  8. 式(IV)
    Figure 0004698991
    (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を表し、Lは、ハロゲン原子;炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基;炭素数1〜20のハロアルキルスルホニルオキシ基;又は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基およびニトロ基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基;を表す。)
    で示されるピリジン化合物を、シアン酸塩及び式(III)
    Figure 0004698991
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子;ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表し、
    は、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;又は、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基;を表す。)
    で示されるアルコキシアルコール化合物と反応させることにより、式(I)
    Figure 0004698991
    (式中、X、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を得る工程(I)と、前記式(I)で示されるピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物を加水分解する工程(II)とを有する、式(V)
    Figure 0004698991
    (式中、Xは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるピリジルメチルアミン化合物の製造方法。
  9. 工程(I)の反応を、相間移動触媒の存在下に行うことを特徴とする請求項8に記載のピリジルメチルアミン化合物の製造方法。
JP2004267127A 2004-09-14 2004-09-14 ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物、その製造方法及びピリジルメチルアミン化合物の製造方法 Expired - Fee Related JP4698991B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004267127A JP4698991B2 (ja) 2004-09-14 2004-09-14 ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物、その製造方法及びピリジルメチルアミン化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004267127A JP4698991B2 (ja) 2004-09-14 2004-09-14 ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物、その製造方法及びピリジルメチルアミン化合物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006083075A JP2006083075A (ja) 2006-03-30
JP4698991B2 true JP4698991B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=36161882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004267127A Expired - Fee Related JP4698991B2 (ja) 2004-09-14 2004-09-14 ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物、その製造方法及びピリジルメチルアミン化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4698991B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007326841A (ja) * 2006-05-10 2007-12-20 Shin Etsu Chem Co Ltd イソシアネート基含有シロキサン化合物の製造方法
JP2008074804A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Shin Etsu Chem Co Ltd イソシアネート基含有シラン化合物の製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0609625A1 (en) * 1992-12-22 1994-08-10 Eli Lilly And Company Inhibitors of HIV protease useful for the treatment of AIDS
JPH09132565A (ja) * 1995-09-08 1997-05-20 Nippon Soda Co Ltd 3−(置換アミノメチル)−6−クロロピリジン及びその製造方法
JPH09194461A (ja) * 1995-11-15 1997-07-29 Nippon Soda Co Ltd 3−(アミノメチル)−6−クロロピリジン類の製造方法
WO2002083143A1 (en) * 2000-12-11 2002-10-24 Tularik Inc. Cxcr3 antagonists

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0609625A1 (en) * 1992-12-22 1994-08-10 Eli Lilly And Company Inhibitors of HIV protease useful for the treatment of AIDS
JPH09132565A (ja) * 1995-09-08 1997-05-20 Nippon Soda Co Ltd 3−(置換アミノメチル)−6−クロロピリジン及びその製造方法
JPH09194461A (ja) * 1995-11-15 1997-07-29 Nippon Soda Co Ltd 3−(アミノメチル)−6−クロロピリジン類の製造方法
WO2002083143A1 (en) * 2000-12-11 2002-10-24 Tularik Inc. Cxcr3 antagonists

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006083075A (ja) 2006-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5848757B2 (ja) 2,2−ジフルオロエチル−1−ハロエタン類を用いてアルキル化することによる2,2−ジフルオロエチルアミン誘導体の調製方法
KR20100014384A (ko) 특정 치환된 술필이민의 살충성 술폭시민으로의 산화 방법
KR101653025B1 (ko) 2-아미노-4-트리플루오로메틸피리딘류의 제조 방법
JP4698991B2 (ja) ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物、その製造方法及びピリジルメチルアミン化合物の製造方法
JP5008404B2 (ja) メチレンジスルホネート化合物の製造方法
WO2011078296A1 (ja) 2-クロロ-3-トリフルオロメチルピリジンの製造方法
JP4721214B2 (ja) ピリジルメチルカルバミン酸エステル化合物及びピリジルメチルアミン化合物の製造方法
AU2006240772B2 (en) Method for producing nicotinic acid derivative or salt thereof
JPS60218378A (ja) フルオロアルコキシアミノピリミジンの製造方法
JP2007291010A (ja) 光学活性2−メチルエピハロヒドリン等の製造法
JP4963970B2 (ja) メチレンジスルホネート化合物の製造方法
US9212152B2 (en) Process for the preparation of N-hydroxy-1-(1-alkyl-1H-tetrazol-5-yl)-1-phenylmethanimine derivatives
EP2650282B1 (en) Process for producing substituted methylamine compound and triazine derivative
EP2835371B1 (en) Industrial method for manufacturing high-purity methiozoline
WO2007074686A1 (ja) 光学活性n-(3-ハロ-2-ヒドロキシプロピル)フタルイミドの製造法
WO2007132990A1 (en) Process for the preparation of chiral glycidylphthalimide in highly optical purity
JP3981996B2 (ja) ケトオキサゾリジノン及び該化合物からのアミドインダノールの製造法
JPWO2002076958A1 (ja) 5−置換オキサゾール化合物および5−置換イミダゾール化合物の製造方法
JP4432376B2 (ja) フェノキシ基で置換された2−ピリドン化合物の製造法
US20230322658A1 (en) Process for the preparation of a key intermediate of siponimod
KR100665794B1 (ko) 4-(4-플루오르페닐)-2-이소부티릴-3-페닐-4-옥소-n-페닐-부틸아미드의 신규한 제조방법
JP4862994B2 (ja) 2−(2−ヒドロキシエトキシ)イソインドリン−1,3−ジオン化合物の選択的製造方法
WO2007005454A2 (en) Improved process for preparing insecticidal (disubstitutedpropenyl) phenylalkyl substituted heterocycles
WO2007005455A2 (en) Improved process for preparing (disubstitutedpropenyl) phenylalkyl substituted heterocycles
JPH09132565A (ja) 3−(置換アミノメチル)−6−クロロピリジン及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4698991

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees