JP4697284B2 - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

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本発明は、排気ガス浄化用触媒に関する。
ディーゼルエンジンや希薄燃焼式ガソリンエンジンから排出される排気ガス中には、比較的多くのNOx(窒素酸化物)が含まれている。このNOxを浄化するために、酸素過剰雰囲気(排気ガスの空燃比がリーンであるとき)においてNOxを吸蔵し、雰囲気の酸素濃度が下がったとき(理論空燃比近傍あるいは理論空燃比よりもリッチになったとき)に吸蔵していたNOxを放出し、排気ガス中のHC(炭化水素)等の還元剤成分によって還元浄化するようにした、所謂リーンNOxトラップ触媒が利用されている。
上記リーンNOxトラップ触媒は、一般には、Pt、Rh等の触媒金属と、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類金属よりなるNOx吸蔵材と、Ce含有酸化物よりなる酸素吸蔵材とを組み合わせて構成されている。この場合、酸素吸蔵材は、NOx吸蔵材によるNOxの吸蔵を促進する働きをする。
すなわち、酸素吸蔵材は、酸素過剰雰囲気で酸素を吸蔵し、その酸素を雰囲気の酸素濃度が低下したときに活性酸素として放出する。この活性酸素によって、触媒金属によるHCやCOの酸化が促進され、その触媒反応熱によってNOx吸蔵材の温度が高まり、該NOx吸蔵材のNOx吸蔵性が高くなる。また、酸素吸蔵材は、酸素過剰雰囲気においても、Ceイオンの価数変化により、排気ガス中の酸素を取り込んで該酸素吸蔵材内の酸素と交換する酸素交換反応を起こす性質がある。その酸素交換反応によって放出される活性酸素は、排気ガス中のNOをNOx吸蔵材に吸蔵され易いNOに転化することに働く。
上記酸素吸蔵材としては、CeZr系複合酸化物、CePr系複合酸化物等が知られており、例えば特許文献1には、CeZrSr複合酸化物を含有する火花点火式エンジン用リーンNOx触媒について開示され、特許文献2には、CePr複合酸化物を含有するリーンNOxトラップ触媒について開示されている。
また、特許文献3には、空気から酸素を分離するための組成物として、V、Mn、Cu、Mo、W、Pt、Tl、Pb及びBiよりなる群から選択される少なくとも1種の表面ドープ剤を少量含有するCePr複合酸化物を開示する。但し、実施例として開示されている表面ドープ剤はAgであり、他のPt等の金属を表面ドープ剤とする具体例については開示がない。また、当文献には、当該CePr複合酸化物の酸素吸蔵放出性能についての開示もなく、また、そのCePr複合酸化物を排気ガス浄化に利用することについての開示もない。
特開2004−267843号公報 特開2003−245552号公報 特開昭50−73893号公報
ところで、ディーゼルエンジンや希薄燃焼式ガソリンエンジンの排気ガスは、定常運転状態では250℃〜400℃程度の低い温度になっており、このような低温度域でも高いNOx浄化率が得られることが求められている。また、エンジン始動から定常運転状態に至る間の排気ガス温度が更に低いときのNOx浄化率の向上も要望されている。また、エンジンとモータとを動力源として備えているハイブリッド自動車において、ディーゼルエンジンを採用する場合は、エンジンの運転と停止とが頻繁に繰り返されて、排気ガス温度は250℃以下になることが予想され、また、燃料として軽油にアルコールを添加した混合燃料が用いられる場合には、さらに排気ガス温度が低くなることが予想される。
すなわち、本発明の課題は、排気ガス温度が低いときの触媒のNOx浄化性能を高めることにある。
本発明は、上記課題を解決するために、触媒金属が固溶したCePr系複合酸化物を利用して排気ガス浄化用触媒を構成した。
すなわち、本発明は、担体上に形成された触媒層に、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンであるときに該排気ガス中のNOxを吸蔵し理論空燃比近傍あるいは理論空燃比よりもリッチであるときに該NOxを放出するNOx吸蔵材と、CePr系複合酸化物粒子とが含まれている排気ガス浄化用触媒において、
上記CePr系複合酸化物粒子は、CeとPrと触媒金属とが酸化物粒子を形成するように複合されてなり、且つ上記Ceの酸化物及び上記Prの酸化物各々の少なくとも一部が互いに固溶し、上記触媒金属が当該酸化物粒子に固溶したものであって、
上記CePr系複合酸化物粒子に固溶している触媒金属はPtであり、上記触媒層には、上記CePr系複合酸化物粒子に固溶しているPtの他に、Pt溶液が含浸されて担持されたPtが設けられていることを特徴とする。
ここに、上記CePr系複合酸化物粒子は、金属成分としてCeとPrとを組み合わせたから、高い酸素吸蔵放出性能が得られ、さらに、このCePr系複合酸化物に固溶しているPtが当該粒子の酸素の吸蔵放出を促進し、低温域においても、高い酸素吸蔵放出性能が得られる。また、上記CePr系複合酸化物粒子は、排気ガス中のNOxを吸着する働きを有する。
従って、排気ガスの温度が低いときであっても、酸素濃度が高い酸素過剰雰囲気(排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンであるとき)においては、上記CePr系複合酸化物粒子が先に述べた酸素交換反応によって活性酸素を放出し、排気ガス中のNOをNOに転化することにより、NOx吸蔵材のNOx吸蔵性を高める。一方、排気ガスの酸素濃度が低下したとき(理論空燃比近傍あるいは理論空燃比よりもリッチになったとき)は、上記CePr系複合酸化物粒子が放出する活性酸素によって排気ガス中のHCやCOの酸化が進み、触媒温度、すなわち、NOx吸蔵材の温度が高くなって、そのNOx吸蔵・放出性が高くなる。しかも、上記CePr系複合酸化物粒子は排気ガス中のNOxを吸着する働きを有するから、排気ガスの温度が低いときに排気ガス中のNOxが未浄化のまま排出されることが抑制される。
さらに、CePr系複合酸化物粒子上の含浸担持されたPtが、排気ガス中のNOをNOx吸蔵材に吸蔵され易いNO に転化すること、並びに排気ガス中のHCやCOを酸化浄化して触媒温度、ひいてはNOx吸蔵材温度を高め、そのNOx吸蔵性を高めることに働き、NOx浄化性能の向上に有利になる。
上記NOx吸蔵材については、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属の中から選ばれる少なくとも1種によって構成することができる。
上記CePr系複合酸化物粒子に固溶しているPtの一部は、該複合酸化物粒子の表面に分散して露出していることが好ましい。これにより、該複合酸化物粒子の酸素吸蔵放出性能が高くなるとともに、該複合酸化物粒子による排気ガス中のHCやCOの酸化、並びにNOのNOへの酸化に有利になる。
上記CePr系複合酸化物粒子の表面から2nm深さまでの表層領域における上記Ptの濃度が、該複合酸化物粒子全体での該Ptの平均濃度の2.5倍以下であることが好ましい。この表面Pt濃度比は2.0倍未満であることがより好ましく、更に1.8倍以下が好ましく、更に好ましいのは1.5倍以下である。
すなわち、従来の複合酸化物粒子は、触媒金属の多くが粒子表面に酸化物となって担持されており、そのため粒子表面の触媒金属濃度が高い。そのような酸化物として担持されている触媒金属は、酸素過剰雰囲気では、酸素を介してCe等に結合しているが、雰囲気の酸素濃度が低下すると、その結合が切れて凝集・シンタリングし易いと考えられている。従って、そのような複合酸化物では、高温の排気ガスに晒されると、粒子表面の触媒金属のシンタリングにより、当該複合酸化物では酸素吸蔵放出性能ないしは排気ガス浄化性能が大きく低下する。
これに対して、本発明において、粒子表層のPtの濃度が上述の如く粒子全体の平均濃度の2.5倍以下に抑えられている、ということは、粒子表面に酸化物として担持されているPt量が少ないこと、つまり、Ptの多くは上記複合酸化物粒子に固溶していることを意味する。従って、当該複合酸化物粒子が高温の排気ガスに晒されても、Ptの凝集・シンタリングを生じ難く、凝集・シンタリングするとしても、そのシンタリングの程度は低いことを意味する。つまり、粒子表面のPtがシンタリングしても、酸素吸蔵放出性能ないしは排気ガスの浄化に有効に働く活性点が大きく減少しないことになる。しかも、上記Ptの固溶により、上記複合酸化物粒子自体のシンタリングが抑制され、そのため、高温の排気ガスに晒されても、広い細孔容積が確保され、良好なガス拡散性が維持される。
上記CePr系複合酸化物粒子に固溶している固溶Pt量と、上記触媒層に含浸担持されたPt量との合計量中に占める上記固溶Pt量の割合(以下、これを「ドープ割合」という。)が20質量%以上60質量%以下であることが好ましい。
すなわち、実験によれば、上記ドープ割合によってNOx浄化率が異なり、該ドープ割合が20質量%以上60質量%以下であるときに、NOx浄化率が高くなる。より好ましいドープ割合は20質量%以上45質量%以下である。
上記担体には、Rhを担持した酸化物粒子を含有する触媒層が設けられ、該触媒層よりも下側に、上記NOx吸蔵材及びCePr系複合酸化物粒子を含有する触媒層が配置されていることが好ましい。
これにより、排気ガスの酸素濃度が高い酸素過剰雰囲気においては、NOx吸蔵材及びCePr系複合酸化物粒子を含有する下側の触媒層が主としてNOxを吸蔵してNOxの排出を抑制することに働く。そして、排気ガスの酸素濃度が低下したときには、上側の触媒層の酸化物粒子に担持されたRhが、排気ガス中のHCやCOを還元剤として、NOx吸蔵材から放出されるNOxの還元浄化に効果的な働きをする。
以上のように、本発明によれば、担体上に形成された触媒層にNOx吸蔵材とCePr系複合酸化物粒子とが含まれている排気ガス浄化用触媒において、CePr系複合酸化物粒子には触媒金属としてPtが固溶し、さらに上記触媒層には、上記CePr系複合酸化物粒子に固溶しているPtの他に、Pt溶液が含浸されて担持されたPtが設けられているから、CePr系複合酸化物の酸素吸蔵放出性能が高くなり、該CePr系複合酸化物から放出される活性酸素によって排気ガス中のNOxがNO に転化され、また、該CePr系複合酸化物粒子上の含浸担持されたPtによっても排気ガス中のNOがNO に転化されるため、NOx吸蔵材のNOx吸蔵性が高くなるとともに、CePr系複合酸化物がNOxを吸着することにより、排気ガスの温度が低いときであっても、NOxが未浄化の排出されることが抑制され、また、排気ガスの酸素濃度が低下したときの排気ガス中のHCやCOの酸化が進み易くなるから、その酸化反応熱を利用してNOx吸蔵材の温度を上げてNOx吸蔵・放出性を高めることができ、排気ガス浄化用触媒のNOx浄化性能の向上に有利になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1はディーゼルエンジンや希薄燃焼式ガソリンエンジンから排出される排気ガスを浄化する、特に排気ガス中のNOxを浄化する排気ガス浄化用触媒の構成を示す。同図において、1はハニカム担体のセル壁、2はセル壁1に形成された下触媒層、3は下触媒層2の上に積層された上触媒層である。ハニカム担体1はコージェライト等の耐熱性無機材料によって形成することができる。
好ましいのは、下触媒層2に触媒金属としてのPtを固溶(ドープ)したCePr系複合酸化物粒子及び活性アルミナ粒子を配置し、上触媒層3に触媒金属としてのRhを担持した活性アルミナ粒子を配置し、さらにこの上下の触媒層2,3にPt、Rh及びNOx吸蔵材成分を含浸させて担持させることである。この含浸担持は、Pt溶液、Rh溶液及びNOx吸蔵材溶液を触媒層2,3に含浸させて乾燥及び焼成をすることによって行なうことができる。NOx吸蔵材としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類金属を採用することができ、特にBa、Sr等のアルカリ土類金属が好ましい。
この場合、酸素過剰雰囲気では、下触媒層2の活性アルミナに担持されたPtは、排気ガス中のNOをNOx吸蔵材に吸蔵され易いNOに転化する。また、PtドープCePr系複合酸化物粉末は、酸素過剰雰囲気で酸素を吸蔵し、雰囲気の酸素濃度が低下すると、吸蔵していた酸素を活性酸素として放出するが、酸素過剰雰囲気においても、Ceイオンの価数変化により、排気ガス中の酸素を取り込んで当該複合酸化物粒子内の酸素と交換する酸素交換反応を起こす性質があり、その酸素交換反応によって放出される活性酸素が排気ガス中のNOのNOへの転化することに働く。排気ガスの酸素濃度が下がったときには、活性アルミナに担持されたPtは、上記複合酸化物粉末から放出される活性酸素によって排気ガス中のHCやCOを酸化し、その反応熱で触媒温度を高める一方、HCやCOを還元剤として、NOx吸蔵材から放出されるNOxを還元浄化する。また、上触媒層3の活性アルミナに担持されたRhは、雰囲気の酸素濃度が低下した状態において、HCやCOを還元剤とするNOxの還元浄化に効果的な働きをする。
本発明の重要な特徴は上記排気ガス浄化用触媒に、触媒金属をドープしたCePr系複合酸化物粒子を用いたことにある。以下、この点を中心に当該排気ガス浄化用触媒の特徴を説明する。
<PtドープCePr系複合酸化物粒子のTEM写真>
図2は本発明に係るPtドープCePr系複合酸化物粒子の、大気雰囲気において1000℃の温度に24時間加熱した後のTEM(透過型電子顕微鏡)写真である。この複合酸化物粒子は、触媒金属としてのPtが結晶格子又は原子間に配置されるように固溶したCePr系複合酸化物粒子であり、Ptを除く組成式は、Ce0.9Pr0.1である。また、該複合酸化物粒子のPtドープ量、すなわち、粒子全体のPt濃度(平均濃度)は0.5質量%である。同TEM写真の矢符は当該複合酸化物粒子の表面に分散して露出しているPt粒子を指しており、該Pt粒子の直径は3nm以下である。Ptドープ量は0.1質量%以上2.0質量%以下とすることが好ましい。
<PtドープCePr系複合酸化物粉末の製法>
Ceイオン、Prイオン、及びPtのヒドロキソ錯体を含む酸性溶液を調製する。Ce源としては硝酸セリウム(III)六水和物を、Pr源としては硝酸プラセオジム(III)六水和物を、Pt源(ヒドロキソ錯体)としてはヘキサヒドロキソ白金(IV)酸エタノールアミン溶液又はヘキサヒドロキソ白金(IV)酸硝酸溶液を、それぞれ採用することができる。これらCe源、Pr源及びPt源各々の所定量と水とを混合して原料溶液(酸性)とする。図3はヘキサヒドロキソ白金(IV)錯イオンの構造を示す。
上記原料溶液に塩基性溶液を添加混合して、当該複合酸化物粒子の前駆体であるCe、Pr及びPtの複合水酸化物の沈殿粒子を生成する。この場合、原料溶液を室温で約1時間攪拌した後、これに塩基性溶液として例えば濃度7%程度のアンモニア水を添加すればよい。苛性ソーダ水溶液など他の塩基性溶液を採用することもできる。
上記の粒子前駆体沈殿物を含む溶液を遠心分離器にかけて上澄み液を除去する。この上澄み液を除去した沈殿脱水物にさらにイオン交換水を加えて攪拌し再び遠心分離器にかける(脱水する)、という水洗・脱水操作を必要回数繰り返す。当該水洗・脱水操作により、余剰塩基性溶液が除去される。
上記沈殿脱水物を乾燥させた後、焼成し、粉砕する。乾燥は、例えば大気雰囲気において100℃〜250℃程度の温度に所定時間保持することによって行なうことができる。また、焼成は、例えば大気雰囲気において400℃〜600℃程度の温度に数時間保持することによって行なうことができる。
これにより、CeとPrとPtとが酸化物粒子を形成するように複合されてなり、Ce酸化物及びPr酸化物各々の少なくとも一部が互いに固溶し、Ptは上記酸化物粒子に固溶し、その一部が上記酸化物粒子表面に分散して露出している複合酸化物粒子が得られる。
<各種複合酸化物粒子表層のPt濃度>
以下に述べる実施例1〜4、比較例1の各複合酸化物粉末を調製し、各々の表層領域のPt濃度が粒子全体のPtの平均濃度の何倍になっているかを調べた。
−実施例1−
Pt源としてヘキサヒドロキソ白金(IV)酸エタノールアミン溶液を使用し、上述のPtドープCePr系複合酸化物粉末の製法に従って、実施例1に係る複合酸化物粉末を調製した。Ce/Prモル比は9/1とした。Pt源の仕込み量は粒子全体のPt濃度が0.5質量%となるように調整した。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「EthanolPtドープ Ce/Pr=9/1」又は「EthanolPtドープ Ce0.9Pr0.1」と記する。
−実施例2−
Ce/Prモル比を1/9とする他は実施例1と同じ条件及び方法で実施例2に係る複合酸化物粉末を調製した。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「EthanolPtドープ Ce/Pr=1/9」又は「EthanolPtドープ Ce0.1Pr0.9」と記する。
−実施例3−
Pt源として図4に示すジニトロジアミン白金(II)の硝酸溶液(通称;白金Pソルト)を使用し、他は実施例1と同じ条件及び方法で実施例3に係る複合酸化物粉末を調製した。ジニトロジアミン白金(II)の硝酸溶液Pt源とする場合、アンモニア等の塩基性溶液を添加しても、Pt水酸化物として共沈するのは約80%であるので、この実施例の場合のPt源の仕込み量を目標値の1.25倍にすることで、粒子全体のPt濃度が0.5質量%となるように調整した。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「Pt−Pドープ Ce/Pr=9/1」又は「Pt−Pドープ Ce0.9Pr0.1」と記する。
−実施例4−
Ce/Prモル比を1/9とする他は実施例3と同じ条件及び方法で実施例4に係る複合酸化物粉末を調製した。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「Pt−Pドープ Ce/Pr=1/9」又は「Pt−Pドープ Ce0.1Pr0.9」と記する。
−比較例1−
Ce/Prモル比=9/1のCePr複合酸化物粉末とジニトロジアミン白金(II)硝酸溶液とを混合し、蒸発乾固することにより、比較例1に係る複合酸化物粉末を調製した。Pt担持量は当該複合酸化物粉末の0.5質量%となるようにした。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「Pt−P乾固 Ce/Pr=9/1」又は「Pt−P乾固 Ce0.9Pr0.1」と記する。
−Pt濃度測定−
上記実施例1〜4及び比較例1の各複合酸化物粒子の表層領域(表面から2nm深さまでの領域)のPt濃度をXPS(X線光電子分光)分析によって測定し、表面Pt濃度比(表層領域のPt濃度/粒子全体のPt濃度)を求めた(ここで、表面からの特性X線の侵入深さはその特性X線の強度に依存することが知られており、今回は1000eVの強度のX線を用いていることから、上記「2nm」を特定した。)。結果を図5に示す。
各複合酸化物粒子の表面Pt濃度比をみると、実施例1〜4は2.5倍以下であるが、比較例1は当該濃度比が2.5倍よりも大きくなっている。すなわち、実施例1〜4では、複合酸化物粒子表面に酸化物となって担持されているPt量が比較例1よりも少なく、Ptの多くは該複合酸化物粒子に固溶している、ということができる。表面Pt濃度比は2.0倍未満が好ましく、更に1.8倍以下が好ましく、更に好ましいのは1.5倍以下である。また、表面Pt濃度比は1倍よりも大きいことが好ましい。これは、当該複合酸化物粒子の表面に露出している触媒金属を、酸素を吸蔵放出するための仲介物として存在させる、並びに排気ガス浄化に寄与せしめる、という目的のためである。
<各種複合酸化物粒子の細孔容積、細孔径、結晶子径、比表面積>
上記実施例1〜4及び比較例1の各複合酸化物粉末に加えて、さらに次の実施例5〜7及び比較例2,3の各複合酸化物粉末を調製し、各々の細孔容積等を調べた。
−実施例5−
Ce/Prモル比を7/3とする他は実施例1と同じ条件及び方法で実施例5に係る複合酸化物粉末を調製した。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「EthanolPtドープ Ce/Pr=7/3」又は「EthanolPtドープ Ce0.7Pr0.3」と記する。
−実施例6−
Ce/Prモル比を5/5とする他は実施例1と同じ条件及び方法で実施例6に係る複合酸化物粉末を調製した。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「EthanolPtドープ Ce/Pr=5/5」又は「EthanolPtドープ Ce0.5Pr0.5」と記する。
−実施例7−
Ce/Prモル比を5/5とする他は実施例3(Pt−Pドープ)と同じ条件及び方法で実施例7に係る複合酸化物粉末を調製した。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「Pt−Pドープ Ce/Pr=5/5」又は「Pt−Pドープ Ce0.5Pr0.5」と記する。
−比較例2−
Ce/Prモル比を5/5とする他は比較例1(Pt−P乾固)と同じ条件及び方法で比較例2に係る複合酸化物粉末を調製した。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「Pt−P乾固 Ce/Pr=5/5」又は「Pt−P乾固 Ce0.5Pr0.5」と記する。
−比較例3−
Ce/Prモル比を1/9とする他は比較例1(Pt−P乾固)と同じ条件及び方法で比較例3に係る複合酸化物粉末を調製した。得られた複合酸化物粉末を図面又は表においては「Pt−P乾固 Ce/Pr=1/9」又は「Pt−P乾固 Ce0.1Pr0.9」と記する。
−細孔容積、細孔径、結晶子径、比表面積の測定結果−
上記実施例1〜7及び比較例1〜3の各複合酸化物について、大気雰囲気において750℃又は1000℃の温度に24時間加熱するエージングを行なった後の、細孔容積、細孔径、結晶子径、及びBET比表面積の測定結果を表1に示す。なお、表1において、「細孔径」は平均細孔径であり、「結晶子径」はX線回折装置を用い、シェラーの式(結晶子径(hkl)=0.9λ/(β1/2・cosθ),ここで、hklはミラー指数、λは特性X線の波長(オングストローム)、β1/2は(hkl)面の半価幅(ラジアン)、θはX線反射角度である。)により求めた。また、「EthanolPtドープ Ce/Pr=1/9」及び「Pt−P乾固 Ce/Pr=1/9」は1000℃×24時間のエージングによってPr11の分相を生ずることから、該エージング後の結晶子径は母相酸化物と分相酸化物の平均値となっている。
「EthanolPtドープ」品は、Ce/Pr=1/9のケースが例外になるが、基本的には、「Pt−Pドープ」品及び「Pt−P乾固」品とは違って、平均細孔径の大きさに比べて細孔容積が大きくなっており、BET比表面積も大きくなっている。このことは、「EthanolPtドープ」品は、細孔数が多くてガスの拡散性が良いこと、従って、酸素吸蔵放出性能が高いことを意味する。また、「Pt−Pドープ」品と「Pt−P乾固」品とを比較すると、「Pt−Pドープ」品は「Pt−P乾固」品よりも細孔容積と細孔径が小さくなっているが、一方で前者はBET比表面積が大きくなっている。従って、「Pt−Pドープ」品は「Pt−P乾固」品よりも細孔数が増加していると考えられ、ガスの拡散性が良く、酸素吸蔵放出性能が高くなっている。
また、シェラー式による平均結晶子径をみると、「EthanolPtドープ」品は、「Pt−P乾固」品よりも小さくなっており、エージングによる粒成長が甚だしくないこと、即ち、耐熱性が高いことがわかる。
ここに、Ce/Prモル比が1/9以上9/1以下である「EthanolPtドープ」の複合酸化物においては、1000℃×24時間エージング後のシェラー式による結晶子径が60nm未満であること、750℃×24時間エージング後の細孔容積が0.12cm/g以上であること、或いは750℃×24時間エージング後の平均細孔径が35nm未満であることが好ましい。
<酸素吸蔵放出性能>
上記実施例1〜3,5〜7及び比較例1の複合酸化物粉末、並びに「EthanolPtドープCeO」粉末について、大気雰囲気において750℃の温度に24時間加熱するエージング後の酸素吸蔵放出量を調べた。「EthanolPtドープCeO」粉末は、実施例1の製法においてPr源の量を零として調製したものであり、Pt濃度は0.5質量%である。酸素吸蔵放出量の測定にあたっては、供試材0.10gに、5%Oガス(残;He)を100mL/分の流速で供給しながら、20℃/分の速度で昇温させていき、600℃の温度に20分間保持した後、室温まで冷却する前処理(酸素吸蔵処理)を行なった。しかる後、2%COガス(残;He)を100mL/分の流速で供給しながら、10℃/分の速度で昇温させていき、供試材から放出されるCO量の温度による変化を計測した。そのCO放出量は供試材の酸素放出量に対応する。
結果を図6に示す。Ptをドープした複合酸化物粉末はいずれも、Ptを乾固担持した複合酸化物粉末よりも、酸素放出量が多く、また、その酸素放出量が150℃ないし200℃以上の温度域において多くなっている。また、Ptをドープした複合酸化物粉末同士で比較すると、Ce/Pr=9/1(Ce0.9Pr0.1)である「EthanolPtドープ」品と「Pt−Pドープ」品では、前者は後者よりも、酸素放出量が多く、且つその放出ピーク温度が低温側にある。Ce/Pr=5/5(Ce0.5Pr0.5)である「EthanolPtドープ」品及び「Pt−Pドープ」品をみても、前者は後者よりも、酸素放出量が多く、且つその放出ピーク温度が低温側にある。また、EthanolPtドープ例はいずれも低温から高温に亘る広い温度域で比較的多量の酸素放出がある。以上から、Ptをドープした複合酸化物粉末は、耐熱性が高く、酸素吸蔵放出性能が優れていること(特に、「EthanolPtドープ」の複合酸化物粉末が優れていること)、従って、排気ガス浄化用触媒に有用であることがわかる。なお、「EthanolPtドープCe0.1Pr0.9」に関し、酸素放出量のピークが低温部と高温部の2箇所に現れているのは、Pr11の分相が影響していると考えられる。
図7はCe/Pr=9/1(Ce0.9Pr0.1)である実施例の「EthanolPtドープ」品と比較例の「Pt−P乾固」品の50℃〜600℃での酸素放出量を比較したものである。同図から、実施例は酸素放出量が多いことがわかる。
図8は、図6の実施例1,2,5,6及び「EthanolPtドープCeO」のデータに基いて、「EthanolPtドープ」品に関し、Pr/(Ce+Pr)モル比が50℃〜600℃での酸素放出量(トータル量)に及ぼす影響をみたものである。なお、同図の「□」は「Pt−P乾固Ce0.9Pr0.1」品についてのプロットである。同図によれば、Pr比率が高くなるに従って酸素放出量が増大することがわかる。
<PtドープCePr系複合酸化物のNOx吸着脱離特性>
上記実施例1,2,5,6及び「EthanolPtドープCeO」、並びに「EthanolPtドープPr11」の各複合酸化物粉末について、NOx吸着脱離特性をNO−TPD(昇温脱離)テストにより調べた。「EthanolPtドープPr11」粉末は、実施例1の製法においてCe源の量を零として調製したものであり、Pt濃度は0.5質量%である。
まず、供試粉末に還元性ガス(H;0.45%,残He,流量;100mL/分)を供給しながら、そのガス温度を30℃/分の速度で室温(25℃)から上昇させ、600℃の温度に10分間保持した後、ガス温度を室温に戻した。次に供試粉末にNO含有ガス(NO;4000ppm,O;3.0%,残He,流量;100mL/分)を室温で15分間供給し、その後に、Heガス(流量;100mL/分)を供給しながら、ガス温度を20℃/分の速度で600℃まで上昇させることにより、供試粉末からNOxを脱離させ、その脱離量を測定した。
結果を図9に示す。同図から、CePr系複合酸化物は少量のPrを添加すると(Pr/(Ce+Pr)モル割合を20%以下にすると)、NOx吸着性能が高くなること、そして、このPr割合が増大するにつれてNOx脱離量が減少する傾向があるが、大きな減少ではなく、Pr割合が多くなっても比較的高いNOx吸着性能が得られることがわかる。
<排気ガス浄化用触媒のPtドープ割合とNOx浄化性能との関係>
図1に示す排気ガス浄化用触媒の構成において、下触媒層2にPtドープCePr複合酸化物(Ptを除く組成;Ce0.9Pr0.1)粉末及び活性アルミナ粉末を配置し、上触媒層3にRh担持活性アルミナ粉末を配置し、この上下の触媒層2,3にPt、Rh及びNOx吸蔵材としてのBa及びSrを含浸させたPtドープ割合が異なる4種類の供試触媒を調製した。
担体1リットル当たりの担持量は、下触媒層2のCePr複合酸化物粉末及び活性アルミナ粉末は共に135g/Lとし、上触媒層3の活性アルミナ粉末は50g/Lとした。Pt担持量は、CePr複合酸化物にドープされている量と、触媒層2,3に含浸担持させた量とを合わせたトータル量が2.0g/Lとなるようにし、Rhの含浸担持量は0.1g/L、Baの含浸担持量は30g/L、Srの含浸担持量は10g/Lとした。また、上触媒層3にRh担持活性アルミナ粉末として担持させたRh量は0.4g/Lとした。
4種類の供試触媒は、CePr複合酸化物粒子のPtドープ量が異なり、そのドープ量は0質量%、0.1質量%、0.5質量%及び1.0質量%である。従って、この4種類の供試触媒各々のPtドープ割合(ドープによるPt量/(ドープによるPt量+含浸担持Pt量))は、計算すると、0%、6.75%、33.75%、67.5%となる。PtドープCePr複合酸化物粉末はいずれも、実施例1と同じく、Pt源としてヘキサヒドロキソ白金(IV)酸エタノールアミン溶液を使用して調製した。
そうして、供試触媒について、750℃の大気雰囲気に24時間保持するエージングを行なった後、モデルガス流通反応装置及び排気ガス分析装置を用いてNOx浄化性能を調べた。まず、表2に示す前処理ガスを600℃の温度で10分間流し、次に、リーン(A/F=22)のモデル排気ガスを60秒間流し、ガス組成をリッチ(A/F=14.5)のモデル排気ガスに切り換えてこれを60秒間流す、というサイクルを数回繰り返した後、ガス組成をリッチからリーンに切り換えた時点から60秒間のリーンNOx浄化率、並びにリーンからリッチに切り換えた時点から60秒間のリッチNOx浄化率を測定し、その平均値を求めた。リーンモデル排気ガス及びリッチのモデル排気ガスの組成は表2に示すとおりであり、空間速度は35000/hとした。また、モデル排気ガスの温度は150℃、175℃及び200℃の3通りとした。
結果を図10に示す。Ptドープ割合が33.75%(Ptドープ量=0.5質量%)であるときが最もNOx浄化率が高い。これは、CePr複合酸化物粒子へのPtのドープによって、その酸素吸蔵放出性能が高くなったことによると考えられる。Ptドープ割合が6.75%(Ptドープ量0.1質量%)であるときのNOx浄化率がPtドープ割合0%のときよりも低くなっているのは、Ptドープ量0.1質量%では、該Ptのドープによる酸素吸蔵放出性能の向上効果が顕著でなく、Ptのドープによって含浸担持Pt量が減少したことによるNOx浄化性能の低下の効果の方が大きいためと考えられる。Ptドープ割合が33.75%を越えて大きくなると、NOx浄化率が低下しているが、これは、含浸担持Pt量の減少によるNOx浄化性能の低下の効果が大きくなったためと考えられる。
温度150℃でのNOx浄化率測定結果から、Ptドープ割合は20%以上60%以下にすることが好ましいということができ、温度200℃でのNOx浄化率測定結果から、Ptドープ割合は20%以上45%以下にすることがさらに好ましいということができる。
<CePr複合酸化物のPr比率とNOx浄化性能との関係>
Ptドープ量はいずれも0.5質量%としてPr/(Ce+Pr)モル%を変えた複数のPtドープCePr複合酸化物粉末、並びに、Ptドープ量はいずれも0.5質量%としてPr/(Ce+Pr)モル%を変えた複数のPt担持CePr複合酸化物粉末を調製した。PtドープCePr複合酸化物粉末はいずれも、実施例1と同じく、Pt源としてヘキサヒドロキソ白金(IV)酸エタノールアミン溶液を使用して共沈法により調製した。Pt担持CePr複合酸化物粉末はいずれも、比較例1と同じく、Pt源としてジニトロジアミン白金(II)硝酸溶液を使用して蒸発乾固法により調製した。
そうして、上記PtドープCePr複合酸化物粉末及びPt担持CePr複合酸化物粉末各々を用い、先のNOx浄化性能の評価の場合と同じく、上触媒層3にRh担持活性アルミナ粉末を50g/L(Rh;0.4g/L)を配置し、下触媒層2にPtドープCePr複合酸化物粉末を135g/L、活性アルミナ粉末を135g/Lを配置し、両触媒層2,3にPtを1.325g/L、Rhを0.1g/L、Baを30g/L、Srを10g/Lそれぞれ含浸担持させた各供試触媒を調製した。
上記各供試触媒について、先のNOx浄化特性の評価と同じ条件及び方法により、モデル排気ガス温度200℃、250℃及び300℃各々でのリーンNOx浄化率及びリッチNOx浄化率を測定した。結果を図11に示す。同図の「CePrPt複合酸化物」はPtドープCePr複合酸化物粉末による供試触媒を意味し、「Pt担持CePr複合酸化物」はPt担持CePr複合酸化物粉末による供試触媒を意味する。
同図によれば、Pt源としてヘキサヒドロキソ白金(IV)酸エタノールアミン溶液を使用して共沈法によりPtドープCePr複合酸化物粉末を調製した実施例(黒塗りの◆、■及び▲)は、蒸発乾固法を採用した比較例(白抜きの◇、□及び△)よりも、NOx浄化率が高い。200℃でのリーンNOx浄化率(◆及び◇)を除いて他は全て、Pr/(Ce+Pr)モル%が大きくなるにつれてNOx浄化率が低下しているが、これは、図9に示すNOx吸着脱離特性の傾向と符合しており、Pr/(Ce+Pr)モル%が大きくなるにつれてNOx吸着量が減少した結果、NOx浄化率も低下しているということができる。
なお、上記実施例の複合酸化物の金属成分はCe、Pr及びPtであるが、これにZrなど他の金属成分を配合することもできる。
本発明の実施例に係る排気ガス浄化用触媒の構成を示す断面図である。 本発明の実施例に係る複合酸化物粒子のTEM写真である。 ヘキサヒドロキソ白金(IV)錯イオンの構造式を示す図である。 ジニトロジアミン白金(II)の構造式を示す図である。 各種複合酸化物粒子の表面Pt濃度比を示すグラフ図である。 各種複合酸化物粉末の酸素吸蔵放出量の温度変化を示すグラフ図である。 本発明の実施例に係る複合酸化物と従来の複合酸化物の酸素放出量を比較したグラフ図である。 本発明の実施例に係る複合酸化物のPr/(Ce+Pr)モル比と酸素放出量との関係を示すグラフ図である。 PtドープCePr複合酸化物粉末の(Pr/(Ce+Pr)モル割合とNOx吸着脱離性能との関係を示すグラフ図である。 排気ガス浄化用触媒のCePr複合酸化物粉末に対するPtドープ割合とNOx浄化率との関係を示すグラフ図である。 排気ガス浄化用触媒のPtドープCePr複合酸化物粉末の(Pr/(Ce+Pr)モル割合とNOx浄化率との関係を示すグラフ図である。
1 担体
2 上触媒層
3 下触媒層

Claims (5)

  1. 担体上に形成された触媒層に、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンであるときに該排気ガス中のNOxを吸蔵し理論空燃比近傍あるいは理論空燃比よりもリッチであるときに該NOxを放出するNOx吸蔵材と、CePr系複合酸化物粒子とが含まれている排気ガス浄化用触媒において、
    上記CePr系複合酸化物粒子は、CeとPrと触媒金属とが酸化物粒子を形成するように複合されてなり、且つ上記Ceの酸化物及び上記Prの酸化物各々の少なくとも一部が互いに固溶し、上記触媒金属が当該酸化物粒子に固溶したものであって、
    上記CePr系複合酸化物粒子に固溶している触媒金属はPtであり、上記触媒層には、上記CePr系複合酸化物粒子に固溶しているPtの他に、Pt溶液が含浸されて担持されたPtが設けられていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 請求項1において、
    上記CePr系複合酸化物粒子に固溶しているPtの一部は、該複合酸化物粒子の表面に分散して露出していることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記CePr系複合酸化物粒子の表面から2nm深さまでの表層領域における上記Ptの濃度が、該複合酸化物粒子全体での該Ptの平均濃度の2.5倍以下であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    上記CePr系複合酸化物粒子に固溶している固溶Pt量と、上記触媒層に含浸担持されたPt量との合計量中に占める上記固溶Pt量の割合が20質量%以上60質量%以下であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    上記担体には、Rhを担持した酸化物粒子を含有する触媒層が設けられ、該触媒層よりも下側に、上記NOx吸蔵材及びCePr系複合酸化物粒子を含有する触媒層が配置されていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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