JP4691836B2 - 熱間エンドレス圧延方法及び熱間エンドレス圧延製品の製造方法 - Google Patents

熱間エンドレス圧延方法及び熱間エンドレス圧延製品の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、仕上圧延された被圧延材に直近急冷を施す熱間エンドレス圧延方法及び熱間エンドレス圧延製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱間圧延とは、金属材料を数百〜千数百℃に加熱した後、熱間圧延ライン上に抽出し、搬送しつつローラーで圧延することをいう。熱間圧延ライン100としては、図3に示す、3/4連続(スリークォータ)と呼ばれるタイプのものが多い。これは、被圧延材Sの搬送方向上流から下流に向かう順に、加熱炉101、複数の粗圧延機(Rougher )102(多くの場合4基。そのうち一部(多くの場合1基)を往復圧延するものとし、残りは一方向圧延する。しかし、4基中3基が一方向のタイプに限らず、例えば3基中2基が一方向などのタイプも含め、3/4連続という)、仕上用クロップシャー103、複数の仕上圧延機(Finisher)104、冷却ゾーン105、巻取装置(コイラー)106を順次配置して成る。粗圧延機102及び仕上圧延機104は複数あるので、それぞれRougher 、Finisherの頭文字を取り、各スタンドのナンバーを付与して、R1、R2、R3、F1、F2、…F7などと略称される。また、巻取装置106も同様に複数あって、号機ナンバーを付与して、DC1、DC2などと略称される。熱間圧延では従来から、仕上圧延機104で被圧延材Sの先端を噛み込み、圧延し、尾端を圧延し終わり、という動作を断続的に繰り返す、バッチ圧延と呼ばれる圧延の仕方が一般的であった。
【0003】
近年では、図4に示す如く、被圧延材の搬送方向の最下流に位置する粗圧延機202の最終スタンドと仕上圧延機215との間に、先行する被圧延材(先行被圧延材)Saの尾端と後行する被圧延材(後行被圧延材)Sbの先端とを接合部Cで接合する接合装置206を設置し、仕上圧延機215と巻取装置221との間に、先行する被圧延材Saと後行する被圧延材Sbを切断して別々に巻き取るための切断装置220を設置するものも登場してきた。粗圧延機202と仕上圧延機215の間で、先行する被圧延材Saの尾端と後行する被圧延材Sbの先端を接合し、連続的に仕上圧延することを、特に、エンドレス圧延と称している。このエンドレス圧延のできる熱間圧延ライン(熱間エンドレス圧延ラインと称する)200は、先行する被圧延材Saの尾端と後行する被圧延材Sbの先端を接合するために、接合装置206の他にコイルボックス203、接合用クロップシャー205を設置する。又、必要に応じ、バリ取り装置207、シートバーヒータ208、エッジヒータ209、接合部冷却装置210を更に設置したものもある。図4において、符号222は高速通板装置といって、被圧延材が特に2mm以下の薄い材料である場合に(概して被圧延材が薄いと通板速度が高速になるのでこの名がある)、切断直後のその先端が急激に張力を失って座屈し、装置間に詰まって操業継続不能となるのを防止するための装置である。また、符号211は仕上用クロップシャーである。
【0004】
ここで、接合部Cのトラッキングは例えば、仕上圧延機215の入側に設置され、搬送中の被圧延材に押し付けられると共に同周速で回転させられるメジャーリングロール212によって行われる。具体的には、メジャーリングロール212が一定角度回転するごとに発せられるパルスを、該メジャーリングロール212に接続されてなる図示しないトラッキング装置でカウントすることで行なう。接合部のトラッキングとは、搬送中の接合部を時々刻々に認識することである。なお、コイルボックス203の出側に設置されたメジャーリングロール204は、接合動作に先立つ後行被圧延材Sb先端の先行被圧延材Sa尾端への追い付き搬送制御用に使用される。
【0005】
接合部Cのトラッキングは、仕上圧延機215の第1スタンドF1に接合部Cが入るまでは、接合部Cが発生したライン上の位置から順次、パルスのカウント数に1パルスあたりの移動長を乗算してカウントアップすることで実施することができる。また、接合部Cのトラッキングは、仕上圧延機215の第1スタンドF1に接合部Cが入った以降は、例えば、図5に示すような演算に基づき、設備間長さ(各スタンドの出側長)に、被圧延材の厚みの比(仕上圧延機215入側での被圧延材Sa,Sbの厚みを分母とし、各スタンドの出側における予測計算による各部の厚みを分子とした比)を乗算して仕上圧延機215の入側の被圧延材長に換算した計算上の長さをカウントダウンすることで同様に、実施することができる。
【0006】
接合部Cのトラッキングには誤差が発生する場合があるが、これは前述のように仕上圧延機215の第1スタンドF1以降の被圧延材を仕上圧延機215の入側の被圧延材長に換算する計算にて発生する。各スタンドの出側における予測計算による各部の被圧延材の厚みの予測結果に対し実際の被圧延材の厚みが異なっている場合があるからである。接合部Cのトラッキング誤差は、上述のようなトラッキング方法による場合、切断される仕上圧延機215の出側の被圧延材長換算で最大でプラスマイナス20m程度発生する。
【0007】
なお、特開平9−276913号公報に示すように、仕上圧延機215の出側にもメジャーリングロールのような被圧延材の移動検出センサ(特開平9−276913号公報中、板速計がこれに相当)を設置して仕上圧延機215の出側の接合部Cのトラッキングは直接的に行うようにする、そしてさらに仕上圧延機215の各スタンド間の被圧延材の厚みを測定して各スタンド間の被圧延材長に乗算し、これを仕上圧延機215の出側の板厚計と移動検出センサとの出力の乗算によりカウントダウンすることで、接合部のトラッキング誤差領域の長手方向長さを低減する、という方法もとることができる。この場合、接合部のトラッキング誤差領域の長手方向長さは、切断される仕上圧延機出側の被圧延材長にして最大でプラスマイナス1m程度に抑えることができる。
【0008】
被圧延材の移動検出センサは、メジャーリングロールに限るものではなく、レーザ速度計など、その他のセンサによってもよい。また、仕上圧延機の各スタンド間や仕上圧延機からコイラーに至るまでの被圧延材の移動をセンサにより直接検出することで、さらに接合部のトラッキング精度を上げるようにしてもよい。
被圧延材の切断は、特開平7−164048号公報に示す通り、先行被圧延材Saと後行被圧延材Sbの接合部Cに対し、後行被圧延材Sb側にある距離だけ離れた位置に対して行い、接合部Cを先行被圧延材Saの外巻に位置するように巻き取り終わるようにするのが好ましい。その理由は、逆の場合に後行被圧延材Sbの先端が巻取装置221に巻き付く際の衝撃が接合部Cに加わって破断し、巻き付きに失敗して操業が継続不可能となってしまうのを防止できるからである。
【0009】
さてここで、昨今行われるようになってきた熱間エンドレス圧延における直近急冷について説明する。従来の、仕上圧延された被圧延材に直近急冷を施す熱間エンドレス圧延方法としては、例えば、図6に示すものが知られている(特開2000−135503号公報参照)。
図6において、熱間エンドレス圧延ライン300は、粗圧延機302の最終スタンドと仕上圧延機315との間に先行被圧延材Saの尾端と後行被圧延材3bの先端とを接合する接合装置306を配置するとともに、接合装置306で接合された被圧延材Sa,Sbに連続して仕上圧延機315で仕上圧延を施すと共に、冷却ゾーン316で被圧延材Sa,Sbを冷却するようになっている。そして、冷却ゾーン316で冷却された被圧延材Sa,Sbは接合部近傍で切断装置320により切断され、先行被圧延材Saは巻取装置321のDC2で、後行被圧延材Sbは巻取装置321のDC1で巻き取られるようになっている。
【0010】
ここで、冷却ゾーン316は、上流側から、仕上圧延機315の最終スタンドF7出側直近(最終スタンドF7の出側5m以内)に位置する直近急冷域A、及びそれに続く冷却域Bに区分される。そして、直近急冷域Aには、直近急冷設備317が設けられると共に、冷却域Bには、被圧延材冷却装置318が設けられている。
【0011】
直近急冷設備317は、図7に示すように、パスラインPを挟んで上下に複数の冷却ヘッダ322を備え、各冷却ヘッダ322は、冷却水を噴射する冷却ノズル322a,322bを有している。また、直近急冷域Aには、X線厚み計324a,324b、放射温度計325などの各種センサが、それらを被圧延材先端の上反りによる衝突破損防止用のプロテクタ323とともに、図示しない機構によりライン内にオンラインしたり、ライン外に退避したりできるように設置されている。直近急冷設備317による急冷は、例えば先行被圧延材に対しては行われず、後行被圧延材Sbの全長にわたって行なわれるような場合、例えば接合部が仕上圧延機315の最終スタンドF7を抜ける時点で冷却ノズル322a,322bから冷却水を噴射するようになっている。
【0012】
そして、直近急冷する場合は、X線厚み計324a,324bや放射温度計325などの各種センサはライン外に退避している。直近急冷域Aには直近急冷設備317から大量の冷却水が噴射されるが、これが被圧延材に直接にかかるようにするため、ライン外に退避して干渉を防止する。また、これらセンサがライン外に退避してしまうと、被圧延材の厚み、温度が測定できなくなる、さらには、大量の水が存在する領域では、厚み、温度とも、原理的に正確に測定するのは難しいという理由から、仕上圧延機315の最終スタンドF7とその一つ手前のスタンドF6の間に設置してある別のX線厚み計や温度計で代替して測定する。
【0013】
被圧延材を直近急冷することにより、結晶粒の微細な金属組織が得られるため、熱間圧延後すぐ製品にする製品の場合は高強度なものが得られ、熱間圧延後さらに冷間圧延を行う製品の場合は微細な金属組織の結晶粒界が焼鈍時に再結晶の核として大量に存在することに起因して高r値など加工性の良いものが得られるなど、被圧延材製品の材質を向上でき、しかもそれは熱間エンドレス圧延との併用で被圧延材中均一なものにできる。熱間エンドレス圧延すると、仕上圧延後の被圧延材に全長張力が付与できるため、被圧延材形状を平坦な状態に維持でき、冷却水と被圧延材表面の熱伝達係数を全表面中均一にできるからである。対照的にバッチ圧延では、仕上圧延機を出てから巻取装置に至る距離に相当する被圧延材先端の部分が無張力となり、同部は冷却により歪むため、同部形状を平坦に維持し、被圧延材全長を均一な熱伝達係数で冷却するのは極めて困難なのである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図4及び図6に示す熱間エンドレス圧延ライン200,300においては、先行被圧延材Saの尾端と後行被圧延材Sbの先端とを接合している。この接合部の近傍は、被圧延材の材質及び寸法が非定常(この非定常な部分を接合非定常領域と称する)になっている。この接合非定常領域は、接合時の熱影響により材質や被圧延材の厚みがそれ以外の被圧延材部分と均一ではなく、また、図8に示すように全幅が接合しているのではなく両幅端に未接合部が残っているような場合には、仕上圧延時の同部のフレア変形に起因して被圧延材幅もそれ以外の被圧延材部分と均一ではないこと、などにより生じる。
【0015】
この接合非定常領域は、製品上に残存させることは好ましくないことから、従来においては、被圧延材Sa,Sbを切断し、巻取り後、別ラインである精製工程、すなわち剪断あるいはスキンパスなどのラインにコイルを移送した上、付属の切断機で断続的に切断してスクラップとして除去し、材質及び寸法の均一な被圧延部分を製品として残し、需要家に納入していた。この接合非定常領域の除去においては、接合された被圧延材の切断を先行被圧延材と後行被圧延材との接合部に対して後行被圧延材側に所定距離だけ離れた位置を予定とするように切断を行う場合において、接合部から切断予定位置までの接合部のトラッキング誤差領域と接合非定常領域との領域和を切除していた。
【0016】
一方、図6及び図7に示す特開2000−135503号による方法によれば、直近急冷設備317においては、冷却水の噴射指令から実際に冷却水が噴射するまでの時間的な遅れ、また冷却水の停止指令から実際に冷却水が停止するまでの時間的な遅れ(以下、応答遅れと称する)がある。
この応答遅れは0.5〜1秒程度あるが、これに起因して、直近急冷により得られることを意図した材質の領域が、意図した被圧延材上の位置からずれることになる。しかもこの応答遅れに相当する時間帯中、直近急冷設備317直下を通過する被圧延材長相当部分は、冷却水噴射開始あるいは冷却水噴射停止時の過渡的な冷却水流量の不均一さに起因して材質が非定常なもの(以下、直近急冷非定常領域と称する)となるため、直近急冷することを意図しない対象被圧延材の所望の品質要求範囲からも、直近急冷することを意図した対象被圧延材の所望の品質要求範囲からも、外れることになる。
【0017】
このため、この直近急冷非定常領域は、前述の接合非定常領域と同様に、被圧延材を巻き取り後、別ラインである精製工程、すなわち剪断あるいはスキンパスなどのラインに該被圧延材コイルを移送した上、付属の切断機で断続的に切断してスクラップとして除去し、材質の均一な被圧延材部分を製品として残し、需要家に納入する必要が生じる。
【0018】
しかしながら、図6及び図7に示す特開2000−135503号による方法にあっては、直近急冷設備317による急冷は、例えば先行被圧延材Saについては行われず後行被圧延材Sbの全長にわたって行なわれるような場合、接合部が仕上圧延機315の最終スタンドF7を抜ける時点で冷却ノズル322a,322bから冷却水を噴射開始するようになっているように、その冷却水を噴射開始するタイミングを、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域と接合非定常領域との領域和の通過するタイミングとの関係を考慮して定めていないことから、前述の直近急冷非定常領域が前記領域和とラップせず、前記領域和に対して外れてしまうことがあった。
【0019】
直近急冷非定常領域が前記領域和に対して外れてしまう場合において、切除予定の前記領域和のみを別ラインでスクラップとして除去すると、直近急冷非定常領域が製品に残ってしまい、この材質の不均一な被圧延材部分を含む製品が需要家の手に渡ってしまう不都合があった。
一方、直近急冷非定常領域が前記領域和に対して外れてしまう場合において、切除予定の前記領域和と直近急冷非定常領域とを別ラインでスクラップとして共に除去すると、被圧延材の切除によるスクラップ化に伴う歩留りロスが大きくなってしまうという問題があった。
【0020】
従って、本発明は前述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱間エンドレス圧延において、直近急冷する場合の急冷時における冷却水噴射開始あるいは噴射停止時における過渡的な流量の不均一さに起因して材質が非定常となる直近急冷非定常領域が、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域と接合非定常領域との領域和を切除した際に必然的に除去され、需要家の手に渡ることを阻止し、かつ、被圧延材の切除によるスクラップ化に伴う歩留りロスの低減を可能とした熱間エンドレス圧延方法及び熱間エンドレス圧延製品の製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のうち請求項1に係る熱間エンドレス圧延方法は、先行被圧延材の尾端と後行被圧延材の先端とを接合し、接合された被圧延材に連続して仕上圧延を施すと共に、前記被圧延材について前記仕上圧延の終了直後に冷却水噴射によって直近急冷を施した後、接合部付近を切断し、前記先行被圧延材と前記後行被圧延材を別々に巻き取る熱間エンドレス圧延方法において、前記急冷時における冷却水噴射の過渡的な冷却水流量の不均一さに起因して材質が非定常となる直近急冷非定常領域を、後工程で切除予定の接合部のトラッキング誤差領域と接合部近傍の被圧延材の材質及び寸法の非定常部分である接合非定常領域との領域和に、被圧延材上において領域的にラップさせるように、前記被圧延材について直近急冷を施すことを特徴としている。ここで、「仕上圧延の終了直後に冷却水噴射によって直近急冷を施す」とは、仕上圧延を終了した後において、仕上圧延機の最終スタンドの出側直近(最終スタンドの出側5m以内)に位置する直近急冷域にある直近急冷設備から冷却水を噴射することによって被圧延材について急例を施すことをいう。
【0022】
この熱間エンドレス圧延方法によれば、被圧延材を直近急冷した際に、直近急冷非定常領域が、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域と接合非定常領域との領域和に、被圧延材上において領域的にラップすることになる。このため、直近急冷非定常領域が、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域と接合非定常領域との領域和を切除した際に、必然的に除去され、需要家の手に渡ることを阻止できる。そして、被圧延材の切除によるスクラップ化に伴う歩留りロスの低減が可能になる。
【0023】
また、本発明のうち請求項2に係る熱間エンドレス圧延製品の製造方法は、請求項1記載の熱間エンドレス圧延方法によって被圧延材を熱間エンドレス圧延した後、後工程で前記被圧延材を巻戻して展開し、領域的にラップしている、前記被圧延材上の直近急冷非定常領域と切除予定の接合部のトラッキング誤差領域及び接合非定常領域の領域和とを切除することを特徴としている。
【0024】
この熱間エンドレス圧延製品の製造方法によれば、領域的にラップしている、被圧延材上の直近急冷非定常領域と切除予定の接合部のトラッキング誤差領域及び接合非定常領域の領域和とを同時に切除できるので、直近急冷非定常領域が、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域と接合非定常領域との領域和を切除した際に必然的に除去され、需要家の手に渡ることを阻止できる。そして、被圧延材の切除によるスクラップ化に伴う歩留りロスの低減が可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る熱間エンドレス圧延方法が適用される熱間エンドレス圧延ラインの概略構成図である。図2は、図1に示した熱間エンドレス圧延ラインによって圧延された被圧延材の切除領域と、長手方向位置に対応する冷却水の噴射開始指令および噴射している時間帯のタイミングの関係を示し、(A)は切除予定の接合部のトラッキング誤差領域及び接合非定常領域の領域和(斜線とクロス目の領域総和に相当)を示した被圧延材の部分平面図、(B)は被圧延材の長手方向位置に対応する冷却水の噴射開始指令および噴射している時間帯のタイミングの関係を示す説明図である。
【0026】
図1において、粗圧延機2により粗圧延された被圧延材はコイルボックス3に一旦巻き取られ、次の接合のために巻戻される。コイルボックス3から巻戻された後行被圧延材Sbの先端は、接合用クロップシャー5によって不適切形状部分が除去された後、接合装置6により、やはり不適切形状部分を予め接合用クロップシャ5ーによって除去された先行被圧延材Saの尾端に接合される。そして、接合装置6で接合された被圧延材Sa,Sbは、仕上圧延機315で連続的に仕上圧延が施されると共に、仕上圧延機15の最終スタンドF7出側直近(最終スタンドF7の出側5m以内)に位置する直近急冷域A、及びそれに続く冷却域Bに区分される冷却ゾーンで冷却される。直近急冷域Aには、図7に示すものと同様の構成の直近急冷設備17が設けられると共に、冷却域Bには、被圧延材冷却装置18が設けられている。仕上圧延された被圧延材Sa,Sbは、直近急冷域Aにおいて直近急冷設備17からの冷却水噴射により急冷されるとともに、その直近急冷の後、冷却域Bにおいて被圧延材冷却装置18により冷却される。そして、冷却ゾーンで冷却された被圧延材Sa,Sbは接合部Cよりも後行被圧延材Sb側に寄った位置で切断装置20により切断され、先行被圧延材Saは巻取装置21のDC1とDC2のうち巻き取られている方で、後行被圧延材Sbは巻取装置21のうち先行被圧延材Saが巻き取られたのと異なるもう一方で交互に巻き取られるようになっている。
【0027】
ここで、接合装置6で接合された被圧延材Sa,Sbの接合部Cのトラッキングは仕上圧延機15の入側に設置されたメジャーリングロール12によって行なわれ、メジャーリングロール12による検出値に基づいて接合部Cの位置はトラッキング装置13で演算される。トラッキング装置13は、メジャーリングロール12による検出値に基づいて接合部Cの位置を演算すると共に、接合部Cから後行被圧延材Sb側に接合部のトラッキング誤差領域Yの長手方向長さ分だけ寄った位置に切断予定位置(図2(A)参照)を設定する演算を行なう。
【0028】
そして、トラッキング装置13によって設定された切断予定位置の情報は、直近急冷設備17に接続された直近急冷制御装置16及び切断装置20に接続された切断制御装置19に送出される。
直近急冷制御装置16は、切断予定位置の情報を基にして直近急冷設備17から冷却水を噴射開始するタイミングを制御すると共に、冷却水の噴射停止を行なう場合は冷却水を噴射停止するタイミングを制御する。
【0029】
また、切断制御装置19は、切断予定位置の情報を基にして切断装置20が切断予定位置において被圧延材を切断するよう制御する。なお、図1中、符号4は後行被圧延材Sbの先端が先行被圧延材Saの尾端に追いつくための追いつき搬送制御用メジャーリングロール、7はバリ取り装置、8はシートバーヒータ、9はエッジヒータ、10は接合部冷却装置、11は仕上用クロップシャー、22は高速通板装置である。
【0030】
次に、トラッキング装置13による切断予定位置の設定演算方法について具体的に説明すると、図2(A)に示すように、もしも接合部のトラッキング誤差領域Yの長手方向長さが最大の20m生ずるものとすれば、接合部Cを起点として、切断予定位置を、後行被圧延材Sb側に20m位置に設定することになる。これは、メジャーリングロール12による検出値に基づいて接合部Cの位置を演算する際に、トラッキングによる接合部Cの位置の予測が最大にずれた場合でも、接合部Cが必ず先行被圧延材Saの尾端側につくようにし、逆の場合に後行被圧延材Sbの先端が巻取装置21に巻きつく際の衝撃が接合部Cに加わって破断し、巻き付きに失敗して操業が不可能になってしまうのを防止するためである。
【0031】
なお、接合部のトラッキング誤差領域Yの長手方向長さが最大どれだけ生ずるかは、トラッキング方式の違いにも依存するが、予め理論計算や実績回帰などにより求めておくものとし、トラッキング誤差領域Yの長手方向長さは切断制御装置19内などに固定して記憶しておくなどする。
次に、直近急冷制御装置16による冷却水噴射開始のタイミング制御について説明する。
【0032】
直近急冷制御装置16は、直近急冷設備17から冷却水を噴射開始するタイミングを、それに相当する被圧延材部分の到達予定時刻に対して応答遅れ時間の分だけ早くするように指令を送る。また、直近急冷制御装置16は、直近急冷設備17からの冷却水をエンドレス圧延する一群の接合体の途中で噴射停止する場合も、応答遅れ時間の分だけ早く噴射停止するように指令を送る。応答遅れ時間は予め噴射開始、噴射停止のテストを行って測定しておくこととする。
【0033】
例えば、今、応答遅れ時間が測定の結果、噴射開始の場合も、噴射停止の場合も、0.5秒であったとする。この間に圧延される被圧延材長は、仕上圧延機15の出側速度の分布が概略120mpmから1000mpmであることから、1m〜8.3mということになる。この被圧延材長は直近急冷非定常領域Xとなり、直近急冷非定常領域Xは仕上圧延機15の出側速度に応じて1m〜8.3mまで変動することになる。一方、図2(A)に示すように、接合部Cを挟んで先行被圧延材Sa側、後行被圧延材Sb側ともに最大1.5mできる接合部C近傍の被圧延材の材質及び寸法の非定常部分である接合非定常領域Zが存在し、接合部Cから後行被圧延材Sb側に向って位置させる接合部のトラッキング誤差領域Y(20m)とその接合非定常領域Z(1.5m+1.5m)との領域和(計21.5m)とが切除予定領域となっている。この場合、直近急冷制御装置16は、図2(B)に示すように、応答遅れの被圧延換算長を最大に見積もった8.3mだけ、切断予定位置よりも先行被圧延材側に寄った位置に噴射開始点を設定するとともに、直近急冷設備17から冷却水が均一に被圧延材上に噴射される状態に到達した位置が切断予定位置と重なるように制御する。この結果、急冷時における冷却水噴射の不均一性に起因して材質が非定常となる直近急冷非定常領域X(この場合、8.3m)が、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域Y(20m)と接合部C近傍の被圧延材の材質及び寸法の非定常部分である接合非定常領域Z(1.5m+1.5m)との領域和(計21.5m)に被圧延材上において領域的にラップする。これにより、後工程において、直近急冷非定常領域Xが切除予定の接合部のトラッキング誤差領域Yと接合非定常領域Zとの領域和を切除した際に必然的に除去され、需要家の手に渡ることを阻止できる。そして、被圧延材の切除によるスクラップ化に伴う歩留りロスの低減が可能になる。また、応答遅れの被圧延材換算長を最大に見積もった8.3mだけ、切断予定位置よりも先行被圧延材側に寄った位置に噴射開始点を設定するとともに、直近急冷設備17から冷却水が均一に被圧延材上に噴射される状態に到達した位置が切断予定位置と重なるように制御することで、切断予定位置よりも後行被圧延材Sb側の被圧延材領域は直近冷却設備17からの冷却水が所望なだけ定常的に噴射されることになる。
【0034】
なお、前述のように、接合非定常領域Zが接合部Cを挟んで先行被圧延材Sa側、後行被圧延材Sb側ともに最大1.5mできるとすると、図2(A)から理解されるように、前記接合非定常領域Zのうち後行被圧延材Sb側1.5mに位置する領域は接合部のトラッキング誤差領域Yに伴う切除予定領域とラップするようにし、これと反対に先行被圧延材Sa側1.5mに位置する領域と合わせた計21.5mの領域が切除される。
【0035】
なお、直近急冷制御装置16による直近急冷設備17からの冷却水の噴射開始タイミングの制御においては、必ずしも直近急冷設備17から冷却水が均一に被圧延材上に噴射される状態に到達した位置が切断予定位置と重なるように制御する必要はなく、直近急冷非定常領域Xを、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域Yと接合部C近傍の被圧延材の材質及び寸法の非定常部分である接合非定常領域Zの領域和に被圧延材上において領域的にラップするものでさえあれば、直近急冷設備17から冷却水が均一に被圧延材上に噴射される状態に到達した位置が切断予定位置よりも後行被圧延材Sbの先端側に位置するものであってもよい。
【0036】
また、もしも冷却水を停止する場合には、直近急冷制御装置16は、応答遅れの被圧延材換算長を最大に見積もった8.3mだけ、切断予定位置よりも先行被圧延材側に寄った位置に噴射停止点を設定するとともに、噴射が完全に停止された位置が切断予定位置と重なるように制御する。この結果、直近急冷停止時における冷却水噴射停止時の過渡的な冷却水流量の不均一さに起因して材質が非定常となる直近急冷非定常領域Xが、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域Yと接合部C近傍の被圧延材の材質及び寸法の非定常部分である接合非定常領域Zとの領域和に被圧延材上において領域的にラップする。これにより、後工程において、直近急冷非定常領域Xが、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域Yと接合被定常領域Zとの領域和を切除した際に必然的に除去され、需要家の手に渡ることを阻止できる。そして、被圧延材の切除によるスクラップ化に伴う歩留りロスの低減が可能になる。また、応答遅れの被圧延材換算長を最大に見積もった8.3mだけ、切断予定位置よりも先行被圧延材側に寄った位置に噴射停止点を設定するとともに、噴射が完全に停止した位置が切断予定位置と重なるように制御することで、切断予定位置よりも後行被圧延材Sb側の被圧延材領域には直近急冷設備17からの冷却水の噴射が完全に停止される。
【0037】
なお、直近急冷制御装置16による冷却水の噴射停止タイミングの制御においては、必ずしも冷却水の停止が完全になされた位置が切断予定位置と重なるように制御する必要はなく、直近急冷非定常領域Xを、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域Yと接合部C近傍の被圧延材の材質及び寸法の非定常部分である接合非定常領域Zの領域和に被圧延材上において領域的にラップするものでさえあれば、冷却水の停止が完全になされた位置が切断予定位置よりも後行被圧延材Sbの先端側に位置するものであってもよい。
【0038】
また、直近急冷制御装置16による冷却水の噴射・停止タイミングの制御においては、トラッキング装置13からの切断予定位置の情報を基に行っているため、トラッキング装置13によるトラッキングに万一接合部のトラッキング誤差が生じたとしても、切断予定位置がずれた長さと同じ長さ分だけ冷却水噴射の開始、停止位置もずれることになり、この点に関して問題とはならない。
【0039】
直近急冷設備17によって冷却された被圧延材Sa,Sbは、被圧延材冷却装置18によって冷却された後、切断装置20により切断予定位置で切断され、先行被圧延材Saは巻取装置21のDC1とDC2のうちで巻き取られている方で、後行被圧延材Sbは巻取装置21のうち先行被圧延材Saが巻き取られたのと異なるもう一方で交互に巻き取られる。
【0040】
そして、被圧延材Sa,Sbを巻取装置21で巻き取った後、後工程、すなわち別ラインである精製工程、すなわち剪断あるいはスキンパスなどのラインでは、被圧延材コイルを巻き戻して展開し、必ず、応答遅れの被圧延材換算長を最大に見積もった8.3m分を付属の切断機で断続的に切断してスクラップとして除去する。そして、その切除に伴って接合部Cとさらに先行被圧延材Sa側の接合非定常領域Z(最大1.5m)が切除された場合はそれで切除を終了し、その切除によっても未だ接合部Cさらに先行被圧延材Sa側の接合非定常領域Zが切除されない場合は接合部Cさらに先行被圧延材Sa側の接合非定常領域Zが切除されるまで付属の切断機で被圧延材Sa,Sbを断続的に切断しつづける。これにより、領域的にラップしている被圧延材上の直近急冷非定常領域Xと、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域Y及び接合非定常領域Zの領域和とが切除された熱間エンドレス圧延製品が製造されることになる。そして、この熱間エンドレス圧延製品においては、直近急冷非定常領域Xが、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域Yと接合非定常領域Zとの領域和を切除した際に必然的に除去されていることから、材質非定常の製品部分が需要家の手に渡ることを阻止できる。そして、被圧延材の切除によるスクラップ化に伴う歩留りロスの低減が可能になる。
【0041】
領域的にラップしている被圧延材上の直近急冷非定常領域Xと、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域Y及び接合非定常領域Zの領域和とを切除した結果、実際の被圧延材切除長は21.5mの場合もあるが、接合部Cのトラッキング誤差のばらつきによりそれ以下の場合も出てくる。
なお、接合部Cが切除されたか否かは、オペレータが目視で判別してもよいし、形状検出器で被圧延材平面形状の特異な形状を判別することによって判別してもよい。
【0042】
ちなみに、直近急冷設備17からの冷却水の噴射開始は、エンドレス圧延する一群の接合体のうち最初の被圧延材と2本目の被圧延材の接合部Cに対して行うのがよく、また、同冷却水噴射の停止を行う場合は、同最終−1本目と最終本目の接合部Cに対して行うのがよい。もっとも、できれば冷却水噴射の停止は行わないにこしたことはなく、いずれにせよ、接合部Cに対しては、できるだけ冷却水噴射の開始、停止動作が発生しないよう、エンドレス圧延する一群の接合体のうち2本目の被圧延材〜最終本目の被圧延材までを直近急冷の対象とし、1本目の被圧延材に限っては直近急冷の対象としない被圧延材で構成するように圧延順命令組を圧延に先立って行っておくことが好ましい。1本目に限っては、バッチ圧延と同じ被圧延材の平坦度の確保の困難さの問題があるため、直近急冷の対象でない被圧延材を充当するのが好ましいのである。
【0043】
もっとも、中間の接合部Cを挟んで相前後する被圧延材が、ともに直近急冷の対象材であっても、その所望冷却水流量が異なる場合は、上述の説明の中で述べてきた応答遅れ時間の分だけ早めに冷却水噴射の開始、停止指令を発するのと同様に、冷却水流量の変更指令を応答遅れ時間の分だけ早めに発するようにすればよい。
【0044】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、種々の変更を行うことができる。
例えば、直近急冷制御装置16による直近急冷設備17からの冷却水の噴射開始タイミングの制御および冷却水の噴射停止タイミングの制御においては、応答遅れの被圧延材換算長は8.3mに限定される必要はなく、応答遅れの被圧延材換算長を、測定した応答遅れ時間とその被圧延材の仕上圧延機15の出側における速度との乗算結果として求めておき、その結果を図示しない記憶装置内に記憶し、8.3mに対して短くなった分だけ直近急冷設備17からの冷却水の噴射開始タイミングを早めるようにしてもよい。そして、前記応答遅れの被圧延材換算長の分だけ、別ラインである精製工程、すなわち剪断あるいはスキンパスなどのラインで付属の切断機で断続的に切断してスクラップとして除去するようにしてもよい。
【0045】
また、接合部のトラッキング誤差領域Yの長手方向長さは必ずしも20mに固定する必要はなく、予め理論計算や実績回帰などにより求めておいた接合部のトラッキング誤差領域Yの長手方向長さが1mしかないような場合には、トラッキング装置13は、接合部Cに対して、切断予定位置を後行被圧延材Sb側に1m寄った位置に設定する。そして、直近急冷制御装置16は、応答遅れの被圧延材換算長を最大に見積もった8.3mだけ、あるいは測定した応答遅れ時間とその被圧延材の仕上圧延機15の出側における速度との乗算結果だけ切断予定位置よりも先行被圧延材側に寄った位置に噴射開始点を設定するとともに、直近急冷設備17から冷却水が均一に被圧延材上に噴射される状態に到達した位置が切断予定位置と重なるように制御する。そして、前記8.3mあるいは乗算結果の分だけ、別ラインである精製工程、すなわち剪断あるいはスキンパスなどのラインで付属の切断機で断続的に切断してスクラップとして除去するようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明に係る熱間エンドレス圧延方法によれば、直近急冷の冷却水噴射の過渡的な冷却水流量の不均一さに起因した材質の非定常な領域である直近急冷非定常領域を、切除予定の接合部のトラッキング誤差領域と接合部近傍の被圧延材の熱の影響による材質の非定常または仕上圧延時の同部のフレア変形に起因した寸法の不均一な接合非定常領域との領域和に、被圧延材上において領域的にラップするようにコントロールすることで、材質、寸法の不均一な被圧延材領域が必然的に除去され、需要家の手に渡ることを阻止し、かつ、被圧延材の切除によるスクラップ化に伴う歩留まりロスも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱間エンドレス圧延方法が適用される熱間エンドレス圧延ラインの概略構成図である。
【図2】図1に示した熱間エンドレス圧延ラインによって圧延された被圧延材の切除予定領域と長手方向位置に対応する冷却水の噴射開始指令および噴射している時間帯のタイミングの関係を示し、(A)は切除予定の接合部のトラッキング誤差領域及び接合非定常領域の領域和を示した被圧延材の部分平面図、(B)は被圧延材の長手方向位置に対応する冷却水の噴射開始指令および噴射している時間帯のタイミングの関係を示す説明図である。
【図3】従来の熱間圧延ラインの概略構成図である。
【図4】従来の熱間エンドレス圧延ラインの概略構成図である。
【図5】トラッキング装置内の演算のようすを説明するための図である。
【図6】直近急冷設備を有する従来の熱間エンドレス圧延ラインの概略構成図である。
【図7】図6における直近急冷設備の構成を説明するための図である。
【図8】接合部の仕上圧延による変形のようすを説明するための図である。
【符号の説明】
1 熱間エンドレス圧延ライン
2 粗圧延機
3 コイルボックス
4 メジャーリングロール
5 接合用クロップシャー
6 接合装置
7 バリ取り装置
8 シートバーヒータ
9 エッジヒータ
10 接合部冷却装置
11 仕上用クロップシャー
12 メジャーリングロール
13 トラッキング装置
15 仕上圧延機
16 直近急冷制御装置
17 直近急冷設備
18 被圧延材冷却装置
19 切断制御装置
20 切断装置
21 巻取装置
22 高速通板装置
C 接合部
Sa 先行被圧延材(被圧延材)
Sb 後行被圧延材(被圧延材)
X 直近急冷非定常領域
Y 接合部のトラッキング誤差領域
Z 接合非定常領域

Claims (2)

  1. 先行被圧延材の尾端と後行被圧延材の先端とを接合し、接合された被圧延材に連続して仕上圧延を施すと共に、前記被圧延材について前記仕上圧延の終了直後に冷却水噴射によって直近急冷を施した後、接合部付近を切断し、前記先行被圧延材と前記後行被圧延材を別々に巻き取る熱間エンドレス圧延方法において、前記急冷時における冷却水噴射の過渡的な冷却水流量の不均一さに起因して材質が非定常となる直近急冷非定常領域を、後工程で切除予定の接合部のトラッキング誤差領域と接合部近傍の被圧延材の材質及び寸法の非定常部分である接合非定常領域との領域和に、被圧延材上において領域的にラップさせるように、前記被圧延材について直近急冷を施すことを特徴とする熱間エンドレス圧延方法。
  2. 請求項1記載の熱間エンドレス圧延方法によって被圧延材を熱間エンドレス圧延した後、後工程で前記被圧延材を巻戻して展開し、領域的にラップしている、前記被圧延材上の直近急冷非定常領域と切除予定の接合部のトラッキング誤差領域及び接合非定常領域の領域和とを切除することを特徴とする熱間エンドレス圧延製品の製造方法。
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