JP2003200203A - 熱間エンドレス圧延における被圧延材の冷却方法 - Google Patents

熱間エンドレス圧延における被圧延材の冷却方法

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JP2003200203A
JP2003200203A JP2001398395A JP2001398395A JP2003200203A JP 2003200203 A JP2003200203 A JP 2003200203A JP 2001398395 A JP2001398395 A JP 2001398395A JP 2001398395 A JP2001398395 A JP 2001398395A JP 2003200203 A JP2003200203 A JP 2003200203A
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Yoshimitsu Fukui
義光 福井
Taichi Kukizaki
太一 久木崎
Masato Koide
正人 小出
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 局部的に温度低下し硬質化した被圧延材先端
の噛み込みにより、コイラーのピンチロールに当て疵
(トップマーク)が入るのを防止する。 【解決手段】常温での引張強さTSが450MPa以上
の金属材料を接合し、連続的に仕上圧延し、冷却し、切
断して別々に巻き取る熱間エンドレス圧延を行うに際
し、切断予定部をトラッキングし、該切断予定部の冷却
を局部的に弱める。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、熱間エンドレス圧延に
おける被圧延材の冷却方法にかかり、特に、常温での引
張強さTSが450MPa以上の金属材料を接合し、連
続的に仕上圧延し、冷却し、切断して別々に巻き取る熱
間エンドレス圧延を行う際に用いるのに好適な、熱間エ
ンドレス圧延における被圧延材の冷却方法に関する。 【0002】 【従来の技術】熱間圧延とは、金属材料を数100〜千
数100℃に加熱した後、熱間圧延ライン上に抽出し、
搬送しつつローラーで圧延することをいう。熱間圧延ラ
イン100の一例を図1に示すが、3/4連続と呼ばれ
るタイプのものが多い。これは、被圧延材8の搬送方向
上流から下流に向かう順に、加熱炉10、複数の粗圧延
機(Rougher)12(多くの場合4基。そのうち一部
(多くの場合1基)を往復圧延するものとし、残る圧延
機が一方向圧延を行う。しかし、4基中3基が一方向の
タイプに限らず、例えば3基中1基又は2基が一方向の
タイプなども含め、3/4連続という)、クロップシャ
ー14、デスケーリング装置16、仕上圧延機(Finish
er)18、冷却ゾーン22、コイラー(巻取装置)24
を順次配置して成る。各設備間には図示しない多数のテ
ーブルローラがあり、これにより被圧延材8が搬送され
る。粗圧延機12、仕上圧延機18は複数あるので、そ
れぞれRougher、Finisherの頭文字を取り、各スタンド
のナンバーを付与して、R1、R2、R3、F1、F2
…F7などと略称される。コイラー24も同様に複数あ
って、号機ナンバーを付与して、DC1、DC2などと
略称される。 【0003】仕上圧延機18のワークロール19で被圧
延材8の先端を噛み込み、圧延し、尾端を圧延し終わ
り、という動作を断続的に繰り返す熱間圧延のことを、
特に、バッチ圧延と称している。 【0004】近年、例えば特許3103260号公報に
開示されているが、図2のような設備構造にて、被圧延
材8の搬送方向最下流粗圧延機R3と仕上圧延機18の
間に、例えば接合部の移動に追従して走行しながら、先
行する被圧延材の尾端と後行する被圧延材の先端を接合
する走間接合装置(以下、単に接合装置と称する)30
を設置し、仕上圧延機18とコイラー24の間に、先行
する被圧延材と後行する被圧延材を切断して別々に巻き
取るための切断装置(ストリップシャーとも称する)4
0を設置するものも登場してきた。 【0005】粗圧延機12と仕上圧延機18の間で、先
行する被圧延材の尾端と後行する被圧延材の先端を接合
し、連続的に仕上圧延することを、特に、エンドレス圧
延と称している。 【0006】このエンドレス圧延のできる熱間圧延ライ
ン(熱間エンドレス圧延ラインと称する)110は、図
2に示したように、先行する被圧延材の尾端と後行する
被圧延材の先端を接合するために、接合装置30のほか
にコイルボックス26、接合用クロップシャー28を備
えている。あるいは更に、バリ取り装置32、シートバ
ーヒータ34、エッジヒータ36、接合部冷却装置3
8、高速通板装置42などを適宜設置してもよい。 【0007】ここで、接合装置30には、特開昭62−
234679号公報に開示の誘導加熱方式によるもの
や、WO94/16838号に開示のレーザ方式による
ものなどがある。 【0008】高速通板装置42とは、特開平7−124
624号公報に開示されているが、例えば仕上圧延後厚
さ2mm未満の薄ストリップ状の被圧延材に使用して好
適な通板安定化のための装置で、薄ストリップ状の被圧
延材を切断直後に剛性が弱く丸まってコイラー24の付
帯設備間に詰まり巻き取れなくなるのを防止する。仕上
圧延後厚さの薄い薄ストリップ状の被圧延材は概して搬
送速度が高速のため、この名称がある。原理はエアジェ
ットにより生ずる負圧部に搬送中の薄ストリップ状の被
圧延材を吸引し、ガイドにまっすぐに沿わせることで丸
まるのを防止するというものである。 【0009】図2中、44で示されているのはメジャー
リングロールであり、これはトラッキング用センサであ
る。トラッキングとは、搬送、仕上圧延による接合部の
移動を捉え、その熱間エンドレス圧延ライン110上の
位置を制御装置内で時々刻々と仮想認識することである
が、このメジャーリングロール44は搬送中の被圧延材
8に接触されることで回転され、一定周長(例えば0.
025mm)回転されるごとにパルスを発する仕組みで
あり、そのパルス数を図示しない制御装置内で時々刻々
にカウントする原理である。トラッキング用センサに
は、このメジャーリングロール44の他に、特開平9−
276913号公報に開示の板速計などがある。これら
トラッキング用センサの熱間エンドレス圧延ライン上へ
の設置位置は、仕上圧延機18の搬送方向入側の場合も
あれば出側の場合もある。トラッキングは、接合部の移
動のほか、別途同制御装置内で接合部の近傍に仮想的に
生成させる切断予定部(特開平7−164048号公報
のものは接合部近傍搬送方向上流側、特開平7−100
506号公報のものは同下流側)の移動も仮想認識す
る。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】先述のバッチ圧延にお
いて、仕上圧延および巻き取りに際しては、被圧延材先
端が、圧延ロール(ワークロール19)やコイラー24
のピンチロール25に対して、その噛み込み時に当て傷
を及ぼしてしまうという問題があった。 【0011】このような当て傷のことを以下、トップマ
ークと称す。この圧延ロールやコイラーピンチロールに
トップマークが発生するのは、次に述べることが原因で
ある。即ち、被圧延材8の先端8Aに、 被圧延材表面のスケールを除去する目的で仕上圧延機
18の入側に設置したデスケ−リング装置16からの
水、 仕上圧延中に被圧延材を所定の仕上圧延機出側温度に
向け冷却するための水(ストリップクーラント水)、 仕上圧延後、被圧延材を巻き取り温度に向け冷却する
ための冷却ゾーン22からの水、 が、図3に示すようにかかる。すると同部8Aは、これ
ら冷却水による冷却と、自身の放熱による3面抜熱によ
り局部集中的に冷却されるため硬質となる。その結果、
この硬質な先端8Aを噛み込む際に該圧延ロールや巻取
りロールに衝撃が加わり、トップマークになるのであ
る。 【0012】特に、に示した、巻き取り温度は熱間圧
延においては最も低温な状態であり、被圧延材の硬さは
常温の製品の硬さに最も近い値である。 【0013】ここで、被圧延材先端が局部集中的に冷却
され、しかもそれがピンチロールにトップマークを発生
させるほどに硬質となりやすいのは、冷却されることに
より焼入れが起こり、マルテンサイト変態しやすい中〜
高炭素鋼や、ステンレス鋼、そして高張力鋼(いわゆる
ハイテン材)のように、巻き取り温度を低温とすること
で所定の硬さ(擬似的に引張強さTS)を得られる鋼
等、冷間でのTSが450MPa以上の金属材料であ
る。 【0014】さてここで、粗圧延機12と仕上圧延機1
8の間で先行被圧延材の尾端と後行被圧延材の先端を接
合し、連続的に仕上圧延するエンドレス圧延では、前述
のデスケーリング装置16からの水起因で被圧延材先
端の局部的な硬質部分が圧延ロールに及ぼすトップマー
ク、仕上圧延中に被圧延材を所定の仕上圧延機出側温
度に向け冷却するための水(後出図5のストリップクー
ラント水21)起因で被圧延材先端の局部的な硬質部分
が圧延ロールに及ぼすトップマーク、の2つの問題は解
決される。 【0015】それは、接合後仕上圧延前および仕上圧延
中は、被圧延材先端は接合されて被圧延材中間部分と変
わらなくなっており、先述の3面抜熱にはならず、被圧
延材表裏2面からの抜熱で済むからである。 【0016】しかしながら、エンドレス圧延において
も、3つ目の、仕上圧延後、被圧延材を巻き取り温度
に向け冷却するための水だけは、冷却ゾーン22の全長
分の水というわけではなく、ストリップシャー40より
も搬送方向下流側まで被圧延材上に乗って流れてくる漏
れ水ほかの水も、少量とはいえ、切断後の被圧延材先端
に作用する。よって、後出の図5のようなストリップシ
ャー40とコイラーピンチロール25の設備配列からし
て、切断された被圧延材の先端は硬質化していて、ピン
チロール25にトップマークを発生させてしまう、とい
うように、問題は完全に解決されないまま残っていた。 【0017】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、ストリップ切断後、先端の局部冷却
硬質部をコイラーピンチロールが噛み込んで、トップマ
ークが入るのを防止することを課題とする。 【0018】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の問
題点を解決するべくなされたもので、常温での引張強さ
TSが450MPa以上の金属材料を接合し、連続的に
仕上圧延し、冷却し、切断して別々に巻き取る熱間エン
ドレス圧延を行うに際し、切断予定部をトラッキング
し、該切断予定部の冷却を局部的に弱めることにより、
前記課題を解決したものである。 【0019】このようにして、仕上圧延後、被圧延材を
巻き取り温度に向け冷却する過程で、切断予定部をトラ
ッキングし、当該切断予定部を所定の巻き取り温度より
も高温状態すなわち定常部分より軟質な状態になるよう
冷却制御し、しかるのち当該切断予定部を切断すること
により、コイラーピンチロールにトップマークを発生さ
せるのを防止することができる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態を詳細に説明する。 【0021】図4に熱間エンドレス圧延ライン110の
主要部の概略構成を示す。接合装置30、F1〜F7を
備えた仕上圧延機18、DC1、DC2を備えたコイラ
ー24、被圧延材を所定の巻き取り温度に向け冷却する
ための水を被圧延材に向け噴射するための冷却ゾーン2
2(熱間エンドレス圧延ライン110のランナウトテー
ブルに付帯し搬送方向に沿うように設置される)、等の
設備および制御装置50が適宜配置されている。 【0022】前記接合装置30の周辺には、その入側お
よび出側に被圧延材表面温度を計測する温度計52、5
4が設置されている。 【0023】前記仕上圧延機18は、例えばF1〜F7
の7スタンドからなり、各スタンドは、例えば上下一対
のワークロール19およびバックアップロール20から
構成され、各ワークロール19は電動機(図示省略)に
よって駆動されるようになっている。各スタンドには電
動機の回転速度を制御するための速度制御装置(AS
R)(図示省略)が取り付けられており、これらは制御
装置50から出力されるロール周速指令値を目標に制御
されるようになっている。 【0024】また、仕上圧延機F1〜F7以降には被圧
延材を所定の巻き取り温度に向け冷却するための冷却ゾ
ーン22があり、この冷却ゾーン22には、図5に示す
ように、熱間エンドレス圧延ライン110の搬送方向に
多数並ぶ形で、被圧延材8を巻き取り温度に冷却するた
めの水を被圧延材に向け噴射する装置(冷却水噴射ヘッ
ダー23)が配置されており、制御装置50からの指令
で、各冷却水噴射ヘッダー23からの冷却水の噴射のO
N・OFFあるいは流量が制御される仕組となってい
る。冷却水噴射ヘッダー23は、熱間エンドレス圧延ラ
イン110の上側だけでなく下側にも設置してよい。ま
た、この冷却ゾーン22でも、被圧延材8は、図示しな
い多数のテーブルローラにより搬送される。 【0025】本発明では、この制御装置50によりトラ
ッキングされた切断予定部が、仕上圧延機18を通過し
たのち、仕上圧延機出側からコイラー24に到達するま
での間、冷却ゾーン22にて、切断予定部近傍の周辺も
含め、その通過の際に、そこに位置する冷却水噴射ヘッ
ダー23からの冷却水噴射を一時的にOFFあるいは流
量調整することにより冷却水噴射の停止または流量の減
少を行うなどして、切断予定部の冷却を局部的に弱め
る。その結果は、巻き取り温度計60により捉えること
ができる。 【0026】そのためには、切断予定部のトラッキング
を高精度に行う必要がある。以下、この切断予定部のト
ラッキングの方法について説明する。熱間エンドレス圧
延のように間断なく被圧延材を搬送、圧延する場合、そ
のトラッキングを行うのに重要となる手法上のポイント
は、以下の3つに区分して行うことである。 【0027】(1)熱間エンドレス圧延の接合1本目の
被圧延材の仕上圧延〜コイラー到達、(2)後続の被圧
延材の接合部の、接合部発生〜仕上圧延機第1スタンド
到達、(3)接合部の、仕上圧延機第1スタンド到達〜
切断予定部の発生〜切断、以降、この順に説明する。 【0028】(1)熱間エンドレス圧延の接合1本目の
被圧延材の仕上圧延〜コイラー到達 接合1本目の先端については、図4に示した接合装置3
0の出側に設置された温度計54、仕上圧延機18の入
側に設置された温度計56、仕上圧延機18の出側に設
置された温度計58にて、その先端を逐次間断的に捉
え、以降は仕上圧延機最終スタンドF7のロールを回転
駆動する電動機の軸に接続の図示しないドライブ装置か
ら所定周長(正確にはロールの所定回転角度に対しロー
ル半径を掛け算した値)圧延ごとに発せられるパルスに
先進率を掛け算した値で、コイラー24までの機械的な
距離をカウントダウンすることで行う。仕上圧延機18
の出側に設置された温度計58に接合1本目の先端が到
達したことに替えて、仕上圧延機最終スタンドF7に接
合1本目の先端が到達し、圧延荷重が立上ったことを以
って検出してもよい。 【0029】勿論、これらのセンサは被圧延材の厚さや
幅などを計測するセンサや電動機のトルク計など他の計
測センサ等で代用してもよい。 【0030】(2)後続の被圧延材の接合部の、接合部
発生〜仕上圧延機第1スタンド到達 接合部については、接合後、仕上圧延機第1スタンドF
1までは、接合装置30の接合完了位置又は走行終端位
置を起点とし、そこから被圧延材の搬送に伴い回転され
るメジャーリングロール44から所定周長搬送ごとに発
せられるパルスを制御装置50が受けてカウントするこ
とで行う(接合に先だってメジャーリングロール44を
被圧延材8に押しつけて回転させ始めておく)。 【0031】(3)接合部の、仕上圧延機第1スタンド
到達〜切断予定部の発生〜切断 接合部が仕上圧延機第1スタンドF1到達から仕上圧延
機最終スタンドF7に達するまでのトラッキングは、次
のようにして行う。各スタンド間の機械的な距離と各ス
タンド出側での被圧延材厚の積を全スタンド間分累積し
た、計算上の仕上圧延機内被圧延材体積を、仕上圧延機
最終スタンドF7のロールの電動機の軸に接続の図示し
ないドライブ装置から所定周長(正確にはロールの所定
回転角度に対しロール半径を掛け算した値)圧延ごとに
発せられるパルスに先進率と仕上圧延機最終スタンド出
側板厚を掛け算することで搬送体積距離に換算した値
で、制御装置50内でカウントダウンすることで行う。 【0032】切断予定部は、例えば接合部が仕上圧延機
最終スタンドF7に達してから所定距離圧延後に仕上圧
延機最終スタンド位置に発生させる、というように制御
装置50内で接合部近傍(この例では搬送方向上流側で
あるが別に下流側であってもよい)に仮想的に発生させ
る。 【0033】接合部が仕上圧延機最終スタンド到達から
切断装置40で切断予定部を切断するまで、仕上圧延機
最終スタンドF7のロールの電動機の軸に接続の図示し
ないドライブ装置から所定ロール周長(正確にはロール
の所定回転角度に対しロール半径を掛け算した値)圧延
ごとに発せられるパルスを制御装置50が受けてカウン
トし、さらにそれに先進率を掛け算して被圧延材の圧延
距離に換算した値で仕上圧延機最終スタンドから切断装
置40までの機械的な距離をカウントダウンすることで
行う。 【0034】以上の例では、メジャーリングロール44
や仕上圧延機最終スタンドF7の電動機軸に接続のドラ
イブ装置から発せられるパルスを制御装置50でカウン
トするトラッキングの仕方を例に説明したが、本発明は
これに限るものではなく、レーザ速度計を使うようにす
るなど、その他のトラッキングの仕方を以って代用して
もよい。特に上記の、(2)後続の被圧延材の接合部
の、接合部発生〜仕上圧延機第1スタンド到達、(3)
接合部の、仕上圧延機第1スタンド到達〜切断予定部の
発生〜切断、はそれぞれ、仕上圧延機入側、出側にレー
ザ速度計を設置して被圧延材の搬送速度を直接計測し、
トラッキングした方が、より精度よくトラッキングでき
好適である。 【0035】また、上記(1)〜(3)に登場した、ロ
ール半径、先進率は次のようにして制御装置50に与え
ればよい。 【0036】・ロール半径:操業上、ロールを定期的に
研磨するので、研磨直後に操作者が、あるいは自動でロ
ール直径を測定し、計算機70にその測定値を手で、あ
るいは自動で入力し、該計算機70内で演算してロール
半径に直し、該計算機70から制御装置50に伝送す
る。 【0037】・先進率:同じく計算機70内で、材種、
製品寸法等に応じたテーブル内に所定値として記憶して
おき、仕上圧延中の被圧延材の該材種、製品寸法等の属
性をキーに該テーブルから所定値を検索し、制御装置5
0に伝送する。 【0038】あるいは、このようなテーブル式に替え、
同じく材種、製品寸法等に応じたモデル式を以って代用
してもよい。 【0039】 【実施例】表1に成分実績を示す高炭素鋼の切断予定部
の温度を所定の巻き取り温度より上げるべく、該切断予
定部の冷却ゾーン通過時の各冷却水噴射ヘッダー直下で
の冷却水の噴射を停止して熱間エンドレス圧延を行った
場合の実績を示す。 【0040】 【表1】 【0041】表1の各成分は質量%を示し、表1に記載
のない部分は、Feおよび、JISG3311に規定す
る許容範囲の各成分、および不可避的不純物である。 【0042】シートバーの厚さ30mm、幅1000m
mの先行被圧延材Aを、仕上圧延機18により仕上圧延
機出側厚さ3mm、仕上圧延機出側速度700m/分と
なるよう圧延し、温度計58で検出される仕上圧延機出
側温度850℃を得、温度計60で検出される巻き取り
温度450℃に向け冷却し、巻き取りしているときに、
その後端部に例えば、先行被圧延材と同じサイズ、即
ち、シートバーの厚さ30mm、幅1000mmの後行
被圧延材Bの先端部を仕上圧延機18の入側で接合し、
先行被圧延材と同じく、仕上圧延機18により仕上圧延
機出側厚さ3mm、仕上圧延機出側速度700m/分と
なるように連続的に圧延し、先行被圧延材と同じく、仕
上圧延機出側温度850℃を得、巻き取り温度450℃
に向け連続的に冷却し、切断し、巻き取りを行ってい
る。 【0043】そのとき、切断予定部のトラッキング情報
に基づき、 制御装置50はランアウトテーブル上の冷
却ゾーン22の冷却水ON・OFFを制御するようにし
た。そのときの様子を図6に示す。切断予定部の通過に
伴って、冷却ゾーン22の冷却水噴射指令を前後1秒間
合計2秒間OFFにしたことにより、切断予定部前後約
10mの部分の巻き取り温度が520℃と定常部分の4
50〜480℃に比較し、高温となった。その高温部分
をコイラーピンチロール25で噛み込み、コイラー24
で巻き取ったが、コイラーピンチロール25の傷は発生
しなかった。更に、高温部分の硬さを巻き取り後の製品
から切り出した板で測定し、材質調査をしたところ、T
Sは480MPaと定常部の550MPaに対し、軟質
であったことが確認できた。この局部的な軟質部分は、
熱間エンドレス圧延終了後、別ラインにて切除した。 【0044】本実施例は、切断予定部の通過に際し、冷
却水噴射指令を完全にOFFにし、全くの無注水とした
結果、巻き取り温度520℃となった例であるが、被圧
延材速度が更に速い場合は、切断予定部の目標巻き取り
温度を同じにし、冷却水流量を完全にOFFするのでは
なく、単に減少させるだけにしても、同様の効果が得ら
れる。 【0045】 【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、仕
上圧延機入側で接合された先行被圧延材と後行被圧延材
の接合部近傍に存する切断予定部は、仕上圧延後の冷却
に際して、冷却水流量を減少または無注水というように
弱めることで、巻き取り温度を局部的に高温にするよう
に制御したので、局部的に軟質となり、コイラーピンチ
ロールへの当て傷(トップマーク)の発生を防止するこ
とができた。このほか、仕上圧延後の被圧延材(ストリ
ップ)を切断する切断装置40の刃の損傷を最小限に抑
えるという効果、およびコイラーピンチロール以降に設
置されている設備への接触傷も防止できるという効果も
ある。
【図面の簡単な説明】 【図1】熱間圧延ラインの概要を示す全体図 【図2】本発明が適用される熱間エンドレス圧延ライン
の概要を示す全体図 【図3】従来の問題点を説明するための3面抜熱の様子
を示す拡大図 【図4】本発明が適用される熱間エンドレス圧延ライン
の接合装置〜コイラー間の部分拡大図 【図5】同じく仕上圧延機〜コイラー間の部分拡大図 【図6】本発明の効果を模式的に示す図 【符号の説明】 8…被圧延材 12…粗圧延機 14、28…クロップシャー 18…仕上圧延機 22…冷却ゾーン 23…冷却水噴射ヘッダー 24…コイラー 25…コイラーピンチロール 30…接合装置 40…切断装置(ストリップシャー) 44…メジャーリングロール 50…制御装置 52、54、56、58、60…温度計 70…計算機 110…熱間エンドレス圧延ライン
フロントページの続き (72)発明者 小出 正人 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 Fターム(参考) 4E002 AD01 BD05 BD06 BD07 CB10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】常温での引張強さTSが450MPa以上
    の金属材料を接合し、連続的に仕上圧延し、冷却し、切
    断して別々に巻き取る熱間エンドレス圧延を行うに際
    し、 切断予定部をトラッキングし、該切断予定部の冷却を局
    部的に弱めることを特徴とする熱間エンドレス圧延にお
    ける被圧延材の冷却方法。
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