JP4691719B2 - 分離装置、及びこれを用いた液体分溜装置 - Google Patents

分離装置、及びこれを用いた液体分溜装置 Download PDF

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Description

本発明は、気体中に浮遊する霧状の液滴、煙などの浮遊物質を凝集させて気体から分離する分離装置、及びこれを用いて被処理液中の成分を分溜する液体分溜装置に関する。
空気中に浮遊する霧状の液滴や煙を凝集させて、気体から分離する分離装置としては、霧状の液滴や煙を含む気体を冷却するもの、金属繊維からなるフィルタ(ワイヤデミスタ)を透過させるもの(例えば、特許文献1参照)、静電捕集方式などを用いた電気集塵によるもの(例えば、特許文献2参照)、旋回気流を用いたサイクロン方式などの手法が知られている。
特開平10−66818 特開平10−382号公報(図1)
しかしながら、これらの方法による浮遊物質の捕集効率は、必ずしも十分とは言えず、浮遊物質を適切に回収できなかった。また、装置が大がかりになりがちであった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、コンパクトでありながら、効率よく浮遊物質を気体から分離することができる分離装置、及びこれを用いた、コンパクトで被処理液に含まれている成分を効率よく分溜することができる液体分溜装置を提供することを目的とする。
その解決手段は、気体中に浮遊する浮遊物質を凝集させて上記気体から分離する分離装置であって、内部に上記浮遊物質を含む気体を流通させる管貫通孔を有する管部材と、上記管部材の管長方向少なくとも一部の径方向周囲を取り囲み、この管部材を加振する超音波振動発生源であって、この管部材のうち、上記超音波振動発生源に取り囲まれる部分の少なくとも一部において、超音波振動を生じさせて、上記管部材から放射される空中超音波で上記管貫通孔内に管内定在波音場を形成する超音波振動発生源と、を備える分離装置である。
本発明の分離装置は、管部材と超音波振動発生源とを有しており、超音波振動発生源は、管部材の管長方向少なくとも一部の径方向周囲を取り囲み、管部材を加振し、超音波振動発生源で取り囲まれる部分の少なくとも一部において、超音波振動を生じさせて、管貫通孔内に、管内定在波音場を形成する。
これにより、管貫通孔内に導入された霧状の液滴や煙等の浮遊物質は、その定在波音場の節部に集まると共に、浮遊物質同士が衝突して一体化し、次第に大きな粒子となる。すると、空中に浮遊していることができず、重力に従って落下し、菅部材の内周面に付着したり、別途設けた捕集容器へ落下する。
空中超音波は、気中での進行と共に急激に減衰するが、本発明の分離装置では、側壁部を超音波振動させ、この側壁部から空中超音波を放射させることにより、この側壁部の内側の内部流通空間において、側壁部のすぐ近くの気体中に浮遊する浮遊物質に空中超音波を照射し振動させることができるから、効率よく浮遊物質を凝集させることができる。
かくして、本発明の分離装置では、気体と浮遊物質とを効率よく分離することができる。
しかも本発明の分離装置は、管部材の管長方向少なくとも一部の径方向周囲を、取り囲むように超音波振動発生源を配置している。従って、コンパクトな分離装置となる。
なお、本発明の分離装置は、コンパクトであるから、既存の管の一部を、本発明の分離装置に取り替えることで、管内を流れる浮遊物質を分離するなどの利用も図ることができることができる。
本発明の分離装置は、気体中から浮遊物質を回収し、有用な液体その他の物質を得たい場合、即ち液体回収装置や物質回収装置として用いるほか、気体中から浮遊物質を除去し、浮遊物質のない気体を得たい場合、即ち、浮遊物質除去装置としても用いることができる。
浮遊物質としては、気体中に浮遊し、互いに衝突することにより一体化して大きくなることができる粒子状の物質が挙げられ、例えば、霧状の水滴、油滴などの液滴や、たばこの煙、排気ガス等に含まれるαパーティクルなどが挙げられる。さらに、霧状の液滴としては、この液滴を液体として回収すること、あるいは気体から除去することが望まれる液滴であればいずれのものでも良く、例えば、水、アルコール、水とアルコールの混合液、金属イオン等を含んだ水、有機溶剤、油などの液体の液滴が挙げられる。
また、超音波振動発生源としては、管部材の径方向周囲を取り囲む形態で超音波振動を発生させるもので有ればいずれのものでも良く、圧電素子、磁歪素子などを用いた筒状の超音波振動子が挙げられる。特に、強力な超音波振動を生じさせるため、筒状のボルト部材を用いたボルト締め型ランジュバン型超音波振動子を用いると良い。なお、筒状のボルト部材を本発明における管部材として兼用することもできる。
また、管部材としては、使用する気体あるいは浮遊物質、加工の容易性、超音波振動の減衰の生じにくさ等を考慮して材質等を選定すればよいが、例えば、音響インピーダンスの高い、ステンレスなどの金属やアルミナ等のセラミックを用いるのが好ましい。
また管部材としては、まっすぐな直管を用いることができるほか、管部材の径方向周囲を取り囲む形態で超音波振発生源を配置できれば良く、曲がっていたり、さらには螺旋状であっても良い。
管部材の管貫通孔内に形成される管内定在波音場としては、管貫通孔内において、空中超音波の振動の大きな部分(腹部に相当)と小さな部分(節部に相当)とが形成されていれば良く、振動の小さな部分でも超音波振動の振幅が完全に無くなるとは限らない。一般に、振動の小さな部分(節部)に浮遊物質が集まりこの部分で凝集が起こりやすい。
浮遊物質が霧状の液滴である場合には、管部材の内周面などに液滴が付着し液体化した後に、この液体を液流路を通じて回収すれば効率よく回収できる。例えば、管部材を水平よりも傾けるあるいは鉛直線に平行にして、液体を管部材の内周面に沿って移動させる手法が挙げられる。
さらに、上記の分離装置であって、パイプ貫通孔を備えるパイプ部材であって、前記超音波振動発生源の前記管長方向の一方側に、前記管貫通孔に上記パイプ貫通孔を連通させた状態で配置されてなり、上記超音波振動発生源によりこのパイプ部材において超音波振動を生じ、このパイプ部材から放射される空中超音波で、上記パイプ貫通孔内にパイプ内定在波音場が形成されるパイプ部材を備える分離装置とすると良い。
本発明の分離装置では、管部材、超音波振動発生源のほか、パイプ部材を備え、このパイプ部材においても、超音波振動発生源により超音波振動を生じて、パイプ貫通孔内にパイプ内定在波音場が形成される。従って、管部材内のみならず、パイプ部材内においても気体と浮遊物質とを分離することができるから、さらに効率よく浮遊物質を気体から分離することができる。
また、パイプ部材も、使用する気体あるいは浮遊物質、加工の容易性、超音波振動の減衰の生じにくさ等を考慮して材質等を選定すればよいが、例えば、音響インピーダンスの高い、ステンレスなどの金属やアルミナ等のセラミックを用いるのが好ましい。
パイプ部材のパイプ貫通孔内に形成されるパイプ内定在波音場も、管内定在波音場と同様、パイプ貫通孔内において、空中超音波の振動の大きな部分(腹部に相当)と小さな部分(節部に相当)とが形成されていれば良く、振動の小さな部分でも超音波振動の振幅が完全に無くなるとは限らない。
浮遊物質が霧状の液滴である場合には、パイプ部材の内周面を水平に対して傾けておき、内周面に付着した液体をこの内周面に沿って移動させるとよい。
さらに、請求項2に記載の分離装置であって、前記パイプ部材は、径方向寸法に対して、管長方向寸法が長い形態を有する分離装置とすると良い。
本発明の分離装置では、パイプ部材を径に比して管長が長いパイプの形態としている。このため、パイプ部材からパイプ貫通孔内に放射され、減衰しやすい空中超音波の強度も、パイプの径方向寸法が小さければ減衰はあまり大きくならない。また、管長方向の長い距離に亘って、霧状の液滴などの浮遊物質をパイプ部材内のパイプ内定在波音場に通すことができる。このため、より多くの浮遊物質を凝集させて効率よく気体と分離させることができる。
あるいは、請求項1に記載の分離装置であって、前記管部材は、前記超音波振動発生源よりも、前記管長方向の一方側に突出する一方側突出部であって、上記超音波振動発生源によりこの一方側突出部において超音波振動を生じ、この一方側突出部における前記管貫通孔内に突出部定在波音場が形成される一方側突出部、及び、前記超音波振動発生源よりも、前記管長方向の他方側に突出する他方側突出部であって、上記超音波振動発生源によりこの他方側突出部において超音波振動を生じ、この他方側突出部における上記管貫通孔内に上記突出部内定在波音場が形成される他方側突出部、の少なくともいずれかを有する分離装置とすると良い。
本発明の分離装置では、管部材は、突出部内定在波音場が形成される一方側突出部、及び他方側突出部の少なくともいずれかを有している。つまり、管部材は、管貫通孔内に管内定在波音場を形成するほか、一方側突出部及び他方側突出部の少なくともいずれかにおいて、突出部内定在波音場が形成されている。このため、管内定在波音場のみならず、突出部内定在波音場においても、気体と浮遊物質とを分離することができるから、さらに効率よく浮遊物質を気体から分離することができる。
しかも、本発明の分離装置では、管部材が一方側突出部、及び他方側突出部の少なくともいずれかを有する構成としているので、別途パイプ部材を用意したりこれを取り付ける必要もなく、取り扱いが容易である。
なお、管部材の一方側突出部における管貫通孔内、及び、他方側突出部における管貫通孔内パイに形成される突出部内定在波音場も、管内定在波音場と同様、空中超音波の振動の大きな部分(腹部に相当)と小さな部分(節部に相当)とが形成されていれば良く、振動の小さな部分でも超音波振動の振幅が完全に無くなるとは限らない。
さらに他の解決手段は、気体中に浮遊する浮遊物質を凝集させて上記気体から分離する分離装置であって、ボルト締めランジュバン型振動子を備え、上記ボルト締めランジュバン型振動子のうち、ボルト部材は、このボルト締めランジュバン型振動子の軸線に沿って自身を貫通するボルト貫通孔を含む円筒状ボルト部材であり、上記ボルト締めランジュバン型振動子は、少なくとも上記ボルト貫通孔を含んで、自身を上記軸線に沿って貫通する貫通流通孔であって、上記浮遊物質を含む気体を流通させる貫通流通孔を有する分離装置である。
本発明の分離装置は、ボルトが円筒状ボルト部材であるボルト締めランジュバン型振動子を備える。ボルト締めランジュバン型振動子を所定の周波数で駆動すると、その軸線方向(円筒型ボルト部材の管長方向)に伸縮する振動が生じる。
ところで、一般に、ボルト締めランジュバン型振動子は、圧電素子,磁歪素子など振動を生じる円環状の素子を、2つの部材で挟み、これらに挿通したボルト部材あるいはボルト部材とナット部材とで互いに締結して、2つの部材で素子を圧縮した構成を有している。従って、ボルト部材は、直接あるいはナット部材を介して素子を挟む2つの部材に係合しており、このボルト部材には、引張応力が掛かっている。
従って、ボルト締めランジュバン型振動子が軸線方向に伸縮すると、このボルト締めランジュバン型振動子内では、円筒状ボルト部材が伸縮する。それに伴って、円筒状ボルトの内壁面は、軸線に直交する径方向に、その径が拡径及び縮径する呼吸振動を生じる。この呼吸振動によって、円筒状ボルト内のボルト貫通孔において、その内壁面から軸線に向かって、空中超音波が放射され、軸線に向かって超音波が集中する形態となる。
従って、貫通流通孔うち、少なくともボルト貫通孔内の内部空間にボルト内定在波音場が形成される。このため、この貫通流通孔内に霧状の液滴などの浮遊物質を導入すると、浮遊物質は、そのボルト内定在波音場の節部に集まると共に、浮遊物質同士が衝突して一体化し、次第に大きな粒子となる。すると、空中に浮遊していることができず、重力に従って落下し、ボルト貫通孔の内周面等に付着する。かくして、浮遊物質を気体から分離することができる。
また、ボルト締めランジュバン型振動子の円筒状ボルト部材のボルト貫通孔を、貫通流通孔に含めているので、コンパクトな分離装置となる。しかも強力なボルト内定在波音場をボルト貫通孔内に形成することができるので、高い効率で浮遊物質を回収できる。
なお、ボルト締めランジュバン型超音波振動子の軸線を水平から傾けておく、あるいは鉛直に保持しておくなどにより、適宜の液体の流路や浮遊物質の排出路を構成しておけば、浮遊物質を効率的に回収することができる。
さらに、請求項4に記載の分離装置であって、パイプ貫通孔を備えるパイプ部材であって、前記ボルト締めランジュバン型振動子の一方端に、前記貫通流通孔に上記パイプ貫通孔を連通させた状態で固着してなり、上記ボルト締めランジュバン型振動子によりこのパイプ部材において超音波振動を生じ、このパイプ部材から放射される空中超音波で、上記パイプ貫通孔内にパイプ内定在波音場が形成されるパイプ部材を備える分離装置とすると良い。
本発明の分離装置では、ボルト締めランジュバン型振動子を備えるほか、この一方端にパイプ貫通孔を備えるパイプ部材固着を固着してなる。このパイプ部材においても、ボルト締めランジュバン型振動子による超音波振動を生じて、パイプ貫通孔内にパイプ内定在波音場が形成される。従って、円筒状ボルト部材のボルト貫通孔内のみならず、パイプ部材内においても気体と浮遊物質とを分離することができるから、さらに効率よく浮遊物質を気体から分離することができる。
なお、パイプ部材は、径方向寸法に対して、管長方向寸法が長い形態を有するのが好ましい。
パイプ部材を径に比して管長が長い管の形態とすると、パイプ部材からパイプ貫通孔内に放射され、減衰しやすい空中超音波の強度も、パイプの径方向寸法が小さければ減衰はあまり大きくならない。また、管長方向の長い距離に亘って、霧状の液滴などの浮遊物質をパイプ部材内のパイプ内定在波音場に通すことができる。このため、より多くの浮遊物質を凝集させて効率よく気体と分離させることができる。
あるいは、請求項4に記載の分離装置であって、前記円筒状ボルト部材は、前記ボルト締めランジュバン型振動子よりも、前記軸線の一方側に突出する一方側突出部であって、上記ボルト締めランジュバン型振動子によりこの一方側突出部において超音波振動を生じ、この一方側突出部における前記ボルト貫通孔内に突出部内定在波音場が形成される一方側突出部、及び、前記ボルト締めランジュバン型振動子よりも、前記軸線の他方側に突出する他方側突出部であって、上記ボルト締めランジュバン型振動子によりこの他方側突出部において超音波振動を生じ、この他方側突出部における上記ボルト貫通孔内に上記突出部内定在波音場が形成される他方側突出部、の少なくともいずれかを有する分離装置とすると良い。
本発明の分離装置では、ボルト締めランジュバン型振動子の円筒状ボルト部材は、自身即ち、この円筒状ボルト部材を除くボルト締めランジュバン型振動子よりも、軸線の一方側に突出する一方側突出部、及び、円筒状ボルト部材を除くボルト締めランジュバン型振動子よりも、軸線の他方側に突出する他方側突出部の少なくともいずれかを有している。しかも、一方側突出部及び他方側突出部におけるボルト貫通孔内には、突出部定在波音場が形成される。
このように、ボルト締めランジュバン型振動子内における円筒状ボルト部材の伸縮に伴う呼吸振動のみならず、一方側突出部及び他方側突出部の少なくともいずれかにおいて、それらのボルト貫通孔内に突出部内定在波音場が形成されるので、この部分でも気体から浮遊物質を分離できる。従って、コンパクトで、さらに高い効率で浮遊物質を回収できる。
さらに他の解決手段は、気体中に浮遊する浮遊物質を凝集させて上記気体から分離する分離装置であって、素子貫通孔を有する複数の環状の圧電素子であって、自身の素子軸線に互いに同軸に配置された複数の圧電素子と、上記圧電素子の間に介在する電極板と、複数の上記圧電素子よりも上記素子軸線の基端側に位置し、上記素子軸線に沿う第1貫通孔を有する環状の第1環状部材と、複数の上記圧電素子よりも上記素子軸線の先端側に位置し、上記素子軸線に沿う第2貫通孔を有する環状の第2環状部材と、上記素子軸線に沿って貫通するボルト貫通孔を有する円筒状の円筒状ボルト部材であって、上記第1環状部材よりも上記素子軸線の基端側に突出し、上記圧電素子の素子貫通孔内及び上記第1環状部材の第1貫通孔内を通って、少なくとも上記第2環状部材の第2貫通孔内まで延在し、少なくとも上記第1環状部材よりも上記素子軸線の基端側に突出する突出部に形成された第1ネジ部、及び、上記第2貫通孔内で上記第2環状部材に締結される第2ネジ部を含む 円筒状ボルト部材と、上記第1環状部材よりも上記素子軸線の基端側からこの第1環状部材に当接するナット部材であって、上記第1環状部材と上記第2環状部材とで複数の上記圧電素子を上記素子軸線に沿う方向に圧縮すると共に、上記円筒状ボルト部材の上記第1ネジ部と上記第2ネジ部との間に引張応力を生じさせて、上記円筒状ボルト部材の上記第1ネジ部に締結されてなるナット部材と、を備える分離装置である。
本発明の分離装置では、圧電素子、第1環状部材、第2環状部材のほか、円筒状ボルト部材にも素子軸線の方向に沿う貫通孔が空けられている。
また、圧電素子に所定周波数の駆動電圧を印加すると、圧電素子に発生する軸線方向の振動により、第1環状部材、第2環状部材、及び円筒状ボルト部材に超音波振動を生じる。この際、円筒状ボルト部材は、伸縮変形をすると共に、その軸線に直交する径方向にも、そのボルト貫通孔の径が拡縮する呼吸振動状の超音波振動が生じる。この円筒状ボルト部材に励起されたこの超音波振動によって、ボルト貫通孔壁から内側(軸線)に向かって放射される空中超音波でボルト貫通孔内にボルト内定在波音場が形成される。
そこで、このボルト貫通孔内に霧状の液滴等の浮遊物質を含む気体を導入すれば、浮遊物質は、そのボルト内定在波音場の節部に集まると共に、浮遊物質同士が衝突して一体化し、次第に大きな粒子となる。すると、空中に浮遊していることができず、重力に従って落下し、円筒状ボルト部材の内周面等に付着する。かくして、浮遊物質を気体から分離することができる。
また、円筒状ボルト部材の径方向周囲に圧電素子等が配置される構成でるので、コンパクトな分離装置となる。しかも強力なボルト内定在波音場をボルト貫通孔内に形成することができるので、高い効率で浮遊物質を回収できる。
なお、円筒状ボルト部材が水平から傾いた状態、あるいは鉛直となる状態にして、適宜の液体の流路や浮遊物質の排出路を構成しておけば、浮遊物質を効率的に回収することができる。
さらに、請求項7に記載の分離装置であって、パイプ貫通孔を備えるパイプ部材であって、前記第2環状部材の前記先端側に、前記第2貫通孔に上記パイプ貫通孔を連通させた状態で固着してなり、前記圧電素子の駆動によって生じさせる超音波振動により、このパイプ部材において超音波振動を生じ、このパイプ部材から放射される空中超音波で、上記パイプ貫通孔内に前記定在波音場が形成されるパイプ部材を備える分離装置とするのが好ましい。
この分離装置では、第2環状部材の先端側にパイプ貫通孔を備えるパイプ部材固着を固着してなる。また、このパイプ部材においても、超音波振動によりパイプ貫通孔内にパイプ内定在波音場が形成される。従って、円筒状ボルト部材のボルト貫通孔内のみならず、パイプ部材内においても気体と浮遊物質とを分離することができるから、さらに効率よく浮遊物質を気体から分離することができる。
なお、パイプ部材は、径方向寸法に対して、管長方向寸法が長い形態を有するのが好ましい。
パイプ部材を径に比して管長が長い管の形態とすると、パイプ部材からパイプ貫通孔内に放射され、減衰しやすい空中超音波の強度も、パイプの径方向寸法が小さければ減衰はあまり大きくならない。また、管長方向の長い距離に亘って、霧状の液滴などの浮遊物質をパイプ部材内のパイプ内定在波音場に通すことができる。このため、より多くの浮遊物質を凝集させて効率よく気体と分離させることができる。
あるいは、請求項7に記載の分離装置であって、前記円筒状ボルト部材は、前記第1環状部材よりも、前記素子軸線の基端側に突出する基端側突出部であって、前記圧電素子の駆動によりこの基端側突出部において超音波振動を生じ、この基端側突出部における前記ボルト貫通孔内に前記定在波音場が形成される基端側突出部、及び、前記第2環状部材よりも、前記素子軸線の先端側に突出する先端側突出部であって、上記圧電素子の駆動によりこの先端側突出部において超音波振動を生じ、この先端側突出部における上記ボルト貫通孔内に上記定在波音場が形成される先端側突出部、の少なくともいずれかを有する分離装置とするのが好ましい。
この分離装置では、円筒状ボルト部材は、第1環状部材よりも基端側に突出する基端側突出部、及び、第2環状部材よりも先端側に突出する先端側突出部、の少なくともいずれかを有している。しかも、基端側突出部及び先端側突出部におけるボルト貫通孔内には、突出部定在波音場が形成される。
このように、この分離装置では、円筒状ボルト部材の伸縮に伴う呼吸振動のみならず、基端側突出部及び先端側突出部の少なくともいずれかにおいて、それらのボルト貫通孔内に突出部内定在波音場が形成されるので、この部分でも気体から浮遊物質を分離できる。従って、コンパクトで、さらに高い効率で浮遊物質を回収できる。
さらに他の解決手段は、超音波振動により被処理液を霧化して、前記浮遊物質である霧状の液滴を放出する超音波霧化手段と、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の分離装置と、を備える液体分溜装置である。
本発明の液体分溜装置では、被処理液を超音波振動により霧化し、霧状の液滴を放出する。一般に、超音波振動によって、被処理液を霧化すると、例えば水とアルコールの混液など被処理液中に含まれる比較的比重の軽い成分(アルコール)と比較的比重の思い成分(水)のうち、比較的比重の軽い成分が相対的に小さな液滴(ミスト)となって飛散すること、あるいは、液滴として飛散しやすい成分と飛散しにくい成分があること判ってきている。
従って、超音波霧化手段によって生成した霧状の液滴(浮遊物質)を適宜回収して液体を得れば、分離装置から所望の成分の濃度が被処理液よりも相対的に高くなった液体が、あるいは、超音波霧化装置に、当初の被処理液よりも所望の成分の濃度が高くされた被処理液が得られる。
なお、このようにして分溜できる物質としては、成分の比重差などにより、超音波振動による霧化で、液滴(ミスト)中の成分比が被処理液水における成分比と異なる性質を有するもので有れば良い。
例えば、水とエチルアルコールの混液(酒、もろみ、発酵液など)を霧化することで、分離装置からアルコール濃度を高めた水とアルコールの混液を得ることができる。また、有機溶媒を含む廃水を霧化することで、分離装置から有機溶媒の濃度を高めた混液を得ることができる。また、柑橘類などの香り成分を溶かし込んだアルコールを霧化することで、分離装置でアルコールを回収すると共に、超音波霧化装置から香り成分の濃度が濃縮されたアルコールを得ることができる。また、醤油など香り成分やアミノ酸などを含む水溶液を霧化することで、超音波霧化手段と分離装置からは、それぞれ異なる成分が濃縮された水溶液が得られる。あるいは重い金属イオンと軽い金属イオンを含んだ水溶液を霧化することで、超音波霧化手段からは、重い金属イオンが濃縮された水溶液を、分離装置からは、軽い金属イオンが濃縮された水溶液を得ることができる。
なお、上述の液体分溜装置において、前記分離装置の前記排出口から排出された気体を、前記超音波霧化手段に戻してなる液体分溜装置とするのが好ましい。
この液体分溜装置では、液体分溜装置全体における気体の流れが閉回路となっていることで、気体に含まれている水蒸気や各成分の蒸気、回収しきれなかったミストなどが外気へ放出されるのを防止でき、より適切に被処理液から所望の成分を分離することができる。
本発明にかかる分離装置及びこれを用いた液体分溜装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
実施例にかかる液体分溜装置及び分離装置について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、本実施例にかかる液体分溜装置100全体の構成を示す説明図である。図2は、本実施例にかかる分離装置120の概略構成を示す説明図である。図3は、本実施例にかかる分離装置120の構造を示す説明図である。
まず、本実施例の液体分溜装置100について説明する。本実施例の液体分溜装置100は、被処理液LQ1を分溜処理して、処理済み被処理液LQ2と、液化回収液LQ3とを得る装置である。例えば、水とエチルアルコールの混液(酒やもろみなど)を被処理液LQ1とした場合、相対的にエチルアルコール濃度が低い処理済み被処理液LQ2と、相対的にエチルアルコール濃度が高い液化回収液LQ3とに分溜する。
液体分溜装置100は、図1に示すように、主に、超音波霧化装置10と、分離装置120とからなる。超音波霧化装置10は、被処理液容器11とこの底部に設置された霧化用超音波振動子12とこれを駆動する霧化駆動回路13と被処理液容器11内のミストMIを圧送する圧送ファン14とを備える。
この超音波霧化装置10では、被処理液容器11の被処理液投入口11aから投入された被処理液LQ1に、被処理液容器11の底部に設置された霧化用超音波振動子12からの超音波振動を加える。すると被処理液LQ1は超音波が照射された部分が噴水状に盛り上がり、その先端部が超音波によって細分化されて霧状の液滴であるミストMIが形成される。圧送ファン14で生じさせた気流により、このミストMIを、空気と共にミスト排出口11bから排出する。なお、被処理液容器11には、処理済み被処理液LQ2を排出する液排出口11cも備えている。
ミストMIは、次述する分離装置120に送られ、ここで液化されて液化回収液LQ3として回収される。
ただし、必要に応じて、図1に破線で示すように、分離装置120の前に、前処理装置WDを配置する場合がある。例えば、水とエチルアルコールの混液を分溜する場合において、超音波霧化装置10でミストMIを発生させた場合、一般的に、比重の軽いエチルアルコールは、相対的に粒子径の小さな(例えば、φ0.3μm程度の)ミストとなり易い。一方、比重の重い水は粒子径の大きな(例えば、φ3μm程度の)ミストあるいは液滴になりやすい。そこで、前処理装置WDにおいて、大きな粒子径のミストや液滴を除去するのが好ましい。例えば前処理装置WDとして、具体的には、入口と出口との間に大きな空間を設け、気中での大きな粒子の沈降を利用して軽い(径の小さな)粒子を選別する粒子選別室や、金属メッシュや多数の金属繊維内を通すワイヤデミスタなどを設けることができる。これらによって除去回収された液体は、廃棄するあるいは被処理液容器11に戻せば良い。また、必要に応じて、分離装置120に送られる前に、前処理装置WDとして、上述の大きなミストを除去する装置を用いることなく、あるいはこれらと共に、空気及びミストMIを冷却し、分離装置120における凝集を助けるための冷却器を設けることもできる。
分離装置120は、気体(本実施例では空気)中に浮遊するミストMIを捕集し液体化して、ミストMIと気体(空気)とを分離する。本実施例の分離装置120は、図2、図3に示すように、ボルト締めランジュバン型振動子(以下単に、振動子ともいう)140と、その先端(図3(a)中、右側)に固着されたパイプ部材130とを備え、導入口120N及び排出口120Tを有し、振動子140及びパイプ部材130の内部を貫通する通気貫通孔120Iを有する。
このうち、振動子140は、ボルトとして、円筒状ボルト部材147を用いる点を除き、公知のボルト締めランジュバン型超音波振動子の構造を有している。具体的には、複数枚(本例では4枚)の厚み方向に分極された円環状の圧電素子142とこれらの間に挟まれた電極板143とを、これらの内側に挿通された円筒状ボルト部材147及びナット146により、ステンレスなどの金属材からなる前面板144及び裏打ち板145で挟持してなる。
具体的には、振動子140において、前面板144の前面板貫通孔144Hに形成したボルト締結ネジ部144SC1と円筒状ボルト部材147の先端部分に形成した第2ネジ部147SC2とが締結されている。また、4枚の圧電素子142及び電極板143が、圧電素子142の素子軸線142AXが軸線140AXに一致するように積層され、これらが前面板144と裏打ち板145とで挟持され、それらの内部に、円筒状ボルト部材147が挿通されている。さらに、円筒状ボルト部材147のうち、基端側に設けられ、裏打ち板145よりも基端側(図3中、左側)に突出している第1ネジ部147SC1と、ナット146のネジ部146SCとを螺合され、圧電素子142に軸線140AX方向の圧縮応力が掛かるように、円筒状ボルト部材147とナット146とが締結されてなる。なお、円筒状ボルト部材147のうち、第1ネジ部147SC1と第2ネジ部147SC2との間の中間部147Mには、軸線140AX方向に引張応力が掛かっている。
この円筒状ボルト部材147は、内部にボルト貫通孔147Iを有する。また、前面板144には、前面板貫通孔144Hが形成されている。従って、振動子140は、基端側に導入口140N、先端側に排出口140Tを有し、その軸線140AXに沿って、振動子貫通孔140Iを有する構造となっている。なお、図2に示すように、導入口140Nは、分離装置120の導入口120Nにもなっている。
また、振動子140の先端側(図3(a)中、右側)、即ち、前面板144の先端側には、ステンレス材からなるパイプ部材130が締結、固着されている。このパイプ部材130は、軸線140AXと同軸に配置され、内部を貫通するパイプ貫通孔130Iを有し、先端側(図3中、右側)を排出口130Tとし、基端側を導入口130Nとした筒状の部材である。従って、パイプ貫通孔130Iは、前面板144の前面板貫通孔144Hに、従って、振動子140の振動子貫通孔140Iに、また、円筒状ボルト部材147のボルト貫通孔147Iに連通した状態とされている。なお、図2に示すように、排出口130Tは、分離装置120の排出口120Tにもなっている。
このパイプ部材130は、直棒円管形状のパイプ部131と、このパイプ部131の基端側(図3(a)中、左側)に位置し、パイプ部131より径大で、前面板144に当接する径大当接部132と、前面板144の前面板貫通孔144Hの先端部に形成されたパイプ部材締結ネジ部144SC2に螺合して、パイプ部材130を前面板144に締結する締結ネジ部133SCとを有する。
振動子140は、駆動回路PW(図2参照)を用いて適宜の周波数で駆動することにより、その軸線140AX方向に伸縮する超音波振動を生じさせることができる。この際、円筒状ボルト部材147も伸縮させられるが、それに伴って、この円筒状ボルト部材147(さらに詳細には、その中間部147M)において、その内周面147Sが、軸線140AXに直交する径方向(図3(a)中、上下方向)に、その内径が拡径および縮径する呼吸振動CU(図3(b)参照)を生じる。このため、この内周面147Sからボルト貫通孔147I内の軸線140AXに向かって、空中超音波AU1が放射される。すると、ボルト貫通孔147I内には、この空中超音波AU1によるボルト内定在波音場SS1が形成される。
このボルト内定在波音場SS1は、円筒状ボルト部材147のボルト貫通孔147I内に、空中超音波AU1の振幅の大きな場所(腹部)と、相対的に振幅の小さな場所(節部)とを含んでいる。このボルト内定在波音場SS1は、軸線140AXを中心とする呼吸振動CUによって、図3(b)に破線で示すように、節部や腹部が同心円(同心円筒)上に並ぶ音場となる。
特に、本実施例では、円筒状ボルト147は、円管状であるので、軸線140AXに向かって空中超音波AU1を集中させることができるから、軸線140AX近傍に強力なボルト内定在波音場SS1を形成できる。
さらに、振動子140は、前面板144を通じて、パイプ部材130を加振する。このため、このパイプ部材130のうちパイプ部131にも、超音波振動が生じる。具体的には、図3(b)に示す、円筒状ボルト部材147と同様の呼吸振動CU、あるいは、図3(c)に一点鎖線及び破線で示すように、パイプ部131をなす壁部が周方向に屈曲するような管定在波振動BUを生じる。いずれにしても、このパイプ部131に生じた呼吸振動CUまたは管定在波振動BUにより、パイプ部131の内周面131Sから、軸線140AXに向けて進行する空中超音波AU2が放射され、パイプ貫通孔130Iには、この空中超音波AU2によるパイプ内定在波音場SS2が形成される。
本実施例では、パイプ部131は、円管状であるので、軸線140AXに向かって空中超音波AU2を集中させることができるから、軸線140AX近傍に強力なパイプ内定在波音場SS2を形成できる。
そこで、図2に示すように、分離装置120の通気貫通孔120I(具体的には、振動子貫通孔140Iおよびパイプ貫通孔130I)内に、導入口120N(導入口140N)からミストMIを含む空気を、ミスト通路121のミストノズル122を用いて吹き込む。すると、ミストMIは、ボルト内定在波音場SS1およびパイプ内定在波音場SS2により振動させられ、超音波浮遊の原理に従って節部に集められると共に、ミストMI同士が衝突して互いに一体化し、ミストMIの粒子径が大きくなる。すると、重力に逆らって空中を浮遊することができなくなり、落下して円筒状ボルト部材147の内周面147Sやパイプ部材130の内周面130Sに付着することとなる。
かくして、この分離装置120の軸線140AXを水平より傾けておけば、導入口120Nまたは排出口120Tから、回収容器124にミストMIを液化して得た液化回収液LQ3を溜めることができる。
また、本実施例の分離装置120では、図3(a)を参照すれば容易に理解できるように、直管状で、ボルト貫通孔147Iの直径Dに比してその軸線140AX方向の長さLBが長い円筒状ボルト部材147を使用した。一般に、空気中では、円筒状ボルト部材147の内周面147Sから放射される空中超音波はその進行と共に急激に減衰する。しかし、本実施例では、その軸線140AX方向の長さLBに比して細径のボルト貫通孔147Iが形成されているため、空中超音波AU1のボルト貫通孔147I内での減衰は少なく、内周面147Sのすぐ近くを通るミストMIに空中超音波AU1を照射することができるから、ミストMIが大きく振動させられる。このため、ミストMIを効率よく凝集させ、液化して回収することができる。
しかも、ボルト貫通孔147Iは、直径Dに比して長さLBが大きいから、軸線140AX方向の長い距離に亘って、繰り返しミストMIに空中超音波AUを照射することができるから、さらに確実にミストMIを回収することができる。
これは、パイプ部材130についても同様である。即ち、図3(a)を参照すれば容易に理解できるように、パイプ部材130のパイプ部131は、直管状で、パイプ貫通孔130Iの直径DPに比して軸線140AX方向の長さLPが長い。このため、内周面1301Sから放射される空中超音波AU2のボルト貫通孔147I内での減衰は少なく、内周面131Sのすぐ近くを通るミストMIに空中超音波AU2を照射することができるから、ミストMIが大きく振動させられる。このため、ミストMIを効率よく凝集させ、液化して回収することができる。
しかも、パイプ貫通孔130Iは、直径DPに比して長さLPが大きいから、軸線140AX方向の長い距離に亘って、繰り返しミストMIに空中超音波AU2を照射することができるから、さらに確実にミストMIを回収することができる。
かくして、この分離装置120においては、通気貫通孔120Iに導入されたミストMIを含んだ空気(気体)から、効率よくミストMIを回収し、空気とミストMIとを分離し、ミストMIから液化回収液LQ3を回収することができる。
しかも、本実施例の分離装置120は、管状の円筒状ボルト部材147を中心にして、その周囲に圧電素子142等によりボルト締めランジュバン型振動子140を構成し、さらに、その先端側にパイプ部材130を配置した形態を有している。このため、前述した冷却等によってミストMIを回収する場合の機械構成の分離装置に比して、コンパクトな形態となる。さらにこのような場合のみならず、管部材を別途外部から超音波振動子によって超音波振動させる形態の分離装置に比しても、コンパクトな分離装置となる。
分離装置120でミストMIが分離された空気は、排出口131Tから排出される。この排出された空気は、外気(外界)へ放出することもできるが、図1に示す本実施例の液体分溜装置100では、図示しない通路を通じて、再び圧送ファン14によって、超音波霧化装置10の被処理液容器11に戻す閉回路101が構成されている。このような循環タイプの液体分溜装置100とすることで、例えば、空気中にミストではなく蒸気(気体)として含まれているアルコール、あるいは回収し切れなかったミストMIを、外気に放出することなく超音波霧化装置10に戻すことができ、放出によるロスを減少させることができる。
なお、図1に破線で示すように、必要に応じて、分離装置120の後に後処理装置HTを配置することもできる。例えば、前述のように冷却器を用いたためなどにより、超音波霧化装置10に戻される空気の気温が低くなりすぎている場合には、事前に空気を加熱するヒータを設けることができる。また、ヒータに代えて、駆動回路PWや超音波霧化装置10の霧化駆動回路13、前処理装置WDで用いた冷却器等から生じる廃熱を用いて、空気を加熱することもできる。
このように本実施例の液体分溜装置100では、超音波霧化装置10のほか、振動子140の円筒状ボルト部材147およびパイプ部材130のパイプ部131を超音波振動させてミストMIを液化する分離装置120を用いた。このため、超音波霧化装置10で、被処理液LQ1からミストMIを生成する場合にも加熱等の熱によらず超音波により霧化することができる。また、分離装置120でも、加熱や冷却によらず、超音波によりミストMIを凝集させ液化した。従って、加熱や冷却によるエネルギーの消費が抑制され、効率よく被処理液を分溜することができる。さらに、処理済み被処理液LQ2のみならず、液化回収液LQ3にも熱的変化が生じにくいため、風味や香りを構成する成分など熱変化により破壊や変質が生じやすい成分を含む被処理液LQ1を分溜する場合にも、成分の変質を防ぐことができる。
なお、本実施例1では、分離装置120において、ミストMIを凝集させて、液化回収液LQ3を得た例を示した。しかし、分離装置120は、本実施例1のミストMI(液滴)のみならず、煙草などの煙微粒子や、自動車排気ガス中のパーティクルなど、互いに衝突させることで凝集させて大きな粒子にできる浮遊粒子を含めば、いずれのものでも空気から分離することができる。
また、本実施例では、空気中にミストMIを浮遊させたが、酸化などによる変質を防止するべく、窒素などの不活性雰囲気、その他、被処理液LQ1等の性質に応じて、他の気体を用い、これを循環させることもできる。
(変形例)
ついで、上述の実施例の変形例について、図4を参照して説明する。上述の実施例の液体分溜装置100のうち分離装置120においては、図3に示すように、円筒状ボルト部材147は、その軸線方向長さが比較的短く、ナット146から前面板144の途中までの長さしかなかった。このため、振動子140とは別に、パイプ部材130を振動子140の先端側に設けていた。
これに対し、本変形例の液体分溜装置200の分離装置220では、ボルト締めランジュバン型振動子240を貫く長い軸線方向長さを有する円筒状ボルト部材247を用い、パイプ部材を備えない点で異なる。従って、異なる部分について説明し、同様な部分については、説明を省略あるいは簡略化する。
本変形例の液体分溜装置200において、超音波霧化装置10、前処理装置WD、後処理装置HTは、実施例1と同様である(図1参照)。また、本変形例における分離装置220において、その振動子240は、前述の実施例と同様、複数枚(本例では4枚)の厚み方向に分極された円環状の圧電素子142とこれらの間に挟まれた電極板143とを、これらの内側に挿通された円筒状ボルト部材247及びナット146により、前面板244及び裏打ち板145で挟持してなる。
但し、振動子240のうち、円筒状ボルト部材247の形態が、実施例のものと異なり、図4(a)に示すように、軸線240AX方向に長く、前面板244よりも先端側(図4(a)中、右側)に突出している。
具体的には、振動子240においては、前面板244の前面板貫通孔244Hに形成したボルト締結ネジ部244SCと円筒状ボルト部材247の途中部分に形成した第2ネジ部147SC2とが締結されている。また、4枚の圧電素子142及び電極板143が、圧電素子142の素子軸線142AXが軸線240AXに一致するように積層され、これらが前面板244と裏打ち板145とで挟持され、それらの内部に、円筒状ボルト部材247が挿通されている。さらに、円筒状ボルト部材247のうち、基端側に設けられ、裏打ち板145よりも基端側(図4中、左側)に突出している第1ネジ部247SC1と、ナット146のネジ部146SCとを螺合し、圧電素子142に軸線240AX方向の圧縮応力が掛かるように、円筒状ボルト部材247とナット146とが締結されてなる。
なお、円筒状ボルト部材247のうち、第1ネジ部247SC1と第2ネジ部247SC2との間の中間部247Mには、軸線240AX方向に引張応力が掛かっている。しかも、円筒状ボルト部材247は、前面板244より先端側に突出する先端側突出部247Pを有している。
この円筒状ボルト部材247は、内部にボルト貫通孔247Iを有する。従って、振動子240は、基端側に導入口240N、先端側に排出口240Tを有し、その軸線240AXに沿って、振動子貫通孔240I(ボルト貫通孔247I)を有する構造となっている。なお、図4に示すように、円筒状ボルト部材247に基端側の端である導入口240Nは、分離装置220の導入口220Nにもなっている。また、円筒状ボルト部材247に先端側の端である排出口240Tは、分離装置220の排出口220Tにもなっている。
本変形例においても、振動子240を、駆動回路PW(図2参照)により適宜の周波数で駆動することにより、その軸線240AX方向に伸縮する超音波振動を生じさせることができる。この際、円筒状ボルト部材247のうち、第1ネジ部247SC1と第2ネジ部247SC2との間の中間部247Mも伸縮させられる。それに伴って、この円筒状ボルト部材247の中間部247Mにおいて、その内周面247MSが、軸線240AXに直交する径方向(図4(a)中、上下方向)に、その内径が拡径および縮径する呼吸振動CU(図4(b)参照)を生じる。このため、この中間部247Mの内周面247MSからボルト貫通孔247I内で、詳細には、中間部247Mにおけるボルト貫通孔247MI内で、内周面247MSから軸線240AXに向かって、空中超音波AU3が放射される。すると、中間部247Mにおけるボルト貫通孔247MI内には、この空中超音波AU3による中間部内定在波音場SS3が形成される。
この中間部内定在波音場SS3は、中間部247Mのボルト貫通孔247MI内に、空中超音波AU3の振幅の大きな場所(腹部)と、相対的に振幅の小さな場所(節部)とを含んでいる。この中間部内定在波音場SS3は、軸線240AXを中心とする呼吸振動CUによって、図4(b)に破線で示すように、節部や腹部が同心円(同心円筒)上に並ぶ音場となる。
特に、本変形例では、円筒状ボルト247は、円管状であるので、軸線240AXに向かって空中超音波AU3を集中させることができるから、軸線240AX近傍に強力な中間部内定在波音場SS3を形成できる。
さらに、振動子240は、円筒状ボルト部材247の先端側突出部247Pをも加振する。このため、この先端側突出部247Pにも、超音波振動が生じる。具体的には、図4(b)に示す、中間部247Mと同様の呼吸振動CU、あるいは、図4(c)に一点鎖線及び破線で示すように、先端側突出部247Pの壁面が周方向に屈曲するような管定在波振動BUを生じる。いずれにしても、この先端側突出部247Pに生じた呼吸振動CUまたは管定在波振動BUにより、先端側突出部247Pの内周面247PSから、軸線240AXに向けて進行する空中超音波AU4が放射され、先端側突出部247Pのボルト貫通孔247PIには、この空中超音波AU4による突出部内定在波音場SS4が形成される。
本変形例では、先端側突出部247Pも、円管状であるので、軸線240AXに向かって空中超音波AU4を集中させることができるから、軸線240AX近傍に強力な突出部内定在波音場SS4を形成できる。
そこで、本変形例の分離装置220の通気貫通孔220I(具体的には、振動子貫通孔240I、ボルト貫通孔247I)内に、導入口220N(導入口240N)からミストMIを含む空気を、ミスト通路121のミストノズル122(図2参照)を用いて吹き込む。すると、ミストMIは、中間部内定在波音場SS3および突出部内定在波音場SS4により振動させられ、落下して円筒状ボルト部材247の内周面247Sに付着することとなる。かくして、この分離装置220から、回収容器124にミストMIを液化して得た液化回収液LQ3を溜めることができる。
また、本変形例の分離装置220では、図4(a)を参照すれば容易に理解できるように、直管状で、ボルト貫通孔247Iの直径Dに比してその軸線240AX方向の長さLB2が長い円筒状ボルト部材247を使用した。このため、本変形例の分離装置220でも、ミストMIを効率よく凝集させ、液化して回収することができる。
しかも、ボルト貫通孔247Iは、直径Dに比して長さLB2が長いから、軸線240AX方向の長い距離に亘って、繰り返しミストMIに空中超音波AU3,AU4を照射することができるから、さらに確実にミストMIを回収することができる。
かくして、この分離装置220においても、通気貫通孔220Iに導入されたミストMIを含んだ空気(気体)から、効率よくミストMIを回収し、空気とミストMIとを分離し、ミストMIから液化回収液LQ3を回収することができる。
しかも、本変形例の分離装置220は、管状の円筒状ボルト部材247を中心にして、その周囲に圧電素子142等によりボルト締めランジュバン型振動子240を構成し、さらに、この円筒状ボルト部材247を洗面板244よりも先端側に突出させて先端側突出部247Pを設けた構成としている。前述の実施例の分離装置120と同様、前述した冷却等によってミストMIを回収する場合の機械構成の分離装置に比して、コンパクトな形態となる。さらにこのような場合のみならず、管部材を別途外部から超音波振動子によって超音波振動させる形態の分離装置に比しても、コンパクトな分離装置となる。
さらに、前述した実施例の分離装置120では、振動子140のほかに、パイプ部材130を備えていた。これに対し、本変形例の分離装置220は、パイプ部材も不要であり、さらに簡易な構成である。また、本変形例の分離装置220では、軸線240AXの方向に一本の円筒状ボルト部材247が貫く構造となっているので、分離装置220の通気貫通220Iは、円筒状ボルト部材247の内周面247Sのみで囲まれている。従って、継ぎ目や段差などが無く、円筒状ボルト部材247の内周面247Sに付着したミストなどの浮遊物質を、容易に回収することができ、洗浄等も容易である。
分離装置220でミストMIが分離された空気は、排出口231Tから排出される。この排出された空気は、実施例と同じく、図1に示すように、図示しない通路を通じて、再び超音波霧化装置10に戻される。かくして、本変形例の分離装置も、閉回路201を構成している。
このように本変形例の液体分溜装置200では、円筒状ボルト部材147を超音波振動させてミストMIを液化する分離装置220を用いた。このため、実施例と同じく、加熱や冷却によるエネルギーの消費が抑制され、効率よく被処理液を分溜することができる。
以上において、本発明を実施例および変形例に即して説明したが、本発明は上述の実施例および変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例では、ボルト締めランジュバン型振動子140の先端側に、パイプ部材130を固着した形態の分離装置120を示したが、パイプ部材130が無い分離装置、即ち、ボルト締めランジュバン型振動子140のみを分離装置としても良い。あるいはこれとは逆に、振動子140の基端側にも、別途パイプ部材を設けるようにしても良い。
また、変形例では、円筒状ボルト部材247として、前面板244の先端側(図4(a)中、右方)に突出する先端側突出部247Pを有するものを例示した。しかし、これに代えて、図4(a)に破線で示すように、裏打ち板245の基端側(図4(a)中、左方)に突出する基端側突出部247Qを有し、この基端側突出部247Qにおけるボルト貫通孔247QIにおいて、突出部内定在波音場SS4(図4(b),(c)参照)により、ミストMIを液化して回収するようにしても良い。あるいは、先端側突出部247Pおよび基端側突出部247Qの両者を有するようにしても良い。
また、本実施例および変形例では、ボルト締めランジュバン型振動子140,240の一部をなす円筒状ボルト部材147,247を、ミストMIを通す通気貫通孔140I,240Iの一部または全部として利用した。しかし、ボルト締めランジュバン型振動子の円筒状ボルト部材とは別に、この円筒状ボルト部材の内部を通る管部材を設け、このボルト締めランジュバン型振動子で管部材に超音波振動を生じさせるようにしても良い。
実施例及び変形例に係る液体分溜装置の概要を示す説明図である。 実施例にかかる液体分溜装置のうち、分離装置の概要を示す説明図である。 実施例にかかる分離装置の構造を示す説明図であり、(a)は縦断面図、(b)はA−A’断面またはB−B’断面における振動の様子を示す説明図、(c)はB−B’断面における他の振動の様子を示す説明図である。 変形例にかかる分離装置の構造を示す説明図であり、(a)は縦断面図、(b)はC−C’断面またはD−D’断面における振動の様子を示す説明図、(c)はD−D’断面における他の振動の様子を示す説明図である。
符号の説明
100,200 液体分離装置
10 超音波霧化装置(超音波霧化手段)
11 被処理液容器
12 霧化用超音波振動子
LQ1 被処理液
LQ2 処理済み被処理液
LQ3 液化回収液
MI ミスト(霧状の液滴、浮遊物質)
120,220 分離装置
120I,220I 通気貫通孔
130 パイプ部材
130I パイプ貫通孔
130S (パイプ部材の)内周面
131 パイプ部
131S (パイプ部の)内周面
140,240 ボルト締めランジュバン型振動子(超音波振動発生源)
140AX,240AX (ボルト締めランジュバン型振動子の)軸線
140I,240I 振動子貫通孔(貫通流通孔)
142 圧電素子
142AX 素子軸線
143 電極
144,244 前面板(第2環状部材)
144H,244H 前面板貫通孔(第2貫通孔)
145 裏打ち板(第1環状部材)
146 ナット(ナット部材)
147,247 円筒状ボルト部材(管部材)
147S,247S (円筒状ボルト部材の)内周面
147I,247I ボルト貫通孔(管貫通孔)
147SC1,247SC1 (円筒状ボルト部材の)第1ネジ部
147SC2,247SC2 (円筒状ボルト部材の)第2ネジ部
247P 先端側突出部(一方側突出部)
247PI 先端側突出部におけるボルト貫通孔(一方側突出部におけるボルト貫通孔)
247Q 基端側突出部(他方側突出部)
247QI 基端側突出部におけるボルト貫通孔(他方側突出部におけるボルト貫通孔)
AU1,AU2,AU3,AU4 空中超音波
SS1 ボルト内定在波音場(管内定在波音場)
SS2 パイプ内定在波音場
SS3 中間部内定在波音場(管内定在波音場)
SS4 突出部内定在波音場

Claims (8)

  1. 気体中に浮遊する浮遊物質を凝集させて上記気体から分離する分離装置であって、
    内部に上記浮遊物質を含む気体を流通させる管貫通孔を有する管部材と、
    上記管部材の管長方向少なくとも一部の径方向周囲を取り囲み、この管部材を加振する超音波振動発生源であって、
    この管部材のうち、上記超音波振動発生源に取り囲まれる部分の少なくとも一部において、超音波振動を生じさせて、上記管部材から放射される空中超音波で上記管貫通孔内に管内定在波音場を形成する超音波振動発生源と、を備える
    分離装置。
  2. 請求項1に記載の分離装置であって、
    パイプ貫通孔を備えるパイプ部材であって、
    前記超音波振動発生源の前記管長方向の一方側に、前記管貫通孔に上記パイプ貫通孔を連通させた状態で配置されてなり、
    上記超音波振動発生源によりこのパイプ部材において超音波振動を生じ、このパイプ部材から放射される空中超音波で、上記パイプ貫通孔内にパイプ内定在波音場が形成される
    パイプ部材を備える
    分離装置。
  3. 請求項1に記載の分離装置であって、
    前記管部材は、
    前記超音波振動発生源よりも、前記管長方向の一方側に突出する一方側突出部であって、
    上記超音波振動発生源によりこの一方側突出部において超音波振動を生じ、この一方側突出部における前記管貫通孔内に突出部定在波音場が形成される
    一方側突出部、及び、
    前記超音波振動発生源よりも、前記管長方向の他方側に突出する他方側突出部であって、
    上記超音波振動発生源によりこの他方側突出部において超音波振動を生じ、この他方側突出部における上記管貫通孔内に上記突出部内定在波音場が形成される
    他方側突出部、
    の少なくともいずれかを有する
    分離装置。
  4. 気体中に浮遊する浮遊物質を凝集させて上記気体から分離する分離装置であって、
    ボルト締めランジュバン型振動子を備え、
    上記ボルト締めランジュバン型振動子のうち、
    ボルト部材は、このボルト締めランジュバン型振動子の軸線に沿って自身を貫通するボルト貫通孔を含む円筒状ボルト部材であり、
    上記ボルト締めランジュバン型振動子は、
    少なくとも上記ボルト貫通孔を含んで、自身を上記軸線に沿って貫通する貫通流通孔であって、上記浮遊物質を含む気体を流通させる貫通流通孔を有する
    分離装置。
  5. 請求項4に記載の分離装置であって、
    パイプ貫通孔を備えるパイプ部材であって、
    前記ボルト締めランジュバン型振動子の一方端に、前記貫通流通孔に上記パイプ貫通孔を連通させた状態で固着してなり、
    上記ボルト締めランジュバン型振動子によりこのパイプ部材において超音波振動を生じ、このパイプ部材から放射される空中超音波で、上記パイプ貫通孔内にパイプ内定在波音場が形成される
    パイプ部材を備える
    分離装置。
  6. 請求項4に記載の分離装置であって、
    前記円筒状ボルト部材は、
    前記ボルト締めランジュバン型振動子よりも、前記軸線の一方側に突出する一方側突出部であって、
    上記ボルト締めランジュバン型振動子によりこの一方側突出部において超音波振動を生じ、この一方側突出部における前記ボルト貫通孔内に突出部内定在波音場が形成される
    一方側突出部、及び、
    前記ボルト締めランジュバン型振動子よりも、前記軸線の他方側に突出する他方側突出部であって、
    上記ボルト締めランジュバン型振動子によりこの他方側突出部において超音波振動を生じ、この他方側突出部における上記ボルト貫通孔内に上記突出部内定在波音場が形成される
    他方側突出部、
    の少なくともいずれかを有する
    分離装置。
  7. 気体中に浮遊する浮遊物質を凝集させて上記気体から分離する分離装置であって、
    素子貫通孔を有する複数の環状の圧電素子であって、
    自身の素子軸線に互いに同軸に配置された
    複数の圧電素子と、
    上記圧電素子の間に介在する電極板と、
    複数の上記圧電素子よりも上記素子軸線の基端側に位置し、上記素子軸線に沿う第1貫通孔を有する環状の第1環状部材と、
    複数の上記圧電素子よりも上記素子軸線の先端側に位置し、上記素子軸線に沿う第2貫通孔を有する環状の第2環状部材と、
    上記素子軸線に沿って貫通するボルト貫通孔を有する円筒状の円筒状ボルト部材であって、
    上記第1環状部材よりも上記素子軸線の基端側に突出し、上記圧電素子の素子貫通孔内及び上記第1環状部材の第1貫通孔内を通って、少なくとも上記第2環状部材の第2貫通孔内まで延在し、
    少なくとも上記第1環状部材よりも上記素子軸線の基端側に突出する突出部に形成された第1ネジ部、及び、
    上記第2貫通孔内で上記第2環状部材に締結される第2ネジ部を含む
    円筒状ボルト部材と、
    上記第1環状部材よりも上記素子軸線の基端側からこの第1環状部材に当接するナット部材であって、
    上記第1環状部材と上記第2環状部材とで複数の上記圧電素子を上記素子軸線に沿う方向に圧縮すると共に、上記円筒状ボルト部材の上記第1ネジ部と上記第2ネジ部との間に引張応力を生じさせて、
    上記円筒状ボルト部材の上記第1ネジ部に締結されてなるナット部材と、を備える
    分離装置。
  8. 超音波振動により被処理液を霧化して、前記浮遊物質である霧状の液滴を放出する超音波霧化手段と、
    請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の分離装置と、を備える
    液体分溜装置。
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