JP4689651B2 - 急性肺塞栓症用生化学マーカー - Google Patents

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Description

本発明は、診断法、特に急性肺塞栓症の罹患が疑われる被験体における単一性肺塞栓症と多発性肺塞栓症とを鑑別する方法であって、急性肺塞栓症の罹患が疑われる被験体のサンプル中のNT-proBNP量を測定するステップ、およびその量を参照量と比較するステップを含んでなる、前記方法に関する。さらに本発明は、被験体における急性肺塞栓症と慢性肺塞栓症とを鑑別する方法であって、第1時点と第2時点にNT-proANP量を測定するステップ、および測定した量を相互に比較するステップを含んでなる、前記方法にも関する。本発明はまた、上記の方法を実施するための装置およびキットも包含する。
肺塞栓症は、特に急性型においては、生死にかかわる医療事象である。通常は入院につながる急性肺塞栓症の特徴的な臨床症状は、急性の息切れ、虚脱様症状および胸痛である。肺塞栓症は、大腿静脈に生じることの多い血栓症によって引き起こされる。さらに血栓症は、血液凝固カスケードで遺伝的に生じた異常またはがん疾患などの他の疾患を伴う可能性がある。
血栓症の結果として、浮遊血栓が肺動脈に入り、そこを閉塞させる可能性がある。塞栓の大きさが、動脈閉塞の位置を決定する。肺動脈の閉塞は心臓の右心室の容量過負荷をもたらし、その結果として、不十分な左心補助をもたらす。
肺塞栓症は、上記の急性の臨床症状を伴う単一の事象として生じる可能性があり、この症状は、特に救急患者の場合は入院につながり、あるいは複数の小規模な肺塞栓症の結果、最新の肺塞栓症のみが前記臨床症状を伴う。後者の状態は、本明細書において、以下「多発性肺塞栓症」と呼ぶ。
明らかな臨床症状に基づいて、単一性肺塞栓症と多発性肺塞栓症との間で信頼性のある識別を行うことは不可能である。しかし、急性肺塞栓症事象の上記の識別ならびに信頼性のある同定は、原理的には、適切な治療法を選択するために必要とされている。例えば、単一性肺塞栓症は、血栓溶解作用剤によって治療することができるが、多発性肺塞栓症の結果として生じる急性事象は、外科手術による血栓の除去を必要とする可能性がある。
このように、本発明の根底にある技術的課題は、上記の必要性を満たすための手段および方法の提供と考えることができる。この技術的課題は、特許請求の範囲および本明細書において以下に特徴付けられる実施形態によって解決される。
従って、本発明は、急性肺塞栓症の罹患が疑われる被験体の、単一性肺塞栓症と多発性肺塞栓症とを鑑別する方法であって、
a) 急性肺塞栓症の罹患が疑われる被験体のサンプル中のNT-proBNP量を測定するステップ;および
b) ステップa)で測定した量を参照量と比較するステップであって、これにより参照量に満たない量は単一性肺塞栓症を示し、参照量を上回る量は多発性肺塞栓症を示す、該ステップ、
を含んでなる、前記方法に関する。
本明細書における「鑑別する」という用語は、本質的に同一の臨床症状、すなわち、急性の息切れ、虚脱様症状および/または胸痛を示す、単一性肺塞栓症または多発性肺塞栓症を患っている被験体を識別することを意味する。さらに被験体は、心臓の右心室の容量負荷と、その結果として、しばしば不十分な左心補助をさらに示す可能性がある。本明細書において用いられる用語は、好ましくは、各症状を区別して診断することを含む。
本明細書において用いられる「診断」は、被験体が本明細書中で言及している疾患を患っている確率を評価することを指す。当業者には理解されるように、このような評価は通常、診断される被験体の100%について正確であることを意図するものではない。しかし、この用語は、被験体の統計的に有意な一部が、上記の疾患を患っていると診断できることを要する(例えば、コホート研究におけるコホート)。ある部分が統計的に有意か否かは、当業者による様々な周知の統計的評価手段(例えば信頼区間測定、p値判定、スチューデントt-検定、マンホイットニー検定等)を用いたさらなる手間を要することなく判定することができる。詳細は、Dowdy and Wearden, Statistics for Research, John Wiley & Sons, New York 1983に見出される。好ましい信頼区間は、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%である。p値は、好ましくは、0.1、0.05、0.01、0.005、または0.0001である。
本発明による「診断」はまた、関連の疾患、症状またはそれに対するリスクのモニタリング、確認、下位分類および予測も含む。モニタリングは、既に診断された疾患または合併症の経過追跡、例えば、疾患の進行、または疾患もしくは合併症の進行に対する特定の処置の影響を分析することに関する。確認は、他の指標またはマーカーを用いて既に実施された診断の強化または実証に関する。下位分類は、診断された疾患の様々なサブクラスに従って、診断をさらに明確化することに関し、例えば、疾患の軽度の形態および重度の形態に応じて明確にすることに関する。予測は、他の症状もしくはマーカーが顕在化し、または有意に変化するようになる前に疾患もしくは合併症を予知することに関する。
本明細書において用いられる「単一性肺塞栓症」という用語は、上記の肺塞栓症の臨床症状に伴う疾患または症状、すなわち、急性の息切れ、虚脱様症状および/または胸痛、また場合により、不十分な左心補助を伴い得る心臓の右心室の容量負荷を指す。本発明により言及される単一性肺塞栓症は、単一性動脈閉塞の結果である。
本発明によれば、「多発性肺塞栓症」という用語は、上記の単一性肺塞栓症に特異的な同一の一般的な臨床症状も伴う疾患または症状を指す。しかし、この一般的な臨床症状は多発性閉塞事象によって引き起こされるが、その場合、最新の事象のみが上記の明らかな臨床症状を伴い、すなわち、言い換えれば、既往の塞栓事象は、上記の症状を臨床的に意義ある程度までには誘発しなかった。
本明細書における「被験体」という用語は、動物、好ましくは哺乳動物、またさらに好ましくは、ヒトに関する。しかし、本発明により、被験体は、好ましくは、単一性肺塞栓症と多発性肺塞栓症の上記の明らかな臨床症状をそれぞれ示すと考えられる。
本明細書における、本発明によるNT-proBNP量または任意の他のポリペプチド量の測定は、その量または濃度の測定、好ましくは半定量的測定もしくは定量的測定に関する。測定は、直接的または間接的に行うことができる。直接測定は、ポリペプチド自体から得られるシグナルに基づくポリペプチドの量または濃度の測定に関し、該シグナルの強度は、サンプル中に存在しているペプチドの分子数と直接相関している。本明細書中で強度シグナルとも呼ばれるこのようなシグナルは、例えば、ポリペプチドの特異的な物理的特性または化学的特性の強度値を測定することにより得ることができる。間接測定は、二次成分(すなわち、ポリペプチド自体ではない成分)または生物学的読み出しシステム(例えば、測定可能な細胞応答、リガンド、標識、もしくは酵素反応生成物)から得られたシグナルを測定することを含む。
本発明によれば、ポリペプチド量の測定は、サンプル中のペプチド量を測定するための全ての公知手段によって達成することができる。上記の手段は、様々なサンドウィッチアッセイ、競合アッセイ、または他のアッセイ形態において標識された分子を利用しうるイムノアッセイ装置およびイムノアッセイ法を含む。上記のアッセイは、ポリペプチドの存在または不在を示すシグナルを発する。さらにシグナル強度は、好ましくは、サンプル中に存在するポリペプチド量と直接的または間接的に相関(例えば、反比例)し得る。他の好適な方法は、ポリペプチドの正確な分子量またはNMRスペクトラムなどの、ポリペプチドに特異的な物理的特性または化学的特性の測定を含む。この方法は、好ましくは、バイオセンサー、イムノアッセイと結びつけた光学装置、バイオチップ、分析装置(例えば、質量分析計、NMR分析計、またはクロマトグラフィー装置)を含む。さらに、上記の方法としては、例えばマイクロプレートELISAベースの方法、完全に自動化された、またはロボットによるイムノアッセイ(例えばElecsysTM分析計で利用可能)、CBA(酵素的コバルト結合アッセイ(Cobalt Binding Assay)、例えばRoche-HitachiTM分析計で利用可能)、およびラテックス凝集アッセイ(例えばRoche-HitachiTM分析計で利用可能)が挙げられる。
好ましくは、ポリペプチド量の測定は、(a)応答の強度がペプチド量を示すような細胞応答を誘発することができる細胞を、該ペプチドと適切な時間接触させるステップと、(b)細胞応答を測定するステップ、とを含む。
細胞応答を測定するために、サンプルまたは処理したサンプルを、好ましくは細胞培養物に添加し、細胞内応答または細胞外応答を測定する。細胞応答は、レポーター遺伝子の測定可能な発現、または物質(例えば、ペプチド、ポリペプチド、もしくは小分子)の分泌を含み得る。上記の発現または物質は、ペプチド量に相関する強度シグナルを必ず生じさせる。
さらに好ましくは、ポリペプチド量の測定は、サンプル中のポリペプチドまたは肺サーファクタントタンパク質から得られる特異的な強度シグナルを測定するステップを含む。
上記のとおり、このようなシグナルは、当該ポリペプチドに特異的な質量スペクトルまたはNMRスペクトルにおいて認められる当該ポリペプチドに特異的なm/z変数(質量電荷比)で示されるシグナル強度であり得る。
さらに、ポリペプチド量の測定は、好ましくは、(a)上記ペプチドを特異的リガンドと接触させるステップ、(b)(場合により)非結合リガンドを除去するステップ、(c)結合リガンド量を測定するステップ、を含む。
結合リガンドは、強度シグナルを生じる。本発明による結合は、共有結合と非共有結合の両方を含む。本発明によるリガンドは、任意の化合物であってよく、例えば、ペプチド、ポリペプチド、核酸、または本明細書に記載のポリペプチドに結合する小分子であってよい。好ましいリガンドとしては、抗体、核酸、ペプチドまたはポリペプチド(例えばポリペプチドの受容体および該ペプチドに対する結合ドメインを含む該受容体のフラグメント)、ならびにアプタマー(例えば、核酸アプタマーまたはペプチドアプタマー)が挙げられる。このようなリガンドを作製する方法は、当技術分野において周知である。例えば、好適な抗体またはアプタマーの同定および生産は、供給業者からも提供される。当業者は、より高い親和性または特異性を有する、このようなリガンドの誘導体を作り出す方法を熟知している。例えば、核酸、ペプチドまたはポリペプチドにランダム変異を導入することができる。その後、当技術分野において公知のスクリーニング法(例えばファージディスプレイ法)により、これらの誘導体を結合性について試験することができる。本明細書中で言及する抗体は、ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体の両方、ならびにこれらのフラグメント(例えば、抗原またはハプテンに結合することができるFv、FabおよびF(ab)2フラグメント)を含む。本発明は、ヒト化ハイブリッド抗体も含み、この抗体では、望ましい抗原特異性を示す非ヒトドナー抗体のアミノ酸配列がヒトアクセプター抗体配列と結合している。ドナー配列は通常、少なくとも、該ドナーの抗原結合性アミノ酸残基を含むが、ドナー抗体の、構造的および/または機能的に関連のある他のアミノ酸残基も同様に含み得る。このようなハイブリッドは、当技術分野において周知の幾つかの方法により作製することができる。好ましくは、リガンドまたは薬剤は、ポリペプチドに対して特異的に結合する。本発明による特異的結合とは、リガンドまたは薬剤が、分析対象のサンプル中に存在する別のペプチド、ポリペプチドまたは物質と実質的に結合する(交差反応する)ことはないことを意味する。好ましくは、特異的に結合したポリペプチドは、他の任意の関連ペプチドまたはポリペプチドよりも、少なくとも3倍、さらに好ましくは少なくとも10倍、そしてさらになお好ましくは少なくとも50倍高い親和性で結合しているはずである。非特異的結合は、例えばウエスタンブロット法でのそのサイズにより、またはサンプル中の比較的高量により、ペプチドが依然として明確に識別され、測定される場合には、許容することができる。リガンドの結合は、当技術分野において公知な任意の方法により測定することができる。好ましくは、この方法は半定量法または定量法である。好適な方法は以下に説明する。
第1に、リガンドの結合は、例えばNMR、質量分析または表面プラズモン共鳴により直接測定することができる。
第2に、リガンドが目的のペプチドまたはポリペプチドの酵素活性の基質としての役割も果たす場合、酵素反応生成物を測定することができる(例えば、プロテアーゼの量は、切断された基質の量をウエスタンブロットなどで測定することにより測定することができる)。あるいは、リガンドはそれ自体の酵素特性を示してもよく、リガンド/ポリペプチド複合体またはポリペプチドが結合しているリガンドを、それぞれ好適な基質と接触させ、強度シグナルを発生させることによって検出することができる。酵素反応生成物の測定のため、好ましくは、基質量を飽和させる。反応前に、検出可能な標識を用いて基質を標識してもよい。好ましくは、サンプルを適切な時間にわたり基質と接触させる。適切な時間とは、検出可能な、好ましくは測定可能な量の生成物が生成されるのに必要な時間を指す。生成物の量を測定する代わりに、所与の(例えば、検出可能な)量の生成物の出現に必要な時間を測定することもできる。
第3に、リガンドを標識に共有結合または非共有結合させ、リガンドの検出および測定を可能にすることができる。標識化は、直接法または間接法により行うことができる。直接標識は、標識を直接(共有結合的にまたは非共有結合的に)リガンドに結合させることを含む。間接標識は、二次リガンドを一次リガンドに結合させる(共有結合的にまたは非共有結合的に)ことを含む。この二次リガンドは、一次リガンドに特異的に結合するはずである。この二次リガンドは、好適な標識、および/または該二次リガンドに結合している三次のリガンドの標的(受容体)と結合していてもよい。二次、三次またはさらに高次のリガンドは、シグナルを増大させるためにしばしば用いられる。好適な二次リガンドおよびさらに高次のリガンドは、抗体、二次抗体、および周知のストレプトアビジン-ビオチン系(Vector Laboratories, Inc.)を含み得る。リガンドまたは基質は、当技術分野において公知のタグを1つ以上用いて「タグ化」することもできる。その後、このようなタグは、より高次のリガンドに対する標的であってよい。好適なタグとして、ビオチン、ジゴキシゲニン、ヒスチジンタグ(His-Tag)、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、FLAG、緑色蛍光タンパク質(GFP)、mycタグ、インフルエンザAウイルス赤血球凝集素(HA)、マルトース結合タンパク質などが挙げられる。ペプチドまたはポリペプチドの場合、タグは、好ましくはN末端および/またはC末端に付けられる。好適な標識は、適切な検出方法により検出可能な任意の標識である。典型的な標識としては、例えば金粒子、ラテックスビーズ、アクリダンエステル、ルミノール、ルテニウム、酵素活性標識、放射性標識、磁気標識(例えば、常磁性標識および超常磁性標識を含む「磁気ビーズ」)、および蛍光標識が挙げられる。酵素活性標識として、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、およびそれらの誘導体が挙げられる。好適な検出用基質としては、ジアミノベンジジン(DAB)、3,3'-5,5'-テトラメチルベンジジン、NBT-BCIP(4-ニトロブルーテトラゾリウムクロライドと5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-ホスフェート、Roche Diagnosticsから既製の原液として入手可能)、CDP-StarTM(Amersham Biosciences)、ECFTM(Amersham Biosciences)が挙げられる。好適な酵素-基質混合物は、有色の反応生成物、蛍光または化学発光を生じ、これは当技術分野の公知の方法(例えば、感光性フィルムまたは好適なカメラシステムを用いて)で測定することができる。酵素反応の測定については、上記の基準を同様に適用する。典型的な蛍光標識として、蛍光タンパク質(例えばGFPおよびその誘導体)、Cy3、Cy5、テキサスレッド、フルオレセイン、ならびにAlexa色素(例えば、Alexa568)が挙げられる。他の蛍光標識、例えば、Molcular Probes(Oregon)により提供される蛍光標識が利用可能である。さらに、蛍光標識としての量子ドットの使用が考えられる。典型的な放射性標識としては、35S、125I、32P、33P等が挙げられる。放射性標識は、公知で適切な任意の方法、例えば、感光性フィルムまたは蛍光イメージャーにより検出することができる。本発明による好適な測定方法としては、沈降(特に免疫沈降)、電気化学発光(電子により生じる化学発光)、RIA(ラジオイムノアッセイ)、ELISA(酵素免疫測定法)、サンドウィッチ酵素免疫試験、電気化学発光サンドウィッチイムノアッセイ(ECLIA)、解離増強ランタニド蛍光イムノアッセイ(DELFIA)、シンチレーション近接アッセイ(SPA)、比濁法、ネフェロメトリー、ラテックス増強比濁法もしくはネフェロメトリー、または固相免疫試験も挙げられる。他の、当技術分野において公知の方法(例えばゲル電気泳動、2次元ゲル電気泳動、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)、ウエスタンブロッティング、および質量分析法)は、単独で、または上記の標識化もしくは他の検出法と組み合わせて用いることができる。
さらに好ましくは、ポリペプチド量の測定は、(a)上記で規定されるポリペプチドに対するリガンドを含む固相担体を、該ポリペプチドを含むサンプルと接触させるステップ、および(b)該担体に結合したポリペプチドの量を測定するステップ、を含む。
リガンドは、好ましくは核酸、ペプチド、ポリペプチド、抗体およびアプタマーからなる群から選択され、固定化された形態で固体担体上に存在することが好ましい。固体担体の製造用の材料は、当技術分野において周知であり、特に、市販のカラム充填剤、例えばポリスチレンビーズ、ラテックスビーズ、磁性ビーズ、コロイド金属粒子、ガラスおよび/またはシリコンのチップおよびサーフェス、ニトロセルロースストリップ、メンブレン、シート、デュラサイト(duracytes)、反応トレイのウェルおよび壁面、プラスチックチューブ等が挙げられる。リガンドまたは薬剤は、多数の異なる担体に結合させることができる。周知の担体の例としては、ガラス、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、デキストラン、ナイロン、アミロース、天然セルロースおよび変性セルロース、ポリアクリルアミド、アガロース、およびマグネタイトが挙げられる。担体の性質は、本発明の目的のためには、可溶性または不溶性のいずれでもよい。上記のリガンドを取り付ける/固定化するための好適な方法は周知であり、例えば、限定するものではないが、イオン相互作用、疎水性相互作用、共有結合性相互作用等が挙げられる。「サスペンションアレイ」を本発明によるアレイとして使用することも考えられる(Nolan JP, Sklar LA. (2002). Suspension array technology: evolution of the flat-array paradigm. Trends Biotechnol. 20(1):9-12)。このようなサスペンションアレイでは、担体、例えばマイクロビーズまたはミクロスフェアが懸濁液中に存在している。アレイは、様々なマイクロビーズまたはミクロスフェアから成り、これらは場合により標識され、多様なリガンドを保持する。このようなアレイの作成方法、例えば固相化学および感光性保護基に基づくその方法は、一般的に公知である(US 5,744,305)。
本明細書において用いられる「量」という用語は、NT-proBNPまたは本明細書における任意の他のポリペプチドの絶対量、NT-proBNPまたは本明細書における任意の他のポリペプチドの相対量もしくは相対濃度、ならびにこれらと相関する任意の値またはパラメーターを包含する。このような値またはパラメーターは、本明細書におけるポリペプチドから得られるあらゆる特異的な物理的特性または化学的特性に由来する直接測定による強度シグナル値、例えば質量分析法またはNMRスペクトルにおける強度値を含む。さらに、本明細書の他の箇所で規定される間接測定により得られる全ての値またはパラメーター、例えば、生物学的読出システムから本明細書中で言及されるポリペプチドもしくは任意の他のポリペプチドに応じて測定される発現レベル、または特異的に結合したリガンドから得られる強度シグナルが包含される。上記の量またはパラメーターと相関する値は、あらゆる標準の数学的手法によっても得られることが理解される。
「NT-proBNP」という用語は、好ましくは、ヒトNT-proBNP分子のN末端部分に対応する76アミノ酸長を含むポリペプチドに関する。ヒトBNPおよびヒトNT-proBNPの構造は、先行技術、例えばWO 02/089657、WO 02/083913、Bonow 1996, New Insights into the cardiac natriuretic peptides. Circulation 93: 1946-1950に既に詳細に記載されている。好ましくは、本明細書において用いられるヒトNT-proBNPは、EP 0 648 228 B1に開示されているとおりの、またはGenBank登録番号NP-002512.1;GI:4505433のヒトNT-proBNPである。これらの先行技術文献は、そこに開示されているNT-proBNPとその変異体の特異的配列について、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明によるNT-proBNPは、上記のヒトNT-proBNPに特異的な配列の対立遺伝子変異体および他の変異体をさらに包含する。具体的には、アミノ酸レベルで、ヒトNT-proBNPに対して少なくとも60%同一の、さらに好ましくは少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%または少なくとも99%同一の変異ポリペプチドが考えられる。診断手段によってまたは各完全長ペプチドに対するリガンドによってなお認識されるタンパク質分解産物も実質的に類似であり、上記の変異体として考えられる。ヒトNT-proBNPのアミノ酸配列と比較してアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有する変異ポリペプチドも、該ポリペプチドがNT-proBNP特性を有する限り包含される。本明細書におけるNT-proBNP特性は、必須の免疫学的および/または生物学的特性である。好ましくは、NT-proBNP変異体は、NT-proBNPと同様の免疫学的特性(すなわちエピトープ構成)を有する。したがって、変異体は、上記の特異的なヒトNT-proBNP配列の量の測定に用いられる上記の方法またはリガンドにより認識することができるだろう。生物学的および/または免疫学的NT-proBNP特性は、Karlら(Karl 1999. Development of a novel, N-Terminal-proBNP (NT-proBNP) assay with a low detection limit. Scand J Clin Invest 59:177-181)、Yeoら(Yeo 2003. Multicenter evaluation of the Roche NT-proBNP assay and comparison to the Biosite Triage assay. Clinica Chimica Acta 338:107-115)に記載されているアッセイにより検出することができる。変異体は、翻訳後修飾されたNT-proBNP、例えばグリコシル化、ミリストイル化、リン酸化変異体も含む。
本発明による変異体は、例えば標識(特に放射性標識もしくは蛍光標識)のペプチドに対する共有結合または非共有結合によって、サンプル採取後に修飾されたペプチドまたはポリペプチドでもある。
「サンプル」という用語は、体液サンプル、分離細胞のサンプルまたは組織もしくは器官から採取したサンプルを指す。体液サンプルは、周知技術によって採取することが可能であり、例えば、好ましくは、血液、血漿、血清または尿のサンプルが挙げられる。組織または器官のサンプルは、任意の組織または器官から、例えば生検により採取することができる。分離細胞は、体液または組織もしくは器官から、遠心分離またはセルソーティングなどの分離技術により取得することができる。
本明細書において用いられる「比較」は、分析対象のサンプルに含まれる、本発明で言うところのNT-proBNPまたは任意の他のポリペプチドの量と、本明細書において以下に規定される好適な参照源の量との比較を包含する。
本明細書において用いられる「比較」は、対応するパラメーターまたは対応する値の比較を指すと理解される。例えば、絶対量は絶対参照量と比較されるが、濃度は参照濃度と比較され、あるいは試験サンプルから得られた強度シグナルは、参照サンプルの同種の強度シグナルと比較される。本発明の方法のステップ(b)で言及される比較は、手動で、またはコンピュータ支援により行うことができる。コンピュータ支援比較のため、コンピュータプログラムによって、測定量の値を、データベースに格納されている好適な参照に対応する値と比較することができる。このコンピュータプログラムは、比較の結果をさらに評価することができる。すなわち、本明細書における疾患の鑑別診断を、好適な出力形式で自動的に提供することができる。
本明細書において用いられる「参照量」という用語は、上記の比較により、被験体が上記の疾患または障害の任意の1つに罹患している否かの評価を可能とする量を指す。従って、この参照は、単一性肺塞栓症または多発性肺塞栓症のいずれかに罹患していることが既知の被験体に由来するものであってよい。単一性肺塞栓症に罹患している被験体から得られた参照を使用する場合、試験被験体のサンプルにおける上記の参照量と実質的に同一のNT-proBNP量は、単一性肺塞栓症を示すであろうと理解される。同様に、多発性肺塞栓症に罹患していることが既知の被験体から得られた参照を使用する場合は、試験被験体のサンプルにおける上記の参照量と実質的に同一のNT-proBNP量は、多発性肺塞栓症を示すであろう。個々の被験体に適用し得る参照量は、様々な生理的パラメーター、例えば年齢、性別、または亜集団に応じて異なりうる。従って、本発明の方法により、試験サンプルと一緒に(すなわち、同時にまたは続いて)分析を行う参照サンプルから、好適な参照量を決定することができる。正常値上限(ULN)の6〜12倍である閾値(すなわち参照量)より高いNT-proBNP量は、多発性肺塞栓症を示すことが見出された。閾値以下の量は、単一性肺塞栓症を示す。好ましくは、ULNは80〜150 pg/mlであり、さらに好ましくは、125 pg/mlである。さらに好ましくは、参照量は1000 pg/mlである。上記の量は、統計値および測定誤差により変化し得ることは理解されよう。
有利なことには、急性肺塞栓事象の明らかな臨床症状を示す被験体のサンプル中に存在するNT-proBNP量は、この症状の原因に関する鑑別診断を可能とし、すなわち、肺塞栓症が単一性肺塞栓症であるか多発性肺塞栓症であるか診断することができることが見出されている。本発明のおかげで、被験体、特に救急患者をより容易に且つ確実に診断し、その後、上記鑑別診断の結果に従って治療することができる。
本明細書における上記の、そして以下の用語の説明および定義は、本明細書および特許請求の範囲において特徴付けられる全ての実施形態に応じて適用される。
下記の実施形態は、本発明の方法の特に好ましい実施形態である。
本発明の方法の好ましい実施形態において、上記参照量は、NT-proBNPの正常値上限(ULN)の6〜12倍である。さらに好ましくは、このULNは125 pg/mlである。
本発明の方法のさらに好ましい実施形態において、上記参照量は1000 pg/mlである。
本発明の方法の好ましい実施形態において、この方法は以下のステップ:
c) 前記サンプル中のNT-proANP量を、ステップa)のNT-proBNP量と同時に測定するステップ;
d) 一定時間後の時点で採取した前記被験体のさらなるサンプル中のNT-proANP量を測定するステップ;
e) ステップd)で測定したNT-proANP量をステップc)で測定したNT-proANP量と比較するステップであって、ここでNT-proANPの減少は急性肺塞栓症を示す、ステップ、
をさらに含む。
本明細書において用いられる「同時に」の下では、NT-proANP量がNT-proBNP量と同時に測定されるものであると理解される。このNT-proANP量は、NT-proBNP量と同じサンプルについて測定することができる。或いは、上記の量を異なるサンプル中で測定することができる。しかし、上記の異なるサンプルは、同一の被験体から、NT-proBNP測定に使用するサンプルと同時に取得されたものであるべきである。
本発明により用いられる「NT-proANP」という用語は、ヒトNT-proANP分子のN末端部分に対応する98アミノ酸長のアミノ酸配列を有する。ヒトANPおよびNT-proANPの構造は、既に先行技術(例えば、Bonow 1996, New Insights into the cardiac natriuretic peptides. Circulation 93: 1946-1950)に詳細に記載されている。好ましくは、本明細書において用いられるヒトNT-proANPは、GenBank登録番号NP_006163.1;GI:23510319に開示されているヒトNT-proANPである。これらの先行技術文献は、そこに開示されているNT-proANPとその変異体の特定配列に関して、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明により言及されるNT-proANPは、上述のヒトNT-proANPの特定配列の対立遺伝子変異体および他の変異体をさらに包含する。具体的には、アミノ酸レベルで、ヒトNT-proANPに対して少なくとも60%同一の、さらに好ましくは少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%または少なくとも99%同一の変異ポリペプチドが考えられる。診断用手段によりまたは各完全長ペプチドに対するリガンドにより依然として認識されるタンパク質分解産物は、実質的に類似であり、これも包含することが意図される。ヒトNT-proANPのアミノ酸配列と比較してアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有する変異ポリペプチドも、該ポリペプチドがNT-proANP特性を有する限り、包含される。本明細書で言うところのNT-proANP特性は、必須の免疫学的および/または生物学的特性である。好ましくは、NT-proANP変異体は、NT-proANPと同様の免疫学的特性(すなわちエピトープ構成)を有する。従って、変異体は、上記の特定のヒトNT-proANP配列の量の測定に用いられる上記の手段またはリガンドによって認識することができるであろう。NT-proANPの生物学的および/または免疫学的特性は、Ruskoaho, 2003, Endocrine Reviews 24(3):341-356に記載されるアッセイにより検出することができる。変異体は、翻訳後修飾されたNT-proANP、例えばグリコシル化、ミリストイル化、リン酸化変異体も含む。
本発明による変異体は、例えばペプチドへの標識(特に放射性標識もしくは蛍光標識)の共有結合または非共有結合によって、サンプル採取後に修飾されたペプチドまたはポリペプチドでもある。
上記の好ましい方法によれば、一定時間後の時点で同じ被験体から採取されたさらなるサンプルを提供する。この一定時間は、急性肺塞栓事象に対する応答として過剰に供給されるNT-proANPの分解を可能とするために十分な長さでなければならない。好ましくは、上記の一定時間は、少なくとも2時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間または12時間である。
本明細書において用いられる「減少」という用語は、比較すべきサンプル間のNT-proANP量の有意な減少を指す。この量の減少が有意であるか否かは、本明細書の他の部分で言及される統計的手法により判定することができる。好ましくは、本明細書において用いられる「減少」は、上記の量の少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%または少なくとも50%の減少である。
本発明の基礎をなす研究において、急性肺塞栓事象後の、被験体の血液におけるNT-proANP量の有意な減少が急性肺塞栓症の指標となることが見出された。しかし、NT-proANP量が増加するか、またはほぼ同じレベルのままである(すなわち、有意な減少が生じない)場合は必ず、肺塞栓症は急性ではないとみなされ、従って、慢性であるとみなされるだろう。本発明はまた、原則として、急性肺塞栓症と慢性肺塞栓症とを鑑別するための診断用組成物の製造のための、NT-proANPおよびNT-proBNPの使用、またはNT-proANPの測定手段およびNT-proBNPの測定手段の使用にも関することは理解されよう。この診断用組成物または手段は、本発明により言及される方法の実施に役立つはずである。
上記からすると、本発明は、被験体における急性肺塞栓症と慢性肺塞栓症とを鑑別する方法であって、以下:
a) 肺塞栓症を患う被験体の、第1時点のサンプル中のNT-proANP量を測定するステップ;
b) 肺塞栓症を患う被験体の、一定時間後の第2時点のサンプル中のNT-proANP量を測定するステップ;および
c) ステップa)で測定したNT-proANP量をステップb)で測定したNT-proANP量と比較するステップであって、ここでNT-proANPの減少は急性肺塞栓症を示す、該ステップ、
を含んでなる、上記方法も包含するものとなる。
好ましくは、前記一定時間は、少なくとも2時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間または12時間である、
本発明の方法の好ましい実施形態において、前記方法はさらに、ステップa)とステップb)においてNT-proBNP量を、NT-proANP量と共に同時に測定するステップと、ステップa)のNT-proBNP量をステップb)で測定したNT-proBNP量と比較するステップであって、ここでNT-proBNPの増加は急性肺塞栓症をさらに示す、該ステップ、を含んでなる。
具体的には、上記の一定時間後に測定したNT-proBNP量の増加により急性塞栓事象を生化学レベルでさらに確認することができることが見出されている。このように、急性肺塞栓症を患う被験体において、NT-proANP量は上記の一定時間にわたり減少するが、NT-proBNP量は増加するだろう。
さらに本発明は、本発明の方法のステップと、上記の方法によって得られた診断に基づいて適切な治療法を選択するさらなるステップとを含む、肺塞栓症に対する適切な治療法を選択する方法に関する。
上記のとおり、必要な治療的介入は、急性肺塞栓症か慢性肺塞栓症か、また単一性肺塞栓症か多発性肺塞栓症かによって異なる。具体的には、単一性肺塞栓症および/または急性肺塞栓症と診断される場合、血栓溶解作用剤による血栓の溶解が、適切な治療法である。外科手術による血栓の除去は、多発性肺塞栓症に対する好ましい治療法である。上記の治療に好適であり得る血栓溶解作用剤は、好ましくは、組換え組織プラスミノーゲン活性化因子(rtPA)である。
本発明のおかげで、急性肺塞栓症か慢性肺塞栓症か、また単一性肺塞栓症か多発性肺塞栓症かを容易に識別することができる。その結果、適切な治療法を速やかに提供することが可能であり、特に救急患者の場合、肺塞栓症による死亡率を有意に低下させるはずである。
本発明はまた、
a) NT-proANP量の測定手段;
b) NT-proBNP量の測定手段;および/または
c) NT-proANP量同士およびNT-proBNP量同士の比較手段
を含んでなる、本発明の方法の実施に適した装置にも関する。
本明細書において用いられる「装置」という用語は、予測を可能とするように相互に機能的にリンクしている上記の手段を少なくとも含む手段のシステムに関する。上記ポリペプチド量の好適な測定手段、および好適な比較の実行手段は、本発明の方法に関連して上記に開示される。これらの手段を作動様式においてどのようにリンクさせるかは、上記の装置に含まれる手段の種類によって決まるだろう。例えば、ペプチド量を自動的に測定する手段が適用される場合、この自動的に作動する手段により得られるデータは、本明細書で言う当該疾患同士を診断または識別するために、例えば、コンピュータプログラムにより処理することができる。好ましくは、このような場合上記の手段は単一の装置に含まれる。従って、上記の装置は、鑑別診断のための、サンプル中のペプチド量測定用の分析ユニットと、結果として得られたデータを処理するためのコンピューターユニットを含み得る。あるいは、テストストリップなどの手段をペプチド量の測定に用いる場合、診断用の手段は、(i)急性肺塞栓症または慢性肺塞栓症、および(ii)単一性肺塞栓症または多発性肺塞栓症に伴って生じることが知られている量に対して測定量を割り当てるコントロールストリップまたは対照表を含み得る。好ましくは、テストストリップには、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺サーファクタントタンパク質に特異的に結合するリガンドが結合している。上記のストリップまたは装置は、好ましくは、上記ペプチドの上記リガンドへの結合の検出手段を含む。好ましい検出手段は、上記の本発明の方法に関連する実施形態と関連付けて開示されている。このような場合、上記の手段は、システムのユーザーが、マニュアル中に示された指示と説明により、当該量の測定の結果とその診断値とを結びつけるよう機能的に連結されている。このような実施形態においては、これらの手段は、別個の装置として現れてもよく、好ましくは、1つのキットとして一緒にパッケージされる。当業者は、さらなる手間を要することなく手段を連結させる方法を理解するだろう。好ましい装置は、専門の臨床医の特定の知識を要することなく適用することができる装置、例えば、サンプルの添加のみを要するテストストリップまたは電子機器である。その結果は、好ましくは、絶対量または相対量として、パラメトリックな診断用生データの出力として与えられうる。これらのデータは、臨床医の解釈を要するであろうと理解される。しかし、当該出力が、その解釈に専門の臨床医を要しない加工済の診断用生データを包含するような、専門のシステム装置も意図される。さらに好ましい装置は、本発明の方法による上記の分析ユニット/装置(例えば、バイオセンサー、アレイ、ポリペプチドを特異的に認識するリガンドが結合された固相担体、表面プラズモン共鳴装置、NMR分析装置、質量分析装置等)または評価ユニット/装置を含む。
「実施に適した」の下では、上記の装置は、上記の方法を自動的に実施することができると理解されるだろう。このような適合のため、装置は、NT-proBNPの測定量と、該装置により参照サンプルから測定し得るかまたは保存値として実質的に存在し得る参照量と、の比較を行うための実装ルールを含むことが考えられる。さらに、該装置は、少なくとも2種類の異なるサンプル間(すなわち、第1時点のサンプルと第2時点のサンプル)のNT-proANP量の有意な減少を測定するための実装ルールを含み得る。装置におけるこのようなルールの実装は、好ましくは、コンピュータ、すなわちデータ処理ユニット上で走る保存可能なプログラムコードの形式で提供されるアルゴリズムを伴う。
最後に、本発明は、
a) NT-proANP量の測定手段;
b) NT-proBNP量の測定手段;および/または
c) NT-proANP量同士およびNT-proBNP量同士の比較手段;および
d) 上記方法を実施するための使用説明書
を含む、本発明の方法を実施するためのキットに関する。
本明細書において用いられる「キット」という用語は、上記の手段の一群を指し、好ましくは、別々にまたは単一の容器内で提供される。この容器は、さらに好ましくは、本発明の方法を実施するための使用説明書を含む。このように、本発明は、BNP型ペプチド(すなわち、NT-proANPまたはNT-proBNP)を測定するための手段または薬剤を含むキットに関する。このような手段または薬剤は、当業者に公知の任意の好適な手段または薬剤であってよい。このような手段または薬剤ならびにそれらの使用方法の例は、本明細書に提供されている。例えば、好適な薬剤は、上記のポリペプチドに特異的に結合することができる任意の種類のリガンドまたは抗体であってよい。このキットは、各バイオマーカーの量の測定に関して適切と考えられる任意の他の構成材料、例えば、好適なバッファー、フィルター等も含み得る。好ましくは、キットは、使用説明書(例えば、本発明の方法により提供される任意の測定の結果を、診断に関して解釈するためのユーザー用マニュアル)を追加的に含み得る。特に、このようなマニュアルには、測定したポリペプチド量を診断の種類、すなわち、単一性肺塞栓症もしくは多発性肺塞栓症、または急性肺塞栓症もしくは慢性肺塞栓症、に割り当てるための情報を含めることができる。詳細は、本明細書の他の箇所に見出される。さらに、このようなユーザー用マニュアルは、各バイオマーカーの量を測定するための、キットの構成材料の正しい使用に関する説明を提供することができる。ユーザー用マニュアルは、紙形式または電子形式(例えば、CDもしくはCD ROMに保存して)で提供し得る。本発明はまた、本発明による方法のいずれかにおける上記キットの使用にも関する。
本明細書中で引用される全ての参考文献は、それらの全ての開示内容および本明細書中で具体的に言及した開示内容について、参照により本明細書に組み込まれる。
下記の実施例は、本発明の例証にすぎない。いかなるものであれ、本発明の範囲を限定するものと解釈してはならない。
急性肺塞栓症を示す患者における、NT-proBNPレベルとNT-proANPレベルの測定
本研究には、肺塞栓症の罹患が疑われる計34人の患者を含めた。患者は全員、緊急治療室に現れた後4時間以内にCTスキャンを受けた。
CTスキャン上では、急性であるが、肺塞栓症の既往ではない(すなわち単一性肺塞栓症の)患者が、グループ1とグループ2に見られた(表1参照)。グループ3では、CTスキャンにより多発性肺塞栓症に分類される患者が、様々な程度の肺動脈疾患に含まれていた(表1参照)。グループ1とグループ2の患者は、NT-proBNPレベルが1000 pg/ml以下である点で、グループ3に割り当てられた患者とは相違していた。
グループ1では、NT-proANP値の10%以上の減少は、NT-proBNPレベルの有意な増加と関連していた。グループ2では、NT-proANPの増大はNT-proBNPレベルの増大と関連していた。
従って、グループ1の患者は、NT-proANPが減少した後にNT-proBNPが有意に増加することによって急性肺塞栓症に羅患していることが示されたが、これはCTスキャンの結果と一致していた。グループ2では、NT-proANPレベルとNT-proBNPレベルが増加したことから、遷延化した経過をたどる肺塞栓症であることが示されたが、これもCTの結果と一致していた。グループ2の患者の症状は改善しなかった。
グループ3の患者は、多様な応答を示した。遷延化した肺塞栓症が5人の患者に見られたが、これはNT-proANPレベルおよびNT-proBNPレベルの増加と関連していた。10人の患者では、急性事象は確認されなかったが、CTスキャンにより肺塞栓症の既往が診断された。これはproANPレベルおよびNT-proBNPレベルのわずかな変化のみを伴っていた。
11人の患者ではNT-proANPの減少が顕著であり、この患者グループには様々な応答が認められたが、この応答には軽微な急性肺疾患事象ならびにヘパリン治療法による疾患の回復が含まれていた。
本研究では、NT-proBNPレベルとNT-proANPレベルは血液サンプル中で測定した。NT-proBNPの測定のため、ElecsysTM試験(Roche Diagnostics, Germany)を使用した。NT-proANPレベルは、proANP ELISA(Biomedica, Austria)を用いて測定した。
本研究の結果は、下記の表にも示される。
Figure 0004689651
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ボックスプロットは、入院時(0時間、基準)、入院後の8時間および24時間の時点で採取された患者の血液サンプル中のNT-proBNP量とNT-proANP量を示す。中央値、95、75、25および5パーセンタイルも示す。対応量(pg/ml)は、ボックスプロットの下に見られる。

Claims (12)

  1. 急性肺塞栓症の症状、すなわち急性の息切れ、虚脱様症状および/または胸痛を示す被験体における単一性肺塞栓症と多発性肺塞栓症とを区別するための検査方法であって、
    a) 急性肺塞栓症の症状、すなわち急性の息切れ、虚脱様症状および/または胸痛を示す被験体のサンプル中のNT-proBNP量を測定するステップ;および
    b) ステップa)で測定した量を参照量と比較するステップであって、これにより参照量に満たない量は単一性肺塞栓症を示し、参照量を上回る量は多発性肺塞栓症を示す、該ステップ、
    を含んでなる、前記方法。
  2. 参照量が、NT-proBNPの正常値上限(ULN)の6〜12倍である、請求項1に記載の方法。
  3. 正常値上限(ULN)が125 pg/mlである、請求項2に記載の方法。
  4. 参照量が1000 pg/mlである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 以下のステップ:
    c) サンプル中のNT-proANP量を、ステップa)のNT-proBNP量と同時に測定するステップ;
    d) 一定時間後の時点で採取された前記被験体のさらなるサンプル中のNT-proANP量を測定するステップ;
    e) ステップd)で測定したNT-proANP量をステップc)で測定したNT-proANP量と比較するステップであって、ここでNT-proANPの減少は急性肺塞栓症を示す、該ステップ、
    をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 一定時間が、少なくとも2時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間または12時間である、請求項5に記載の方法。
  7. 肺塞栓症を患う被験体における急性肺塞栓症と慢性肺塞栓症とを区別するための検査方法であって、
    a) 肺塞栓症を患う被験体の、第1時点のサンプル中のNT-proANP量を測定するステップ;
    b) 肺塞栓症を患う被験体の、一定時間後の第2時点のサンプル中のNT-proANP量を測定するステップ;および
    c) ステップa)で測定したNT-proANP量をステップb)で測定したNT-proANP量と比較するステップであって、ここでNT-proANPの減少は急性肺塞栓症を示す、該ステップ、
    を含んでなる、前記方法。
  8. 一定時間が、少なくとも2時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間または12時間である、請求項7に記載の方法。
  9. ステップa)とステップb)においてNT-proBNP量をNT-proANP量と共に同時に測定し、ステップa)のNT-proBNP量をステップb)で測定したNT-proBNP量と比較するステップであって、ここでNT-proBNPの増加は急性肺塞栓症を示す、該ステップ、をさらに含んでなる、請求項7または8に記載の方法。
  10. サンプルが血液、血清または血漿である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 被験体がヒトである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法の実施に適した装置であって、
    a) NT-proANP量を測定するための分析ユニット;
    b) NT-proBNP量を測定するための分析ユニット;および
    c) 得られたデータを鑑別診断のために処理するコンピューターユニットであって、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法を実施することによってNT-proANP量同士及びNT-proBNP量同士を比較するための実装ルールを含む、該ユニット、
    を含んでなる、前記装置。
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