以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示すブロック図である。この画像処理装置は、例えば、デジタル複合機を構成するものであって、大きくは、コントローラ1と、操作パネル2と、スキャナ部3と、プリンタ部4とを備えている。
コントローラ1は、画像処理装置全体の処理動作を統括的に制御するものである。コントローラ1は、CPU(Central Processing Unit)5と、ROM(Read-Only Memory)6と、RAM(Random Access Memory)7と、不揮発性メモリ(NVRAM)8と、ハードディスク(HDD;Hard Disk Drive)9と、画像処理部10と、パネルインターフェース11と、通信インターフェース12と、デバイスインターフェース13と、LAN接続部14と、シリアル接続部15と、USB接続部16と、モデム17とを備えている。このうち、CPU5と、ROM6と、RAM7と、不揮発性メモリ8と、ハードディスク9と、画像処理部10と、パネルインターフェース11と、通信インターフェース12と、デバイスインターフェース13は、それぞれ共通のバス(メモリバス、PCIバスなど)18に接続されている。
CPU5は、ROM6に格納された制御プログラムにしたがって各種の制御処理やデータ処理を行なうものである。ROM6は、上記制御プログラムや制御用の固定データなどを格納するものである。ROM6は、読み出し専用のメモリであるが、データの消去と書き込みを電気的に行なえるフラッシュメモリを用いて構成することも可能である。RAM7は、プログラム動作のためのシステムメモリや、画像処理のためのページメモリなどに利用されるものである。
不揮発性メモリ8は、不揮発性のデータ、画質調整、各種の設定パラメータ、各種の履歴データなどを格納するために利用されるものである。ハードディスク9は、画像処理装置に内蔵された大容量のデータ記憶装置であって、画像データや各種の履歴データなどを格納するために利用されるものである。また、ハードディスク9には、画像データを格納する親展ボックスを実装可能となっている。親展ボックスは、ユーザーからの要求に応じて、ハードディスク9の記憶領域の一部をユーザーごとに割り当てることにより、ハードディスク9内に開設されるものである。親展ボックスは、ユーザー個人のパーソナルボックス(私書箱的なもの)として利用されるものである。このため、ハードディスク9に親展ボックスを開設する場合は、親展ボックスの識別情報(ボックス名など)と合わせて、パスワードの設定(登録)が行なわれる。また、親展ボックスにアクセスする場合は、パスワードを用いたユーザー認証処理が行なわれる。
画像処理部10は、予め設定された画像処理プログラムにしたがって種々の画像処理(例えば、色変換、色補正、階調補正、伸張圧縮、画像回転、スクリーン生成などの処理)を画像データに施すものである。パネルインターフェース11は、ユーザーインターフェースとなる操作パネル2との間で操作用データのやり取りを行なうものである。
通信インターフェース12は、各種の外部装置を画像処理装置に接続したり、画像処理装置をネットワークに接続したりするためのインターフェースである。デバイスインターフェース13は、入出力デバイスとの間で各種のデータ(画像データ、制御データなど)の受け渡しを行なうものである。
LAN接続部14は、LAN(Local Area Network)で構築されたネットワークに画像処理装置を接続するためのもので、例えば、10Base−Tや100Base−T、各種の無線LANによるネットワークへの接続を行なう。シリアル接続部15は、シリアル方式でデータの転送を行なう各種のシリアル機器を画像処理装置に接続するためのもので、例えば、RS232C規格に対応したカードリーダライタ19の接続を行なうものである。カードリーダライタ19は、当該カードリーダライタ19に着脱可能に装着されるカード型の記憶メディア20に対して、データの読み出しや書き込みを行なうもので、本発明におけるメディア装着手段に相当するものである。
カードリーダライタ19に接続可能な記憶メディア20としては、例えば、現在主流のフラッシュメモリタイプのメモリカードを用いることが可能である。具体的には、マルチメディアカード(登録商標)、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカードなどを用いることができる。また、シリアル接続部15に接続されるシリアル機器を変えることで、メモリスティック(登録商標)のようなカード型以外の小型記憶メディアを用いることもできる。
USB接続部16は、USB(Universal Serial Bus)規格でデータの転送を行なう各種のUSB機器を画像処理装置に接続するためのもので、例えば、USB1.1規格に対応した機器やUSB2.0に対応した機器の接続を行なうものである。USB接続部16には、記憶メディアの一つであるUSBメモリを着脱可能に装着することが可能である。したがって、本発明におけるメディア装着手段は、上述したメディアリーダライタ19だけに限らず、USB接続部16を用いて構成することも可能である。また、記憶メディアとしては、上述したメモリカードやUSBメモリだけでなく、CD−RW、DVD−RW、MO、外付けハードディスクなどを用いることが可能である。モデム17は、公衆回線への接続を行なうモデム制御部を含むもので、ファクスデータの送受信機能を実現するものである。
一方、操作パネル2は、画像処理装置を使用するユーザーが各種の情報を入力したり、ユーザーに対して各種の情報を表示したりするユーザーインタフェースとなるものである。操作パネル2は、例えば、タッチパネル付きの液晶ディスプレイからなる表示部21と、各種のボタン、スイッチ、キー等を用いた操作部22とによって構成されている。
スキャナ部3は、画像データを入力する入力デバイスとなるものである。スキャナ部3は、プラテンガラス等の原稿台にセット(載置)された原稿の画像を光学的に読み取って画像データ(デジタルデータ)に変換するイメージスキャナ等によって構成されるものである。スキャナ部3は、読取対象となる原稿を1枚ずつ画像の読取位置に搬送する自動原稿搬送機能や、原稿の両面の画像を読み取る両面読取機能を備えた構成を採用することが可能である。プリンタ部4は、画像データを出力する出力デバイスとなるものである。プリンタ部4は、プリントデータに対応する画像を用紙等の記録媒体にインク、トナー等を用いて印刷するプリントエンジンによって構成されるものである。
図2は本発明の実施形態に係る画像処理装置の機能ブロック図である。図2において、連結部23、データ処理部24及び取り外し制御部25は、上述したCPU5がROM6に格納された制御プログラム(コンピュータ・プログラム)をRAM7に読み出して実行することにより実現されるものである。
連結部23は、ハードディスク9に開設(実装)された親展ボックス26の記憶領域とメディアリーダライタ19に装着された記憶メディア20の記憶領域とを連結するものである。2つの記憶領域を連結する方法としては、例えば、図3に示すように、親展ボックス26の記憶領域を規定するメモリアドレス(先頭アドレス、最終アドレス)と、記憶メディア20の記憶領域を規定するメモリアドレス(先頭アドレス、最終アドレス)のうち、親展ボックス26の記憶領域の最終アドレスに続くメモリアドレスが記憶メディア20の記憶領域の先頭アドレスであり、かつ記憶メディア20の記憶領域の最終アドレスに続くメモリアドレスが親展ボックス26の記憶領域の先頭アドレスであると認識するように、各々の記憶領域の最終アドレスにネクストポインタを設定する方法を採用することが可能である。このように2つの記憶領域を連結部23で連結させることにより、画像処理装置のコントローラ1においては、上記2つの記憶領域を1つの記憶領域として取り扱うことが可能となる。
データ処理部24は、連結部23で連結された2つの記憶領域を用いて画像データを処理するもので、より具体的には、画像データの格納(書き込み)、読み出し、移動、削除などのデータ処理やこれに係る制御処理を行なうものである。データ処理部24の具体的な処理内容については、後段で詳しく説明する。
取り外し制御部25は、メディアリーダライタ19に装着された記憶メディア20の取り外しが指示された場合に、記憶メディア20の取り外しを許可するまでの処理を制御するものである。記憶メディア20の取り外しの指示と、記憶メディア20の取り外しの許可は、いずれも操作パネル2を用いて行なわれる。取り外し制御部25の具体的な処理内容については後段で詳しく説明する。
図4及び図5は画像データの格納処理に係る第1の処理例を示すフローチャートである。まず、ハードディスク9に少なくとも1つの親展ボックスを実装(開設)した状態で、ユーザーがメディアリーダライタ19に記憶メディア20を装着し、その後、操作パネル2を用いて所望の親展ボックスをユーザーが1つ選択して当該親展ボックスへのアクセス許可をユーザ認証処理によって受けると、連結部23は、上記図3に示す方法で親展ボックス26の記憶領域と記憶メディア20の記憶領域とを連結させる(ステップS1〜S3)。なお、記憶メディア20の装着と親展ボックス26の選択は、順序が逆であっても構わない。
次に、データ処理部24は、連結部23が連結した2つの記憶領域のうち、いずれの記憶領域に先に画像データを格納するかをユーザーに選択させるための格納先選択画面を操作パネル2の表示部21に表示して、ユーザーによる選択(格納先の指示)を操作部22で受け付ける(ステップS4)。そして、格納先選択画面でユーザーが親展ボックス26の記憶領域を選択すると、ステップS5からステップS6に進み、そこで親展ボックス26の記憶領域に画像データの格納を開始する。
次いで、データ処理部24は、親展ボックス26の記憶領域に画像データを格納している途中で、当該親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になっていないかどうかを確認し(ステップS7)、メモリフル状態になっていない場合は、画像データの格納が終了したかどうかを確認する(ステップS8)。そして、親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になる前に画像データの格納を終えた場合は、そのまま一連の処理を終える。メモリフル状態とは、画像データを格納するための記憶領域を全て使い切って、残りの領域(空き容量)がなくなった状態をいう。
また、親展ボックス26の記憶領域に画像データを格納している途中で、当該親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になると、データ処理部24は、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっているかどうかを確認する(ステップS9)。そして、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっている場合は、操作パネル2の表示部21にエラーメッセージを表示することで、画像データの格納が不可になったことをユーザーに通知した後(ステップS10)、一連の処理を終える。また、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっていない場合は、ステップS9からステップS11に移行することにより、画像データの格納先を、親展ボックス26の記憶領域から記憶メディア20の記憶領域へと切り替える。
また、上述した格納先選択画面でユーザーが記憶メディア20の記憶領域を選択すると、ステップS5からステップS11に移行し、そこでデータ処理部24が記憶メディア20の記憶領域に画像データの格納を開始する。次いで、データ処理部24は、記憶メディア20の記憶領域に画像データを格納している途中で、当該記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっていないかどうかを確認し(ステップS12)、メモリフル状態になっていない場合は、画像データの格納が終了したかどうかを確認する(ステップS13)。そして、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になる前に画像データの格納を終えた場合は、そのまま一連の処理を終える。
また、記憶メディア20の記憶領域に画像データを格納している途中で、当該記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になると、データ処理部24は、親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になっているかどうかを確認する(ステップS14)。そして、親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になっている場合は、操作パネル2の表示部21にエラーメッセージを表示することで、画像データの格納が不可になったことをユーザーに通知した後(ステップS15)、一連の処理を終える。また、親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になっていない場合は、ステップS14からステップS6に移行することにより、画像データの格納先を、記憶メディア20の記憶領域から親展ボックス26の記憶領域へと切り替える。
なお、上記第1処理例においては、親展ボックス26の記憶領域と記憶メディア20の記憶領域を連結部23で連結した際に、いずれの記憶領域に先に画像データを格納するかをユーザーに選択させるものとしたが、本発明はこれに限らず、例えば上記ステップS4,S5の処理を省略して、予め設定された記憶領域(例えば、親展ボックス26の記憶領域)に先に画像データを格納するように制御してもよい。前者の方式を採用した場合は、ユーザーが希望する記憶領域を優先して画像データを格納することができ、後者の方式を採用した場合は、ユーザーの操作を簡素化することができる。
また、上記第1処理例においては、親展ボックス26の記憶領域に画像データを格納している途中で親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になった場合に、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっているかどうかを確認し、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっていない場合は、画像データの格納先を親展ボックス26の記憶領域から記憶メディア20の記憶領域へと自動的に切り替えるものとしたが、この切り替えに先立って(ステップS9でNoと判定した場合に)、画像データの格納先を記憶メディア20の記憶領域に切り替えるかどうかをユーザーに選択させるための切り替え選択画面を操作パネル2の表示部21に表示して、ユーザーによる選択指示を操作部22で受け付け、ユーザーが記憶領域の切り替えを選択(指示)した場合のみ、ステップS11に進んで画像データの格納先を切り替えるものとしてもよい。この点は、記憶メディア20の記憶領域に画像データを格納している途中で記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になった場合でも同様である。前者の方式を採用した場合は、記憶領域の切り替えに伴うユーザーの操作を簡素化することができ、後者の方式を採用した場合は、ユーザーの希望に応じて記憶領域の切り替えを制御することができる。
また、親展ボックス26の記憶領域に画像データを格納している途中で親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になり、これに伴って画像データの格納先を親展ボックス26の記憶領域から記憶メディア20の記憶領域へと切り替える場合に、ステップS11に進む前に、親展ボックス26に格納途中の画像データを、親展ボックス26の記憶領域と記憶メディア20の記憶領域に跨って格納するかどうかをユーザーに選択させるための跨ぎ格納選択画面を操作パネル2の表示部21に表示して、ユーザーによる選択指示を操作部22で受け付けるものとしてもよい。そして、ステップS11に進んだときに、その前に表示した跨ぎ格納選択画面でユーザーが2つの記憶領域に跨って画像データを格納することを選択していた場合は、その選択指示にしたがって画像データを2つの記憶領域に跨って格納し、ユーザーが2つの記憶領域に跨って画像データを格納することを選択しなかった場合は、その選択指示にしたがって画像データを2つの記憶領域に跨らないように格納するものとしてもよい。この方式を採用すれば、メモリフル状態の発生に伴って画像データの格納先を切り替える場合に、2つの記憶領域に跨って画像データを格納するかどうかを、ユーザーの希望に応じて切り替え制御することができる。
これにより、例えば図6に示すように、スキャナ部3で読み取った3ページ分(原稿3枚分)の画像データを親展ボックス26の記憶領域に格納する際に、2ページ目のちょうど半分(途中)まで画像データを格納した時点で親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になった場合は、上記跨ぎ格納選択画面でユーザーが2つの記憶領域に跨って画像データを格納することを選択するかどうかにより、2ページ目の残り半分から記憶メディア20の記憶領域に画像データを格納するケースと、2ページ目の最初から記憶メディア20の記憶領域に画像データを格納するケースがあり得る。この点は、記憶メディア20の記憶領域に画像データを格納している途中で記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になり、これに伴って画像データの格納先を記憶メディア20の記憶領域から親展ボックス26の記憶領域へと切り替える場合でも同様である。
図7及び図8は画像データの格納処理に係る第2の処理例を示すフローチャートである。まず、上記ステップS1〜S5と同様の処理を行ない、ステップS5で画像データの格納先が親展ボックス26の記憶領域で選択された場合は図7の処理に進み、ステップS5で画像データの格納先が記憶メディア20の記憶領域で選択された場合は図8の処理に進む。ちなみに、図7の処理と図8の処理は、いずれもデータ処理部24によって行なわれるものである。
図7の処理においては、まず、親展ボックス26の記憶領域に画像データの格納を開始する(ステップS16)。次に、親展ボックス26の記憶領域に画像データを格納している途中で、当該親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になっていないかどうかを確認し(ステップS17)、メモリフル状態になっていない場合は、画像データの格納が終了したかどうかを確認する(ステップS18)。そして、親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になる前に画像データの格納を終えた場合は、そのまま一連の処理を終える。
また、親展ボックス26の記憶領域に画像データを格納している途中で、当該親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になった場合は、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっているかどうかを確認する(ステップS19)。そして、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっている場合は、操作パネル2の表示部21にエラーメッセージを表示することで、画像データの格納が不可になったことをユーザーに通知した後(ステップS25)、一連の処理を終える。また、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっていない場合は、親展ボックス26の記憶領域に旧画像データが格納されているかどうかを確認する(ステップS20)。ここで記述する旧画像データとは、今回の格納処理よりも以前に親展ボックス26の記憶領域に格納された画像データをいう。このため、今回の格納処理で親展ボックス26の記憶領域に格納しようとしている画像データは、旧画像データに該当しない。
親展ボックス26の記憶領域に旧画像データが存在しなかった場合は、操作パネル2の表示部21にエラーメッセージを表示することで、画像データの格納が不可になったことをユーザーに通知した後(ステップS25)、一連の処理を終える。これに対して、親展ボックス26の記憶領域に旧画像データが存在した場合は、当該旧画像データを親展ボックス26の記憶領域から記憶メディア20の記憶領域に移動させる処理を開始する(ステップS21)。旧画像データの移動処理は、例えば、親展ボックス26の記憶領域から旧画像データをRAM7上に読み出す処理と、RAM7上に読み出した旧画像データを記憶メディア20の記憶領域に格納する処理と、記憶メディア20の記憶領域に格納済みの旧画像データを親展ボックス26の記憶領域から削除する処理によって行なわれる。
続いて、旧画像データを移動している途中で記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっていないかどうかを確認し(ステップS22)、メモリフル状態になっていない場合は、旧画像データの移動が終了したかどうかを確認する(ステップS23)。そして、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になる前に旧画像データの移動を終えた場合は、旧画像データの移動によって空き容量が確保された親展ボックス26の記憶領域に対して、上記ステップS17でメモリフル状態になって格納途中になっていた画像データの続きから格納を再開した後(ステップS24)、再びステップS17に戻る。また、旧画像データの移動を終える前に記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になった場合は、操作パネル2の表示部21にエラーメッセージを表示することで、画像データの格納が不可になったことをユーザーに通知した後(ステップS25)、一連の処理を終える。
一方、図8の処理においては、まず、記憶メディア20の記憶領域に画像データの格納を開始する(ステップS26)。次に、記憶メディア20の記憶領域に画像データを格納している途中で、当該記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっていないかどうかを確認し(ステップS27)、メモリフル状態になっていない場合は、画像データの格納が終了したかどうかを確認する(ステップS28)。そして、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になる前に画像データの格納を終えた場合は、そのまま一連の処理を終える。
また、記憶メディア20の記憶領域に画像データを格納している途中で、当該記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になった場合は、親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になっているかどうかを確認する(ステップS29)。そして、親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になっている場合は、操作パネル2の表示部21にエラーメッセージを表示することで、画像データの格納が不可になったことをユーザーに通知した後(ステップS35)、一連の処理を終える。また、親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になっていない場合は、記憶メディア20の記憶領域に旧画像データが格納されているかどうかを確認する(ステップS30)。ここで記述する旧画像データとは、今回の格納処理よりも以前に記憶メディア20の記憶領域に格納された画像データをいう。このため、今回の格納処理で記憶メディア20の記憶領域に格納しようとしている画像データは、旧画像データに該当しない。
記憶メディア20の記憶領域に旧画像データが存在しなかった場合は、操作パネル2の表示部21にエラーメッセージを表示することで、画像データの格納が不可になったことをユーザーに通知した後(ステップS35)、一連の処理を終える。これに対して、記憶メディア20の記憶領域に旧画像データが存在した場合は、当該旧画像データを記憶メディア20の記憶領域から親展ボックス26の記憶領域に移動させる処理を開始する(ステップS31)。旧画像データの移動処理は、記憶メディア20の記憶領域から旧画像データを読み出す処理と、記憶メディア20の記憶領域から読み出した旧画像データを親展ボックス26の記憶領域に格納する処理と、親展ボックス26の記憶領域に格納済みの旧画像データを記憶メディア20の記憶領域から削除する処理によって行なわれる。
続いて、旧画像データを移動している途中で親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になっていないかどうかを確認し(ステップS32)、メモリフル状態になっていない場合は、旧画像データの移動が終了したかどうかを確認する(ステップS33)。そして、親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になる前に旧画像データの移動を終えた場合は、旧画像データの移動によって空き容量が確保された記憶メディア20の記憶領域に対して、上記ステップS27でメモリフル状態になって格納途中になっていた画像データの続きから格納を再開した後(ステップS34)、再びステップS27に戻る。また、旧画像データの移動を終える前に親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になった場合は、操作パネル2の表示部21にエラーメッセージを表示することで、画像データの格納が不可になったことをユーザーに通知した後(ステップS35)、一連の処理を終える。
なお、上記第2の処理例においては、親展ボックス26の記憶領域に画像データを格納している途中で親展ボックス26の記憶領域がメモリフル状態になった場合に、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっているかどうかを確認し、記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になっていない場合は、親展ボックス26の記憶領域に格納された旧画像データを記憶メディア20の記憶領域に自動的に移動するものとしたが、この移動に先立って(ステップS20でYesと判定した場合に)、旧画像データを記憶メディア20の記憶領域に移動するかどうかをユーザーに選択させるための移動選択画面を操作パネル2の表示部21に表示して、ユーザーによる選択指示を操作部22で受け付け、ユーザーが旧画像データの移動を選択(指示)した場合のみ、ステップS21に進んで旧画像データを移動するものとしてもよい。この点は、記憶メディア20の記憶領域に画像データを格納している途中で記憶メディア20の記憶領域がメモリフル状態になった場合でも同様である。前者の方式を採用した場合は、旧画像データの移動に伴うユーザーの操作を簡素化することができ、後者の方式を採用した場合は、ユーザーの希望に応じて旧画像データの移動を制御することができる。
また、旧画像データを記憶メディア20の記憶領域に移動させる際に、ステップS21に進む前に、親展ボックス26の記憶領域に格納されている旧画像データの中から移動の対象となる旧画像データをユーザーに選択させるための移動画像選択画面を操作パネル2の表示部21に表示して、ユーザーによる選択指示を操作部22で受け付けるものとしてもよい。そして、ステップS21に進んだときに、その前に表示した移動画像選択画面でユーザーが選択した旧画像データだけを記憶メディア20の記憶領域に移動させるものとしてもよい。この場合は、ユーザーが希望する旧画像データだけを記憶メディア20の記憶領域に移動させ、その他の旧画像データは親展ボックス26の記憶領域に残すことができる。この点は、旧画像データを親展ボックス26の記憶領域に移動させる場合も同様である。
また、上記移動画像選択画面として、例えば、親展ボックス26の記憶領域に格納された画像データと記憶メディア20の記憶領域に格納された画像データをリスト形式で操作パネル2の表示部21に表示する場合に、図9に示すように、各々の画像データが親展ボックス26及び記憶メディア20に対応する2つの記憶領域のいずれに格納されているかを示すマーク(図例ではチェックマーク)を表示することにより、画像データのリストの中から移動の対象となる旧画像データを容易に選択することができる。上記図9の表示例では、画像データのリストのなかで、親展ボックスと記憶メディアの少なくとも一方にチェックマークが入っており、このチェックマークが入っている方に画像データが格納されている。このため、リストで表示された5つの画像データのうち、画像データ001,002,005は記憶メディア20の記憶領域に格納され、画像データ003は親展ボックス26の記憶領域に格納され、画像データ004は親展ボックス26の記憶領域と記憶メディア20の記憶領域に跨って格納されていることが一目で分かる。こうしたマークを用いた画像データのリスト表示は、上記移動画像選択画面だけでなく、例えばユーザーから表示要求があった場合など、必要に応じて様々な状況で適用することが可能である。
以上のような画像データの格納処理においては、親展ボックス26の記憶領域とメディアリーダライタ19に装着された記憶メディア20の記憶領域とを連結し、これら2つの記憶領域を用いて画像データを処理するため、自装置(画像処理装置)の動作状態や外部装置の動作状態に左右されることなく、ユーザーが手持ちの記憶メディア20を装着するだけで、画像データを処理するときに使用可能なメモリ容量を大幅に増加させることができる。したがって、親展ボックス26を利用したサービスを受けるにあたって、親展ボックス26の記憶領域だけではメモリ容量が不足する場合でも、記憶メディア20を装着するだけで簡単にメモリ容量の不足を解消することができる。また、記憶メディア20を装着することによって、親展ボックス26のメモリ容量を超える画像データを取り扱うことも可能となる。
また、第1の処理例においては、親展ボックス26の記憶領域と記憶メディア20の記憶領域を連結部23で連結した状態で画像データの格納処理を行なう場合に、一方の記憶領域に先に画像データを格納し、一方の記憶領域がメモリフル状態になった場合は、画像データの格納先を他方の記憶領域に切り替えるようにしているため、画像データの格納途中で一方の記憶領域がメモリフル状態になっても、画像データの格納先を他方の記憶領域に切り替えることで、画像データの格納を継続させることができる。
また、第2の処理例においては、親展ボックス26の記憶領域と記憶メディア20の記憶領域を連結部23で連結した状態で画像データの格納処理を行なう場合に、一方の記憶領域に先に画像データを格納し、一方の記憶領域がメモリフル状態になった場合は、一方の記憶領域に格納されている旧画像データを他方の記憶領域に移動させるようにしているため、画像データの格納途中で一方の記憶領域がメモリフル状態になっても、一方の記憶領域に格納されている旧画像データを他方の記憶領域に移動させることで、一方の記憶領域のメモリ容量を回復させることができる。このため、一方の記憶領域に対して画像データの格納を再開させることができる。
続いて、メディアリーダライタ19から記憶メディア20を取り外す際に取り外し制御部25によって行なわれる具体的な処理例について説明する。
図10は記憶メディアの取り外し制御に係る第1の処理例を示すフローチャートである。まず、取り外し制御部25は、メディアリーダライタ19に装着された記憶メディア20の取り外しが指示されたかどうかを判断する(ステップS41)。記憶メディア20の取り外しの指示は操作パネル2を用いてユーザーにより行なわれる。この取り外しの指示は、直接的な指示であってもよいし、間接的な指示であってもよい。直接的な指示としては、例えば、記憶メディア20の取り外しを指示する取り外し指示ボタンを操作パネル2に設け、この取り外し指示ボタンをユーザーが押下したときに、取り外しの指示があったと認識する場合が考えられる。間接的な指示としては、例えば、操作パネル2の表示部21に、親展ボックス26を利用したサービス(画像データの蓄積サービスやプリントサービスなど)を受けるための操作画面を表示している状態で、この操作画面を閉じる操作をユーザーが行なったときに、この画面閉じ操作を記憶メディア20の取り外しの指示として認識する場合が考えられる。
記憶メディア20の取り外しが指示されると、取り外し制御部25は、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されているかどうかを判断する(ステップS42)。そして、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていないと判断した場合は、その時点で直ちに記憶メディア20の取り外しを許可する(ステップS47)。記憶メディア20の取り外しの許可は、ユーザーに対してなされるものである。具体的には、例えば、操作パネル2の表示部21に記憶メディア20の取り外しを許可する旨のメッセージを表示したり、記憶メディア20の取り外しを促すメッセージを表示したりすることにより、ユーザーに対して記憶メディア20の取り外しを許可する。
一方、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていると判断した場合は、当該記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの中に親展ボックス26の記憶領域に跨って格納された画像データ(以下、「跨ぎデータ」)が存在するかどうかを確認する(ステップS43)。そして、跨ぎデータが存在した場合は、ユーザーの指示にしたがって跨ぎデータを移動させる(ステップS44)。この場合、ユーザーの指示は操作パネル2を用いて行なわれる。その際、ユーザーが跨ぎデータの移動先を記憶メディア20の記憶領域で指示した場合は、この指示に基づく画像データの移動命令を取り外し制御部25がデータ処理部24に与えることにより、跨ぎデータを記憶メディア20の記憶領域に移動させる。また、ユーザーが跨ぎデータの移動先を親展ボックス26の記憶領域で指示した場合は、この指示に基づく画像データの移動命令を取り外し制御部25がデータ処理部24に与えることにより、跨ぎデータを親展ボックス260の記憶領域に移動させる。跨ぎデータの移動処理は、例えば、各々の記憶領域に跨って格納された画像データをRAM7上に読み出す処理と、各々の記憶領域から跨ぎデータを削除する処理と、RAM7上に読み出した画像データを移動先の記憶領域に格納する処理によって行なわれる。
続いて、取り外し制御部25は、跨ぎデータ以外の画像データに関して、ユーザーから移動の指示を受け付け(ステップS45)、移動の指示がない場合(例えば、ユーザーが操作パネル2上で移動不要ボタンを押下するなどの操作を行なった場合)は、そのままステップS47に移行して記憶メディア20の取り外しを許可する。また、移動の指示があった場合は、ステップS47に進む前に、移動の指示に基づく画像データの移動命令をデータ処理部24に与えることにより、画像データを親展ボックス26の記憶領域に移動させる(ステップS46)。
画像データの移動の指示は、例えば、記憶メディア20に格納されている画像データの一覧を操作パネル2の表示部21に表示し、その中からユーザーが操作パネル2の操作部22で移動の対象となる画像データを1つ又は複数選択することにより行なわれる。その際、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの全部をユーザーが選択すると、この選択指示に基づく画像データの移動命令を取り外し制御部25がデータ処理部24に与えることにより、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの全部を親展ボックス26の記憶領域に移動させる。この場合、記憶メディア20の記憶領域は、画像データが格納されていない空の状態となる。また、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの一部をユーザーが選択すると、この選択指示に基づく顔図データの移動命令を取り外し制御部25がデータ処理部24に与えることにより、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの一部を親展ボックス26の記憶領域に移動させる。この場合、記憶メディア20の記憶領域には、移動対象外の画像データが残った状態となる。
図11は記憶メディアの取り外し制御に係る第2の処理例を示すフローチャートである。まず、取り外し制御部25は、メディアリーダライタ19に装着された記憶メディア20の取り外しが指示されたかどうかを判断する(ステップS51)。そして、記憶メディア20の取り外しが指示されると、取り外し制御部25は、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されているかどうかを判断し(ステップS52)、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていない場合は、その時点で直ちに記憶メディア20の取り外しを許可する(ステップS57)。これまでの処理は、上記図10に示す第1の処理例と同様である。
また、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていると判断すると、取り外し制御部25は、当該記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの中に跨ぎデータが存在するかどうかを確認する(ステップS53)。そして、跨ぎデータが存在した場合は、データ処理部24に画像データの削除命令を与えることにより、跨ぎデータを強制的(自動的)に削除する(ステップS54)。跨ぎデータは、記憶メディア20と親展ボックス26の両方の記憶領域に跨って格納されている。このため、ステップS54で跨ぎデータを削除する場合は、記憶メディア20に格納されている分だけでなく、親展ボックス26に格納されている分も含めて、跨ぎデータを削除することが望ましい。
続いて、取り外し制御部25は、跨ぎデータ以外の画像データに関して、ユーザーから削除の指示を受け付け(ステップS55)、削除の指示がない場合(例えば、ユーザーが操作パネル2上で削除不要ボタンを押下するなどの操作を行なった場合)は、そのままステップS57に移行して記憶メディア20の取り外しを許可する。また、ユーザーから削除の指示があった場合は、ステップS57に進む前に、ユーザーからの削除指示に基づく画像データの削除命令をデータ処理部24に与えることにより、画像データを記憶メディア20の記憶領域から削除する(ステップS56)。
画像データの削除の指示は、例えば、記憶メディア20に格納されている画像データの一覧を操作パネル2の表示部21に表示し、その中からユーザーが操作パネル2の操作部22で削除の対象となる画像データを1つ又は複数選択することにより行なわれる。その際、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの全部をユーザーが選択すると、この選択指示に基づく画像データの削除命令を取り外し制御部25がデータ処理部24に与えることにより、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの全部を削除する。この場合、記憶メディア20の記憶領域は、画像データが格納されていない空の状態となる。また、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの一部をユーザーが選択すると、この選択指示に基づく画像データの削除命令を取り外し制御部25がデータ処理部24に与えることにより、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの一部を削除する。この場合、記憶メディア20の記憶領域には、削除対象外の画像データが残った状態となる。
なお、上記取り外し制御に係る第1の処理例と第2の処理例は、適宜組み合わせることが可能である。例えば、図10に示す第1の処理例において、上記ステップS43,S44の処理を、上記ステップS53,S54の処理と入れ替えることが可能である。また、図11に示す第2の処理例において、上記ステップS53,S54の処理を、上記ステップS43,S44の処理と入れ替えることも可能である。
図12は記憶メディアの取り外し制御に係る第3の処理例を示すフローチャートである。まず、取り外し制御部25は、メディアリーダライタ19に装着された記憶メディア20の取り外しが指示されたかどうかを判断する(ステップS61)。そして、記憶メディア20の取り外しが指示されると、取り外し制御部25は、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されているかどうかを判断し(ステップS62)、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていない場合は、その時点で直ちに記憶メディア20の取り外しを許可する(ステップS67)。これまでの処理は、上記図10に示す第1の処理例と同様である。
また、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていると判断すると、取り外し制御部25は、当該記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの総量(バイト数)と、親展ボックス26の記憶領域の空き容量(バイト数)とを比較する(ステップS63)。ここで、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの総量とは、当該記憶領域に格納されている全ての画像データを足し合わせたときのデータ総量を意味する。例えば、記憶メディア20の記憶領域に合計3つの画像データが格納され、そのうちの1つの画像データの量が500キロバイト、もう1つの画像データの量が800キロバイト、残り1つの画像データの量が700キロバイトであるとすると、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの総量は2000キロバイトとなる。
上記比較結果において、画像データの総量が空き容量よりも大きい場合は、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの一覧を表示パネル2の表示部21に表示して、メッセージによりユーザーに画像データの削除指示を促す(ステップS65)。そして、ユーザーが削除対象となる画像データを指示したら、当該削除指示に基づく画像データの削除命令を取り外し制御部25がデータ処理部24に与えることにより、記憶メディア20の記憶領域から画像データを削除した後(ステップS65)、上記ステップS63に戻る。
また、上記比較結果において、画像データの総量が空き容量以下である場合は、取り外し制御部25がデータ処理部24に画像データの移動命令を与えることにより、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データを親展ボックス26の記憶領域に移動させた後(ステップS66)、ステップS67に進んで記憶メディア20の取り外しを許可する。ステップS66における画像データの移動処理は、記憶メディア20の記憶領域に格納された画像データを1つずつ又は所定の単位でRAM7上に読み出す処理と、RAM7上に読み出した画像データを親展ボックス26の記憶領域に格納する処理と、親展ボックス26の記憶領域に格納済みの画像データを記憶メディア20の記憶領域から削除する処理によって行なわれる。
以上のような取り外し制御処理においては、メディアリーダライタ19に装着された記憶メディア20の取り外しが指示された場合に、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されているかどうかを判断し、この判断結果に基づいて、記憶メディア20の取り外しを許可するまでの処理を制御することにより、実際にユーザーが記憶メディア20の取り外しを指示したときに、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されている場合と格納されていない場合で、それぞれ記憶メディア20の取り外しを許可するまでの処理を適切に制御することが可能となる。
すなわち、記憶メディア20の取り外しが指示されたときに、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていなかった場合は、直ちに記憶メディアの取り外しを許可することにより、ユーザーからの取り外しの指示があったときに、これに応答して素早く取り外しを許可することができる。
また、第1の処理例のように、記憶メディア20の取り外しが指示されたときに、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていた場合は、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの一部又は全部を親展ボックス26の記憶領域に移動させた後で、記憶メディア20の取り外しを許可するように制御することにより、記憶メディア20のメモリ容量を回復させた状態で、記憶メディア20の取り外しを許可することができる。
さらに、第1の処理例のように、記憶メディア20の取り外しが指示されたときに、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていた場合は、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データを親展ボックス26の記憶領域に移動するかどうかをユーザーに選択させ、ユーザーが画像データの移動を選択した場合は、記憶メディア20の記憶領域から親展ボックス26の記憶領域に画像データを移動してから記憶メディア20の取り外しを許可し、ユーザーが画像データの移動を選択しなかった場合は、記憶メディア20の記憶領域から親展ボックス26の記憶領域に画像データを移動することなく記憶メディアの取り外しを許可するように制御することにより、ユーザーが記憶メディア20の取り外しを指示したときに、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの中で、ユーザーが希望する画像データだけを親展ボックス26に残した状態で、記憶メディア20の取り外しを許可することができる。
また、第2の処理例のように、記憶メディア20の取り外しが指示されたときに、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていた場合は、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの一部又は全部を削除した後で、記憶メディア20の取り外しを許可するように制御することにより、記憶メディア20のメモリ容量を回復させた状態で、記憶メディア20の取り外しを許可することができる。
さらに、第2の処理例のように、記憶メディア20の取り外しが指示されたときに、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていた場合は、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データを削除するかどうかをユーザーに選択させ、ユーザーが画像データの削除を選択した場合は、記憶メディア20の記憶領域から画像データを削除してから記憶メディア20の取り外しを許可し、ユーザーが画像データの削除を選択しなかった場合は、記憶メディア20の記憶領域から画像データを削除することなく記憶メディア20の取り外しを許可するように制御することにより、ユーザーが記憶メディア20の取り外しを指示したときに、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの中で、ユーザーが希望する画像データだけを削除した状態で、記憶メディア20の取り外しを許可することができる。
また、記憶メディア20の記憶領域に画像データが格納されていると判断した場合に、記憶メディア20の記憶領域に格納された画像データの中に跨ぎデータが存在するかどうかを確認し、この確認結果に基づいて、記憶メディア20の取り外しを許可するまでの処理を制御することにより、記憶メディア20の記憶領域に格納された画像データの中に跨ぎデータが存在する場合と存在しない場合で、それぞれ記憶メディア20の取り外しを許可するまでの処理を適切に制御することができる。
すなわち、跨ぎデータが存在する場合は、2つの記憶領域のいずれか一方に跨ぎデータを移動させてから、記憶メディア20の取り外しを許可するか、跨ぎデータを削除してから、記憶メディア20の取り外しを許可するように制御することにより、各々の記憶領域に中途半端(不完全)な状態で画像データを残すことなく、記憶メディア20の取り外しを許可することができる。また、跨ぎデータが存在しない場合は、跨ぎデータの移動や削除を行なわなくても、各々の記憶領域に中途半端な状態で画像データを残すことなく、記憶メディア20の取り外しを許可することができる。
また、第3の処理例のように、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの総量と親展ボックス26の記憶領域の空き容量とを比較し、この比較結果に基づいて、記憶メディア20の取り外しを許可するまでの処理を制御することにより、ユーザーが記憶メディアの取り外しを指示したときに、記憶メディアの記憶領域に格納されている画像データの総量と親展ボックスの記憶領域の空き容量との比較結果に基づいて、記憶メディアの取り外しを許可するまでの処理を適切に制御することができる。
すなわち、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの総量が親展ボックス26の記憶領域の空き容量以下である場合は、直ちに記憶メディア20から親展ボックス26に画像データを移動させるように制御することにより、記憶メディア20の取り外しを許可するまでの時間を短縮することができる。また、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの総量が親展ボックス26の記憶領域の空き容量よりも大きい場合は、記憶メディア20の記憶領域に格納されている画像データの一部を削除することにより、画像データの総量を空き容量以下に減少させることができる。このため、親展ボックス26の記憶領域をメモリフル状態にすることなく、記憶メディア20から親展ボックス26に画像データを移動させることが可能となる。
1…コントローラ、2…操作パネル、9…ハードディスク、19…メディアリーダライタ、20…記憶メディア、23…連結部、24…データ処理部、25…取り外し制御部、26…親展ボックス