JP4674863B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解コンデンサに関し、特に固体電解コンデンサに使用する固体電解質層形成用のプリコート層に関するものである。
近年、アルミニウム等の弁作用金属の多孔質体に、陽極酸化法により誘電体酸化皮膜を形成した後、酸化皮膜上に導電性高分子層を形成し、これを固体電解質とする固体電解コンデンサが開発され、二酸化マンガンを固体電解質とする固体電解コンデンサに比べ、固体電解質の導電率が10〜100倍高く、等価直列抵抗(以下、ESRと表記)値を低くすることが可能となり、高周波数特性が大幅に改善されたため、特に小型機器の高周波ノイズ吸収用途に様々な電子機器に用いられ始めている。
また、高密度実装化にともない、コンデンサには小型大容量、低ESRの特性要求が強くなってきている。
更に、単位面積当たりの静電容量拡大化のため、エッチング倍率の増大、製品体積とコンデンサを形成する部分の体積との比である体積効率の増大、および積層化等が進展している。
そして、先に提出した特許文献1には、粗面化したアルミニウム基体上に陽極酸化皮膜層、ポリスチレンスルホン酸(以下、PSSと記載)のプリコート層、ポリピロール導電性高分子層を順次形成し、ポリピロールと前記PSSのプリコート層と反応させて陽極酸化皮膜と前記ポリピロール導電性高分子層との密着性を向上させ、その被覆率の改善を図っている等の記載がある。
小型、大容量化のためには、被覆率の改善が最も効果的であるが、エッチング倍率の増大とともに、多孔質体の構造がより緻密で複雑になってきたため、更なる被覆率の改善による静電容量の拡大化と、更にESR値を低減させる工法が求められている。また、近年ではCPUやサーバー駆動時の温度上昇に伴い、その廻りに実装されるコンデンサの耐熱性能向上も求められている。
PSSのプリコート層は、被覆率改善には絶大の効果を発揮するが、コンデンサの耐熱性能を評価する際、プリコート層の熱分解により導電性高分子層を劣化させることがあり、近年求められている高耐熱性能を十分満足することは難しくなってきている。
特開2005−159154号公報
そこで、本発明の課題は、小型大容量で低ESR特性を備え耐熱性の向上した固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明の固体電解コンデンサは、粗面化したアルミニウム基体の表面に形成された陽極酸化皮膜層と、前記陽極酸化皮膜層上に形成されたプリコート層と、前記プリコート層上に形成された固体電解質となる導電性高分子膜層とを備えた固体電解コンデンサにおいて、前記プリコート層が水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸を混合したPSSまたはその塩を含むことを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記プリコート層に、更にホウ酸および芳香族スルホン酸類の少なくとも1つを混合したことを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記プリコート層が0.1〜2質量%のPSS、0.1〜5質量%の水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸、0.1〜5質量%のホウ酸、0.1〜5質量%の芳香族スルホン酸を含む水溶液に陽極酸化皮膜層が形成されたアルミニウム基体を浸漬し、乾燥して形成されたことを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸が、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸から選択される少なくとも一種であることを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記芳香族スルホン酸類が、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸または、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸であることを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記プリコート層が0.5質量%のPSS、0.5質量%のクエン酸、0.25質量%の2−ナフタレンスルホン酸、0.25質量%の1,3,6−ナフタレントリスルホン酸を含む水溶液に陽極酸化皮膜層が形成されたアルミニウム基体を浸漬し、乾燥して形成されたことを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記PSSの分子量が、10,000以上20,000以下であることを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記プリコート層が、純水または、純水とアルコール類、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトンから選択される少なくとも一種との混合溶媒に溶質を溶解した水溶液に陽極酸化皮膜層が形成されたアルミニウム基体を浸漬し、乾燥して形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、耐熱性能に優れた、導電性高分子層を持つ固体電解コンデンサを提供できる。
本発明は先に出願した特許文献1に記載した発明の更なる改善を行ったものである。すなわち本発明の固体電解コンデンサは、エッチング等で粗面化したアルミニウム基体の表面に形成された陽極酸化皮膜層を設け、前記陽極酸化皮膜層上に形成されたプリコート層と前記プリコート層上に形成された固体電解質となる導電性高分子膜層とを備える。プリコート層はPSSまたは、その塩の水溶液中に、水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸、および必要により、ホウ酸、芳香族スルホン酸の少なくとも1種を混合、攪拌した水溶液に、陽極酸化皮膜層が形成されたアルミニウム基体を浸漬、乾燥し水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸を混合したPSSまたはその塩を含む層として形成したものである。
本発明では、プリコート層となるPSSまたは、例えばそのナトリウム塩の薄膜層を形成する際、混合する有機酸または芳香族スルホン酸類として、下記物質を種々検討した。
有機酸としては、ジカルボン酸であるマレイン酸、マロン酸、アジピン酸、セバチン(セバシン)酸、水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸であるリンゴ酸、クエン酸、酒石酸などで検討した結果、水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸が好ましいことが判明した。
芳香族スルホン酸類としては、p−トルエンスルホン酸(以下、p−TSと記載)、ドデシルベンゼンスルホン酸(以下、DBSと記載)、2−ナフタレンスルホン酸(以下、2−NSと記載)、1−ナフタレンスルホン酸(以下、1−NSと記載)、1,5−ナフタレンジスルホン酸(以下、1,5−NSと記載)、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸(以下、1,3,6−NSと記載)などを検討した結果、1−NS、2−NS、1,5−NS、1,3,6−NSが好ましいことが判明した。
本発明では、前記プリコート層を多孔質体内部に形成した後、ポリピロール層もしくはポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン層を化学酸化重合によって形成し、化学重合層(内部重合膜層)としたのち、この化学重合膜層上に3,4−エチレンジオキシチオフェンをスラリーポリマー塗布法(なお、金属多孔質体の酸化皮膜層上での重合を行わずに可溶性導電性高分子の溶液を別に作製し、その高分子の溶液を多孔質体に含浸させ、乾燥・塗膜化することで酸化皮膜層上に導電性高分子層を直接形成する工法をスラリーポリマー塗布法と称する)により塗布、乾燥して外部重合膜層を形成する。グラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサとする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態によるアルミニウム固体電解コンデンサを説明する図であり、図1(a)は模式断面図であり、図1(b)は図1(a)のA部分の拡大断面図である。図1に示すように、粗面化したアルミエッチング箔1の多孔質体表面にアジピン酸、クエン酸、リン酸、またはその塩等を含む水溶液中で、化成し、アルミニウム陽極酸化皮膜層2を形成する。しかるのち、陽極部9と陰極部10とを区分するためのレジスト印刷部3を設ける。レジスト印刷部3は、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を用いているが、熱可塑性樹脂でも、その目的を果すことができる。その後、本発明の主目的であるプリコート層4を形成したのち、化学重合層5、スラリーポリマー層6、グラファイト層7、銀ペースト層8を順次形成し、固体電解コンデンサとする。
以下、本発明に至る検討についての例で、プリコート層の形成について説明する。
(例1)
本発明の例1では、プリコート層の差による固体電解コンデンサの特性比較を行なっ所定の大きさに切断したアルミニウム箔を8Vで化成したのち、プリコート処理しないもの(試料1)、従来の方法であるPSS0.5質量(以下、wtと表記)%水溶液に30分浸漬、乾燥し、PSSのプリコート層を形成したもの(試料2)、PSS0.5wt%、クエン酸0.5wt%、1,3,6−NS1.0wt%を混合した水溶液中に30分浸漬、乾燥し、PSSのプリコート層を形成したもの(試料3)、PSS0.5wt%、クエン酸0.5wt%、ホウ酸0.3wt%を混合した水溶液中に30分浸漬、乾燥しPSSのプリコート層を形成したもの(試料4)、についてそれぞれ化学重合によってポリピロールの導電性高分子層を形成し、その後3,4−エチレンジオキシチオフェンのスラリーポリマー層、グラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサを作製する。作製したそれぞれの固体電解コンデンサについて、125℃雰囲気下でのESR(1kHz、100kHz)の変化を見た。図2は、本発明の固体電解コンデンサの例1の125℃雰囲気下での放置時間とESR(1kHz、100kHz)の関係を示す図である。図2より、プリコート処理しないもの(試料1)、PSSのみのプリコート層(試料2)よりもPSSに有機酸、ホウ酸、芳香族スルホン酸類を少なくとも1種類以上添加したプリコート層(試料3、4)を形成することにより耐熱性能がより改善された固体電解コンデンサを提供できることがわかる。
(例2)
本発明の例2では、PSSに加えた添加物の濃度の差による固体電解コンデンサの特性比較を行なった。所定の大きさに切断したアルミニウム箔を8Vで化成したのち、PSS濃度を0.5wt%とし、これにクエン酸を0〜10wt%添加した水溶液に30分浸漬、乾燥し、PSSのプリコート層を形成したものについてそれぞれ化学重合によってポリピロールの導電性高分子層を形成し、その後、3,4−エチレンジオキシチオフェンのスラリーポリマー層、グラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサを作製する。図3は、本発明の例2の固体電解コンデンサの初期ESR(R0)(1kHz、100kHz)と125℃、300H(時間)放置後のESR(R300)(1kHz、100kHz)との変化率(ΔR/R0)(%)(ここでΔR=R300−R0)とクエン酸濃度との関係を示す図である。図3から、クエン酸の濃度が0.1〜5%の範囲で本発明の効果を最も得られることがわかる。
(例3)
本発明の例3では、PSSの分子量の差による固体電解コンデンサの特性比較を行なった。所定の大きさに切断したアルミニウム箔を8Vで化成したのち、PSSの分子量を10,000〜100,000に変えて、PSS0.5wt%、クエン酸0.5wt%、1,3,6ナフタレントリスルホン酸1.0wt%を混合した水溶液中に30分浸漬、乾燥し、PSSのプリコート層を形成したのち、化学重合によってポリピロールの導電性高分子層を形成し、その後、3,4−エチレンジオキシチオフェンのスラリーポリマー層、グラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサを作製する。図4は、本発明の例3の固体電解コンデンサの初期ESR(100kHz)とPSSの分子量との関係を示す図である。図4からPSSの分子量が、50,000〜500,000の範囲のものを使用した場合、有機酸、ホウ酸等を混合するとコンデンサの初期ESR値が高くなる欠点があるが、PSSの分子量が、20,000以下の時、良好な特性を得ることが判る。また、PSSとPSSのナトリウム塩とを比較したが、特に有意差はなかった。
(例4)
本発明の例4では、有機酸の差による固体電解コンデンサの特性比較を行なった。所定の大きさに切断したアルミニウム箔を8Vで化成したのち、PSS濃度を0.5wt%とし、これに有機酸として、ジカルボン酸であるマレイン酸、マロン酸、アジピン酸、セバチン(セバシン)酸、及び水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸であるリンゴ酸、クエン酸、酒石酸をそれぞれ0.5wt%添加した水溶液に30分浸漬、乾燥し、PSSのプリコート層を形成したものについてそれぞれ化学重合によってポリピロールの導電性高分子層を形成し、その後3,4−エチレンジオキシチオフェンのスラリーポリマー層、グラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサを作製する。図5は、本発明の例4の固体電解コンデンサの初期ESR(1kHz、100kHz)と125℃300H放置後のESR(1kHz、100kHz)との変化率(ΔR/R0)と有機酸種との関係を示す図である。ジカルボン酸を用いた場合はESRの劣化が大きかったが、水酸基とカルボン酸機を有するリンゴ酸、クエン酸、酒石酸は共に、ジカルボン酸に比較して耐熱性に効果的であった。また、クエン酸の場合に特に効果的であった。ジカルボン酸の場合には、PSSのスルホン酸基と反応せず、ジカルボン酸の抵抗値が高く、絶縁性膜が形成されているものと考えられる。水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸の場合には、PSSとの反応が考えられ、PSSのスルホン基と水酸基とカルボン酸基との反応により、抵抗値の増加が少ない膜が形成されているものと考える。
(例5)
本発明の例5では、溶媒の差による固体電解コンデンサの特性比較を行なった。例1〜例4においては、溶媒として純水を用いた場合について記載したが、溶媒として純水とメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルコール類(代表としてエタノールのみ記載)、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトンとの混合溶媒を用いる。所定の大きさに切断したアルミニウム箔を8Vで化成したのち、溶媒として純水のみ、純水とエタノール、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトンとのそれぞれ純水:有機溶媒=9:1(質量比)の混合溶媒にPSS0.5wt%、クエン酸0.5wt%、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸1.0wt%を混合し、30分浸漬、乾燥し、PSSのプリコート層を形成したものについてそれぞれ化学重合によってポリピロールの導電性高分子層を形成し、その後、3,4−エチレンジオキシチオフェンのスラリーポリマー層、グラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサを作製する。図6は、本発明の例5の固体電解コンデンサの被覆率と混合溶媒種との関係を示す図である。なお、アジピン酸アンモニウム電解液中で測定した液中静電容量(a)に対する作製した固体電解コンデンサ素子の静電容量(b)の比を被覆率(=<(b)/(a)>×100%)とした。図6から、溶媒を純水ではなく、混合溶媒にすることにより、一層の被覆率改善が図れることが判った。純水と非水溶媒との混合溶媒とすることにより、界面張力が低下し、粗面化した(エッチングした)アルミエッチング箔の多孔質体内部に浸透し、表面に良好な膜を形成しているものと推定される。
(例6)
本発明の例6では、芳香族スルホン酸種の差による固体電解コンデンサの特性比較を行なった。所定の大きさに切断したアルミニウム箔を8Vで化成したのち、PSS0.5wt%、クエン酸0.5wt%、芳香族スルホン酸種1.0wt%を混合した水溶液中に30分浸漬、乾燥し、PSSのプリコート層を形成した後、化学重合によってポリピロールの導電性高分子層を形成し、その後、3,4−エチレンジオキシチオフェンのスラリーポリマー層、グラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサを作製する。芳香族スルホン酸種を1−NS、2−NS、1,5−NS、1,3,6−NS、p−TS、DBSとして、芳香族スルホン酸種と固体電解コンデンサの電気特性との相関を比較したが、もっとも効果的であったのは、1−NS、2−NS、1,3,6−NSであった。p−TSは、初期ESR(100kHz)は、所定の数値を有したが、耐湿性能に悪影響を与えることがわかった。またDBSの場合にはインピーダンスの周波数特性に悪影響を与えることが判った。効果的であった、1−NS、2−NS、1,3,6−NSのうち、1−NSまたは、2−NSと1,3,6−NSとを組み合わせることにより、さらに効果的であることが判明した。図7は、本発明の例6の固体電解コンデンサの初期ESR(1kHz、100kHz)と125℃、300H放置後のESR値(1kHz、100kHz)との変化率(ΔR/R0)と芳香族スルホン酸種の混合比率との関係を示す図である。芳香族スルホン酸として2−NSと1,3,6−NSとの混合比率を変えて混合して固体電解コンデンサを作製し例2と同様に耐熱性を調査した結果、2−NSのモル数に対して、1,3,6−NSのモル数比が、(1,3,6−NSのモル数)/[(1,3,6−NSのモル数)+(2−NSのモル数)]=0.15〜0.35が特に良好な作用を呈することが判明した。
本発明の実施の形態によるアルミニウム固体電解コンデンサを説明する図、図1(a)は模式断面図、図1(b)は図1(a)のA部分の拡大断面図。 本発明の例1の固体電解コンデンサの125℃雰囲気下での放置時間とESRの関係を示す図。 本発明の例2の固体電解コンデンサの初期ESRと125℃、300H放置後のESR値との変化率とクエン酸濃度との関係を示す図。 本発明の例3の固体電解コンデンサの初期ESRとPSSの分子量との関係を示す図。 本発明の例4の固体電解コンデンサの初期ESRと125℃、300H放置後のESR値との変化率と有機酸種との関係を示す図。 本発明の例5の固体電解コンデンサの被覆率と混合溶媒種との関係を示す図。 本発明の例6の固体電解コンデンサの初期ESRと125℃、300H放置後のESR値との変化率と芳香族スルホン酸種の混合比率との関係を示す図。
符号の説明
1 アルミエッチング箔
2 アルミニウム陽極酸化皮膜層
3 レジスト印刷部
4 プリコート層
5 化学重合層
6 スラリーポリマー層
7 グラファイト層
8 銀ペースト層
9 陽極部
10 陰極部

Claims (8)

  1. 粗面化したアルミニウム基体の表面に形成された陽極酸化皮膜層と、前記陽極酸化皮膜層上に形成されたプリコート層と、前記プリコート層上に形成された固体電解質となる導電性高分子膜層とを備えた固体電解コンデンサにおいて、前記プリコート層が水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸を混合したポリスチレンスルホン酸またはその塩を含むことを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 前記プリコート層に、更にホウ酸および芳香族スルホン酸類の少なくとも1つを混合したことを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記プリコート層が0.1〜2質量%のポリスチレンスルホン酸、0.1〜5質量%の水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸、0.1〜5質量%のホウ酸、0.1〜5質量%の芳香族スルホン酸を含む水溶液に陽極酸化皮膜層が形成されたアルミニウム基体を浸漬し、乾燥して形成されたことを特徴とする請求項2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記水酸基とカルボン酸基を有する脂肪族有機酸が、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記芳香族スルホン酸類が、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸または、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  6. 前記プリコート層が0.5質量%のポリスチレンスルホン酸、0.5質量%のクエン酸、0.25質量%の2−ナフタレンスルホン酸、0.25質量%の1,3,6−ナフタレントリスルホン酸を含む水溶液に陽極酸化皮膜層が形成されたアルミニウム基体を浸漬し、乾燥して形成されたことを特徴とする請求項5に記載の固体電解コンデンサ。
  7. 前記ポリスチレンスルホン酸の分子量が、10,000以上20,000以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  8. 前記プリコート層が、純水または、純水とアルコール類、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトンから選択される少なくとも一種との混合溶媒に溶質を溶解した水溶液に陽極酸化皮膜層が形成されたアルミニウム基体を浸漬し、乾燥して形成されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
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