JP4670725B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
さらに、上記特許文献1には、ばね部材を用いてカバー部材を本体方向に付勢する構成が記載されている。この場合は、異なるサイズの給紙カセットを利用することができるが、ばね部材を用いているために、給紙カセットを挿入する際の操作力が増大してしまう。
さらに、カバー部材がスライドする構成の場合、カバー部材がスライドするスライド面との間で摺動が生じ、カバー部材がスムーズに移動しにくいなどの課題が残る。
また、他の目的は、給紙カセットを本体に対して挿抜した際にその操作感を向上させることにある。
さらに、第一の規制部は、給紙カセット又はカバー部材のうち一方に形成されカバー部材のスライド方向に対して傾斜して形成された傾斜面と、他方に設けられ給紙カセットが本体から抜き出される際に傾斜面と当接する当接部とから構成され、第二の規制部は、本体又はカバー部材のうち一方に形成されカバー部材のスライド方向に対して傾斜して形成された傾斜面と、他方に設けられ給紙カセットが本体から抜き出される際に傾斜面に当接する当接部とから構成され、第一の規制部における傾斜面の傾斜角度は、第二の規制部における傾斜面の傾斜角度よりも大きいことを特徴とすることができる。
さらに、第一の規制部は、給紙カセット又はカバー部材のうち一方に設けられた変位可能な当接部と、他方に設けられ給紙カセットがカバー部材に対して移動した際に当接部が当接する被当接部とから構成され、第二の規制部は、本体又はカバー部材のうち一方に設けられた変位可能な当接部と、他方に設けられカバー部材が本体に対してスライドした際に当接部と当接する被当接部とから構成され、第一の規制部における当接部の変位量と第二の規制部における当接部の変位量は異なることを特徴とすることができる。
さらに、第二の規制部は、本体又はカバー部材の一方に形成された当接部と、他方に形成されカバー部材が本体に対して移動した際に当接部が当接する被当接部とから構成され、カバー部材に対向して配置され、当接部が被当接部に当接した際に、カバー部材に作用する本体からの荷重を受ける対向部を更に備えたことを特徴とすることができる。
また、本体は、給紙カセットが挿入された際に給紙カセットが本体から突出する開口部と、第二の規制部から開口部方向に向かって形成されカバー部材のスライド方向を規定するガイド部材とを更に備え、第二の規制部と開口部との間には、ガイド部材が配置されない非配置部が形成されたことを特徴とすることができる。
さらに、カバー部材が給紙カセットとともにスライドする際に、カバー部材が給紙カセットに対して移動することを規制する規制部を更に備えたことを特徴とすることができる。
ここで、カバー部材は、本体からの給紙カセットの抜き出し動作によって、給紙カセットを介して本体に支持される状態から本体に直接支持される状態へと移行することを特徴とすることができる。
また、給紙カセットを本体に対して挿抜した際にその操作感を向上させることができる。
−第1の実施形態−
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
同図に示す画像形成装置10は、本体10a内に4つの色のプロセスカートリッジ(画像形成ユニット、ドラムカートリッジ)11a,11b,11c,11dを縦方向に順に配列した所謂タンデム型である。また、プロセスカートリッジ11a〜11dの各々の対応した箇所に、用紙Pが略垂直下方から上方に搬送される搬送路12が配置されている。そして、最下段(最上流)のプロセスカートリッジ11aの更に下方(上流側)であって、底面部10bとの間には、搬送路12を搬送されてトナー像が順に転写される用紙Pを収容するための給紙カセット13が配設されている。
プロセスカートリッジ11a〜11dの搬送路12の反対側には、プロセスカートリッジ11a〜11dに共通の露光装置(ROS)15が配設されている。この露光装置15は、各色に対応した画像データに基づいて点灯駆動される図示しない4つの半導体レーザからの光を図示しないポリゴンミラーで偏向走査し、図示しないfθレンズ及び複数枚の反射ミラーを介して感光体ドラム14上の露光ポイントに光像を導くように構成されている。
プロセスカートリッジ11a〜11dの各々の感光体ドラム14に対応した搬送ベルト16の裏面側には、転写ローラ19が配設されている。この転写ローラ19は、感光体ドラム14と搬送ベルト16上の用紙Pとを密着させて感光体ドラム14に形成されたトナー像を用紙Pに転写するためのものである。
最上段(最下流)プロセスカートリッジ11dの更に上方(下流側)の搬送路12には、定着装置20が設けられている。本体10aの上部には、定着装置20によりトナー像が定着されて排出された用紙を収容するための排紙部21が本体10aと一体に設けられている。また、本体10aには、定着装置20によって片面が定着された用紙Pを表裏反転させて搬送路12に再度送り込むための反転用搬送路22が配置されている。
カバー部材30は、本体10aに対してスライド可能に設けられており、より詳細には本体10aに設けられた後述するガイド部材40(図11参照)に対してスライド可能に設けられている。
給紙カセット13とカバー部材30との間には、給紙カセット13とカバー部材30との相対移動を規制する規制部が設けられている(以下、この規制部を「第1の規制部60」と称する。)。給紙カセット13を本体10aから抜き出すと、この第1の規制部60によりカバー部材30は給紙カセット13とともに本体10aの内方へ移動する。
さらに、本体10aには、ストッパー部41aが設けられている。詳細は、後述するが、このストッパー部41aは、カバー部材30が本体10a内方へ移動して来た際に、カバー部材30と当接し、カバー部材30を本体10aに止める役割を果たす。
同図に示すように、画像形成装置10の本体10aには、下端に設けた回動支点Jを中心に回動可能な手差しトレイ23が配設されている。すなわち、この手差しトレイ23は、手前側(フロント側、アウト側)に開閉可能に構成されている。この手差しトレイ23を開放する方向に回転させると、差し込み窓(給紙口)(不図示)に所望の用紙Pをセットすることができる。このように、画像形成装置10は、給紙カセット13に収容されている用紙P以外の用紙Pを手差しトレイ23から給紙できるように構成されている。
ここで、トナー像を転写する用紙Pを図示しない制御装置にユーザーが指示することにより、給紙カセット13の用紙Pと手差しトレイ23の用紙Pのいずれか一方が所定のタイミングで送出される。そして、送出された用紙Pは、複数の搬送ローラ24を介して搬送路12に搬送され、搬送ベルト16を介してプロセスカートリッジ11a〜11dの各々の転写位置へと送り込まれる。
給紙カセット13の抜き出しを行うと、上記第1の規制部60(図1参照)によりカバー部材30も給紙カセット13とともに移動するが、カバー部材30はストッパー部41aに当接し、これ以上の移動が規制される状態となる。この状態からさらに給紙カセット13の抜き出しを進めると、第1の規制部60(図1参照)の規制が解除される。この第1の規制部60における規制の解除によりカバー部材30は、本体10a側に止まるとともに、給紙カセット13のみが本体10aから取り出される。
図4は、本体10aに給紙カセット13を挿入した際の一連の流れを説明した図である。
図4(a)は、給紙カセット13を本体10aに挿入した際の初期の段階を示している。
図4(b)に示すように、給紙カセット13を本体10aに対してさらに挿入すると、まず、給紙カセット13とカバー部材30との間に形成された第1の規制部60により、給紙カセット13とカバー部材30との相対移動が規制される。この結果、カバー部材30は、給紙カセット13とともに本体10aの外方に移動しようとする。
図4(d)は、図4(c)の状態から給紙カセット13をさらに挿入した状態を示している。第2の規制部61の規制が解除された結果、カバー部材30は給紙カセット13により押圧され、給紙カセット13とともに本体10aの外方に移動する。この結果、カバー部材30は、給紙カセット13の本体10aから突出する部分をカバーする。
図5(a)は、図4(d)の状態から給紙カセット13をわずかに抜き出した状態を示している。給紙カセット13を本体10aから抜き出すと、まず第1の規制部60においてカバー部材30と給紙カセット13との相対移動が規制される。この結果、カバー部材30は、給紙カセット13とともに本体10aの内部方向へ移動する。ある程度移動すると、カバー部材30は、第2の規制部61において本体10aとの相対移動が規制される。
図5(b)は、第2の規制部61においてカバー部材30と本体10aとの相対移動が規制された状態を示している。給紙カセット13を本体10aから抜き出す際、第1の規制部60と第2の規制部61は、第1の規制部60における規制を解除するために要する力が第2の規制部61における規制を解除するために要する力よりも大きくなるように構成されている。即ち、第2の規制部61の規制の方が、第1の規制部60の規制部の規制よりも解除されやすくなっている。
図5(c)は、カバー部材30がストッパー部41aに当接した状態を示している。この状態から、給紙カセット13の抜き出しがさらに進むと、第1の規制部60の規制が解除される。この結果、カバー部材30が本体10a側に止まるとともに、給紙カセット13のみが本体10aから抜き出される状態となる。
同図に示す給紙カセット13は、大きく分けて本体部13aと、この本体部13aに対してスライド可能に配置された延伸部13bとから構成されている。
本体部13aは、上方が開口した箱状に形成され、載置される用紙の給紙方向と略直交方向に配置された側面部13cと、ユーザーの手指を挿入可能とし給紙カセット13の引き出しを容易にする開口部13pが形成された前面部13dと、用紙が載置される底面部13eとから構成されている。そして、底面部13eには、用紙の側部をガイドする用紙ガイド50(サイドガイド)が設けられている。
延伸部13bは、本体部13aに対してスライド可能に設けられている。そして、この延伸部13bは、本体部13aの底面部13eに対して垂直に配置され給紙カセット13の側部として機能するエンド部13fを有している。載置される用紙が長い場合は、この延伸部13bを図中矢印A方向にスライドさせることで、長い用紙を給紙カセット13内に収納可能とすることができる。なお、この延伸部13bにも用紙の側部をガイドする用紙ガイド50(エンドガイド)が設けられている。
エンド部13fには、給紙カセット13の内部から外部方向に向かって切り欠き部13gが形成されている。そして、エンド部13fのうちこの切り欠き部13gに面した箇所には、凹凸部13hが形成されている。この凹凸部13hは、カバー部材30との間で第1の規制部60(図1参照)を形成する。
ここで、給紙カセット13とカバー部材30との間に形成される第1の規制部60は、このように比較的スペースが確保しやすいエンド部13fに設けることが好ましい。なお、給紙カセット13の上部は、用紙の収納のために開口しており第1の規制部60を形成するのは困難となる。また、給紙カセット13の側面部13c(図6参照)は、本体10aによりガイドされるため本体10aと接近して設けられることが多い。このため、この側面部13c周辺に第1の規制部60を形成することも困難となる。
図8は、給紙カセット13が本体10aにセットされた状態を示す側面外観図である。
図8(a)は、A4サイズの用紙が給紙カセット13に載置された場合を示している。給紙カセット13が本体10aに対してセットされると、給紙カセット13は本体10aから突出するとともに、この突出部はカバー部材30によりカバーされた状態となる。
カバー部材30は、給紙カセット13の上方に位置するベース部37と、給紙カセット13が突出する方向に位置しベース部37から下方に向かって延設されたエンド壁31と、ベース部37の側方に位置しベース部37から下方に向かって延設された側壁32とから概略構成されている。なお、側壁32には、本体10a側に幅の狭い幅狭部32aが形成されている。
図8(b)は、LEGAL14”の用紙をセットした時の給紙カセット13、カバー部材30等の状態を示している。用紙のサイズが大きいため、本図においては延伸部13bを本体部13aから外方へスライドさせることで、この大きいサイズの用紙を給紙カセット13内に収納可能としている。本図に示す状態においては、給紙カセット13の本体10aからの突出量が多くなるため、カバー部材30もA4サイズ時よりも大きく外方に突出する状態となる。
図9は、給紙カセット13とカバー部材30の周辺を説明するための図である。なお、本図は、図4(a)の状態から図4(b)の状態への移行過程における状態に相当する。
同図に示すようにエンド壁31の内側には、給紙カセット13の延伸部13b方向に突出して形成され後述する凹凸部13hと当接する当接部としての突出片33が設けられている。この突出片33と延伸部13bに形成された凹凸部13hとにより第1の規制部60が形成される。
係止突起35は、頂部35cと、この頂部35cから延伸部13b方向に向かって形成され延伸部13bに向かって高さが減少する第1の傾斜面35aと、頂部35cからカバー部材30のエンド壁31側に向かって高さが減少する第2の傾斜面35bとを有している。そして、カバー部材30のスライド方向(図中矢印B)に対する、第1の傾斜面35aの傾斜角度は、第2の傾斜面35bの傾斜角度よりも小さくなっている。
この凹凸部13hには、給紙カセット13の内方側から外方側に向かって第1の傾斜面13j、第2の傾斜面13k、第3の傾斜面13mが順に形成されている。また、第2の傾斜面13kと第3の傾斜面13mとの間には頂部13yが形成されている。第2の傾斜面13kおよび第3の傾斜面13mは、頂部13yを頂点として突出片33から離れる方向に向かって高さが減少するように構成されている。また、カバー部材30のスライド方向(図中矢印B)に対する、第3の傾斜面13mの傾斜角度は、第2の傾斜面13kの傾斜角度よりも小さくなっている。
このとき、給紙カセット13から作用する押圧力によりカバー部材30は移動しようとするが、本体10aとカバー部材30との間に第2の規制部61が形成されるため(図4(b)参照)、カバー部材30は本体10aに対して一時的に移動が規制される。
この状態で給紙カセット13をさらにカバー部材30に対して押し進めると、突出片33は第3の傾斜面13mにより外方に押し拡げられる。そして、給紙カセット13がさらにカバー部材30に対して侵入すると、凹凸部13hの頂部13yを係止突起35が乗り越える。この結果、係止突起35は、凹凸部13hの第1の傾斜面13jと第2の傾斜面13kとの間に形成されたくさび状の領域に位置する。
係止突起35が第3の傾斜面13mを乗り越えることで、第1の規制部60の規制が解除される(図4(c)参照)。この結果、給紙カセット13はカバー部材30に対して相対移動が可能となり、給紙カセット13の延伸部13bが、カバー部材30のエンド壁31に当接する。この状態から給紙カセット13をカバー部材30に向けてさらに押し進めると、給紙カセット13から作用するカバー部材30への押圧力は、このカバー部材30を介して第2の規制部61(図4(c)参照)に伝達される。この結果、第2の規制部61の規制が解除されるとともに、給紙カセット13とカバー部材30とは、本体10aの外方に大きく突出する(図4(d)参照)。
図11は、給紙カセット13を本体10aから抜き出しを行っている状態を示した説明図である。なお、本図は、図5(a)の状態から図5(b)の状態への移行過程における状態を示している。
本実施形態においては、本体10aに、カバー部材30のスライド方向を規定するガイド部材40が設けられている。なお、本図においては、本体10aとの関係を明確にするため本体10aを破線で示している。
そして、ガイド壁42の一部であって内方側に位置する端部には、ガイド壁42の他の部分よりも突出量が大きく形成され後述する係止突起39に当接する突出壁41が形成されている。
また、突出壁41には、本体10aの下方(底面部10b(図1参照)側)に向かって突出しカバー部材30の端部が当接するストッパー部41aと、このストッパー部41aよりもカバー部材30側に位置するとともに上下方向に貫通して形成された貫通孔41bとが形成されている。
係止片34は、ベース部37との間に切り欠き37aを介して配置され、ベース部37に対して弾性変形可能に設けられている。係止片34は、ベース部37に接続して設けられた弾性部38と、この弾性部38の本体10a側に位置するとともに上記突出壁41と対向する側に形成された係止突起39とから構成されている。
係止突起39は、頂部39cと、この頂部39cからガイド部材40に形成された突出壁41方向に向かって形成され突出壁41に向かって高さが減少する第1の傾斜面39aと、頂部39cからカバー部材30のエンド壁31側に向かって高さが減少する第2の傾斜面39bとを有している。そして、カバー部材30のスライド方向(図中矢印C)に対する、第1の傾斜面39aの傾斜角度は、第2の傾斜面39bの傾斜角度よりも小さくなっている。
給紙カセット13を抜き出しする際に、上記のとおり係止突起39が突出壁41に当接することから、カバー部材30にガイド部材40から荷重(反力)が作用する。このガイド部材40からの荷重(反力)は、第1の規制部60の係合を解除する荷重として作用するため、この当接荷重は小さい方が好ましくなる。本実施形態においては、上記のとおり、突出壁41と当接する係止突起39の第1の傾斜面39aの傾斜角度がカバー部材30のスライド方向に対して小さいため、突出壁41からカバー部材30に作用するカバー部材30のスライド方向における荷重(反力)が小さいものとなる。この結果、第1の規制部60における規制が解除されにくくなる。
また、第2の規制部61を構成する第1の傾斜面39aの傾斜角度の方が、第1の規制部60を構成する第2の傾斜面13kよりも小さく形成されている。このため、給紙カセット13を本体10aから抜き出す際は、第1の規制部60の方が、第2の規制部61よりも規制が解除されにくくなる。この結果、第1の規制部60の規制の解除よりも第2の規制部61の規制の解除の方が先になされる。このため、カバー部材30は、ストッパー部41aに当接する位置まで移動可能となる(図5(c)も参照)。
本図に示す状態から、さらに給紙カセット13の抜き出しを進めると、ベース部37の本体10a側に位置する端辺37bがストッパー部41aに当接する。この結果、カバー部材30のこれ以上のスライドが規制される。
この状態から、さらに給紙カセット13の抜き出しを進めると、給紙カセット13とカバー部材30との間に形成された第1の規制部60の規制が解除される。具体的には、図10で示した突出片33の係止突起35が、凹凸部13hの頂部13yを乗り越える。この結果、カバー部材30がガイド部材40(本体10a)に止まるとともに、給紙カセット13のみが本体10aから抜き出される。
まず、図9を用いて説明すると、給紙カセット13を本体10a(図4(a)参照)に挿入の場合、まず、カバー部材30の突出片33における第1の傾斜面35aが、凹凸部13hの第3の傾斜面13mに当接する。第1の傾斜面35aと第3の傾斜面13mとが当接すると、カバー部材30は、給紙カセット13により押圧され、本体10aの外方へ移動しようとする。
カバー部材30は外方へ移動しようとするが、一方で、図11で示したように、カバー部材30の係止片34における第2の傾斜面39bが、ガイド部材40の突出壁41に当接する。このため、カバー部材30の本体10aに対する移動が一時的に規制される。本実施形態においては、給紙カセット13の第3の傾斜面13mの傾斜角度は、カバー部材30の第2の傾斜面39bの傾斜角度よりも小さく形成されている。このため、カバー部材30の係止突起35の第3の傾斜面13mに対する乗り越え(第1の規制部60の規制の解除)の方が、係止突起39の突出壁41に対する乗り越え(第2の規制部61の規制の解除)よりも先に行われることとなる。この後は、上記に記載したとおりであり、図4(c)の状態を経て、図4(d)の状態となる。
第1の規制部60における突出片33の弾性力を高めると、給紙カセット13を本体10aに挿入する際に、第2の規制部61に作用する力が大きくなる(図4(b)参照)。このため、第1の規制部60における規制が解除される前に、第2の規制部61における規制が解除されるおそれもあるが、第2の傾斜面39b(図11参照)の傾斜角度を適宜大きくしたりすることなどでこの第2の規制部61における規制の解除を防止することができる。
第1の規制部60における係止突起35の変位量の方が大きくなるように構成すれば、第1の規制部60における規制が解除されにくくなるため、上記の弾性力の場合と同様に、給紙カセット13を本体10aから抜き出す際に、第1の規制部60における規制をより確実なものとし、また第1の規制部60における意図しない規制の解除を防止することができる。なお、この場合も、上記弾性力の場合同様に、第2の傾斜面39b(図11参照)の傾斜角度を適宜大きくすることなどで、給紙カセット13の挿入の際、第2の規制部61における規制が解除されることを防止することができる(図4(b)参照)。
次に、第2の実施形態について説明する。なお、基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図13は、本体10aの底面部10b周辺を示した概略構成図である。なお、本図は、突出壁41(図11参照)における、カバー部材30のスライド方向における断面図を示したものである。図13(a)は、給紙カセット13が本体10aに挿入されている挿入過程における状態を示し、図13(b)は、図13(a)の状態から更に給紙カセット13を本体10aに挿入した状態を示し、図13(c)は、図13(b)の状態から給紙カセット13が更に挿入され、給紙カセット13が本体10aにセットされた状態を示している。
一方、本体10aは、収容部26の上方に位置する上面部10cと、カバー部材30の下方にこのカバー部材30と所定の間隙を有して位置するとともに給紙カセット13のスライド方向に沿って形成された支持部10dとを備えている。また、本体10aは、支持部10dからストッパー部41a方向に向かって形成された傾斜面10eを備えている。さらに、上面部10cとカバー部材30との間には所定の間隙が形成されている。傾斜面10eは、本体10aの突出壁41に対向した位置に配置され、この突出壁41と傾斜面10eとの間にベース部37が位置する構成となっている。
ところで、カバー部材30が本体10aに支持された本図の状態においては、ベース部37と支持部10dとの間に間隙が存在するために、カバー部材30は本体10aに対して傾斜し、外観が好ましくない状態となる。そこで、本実施形態においては、ベース部37と支持部10dとの間に位置する突出部37eを設けることで、カバー部材30の傾斜を防止し、外観の向上を図っている。
給紙カセット13を本体10aに対して更に挿入すると図13(c)のように、カバー部材30が本体10aから突出した状態となる。なお、給紙カセット13が本体10aから抜き出されると、図13(a)に示すように、カバー部材30は本体10a側に再度支持されるようになる。
次に、第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態も、基本的構成は第1の実施形態と同様であるため、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図14は、本体10aの底面部10b周辺を示した概略構成図である。本実施形態における本体10aには、本体10aに給紙カセット13が挿入された際に、給紙カセット13が本体10aから突出する開口部10gが形成されている。また、第1の実施形態と同様に、カバー部材30が本体10aの内部方向に移動して来た際に、このカバー部材30が当接するストッパー部41aが設けられている。また、第1の実施形態と同様に、給紙カセット13を本体10aに対して挿入すると、このストッパー部41a周辺において第2の規制部61が形成される(図4(b)参照)。
Claims (12)
- 用紙上に画像を形成する画像形成部を本体に備えた画像形成装置であって、
前記画像形成部に供給される用紙を収納し、前記本体に対してスライド可能に設けられ、当該本体に挿入された際に挿入方向の先端部が当該本体から突出状態となる給紙カセットと、
前記本体にスライド可能に設けられ、前記給紙カセットが当該本体に挿入された際に当該給紙カセットとともにスライドし当該給紙カセットの前記先端部をカバーするカバー部材と、
前記給紙カセットが前記本体に挿入された際に当該給紙カセットと前記カバー部材との相対移動を規制する第一の規制部と、
前記カバー部材と前記本体との相対移動を規制する第二の規制部と、を備え、
前記第一の規制部は、
前記給紙カセット又は前記カバー部材のうち一方に形成され当該カバー部材のスライド方向に対して傾斜して形成された第一の傾斜面と、他方に形成され当該給紙カセットが前記本体に挿入される際に当該第一の傾斜面に当接する当接部とから構成され、
前記第二の規制部は、
前記本体又は前記カバー部材のうち一方に形成され当該カバー部材のスライド方向に対して傾斜して形成された第一の傾斜面と、他方に形成され前記給紙カセットが当該本体に挿入される際に当該第一の傾斜面に当接する当接部とから構成され、
前記第一の規制部における前記第一の傾斜面の傾斜角度は、前記第二の規制部における前記第一の傾斜面の傾斜角度よりも小さく形成され、当該第一の規制部を越えて前記給紙カセットが更に挿入されることで当該第二の規制部の規制が解除されることを特徴とする画像形成装置。 - 前記給紙カセットが前記本体に挿入される際に、前記第二の規制部において当該本体と前記カバー部材との規制を解除する力は、前記第一の規制部において当該カバー部材と当該給紙カセットとの規制を解除する力よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記第一の規制部は、
前記カバー部材のスライド方向に対して傾斜して形成され、前記給紙カセットが前記本体から抜き出される際に前記第一の規制部の前記当接部と当接する第二の傾斜面を有し、
前記第二の規制部は、
前記カバー部材のスライド方向に対して傾斜して形成され、前記給紙カセットが前記本体から抜き出される際に前記第二の規制部の前記当接部と当接する第二の傾斜面を有し、
前記第一の規制部における前記第二の傾斜面の傾斜角度は、前記第二の規制部における前記第二の傾斜面の傾斜角度よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記給紙カセットが前記本体から抜き出される際に、前記第二の規制部において当該本体と前記カバー部材との規制を解除する力は、前記第一の規制部において当該カバー部材と当該給紙カセットとの規制を解除する力よりも小さいことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記第一の規制部の前記当接部は、弾性変形可能であり、
前記第二の規制部は、前記第一の傾斜面を有し前記カバー部材が前記本体に対して移動した際に当該第二の規制部の前記当接部が当接する弾性変形可能な被当接部を備え、
前記第一の規制部における前記当接部の弾性力と前記第二の規制部における前記被当接部の弾性力は異なることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記第一の規制部の前記当接部は、変位可能であり、
前記第二の規制部は、前記第一の傾斜面を有し前記カバー部材が前記本体に対して移動した際に当該第二の規制部の前記当接部が当接する変位可能な被当接部を備え、
前記第一の規制部における前記当接部の変位量と前記第二の規制部における前記被当接部の変位量は異なることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記カバー部材は、前記給紙カセットの上部および当該給紙カセットのスライド方向における側部に設けられ、
前記第一の規制部は、前記給紙カセットのスライド方向における当該給紙カセットの側部に設けられ、
前記第二の規制部は、前記カバー部材の上部に設けられたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記カバー部材に対向して配置され、前記第二の規制部の前記当接部が当該第二の規制部の前記第一の傾斜面に当接した際に、当該カバー部材に作用する前記本体からの荷重を受ける対向部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記本体は、前記給紙カセットが挿入された際に当該給紙カセットが当該本体から突出する開口部と、前記第二の規制部から当該開口部方向に向かって形成され前記カバー部材のスライド方向を規定するガイド部材とを更に備え、
前記第二の規制部と前記開口部との間には、前記ガイド部材が配置されない非配置部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記カバー部材が前記給紙カセットとともにスライドする際に、当該カバー部材が当該給紙カセットに対して移動することを規制する規制部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記カバー部材は、前記本体への前記給紙カセットの挿入動作によって、当該本体側に直接支持される状態から前記給紙カセットを介して当該本体側に支持される状態へと移行することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記カバー部材は、前記本体からの前記給紙カセットの抜き出し動作によって、当該給紙カセットを介して当該本体に支持される状態から当該本体に直接支持される状態へと移行することを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
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