JP4658258B2 - 色彩記憶性光変色性筆記具及びそれを用いた色彩記憶性光変色性筆記具セット、筆記像の色彩記憶性光変色機能の互変的発現方法 - Google Patents

色彩記憶性光変色性筆記具及びそれを用いた色彩記憶性光変色性筆記具セット、筆記像の色彩記憶性光変色機能の互変的発現方法 Download PDF

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Description

本発明は、色彩記憶性光変色性筆記具及びそれを用いた色彩記憶性光変色性筆記具セット、筆記像の色彩記憶性光変色機能の互変的発現方法に関する。詳細には、紫外線又は紫外線を含む太陽光の照射により発色状態を呈するフォトクロミック化合物を含むインキを充填した筆記具によって形成された筆跡が、通常状態では消色又は変色し難く、特定の色彩変換手段を介して有色から無色、或いは有色(1)から有色(2)に変色させることができ、しかも、必要に応じて前記筆跡に再び紫外線又は紫外線を含む太陽光を照射することにより、元の筆跡に復帰可能な色彩記憶性光変色性筆記具及びそれを用いた色彩記憶性光変色性筆記具セット、筆記像の色彩記憶性光変色機能の互変的発現方法に関する。
従来より、色変化する像を形成する筆記具用インキとして、光変色性材料を利用したもの(例えば、特許文献1)が知られている。
前記光変色性材料を利用したインキにより形成される筆記像は、太陽光の照射により発色し、太陽光の照射下にあっては発色状態を維持するが、太陽光の当たらない場所に放置すると発色状態が維持されず、自然に可逆的に消色して元の筆跡に戻り、常態では発色状態は維持されないため、筆記時に筆跡は視認できなかった。
特開平8−156479号公報
本発明者らは、光メモリー(色彩記憶性光変色性)に必要とされる熱不可逆性をもつフォトクロミック化合物の応用を検討する過程において、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物が発色状態を維持する色彩記憶性、熱的安定性、感度、繰り返し耐久性等に顕著に優れており、色彩記憶性光変色筆跡を与える筆記具用インキの光変色剤として有効であり、前記光変色剤を溶解、分散、又は懸濁させたインキを収容した筆記具が効果的であることを見出した。
本発明は、予め紫外線又は紫外線を含む太陽光の照射により発色状態のインキを充填した筆記具により形成される筆跡が従来の光変色性材料のように太陽光の当たらない場所で変色する不具合を生じることなく、通常の使用状態では発色状態を維持して筆跡を視認できる機能を有し、必要に応じて前記筆跡に色彩変換手段を適用することにより、無色或いは異なる色調に変色させることのできる色彩記憶性光変色性筆記具及びそれを用いた色彩記憶性光変色性筆記具セット、筆記像の色彩記憶性光変色機能の互変的発現方法を提供しようとするものである。
本発明は、筆記先端部を直接又は接続部材を介して光遮蔽性の軸筒又はレフィルに連結してなる筆記具内に、光変色剤としてジアリールエテン系フォトクロミック化合物を溶剤とバインダーとから少なくともなるビヒクル中に溶解、分散、又は懸濁させてなり、且つ、前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物が発色状態の色彩記憶性光変色性インキを収容してなる色彩記憶性光変色性筆記具を要件とする。
更には前記光変色剤は、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を内包させたマイクロカプセル形態の顔料、又は、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を含有する樹脂粒体であること、色彩記憶性光変色性インキ中に非光変色性の染料又は顔料を含んでなること、前記顔料が光輝性顔料であること、前記筆記先端部がボールペンチップであり、且つ、色彩記憶性光変色性インキ中に剪断減粘性付与剤を含んでなること、前記筆記先端部が繊維加工体からなるマーキングペンチップであり、且つ、色彩記憶性光変色性インキ中にジアリールエテン系フォトクロミック化合物を内包させたマイクロカプセル形態の顔料、又は、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を含有する樹脂粒体を緩やかな凝集状態に懸濁させる水溶性高分子凝集剤を含んでなること、軸筒内に繊維収束体からなるインキ吸蔵体を収容してなり、前記インキ吸蔵体に色彩記憶性光変色性インキを含浸させてなること、光遮蔽性のキャップを備えてなること等を要件とする。
更には、前記色彩記憶性光変色性筆記具と、前記筆記具により形成された筆跡を消去する紫外線吸収剤及び/又は、少なくとも紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を含む色彩変換手段とからなる色彩記憶性光変色性筆記具セットを要件とする。
更には、前記色彩変換手段は、紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を透明性基材に一体的にブレンドしたシート、或いは、透明性基材表面に紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料がバインダー樹脂に溶解又は分散状態に固着された印刷乃至塗布層を設けたシートであること、前記シートの下層に粘着層を設けてなること、前記色彩変換手段は、透明性シートの下層に紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を含む粘着層を設けたものであること、前記色彩変換手段は、紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を溶解又は分散させた流動体であること等を要件とする。
更には、筆記先端部を直接又は接続部材を介して光遮蔽性の軸筒又はレフィルに連結してなる筆記具内に、光変色剤としてジアリールエテン系フォトクロミック化合物を溶剤とバインダーとから少なくともなるビヒクル中に溶解、分散、又は懸濁させてなり、且つ、前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物が発色状態の色彩記憶性光変色性インキを収容してなる色彩記憶性光変色性筆記具により被筆記面に形成された光変色性筆記像に対して、紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を含み、太陽光の紫外線をカットし、可視光を照射する色彩変換手段を接触乃至非接触状態に配置することにより、前記発色状態にある筆記像を消色状態に変位させて維持する、発色状態と消色状態を互変的に記憶保持させる機能を発現させることを特徴とする、筆記像の色彩記憶性光変色機能の互変的発現方法を要件とする。
本発明は、筆記により有色の筆跡が得られると共に、前記筆跡は通常の使用状態では消色又は変色し難い色彩保持性を有して筆跡の識別性を満足させると共に、前記筆跡に色彩変換手段を適用することにより消色又は異なる色調に変色させることができ、しかも、再び紫外線又は紫外線を含む太陽光の照射により元の筆跡に復する機能を有しているため、マジック性や玩具性の用途はもとより、学習、情報伝達等、多様な分野に適用性を備えた色彩記憶性光変色性筆記具及びそれを用いた色彩記憶性光変色性筆記具セット、筆記像の色彩記憶性光変色機能の互変的発現方法を提供できる。
前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を以下に例示するが、本発明に用いられるジアリールエテン系フォトクロミック化合物はこれらに限定されるものではない。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物の基本骨格としては一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 0004658258
前記一般式(1)の環Aは、フッ化(フルオロ化)又はペルフルオロ化されていてもよい炭化水素環又は複素環を示す。
前記一般式(1)で示される化合物を、一般式(2)又は(3)で具体的に例示する。
Figure 0004658258
前記一般式(2)で示される化合物は、5個の炭素原子を含むフッ化又はペルフルオロ化されていてもよい環を有する。
Figure 0004658258
前記一般式(3)で示される化合物は、4個の炭素原子を含む無水環を形成してなり、Xは酸素原子又はNR基(ここで、Rは炭素数2乃至16のアルキル及び/又はヒドロキシアルキル基である)を示す。
更に、別のジアリールエテン系フォトクロミック化合物の基本骨格としては一般式(4)で示される化合物が挙げられる。
Figure 0004658258
前記一般式(4)で示される化合物のA1基及びA2基は、二重結合に対して常にシス形にあり、互いに独立した置換或いは非置換のアルキル基、脂肪酸エステル基、ニトリル基を示す。
前記一般式(4)で示される化合物を、一般式(5)及び(6)で具体的に例示する。
Figure 0004658258
Figure 0004658258
前記一般式(6)で示される化合物のR1及びR2はそれぞれメチル基又はエチル基を示す。
前記した一般式(1)乃至(6)で示される化合物中のB基とC基は、同一或いは異なっていてもよく、次の構造式で示される基を例示できる。
Figure 0004658258
Figure 0004658258
Figure 0004658258
Figure 0004658258
Figure 0004658258
〔式中、YとZは、同一或いは異なっていてもよく、酸素原子又は硫黄原子或いは硫黄、窒素またはセレニウムの酸化形を示し、DとEは、同一或いは異なっていてもよく、炭素原子又は窒素原子を示し、R3乃至R17は、同一或いは異なっていてもよく、水素、直鎖又は分枝状の炭素数1乃至16のアルキル又はアルコキシ基、ハロゲン、直鎖又は分枝状の炭素数1乃至4のフルオロ又はペルフルオロ基、カルボン酸基、炭素数1乃至16のアルキルカルボン酸基、炭素数1乃至16のモノ又はジアルキルアミノ基、ニトリル基、フェニル基、ナフタレン基、複素環(ピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、インドール、ピロール、セレノフェン、チアゾール、ベンゾチオフェン等)を示す。但し、DとEが窒素原子の場合、R5とR6は存在しない。二重結合とB、C基の間には、結合に対してオルト位に、例えばCH、CN又はCOのような水素以外の基が常に存在しなければならならず、R3又はR4は水素以外でなければならず、同様にR7又はR8は水素以外でなければならない。R13乃至R17については、隣接する基と環を結んだナフタレン骨格であってもよい。〕
前記B基及びC基について更に具体的には、
Figure 0004658258
Figure 0004658258
Figure 0004658258
等が挙げられる。
前記一般式(2)又は(3)で示される化合物を更に詳しく説明すると、
マレイン酸無水物系化合物としては、
3,4−ビス(1,2−ジメチル−3−インドリル)フラン−2,5−ジオン、
3,4−ジ(2−メチル−3−ベンゾチオフェン)フラン−2,5−ジオン等があげられる。
シクロペンテン系化合物としては、
1−(1,2−ジメチルインドリル)−2−(2−シアノ−3,5−ジメチル−4−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−2−(3−シアノ−2,5−ジメチル−4−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(1,2,−ジメチル−3−インドリル)−2−(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(4−メトキシフェニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−シアノフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(2−キノリル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(4−ピリジル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(1−ナフチル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−4−オクチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−t−ブチルフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(2−ベンゾチアジル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(4−(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジチエニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−シアノフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−シアノフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(2,4−ジメチル−(5−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル))−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−2−(2−シアノ−3−メトキシ−5−メチルチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン
1,2−ビス(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−フェニル−5−メチル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチルベンゾチオフェン−3−イル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチルベンゾチオフェン−2−イル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチル−2−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−2−チエニル)−2−(2−メチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(4−メチルフェニル)−2−メチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル)−2−(2,4−ジメチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル)−2−(2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−2−チエニル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチルベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチルベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−メチル−ベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−フェニル−ベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−5−メチル−ベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−5−フェニル−ベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−6−メチル−ベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−6−フェニル−ベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−6−メチル−ベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−6−フェニル−ベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン等が挙げられる。
前記一般式(5)又は(6)で示される化合物を更に詳しく説明すると、
マレイン酸系化合物としては、2,3−ジ(2−メチルベンゾチエニル)−マレイン酸ジメチル等が挙げられる。
ジシアノエチレン系化合物としては、1,2−ビス(2,3,5−トリメチル−4−チエニル)−1,2−ジシアノエチレン、1,2−ビス(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−1,2−ジシアノエチレン等が挙げられる。
前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物は、そのままの染料形態、前記化合物を含有する樹脂粒体、或いは前記化合物をマイクロカプセル中に内包させたマイクロカプセル形態の顔料として実用に供することができ、水性又は油性のビヒクル中に配合して色彩記憶性光変色性インキ組成物を調製し、前記インキ組成物を筆記具に収容して色彩記憶性光変色性筆記具を構成する。
尚、前記マイクロカプセル形態の顔料は、従来より公知の界面重合法、in Situ重合法、液中界面重合法、スプレ−ドライング法等の適宜の方法により得ることができ、粒子径0.5〜30μm、好ましくは0.5〜10μm程度のものが、分散性、持久性、加工性の面で有効である。
前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物は、インキ中に0.5〜50重量%、好ましくは1〜40重量%の範囲で含有させることでき、視覚効果を満たす。
0.5重量%未満では、低発色濃度であり、光変色による視覚効果を十分に発現でき難い。一方、50重量%以上添加しても含有量に相応する発色濃度が得られ難い。
ここで、インキ中には非光変色性染料又は顔料を含有して有色(1)から有色(2)へと色変化させることができる。
更には、前記顔料として金属光沢顔料を適用することによって、特に無色から有色に変色させる系において、無色の筆跡に光輝性を付与して識別効果を与え、有色の筆跡に光輝感を付与できる。
前記金属光沢顔料を以下に示す。
金属光沢顔料としては、アルミニウム粉、錫粉、鉛粉、亜鉛粉、ステンレススチール粉、ニッケル粉、鉄粉、銅粉、銅合金粉、錫・鉛・亜鉛・半田粉、真鍮粉、金粉、銀粉や、天然雲母、合成雲母、ガラス、アルミナ、アルミニウム、酸化鉄を芯物質とし、その表面にチタン、ジルコニウム、クロム、バナジウム、鉄等の金属酸化物を被覆したもの、多重層フイルムを細粉化したもの、アルミニウム蒸着した透明フイルムを細粉化したもの、アルミニウム蒸着したホログラムフイルムを細粉化したもの、コレステリック液晶型のもの等が挙げられる。
前記天然雲母を芯物質とする金属光沢顔料としては、天然雲母の表面を酸化チタン及び/又は酸化鉄を主成分とする金属酸化物で被覆してなる、平均の厚みが0.1〜5μmであり、平均粒子径が2〜300μmのものが有効である。
前記金属酸化物の被覆率によって、金色、銀色、或いはメタリック色の金属光沢色を呈する。ここで、前記平均粒子径は、レーザー回折法平均粒子径を示し、体積基準のメジアン径が累積分布の50%に相当する粒子径である。
前記天然雲母の表面を金属酸化物で被覆した金属光沢顔料として具体的には、
メルク社製の商品名「イリオジン」品番:100(10〜60μm:銀色)、103(10〜50μm:銀色)、111(15μm以下:銀色)、120(5〜20μm:銀色)、151(5〜100μm:銀色)、153(30〜100μm:銀色)、163(40〜200μm:銀色)、201(5〜50μm:金色)、205(10〜60μm:金色)、249(10〜100μm:金色)、215(10〜60μm:赤紫色)、217(10〜60μm:赤銅色)、219(10〜60μm:紫色)、225(10〜60μm:青色)、235(10〜60μm:緑色)、300(10〜60μm:金色)、302(5〜20μm:金色)、320(10〜60μm:金色)、351(5〜100μm:金色)、355(30〜100μm:金色)、500(10〜60μm:金色)、504(10〜60μm:赤金色)、520(5〜20μm:金色)、530(10〜100μm:金色)、
エンゲルハード社製の商品名「マーリン」品番:マグナパール3000(2〜10μm:銀色)、サテンホワイト9130F(4〜32μm:銀色)、スーパーホワイト9020C(6〜48μm:銀色)、マグナパール1000(8〜48μm:銀色)、スパークル9110P(10〜110μm:銀色)、スーパースパークル9110S(10〜150μm:銀色)、ハイライトスーパーゴールド9230Z(6〜48μm:金色)、ハイライトスーパーレッド9430Z(6〜48μm:赤色)、ハイライトスーパーグリーン9830Z(6〜48μm:緑色)、ハイライトスーパーオレンジ9330Z(6〜48μm:橙色)、ハイライトスーパーバイオレット9530Z(6〜48μm:紫色)、ハイライトスーパーブルー9630Z(6〜48μm:青色)、
エンゲルハード社製の商品名「ルミナ」品番:ゴールド(10〜48μm:金色)、レッド(10〜48μm:赤色)、レッド−ブルー(10〜48μm:紫色)、アクア−ブルー(10〜48μm:青色)、ターコイズ(10〜48μm:青緑色)、グリーン(10〜48μm:緑色)等を例示できる。
尚、品番中の括弧内は平均粒子径と顔料の色調を示す。
前記合成雲母を芯物質とする金属光沢顔料は、合成雲母の表面を酸化チタン及び/又は酸化鉄を主成分とする金属酸化物で被覆してなる、平均の厚みが0.1〜5μmであり、平均粒子径が2〜300μmのものが有効である。前記金属酸化物の被覆率によって、金色、銀色、或いはメタリック色の金属光沢色を呈する。
ここで、前記平均粒子径は、レーザー回折法平均粒子径を示し、体積基準のメジアン径が累積分布の50%に相当する粒子径である。
前記合成雲母の表面を金属酸化物で被覆した金属光沢顔料として具体的には、日本光研工業(株)製の商品名「アルティミカ」品番:SB−100(5〜30μm:銀色)、SD−100(10〜60μm:銀色)、SE−100(15〜100μm:銀色)、SF−100(44〜150μm:銀色)、SH−100(150〜600μm:銀色)、YB−100(5〜30μm:金色)、YD−100(10〜60μm:金色)、YE−100(15〜100μm:金色)、YF−100(44〜150μm:金色)、RB−100(5〜30μm:赤色)、RD−100(10〜60μm:赤色)、RE−100(15〜100μm:赤色)、RF−100(44〜150μm:赤色)、RBB−100(5〜30μm:赤紫色)、RBD−100(10〜60μm:赤紫色)、RBE−100(15〜100μm:赤紫色)、RBF−100(44〜150μm:赤紫色)、VB−100(5〜30μm:紫色)、VD−100(10〜60μm:紫色)、VE−100(15〜100μm:紫色)、VF−100(44〜150μm:紫色)、BB−100(5〜30μm:青色)、BD−100(10〜60μm:青色)、BE−100(15〜100μm:青色)、BF−100(44〜150μm:青色)、GB−100(5〜30μm:緑色)、GD−100(10〜60μm:緑色)、GE−100(15〜100μm:緑色)、GF−100(44〜150μm:緑色)等を例示できる。
前記ガラス片を芯物質とする金属光沢顔料は、扁平ガラス片の表面を酸化チタン、金、銀、ニッケル、及び酸化鉄を主成分とする金属で被覆してなる、平均の厚みが0.1〜5μmであり、平均粒子径が2〜300μmのものが有効である。ここで、前記平均粒子径は、レーザー回折法平均粒子径を示し、体積基準のメジアン径が累積分布の50%に相当する粒子径である。
前記ガラス片の表面を金属で被覆した金属光沢顔料として具体的には、日本板硝子(株)製の商品名「メタシャイン」品番:MC5480PS(480μm:銀色)、MC5230PS(230μm:銀色)、MC5150PS(150μm:銀色)、MC5090PS(90μm:銀色)、MC5030PS(30μm:銀色)、MC2080PS(80μm:銀色)、ME2040PS(40μm:銀色)、ME2015PS(15μm:銀色)、ME2025PSS1(25μm:銀色)、MC5090PSS1(90μm:銀色)、MC5090PSS2(90μm:銀色)、MC2015PSW1(15μm:銀色)、ME2025PSD1(25μm:銀色)、MC5480NS(480μm:銀色)、MC5140NS(140μm:銀色)、MC5090NS(90μm:銀色)、MC5030NS(30μm:銀色)、MC5480NB(480μm:銀色)、MC5090NB(90μm:銀色)、MC5030NB(480μm:銀色)、MC1080NB(80μm:銀色)、MC1020NB(20μm:銀色)、MC5090RS(90μm:銀色)、MC5090RY(90μm:金色)、MC5090RR(90μm:赤色)、MC5090RV(90μm:紫色)、MC5090RB(90μm:青色)、MC5090RG(90μm:緑色)、MC1080RS(80μm:銀色)、MC1080RY(80μm:金色)、MC1080RR(80μm:赤色)、MC1080RB(80μm:青色)、MC1080RG(80μm:緑色)、MC1040RS(40μm:銀色)、MC1040RY(40μm:金色)、MC1040RR(40μm:赤色)、MC1040RB(40μm:青色)、MC1040RG(40μm:緑色)、MC1020RS(20μm:銀色)、MC1020RY(20μm:金色)、MC1020RR(20μm:赤色)、MC1020RB(20μm:青色)、MC1020RG(20μm:緑色)、MC1080RSS1(80μm:銀色)、MC1080RYS1(80μm:金色)等を例示できる。
アルミナを芯物質とする金属光沢顔料は、薄片状酸化アルミニウムの表面を酸化チタン及び/又は酸化鉄を主成分とする金属酸化物で被覆してなる、平均の厚みが0.1〜5μmであり、平均粒子径が2〜100μmのものが有効である。前記金属酸化物の被覆率によって、金色、銀色、或いはメタリック色の金属光沢色を呈する。ここで、前記平均粒子径は、レーザー回折法平均粒子径を示し、体積基準のメジアン径が累積分布の50%に相当する粒子径である。
前記アルミナの表面を金属酸化物で被覆した金属光沢顔料として具体的には、メルク(株)製の商品名「シラリック」品番:T60−10WNT(10〜30μm:銀色)、T60−20WNT(10〜30μm:金色)、T60−21WNT(10〜30μm:赤色)、F60−50WNT(10〜30μm:銅色)、F60−51WNT(10〜30μm:赤色)、T50−10(10〜30μm:銀色)等を例示できる。
アルミニウムを芯物質とする多層の金属光沢顔料としては、薄片状アルミニウムの表面に酸化ケイ素、更にその上から酸化鉄を主成分とする金属酸化物で被覆してなる、平均の厚みが0.1〜5μmであり、平均粒子径が2〜100μmのものが有効である。ここで、前記平均粒子径は、レーザー回折法平均粒子径を示し、体積基準のメジアン径が累積分布の50%に相当する粒子径である。
前記金属光沢顔料として具体的には、BASF社製の商品名「VARIOCROM」品番:MAGIC RED L4420(10〜30μm:赤色)を例示できる。
また、薄片状アルミニウムの表面を酸化鉄を主成分とする金属酸化物で被覆してなる、平均の厚みが0.1〜5μmであり、平均粒子径が2〜100μmのものも有効である。
前記金属光沢顔料として具体的には、BASF社製の商品名「PALIOCROM」品番:GOLD L2000(10〜30μm:金色)、GOLD L2020(10〜30μm:金色)、GOLD L2025(10〜30μm:金色)等を例示できる。
酸化鉄を芯物質とする多層の金属光沢顔料としては、薄片状酸化鉄の表面に酸化ケイ素、更にその上から酸化鉄を主成分とする金属酸化物で被覆してなる、平均の厚みが0.1〜5μmであり、平均粒子径が2〜100μmのものが有効である。ここで、前記平均粒子径は、レーザー回折法平均粒子径を示し、体積基準のメジアン径が累積分布の50%に相当する粒子径である。
前記金属光沢顔料として具体的には、BASF社製の商品名「VARIOCROM」品番:MAGIC PURPLE L5520(10〜30μm:紫色)を例示できる。
また、酸化鉄を芯物質とする金属光沢顔料として、薄片状酸化鉄の表面をアルミニウムとマンガンを主成分とする金属で被覆してなる、平均の厚みが0.1〜5μmであり、平均粒子径が2〜100μmのものが有効である。 前記金属光沢顔料として具体的には、BASF社製の商品名「PALIOCROM」品番:COPPER L3000(10〜30μm:金赤色)、COPPER L3101(10〜30μm:金赤色)等を例示できる。
前記コレステリック液晶型の金属光沢顔料は、用いられる液晶ポリマーが光の干渉効果によって広いスペクトル領域で入射する光の一部の領域のみが反射し、これ以外の領域は全て光が透過する性質を有する。反射スペクトルの領域は、らせん状のポリマーのピッチ幅、及び材料の屈折率によって決まり、また、反射スペクトル領域は左、及び右らせんに偏光した光線成分に分割され、その際、らせんの回転方向に応じて一方は反射され、他方は透過させることが可能となる。これにより全体的なスペクトル領域にわたり、透過、及び反射する性質、即ち、優れた金属光沢と視点により色調が変化するカラーフロップ性を有する。
前記コレステリック液晶型の金属光沢顔料として具体的には、ワッカーケミー社製の商品名「ヘリコーンHC」、品番:Sapphire(SLM90020)〔青色→暗色〕、Scarabeus(SLM90120)〔緑色→青色〕、Jade(SLM90220)〔金色→緑青色〕、Maple(SLM90320)〔赤銅色→緑色〕等を例示できる。
記バインダー樹脂としては、ポリアクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、α−オレフィン−マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリウレタンの水分散体等の各種合成樹脂エマルジョン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール等の水溶性樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体等のアルカリ可溶性樹脂や、ケトン樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、アミド樹脂、アルキッド樹脂、ロジン変性樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルピロリドン、α−及びβーピネン・フェノール重縮合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂等の油溶性樹脂を例示できる。
更には、剪断減粘性付与剤、例えば、特定のHLB値を有するノニオン系界面活性剤、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グァーガム、ローカストビーンガム、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する炭水化物、ベンジリデンソルビトール又はその誘導体、架橋性アクリル酸重合体等を単独或いは混合して配合して、粘度が40〜160mPa・s(EMD型回転粘度計による回転数100rpmでの値、25℃)の剪断減粘性インキを調製して、筆記時における筆記先端の剪断力、例えば、ボールペン形態にあっては、筆記時のボールの高速回転による高剪断力による、ボール近傍のインキを低粘度化してスムーズに流出させることができる。
更には、高分子凝集剤、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、水溶性多糖類、非イオン性水溶性セルロース誘導体等を適用した、粘度が3〜20mPa・s(25℃)の凝集系インキを調製することができ、例えば、マーキングペン形態にあっては、前記水溶性高分子凝集剤の緩い橋架け作用により、緩い凝集状のマイクロカプセル形態、或いは樹脂粒体の形態の顔料が懸濁状態にあるインキが、毛細間隙を有する部材中で懸濁状態が破壊されることなく、長期間、安定的に保持させ、筆記先端から流出させることができる。
前記水溶性多糖類としては、トラガントガム、グァーガム、プルラン、サイクロデキストリンが挙げられ、非イオン性水溶性セルロース誘導体としては、メチルセルローズ、ヒドロキシセルローズ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルローズ、ヒドロキシエチルメチルセルローズ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
その他、必要により潤滑剤、pH調整剤、防腐剤或いは防黴剤、湿潤剤、消泡剤、分散剤等の各種添加剤を使用することもできる。
溶剤としては、水性インキの場合は水と必要により水溶性有機溶剤が用いられる。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
なお、本発明のインキ組成物は、主溶剤として有機溶剤を用いた油性インキであってもよい。
前記インキ組成物は、筆記先端部(チップ)を装着したマーキングペン、ボールペン、筆ペン等に充填して実用に供される。
マーキングペンに充填する場合、マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップ等のマーキングペンチップを装着し、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、チップにインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機構により前記チップに所定量のインキを供給する構造のマーキングペンが挙げられる。
ボールペンに充填する場合、ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、ボールペンチップにインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内にインキ組成物を充填したインキ収容管を有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したボールペンチップに連通しており、さらにインキの端面には逆流防止用の液栓が密接している構造のボールペンを例示できる。
前記ボールペンチップについて更に詳しく説明すると、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.1〜3mm、好ましくは0.3〜1.5mm、より好ましくは0.5〜1.0mmのものが適用できる。
なお、本発明のインキを充填する筆記具は、ボールと同様の転動作用により筆跡を形成させる、ローラー等の転動機構を筆記先端部に備えたものを含む。
インキ組成物を収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の樹脂や金属からなる成形体が用いられる。
前記インキ収容管にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容管とチップを連結してもよい。
尚、チップとインキ収容管からなるレフィルを軸筒内に収容してボールペンを構成する他、先端部にチップを装着した軸筒内に直接インキを充填してボールペンを構成することもできる。
前記インキ収容管に収容したインキ組成物の後端にはインキ逆流防止体を充填することもできる。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体には、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体組成物と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
なお、筆記具の形態は前述したものに限らず、相異なる形態のペン体を装着させたり、相異なる色調のインキを導出させるペン体を装着させたツインタイプの筆記具であってもよい。
前述のようにして構成される筆記具は、収容されるフォトクロミック化合物が長期間安定して発色状態を維持するために光遮蔽性の軸筒又はレフィルを用いることが必須要件となる。
これはインキ中に含まれるジアリールエテン系フォトクロミック化合物が紫外線を照射した際に発色し、可視光線を照射した際に消色する特性を有しているため、本発明の筆記具は筆記時に筆跡が視認され、その後、必要に応じて前記筆跡に色彩変換手段を適用することで、可視光線を筆跡に照射し、フォトクロミック化合物を消色させることにより筆跡を消色又は変色させ、再び太陽光等の紫外線を照射させることで筆跡を再度元の色調に復元させるためである。
このような色変化を発現させるためには、筆記具内でインキ中に含まれるフォトクロミック化合物が発色状態を維持することが必要である。
本発明者らが検討した結果、光透過性の軸筒やレフィルに前記フォトクロミック化合物が発色状態のインキを収容して室内に放置したところ、室内の可視光線がインキに照射されて消色又は変色する現象がみられた。
これは、室内光は可視光線量が多く、その光が光透過性の軸筒やレフィルを通して発色状態のインキに照射されて消色又は変色することが原因であった。
前述の不具合を解消して目的とする色変化を発現させるためには、インキに紫外線又は太陽光を照射して発色させた後、光遮蔽性の軸筒やレフィルに充填するか、或いは、光透過性のレフィルにインキを充填した後、該レフィルに紫外線又は太陽光を照射して発色させ、その後、インキに光が照射されないよう、光遮蔽性の軸筒に収容することが必要である。
なお、キャップ装着式の筆記具(特にマーキングペン)の場合、チップに光が照射されてチップ内のインキが消色又は変色する虞があるため、前記キャップも光遮蔽性であることが好ましい。
前記した筆記具により形成される筆跡を消色又は変色させる色彩変換手段は、紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を含み、太陽光の紫外線をカットして、可視光の照射により前記発色状態にあるフォトクロミック化合物を消色状態に変位させて維持させるための手段であり、従来より汎用の紫外線吸収剤、光遮蔽性顔料を適用でき、熱可塑性プラスチックや熱硬化性プラスチック等の透明性基材に一体的にブレンドして成形したシート、その他任意形象の成形体を例示できる。
更には、透明性基材表面に紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料がバインダー樹脂に溶解又は分散状態に固着された印刷乃至塗布層を設けたシート、その他任意形象の印刷乃至塗布物を例示できる。
なお、前記シートの下層に粘着層を設けたり、透明性シートの下層に紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を含む粘着層を設けることにより、筆跡を形成した紙面等の被筆記面に貼着することもでき、筆跡を消色又は変色させた状態に容易に保持することができる。
更に、色彩変換手段として紫外線吸収剤及び/又は光遮蔽性顔料を配合したペースト状乃至ジェル等の流動体形態のものであってもよく、前記流動体形態の色彩変換手段を筆記具、塗布具、スタンプ具に収容して実用に供することもできる。
尚、前記流動体形態の色彩変換手段は、光変色性筆跡上に筆記、塗布、或いは、スタンプした後、除去できる剥離性を有する流動体が好適に用いられる。
前記色彩記憶性光変色性筆記具により被筆記面に形成された光変色性筆記像に対して、色彩変換手段を接触乃至非接触状態に配置して発色状態にある筆記像を消色状態に変位させて維持する、筆記像の発色状態と消色状態を互変的に記憶保持させる方法は、偽造防止分野に極めて有効である。
透明性プラスチックに一体的に紫外線吸収剤を配合する場合、プラスチックの重量に対して、0.001重量%以上、好ましくは、0.01重量%以上の紫外線吸収剤を配合することによって、効果的な紫外線のカット効果の役目を果たす。
又、バインダー樹脂を含む流動体に紫外線吸収剤を溶解又は分散させた流動体を用いる場合、バインダー樹脂に対して、0.05重量%以上、好ましくは、0.1重量%以上の紫外線吸収剤を配合することによって、効果的な紫外線のカット効果の役目を果たす。
一方、光遮蔽性顔料を配合する場合、前記プラスチック或いはバインダー樹脂に対して、0.1〜40重量%、好ましくは1〜30重量%の割合に配合することにより、所期の紫外線カット効果を効果的に果たす。
前記紫外線吸収剤としては、
2,4−ヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、
2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)−メタン2−〔2′−ヒドロキシ−3′−5′−ジ−t−アミルフェニル〕−ベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシ−ベンゾフェノン〔商品名:シーソーブ103、シプロ化成(株)製〕、
2−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、
2−〔2′−ヒドロキシ−3′−5′−ジ−t−アミルフェニル〕−ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤。
サリチル酸フェニル、
サリチル酸パラ−t−ブチルフェニル、
サリチル酸パラオクチルフェニル、
2−4−ジ−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、
1−ヒドロキシベンゾエート、
1−ヒドロキシ−3−t−ブチル−ベンゾエート、
1−ヒドロキシ−3−t−オクチルベンゾエート、
レゾルシノールモノベンゾエート等のサリチル酸系紫外線吸収剤。
エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3−フェニルシンナート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤。
2−〔5−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール〔商品名:チヌビン−PS、チバガイギー社製〕、
2−〔5−メチル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2Hベンゾトリアゾール、
2−〔3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−〔3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−〔3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−〔3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール〔商品名:チヌビン328、チバガイギー社製〕、
メチル−3−〔3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート−ポリエチレングリコール分子量300〔商品名:チヌビン1130、チバガイギー社製〕、
2−〔3−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、
メチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート−ポリエチレングリコール分子量300、
2−〔3−t−ブチル−5−プロピルオクチレート−2−ヒドロキシフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシフェニル−3,5−ジ−(1,1′−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、
2−〔3−t−ブチル−5−オクチルオキシカルボニルエチル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール〔商品名:チヌビン384、チバガイギー社製〕、
2−〔2−ヒドロキシ−5−テトラオクチルフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシ−4−オクトオキシ−フェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−〔2′−ヒドロキシ−3′−(3″4″5″6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤。
エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)、
2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリル−オキシカルボニル)−エチル−7−オキサ−3,20−ジアゾジスピロ(5,1,11,2)ヘンエイコ酸−21−オン等の蓚酸アニリド系紫外線吸収剤等が挙げられる。
光遮蔽性顔料としては、粒子径が5〜400μmの金属光沢顔料、或いは、粒子径が1μm以下の透明二酸化チタン、透明酸化鉄、透明酸化セリウム、透明酸化亜鉛等を例示でき、一種又は二種以上を適用できる。
前記金属光沢顔料としては、天然雲母、合成雲母、ガラス、アルミナから選ばれる芯物質の表面を金属酸化物で被覆したものを例示でき、可視光線の選択的干渉作用により生じる虹彩効果、透過効果と、光変色層の可視光線の反射効果の相乗作用により、金属光沢調の色彩変化を視覚させることができる。
前記光遮蔽性顔料を適用した系にあっては、光吸収(或いは光反射)機能と光透過機能の両面性を兼ね備えており、紫外線や可視光線の少なくとも一部を吸収或いは反射し、更に可視光線も視覚を妨げない程度の適量を透過させることができ、光変色層の色彩変化を透視させることができる。
ここで、前記光遮蔽性顔料を含む層の上層又は下層には、紫外線吸収剤を含む層を積層状に配置することができる。更には、光遮蔽性顔料に紫外線吸収剤を適宜の割合で配合して、共存層を形成させることができる。
前記色彩変換手段は、光変色性筆記像上に接触乃至非接触状に配置される。通常、シート状形態のものを全面接触状態又は一部接触状態にして適用されるが、適宜間隔をおいて、非接触状に配置することもできる。
前記色彩記憶性光変色性筆記具により形成された筆跡は、前記色彩変換手段によって消色又は変色させることができるが、その後、色彩変換手段を筆跡上から除去して紫外線照射具による紫外線照射、或いは紫外線を含む太陽光の照射により発色させて、元の状態に復帰させ、その状態を記憶保持させて視覚させることができる。
以下に色彩記憶性光変色性筆記具用インキ組成物の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではなく、目的に応じた筆記具形態に適応するインキ性状となし、実用に供することができる。
なお、実施例中の部は、重量部を示す。
又、実施例中における剪断減粘性指数(n)は、剪断応力値(T)及び剪断速度(J)値の如き、粘度計による流動学的測定から得られる実験式(T=KJ、但し、Kは計算された定数である)にあてはめることによって算出されたn値を示す。
実施例1
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色から青色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物A(1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を公知の界面重合法によりエポキシ樹脂膜で内包されたマイクロカプセル顔料(平均粒子径2.5μm)のマイクロカプセルスラリー44.0部(固形分27.3%)、キサンタンガム(剪断減粘性物質)0.33部、水32.86部、尿素11.0部、グリセリン11.0部、ノニオン系浸透性付与剤(サンノプコ社製、商品名:ノプコSW−WET−366)0.55部、変性シリコーン系消泡剤(サンノプコ社製、商品名:ノプコ8034)0.13部、防黴剤〔ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL−2〕0.13部からなる剪断減粘系色彩記憶性光変色性インキを調製した。
前記インキの粘度をEMD型粘度計にて25℃で測定した結果、測定回転数1rpmで1020mPa・s、100rpmで84mPa・sの値を示し、剪断減粘指数nは0.48であった。また、前記インキのうち、マイクロカプセルスラリーを除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで97%、350nmで90%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製(図1参照)
前記インキ2(予め紫外線を照射して青色に発色させたもの)をインキ収容管3(内径3.3mmのポリプロピレン製パイプ)に0.8g吸引充填し、樹脂製接続部材4を介してボールペンチップ5と連結させた。
なお、前記ボールペンチップ5は、0.8mmのステンレス鋼ボールを収容した切削型ボールペンチップ(ボールの径方向に移動距離が約20μm、軸方向の移動可能な距離が約70μm)を用いた。
次いで、前記インキ収容管3の尾部より、ポリブテンベースの粘弾性を有するインキ追従体6(液栓)を充填し、光遮蔽性の軸筒7、口金8、光遮蔽性のキャップ9を取り付けた後、遠心処理により脱気処理を行ない、色彩記憶性光変色性筆記具1(ボールペン)を得た。
色彩変換手段の作製
紫外線吸収能を有する無色透明のポリエステル樹脂製フィルムを裁断したシート(色彩変換手段)を作製した。
前記ボールペンとシートを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記ボールペンを用いてレポート用紙に筆記すると青色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも消色することなく、通常の使用状態では消色しなかった。
次に前記青色の筆跡が形成された紙面上にシートを配置して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して無色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、シートを取り外して太陽光を照射すると太陽光に含まれる紫外光によって筆跡は無色から青色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例2
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色からピンク色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物B(1,2−ビス(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)をスチレン樹脂及びキシレンに溶解させ、水中で攪拌機により平均粒子径2μmにした後、その乳化物から加温によりキシレンを除去して得られた色彩記憶性光変色性顔料のスラリー44.0部(固形分30%)を、グリセリン5.0部、防黴剤〔ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL−2〕0.7部、シリコーン系消泡剤(サンノプコ社製、商品名:SNデフォーマー381)0.1部、及び水42.2部からなる水性媒体中に均一に分散した後、ヒドロキシエチルセルロース〔ユニオンカーバイド日本(株)製、商品名:セロサイズWP−09L、水溶性高分子凝集剤〕5.0重量%を含む水溶液8.0部を攪拌しながら、前記分散状態にある液中に添加して、前記色彩記憶性光変色性顔料をゆるやかな凝集状態に懸濁させた凝集系色彩記憶性光変色性筆記具用インキを調製した。
前記インキの粘度をB型粘度計にてBLアダプターを適用し、25℃で測定した結果、測定回転数60rpmで4.4mPa・sであった。また、前記凝集系色彩記憶性光変色性筆記具用インキのうち、色彩記憶性光変色性顔料を除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで95%、350nmで85%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製(図2参照)
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆した繊維収束インキ吸蔵体10(気孔率約80%)中に、前記インキ(予め紫外線を照射してピンク色に発色させたもの)を均一状態に攪拌した直後に含浸させて光遮蔽性の軸筒7内に収容し、軸筒先端部に接続部材4を介してポリエステル繊維のマーキングペンチップ11(気孔率50%)を嵌着し、更に光遮蔽性のキャップ9を取り付けて色彩記憶性光変色性筆記具1(マーキングペン)を得た。
色彩変換手段の作製
紫外線吸収能を有する無色透明のポリエステル樹脂製フィルムを裁断したシート(色彩変換手段)を作製した。
前記マーキングペンとシートを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記マーキングペンを用いてレポート用紙に筆記するとピンク色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも消色することなく、通常の使用状態では消色しなかった。
次に前記ピンク色の筆跡が形成された紙面上にシートを配置して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して無色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、シートを取り外して太陽光を照射すると太陽光に含まれる紫外光によって筆跡は無色からピンク色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例3
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色から黄色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物C(1,2−ビス(3−メチル−2−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を公知の界面重合法によりエポキシ樹脂膜で内包されたマイクロカプセル顔料(平均粒子径2.5μm)のマイクロカプセルスラリー44.0部(固形分30%)、銀色金属光沢顔料(メルク社製、商品名:イリオジン111)1部、キサンタンガム(剪断減粘物質)0.33部、水31.86部、尿素11.0部、グリセリン11.0部、ノニオン系浸透性付与剤(サンノプコ社製、商品名:ノプコSW−WET−366)0.55部、変性シリコーン系消泡剤(サンノプコ社製、商品名:ノプコ8034)0.13部、防黴剤〔ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL−2〕0.13部からなる剪断減粘系色彩記憶性光変色性筆記具用インキを調製した。
前記インキの粘度をEMD型粘度計にて25℃で測定した結果、測定回転数1rpmで1020mPa・s、100rpmで84mPa・sの値を示し、剪断減粘指数nは0.48であった。また、前記インキのうち、マイクロカプセルスラリーを除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで55%、350nmで40%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
直径0.7mmのボールを抱持するステンレススチール製ボールペンチップがポリプロピレン製インキ収容管の一端に嵌着されたボールペンレフィルに前記インキ(予め紫外線を照射して金色に発色させたもの)を充填し、更に、インキ後端面にインキ逆流防止体を充填したボールペンレフィルを光遮蔽性の軸筒に組み込み、色彩記憶性光変色性筆記具(ボールペン)を得た。
色彩変換手段の作製
紫外線吸収能を有する無色透明のポリエステル樹脂製フィルムを裁断したシート(色彩変換手段)を作製した。
前記ボールペンとシートを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記ボールペンを用いてレポート用紙に筆記すると金色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも変色することなく、通常の使用状態では変色しなかった。
次に前記金色の筆跡が形成された紙面上にシートを配置して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して淡い銀色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、シートを取り外して前記筆跡にプラスチック製本体内部に紫外線ランプと電源を組込み、スイッチの押圧により先端部から紫外線を照射できる紫外線照射具から紫外線を照射すると、筆跡は淡い銀色から金色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例4
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製及び筆記具の作製
無色から青色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物A(1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)をスチレン樹脂に溶解させた後、塊状樹脂粉砕法により得られた平均粒子径2μmの色彩記憶性光変色性顔料13.0部を、赤色染料〔エリスロシン、C.I.45430、アイゼン保土谷(株)製〕0.5部、グリセリン5.0部、防黴剤〔ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL−2〕0.7部、シリコーン系消泡剤(サンノプコ社製、商品名:SNデフォーマー381)0.1部、及び水41.7部からなる水性媒体中に均一に分散状態となした後、ヒドロキシエチルセルロース〔ユニオンカーバイド日本(株)製、商品名:セロサイズWP−09L、水溶性高分子凝集剤〕5.0重量%を含む水溶液8.0部を攪拌しながら、前記分散状態にある液中に添加して、前記色彩記憶性光変色性顔料をゆるやかな凝集状態に懸濁させた凝集系色彩記憶性光変色性筆記具用インキを調製した。
前記インキの粘度をB型粘度計にてBLアダプターを適用し、25℃で測定した結果、測定回転数60rpmで4.4mPa・sであった。また、前記インキのうち、色彩記憶性光変色性顔料を除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで45%、350nmで35%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆した繊維収束インキ吸蔵体(気孔率約80%)中に、前記インキ(予め紫外線を照射して紫色に発色させたもの)を均一状態に攪拌した直後に含浸させて光遮蔽性の軸筒内に収容し、軸筒先端部に装着させたポリエステル繊維のマーキングペンチップ(気孔率50%)と接触状態に組み立てて色彩記憶性光変色性筆記具(マーキングペン)を得た。
色彩変換手段の作製
天然雲母の表面を酸化チタンで被覆したパール顔料と称される金属光沢顔料(商品名:Iriodin219、メルクジャパン社製)を含有させたポリエステル樹脂製フィルムを裁断したシート(色彩変換手段)を作製した。
前記マーキングペンとシートを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。 前記マーキングペンを用いてレポート用紙に筆記すると紫色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも変色することなく、通常の使用状態では変色しなかった。
次に前記紫色の筆跡が形成された紙面上にシートを配置して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色してピンク色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、シートを取り外して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によってピンク色から紫色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例5
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色から橙色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物D(1−(2−フェニル−5−メチル−4−チアゾイル)−2−(3−メチル−2−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)3部、ケトン・ホルムアルデヒド樹脂(ヒュルス社製、商品名:シンセチックレジンSK)7部、プロピレングリコールモノメチルエーテル78部、乳酸メチル10部を攪拌・混合して、色彩記憶性光変色性筆記具用インキを調製した。
前記色彩記憶性光変色性筆記具用インキのうち、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物Dを除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmでは90%、350nmでは80%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆した繊維収束インキ吸蔵体(気孔率約80%)中に、前記インキ(予め紫外線を照射して橙色に発色させたもの)を均一状態に攪拌した直後に含浸させて光遮蔽性の軸筒内に収容し、軸筒先端部に装着させたポリエステル繊維のマーキングペンチップ(気孔率50%)と接触状態に組み立てて色彩記憶性光変色性筆記具(マーキングペン)を得た。
色彩変換手段の作製
紫外線吸収能を有する無色透明のポリエステル樹脂製フィルムを裁断したシート(色彩変換手段)を作製した。
前記マーキングペンとシートを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記マーキングペンを用いてレポート用紙に筆記すると橙色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも消色することなく、通常の使用状態では消色しなかった。
次に前記橙色の筆跡が形成された紙面上にシートを配置して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して無色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、シートを取り外して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって筆跡は無色から橙色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例6
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色からピンク色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物B(1,2−ビス(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)4部、青色染料〔ビクトリアピュアブルーBOH、C.I.ベーシックブルー7、保土谷化学工業(株)製〕0.1部、ケトン・ホルムアルデヒド樹脂(ヒュルス社製、商品名:シンセチックレジンSK)7部、プロピレングリコールモノメチルエーテル78部、乳酸メチル10部を攪拌・混合して、色彩記憶性光変色性筆記具用インキを調製した。
前記色彩記憶性光変色性筆記具用インキのうち、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物Bを除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmでは60%、350nmでは50%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆した繊維収束インキ吸蔵体(気孔率約80%)中に、前記インキ(予め紫外線を照射して紫色に発色させたもの)を均一状態に攪拌した直後に含浸させて光遮蔽性の軸筒内に収容し、軸筒先端部に装着させたポリエステル繊維のマーキングペンチップ(気孔率50%)と接触状態に組み立てて色彩記憶性光変色性筆記具(マーキングペン)を得た。
色彩変換手段の作製
紫外線吸収能を有する無色透明のアクリル樹脂製フィルムを裁断した一組のシート同士の一辺を蝶番で固定し、紙を挟み込むことのできる開閉式シート(色彩変換手段)を作製した。
前記マーキングペンとシートを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記マーキングペンを用いてレポート用紙に筆記すると紫色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも変色することなく、通常の使用状態では変色しなかった。
次に前記紫色の筆跡が形成された紙面を色彩変換手段に挟み込み、太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に紫色から青色の状態になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、色彩変換手段を取り外して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって青色から紫色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例7
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色から緑色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物E(1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)3部、ケトン・ホルムアルデヒド樹脂(ヒュルス社製、商品名:シンセチックレジンSK)7部、アクリル共重合体エマルジョン(ローム&ハース社製、商品名:プライマルASE−60)10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル〔第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフA207H〕2部、ベンジルアルコール5部、エチルアルコール71部を攪拌・混合して、色彩記憶性光変色性筆記具用インキを調製した。
前記インキのうち、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物Eを除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmでは96%、350nmでは80%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
直径0.7mmのボールを抱持するステンレススチール製ボールペンチップが光遮蔽性のインキ収容管(ポリプロピレン製)の一端に嵌着されたボールペンレフィルに前記インキ(予め紫外線を照射して緑色に発色させたもの)を充填し、更に、前記インキ後端面にインキ逆流防止体を充填したボールペンレフィルを軸筒に組み込み、色彩記憶性光変色性筆記具(ボールペン)を得た。
色彩変換手段の作製
紫外線吸収剤と、ホログラムグリッター(ダイヤ工業株式会社製、商品名:ダイヤホログラム HG−20)を含むポリ塩化ビニル樹脂製フィルムを裁断したシート(色彩変換手段)を作製した。
なお、前記ホログラムグリッターは装飾性を高め、商品の付加価値を向上させるために添加してなる。
前記ボールペンとシートを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記ボールペンを用いてレポート用紙に筆記すると緑色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも消色することなく、通常の使用状態では消色しなかった。
次に前記緑色の筆跡が形成された紙面上にシートを配置して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して無色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、シートを取り外して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって筆跡は無色から緑色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例8
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色からピンク色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物B(1,2−ビス(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)3部、青色染料〔ビクトリアピュアブルーBOH、C.I.ベーシックブルー7、保土谷化学工業(株)製〕0.1部、ケトン・ホルムアルデヒド樹脂(ヒュルス社製、商品名:シンセチックレジンSK)7部、アクリル共重合体エマルジョン(ローム&ハース社製、商品名:プライマルASE−60)10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル〔第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフA207H〕2部、ベンジルアルコール5部、エチルアルコール71部を攪拌・混合して、色彩記憶性光変色性筆記具用インキを調製した。
前記インキのうち、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物Bを除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmでは60%、350nmでは50%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
直径0.7mmのボールを抱持するステンレススチール製ボールペンチップがインキ収容管(ポリプロピレン製)の一端に嵌着されたボールペンレフィルに前記インキ(予め紫外線を照射して紫色に発色させたもの)を充填し、更に、インキ後端面にインキ逆流防止体を充填したボールペンレフィルを光遮蔽性の軸筒に組み込み、色彩記憶性光変色性筆記具(ボールペン)を得た。
色彩変換手段の作製
紫外線吸収能を有する無色透明のポリエステル樹脂製フィルムを裁断したシート(色彩変換手段)を作製した。
前記ボールペンとシートを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記ボールペンを用いてレポート用紙に筆記すると紫色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも変色することなく、通常の使用状態では変色しなかった。
次に前記紫色の筆跡が形成された紙面上にシートを配置して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して青色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、シートを取り外して太陽光を照射すると太陽光に含まれる紫外光によって青色から紫色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例9
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色から青色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物A(1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を公知の界面重合法によりエポキシ樹脂膜で内包されたマイクロカプセル顔料(平均粒子径2.5μm)のマイクロカプセルスラリー6.3部(固形分27.3%)、アルミペースト〔東洋アルミニウム(株)製、商品名:96−2104〕0.7部、グリセリン15.0部、サクシノグリカン(構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体)0.3部、ナトリウムオマジン〔パーマケム(株)製、商品名:トップサイド280〕0.3部、EDTAのアミン塩〔キレスト(株)製、商品名:キレストM−50〕1.0部、α−サイクロデキストリン〔塩水港製糖(株)製、商品名:デキシパールK−100〕3.0部、トリエタノールアミン0.3部、水73.3%からなる色彩記憶性光変色性筆記具用インキを調製した。
前記インキの粘度をEMD型粘度計にて25℃で測定した結果、測定回転数1rpmで1400mPa・s、100rpmで44mPa・sの値を示し、剪断減粘指数nは0.25であった。また、前記インキのうち、マイクロカプセルスラリーを除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで50%、350nmで40%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
直径0.7mmのボールを抱持するステンレススチール製ポールペンチップが光遮蔽性のインキ収容管(ポリプロピレン製)の一端に嵌着されたボールペンレフィルに前記インキ(予め紫外線を照射して青色に発色させたもの)を充填し、更に、前記インキ後端面にインキ逆流防止体を充填したボールペンレフィルを光遮蔽性の軸筒に組み込み、色彩記憶性光変色性筆記具(ボールペン)を得た。
色彩変換手段の作製
紫外線吸収能を有する無色透明のポリエステル樹脂製フィルムを裁断したシート(色彩変換手段)を作製した。
前記ボールペンとシートを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記ボールペンを用いてレポート用紙に筆記すると青色で疎らに銀色が見える筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも変色することなく、通常の使用状態では変色しなかった。
次に前記青色で疎らに銀色が見える筆跡が形成された紙面上にシートを配置して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して銀色が疎らにみえる状態になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、シートを取り外して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって銀色が疎らにみえる状態から青色で疎らに銀色が見える状態に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例10
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色から青色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物A(1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を公知の界面重合法によりエポキシ樹脂膜で内包されたマイクロカプセル顔料(平均粒子径2.5μm)のマイクロカプセルスラリー44.0部(固形分27.3%)、キサンタンガム(剪断減粘性物質)0.33部、水32.86部、尿素11.0部、グリセリン11.0部、ノニオン系浸透性付与剤(サンノプコ社製、商品名:ノプコSW−WET−366)0.55部、変性シリコーン系消泡剤(サンノプコ社製、商品名:ノプコ8034)0.13部、防黴剤〔ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL−2〕0.13部からなる剪断減粘系色彩記憶性光変色性インキを調製した。
前記インキの粘度をEMD型粘度計にて25℃で測定した結果、測定回転数1rpmで1020mPa・s、100rpmで84mPa・sの値を示し、剪断減粘指数nは0.48であった。また、前記インキのうち、マイクロカプセルスラリーを除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで97%、350nmで90%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
前記インキ(予め紫外線を照射して青色に発色させたもの)を光遮蔽性のインキ収容管(内径3mmの着色樹脂製パイプ)に0.8g吸引充填し、接続部材を介してボールペンチップと連結させた。
なお、前記ボールペンチップは、0.5mmのステンレス鋼ボールを収容した切削型ボールペンチップ(ボールの径方向に移動距離が約20μm、軸方向の移動可能な距離が約70μm)を用いた。
次いで、前記インキ収容管の尾部より、ポリブテンベースの粘弾性を有するインキ追従体(液栓)を充填し、光遮蔽性の軸筒(着色樹脂製軸)、口金、キャップを取り付けた後、遠心処理により脱気処理を行ない、色彩記憶性光変色性筆記具(ボールペン)を得た。
色彩変換手段の作製
紫外線吸収能を有する無色透明のポリエステル樹脂製フィルムの下層に、粘着性樹脂(商品名:ニッセツPE−154、日本カーバイド工業社製)10部、酢酸エチル5部、トルエン5部を均一に混合した粘着剤を用いて、バーコーターにて塗工した後、加熱乾燥を行い、粘着層を設けてラベル(色彩変換手段)を作製した。
前記ボールペンとラベルを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記ボールペンを用いて紙面に筆記すると青色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも消色することなく、通常の使用状態では消色しなかった。
次に前記青色の筆跡が形成された紙面上にラベルを貼着して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して無色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、ラベルを剥離して太陽光を照射すると太陽光に含まれる紫外光によって筆跡は無色から青色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例11
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色からピンク色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物B(1,2−ビス(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)3部、ケトン・ホルムアルデヒド樹脂(ヒュルス社製、商品名:シンセチックレジンSK)7部、アクリル共重合体エマルジョン(ローム&ハース社製、商品名:プライマルASE−60)10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル〔第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフA207H〕2部、ベンジルアルコール5部、エチルアルコール71部を攪拌・混合して、色彩記憶性光変色性筆記具用インキを調製した。
前記インキのうち、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物Bを除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmでは96%、350nmでは80%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
直径0.5mmのボールを抱持するステンレススチール製ボールペンチップが接続部材を介してインキ収容管(金属製)の一端に嵌着されたボールペンレフィルに前記インキ(予め紫外線を照射してピンク色に発色させたもの)を充填し、更に、前記インキ後端面にインキ逆流防止体を充填したボールペンレフィルを透明樹脂製軸筒に組み込み、色彩記憶性光変色性筆記具(ボールペン)を得た。
色彩変換手段の作製
無色透明のポリエステル樹脂製フィルムの下層に、粘着性樹脂(商品名:ニッセツPE−154、日本カーバイド工業社製)10部、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤0.2部、酢酸エチル5部、トルエン5部を均一に溶解混合した粘着剤を用いて、バーコーターにて塗工した後、加熱乾燥を行い、粘着層を設けてラベル(色彩変換手段)を作製した。
前記ボールペンとラベルを組み合わせて色彩記憶性光変色性筆記具セットを得た。
前記ボールペンを用いて紙面に筆記するとピンク色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも消色することなく、通常の使用状態では消色しなかった。
次に前記ピンク色の筆跡が形成された紙面上にラベルを貼着して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して無色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、ラベルを剥離して太陽光を照射すると太陽光に含まれる紫外光によって筆跡は無色からピンク色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
実施例12
色彩記憶性光変色性筆記具用インキの調製
無色から青色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物A(1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を公知の界面重合法によりエポキシ樹脂膜で内包されたマイクロカプセル顔料(平均粒子径2.5μm)のマイクロカプセルスラリーを平板上に塗布し、紫外線を照射してマイクロカプセル顔料を青色に発色させた。
前記青色に発色させたマイクロカプセル顔料(固形分)12.0部、キサンタンガム(剪断減粘性物質)0.33部、水64.86部、尿素11.0部、グリセリン11.0部、ノニオン系浸透性付与剤(サンノプコ社製、商品名:ノプコSW−WET−366)0.55部、変性シリコーン系消泡剤(サンノプコ社製、商品名:ノプコ8034)0.13部、防黴剤〔ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL−2〕0.13部からなる剪断減粘系色彩記憶性光変色性インキを調製した。
前記インキの粘度をEMD型粘度計にて25℃で測定した結果、測定回転数1rpmで1020mPa・s、100rpmで84mPa・sの値を示し、剪断減粘指数nは0.48であった。また、前記インキのうち、マイクロカプセル顔料を除いたビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで97%、350nmで90%であった。
色彩記憶性光変色性筆記具の作製
直径0.5mmのボールを抱持するステンレススチール製ボールペンチップが接続部材を介してインキ収容管(金属製)の一端に嵌着されたボールペンレフィルに前記インキを充填し、更に、前記インキ後端面にインキ逆流防止体を充填したボールペンレフィルを透明樹脂製軸筒に組み込み、色彩記憶性光変色性筆記具(ボールペン)を得た。
前記ボールペンを用いて紙面に筆記すると青色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は暗所でも消色することなく、通常の使用状態では消色しなかった。
次に前記青色の筆跡が形成された紙面上に、紫外線吸収能を有する無色透明のポリエステル樹脂製フィルムの下層に粘着層を設けてラベル(色彩変換手段)を貼着して太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光はシートにより遮断され、それ以外の光(可視光)が照射されるため、筆記像は徐々に変色して無色になり、この状態は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
その後、ラベルを剥離して太陽光を照射すると太陽光に含まれる紫外光によって筆跡は無色から青色に変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
本発明のボールペン形態の色彩記憶性光変色性筆記具を示す縦断面説明図である。 本発明の繊維ペン体を備えたマーキングペン形態の色彩記憶性光変色性筆記具を示す縦断面説明図である。
1 色彩記憶性光変色性筆記具
2 インキ
3 インキ収容管
4 接続部材
5 ポールペンチップ
6 インキ追従体
7 軸筒
8 口金
9 キャップ
10 インキ吸蔵体
11 マーキングペンチップ

Claims (14)

  1. 筆記先端部を直接又は接続部材を介して光遮蔽性の軸筒又はレフィルに連結してなる筆記具内に、光変色剤としてジアリールエテン系フォトクロミック化合物を溶剤とバインダーとから少なくともなるビヒクル中に溶解、分散、又は懸濁させてなり、且つ、前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物が発色状態の色彩記憶性光変色性インキを収容してなる色彩記憶性光変色性筆記具。
  2. 前記光変色剤は、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を内包させたマイクロカプセル形態の顔料、又は、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を含有する樹脂粒体である請求項1記載の色彩記憶性光変色性筆記具。
  3. 色彩記憶性光変色性インキ中に非光変色性の染料又は顔料を含んでなる請求項1又は2記載の色彩記憶性光変色性筆記具。
  4. 前記顔料が光輝性顔料である請求項3記載の色彩記憶性光変色性筆記具。
  5. 前記筆記先端部がボールペンチップであり、且つ、色彩記憶性光変色性インキ中に剪断減粘性付与剤を含んでなる請求項1乃至4のいずれかに記載の色彩記憶性光変色性筆記具。
  6. 前記筆記先端部が繊維加工体からなるマーキングペンチップであり、且つ、色彩記憶性光変色性インキ中にジアリールエテン系フォトクロミック化合物を内包させたマイクロカプセル形態の顔料、又は、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を含有する樹脂粒体を緩やかな凝集状態に懸濁させる水溶性高分子凝集剤を含んでなる請求項2記載の色彩記憶性光変色性筆記具。
  7. 軸筒内に繊維収束体からなるインキ吸蔵体を収容してなり、前記インキ吸蔵体に色彩記憶性光変色性インキを含浸させてなる請求項6記載の色彩記憶性光変色性筆記具。
  8. 光遮蔽性のキャップを備えてなる請求項1乃至7のいずれかに記載の色彩記憶性光変色性筆記具。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の色彩記憶性光変色性筆記具と、前記筆記具により形成された筆跡を消去する紫外線吸収剤及び/又は、少なくとも紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を含む色彩変換手段とからなる色彩記憶性光変色性筆記具セット。
  10. 前記色彩変換手段は、紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を透明性基材に一体的にブレンドしたシート、或いは、透明性基材表面に紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料がバインダー樹脂に溶解又は分散状態に固着された印刷乃至塗布層を設けたシートである請求項9記載の色彩記憶性光変色性筆記具セット。
  11. シートの下層に粘着層を設けてなる請求項10記載の色彩記憶性光変色性筆記具セット。
  12. 前記色彩変換手段は、透明性シートの下層に紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を含む粘着層を設けたものである請求項9記載の色彩記憶性光変色性筆記具セット。
  13. 前記色彩変換手段は、紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を溶解又は分散させた流動体である請求項9記載の色彩記憶性光変色性筆記具セット。
  14. 筆記先端部を直接又は接続部材を介して光遮蔽性の軸筒又はレフィルに連結してなる筆記具内に、光変色剤としてジアリールエテン系フォトクロミック化合物を溶剤とバインダーとから少なくともなるビヒクル中に溶解、分散、又は懸濁させてなり、且つ、前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物が発色状態の色彩記憶性光変色性インキを収容してなる色彩記憶性光変色性筆記具により被筆記面に形成された光変色性筆記像に対して、紫外線吸収剤及び/又は紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を含み、太陽光の紫外線をカットし、可視光を照射する色彩変換手段を接触乃至非接触状態に配置することにより、前記発色状態にある筆記像を消色状態に変位させて維持する、発色状態と消色状態を互変的に記憶保持させる機能を発現させることを特徴とする、筆記像の色彩記憶性光変色機能の互変的発現方法。
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