JP4655176B2 - 新規なvic−ジクロロ酸フルオリド化合物 - Google Patents

新規なvic−ジクロロ酸フルオリド化合物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フッ素樹脂原料モノマーの製造中間体として有用なvic−ジクロロ構造を有する新規なvic−ジクロロ酸フルオリド化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ペルフルオロアルキル鎖の末端にvic−ジクロロ構造(炭素とその炭素に隣接する炭素に、それぞれ塩素原子が1個結合した構造)を有し、かつフルオロカルボニル基(−COF)を併有するvic−ジクロロ酸フルオリド化合物は、フッ素樹脂原料モノマーの製造中間体として有用な化合物である。たとえば、CF2ClCFCl−部分を有する化合物は、亜鉛と反応させ、次に脱塩素化することにより、ペルフルオロビニル基(CF2=CF−)を有する酸フルオリド化合物とすることができる。該化合物のペルフルオロビニル基は重合性基であり、これを重合させることにより種々のフッ素樹脂が製造できる。フッ素樹脂は耐熱性および耐薬品性に優れた有用な樹脂である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、フッ素樹脂の原料として有用な新規なvic−ジクロロ構造を有する酸フルオリド化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下式(1)で表される化合物を提供する。
【0005】
CF2ClCFClCF(ORf)COF ・・・(1)
【0006】
ただし、Rfはペルフルオロアルキル基を示す。
【0007】
【発明の実施の形態】
本明細書においては、式(1)で表される化合物を、化合物(1)のように記す。他の式で表される化合物においても同様である。
【0008】
式(1)中のRfはペルフルオロアルキル基を示す。ペルフルオロアルキル基とは、アルキル基中の水素原子の全てがフッ素化された基をいう。Rfの炭素数は1〜10が好ましく、特に1〜6が好ましく、とりわけ−CF3が好ましい。
【0009】
化合物(1)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。ただし、nは1〜9の整数を示す。これらのうちRfが−CF3である場合の下式(1A)で表される化合物が好ましい。
【0010】
CF2ClCFClCF(OCF3)COF ・・・(1A)
CF2ClCFClCF(O(CF2nCF3)COF
【0011】
本発明の化合物(1)は、下記方法1または方法2により製造されるのが好ましい。
【0012】
方法1:
下式(A)で表される化合物を下式(B)で表される化合物とエステル化反応させて下式(C)で表される化合物とし、該式(C)で表される化合物をフッ素化して下式(D)で表される化合物とし、該式(D)で表される化合物のエステル結合を分解させることにより製造する方法。
【0013】
CH2ClCHClCH(OR)CH2OH ・・・(A)
f2COX ・・・(B)
CH2ClCHClCH(OR)CH2OCORf2 ・・・(C)
CF2ClCFClCF(ORf)CF2OCORf2 ・・・(D)
【0014】
ただし、Rはフッ素化されてRfとなる基を示し、Rfは上記と同じ意味を示し、Rf2は、ペルフルオロ1価飽和有機基を示す。Xはハロゲン原子を示す。
【0015】
方法2:
下式(A1)で表される化合物を下式(B1)で表される化合物とエステル化反応させて下式(C1)で表される化合物とし、該式(C1)で表される化合物を塩素化して下式(C2)で表される化合物とし、該式(C2)で表される化合物をフッ素化して下式(D)で表される化合物とし、該式(D)で表される化合物のエステル結合を分解させることにより製造する方法。
【0016】
CH2=CHCH(OR)CH2OH …(A1
f20COX …(B1
CH2=CHCH(OR)CH2OCORf20 …(C1
CH2ClCHClCH(OR)CH2OCORf20 …(C2
CF2ClCFClCF(ORf)CF2OCORf2 …(D)
【0017】
ただし、R、Rf、Xは、それぞれ上記と同じ意味を示す。Rf20は、Rf2と同一のペルフルオロ1価飽和有機基またはCF2=CFCF(ORf)CF2−(ただし、Rfは上記と同じ意味を示す。)を示す。
【0018】
Rとしては、目的とするRfのフッ素原子の1個以上を水素原子に置換した基、該置換した基の炭素−炭素結合の1個以上を不飽和結合にした基、Rf基の炭素−炭素結合の1個以上を不飽和結合に置換した基が挙げられる。該不飽和結合としては、二重結合であっても三重結合であってもよい。
【0019】
Rの具体例としては、CH3−、H(CH2nCH3−(ただし、nは1〜9の整数を示す。)が挙げられ、CH3−が好ましい。
【0020】
fとしては、前記の例と同様の例が挙げられる。
【0021】
f2としては、ペルフルオロアルキル基、ペルフルオロ(エーテル性酸素原子含有アルキル)基、ペルフルオロ(部分クロロアルキル)基、ペルフルオロ(部分クロロ(エーテル性酸素原子含有アルキル))基が好ましく、特にペルフルオロ(部分クロロ(エーテル性酸素原子含有アルキル))基が好ましく、CF2ClCFClCF(ORf)CF2−がとりわけ好ましい。
【0022】
f2の具体例としては、以下の基が挙げられる。ただし、nは上記と同じ意味を示し、mおよびpは0以上の整数を示し、0〜10の整数が好ましく、kは1以上の整数を示し、1〜10の整数が好ましい。
【0023】
CF3−、
CF3(CF2n−、
CF3(CF2mO(CF2k−、
CF3(CF2mOCF(CF3)−
CF2ClCFCl(CF2p
CF2ClCFClCF(OCF3)CF2−、
CF2ClCFClCF(O(CF2nCF3)CF2−。
【0024】
さらに、Rf2としては、CF2ClCFClCF(ORf)−が好ましい。
【0025】
f20がRf2と同一である例としては上記Rf2と同様の例が挙げられる。Rf20がCF2=CFCF(ORf)CF2−である場合には、以下の基が例示されうる。ただし、nは上記と同じ意味を示す。
【0026】
CFCl=CClCF(OCF3)CF2−、
CFCl=CClCF(O(CF2nCF3)CF2−。
【0027】
Xは、具体的にはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子であり、フッ素原子、塩素原子、または臭素原子が好ましく、特にはフッ素原子が好ましい。
【0028】
上記の方法1および2において、エステル化反応は、通常のエステル化反応の条件で実施できる。該反応は、溶媒(以下、エステル化溶媒という。)を使用して実施してもよいが、エステル化溶媒は使用しないのが容積効率の点から好ましい。
【0029】
エステル化反応では、HXが副生する。Xがフッ素原子である化合物を用いてエステル化反応を行った場合には、HFが発生するため、HFの捕捉剤として、アルカリ金属フッ化物(たとえばNaF、KF等)や、トリアルキルアミン、ピリジン等の塩基を反応系中に存在させてもよい。HF捕捉剤を用いる場合の量は、化合物(B)または化合物(B1)に対して1〜10倍モルとするのが好ましい。HFの捕捉剤を使用しない場合には、HFが気化しうる反応温度で反応を行い、かつ、HFを窒素気流に同伴させて反応系外に排出するのが好ましい。
【0030】
該エステル化反応の下限温度は、通常の場合、−50℃以上が好ましく、上限は、+100℃またはエステル化溶媒の沸点のうち、低い温度が好ましい。また、反応時間は、原料の供給速度と反応に用いる化合物量に応じて適宜変更されうる。反応圧力(ゲージ圧、以下同様)は0〜2MPaが好ましい。
【0031】
方法2においてエステル化反応で生成した化合物(C1)については、塩素化を行い、化合物(C2)とする。塩素化反応は、塩素化剤を用いて通常の塩素化反応の操作および反応条件で実施できる。塩素化剤としては、塩素(Cl2)が好ましい。塩素を使用する場合の量は、化合物(C1)に対して1〜10倍モルが好ましく、1〜5倍モルが特に好ましい。化合物(C1)と塩素化剤との反応は、溶媒(以下、塩素化溶媒という。)を使用して実施してもよいが、塩素化溶媒は容積効率の点から使用しないのが好ましい。塩素化溶媒を用いる場合には、ハロゲン化炭化水素系溶媒を用いるのが好ましい。ハロゲン化炭化水素系溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられる。塩素化溶媒の使用量は、化合物(C1)の質量に対して0.5〜5倍量であるのが好ましい。また、塩素化反応の温度は−78℃〜+200℃が好ましい。
【0032】
方法1の化合物(C)、方法2の化合物(C2)については、つぎにフッ素化反応を行う。以下、化合物(C)と化合物(C2)を総称してフッ素化基質という。フッ素化反応は、電気化学的フッ素化法(ECF法)、フッ化コバルトを用いてフッ素化する方法、気相でフッ素ガスと反応させる方法によっても実施できるが、上記方法は、フッ素化反応生成物の収量がきわめて少ない、特殊な装置を必要とする、操作が困難、等の問題があることから、液相中でフッ素と反応させることによる液相フッ素化法により行うのが、高収量、操作の簡便性等の点から好ましい。以下、液相フッ素化法について説明する。
【0033】
フッ素化基質中のフッ素含量は、フッ素化反応に用いる液相の種類に応じて適宜変更するのが好ましく、通常はフッ素含量(フッ素化基質の分子量に対するフッ素原子の総量の割合)の下限は10質量%以上が好ましく、特に30質量%以上が好ましい。また、上限は86質量%以下が好ましく、特に80質量%以下が好ましい。
【0034】
さらに、フッ素化基質の分子量が300〜1000となるように、それぞれRf2とRf20の構造を調節するのが好ましい。分子量が上記範囲にある場合には、液相中でのフッ素化反応を円滑に実施できる点で好ましい。分子量が小さすぎるとフッ素化基質が気化しやすくなるため、液相でのフッ素化反応時に気相中で分解反応が起こるおそれがある。一方、分子量が大きすぎるとフッ素化基質の精製が困難になるおそれがある。
【0035】
フッ素化基質である化合物(C)および化合物(C2)の例としては、以下の例が挙げられる。ただし、下式中のmは上記と同じ意味を示す。
【0036】
CH2ClCHClCH(OCH3)CH2OCOCF(CF3)O(CF2)mCF3
CH2ClCHClCH(OCH3)CH2OCOCF2CF(OCF3)CFClCF2Cl、
CH2=CHCH(OR)CH2OCOCF(CF3)O(CF2)mCF3
CH2=CHCH(OR)CH2OCOCF2CF(OCF3)CFClCF2Cl。
【0037】
液相フッ素化は、液相を形成する溶媒中でフッ素を導入して化合物と反応させることにより実施するのが好ましい。フッ素は、100%のフッ素ガスを用いても、不活性ガスで希釈したフッ素ガスを用いてもよい。不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガスが好ましく、窒素ガスが特に好ましい。不活性ガスとフッ素ガスの混合ガス中のフッ素ガス量は、5体積%以上とするのが効率の点で好ましく、なかでも5〜30体積%とするのが塩素の引き抜きや塩素のマイグレーションを防ぐ点で特に好ましい。
【0038】
溶媒(以下、フッ素化溶媒という。)としては、C−H結合を含まずC−F結合を必須とする溶媒が好ましい。さらに、ペルフルオロアルカン類、または、塩素原子、窒素原子、および酸素原子から選ばれる1種以上の原子を構造中に有する公知の有機溶剤をペルフルオロ化した有機溶剤が好ましい。さらにフッ素化溶媒としては、フッ素化基質に対する溶解性が高い溶媒を用いるのが好ましく、特に、溶媒とフッ素化基質との総量に対して、フッ素化基質が1質量%以上溶解する溶媒、特には5質量%以上溶解する溶媒を用いるのが好ましい。
【0039】
フッ素化溶媒の例としては、フッ素化反応の生成物である化合物(D)、化合物(1)、化合物(B)、ペルフルオロアルカン類(商品名:FC−72等)、ペルフルオロエーテル類(商品名:FC−75、FC−77等)、ペルフルオロポリエーテル類(商品名:クライトックス、フォンブリン、ガルデン、デムナム等)、クロロフルオロカーボン類(商品名:フロンルーブ)、クロロフルオロポリエーテル類、ペルフルオロアルキルアミン(たとえば、ペルフルオロトリアルキルアミン等)、不活性流体(商品名:フロリナート)等が挙げられる。このうち、フッ素化溶媒としては、化合物(D)が好ましい。特に、化合物(D)を用いた場合には反応後の後処理が容易になる利点がある。フッ素化溶媒の量は、フッ素化基質に対して、5倍質量以上が好ましく、特に10〜100倍質量が好ましい。
【0040】
液相フッ素化反応の反応形式は、バッチ方式または連続方式が好ましく、特に、反応収率と選択率の点から、連続方式が好ましい。またフッ素ガスは、バッチ方式で実施する場合においても、連続方式で実施する場合においても、窒素ガス等の不活性ガスで希釈したものを使用してもよい。連続方式によるフッ素化反応の方法としては、以下の例が挙げられる。
【0041】
[フッ素化反応1]
反応器に、フッ素化基質とフッ素化溶媒とを仕込み、撹拌を開始する。ついで、所定の反応温度と反応圧力下で、フッ素ガスを、フッ素化溶媒中に連続的に供給しながら反応させる方法である。
【0042】
[フッ素化反応2]
反応器にフッ素化溶媒を仕込み、撹拌する。ついで、所定の反応温度と反応圧力下で、フッ素化基質とフッ素ガスとを、所定のモル比で、フッ素化溶媒中に連続的かつ同時に供給する方法である。
【0043】
フッ素化反応2においてフッ素化基質化を供給する際には、フッ素化溶媒で希釈してもしなくてもよい。希釈する場合には、フッ素化基質の質量に対するフッ素化溶媒の量を、5倍量以上とするのが好ましく、特に10倍量以上とするのが好ましい。
【0044】
液相フッ素化反応においては、フッ素化反応を効率的に進行させるためには、反応の後段で、フッ素化基質中に存在する水素原子に対して、フッ素の量が常に過剰当量となるようにフッ素ガスを仕込むのが好ましく、特に1.5倍当量以上(すなわち、1.5倍モル以上)となるようにフッ素ガスを仕込むのが選択率の点から好ましい。
【0045】
液相フッ素化反応の反応温度は、−60℃以上かつフッ素化基質の沸点以下が好ましく、反応収率、選択率、および工業的実施のしやすさの点から−50℃〜+100℃が特に好ましく、−20℃〜+50℃が塩素の引き抜きや塩素のマイグレーションを防ぐ点でとりわけ好ましい。フッ素化反応の反応圧力は特に限定されず、常圧〜2MPaであるのが、反応収率、選択率、工業的実施の容易さ、の観点から特に好ましい。
【0046】
さらに、液相フッ素化においては、反応系中にC−H結合含有化合物を存在させるか、または、紫外線照射を行う、のが好ましい。たとえば、フッ素化反応後期にC−H結合含有化合物を反応系中に添加する、または、紫外線照射を行うのが好ましい。これにより、フッ素化基質中に存在するフッ素化されにくい水素原子を効率的にフッ素化でき、反応率を飛躍的に向上させうる。紫外線照射時間は、0.1〜3時間であるのが好ましい。
【0047】
C−H結合含有化合物としては、フッ素化基質以外の有機化合物であり、特に芳香族炭化水素が好ましく、とりわけベンゼン、トルエン等が好ましい。該C−H結合含有化合物の添加量は、フッ素化基質中の水素原子に対して0.1〜10モル%であるのが好ましく、特に0.1〜5モル%であるのが好ましい。
【0048】
C−H結合含有化合物は、反応系中にフッ素が存在する状態で添加するのが好ましい。さらに、C−H結合含有化合物を加えた場合には、反応系を加圧するのが好ましい。加圧時の圧力としては、0.01〜5MPaが好ましい。
【0049】
液相フッ素化反応は、フッ素化基質の水素原子がペルフルオロ化されるまで反応を行う。液相フッ素化反応では、水素原子がフッ素原子に置換され、また、不飽和結合が存在する場合には、不飽和結合部分にフッ素原子が付加する。
【0050】
液相中フッ素化反応では、HFが副生する。副生したHFを除去するには、反応系中にHFの捕捉剤を共存させる、または反応器ガス出口でHF捕捉剤と出口ガスを接触させるのが好ましい。該HF捕捉剤としては、アルカリ金属フッ化物(たとえばNaF、KF等)などの塩基が好ましく、該塩基は反応系中に存在させてもよい。HFの捕捉剤としてはNaFが特に好ましい。
【0051】
反応系中にHF捕捉剤を共存させる場合の量は、フッ素化基質中に存在する全水素原子量に対して1〜20倍モルが好ましく、1〜5倍モルが好ましい。反応器ガス出口にHF捕捉剤をおく場合には、(a)冷却器(10℃〜室温に保持するのが好ましく、特には約20℃に保持するのが好ましい。)、(b)NaFペレットなどのHF捕捉剤の充填層、および(c)冷却器(−78℃〜+10℃に保持するのが好ましく、−30℃〜0℃に保持するのが好ましい。)を(a)−(b)−(c)の順に直列に設置するのが好ましい。なお、(c)の冷却器からは凝集した液を反応器に戻すための液体返送ラインを設置してもよい。
【0052】
つぎに、化合物(D)のエステル結合の分解反応を行うことにより、目的とする化合物(1)を得る。
【0053】
該分解反応は、−CF2OCO−を切断して2つの−COF基を形成する反応である。該反応は、熱分解反応または求核剤もしくは求電子剤の存在下に行う分解反応により実施するのが好ましい。
【0054】
熱分解反応は、化合物(D)を加熱することにより実施できる。熱分解反応の反応形式としては、化合物(D)の沸点とその安定性により選択するのが好ましい。
【0055】
たとえば、化合物(D)が気化しやすい化合物である場合の熱分解反応は、気相で連続的に分解させて、得られた化合物(1)を含む出口ガスを凝縮し、回収する気相熱分解法を採用しうる。気相熱分解法の反応温度は50〜350℃が好ましく、50〜300℃が特に好ましく、とりわけ150〜250℃が好ましい。また、反応系中に、反応には直接関与しない不活性ガスを共存させてもよい。不活性ガスとしては、窒素ガス、二酸化炭素ガス等が挙げられる。不活性ガスは化合物(D)に対して0.01〜50体積%程度を添加するのが好ましい。不活性ガスの添加量が多いと、生成物回収量が低減することがある。
【0056】
一方、化合物(D)が気化しにくい化合物である場合の熱分解反応は、反応器内で液のまま加熱する液相熱分解法を採用するのが好ましい。この場合の反応圧力は限定されない。通常の場合、エステル分解の生成物は、より低沸点であることから、該反応は蒸留塔を付けた反応器を用いて低沸点の生成物を連続的に抜き出しながら行うのが好ましい。また加熱終了後に反応器中から一括して生成物を抜き出す方法であってもよい。この液相熱分解法の反応温度は50〜300℃が好ましく、特に100〜250℃が好ましい。
【0057】
液相熱分解法で熱分解を行う場合には、無溶媒で行うのが好ましい。溶媒(以下、分解反応溶媒という。)の存在下に行ってもよい。分解反応溶媒を用いる場合には、化合物(D)と反応せず、化合物(D)と相溶する溶媒であって、化合物(1)と反応しないものであれば特に限定されない。また、分解反応溶媒としては、生成物の精製時に分離しやすいものを選定するのが好ましい。
【0058】
分解反応溶媒の具体例としては、ペルフルオロトリアルキルアミン、ペルフルオロナフタレンなどの不活性溶媒、クロロフルオロカーボン類等のなかでも高沸点であるクロロトリフルオロエチレンオリゴマー(たとえば、旭硝子社商品名:フロンルーブ)、が好ましい。また、分解反応溶媒の量は化合物(D)に対して10〜1000質量%が好ましい。
【0059】
また、化合物(D)を液相中で求核剤または求電子剤と反応させてエステル結合を分解してもよい。この場合、該反応は、無溶媒で行っても、分解反応溶媒の存在下に行ってもよい。求核剤としてはフッ素イオン(F-)が好ましく、特にアルカリ金属のフッ化物由来のフッ素イオンが好ましい。アルカリ金属のフッ化物としては、NaF、NaHF2、KF、CsFが好ましく、NaFが特に好ましい。NaFの存在下で熱分解反応を実施することにより、熱分解反応を低い温度で実施でき、化合物の分解反応を防止できる。
【0060】
反応の開始時に用いる求核剤は、触媒量であるのが好ましいが、過剰に用いてもよい。求核剤の量は化合物(D)に対して1〜500モル%が好ましく、10〜100モル%が特に好ましく、とりわけ5〜50モル%が好ましい。反応温度の下限は、−30℃以上であるのが好ましく、上限は、溶媒または化合物(D)の沸点のうち低い温度が好ましく、通常は−20℃〜250℃が特に好ましい。
エステル分解反応は、蒸留塔を付けた反応器を用いて実施するのが好ましい。
【0061】
エステル結合の分解反応においては、化合物(1)とともに化合物(B)が生成する。
【0062】
f2が、CF2ClCFClCF(ORf)CF2−である場合には、該化合物(B)は化合物(1)と同一化合物であることから、生成物の分離操作は必要はない。しかし、Rf2がCF2ClCFClCF(ORf)CF2−以外の基である場合には、生成物中の化合物(B)を分離するのが好ましい。そして、該化合物(B)は、化合物(B)として、または化合物(B1)として再利用するのが好ましい。
【0063】
本発明により提供される化合物(1)は、種々のフッ素樹脂の製造用モノマーの中間体として有用な新規化合物である。たとえば、化合物(1)は、ペルフルオロプロピレンオキシドと反応させて化合物(10)とし、これを熱分解して化合物(11)とし、該化合物(11)を亜鉛の存在下で反応させることによりフッ素樹脂原料として有用な化合物(12)へと導かれる。該化合物(12)を重合させたフッ素樹脂は、透明でありかつ高Tg値(Tg:ガラス転移温度)を有する有用なフッ素樹脂である。
【0064】
CF2ClCFClCF(OCF3)CF2OCF(CF3)COF …(10)
CF2ClCFClCF(OCF3)CF2OCF=CF2 ・・・(11)
CF2=CFCF(OCF3)CF2OCF=CF2 ・・・(12)
【0065】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらによって本発明は限定されない。なお、以下においてガスクロマトグラフィをGC、核磁気共鳴スペクトル分析をNMR、ガスクロマトグラフィ質量分析をGC−MS、テトラメチルシランをTMS、ジクロロペンタフルオロプロパンをAK−225、リットルはLで記す。また、GC純度とはガスクロマトグラフィによるピーク面積比から求めた純度をいう。
【0066】
[例1]エステル化反応によるCH2=CHCH(OCH3)CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3の製造例
CH2=CHCH(OCH3)CH2OH(270g)をNaF(334g)とともに20℃の冷媒を循環させた還流器をもつ2L耐圧反応器中に仕込み、−10℃で撹拌した。
【0067】
反応器中に窒素ガスをバブリングすることにより、反応によって副生するHFを上部還流器より系外に排出しながら、FCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(1055g)を1.5時間かけて滴下した。この際、反応器の内温が0℃以下になるように温度を調節した。滴下終了後30℃で18時間撹拌し反応を終了した。
【0068】
反応終了後の粗液中に含まれるNaFを濾別することにより粗生成物(981g)を得た(収率86.4%)。NMRによる分析の結果、標記化合物の生成を確認した。
【0069】
1H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl3,基準:TMS)δ(ppm):3.29(s,3H),3.85〜3.90(m,1H),4.24〜4.45(m,2H),5.34(s,1H),5.39(d,J=8.4Hz,1H),5.59〜5.71(m,1H)。
【0070】
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl3,基準:CFCl3)δ(ppm):−81.8(3F),−82.6(3F),−79.9〜−87.5(2F),−130.2(2F),−132.3(1F)。
【0071】
[例2]塩素化反応によるCH2ClCHClCH(OCH3)CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3の製造例
例1で得たCH2=CHCH(OCH3)CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(981g)を0℃に冷却したジムロートを取り付けた2Lの3つ口フラスコ中に仕込み、−10〜0℃で撹拌を行いながら塩素ガスを0.8g/分の速度で導入し反応を行った。170gの塩素ガスを導入した時点で反応を終了し粗液1084gを得た。
【0072】
得られた粗液を6〜7mmHgの減圧下に蒸留精製し744gの生成物を得た。NMRおよびガスクロマトグラフによる分析の結果、標記化合物がGC純度98%で3種のジアステレオマー混合物として生成していることを確認した。
【0073】
1H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl3,基準:TMS)δ(ppm):3.45(d,J=1.5Hz) and 3.47(s) and 3.55(d J=0.6Hz) total 3H,3.56〜3.80(m,2H),3.82〜4.12(m,2H),4.43〜4.57(m,1H),4.65(dd,J=6.3Hz,11.4Hz) and 4.89(ddd,J=42.4Hz,12.0Hz,3.0Hz) and 5.49(q,J=5.1Hz) total 1H。
【0074】
19F−NMR(376.0MHz,溶媒:CDCl3、基準:CFCl3)δ(ppm):−79.93〜−80.65(1F),−81.72〜−81.80(3F),−82.47〜−82.56(3F),−86.46〜−87.22(1F),−130.07〜−130.19(2F),−132.26〜−132.47(1F)。
【0075】
[例3]フッ素化反応によるCF2ClCFClCF(OCF3)CF2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3の製造例
3000ccのニッケル製オートクレーブに、CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COF(3523g、以下溶媒Aと記す。)を加えて撹拌し、5℃に保った。オートクレーブガス出口には−10℃に保持した冷却器を設置した。窒素ガスを3.5時間吹き込んだ後、窒素ガスで20%に希釈したフッ素ガス(以下、希釈フッ素ガスと記す。)を、流速26.52L/hで1時間吹き込んだ。つぎに、フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、例2で得たCH2ClCHClCH(OCH3)CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3の一部(415g)を22.5時間かけて注入した。反応粗液を261g抜き出した。
【0076】
つぎに、希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、CH2ClCHClCH(OCH3)CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(642g)を22.0時間かけて注入した。反応粗液を533g抜き出した。
【0077】
さらに、希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、CH2ClCHClCH(OCH3)CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(471g)を22.8時間かけて注入した。反応粗液を270g抜き出した。
【0078】
つぎに、希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、反応温度を25℃に22時間調整した。次に窒素ガスを3.0時間吹き込んだ。反応粗液3530gを回収した。反応粗液をGC−MSにより分析した結果、溶媒Aと標記化合物が主成分として得られた。標記化合物の反応収率は71%であった。
【0079】
[例4]液相熱分解によるCF2ClCFClCF(OCF3)COFの製造例撹拌器、還流コンデンサーを備えた300mLの4つ口フラスコに、例3で得たCF2ClCFClCF(OCF3)CF2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(200g、0.31mol)を9.0g(0.155mol)のKF粉末と共に仕込み、よく攪拌を行いながらオイルバス中で90〜95℃で0.5〜1時間加熱した。反応が進行することにより生じる還流を確認した後、反応系を減圧にし、生成物を5時間かけて留出させ反応系から抜き出すことにより回収した。さらに粗生成物を蒸留することによりGC純度99.9%以上の標記化合物(74g)を得た(収率:79%)。NMRスペクトルより、標記化合物が主成分であることを確認した。
【0080】
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl3、基準:CFCl3)δ(ppm):28.4,28.0(1F),−55.1,−55.4(3F),−61.6〜−63.9(2F),−121.9,−123.9(1F),−128.7,−129.0(1F)。
【0081】
沸点:62℃/33.3kPa。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、新規で有用なvic−ジクロロ酸フルオリド化合物が提供される。本発明の化合物は、末端にCF2ClCFCl−部分を有する。該部分は公知の方法により重合性の炭素−炭素二重結合に導き、これを重合させることにより耐熱性と耐薬品性に優れ、かつ透明である有用なフッ素樹脂が得られる。また本発明の化合物の−CF(CF3)COF末端は、公知の反応により−CF=CF2末端に変換できる。該化合物もまた、フッ素樹脂原料として有用である。また本発明の化合物は、従来のvic−ジクロロ酸フルオリド化合物のような、製造工程において異性体が副生したり、副生する異性体量を制御することが困難であるという問題がない。また、反応工程も少なく、原料も低廉で、経済的に有利である。さらに反応試薬の取り扱いも簡易である。

Claims (2)

  1. 下式(1)で表される化合物。
    CF2ClCFClCF(ORf)COF ・・・(1)
    ただし、Rfはペルフルオロアルキル基を示す。
  2. fが−CF3である請求項1に記載の化合物。
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