JP4653476B2 - ろ材の洗浄方法及びろ過システム - Google Patents

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Description

本発明は、ろ過対象をろ過するろ材の洗浄方法及びろ過システムに係り、特に上工水道水、下水、河川水、湖沼水、凝集沈殿上澄水、各種工程中間水、製紙工程における回収水のような各種回収水位、各種廃水、生物処理における処理水、有価物含有液、酒又は油等のろ過対象中の懸濁物質を分離ろ過してろ過対象を浄化するろ材の洗浄方法及びその方法を用いたろ過システムに関する。
従来より、ろ過対象をろ過により浄化する場合に、砂ろ過や膜ろ過によってろ過するろ過装置が用いられている。ろ過対象には気相・液相・固相のものが様々あるが、ここでは液体のろ過対象に着目して説明する。また、液体のろ過対象であって、未ろ過のものを原水又は未処理水ともいい、ろ過後のものを処理水ということがある。最近では、多数の長繊維ろ材を用いて液体をろ過する長繊維ろ過装置が用いられることもある。この長繊維ろ材は比表面積が大きい、充填率が小さくろ過抵抗が少ない、という特徴を有しており、高速かつ高能力のろ過が行えるろ材として注目され、特に浄水処理における粗ろ過や下水の三次処理等に利用されている。この長繊維ろ材を用いた長繊維ろ過装置は、例えば特許文献1〜3に開示されている。
このようなろ材を用いたろ過装置において長時間ろ過を行うと、原水中の懸濁物質等がろ材に堆積してろ過性能が劣化(特にろ過抵抗の増大)するため、ろ材に対してろ過方向と逆の方向に洗浄液を通過させて堆積した懸濁物質を除去するいわゆる逆洗という洗浄が行われることがある。長繊維ろ材は、その一部がストレーナに固着されているので高速に逆洗を行うことができ、その洗浄時間(逆洗時間)が短時間で済むという特徴を有している。逆洗によるろ材の洗浄については、例えば特許文献4に開示されている。
しかし、さらに継続してろ過を行うとろ材内には微生物に由来する付着物やその他有機物や金属等が付着し始める。この付着物等は上記のような通常の洗浄を行っても除去が困難である。そこで、このような微生物由来の付着物等を効果的に除去又は付着防止するために、一般に殺菌洗浄が行われる。
この殺菌洗浄には、例えば原水に次亜塩素酸ナトリウムを常に微量添加するものがある(例えば、特許文献5を参照。)。また、逆洗用の液体(逆洗水ともいう。)に塩素系殺菌剤を添加して逆洗洗浄を行うものもある(図3を参照。)。この場合、逆洗後の排水中の残留塩素濃度が0.5〜数mg/Lとなるように殺菌剤の添加量が調整される。なお、逆洗用の液体としては、処理水の一部を用いる場合がある。
特公平5−12002号公報 特開2003−265907号公報 特開昭63−315110号公報 特開平2−157007号公報 特開平7−241549号公報
しかしながら、原水に常に次亜塩素酸ナトリウムを添加するものにおいては、付着物等の付着防止効果は高いものの処理水にも塩素が残留してしまうという問題がある。したがって、このような処理水の利用範囲が限定されてしまう。
また、逆洗水に塩素系殺菌剤を添加するものでは、逆洗時間の間しかろ材が殺菌剤に接触することができないという問題がある。一般に、殺菌剤とろ材との接触時間が長い方が殺菌能力、すなわち付着物等の除去能力が高いが、逆洗時間が4〜6分程度であると充分な付着物等の除去を行うことができない。一方、殺菌剤とろ材との接触時間を長くする、すなわち逆洗時間を長くするとそれだけ水処理効率が低下することとなってしまう。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、処理水の利用範囲が制限されてしまうようなことがなく、かつ処理効率を殆ど低下させることもなく、充分にろ材への堆積物及び付着物等を除去することができるろ材の洗浄方法及びその方法を用いたろ過システムを提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としてのろ材の洗浄方法は、ろ材に対してろ過後のろ過対象の一部をろ過方向と逆の方向に通過させてろ材を洗浄する洗浄工程と、洗浄に用いるろ過対象に対してのみろ過前に殺菌剤を添加する工程と、ろ過後のろ過対象の、洗浄に用いるろ過後のろ過対象を貯留する逆洗用ろ過対象貯留槽への流路と、洗浄には用いないろ過後のろ過対象を貯留するろ過対象貯留槽への流路とを切り替える工程とを有することを特徴とする。
この発明においては、洗浄において逆洗を行い、またその逆洗水としてろ過後のろ過対象(処理水)を用いる。逆洗水として用いる原水に対してのみ殺菌剤を添加するので、処理水として利用する分の原水には殺菌剤が含有されない。したがって、処理水の利用範囲が制限されることはない。
さらに、逆洗用の原水に殺菌剤が添加されているので、それがろ過方向にろ材を通過するときも、逆洗水がろ過方向と逆の方向にろ材を通過するときも殺菌剤がろ材に接触することができる。したがって、水処理効率を低下させることなくろ材と殺菌剤との接触時間を長くすることができ、ろ材の付着物等の除去効果が向上する。
ろ材が長繊維ろ材であってもよい。長繊維ろ材の場合は、ろ材を固定している部分においていっそう微生物由来の付着物やその他有機物や金属等が付着しやすく、また、その特性から逆洗時間が短時間で済む。したがって、この長繊維ろ材に本発明のろ材の洗浄方法を適用すると、短かい逆洗時間のままさらに付着物等の除去効果を向上させることができる。
殺菌剤が塩素剤であってもよい。この塩素系殺菌剤としては、例えば次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、クロラミン等が適用可能である。
添加工程において、ろ過対象に対し1mg/L以上かつ50mg/L以下の塩素濃度となるよう塩素剤を添加してもよい。この濃度範囲で塩素剤を添加することが、付着物等の除去効果及び処理コスト等の観点から最も望ましいのである。
洗浄後のろ過対象の殺菌剤含有濃度を検出する工程と、検出結果が0.5mg/L以上となるように殺菌剤の添加量を制御する工程とを有していれば望ましい。逆洗に用いる原水に殺菌剤を添加し、その処理水を逆洗水として用いた後の排水中の殺菌剤含有濃度が例えば0であれば、添加した殺菌剤の量が除去すべき付着物等の量に対して不足していることを意味する。したがって、逆洗水の排水中の殺菌剤含有濃度を検出し、排水中に殺菌剤が0.5mg/L以上含まれているように殺菌剤を添加することで、充分な除去効果を得ることができる。なお、殺菌剤は、逆洗に用いる原水中にのみ添加してもよいし、ろ材通過後の逆洗水にも再び添加してもよい。
洗浄に用いるろ過対象のろ過が完了してから所定時間経過後にろ過対象をろ過方向と逆の方向に通過させる工程を有していればさらに望ましい。例えば、所定時間を4〜5分とすることにより、殺菌剤とろ材との接触時間をより長くすることができ、さらに効果的に付着物等を除去することができる。
本発明の他の例示的側面としてのろ過システムは、ろ材に対してろ過後のろ過対象の一部をろ過方向と逆の方向に通過させる逆洗手段と、逆洗に用いるろ過対象に対してのみろ過前に殺菌剤を添加する殺菌剤添加手段とを有することを特徴とする。
この発明においては、洗浄において逆洗を行い、またその逆洗水としてろ過後のろ過対象(処理水)を用いる。逆洗水として用いる原水に対してのみ殺菌剤を添加するので、処理水として利用する分の原水には殺菌剤が含有されない。したがって、処理水の利用範囲が制限されることはない。
さらに、逆洗用の原水に殺菌剤が添加されているので、それがろ材をろ過方向に通過するときも、逆洗水がろ過方向の逆方向にろ材を通過するときも殺菌剤がろ材に接触することができる。したがって、水処理効率を低下させることなくろ材と殺菌剤との接触時間を長くすることができ、ろ材の付着物等の除去効果が向上する。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、処理水の利用範囲が制限されてしまうようなことがなく、かつ処理効率を殆ど低下させることもなく、ろ材と殺菌剤との接触時間を長くすることができ、充分にろ材への堆積物及び付着物等を除去することができる。その結果、殺菌剤による洗浄の頻度を大幅に低減させることができる。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るろ材の洗浄方法を用いるろ過システムSの概略構成を示すブロック図である。このろ過システムSでは、ろ材18に対してろ過後の処理水の一部をろ過方向と逆の方向に通過させてろ材18を洗浄する、いわゆる逆洗が行われる。このろ過システムSは、原水供給部1、ろ過部2、排水部3を有して大略構成されている。
原水供給部1は、ろ過対象としての液体(原水)をろ過部2へと供給するためのもので、原水配管1aに対し、原水が貯留した原水槽4から原水を汲み上げる原水ポンプ5、原水の流量を計測する流量計6が取り付けられている。原水配管1aの途中であって、流量計6の後段には殺菌剤添加手段8が接続されている。この殺菌剤添加手段8は原水のうち逆洗水として用いる部分にのみ殺菌剤を添加するためのもので、殺菌剤タンク8a、殺菌剤ポンプ8bを有して構成されている。殺菌剤には、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、クロラミン等の塩素系殺菌剤が用いられるが、もちろん塩素系のみならず他の有効な微生物殺菌剤であれば適用可能である。
原水配管1aには、逆洗水排水配管10が接続され、後述する逆洗を行った際の排水を排出することができるにようになっている。その逆洗水排水配管10には、逆洗後の排水中の殺菌剤濃度(塩素濃度)を測定するための塩素濃度計12が設けられている。また、原水配管1a、逆洗水排水配管10には、それぞれバルブV1,V2が設けられていて、原水処理時及び逆洗洗浄時の流路を切り替えることができるようになっている。
ろ過部2は、供給された原水を貯留するろ過タンク14と、そのろ過タンク14内に配置されたストレーナ16、ろ材18を有して大略構成される。
ストレーナ16は、原水を通過させ、かつろ材16の流出を防止するためのものである。そのストレーナ16にはろ材18が固着されている。このろ材18は長繊維ろ材であり、繊維の一端がストレーナ16に固着され、他端が自由端となっている。ろ過タンク14内に供給された原水は、ろ材18の自由端側から固着端側へと移動しつつろ過され、処理水となってろ過タンク14から排水部3へと排出されるようになっている。
ろ過タンク14には、ろ過タンク14内に貯留した原水が一定量になったときに信号を送信するレベルスイッチ20が設けられている。レベルスイッチ20からの信号を受信すると、図示しない制御手段がバルブV1を閉成し、原水の供給を停止させる。この制御手段は、このろ過システムS全体の動作を制御するものであり、例えば、バルブV1,V2の開閉、塩素濃度計12からの検出結果の受信、原水ポンプ5や殺菌剤ポンプ8bによる供給量の調整を行う。
排水部3は、排水配管22と処理水槽24を有して大略構成される。排水配管22の終端は処理水槽24内へと至り、ろ過後の処理水が処理水槽24内へ貯留されるようになっている。
処理水槽24は仕切板25により、その内部が仕切られて水槽24aと水槽24bとに2分割されている。排水配管22の終端は水槽24aに処理水を導くように配管されているが、水槽24aが所定水量に達した場合に、処理水は、水槽24aから溢れて水槽24bへと貯留し始めるようになっている。
この水槽24aに貯留した処理水はその後様々な用途に利用されるために図示しない後段の処理装置へと導かれる。水槽24bに貯留した処理水は、逆洗用の逆洗水として用いるためのものである。この逆洗水は、水槽24bから逆洗供給配管26及び逆洗ポンプ28(逆洗手段)によって再びろ過部2へと戻されるようになっている。逆洗供給配管26には、殺菌剤タンク30、殺菌剤ポンプ32が接続され、逆洗水にも殺菌剤を添加することができるようになっている。
逆洗の際には、洗浄ブロア34によって、ろ過タンク14内に空気を供給することができるようになっている。それにより撹拌効率を向上させ、ろ材18への堆積物、付着物等を効果的に除去することができる。
次に、このろ過システムの動作について説明する。
まず原水のろ過を行う。このとき、バルブV1,V3は開成しておき、バルブV2,V4は閉成しておく。原水ポンプ5により原水槽4から原水が吸い上げられ、ろ過タンク14へと送られる。原水の流量は流量計6の計測結果に基づいて制御手段が原水ポンプ5の動作を制御することにより調整される。ここでは、殺菌剤添加手段8は、原水中に殺菌剤を添加しない。ろ過タンク14内のろ材18によってろ過されると処理水は排水配管22を通って水槽24aへと貯留される。この水槽24aへ貯留された処理水は、後段の処理装置へと導かれ、様々な用途に利用される。殺菌剤添加手段8が殺菌剤を添加していないので、処理水の利用範囲が制限されることはない。
ろ過を継続して行うと、次第にろ材18に懸濁物質の堆積物や微生物由来の付着物等が生じ始め、ろ過抵抗が増大し、ろ過効率が低下する。そして、水槽24a内の処理水が所定水量になり、溢れて水槽24bへと処理水が貯留し始めると、殺菌剤ポンプ8bが、殺菌剤タンク8a内部の殺菌剤を原水中に添加する。このとき、原水中の濃度にして1mg/L〜50mg/Lの濃度となるように殺菌剤を添加することが洗浄効率の点から望ましい。
殺菌剤を含有した原水はろ過タンク14へと至り、ろ材18通過して排水配管22から水槽24bへと至る。原水に殺菌剤が含まれているので、ろ材18中の微生物が殺菌され、微生物由来の付着物等が減少する。原水のろ過時にも殺菌剤とろ材18とを接触させているので、それらの接触時間を長くとることができる。そのうえ、殺菌剤を含んだろ過後の処理水は水槽24aでなく水槽24bに貯留されるので、水槽24aに貯留された処理水には殺菌剤は混入しない。
本実施の形態においては、水槽24a内の処理水が所定水量に達したら、処理水が水槽24bへと溢れ、そのタイミングで殺菌剤の添加を開始している。しかしながら、もちろんろ材18のろ過抵抗を計測し、ろ過抵抗が一定以上に達したらろ材18を洗浄すべきと判断して、図示しない排水切り替え手段により処理水を水槽24bに貯留するように切り替え、原水に殺菌剤を添加してもよい。
水槽24bに一定量の処理水が貯留したら、物理的な(すなわち、通常の)逆洗工程を開始する。このとき、ろ過工程を停止させてから所定時間、例えば4〜5分経過後に逆洗工程を開始するようにすることが望ましい。それにより、殺菌剤とろ材18との接触時間をより長く確保することができ、さらに付着物等の除去効果が向上する。
逆洗工程では、バルブV1,V3を閉成し、バルブV2,V4を開成する。水槽24bから処理水(逆洗水)を逆洗ポンプ28によって汲み上げ、ろ過タンク14へと送る。この際、ろ材18の下流から上流に向けて(すなわちろ過方向と逆の方向となるように)逆洗水を供給する。さらに、撹拌効果を高めるため、洗浄ブロア34を動作させてろ過タンク14内に空気を送り込む。これにより、ろ材18上に堆積した懸濁物質はろ材18からはがれ落ち、逆洗水排水配管10を通って排出される。また、逆洗水には殺菌剤が添加されているので、さらにろ材18に付着した微生物起因の付着物やその他有機物や金属等を除去する効果も得られる。
塩素濃度計12により、逆洗後の排水中の塩素濃度を計測している。塩素濃度が0.5mg/L以上残留していれば問題はないが、それ未満であると除去すべき付着物等の量に対し、添加している殺菌剤の量が不足していると判断する。そして、その計測結果に基づいて、制御手段が殺菌剤ポンプ32を駆動し、殺菌剤タンク30からさらに逆洗水中に殺菌剤を追加添加する。もちろん、殺菌剤ポンプ32による殺菌剤の添加は一定量による添加であってもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
小型実験装置を用いて、以下の3条件で比較実験を行った。まず第1条件の場合において、逆洗水にのみ塩素(殺菌剤)を添加して逆洗を行った(従来法)。第2条件の場合において、逆洗水として用いる原水に対して一定量(10mg/L)の次亜塩素酸ナトリウムを添加してろ過し、さらに休止時間を設けずに塩素の残留する逆洗水に対して逆洗排水中の残留塩素濃度が0.5〜1.0mg/Lとなるように次亜塩素酸ナトリウムを添加して逆洗を行った(発明(1)休止なし)。第3の条件の場合において、ろ過後5分の休止時間経過後に逆洗を開始した以外はすべて第2の条件と同様の条件でろ過及び逆洗を行った(発明(2)休止あり)。そしてこれらの場合の初期ろ過抵抗の経時変化を調べた。
原水として下水の二次処理水(生物処理、沈殿処理後の水)を用い、ろ過速度はLV=1000m/dayとした。従来法においては、ろ過抵抗が1,000mmaqに達した時点で逆洗開始とした。一方、発明(1)及び(2)においては、ろ過抵抗が950mmaqに達した時点で原水に次亜塩素酸ナトリウムを10mg/Lとなるように加え、逆洗水量分のろ過を行った後に逆洗を開始した。
休止時間を設けた発明(2)においては、ろ過抵抗950mmに達した時点で原水に次亜塩素酸ナトリウムを10mg/Lとなるように加え、逆洗水量分のろ過を行った後に休止時間=浸漬時間5分を設け、その後逆洗を開始した。逆洗条件は、まず水・空気同時逆洗を水の流速LV=100m/h、空気の流速LV=400m/hで4分間行い、次に水のみの水逆洗を水の流速LV=100m/hで2分間行った。
従来法の実験で用いた長繊維ろ過かシステムは図3に示すものと同様であり、発明(1)、(2)の実験で用いた長繊維ろ過システムは図1に示したものである。実験結果をまとめたものを図2に示す。
ろ材が新品であってろ過速度LV=1000m/dayの場合のろ過抵抗(ろ抗ともいう。)を初期ろ抗0mmとして、初期ろ抗(逆洗後にろ過を開始した時点でのろ過抵抗をいう。)が300mmaqに達した時点で高濃度の塩素による薬品洗浄を行った。図3に示すように、薬品洗浄回数は、従来法では運転日数240日の間に3回、発明(1)の場合で2回、発明(2)の場合で1回であった。
なお、高濃度塩素による薬品洗浄は、以下の手順で行われる。(1)ろ過装置を逆洗後に停止する。(2)有効塩素濃度が500mg/Lとなるように次亜塩素酸ナトリウムをろ過タンク14上部より投入する。(3)空気洗浄を流速LV=400m/hで30秒間行う(4)2時間放置後ドレーンにより排水する。(5)逆洗を行う。逆洗は、水及び空気による4分間の洗浄とその後の水のみによる2分間の洗浄とによって構成される。
本発明の実施の形態に係るろ材の洗浄方法を用いるろ過システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施例の実験結果を示すグラフである。 従来のろ過システムの概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
S:ろ過システム
V1,V2,V3,V4:バルブ
1:原水供給部
1a:原水配管
2:ろ過部
3:排水部
4:原水槽
5:原水ポンプ
6:流量計
8:殺菌剤添加手段
8a,30:殺菌剤タンク
8b,32:殺菌剤ポンプ
10:逆洗水排水配管
12:塩素濃度計
14:ろ過タンク
16:ストレーナ
18:ろ材
20:レベルスイッチ
22:排水配管
24:処理水槽
24a,24b:水槽
25:仕切版
26:逆洗供給配管(逆洗手段の一部)
28:逆洗ポンプ(逆洗手段の一部)
34:洗浄ブロア

Claims (7)

  1. ろ材に対してろ過後のろ過対象の一部をろ過方向と逆の方向に通過させて前記ろ材を洗浄する洗浄工程と
    前記洗浄に用いるろ過対象に対してのみろ過前に殺菌剤を添加する工程と、
    ろ過後のろ過対象の、前記洗浄に用いるろ過後のろ過対象を貯留する逆洗用ろ過対象貯留槽への流路と、前記洗浄には用いないろ過後のろ過対象を貯留するろ過対象貯留槽への流路とを切り替える工程とを有することを特徴とするろ材の洗浄方法。
  2. 前記ろ材が長繊維ろ材であることを特徴とする請求項1に記載のろ材の洗浄方法。
  3. 前記殺菌剤が塩素剤であることを特徴とする請求項1に記載のろ材の洗浄方法。
  4. 前記添加工程において、前記ろ過対象に対し1mg/L以上かつ50mg/L以下の塩素濃度となるよう前記塩素剤を添加することを特徴とする請求項3に記載のろ材の洗浄方法。
  5. 前記洗浄後の前記ろ過対象の殺菌剤含有濃度を検出する工程と、
    該検出結果が0.5mg/L以上となるように前記殺菌剤の添加量を制御する工程とを有することを特徴とする請求項1に記載のろ材の洗浄方法。
  6. 前記洗浄に用いるろ過対象のろ過が完了してから所定時間経過後に該ろ過対象を前記ろ過方向と逆の方向に通過させる工程を有することを特徴とする請求項1に記載のろ材の洗浄方法。
  7. ろ材に対してろ過後のろ過対象の一部をろ過方向と逆の方向に通過させる逆洗手段と、
    前記逆洗に用いるろ過対象に対してのみろ過前に殺菌剤を添加する殺菌剤添加手段と
    前記逆洗に用いるろ過後のろ過対象を貯留する逆洗用ろ過対象貯留槽と、
    前記逆洗には用いないろ過後のろ過対象を貯留するろ過対象貯留槽と、
    ろ過後のろ過対象の前記逆洗用ろ過対象貯留槽への流路と前記ろ過対象貯留槽への流路とを切り替える切り替え手段とを有することを特徴とするろ過システム。
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