JP4647112B2 - 4サイクルガソリンエンジン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼室内の混合気を断熱圧縮により多点着火させる圧縮着火領域を有する4サイクルガソリンエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】
4サイクルエンジンの熱効率を向上させる手段として、混合気をリーン化させることで作動ガスの比熱比を大きくして理論熱効率を向上させることが知られている。又、混合気をリーン化することにより、同じトルクで運転する場合でも、より多くの空気をエンジンに吸入させるので、ポンピング損失を低減させることができる。
【0003】
しかし、混合気のリーン化は燃焼期間の長期化や燃焼の不安定化を伴い限界がある。そこで、筒内噴射によって、混合気を成層化した状態のまま点火プラグの周囲に集め着火性を確保する成層燃焼により、この限界を拡げるようにしているが、成層燃焼では、点火プラグ周りにリッチ混合気を集中させるので、燃焼温度が高くなり、NOxが増大し易いという問題がある。
【0004】
一方、ディーゼルエンジンは、圧縮比が高く、空燃比の大幅なリーン化によりポンプ損失を殆どなくすことができるので熱効率は高いが、拡散燃焼であるため、空気利用率が低く低出力で、煤の排出を生じることがあり、排気ガス特性に劣る。
【0005】
そこで、このような問題を解決する手段として、ガソリン混合気を点火プラグを用いず、断熱圧縮により多点着火させる圧縮着火式エンジンが提案されている。圧縮着火燃焼を実現するためには、高温の残留ガス熱を利用して新気を活性化させる必要があり、その1つの方法として、排気弁の閉弁時期を早め、吸気弁の開弁時期を遅らせることで、排気上死点前後で両弁が閉弁する負のオーバラップ期間を形成し、排気行程後半から吸気行程前半にかけて残留ガスを燃焼室内に閉じ込めるようにした技術が知られている。
【0006】
例えば特開2000−64863号公報には、排気上死点前後で排気弁と吸気弁との双方を閉じる負のバルブオーバラップ期間を設け、燃焼室に閉じ込めた残留ガスの予圧昇温により、圧縮着火を促進させる技術が開示されている。
【0007】
この先行技術では、低負荷運転時は排気弁の閉弁時期を進角させることで残留ガス量を増加させると共に、吸気弁の開弁時期を遅角させることで、残留ガスを圧縮するために要した仕事を回収し、熱効率の低下を防止している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した先行技術では、排気上死点前後にかけての負のバルブオーバラップ期間を制御することで、熱効率の向上を図るようにしているが、残留ガスの熱エネルギは、エンジン負荷に応じて変動する。すなわち、低負荷運転時の残留ガス温度は低く、中負荷運転へ移行するに従い次第に高くなる。
【0009】
上述した先行技術では、負のバルブオーバラップ期間に燃焼室内に閉じ込めた残留ガスの熱エネルギを利用して圧縮行程時に発火させるようにしているため、運転領域によっては、燃焼室内の混合気が発火温度に達せず着火不良を起こしたり、逆に早期着火を起こしたりし易くなり、安定した圧縮着火性能を得ることが困難になる場合がある。その結果、圧縮着火領域が狭くなってしまう問題がある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、圧縮着火領域においては、負荷変動に影響されることなく、広い領域で安定した圧縮着火性能を得ることのできる4サイクルガソリンエンジンを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、排気上死点前後にかけて排気弁と吸気弁とを共に閉弁する負のバルブオーバラップ期間を形成することの可能な可変動弁機構を備え、運転領域の一部に圧縮着火領域を有する4サイクルガソリンエンジンにおいて、前記圧縮着火領域では、エンジン負荷が増大するに従い上記負のバルブオーバラップ期間を狭くすると共に体積効率が小さくなるように上記吸気弁の閉弁時期を進角させることを特徴とする。
【0012】
このような構成では、負のバルブオーバラップ期間中に閉じ込められた残留ガスの熱エネルギは、低負荷運転時は低く、中負荷運転へ移行するに従い、次第に高くなるため、エンジン負荷が増大するに従い、吸気弁の閉弁時期を進角させて体積効率を低下させると共に負のバルブオーバラップ期間を狭くして吸気加熱を小さくすることで自着火を抑制し、空燃比のより濃い領域での圧縮着火を可能とする。
【0013】
この場合、好ましくは、中負荷運転時の上記吸気弁の閉弁時期は吸気下死点付近に設定されることを特徴とする。
【0014】
2)低負荷運転時の上記吸気弁の閉弁時期は吸気下死点を越えた位置に遅角されることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施の形態を説明する。図1に圧縮着火領域を有する4サイクルガソリンエンジンの全体構成図を示す。
【0016】
同図の符号1はエンジン本体、2はピストン、3は燃焼室、4は吸気ポート、5は排気ポート、6は吸気弁、7は排気弁であり、吸気ポート4に連通する吸気通路8にスロットル弁9が介装されている。このスロットル弁9はスロットル開度を電子的に制御する電子制御スロットル装置(図示せず)に連設されている。
【0017】
又、燃焼室3の頂面中央に燃料噴射手段としての筒内噴射用インジェクタ11の噴孔が臨まされており、この筒内噴射用インジェクタ11の噴射方向に対設するピストン2の頂面に湾曲凹面状のピストンキャビティ2aが形成されている。
更に、燃焼室3の一側(本実施の形態ではスキッシュエリア)に点火プラグ12の発火部が臨まされている。
【0018】
又、吸気弁6と排気弁7とが、可変動弁機構13a,13bに各々連設されている。この各可変動弁機構13a,13bは、本実施の形態では、火花点火用吸気カム及び圧縮着火用吸気カムと、火花点火用排気カム及び圧縮着火用排気カムとの2連カムを各々備えており、この各カムは運転領域に応じて切換えられる。
【0019】
更に、圧縮着火用吸気カム、及び圧縮着火用排気カムが可変バルブタイミング(VVT)機構に連設されている。このVVT機構は、油圧ソレノイド(或いは電磁ソレノイド)等のアクチュエータにより、圧縮着火用吸気カム及び圧縮着火用排気カムの回転位相を変えることで、バルブタイミングをエンジン負荷Loに応じて可変設定するものである。尚、符号16はノックセンサ、17は水温センサ、18はO2センサである。
【0020】
これら各センサで検出した信号は電子制御ユニット(ECU)20に入力される。電子制御ユニット(ECU)20は、CPU21、ROM22、RAM23、入力ポート24、出力ポート25等からなるマイクロコンピュータを中心として構成され、これらが双方向性バス26によって相互に接続されている。
【0021】
入力ポート24には、上記各センサ以外に、設定クランク角度毎にクランクパルスを発生するクランク角センサ31が接続されていると共に、アクセルペダル32の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ33がA/D変換器34を介して接続されている。又、出力ポート25が吸気弁駆動回路36a、排気弁駆動回路36bを介して、各可変動弁機構13a,13bに個別に接続されている。更に、この出力ポート25には、筒内噴射用インジェクタ11、及び点火プラグ12が駆動回路(図示せず)を介して接続されている。
【0022】
電子制御ユニット(ECU)20は、クランク角センサ31からの信号に基づいて算出したエンジン回転数Neと、負荷センサ33からの信号に基づいて検出したエンジン負荷Loとに基づき運転領域が圧縮着火領域にあるか、火花点火領域にあるかを調べ、圧縮着火領域にあるときは、スロットル弁9を全開とし(図5(d)参照)、最適な圧縮着火燃焼を得ることのできる燃料噴射量、噴射タイミング、及び吸排気弁6,7のバルブタイミングを設定する。又、運転領域が火花点火領域にあるときは、通常の火花点火制御を実行する。
【0023】
圧縮着火領域において、最適な圧縮着火燃焼を得るためには、残留ガスの熱エネルギにより吸気行程において吸入される新気を加熱昇温させると共に、この残留ガスと新気とを圧縮行程での断熱圧縮により、圧縮着火可能な温度まで昇温させる必要がある。しかし、残留ガスの熱エネルギは、エンジン負荷に応じて変動し、低負荷運転時は低く、中負荷運転へ移行するに従い高くなる。
【0024】
そのため、圧縮着火制御を行なうに際しては、エンジン負荷に応じてバルブタイミングを連続的に変化させ、図4(a),(b)、図5(c)に示すように、エンジン負荷が低負荷運転から中負荷運転方向へ移行するに従い、排気弁7の閉弁時期EVCを次第に遅角すると共に、吸気弁5の開弁時期IVOを次第に進角させることで、負のバルブオーバラップ期間を低負荷側では広く、中負荷方向へ移行するに従い狭くなるように制御する。
【0025】
その結果、燃焼室3内に閉じ込められる残留ガス量が低負荷運転側で多くなり、中負荷運転方向へ移行するに従い、減少される。低負荷運転側での残留ガス量を増大させることで、残留ガスの熱エネルギにより混合気温度が高められ、よりリーンな空燃比での圧縮着火が可能となる。一方、中負荷運転方向へ移行するに従い、残留ガス量を減少させることで、自着火を抑制し、ノッキングの発生を回避する。
【0026】
この場合、吸気弁6の閉弁時期が一定であると、圧縮着火可能な領域は狭くなる。例えば、図4(a)に示すように、吸気弁6の閉弁時期IVCを、吸気下死点(BDC)を越えた位置に固定した場合、図3に示すハッチングで囲んだ低負荷領域の狭い範囲でのみ圧縮着火燃焼が可能となる。これは、負のバルブオーバラップ期間を制御し、残留ガスの熱エネルギを利用して圧縮着火燃焼を行なわせようとした場合、中負荷方向へ移行するに従い、残留ガスの熱エネルギが高くなり、ノッキング等が発生し易くなるからである。
【0027】
そのため、本実施の形態では、圧縮着火領域においては、エンジン負荷Loに応じて負のバルブオーバラップ期間を可変設定して、混合気温度を制御するばかりでなく、吸気弁6の閉弁時期IVCをも可変設定することで体積効率を制御して、適正な圧縮着火燃焼を得るようにしている。
【0028】
この吸気弁6の閉弁時期は、具体的には、図2に示す燃焼制御ルーチンにおいて設定される。このルーチンでは、先ず、ステップS1で、エンジン回転数Neとエンジン負荷Loとに基づき、図3に示す運転領域マップを参照して、運転領域が圧縮着火領域にあるか、火花点火領域にあるかを調べる。尚、本実施の形態における圧縮着火領域は、同図のハッチング領域を含む実線で囲んだ領域、すなわち、低中回転、低中負荷領域に設定されている。更に、この圧縮着火領域をエンジン負荷Loに応じて、低負荷領域は成層圧縮着火領域、中負荷領域は均一圧縮着火領域に区分し、成層圧縮着火領域では燃料噴射時期を圧縮行程後半の比較的遅い時期に設定する。又、均一圧縮着火領域では燃料噴射時期を負のバルブオーバラップ期間開始後から吸気行程中の比較的早い時期の間で設定する(図6参照)。
【0029】
そして、運転領域が圧縮着火領域にあるときは、ステップS2へ進み、火花点火領域にあるときはステップS6へ進む。
【0030】
ステップS2へ進むと、スロットル弁9を全開動作させ、その後、ステップS3へ進み、可変動弁機構13a,13bに対して圧縮着火用吸気カム、及び圧縮着火用排気カムを選択する信号を出力し、吸気弁6及び排気弁7を圧縮着火時のバルブタイミングで動作させる。
【0031】
次いで、ステップS4へ進み、負のバルブオーバラップ期間を設定する。この負のバルブオーバラップ期間は、図4(a),(b)に示すように、低負荷運転時を最大とし、中負荷運転時を最小とし、その範囲でエンジン負荷Loに応じて可変設定される。
【0032】
具体的には、エンジン負荷Loに基づき、図5(c)に示すバルブオーバラップ期間設定テーブルを、エンジン負荷Loをパラメータとして補間計算付で参照し、各可変動弁機構13a,13bに対し駆動信号を出力する。すると、この各可変動弁機構13a,13bに設けられているVVT機構が、圧縮着火用吸気カムと圧縮着火用排気カムとの回転位相をそれぞれ変え、低負荷運転時は、吸気弁6の開弁時期IVOを遅角させ、排気弁7の閉弁時期EVCを進角させて、負のバルブオーバラップ期間を広げる。一方、中負荷運転時は、吸気弁6の開弁時期IVOを進角させ、排気弁7の閉弁時期EVCを遅角させて、負のバルブオーバラップ期間を狭める。
【0033】
又、図4(b)に示すように、圧縮着火用吸気カム及び圧縮着火用排気カムのカムプロフィルは、中負荷運転時の吸気弁6の閉弁時期IVCが吸気下死点(BDC)付近となり、又排気弁7の開弁時期EVOが膨張下死点(BDC)となるように設定されていると共に、排気弁7の閉弁時期EVCと吸気弁6の開弁時期IVOとで形成される負のバルブオーバラップ期間が、排気上死点(TDC)を挟んで対称となる位置に設定されている。そして、エンジン負荷が中負荷運転から、同図(a)に示す低負荷運転へ移行するに従い、圧縮着火用吸気カム及び圧縮着火用排気カムは回転位相を対称に変化させる。
【0034】
その結果、図6に示すように、エンジン負荷が中負荷運転から低負荷運転へ移行するに従い、排気弁7のバルブタイミングが進角され、一方、吸気弁6のバルブタイミングが、排気弁7とは対称方向へ遅角される。
【0035】
このように、残留ガスの熱エネルギが最も低い、低負荷運転時において、吸気弁6の閉弁時期を遅角させることで、慣性過給により、体積効率が向上し、より多くの新気を吸入することができる。又、このときの負のバルブオーバラップ期間は広く設定されているため(図5(c)参照)、燃焼室3内に閉じ込められる残留ガス量も多く、この残留ガスの熱エネルギによる吸気加熱が促進され、より希薄な空燃比であっても良好な圧縮着火性能を得ることが可能となる。
【0036】
一方、燃焼室3に閉じ込められた残留ガスの熱エネルギが比較的高い、中負荷運転時は、負のバルブオーバラップ期間が狭いため、残留ガスの熱エネルギによる吸気加熱が抑制され、又吸気弁6の閉弁時期が吸気下死点(BDC)付近に設定されるため、体積効率が小さくなり、圧縮圧が低くなるため、自着火が抑制され、ノッキングの発生を回避しつつ、リッチな混合気で安定した圧縮着火燃焼を得ることができる。その結果、図3に示すように、均一圧縮着火領域を、ハッチングで示す従来の領域から高負荷側へ拡大させることが可能となる。
【0037】
次いで、ステップS5へ進み、圧縮着火燃料噴射制御を実行して、ルーチンを抜ける。この圧縮着火燃料噴射制御は、燃料噴射量と燃料噴射タイミングとを可変設定する処理が行なわれる。
【0038】
燃料噴射量は、図5(a)に示すように、エンジン負荷Loが低下するに従い空燃比を次第にリーン化する制御が行なわれる。尚、同図の符号λ0は理論空燃比を示す。又、燃料噴射タイミングは、エンジン回転数Neとエンジン負荷Loとに基づいて設定され、例えば運転領域が低負荷領域では、吸気下死点(BDC)より遅い時期、すなわち圧縮行程開始後に設定し、一方中負荷且つ低中回転では排気弁7が閉弁したとき(負のバルブオーバラップ期間開始時)から吸気下死点(BDC)にかけての、比較的早い時期に設定する。
【0039】
吸気下死点(BDC)よりも遅い時期に筒内噴射用インジェクタ11から燃焼室3に燃料を噴射することで、圧縮着火燃焼可能なガス温度に到達しつつある燃焼室3内に成層化された混合気が局所的に生成され、極めて希薄な混合気での成層圧縮着火燃焼が可能となる。一方、燃料噴射タイミングを排気弁7が閉弁後の比較的早期に設定することで、燃焼室3のガス温度が自発火可能温度に達する前に均一混合気を生成させることができ、混合気温度が発火温度に達したとき、この混合気が一斉に発火して火炎が伝播しない燃焼、いわば無限数の点火プラグを配したような多点発火燃焼(均一圧縮着火燃焼)が実現される。
【0040】
又、ステップS1で運転領域が火花点火領域にあると判定されてステップS6へ進むと、通常の火花点火による燃焼制御を実行してルーチンを抜ける。火花点火燃焼制御へ移行すると、可変動弁機構13a,13bに対し、火花点火用吸気カム及び火花点火用排気カムに切換える信号を出力する。その結果、吸気弁6及び排気弁7が通常の火花点火時のバルブタイミング、すなわち排気行程終期から吸気行程初期にかけて共に開弁する正のバルブオーバラップ期間(図4(c)、図5(c)参照)で動作される。尚、火花点火用吸気カム及び火花点火用排気カムのカムプロフィールは体積効率が最大となる形状に設定されている。
【0041】
同時に、スロットル弁9をアクセルペダル32に連動させた動作とし(図5(d)参照)、更に、燃料噴射量、燃料噴射時期、及び点火時期等を通常の火花点火制御に戻す。尚、これらの制御は公知であるため、ここでの説明は省略する。
【0042】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、圧縮着火運転時は、エンジン負荷が増大するに従い、負のバルブオーバラップ期間を狭くして吸気加熱を小さくし、更に、吸気弁の閉弁時期を進角させて体積効率を低下させることで、自着火が抑制され、空燃比のより濃い領域で安定した圧縮着火性能を得ることができ、その結果、圧縮着火領域を高負荷側へ拡大させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮着火領域を有する4サイクルガソリンエンジンの全体構成図
【図2】燃焼制御ルーチンを示すフローチャート
【図3】運転領域マップを示す説明図
【図4】吸気弁と排気弁のバルブタイミングとを示す説明図で(a)は低負荷運転、(b)は中負荷運転、(c)は高負荷運転を示す
【図5】エンジン負荷と各制御特性との関係を示す説明図
【図6】バルブタイミングと筒内圧特性との関係を示す説明図
Claims (3)
- 排気上死点前後にかけて排気弁と吸気弁とを共に閉弁する負のバルブオーバラップ期間を形成することの可能な可変動弁機構を備え、運転領域の一部に圧縮着火領域を有する4サイクルガソリンエンジンにおいて、
前記圧縮着火領域では、エンジン負荷が増大するに従い上記負のバルブオーバラップ期間を狭くすると共に体積効率が小さくなるように上記吸気弁の閉弁時期を進角させることを特徴とする4サイクルガソリンエンジン。 - 前記圧縮着火領域において、中負荷運転時の上記吸気弁の閉弁時期は吸気下死点付近に設定されることを特徴とする請求項1記載の4サイクルガソリンエンジン。
- 前記圧縮着火領域において、低負荷運転時の上記吸気弁の閉弁時期は吸気下死点を越えた位置に遅角されることを特徴とする請求項1或いは2記載の4サイクルガソリンエンジン。
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