JP4635982B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、コイルと、該コイルの内側及び外周に充填されたコアと、上記コイル及び上記コアを内側に収容するケースとを有するリアクトルに関する。
リアクトルは、例えば、磁性体からなるコアとこれに巻回したコイルとからなる。そして、コイルに通電することによりコアに沿った磁束を形成する。
コイルに通電してリアクトルを作動させると、これに伴いコイルからジュール熱が発生する。また、コイルの内側及び外周のコア内に磁束が形成されるに伴い、コア内に熱が発生する。これらの発熱により、リアクトルの温度が上昇しすぎると、リアクトルの作動の安定性が損なわれるおそれがある。また、リアクトルの周囲の電子部品の温度上昇を招き、周囲の電子部品の作動安定性を損ねるおそれがある。
その結果、かかるリアクトルを内蔵する電力変換装置等の作動安定性を損ねるおそれがある。
そこで、リアクトルの温度上昇を抑制するために、冷却器を兼ねたケースにリアクトルを収容した冷却器付きリアクトルが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記冷却器付きリアクトルにおいては、ケースの内壁面が平坦面であって、リアクトルとの接触面積を充分に稼げず、充分な放熱効率が得られないという問題がある。また、ケースに突起部を設けたとしても、鉄心等のコアとその周りに巻回したコイルとからなるリアクトルに対して、接触面積を稼ぐことは困難である。
また、ケースの内壁面が平坦であるため、振動等の外部衝撃により、リアクトルがケースから抜けてしまうおそれもある。それ故、リアクトルの脱落を防ぐべく、ケースに蓋などを設ける必要があり、部品点数が増え、その結果、生産性、コスト面において不利となるという問題もある。
特開2005−303212号公報
本発明は、かかる従来の問題に鑑みてなされたもので、放熱性に優れると共に、生産性の向上、コスト低減を図ることができるリアクトルを提供しようとするものである。
第1の発明は、通電により磁束を発生するコイルと、
該コイルの内側及び外周に充填された磁性粉末混合樹脂からなるコアと、
上記コイル及び上記コアを内側に収容するケースとを有し、
該ケースの内壁面には突起部を形成してなり、
上記突起部は、上記コイルを構成する巻線に近い位置に形成されたものよりも、上記巻線から遠い位置に形成されたものの方が大きく突出していることを特徴とするリアクトルにある(請求項1)。
第2の発明は、通電により磁束を発生するコイルと、
該コイルの内側及び外周に充填された磁性粉末混合樹脂からなるコアと、
上記コイル及び上記コアを内側に収容するケースとを有し、
該ケースの内壁面には突起部を形成してなり、
上記ケースは、底面部と該底面部の周縁部から立設された側面部とからなり、上記コイルにおける上記底面部に近い側の角部と上記ケースの上記側面部との間に、上記突起部が介在しており、該突起部は上記底面部から立設されていると共にその先端が上記コイルの上記角部よりも上記底面部から遠い位置まで突出した位置に配されていることを特徴とするリアクトル(請求項4)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記リアクトルは、磁性粉末混合樹脂からなるコアをケース内に有し、ケースの内壁面に突起部を形成してなる。そのため、上記コイルの外周に充填されたコアに上記突起部が食込むような状態にすることができ、コアとケースの内壁面との間の接触面積を大きくすることができる。その結果、コイルやコアにおいて発熱する熱をケースに放熱しやすくなり、リアクトルの放熱効率を高めることができる。
また、上記突起部を設けることにより、ケースとコアとの間にアンカー効果が働き、コア及びその内側に埋設されたコイルが、ケースに対して固定されることとなる。その結果、振動等の外部衝撃等が作用しても、コア及びコイルがケースから抜けることを防ぐことができる。
そして、これにより、コアを充填した後にケースに蓋などを別途設ける必要もないため、生産性の向上、コスト低減を実現することが容易となる。
また、ケースの内壁面に上記突起部を設けることにより、突起部が補強リブの役割を果たすこととなり、ケースの強度を向上させることができる。そして、それ故、ケースの厚みを小さくすることも可能となり、材料コストを低減することができる。
また、ケースの内側に突起部を設ける分、充填するコアの量を少なくすることができるため、かかる観点からもコスト低減を容易にすることができる。
以上のごとく、本発明によれば、放熱性に優れると共に、生産性の向上、コスト低減を図ることができるリアクトルを提供することができる。
特に、第1の発明によれば、上記コイルによる磁束の形成を阻害しないようにしつつ、なるべく突起部の突出量を大きくすることができる。これにより、リアクトルの磁気特性を維持しつつ、冷却効率を向上させることができる。
また、第2の発明によれば、上記コイルの角部付近における上記コアの亀裂の発生を防ぐことができる。即ち、仮にコイルの角部とケースの側面部との間に突起部が介在していないと、この部分のコアが熱収縮する際における変位量が大きく、場合によってはコイルの角部付近からコアに亀裂が発生するおそれがある。そこで、コイルの角部とケースの側面部との間に突起部を介在させることにより、コイルの角部とケースの側面部との間におけるコアの熱収縮による変位量を小さくすることができる。これにより、上記コアの硬化時における熱収縮に起因する応力を緩和することができ、コアの亀裂発生を防ぐことができる。
第1の発明(請求項1)又は第2の発明(請求項4)において、上記磁性粉末混合樹脂は、磁性粉末を樹脂に混入させてなる材料である。そして、上記磁性粉末としては、例えば、フェライト粉末、鉄粉、珪素合金鉄粉等がある。また、上記樹脂としては、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂を用いることができる。
また、リアクトルは、例えば、DC−DCコンバータやインバータ等の電力変換装置等に用いることができる。
また、上記ケースは、底面部と該底面部の周縁部から立設された側面部とからなり、上記突起部は、上記側面部の内壁面に形成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、側面部からの放熱性を向上させることができる。また、ケースに対するコア及びコイルの固定をより効果的に行うことができる。
また、上記突起部は、上記コアを囲むような雌ネジ状に形成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、製造容易なリアクトルを得ることができる。即ち、例えば、ケースを成形するにあたり、雌ネジ状の突起部に対して螺合するような雄ネジ状の型を用いてケースの内壁面を成形する際に、型抜きを容易に行うことができる。
また、上記ケースは、底面部と該底面部の周縁部から立設された側面部とからなり、上記突起部は、上記底面部の内壁面に形成することもできる(請求項)。
この場合には、底面部からの放熱性を向上させることができる。
第1の発明においては、上記突起部は、上記コイルを構成する巻線に近い位置に形成されたものよりも、上記巻線から遠い位置に形成されたものの方が大きく突出している。
これにより、上記コイルによる磁束の形成を阻害しないようにしつつ、なるべく突起部の突出量を大きくすることができる。これにより、リアクトルの磁気特性を維持しつつ、冷却効率を向上させることができる。
第1の発明又は第2の発明において、上記突起部は、上記コイルを構成する巻線から遠い位置よりも、上記巻線に近い位置に多く形成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、上記コイルから発熱する熱を効率的に放熱することができる。
第1の発明において、上記ケースは、底面部と該底面部の周縁部から立設された側面部とからなり、上記コイルにおける上記底面部に近い側の角部と上記ケースの上記側面部との間に、上記突起部が介在していることが好ましい(請求項)。
この場合には、上記コイルの角部付近における上記コアの亀裂の発生を防ぐことができる。即ち、仮にコイルの角部とケースの側面部との間に突起部が介在していないと、この部分のコアが熱収縮する際における変位量が大きく、場合によってはコイルの角部付近からコアに亀裂が発生するおそれがある。そこで、コイルの角部とケースの側面部との間に突起部を介在させることにより、コイルの角部とケースの側面部との間におけるコアの熱収縮による変位量を小さくすることができる。これにより、上記コアの硬化時における熱収縮に起因する応力を緩和することができ、コアの亀裂発生を防ぐことができる。
また、上記コイルの角部を構成する巻線部分の内側と外側との双方に上記突起部が配置されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、コイルの内側と外側との双方におけるコアの熱収縮に起因する応力を緩和し、コアの亀裂を一層効果的に防止することができる。
第1の発明又は第2の発明において、上記突起部は、上記ケース内における上記コイルの位置を決める位置決め手段としても機能するよう構成されていることが好ましい。
この場合には、上記コイルをケース内に配置する際に、改めて位置決め部材を配置する必要がない。それ故、上記リアクトル作製にあたり、工数を削減することができ、生産性の一層の向上を図ることができる。また、上記突起部が上記コイルに接触することとなるため、コイルの熱を直接ケースに逃がすことが可能となる。その結果、一層放熱性に優れたリアクトルを得ることができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるリアクトルにつき、図1〜図5を用いて説明する。
本例のリアクトル1は、図1に示すごとく、通電により磁束を発生するコイル2と、該コイル2の内側及び外周に充填された磁性粉末混合樹脂からなるコア3と、コイル2及びコア3を内側に収容するケース4とを有する。そして、ケース4の内壁面には突起部5を形成してある。
また、ケース4は、底面部41と底面部41の周縁部から立設された側面部42とからなり、突起部5は底面部41の内壁面に複数形成されている。
突起部5は、コイル2を構成する巻線21に近い位置に形成されたものよりも、巻線21から遠い位置に形成されたものの方が大きく突出している。
具体的には、図1、図2に示すごとく、ケース4は有底円筒形状を有し、コイル2は円筒形状となるように巻線を巻回してなる。そして、円筒形状のケース4の側面部42の内側に沿うように、円筒形状のコイル2が配設されている。
複数の突起部5は、円筒形状のコイル2の中心軸とケース4の底面部41との交点を中心に、同心円状に配置してある。そして、中心に配される突起部5の突出量が最も大きく、コイル2の巻線21に近付くほど突出量は小さくなっている。また、突起部5は円柱形状を有している。
即ち、コイル2の中心軸付近は、コイル2の巻線21部分から遠い領域となるため、この領域に対応する位置に、突出量の大きい突起部5を形成している。一方、コイル2の中心軸から外方へ向かうにつれて巻線21に近付くため、突起部5の突出量も徐々に小さくしてある。
なお、突起部5の形状は、円柱形状に限らず、例えば、角柱形状、板状とすることもできる。また、図3に示すごとく、突起部5は同心円状に連続形成されていてもよい。
また、突起部5は、ケース4の内壁面に接合することにより配設してもよいし、ケース4の内壁面を切削することにより、切削部分の間に形成してもよい。
また、リアクトル1は、例えば、DC−DCコンバータやインバータ等の電力変換装置等に用いることができる。
コア3を構成する磁性粉末混合樹脂は、磁性粉末を樹脂に混入させてなる材料である。そして、磁性粉末としては、例えば、フェライト粉末、鉄粉、珪素合金鉄粉等がある。また、樹脂としては、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂を用いることができる。
また、ケース4及び突起部5は、例えばアルミニウムからなる。なお、突起部5は、必ずしもケース4と同じ材料である必要はないが、熱伝導率の高い材料を用いることが好ましい。
次に、本例のリアクトル1の製造方法につき、図4を用いて説明する。
まず、ケース4の底面部41の内壁面に、突起部5を設ける。突起部5は、ケース4とは別部材を底面部41に立設することにより形成してもよいし、底面部41の内壁面を切削加工等することにより形成してもよい。
次いで、ケース4内における所定の位置に、コイル2をセットする。次いで、ケース4内に、磁性粉末混合樹脂液30を注入し、所定加熱温度に所定時間保持して、磁性粉末混合樹脂液30を固化させて、コア3を形成する。
なお、コイル2の巻線端部である引出リード部22は、コア3の外側に突出するようにする。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記リアクトル1は、磁性粉末混合樹脂からなるコア3をケース4内に有し、ケース4の内壁面に突起部5を形成してなる。そのため、上記コイル2の外周に充填されたコア3に上記突起部5が食込むような状態にすることができ、コア3とケース4の内壁面との間の接触面積を大きくすることができる。その結果、コイル2やコア3において発熱する熱をケース4に放熱しやすくなり、リアクトル1の放熱効率を高めることができる。
また、上記突起部5を設けることにより、ケース4とコア3との間にアンカー効果が働き、コア3及びその内側に埋設されたコイル2が、ケース4に対して固定されることとなる。その結果、振動等の外部衝撃等が作用しても、コア3及びコイル2がケース4から抜けることを防ぐことができる。
そして、これにより、コア3を充填した後にケース4に蓋などを別途設ける必要もないため、生産性の向上、コスト低減を実現することが容易となる。
また、ケース4の内壁面に突起部5を設けることにより、突起部5が補強リブの役割を果たすこととなり、ケース4の強度を向上させることができる。そして、それ故、ケース4の厚みを小さくすることも可能となり、材料コストを低減することができる。
また、ケース4の内側に突起部5を設ける分、充填するコア3の量を少なくすることができるため、かかる観点からもコスト低減を容易にすることができる。
また、突起部5は、コイル2を構成する巻線21に近い位置に形成されたものよりも、巻線21から遠い位置に形成されたものの方が大きく突出している。そのため、コイル2による磁束の形成を阻害しないようにしつつ、なるべく突起部5の突出量を大きくすることができる。これにより、リアクトル1の磁気特性を維持しつつ、冷却効率を向上させることができる。
即ち、コイル2の中心軸付近には、突出量の大きい突起部5を形成し、コイル2の中心軸から外方へ向かうにつれて突起部5の突出量も徐々に小さくしてある。これにより、図5に示すごとく、コイル2の巻線21の周りに形成される磁束M、即ち、コイル2の内側と外側とに連続してループ状に形成される磁束Mが、突起部5に阻害され難くなる。また、この磁束の形成に影響を与え難いコイル2の中心軸付近には、突起部5を大きく形成することにより、放熱効率を向上させることができる。
以上のごとく、本例によれば、放熱性に優れると共に、生産性の向上、コスト低減を図ることができるリアクトルを提供することができる。
(実施例2)
本例は、図6に示すごとく、突起部5を、ケース4の側面部42の内壁面にも形成した例である。
側面部42に形成した突起部5についても、コイル2の巻線21に近い位置に形成されたものよりも、巻線21から遠い位置に形成されたものの方が大きく突出している。具体的には、本例では、巻線21に対向する位置に形成された突起部5よりも、巻線21に対向していない位置に形成された突起部5の方が、大きく突出している。そして、側面部42の端部に配置された突起部5が最も大きく突出し、内側に向かうにつれ、突起部5の突出量は小さくなる。なお、巻線21に対向する位置に形成された突起部5は、互いに同じ突出量となっていてもよい。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、側面部42からの放熱性を向上させることができる。また、コア3及びコイル2がケース4から抜けることを効果的に防ぐことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、側面部42に形成した突起部5は、コア3を囲むような雌ネジ状に形成してもよい。この場合には、製造容易なリアクトル1を得ることができる。即ち、例えば、ケース4を成形するにあたり、雌ネジ状の突起部5に対して螺合するような雄ネジ状の型を用いてケース4の内壁面を成形する際、型抜きを容易に行うことができる。
ただし、このような型抜きを行う場合には、底面部41に形成した突起部5の形状としては、図3に示すような同心円形状などとする必要がある。あるいは、底面部41の突起部5を、ケース4の成形後に取付ける場合などにも上記の型抜き方法を利用することが可能となる。
(実施例3)
本例は、図7に示すごとく、側面部42の突起部5を、ケース4の開口部43に近い位置にのみ形成した例である。
即ち、ケース4の開口部43に近い側のコイル2の端部に対応する位置に、突起部5を形成している。この場合にも、コイル2の巻線21に近い位置に形成された突起部5よりも、遠い位置に形成された突起部5の方が大きく突出している。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、実施例2に比べて製造容易とすることができる。
また、実施例1に比べて、側面部からの放熱性に優れ、また、ケース4からのコア3の抜けを充分に防止することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、図8に示すごとく、コイル2を構成する巻線21から遠い位置よりも、巻線21に近い位置に、突起部5を多く形成した例である。
本例においては、ケース4の底面部41に突起部5を複数設けているが、コイル2の巻線21に近い位置に、細い突起部5を高密度に配置している。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、コイル2から発熱する熱を効率的に放熱することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、上記実施例においては、有底円筒形状のケース4と円環状のコイル2を用いたリアクトル1を示したが、これらの形状は、例えば、直方体形状のケース及び四角形状のコイルとするなど、種々の形状とすることができる。
(実施例5)
本例は、図9に示すごとく、コイル2におけるケース4の底面部41に近い側の角部23とケース4の側面部42との間に、突起部5が介在しているリアクトル1の例である。
また、コイル2の角部23を構成する巻線21部分の内側にも突起部5が配置されている。
本例においては、ケース4の底面部41から突起部5が複数立設されており、その一部は、コイル2の角部23の外側に配され、他の一部は角部23を構成する巻線21部分の内側に配される。また、これらの突起部5は、その先端がコイルの角部23よりも上方(底面部41から遠い方)に位置するような突出量を有する。
これにより、突起部5によって、コイル2の角部23を構成する巻線21部分が、複数の突起部5に挟まれるように両者の間に配されることとなる。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、コイル2の角部23付近におけるコア3の亀裂の発生を防ぐことができる。即ち、仮にコイル2の角部23とケース4の側面部42との間に突起部5が介在していないと、この部分のコア3が熱収縮する際における変位量が大きく、場合によってはコイル2の角部23付近からコア3に亀裂が発生するおそれがある。そこで、コイル2の角部23とケース4の側面部42との間に突起部5を介在させることにより、コイル2の角部23とケース4の側面部42との間におけるコア3の熱収縮による変位量を小さくすることができる。これにより、コア3の硬化時における熱収縮に起因する応力を緩和することができ、コア3の亀裂発生を防ぐことができる。
また、コイル2の角部23を構成する巻線21部分の内側にも突起部5が形成されているため、コイル2の内側におけるコア3の熱収縮に起因する応力をも緩和し、コア3の亀裂を一層効果的に防止することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例6)
また、図10〜図12に示すごとく、突起部5が、ケース4内におけるコイル2の位置を決める位置決め手段としても機能するよう構成されたリアクトル1の例である。
即ち、ケース4の底面部41から、4箇所に略同等の長さの突起部5が形成されている。そして、これらの突起部5の先端にコイル2が載置されている。なお、突起部5の個数はこれに限定されるものではない。
それ故、本例のリアクトル1を作製するに当っては、図10に示すごとく、上記突起部5が形成されたケース4内に、コイル2を位置決め配置する。即ち、コイル2の一端が突起部5の上端に載置されるようにする。
次いで、ケース4内に磁性粉末混合樹脂液30を注入し(図4参照)、これを固化させ、コア3とする(図11)。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、コイル2をケース4内に配置する際に、改めて位置決め部材を配置する必要がない。それ故、リアクトル1の作製にあたり、工数を削減することができ、生産性の一層の向上を図ることができる。また、突起部5がコイル2に接触することとなるため、コイル2の熱を直接ケース5に逃がすことが可能となる。その結果、一層放熱性に優れたリアクトル1を得ることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
実施例1における、リアクトルの断面説明図。 実施例1における、円柱状の突起部を用いた場合の図1のA−A線矢視断面図。 実施例1における、同心円形状の突起部を用いた場合の図1のA−A線矢視断面図。 実施例1における、リアクトルの製造方法の説明図。 実施例1における、磁束の形成状態を示すリアクトルの断面説明図。 実施例2における、リアクトルの断面説明図。 実施例3における、リアクトルの断面説明図。 実施例4における、リアクトルの断面説明図。 実施例5における、リアクトルの断面説明図。 実施例6における、作製途中のリアクトルの断面説明図。 実施例6における、リアクトルの断面説明図。 図11のB−B線矢視断面図。
符号の説明
1 リアクトル
2 コイル
3 コア
4 ケース
5 突起部

Claims (8)

  1. 通電により磁束を発生するコイルと、
    該コイルの内側及び外周に充填された磁性粉末混合樹脂からなるコアと、
    上記コイル及び上記コアを内側に収容するケースとを有し、
    該ケースの内壁面には突起部を形成してなり、
    上記突起部は、上記コイルを構成する巻線に近い位置に形成されたものよりも、上記巻線から遠い位置に形成されたものの方が大きく突出していることを特徴とするリアクトル。
  2. 請求項1において、上記ケースは、底面部と該底面部の周縁部から立設された側面部とからなり、上記コイルにおける上記底面部に近い側の角部と上記ケースの上記側面部との間に、上記突起部が介在していることを特徴とするリアクトル。
  3. 請求項2において、上記コイルの角部を構成する巻線部分の内側と外側との双方に上記突起部が配置されていることを特徴とするリアクトル。
  4. 通電により磁束を発生するコイルと、
    該コイルの内側及び外周に充填された磁性粉末混合樹脂からなるコアと、
    上記コイル及び上記コアを内側に収容するケースとを有し、
    該ケースの内壁面には突起部を形成してなり、
    上記ケースは、底面部と該底面部の周縁部から立設された側面部とからなり、上記コイルにおける上記底面部に近い側の角部と上記ケースの上記側面部との間に、上記突起部が介在しており、該突起部は上記底面部から立設されていると共にその先端が上記コイルの上記角部よりも上記底面部から遠い位置まで突出した位置に配されていることを特徴とするリアクトル。
  5. 請求項1において、上記ケースは、底面部と該底面部の周縁部から立設された側面部とからなり、上記突起部は、上記側面部の内壁面に形成されていることを特徴とするリアクトル。
  6. 請求項5において、上記突起部は、上記コアを囲むような雌ネジ状に形成されていることを特徴とするリアクトル。
  7. 請求項1〜のいずれか一項において、上記ケースは、底面部と該底面部の周縁部から立設された側面部とからなり、上記突起部は、上記底面部の内壁面に形成されていることを特徴とするリアクトル。
  8. 請求項1〜のいずれか一項において、上記突起部は、上記コイルを構成する巻線から遠い位置よりも、上記巻線に近い位置に多く形成されていることを特徴とするリアクトル。
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