JP4635977B2 - 放熱性配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は大電流に対応できる放熱性配線基板に関するものである。
近年、電子機器の高性能化、小型化の要求に伴い、モジュール部品の高密度、高機能化が一層要求されている。そのため、モジュール部品の小型化、高機能化、高密度実装化により、モジュール部品の温度上昇が大きな問題となり、このモジュール部品の放熱を高める方法が重要となっている。以下、発熱が課題となるモジュール部品として複数個のLEDチップを用いた発光素子を例にして説明する。
モジュール部品の中でもLEDチップは温度が上がりすぎると発熱量が減少するという特性があり、発光量を上げるためには放熱が不可欠である。LEDチップの放熱を高める技術として、LEDチップを金属基板に装着し、LEDチップの背面から熱を拡散する方法が知られている。
図10は、従来の放熱性配線基板の一例を示す斜視図である。図10において、リードフレーム200は、樹脂204の中に埋め込まれている。そして、この上にLEDチップ206等が実装されることになる。ここでLEDチップ206の放熱は、樹脂204を介して放熱板208に伝わる。こうして放熱は、リードフレーム200や放熱板208を介して行われることになる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、LEDチップ206を多数個実装して駆動する場合、例えば30〜150Aといった大電流が要求される。こうした大電流に対応するには、リードフレーム200の厚み(断面積)を大きくする必要があり、結果的にリードフレーム200の高肉厚化が必要となる。しかしリードフレーム200を厚くした場合、リードフレーム200をより微細な配線形状にプレス加工することが難しくなる。具体的にはリードフレーム200をプレス加工する際、その微細化は、肉厚程度が限界であり、肉厚0.50mmでパターン幅を0.10mm、0.20mmといった微細化を行うことは極めて難しい。そして、一般的なプリント配線回路のようなパターン幅を0.2mmあるいは0.1mmとするためにはリードフレーム200の厚みを0.2mmあるいは0.1mmと薄くする必要がある。しかしながら、前記のような厚みでは、放熱の観点からLEDチップ206を駆動するための大電流に対応することができない。
さらに、ユーザー側からは、LEDチップ206に対して高度な制御回路を有して用途に応じた発光状態を実現したいというニーズがある。こうした場合、LEDチップ206の近傍にLEDチップ206の制御回路および制御用半導体を実装する必要がある。しかし、従来の高放熱基板では、リードフレーム200から構成された回路パターンは、大電流対応の疎なパターンであり、制御回路および制御用半導体を実装する密なパターンを形成できなかった。そのためLEDチップ206の周辺回路を同じ基板の上に表面実装することができず、他の基板に別途実装されていた。
最近、ニーズの多い各種バックライトや照明用のLED発光素子の場合、複数個のLEDチップ206が配列されてなるアレイ状のLEDチップ206を電子回路によって高度に制御する必要があり、低コスト化、コンパクト化の面から、大電流と放熱が要求されるLEDチップ206等の大きな発熱を伴う半導体電子部品と、一般回路部品を同一基板に実装することができる放熱性配線基板が望まれていた。
特開2001−57408号公報
しかしながら、前記従来の構成では、複数個のLEDチップ206を駆動するためには10A(Aはアンペア)以上の大電流が必要であり、更にこの大電流から発生する熱を放熱するためにリードフレーム200の更なる高肉厚化が進められた。その結果、リードフレーム200のパターンが疎となり、LEDチップ206の駆動用の制御回路および制御用半導体を同じ基板上に実装することが難しいという問題点を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、大電流対応と高放熱性化を進めるとともに、制御回路および制御用半導体デバイスを同じ基板上に実装可能な放熱性配線基板を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、回路パターンの一部の肉厚を他の部分よりも薄くした微細回路パターンを設け、この微細回路パターンの下部に無機絶縁体を当接したものである。
本発明の放熱性配線基板は、LEDチップ等の大電流と放熱性が要求される部分には肉厚部を適用し、制御回路および制御用半導体を高密度に表面実装することが要求される部分には肉薄部を適用することとなる。この結果、例えば数10A以上の大電流を流すことは肉厚部分で対応でき、またその肉厚を利用してLEDチップを効率的に冷却できる。更に肉薄部を利用してLEDチップ等を制御する半導体部品等をLEDチップ等の近傍に高密度実装できる生産性に優れた放熱性配線基板を実現することができる。
(実施の形態1)
□以下、本発明の実施の形態1における放熱性配線基板およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1における放熱性配線基板の斜視図であり、図2は一部切り欠き断面斜視図である。
図1および図2において、100は回路パターンとして用いた異厚リードフレーム、102はLEDチップ、104は制御用IC、106はチップ部品、108はコンポジット熱伝導性樹脂層、および110は放熱板である。そして、異厚リードフレーム100の幅が広く、厚みの厚い領域を回路パターン112とし、幅が狭く、厚みの薄い領域を微細回路パターン114として設計している。その回路パターン112の上には、LEDチップ102のような高発熱、大電流素子を実装し、LEDチップ102を制御する制御用IC104とチップ部品106は微細回路パターン114の上に実装する(前記回路パターン112と微細回路パターン114の説明は後述する。)。
そして、回路パターン112と微細回路パターン114からなる異厚リードフレーム100は、コンポジット熱伝導性樹脂層108を介して、放熱板110と一体化されている。なお、LEDチップ102や制御用IC104等の実装用の端子電極は、図示していない。また、LEDチップ102や制御用IC104等を表面実装することで、より緻密化できることはいうまでもない。
また、異厚リードフレーム100は、コンポジット熱伝導性樹脂層108と同一平面を形成するように埋め込まれており、銅またはアルミニウムなどからなる熱伝導性に優れた放熱板110と一体化している。
次に、図3および図4を用いて更に詳しく説明する。図3は本実施の形態1における放熱性配線基板の要部拡大平面図であり、図4は要部拡大断面図である。図3および図4において、112は異厚リードフレーム100を構成する肉厚部からなる回路パターン、114は肉薄部からなる微細回路パターン、116は樹脂、118はフィラー、120は無機絶縁体である。
そして、この微細回路パターン114は切断部124によって絶縁され、この絶縁された微細回路パターン114を跨ぐように制御用半導体部品などを実装することができる。この切断部124は、異厚リードフレーム100、コンポジット熱伝導性樹脂層108および放熱板110を一体化した後、レーザー加工あるいはワイヤー放電加工などによって所定の箇所に容易に形成することができることから効率良く高精度な放熱性配線基板を作製することができる。そして、切断した微細回路パターン114の一部にはんだ実装できる端子部などを形成し、その上に制御回路を構成する各種電子部品を実装することによって実装性と放熱性に優れた放熱性配線基板を実現することができる。
このとき、微細回路パターン114の下面に無機絶縁体120を配置しておくことによってレーザー加工あるいはワイヤー放電加工の加工ダメージが無機絶縁体120で抑制できるとともに、無機絶縁体120の熱伝導性をコンポジット熱伝導性樹脂層108の熱伝導性よりも高いセラミック材料を用いることによって、より熱伝導性に優れた放熱性配線基板を実現することができる。従って、この無機絶縁体120は熱伝導性、耐熱性および絶縁性に優れた材料が好ましく、入手性とコストの観点からセラミック材料が好ましい。そして、特にセラミックをAl23、MgO、BN、AlNの中から少なくとも1種類以上を含有するセラミック材料が好ましい。これらの材料は熱伝導性、耐熱性および絶縁性において優れた特性を有しており、放熱性に優れた小型の放熱性配線基板を実現することができる。
また、この無機絶縁体120の断面形状を多角形とすることにより微細回路パターン114の下面に多角形の一面を配置することにより微細回路パターン114をレーザー加工によって切断するときには切断幅に寸法的な余裕を持たせることができることから効率良く切断することができる。そして、より好ましくは矩形状あるいは板状のセラミック基板を用いることが好ましい。
また、無機絶縁体120を微細回路パターン114の電極幅よりも大きくすることによって微細回路パターン114を幅方向にレーザー加工によって切断するとき、レーザー加工のスタート点と終了点とを前記無機絶縁体120の面上に設定することができることからコンポジット熱伝導性樹脂層108へのダメージを抑制することができる。
また、図4に示したように微細回路パターン114と無機絶縁体120の総厚を回路パターン112の厚み以下とすることにより厚みの薄い生産性に優れた放熱性配線基板を実現することができる。
さらに、図5は別の例の放熱性配線基板の断面図であり、前記無機絶縁体120の断面形状を曲面形状とすることにより微細回路パターン114の形成領域を小さくすることができるとともに、厚みのある回路パターン112への伝導効率を高めることができる。
また、図6はさらに別の例の放熱性配線基板の断面図であり、微細回路パターン114と無機絶縁体120の総厚を回路パターン112の厚み以上とすることにより絶縁性能の高い放熱性配線基板を実現することができる。
このように、微細回路パターン114と放熱板110とを無機絶縁体120を介して当接することにより、より熱伝導性に優れた放熱性配線基板を実現できる。
次に、コンポジット熱伝導性樹脂層108は、フィラー118と樹脂116から構成しており、このフィラー118としては、無機フィラーが望ましい。無機フィラーとしては、Al23、MgO、BN、AlNおよびSiCから選ばれる少なくとも一つを含むことが望ましい。この無機フィラーを用いるとコンポジット熱伝導性樹脂層108の放熱性を高めることができる。
また、MgOを用いると線熱膨張係数を大きくすることも可能であり、反対にBNを用いると線熱膨張係数を小さくすることが可能となり、モジュールの設計によって適宜選択することによって使用材料の最適設計が可能となる。
次に、異厚リードフレーム100の材質としては、銅を主体とするものが望ましい。これは銅が熱伝導性と導電率がともに優れているためである。さらに、異厚リードフレーム100となる銅素材に銅以外の添加剤を加えることが望ましい。例えばCu+Snの銅素材を用いることができる。Snの場合、例えばSnを0.1〜0.15wt%添加することで、銅素材の軟化温度を400℃まで高められる。比較のためSn無しの銅(Cu>99.96wt%)を用いて異厚リードフレーム100を作製したところ、導電率は低いが、出来上がった放熱性配線基板において特に微細回路パターン114(更に微細回路パターン114と回路パターン112の接続部分)で歪が発生する場合があった。そこで詳細に調べたところ、その材料の軟化点が200℃程度と低いため、後の部品実装時、LEDチップ102の実装後の信頼性評価において変形する可能性があることが予想された。
一方、Cu+Sn>99.96wt%の銅素材を用いた場合、部品実装やLEDチップ102による発熱の影響は特に受けなかった。また半田付け性やダイボンド性にも影響が無かった。そこで、この材料の軟化点を測定したところ、400℃であることが判った。このように、銅を主体として、いくつかの元素を添加することが望ましい。銅に添加する元素として、Zrの場合、0.015〜0.15wt%の範囲が望ましい。添加量が0.015wt%未満の場合、軟化温度の上昇効果が少ない場合がある。また、添加量が0.15wt%より多いと電気特性に影響を与える場合がある。また、Ni、Si、Zn、P等を添加することでも軟化温度を高くできる。この場合、Niは0.1〜5wt%、Siは0.01〜2wt%、Znは0.1〜5wt%、Pは0.005〜0.1wt%が望ましい。そしてこれらの元素は、この範囲で単独、もしくは複数を添加することで、銅素材の軟化点を高くできる。
なお、添加量が少ない場合、軟化点上昇効果が低い場合があり、多い場合には、導電率への影響の可能性がある。
同様に、Feの場合では0.1〜5wt%、Crの場合では0.05〜1wt%の添加が望ましい。これらの元素の場合も前述の元素と同様である。
なお、銅合金の引張り強度は600N/mm2以下が望ましい。引張り強度が600N/mm2を超える場合、異厚リードフレーム100の加工性に影響を与える場合がある。引張り強度が600N/mm2以下の材料は、Cuの含有率が高く、導電率が低く、柔らかいために加工性にも優れており、本実施の形態1で用いるようなLEDチップ102等の大電流用途に適切である。
なお、異厚リードフレーム100のコンポジット熱伝導性樹脂層108の同一平面に表出している面(LEDチップ102や制御用IC104、チップ部品106を実装する面)に、予め半田付け性を改善するように半田層や錫層を形成しておくことで、異厚リードフレーム100への部品実装性を高められるとともに、配線の錆び防止が可能となる。そして、コンポジット熱伝導性樹脂層108に接する面(埋設した面)には、半田層は形成しないことが望ましい。このようにコンポジット熱伝導性樹脂層108と接する面に半田層や錫層を形成すると、半田付け時にこの層が柔らかくなり、異厚リードフレーム100とコンポジット熱伝導性樹脂層108の接着性(もしくは結合強度)に影響を与える場合がある。
また、フィラー118は略球形状で、その直径は0.1〜100μmとしており、粒径が小さいほど樹脂116への充填率を向上できる。そのためコンポジット熱伝導性樹脂層108におけるフィラー118の充填量(もしくは含有率)は、熱伝導率の観点から70〜95重量%と高濃度に充填している。本実施の形態1では、フィラー118として、平均粒径3μmと12μmの二種類のAl23粉を混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のAl23粉を用いることによって、大きな粒径のAl23粉の隙間に小さな粒径のAl23粉を充填できるので、Al23粉を90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。
この結果、コンポジット熱伝導性樹脂層108の熱伝導率は5W/mK程度となる。このフィラー118の充填率が70重量%未満の場合、熱伝導性が低下する場合があり、フィラー118の充填率(もしくは含有率)が95重量%を超えると、硬化前のコンポジット熱伝導性樹脂層108の成型性に影響を与える場合がある。このように、コンポジット熱伝導性樹脂層108と異厚リードフレーム100の接着性(例えば埋め込んだ場合や、その表面に貼り付けた場合)に影響を与え、微細回路パターン114に形成された微細な配線部分への回り込みに影響を与える可能性がある。
そして、コンポジット熱伝導性樹脂層108に用いる熱硬化性の絶縁樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂の内、少なくとも1種類の樹脂を含んでいる。これらの樹脂は接合性、耐熱性および電気絶縁性に優れている。
また、コンポジット熱伝導性樹脂層108からなる絶縁体の厚さは、薄くすれば、異厚リードフレーム100に装着したLEDチップ102に生じる熱を放熱板110に伝えやすいが、逆に絶縁耐圧が問題となり、厚すぎると、熱抵抗が大きくなるので、絶縁耐圧と熱抵抗を考慮して最適な厚さに設定すれば良い。
次に、金属製の放熱板110としては、熱伝導の良いアルミニウム、銅またはそれらを主成分とする合金からできている。本実施の形態1では、放熱板110の厚みを1mmとしている。また、放熱板110としては、単なる板状のものだけでなく、より放熱性を高めるため、コンポジット熱伝導性樹脂層108を積層した面とは反対側の面に、表面積を広げるためにフィン部を形成しても良い。
また、放熱性配線基板の線膨張係数は8×10-6/℃〜20×10-6/℃としており、放熱板110やLEDチップ102の線膨張係数に近づけることにより、基板全体の反りや歪みを小さくできる。また各種部品を表面実装する際、互いに熱膨張係数をマッチングさせることは信頼性的にも重要となる。
また、異厚リードフレーム100の回路パターン112の厚みは0.3〜1.0mm(更に望ましくは0.4〜0.8mm)が望ましい。これはLEDチップ102を制御するには大電流(例えば30A〜150Aであり、これは駆動するLEDチップ102の数によって更に増加する場合もある)が必要であるためである。
また、異厚リードフレーム100の微細回路パターン114の厚みは0.05〜0.25mmが望ましい。微細回路パターン114の厚みが0.05mm未満の場合、プレスが難しくなる場合がある。また微細回路パターン114の厚みが0.25mmを超えると、レーザー加工または放電加工による微細回路パターン114の切断加工に影響を及ぼす。
さらに、異厚リードフレーム100は、回路パターン112と微細回路パターン114の厚み差が0.1〜0.7mmであることが加工性、電流容量の観点から好ましい。この厚み差が0.1mm未満の場合、厚みを変えている効果が得られない場合がある。また厚み差が0.7mmを超えると、一枚の金属板を塑性変形させる際、その加工精度に影響を受ける可能性がある。
このようにして、例えば回路パターン112を0.5mm厚、微細回路パターン114を0.2mmとした場合、回路パターン112はパターン幅0.5mmで、微細回路パターン114はパターン幅0.2mmを加工することができる。
このようにして、LEDチップ102のような発熱部は回路パターン112に実装することで、例えば100Aのような大電流に対応でき、更にその発熱面も回路パターン112を、更にコンポジット熱伝導性樹脂層108や放熱板110を介して放熱できる。そして、そのLEDチップ102の制御用IC104やチップ部品106等は、その近傍に配置した微細回路パターン114に実装することにより放熱性に優れた小型の放熱性配線基板を実現することができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における放熱性配線基板の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図7(a)〜図7(d)は本発明の実施の形態2における放熱性配線基板の製造方法を説明するための工程断面図である。
始めに、図7(a)に示すようにリードフレーム用の所定の形状に打ち抜き加工あるいはエッチング加工によって作製した銅板を準備し、このパターン化された銅板の一部にプレスなどを用いて純度96%のアルミナ基板からなる無機絶縁体120を銅板に積層して所定形状に加圧して銅板を塑性変形させて無機絶縁体120を銅板の一部に埋設して回路パターン112と微細回路パターン114からなる異厚リードフレーム100を作製する。
次に、図7(b)に示すように前記異厚リードフレーム100と、実施の形態1で用いたコンポジット熱伝導性樹脂層108と、銅板からなる放熱板110を位置合わせして積層する。そして、これらの積層体を加熱および加圧しながら150℃でエポキシ樹脂を熱硬化させることによって一体化接合する図7(c)参照)。このとき、コンポジット熱伝導性樹脂層108は異厚リードフレーム100の一面のみを表出するように充填される。従って異厚リードフレーム100の存在しない隙間の領域ではコンポジット熱伝導性樹脂層108が表出するように一体化接合している。このような構成とすることによって熱伝導性をより高めることができる。
そして、コンポジット熱伝導性樹脂層108を構成する樹脂を充填する場合、フィラー118と、エポキシ樹脂などの樹脂116からなるコンポジット熱伝導性樹脂層108用の樹脂として、熱硬化性樹脂を使うことができる。例えば、未硬化の熱硬化性樹脂を金型から取り出すに十分な硬さに硬化させるには120℃で10分以上の時間を有する。そこでこの時間を短縮して生産性を上げるためにプレゲル剤を混ぜる。プレゲル材は、熱可塑性樹脂パウダーであり、未硬化の熱硬化性の絶縁樹脂の液状成分を吸収して膨張し、未硬化の絶縁樹脂がゲルとなるように作用する働きをする。このプレゲル剤は120℃の温度では1分程度で作用し、金型から取り出すに十分な硬さにすることができるため生産性を上げることができる。
次に、図7(d)に示すようにレーザー加工機を用いて微細回路パターン114の一部を切断加工することによって切断部124を形成する。これによって、分離された微細回路パターン114を形成することができる。
なお、切断部124の加工面は清浄した後、絶縁性の観点から絶縁材料を充填しておくことが好ましい。あるいはレジストパターンを被覆しておくことも好ましい。
そして、この切断部124を形成することによって微細回路パターン114の上に切断部124を跨ぐように制御回路を構成する各種電子部品を実装することが可能であり、発熱素子であるLEDチップ102の近傍にその制御回路を配置することができ、小型の高効率の発光モジュールに適した放熱性配線基板およびその製造方法を提供することができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3における放熱性配線基板への各種電子部品の最適実装の一例について、図面を用いて説明する。図8は、放熱性配線基板に部品を実装する例を説明するための斜視図である。図8において、128は大電流放熱部、130は信号回路部、132は制御部品、134はパワー部品であり、異厚リードフレーム100の回路パターン112は、大電流と放熱性に優れており、この部分が大電流放熱部128となり、LEDチップ102のようなパワー部品134を実装することが望ましい。一方、異厚リードフレーム100の微細回路パターン114は、細かく複雑な配線を形成できるため、信号回路部130として最適であり、制御部品132の実装に向いている。
なお、異厚リードフレーム100の部品実装面にはニッケル下地の錫めっき処理を施している。そして、LEDチップ102等の放熱や大電流の要求されるパワー部品134を回路パターン112に、制御回路を構成する制御部品132を微細回路パターン114に実装することで、互いに回路を近づけることができ、コストダウンと小型化が可能となる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4における放熱性配線基板の放熱性を高めた一例について、図面を用いて説明する。図9は本実施の形態4における放熱性配線基板を用いたモジュール部品の一例を示す斜視図である。図9において、本発明の特徴である大電流と高放熱が要求されるパワー素子と、一般の表面実装電子部品を同時に実装した一例であり、138はフィン、136は端子電極、140は別の部品である。
まず、異厚リードフレーム100の一部を折り曲げて端子電極136とし、この部分に放熱用のフィン138等を取り付けることで、更に本発明の放熱性配線基板の放熱性を高めることができる。また、異厚リードフレーム100をコの字(もしくはブリッジ状)に形成することができる。このような形状とすることで、放熱性配線基板を他の回路基板の上に実装できるとともに、他の回路基板と放熱性配線基板との間に隙間を設けることができ、放熱性配線基板の熱を他の回路基板に伝えにくくできる。更に、この隙間に他の部品140を実装することもできる。なお、異厚リードフレーム100は、その断面が略四角形であることが望ましい。略四角形とすることで、限られた面積で最大の密度で大電流を流すことができる。
そして、リードフレーム100の一部を張り出したパターンとし、この張り出したパターンの少なくとも片面に削りだし加工などを用いて放熱フィンを形成することで、放熱性と大電流化とファインパターン化を両立できる。
さらに、この張り出した端子の機能を有しているパターンを折り曲げて放熱性配線基板をマザー基板から浮かせて実装することで、放熱性と大電流化とファインパターン化と、実装性に優れたモジュール部品を実現することができる。
以上のように、本発明の放熱性配線基板を用いることで、LEDチップ等の大電流で高放熱が必要とされるパワー素子と、それを駆動させるための制御回路および制御用半導体部品を同一基板上に隣接して実装できるモジュールが可能となり、製品の小型化、高性能化、低コスト化に貢献することができる。
本発明の実施の形態1における放熱性配線基板の斜視図 同一部切り欠き斜視図 同要部拡大平面図 同要部拡大断面図 同別の例の放熱性配線基板の要部拡大断面図 同他の例の要部拡大断面図 本発明の実施の形態2における放熱性配線基板の製造方法を説明するための工程断面図 本発明の実施の形態3における放熱性配線基板に部品を実装する例を説明するための斜視図 本発明の実施の形態4における放熱性配線基板を用いたモジュール部品の一例を示す斜視図 従来の放熱性配線基板の一例を示す斜視図
符号の説明
100 異厚リードフレーム
102 LEDチップ
104 制御用IC
106 チップ部品
108 コンポジット熱伝導性樹脂層
110 放熱板
112 回路パターン
114 微細回路パターン
116 樹脂
118 フィラー
120 無機絶縁体
124 切断部
128 大電流放熱部
130 信号回路部
132 制御部品
134 パワー部品
136 端子電極
138 フィン
140 別の部品

Claims (1)

  1. 金属配線板からなる回路パターンと、フィラーを含むとともに絶縁性を有する熱伝導性樹脂層と、金属からなる放熱板とを積層・接合し、一面を前記熱伝導性樹脂層の同一平面上に表出するように回路パターンを熱伝導性樹脂層に埋設した放熱性配線基板であって、前記回路パターンの一部の肉厚を他の部分よりも薄くした微細回路パターンを設け、この微細回路パターンの下部に無機絶縁体を当接した放熱性配線基板。
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