JP4633766B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に対して燃料を供給するために使用される燃料噴射弁に関する。
内燃機関への燃料供給等に使用される燃料噴射弁として、ピエゾ素子を弁体の駆動源として利用し、ピエゾ素子の変形に伴う変位をパスカルの原理を利用した液圧機構にて増幅させて弁体へ伝達することにより弁体を所定方向に駆動するものが広く知られている。例えば、この種の燃料噴射弁として、小径部と大径部とを含んだ段付きの弁体をノズルボディに形成された穴及びノズルボディの上方に設けられたカラーのそれぞれと小径部分とが摺動するように嵌め込むとともに、カラーの上端面に突き当たるように付勢されたスリープを摺動可能な状態で弁体の大径部分に嵌め込むことにより、カラーの上端面、スリーブの内周面及び段付き弁体の外周面にて囲まれた制御室を形成し、かつその制御室にピエゾ素子の変形を利用して燃料の圧力(液圧)を作用させることにより弁体を駆動するものがある(特許文献1)。
特開2006−524298号公報
特許文献1に記載された燃料噴射弁は、制御室に液圧を作用させたときにその液圧がスリーブの内周面に作用するため、その液圧によって弁体の大径部分とスリーブとのクリアランスが増加する方向に変化して制御室内の燃料の漏れ量が増加するおそれがある。その漏れ量が増加すると、弁体を開弁状態に長期間保持することが難しくなったり、ピエゾ素子に投入する電気エネルギが増大するといった問題が生じる。
そこで、本発明は、小径部と大径部とを含んだ弁体の大径部と大径部に装着されるスリーブとの間に形成されるクリアランスからの弁体駆動時における漏れ量の増加を抑制できる燃料噴射弁を提供することを目的とする。
本発明の燃料噴射弁は、噴孔と弁座とが設けられたノズルボディと、前記弁座に着座することにより所定の圧力で供給された燃料が前記噴孔から噴射されることを阻止する閉弁位置から前記弁座から離座する方向に移動して前記燃料が前記噴孔から噴射されることを許容する弁体と、前記弁体を前記弁座に着座する方向に付勢する弁体付勢部材と、前記弁体を前記弁座から離座する方向へ駆動する弁体駆動手段とを備え、前記ノズルボディが、前記噴孔に近い側に位置する小径穴部、前記噴孔から遠い側に位置して前記小径穴部よりも内径が大きい大径穴部及び前記小径穴部と前記大径穴部との境界に形成される段差部を含みかつ前記噴孔に連通する段付き穴を有するとともに、前記弁体が、前記噴孔に近い側に位置する小径部と、前記小径部の外径よりも大きくかつ前記大径穴部の内径よりも小さい外径を持つ大径部と、前記小径部と前記大径部との境界に形成されて前記段付き穴の前記段差部と対向する段差部とを有し、かつ前記小径部と前記小径穴部とが摺動可能に嵌め合わされた状態で前記ノズルボディの前記段付き穴に収容される燃料噴射弁であって、前記弁体の前記大径部に摺動可能な状態で嵌め合わされて前記ノズルボディの前記段付き穴に収容されるスリーブと、前記噴孔から遠い側に位置する前記段付き穴の開口部を塞ぐ仕切り壁部と、前記噴孔から遠い側に位置する前記スリーブの端部が前記仕切り壁部に突き当たるように前記スリーブを付勢するスリーブ付勢部材と、を更に備え、前記弁体駆動手段は、ピストンが往復動自在に挿入されるシリンダと前記ピストンと前記シリンダとによって区画された加圧室とを含み所定の駆動源にて前記加圧室の容積が減少する方向に前記ピストンを動作できるポンプ手段と、前記弁体の前記小径部、前記段付き穴の前記段差部及び前記弁体の前記段差部で区画された弁体駆動室と、前記ポンプ手段の前記加圧室に接続されかつ前記スリーブの外周面を経由して前記弁体駆動室に接続されることにより前記加圧室と前記弁体駆動室とを連通する連通路とを有し、前記ポンプ手段が前記ピストンを動作させることにより前記加圧室、前記弁体作動室及び前記連通路内に供給された燃料を介して前記弁体を前記弁座から離座する方向へ駆動することにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
この燃料噴射弁によれば、弁体の大径部に摺動する相手方がノズルボディとは別体のスリーブであるので、弁体の小径部と段付き穴の小径穴部との間に形成されるクリアランスと、弁体の大径部とスリーブの内周面との間に形成されるクリアランスとを別々に設定できる。これにより、加工の制約を受けずにこれらのクリアランスを容易に小さく揃えることができる。その結果、これらの摺動部からの漏れ量を少なくできるので、弁体を開弁状態に長期間保持することが容易となり、かつポンプ手段の駆動源に投入するエネルギを抑えることができる。
また、弁体を駆動するときには連通路の圧力が高まるが、この連通路はスリーブの外周面を経由して弁体駆動室に接続されている。このため、弁体を駆動する際にスリーブを締付ける方向に圧力が働くため、弁体の大径部とスリーブとの間に形成されるクリアランスが拡大しない。従って、弁体の駆動時におけるそのクリアランスからの漏れ量の増加を抑制できる。
更に、弁体が段付き穴に収容され、かつ段付き穴の開口部が仕切り壁部にて塞がれているため、弁体は弁座から離座する方向に関しその端部が仕切り壁部に突き当たるまで移動できる。つまり、弁体の最大リフト量はその端部と仕切り壁部との間隔として物理的に設定されるので、弁体の最大リフト量を精密に管理することが容易になる。それにより噴射率のばらつきが抑えられた均質な複数の燃料噴射弁を提供できる利点がある。
本発明の燃料噴射弁の一態様においては、前記弁体には、その先端側に開口する開口部を有しかつ前記噴孔から噴射すべき燃料が供給される弁体通路が設けられており、前記弁体通路は、前記仕切り壁部と前記噴孔から遠い側の前記弁体の端部と前記スリーブの内周面とによって区画される隙間に連通するように構成されており、前記スリーブの前記端部は、その内周面側が前記仕切り壁部に向かって径方向外側に傾くテーパ状に形成されていてもよい(請求項2)。この態様によれば、弁体駆動室及び連通路の圧力が弁体の駆動中に弁体通路の圧力よりも一時的に低下する現象を利用して、弁体駆動手段に対して作動液体としての燃料の供給ないし補充を行うことができる。即ち、弁体駆動室及び連通路の圧力が弁体通路の圧力よりも低下すると、その圧力差によってスリーブの内周面側に作用する圧力がその外周面側に作用する圧力よりも大きくなる。そして、端部はその内周面側がテーパ状に構成されているので、スリーブには仕切り壁部から離れる方向の力が働く。その力がスリーブ付勢手段の付勢力に打ち勝つことによってスリーブの端部と仕切り壁部との間に一時的に間隙が形成される。その一時的に形成される間隙を経由して弁体通路に満たされた燃料が連通路に回り込むことにより、弁体駆動手段に対する燃料の供給ないし補充が実現される。従って、この態様は弁体駆動手段に対して作動液体としての燃料を供給ないし補充するための専用の通路を設ける必要がないという利点がある。
また、本発明の燃料噴射弁の一態様においては、前記スリーブ付勢手段として、弾性力によって前記スリーブの前記端部が前記仕切り壁部に突き当たるように前記スリーブを付勢する弾性部材が設けられており、前記スリーブは、前記噴孔に近い側に位置し、前記噴孔から遠い側の外径よりも小さな外径を持ちかつ長手方向に延びる薄肉部と、前記噴孔から遠い側の前記薄肉部の端に設けられて前記弾性部材の一端が突き当てられる座面とを有していてもよい(請求項3)。この態様によれば、弾性部材がスリーブの座面と段付き穴の段差部との間に装着することができるため、スリーブの内周面と大径部の外周面との接触面積を犠牲にせずに弾性部材を装着できる。また、スリーブと段付き穴の段差部との間隔と、薄肉部の長手方向の寸法とを別々に設定できるため、この態様のスリーブを用いることにより適用可能な弾性部材の選択幅が広がる等の好結果がもたらされる。
以上説明したように、本発明によれば、連通路がスリーブの外周面を経由して弁体駆動室に接続されているため、弁体を駆動する際にスリーブを締付ける方向に圧力が働く結果、弁体の大径部とスリーブとの間に形成されるクリアランスが拡大しない。従って、弁体の駆動時におけるそのクリアランスからの漏れ量の増加を抑制できる。
図1は本発明の一形態に係る燃料噴射弁の要部を示した断面図であり、図2は図1の部分拡大図である。燃料噴射弁1は燃料を筒内へ直接噴射する直噴型ガソリンエンジンに搭載される燃料噴射弁として構成されている。燃料噴射弁1には不図示の蓄圧室にて所定圧力に保持されたガソリン(燃料)が供給される。燃料噴射弁1は所定の向きに開口する噴孔2aが設けられたノズルボディ2とそのノズルボディ2に摺動自在に支持される弁体としてのニードル3とを備えている。ノズルボディ2にはニードル3が着座できる弁座2bが設けられている。ノズルボディ2とニードル3とは仕切り壁部としてのディスタンスピース4を介在させた状態でハウジング5に固定されている。これらの部品はノズルボディ2の一部を露出させる支持穴6aが形成されたキャップ6がハウジング5へねじ込まれることにより固定される。
ハウジング5には燃料を取り入れるための取入れ口8が設けられており、その取入れ口8は燃料通路9に連通する。燃料通路9はハウジング5に形成されたハウジング通路10と、ニードル3に形成された弁体通路としてのニードル通路11と、ディスタンスピース4に形成されてハウジング通路10とニードル通路11とを連通する連通路12とを備えている。ニードル通路11はニードル3の先端側に開口する開口部11aを有しており、連通路12と開口部11aとの間には背圧室13が形成される。背圧室13の内部には弁体付勢手段としてのリターンスプリング14が装着されており、そのリターンスプリング14はその弾性力によってニードル3を弁座2bに着座する方向へ付勢する。図1はニードル3が弁座2bに着座する閉弁位置を示しており、この位置にニードル3が保持されることにより噴孔2aが閉鎖されるため、燃料通路9にて導かれた燃料が噴孔2aから噴射されることが阻止される。一方、図1の閉弁位置からニードル3が弁座2bから離座する方向へ移動すると噴孔2aが開通するため、燃料通路9にて導かれた燃料が噴孔2aから噴射されることが許容される。
ノズルボディ2はニードル3を摺動自在に支持するための異径状の段付き穴16を有している。段付き穴16は噴孔2aに連通するように中心線CLに対して軸対称に形成されており、かつその噴孔2aに近い側に位置する小径穴部17と、噴孔2aから遠い側に位置して小径穴部17よりも内径が大きい大径穴部18と、小径穴部17と大径穴部18との境界に形成される段差部19とを含んでいる。段差部19は中心線CLと直交する環状面として構成されている。
ニードル3はノズルボディ2の段付き穴16に収容される。ニードル3は噴孔2aに近い側に位置する小径部20と、噴孔2aから遠い側に位置し小径部20の外径よりも大きくかつ段付き穴16の大径穴部18の内径よりも小さい外径を持つ大径部21と、小径部20と大径部21との境界に形成されて段付き穴16の段差部19と対向する段差部22とを有している。ニードル3の小径部20と段付き穴16の小径穴部17とは摺動可能に嵌め合わされる。
図2にも示すように、ニードル3の大径部21には段付き穴16に収容されるスリーブ24が摺動可能な状態で嵌め合わされている。スリーブ24はニードル3の大径部21の外周の略全面と接触できる内周面25を有している。噴孔2aから遠い側のスリーブ24の端部24aはスリーブ付勢手段としてのコイルスプリング26の弾性力によってディスタンスピース4に突き当てられている。スリーブ24の端部24aはその内周面側がディスタンスピース4に向かって径方向外側に傾くテーパ状に形成されている。スリーブ24の内周面とディスタンスピース4と噴孔2aから遠い側のニードル3の端部3aとによって隙間Xが区画され、その隙間Xとニードル通路11とは連通するようになっている。
スリーブ24のもう一方の端部24bは段付き穴16の段差部19との間に所定の間隔が形成されるように段差部19と非接触状態になっている。また、スリーブ24は、噴孔2aに近い側に位置し、かつ噴孔2aから遠い側の外径よりも小さな外径を持つ薄肉部27を有している。薄肉部27はスリーブ24の長手方向に延びている。噴孔2aから遠い側の薄肉部27の端には、コイルスプリング26の一端が突き当てられる座面27aが設けられている。コイルスプリング26はその一端が座面27aに突き当てられかつ他端が段付き穴16の段差部19に突き当てられるようにして座面27aと段差部19との間に装着されている。そのため、スリーブ24の内周面25と大径部21の外周面との接触面積を犠牲とせずにコイルスプリング26を装着することができる。
図1に示すように、ニードル3の弁座2bから離座する方向への駆動は弁体駆動手段としての液圧機構30にて行われる。液圧機構30はピストン31が往復動自在に挿入されるシリンダ32と、ピストン31、シリンダ32及びディスタンスピース4にて区画された加圧室33とを含むポンプ手段としてのポンプ部34と、ポンプ部34が行う仕事をニードル3に伝達してニードル3を駆動する駆動部35とを備えている。
ポンプ部34はハウジング5内に設けられている。シリンダ32はその下端に位置するディスタンスピース4とその上端に位置するハウジング5の横壁5aとによって上下の開口部が塞がれている。ピストン31の上部にはピストンロッド36が横壁5aを貫くように延びており、そのピストンロッド36の上端は駆動源としてのピエゾ素子37に接触する。横壁5aとピストンロッド36との間にはシールリング38が設けられている。ピストンロッド36はリターンスプリング39の弾性力にてピエゾ素子37に突き当てられるように付勢されている。リターンスプリング39はピストンロッド36に取り付けられたスプリングシート40と横壁5aとの間に装着される。ピエゾ素子37は電圧を印可することにより中心線CL方向の寸法が増加方向に変化する周知のものである。ピエゾ素子37はその上端部37aがシールリング41を介在させた状態でハウジング5の上部に嵌め込まれることにより固定され、その上端部37aからは電力供給用の電線37bが引き出されている。その電線37bは不図示の電気回路に接続されている。ピエゾ素子37に電圧が印可されると中心線CL方向の寸法が増加するように変形してピストンロッド36が押し下げられるため、ピストン31は加圧室33の容積が減少する方向に動作する。
図2にも示すように、駆動部35は、ノズルボディ2とニードル3とによって構成される弁体駆動室としてニードル駆動室42と、ポンプ部34の加圧室33とニードル駆動室42とを連通する連通路43とを備えている。ニードル駆動室42はニードル3の小径部20と段付き穴16の段差部19とニードル3の段差部22とで区画されることにより環状に形成されている。連通路43はディスタンスピース4に形成されて加圧室33に開口する第1通路44と、スリーブ24の外周面と大径穴部18の内周面とによって区画される環状の第2通路45とを含んでいる。
液圧機構30は加圧室33、ニードル駆動室42及び連通路43内に供給された燃料をその作動液体として使用する。この液圧機構30によれば、ポンプ部34がピストン31を駆動して加圧室33の容積を減少させることにより、加圧室33から押し出された燃料によってニードル駆動室42の容積が拡大する。即ち、加圧室33、ニードル駆動室42及び連通路43内に満たされた燃料を介してニードル3を弁座2bから離座する方向へ駆動することができる。ピストン31の加圧面の面積はニードル駆動室42の受圧面の面積の数倍に設定されている。このため、パスカルの原理に従ってピストン31の変位量の数倍に相当するニードル3のリフト量を確保することができる。なお、リフト量とは閉弁位置からのニードル3の移動量を意味する。また、図1に示すように、液圧機構30は加圧室33の反対側にピストン31、シリンダ32及び横壁5aにて区画された駆動補助室46が設けられており、その駆動補助室46は燃料通路9に連通している。このため、駆動補助室46に導かれる燃料の圧力によってポンプ部34によるピストン31の駆動が補助されるのでピストン31の駆動力が軽減する。つまり、ピエゾ素子37に投入するエネルギを抑えることができる。
液圧機構30に対する作動液体としての燃料の供給ないし補充はニードル駆動室42及び連通路43の圧力がニードル3の駆動中にニードル通路11(背圧室13)の圧力よりも一時的に低下する現象を利用して行われる。即ち、ニードル駆動室42及び連通路45の圧力が背圧室13の圧力よりも低下すると、その圧力差によってスリーブ24の内周面側に作用する圧力がスリーブ24の外周面側に作用する圧力よりも大きくなる。そして、スリーブ24の端部24aはその内周面側がテーパ状に構成されているので、スリーブ24には図中下向き方向の力が働く。その力がコイルスプリング26の弾性力に打ち勝つことによってスリーブ24の端部24aとディスタンスピース4との間に一時的に間隙が形成される。その一時的に形成された間隙を経由してニードル3の背圧室13に満たされた燃料が連通路43に回り込むことにより液圧機構30への燃料の供給ないし補充が実現される。
以上の燃料噴射弁1によれば、ニードル3の大径部20に摺動する相手方がノズルボディ2とは別体のスリーブ24であるので、ニードル3の小径部20と段付き穴16の小径穴部17との間に形成されるクリアランスと、ニードル3の大径部21とスリーブ24の内周面との間に形成されるクリアランスとを別々に設定できる。これにより、加工の制約を受けずにこれらのクリアランスを容易に小さく揃えることができる。その結果、これらの摺動部からの漏れ量を少なくできるので、ニードル3を開弁状態に長期間保持することが容易となり、かつピエゾ素子37に投入する電気エネルギを抑えることができる。
また、ニードル3を駆動するときには連通路43の圧力が高まるが、連通路45はスリーブ24の外周面を経由してニードル駆動室42に接続されている。このため、ニードル3を駆動する際にスリーブ24を締付ける方向に圧力が働くため、ニードル3の大径部21とスリーブ24との間に形成されるクリアランスが広がらない。従って、ニードル3の駆動時におけるそのクリアランスからの漏れ量の増加を抑制できる。
更に、図2に示すように、ニードル3がノズルボディ2の段付き穴16に収容され、かつ段付き穴16の開口部がディスタンスピース4にて塞がれているため、ニードル3はその上端がディスタンスピース4に突き当たるまで移動することができる。つまり、ニードル3の最大リフト量はニードル3の上端とディスタンスピース4との間隔Gとして物理的に設定されるので最大リフト量を精密に管理することが容易になる。それにより噴射率のばらつきが抑えられた均質な複数の燃料噴射弁を容易に提供できる。
本発明は以上の形態に限定されず、種々の形態にて実施することができる。本発明は図示のように弁体内に通路が形成されるタイプの燃料噴射弁として実施できるが、本発明は弁体の周囲とノズルボディとの間に形成される空間に所定圧力で加圧された燃料が供給されるタイプの燃料噴射弁として実施することも可能である。
スリーブ付勢手段としては、図示のようなコイルスプリングに限らず、複数のスリットが形成された円筒状のスリットスプリング、ウェーブワッシャ、皿ばね等の各種の弾性部材を採用してもよい。
本発明の一形態に係る燃料噴射弁の要部を示した断面図。 図1の部分拡大図。
符号の説明
1 燃料噴射弁
2 ノズルボディ
2a 噴孔
2b 弁座
3 ニードル(弁体)
4 ディスタンスピース(仕切り壁部)
11 弁体通路
11a 開口部
14 リターンスプリング(弁体付勢部材)
16 段付き穴
17 小径穴部
18 大径穴部
19 段差部
20 小径部
21 大径部
22 段差部
24 スリーブ
24a 端部
25 内周面
26 コイルスプリング(スリーブ付勢部材)
27 薄肉部
27a 座面
30 液圧機構(弁体駆動手段)
31 ピストン
32 シリンダ
33 加圧室
34 ポンプ部(ポンプ手段)
42 ニードル駆動室(弁体駆動室)
43 連通路
X 隙間
G 間隔

Claims (3)

  1. 噴孔と弁座とが設けられたノズルボディと、前記弁座に着座することにより所定の圧力で供給された燃料が前記噴孔から噴射されることを阻止する閉弁位置から前記弁座から離座する方向に移動して前記燃料が前記噴孔から噴射されることを許容する弁体と、前記弁体を前記弁座に着座する方向に付勢する弁体付勢部材と、前記弁体を前記弁座から離座する方向へ駆動する弁体駆動手段とを備え、前記ノズルボディが、前記噴孔に近い側に位置する小径穴部、前記噴孔から遠い側に位置して前記小径穴部よりも内径が大きい大径穴部及び前記小径穴部と前記大径穴部との境界に形成される段差部を含みかつ前記噴孔に連通する段付き穴を有するとともに、前記弁体が、前記噴孔に近い側に位置する小径部と、前記小径部の外径よりも大きくかつ前記大径穴部の内径よりも小さい外径を持つ大径部と、前記小径部と前記大径部との境界に形成されて前記段付き穴の前記段差部と対向する段差部とを有し、かつ前記小径部と前記小径穴部とが摺動可能に嵌め合わされた状態で前記ノズルボディの前記段付き穴に収容される燃料噴射弁であって、
    前記弁体の前記大径部に摺動可能な状態で嵌め合わされて前記ノズルボディの前記段付き穴に収容されるスリーブと、前記噴孔から遠い側に位置する前記段付き穴の開口部を塞ぐ仕切り壁部と、前記噴孔から遠い側に位置する前記スリーブの端部が前記仕切り壁部に突き当たるように前記スリーブを付勢するスリーブ付勢部材と、を更に備え、
    前記弁体駆動手段は、ピストンが往復動自在に挿入されるシリンダと前記ピストンと前記シリンダとによって区画された加圧室とを含み所定の駆動源にて前記加圧室の容積が減少する方向に前記ピストンを動作できるポンプ手段と、前記弁体の前記小径部、前記段付き穴の前記段差部及び前記弁体の前記段差部で区画された弁体駆動室と、前記ポンプ手段の前記加圧室に接続されかつ前記スリーブの外周面を経由して前記弁体駆動室に接続されることにより前記加圧室と前記弁体駆動室とを連通する連通路とを有し、前記ポンプ手段が前記ピストンを動作させることにより前記加圧室、前記弁体作動室及び前記連通路内に供給された燃料を介して前記弁体を前記弁座から離座する方向へ駆動することを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記弁体には、その先端側に開口する開口部を有しかつ前記噴孔から噴射すべき燃料が供給される弁体通路が設けられており、
    前記弁体通路は、前記仕切り壁部と前記噴孔から遠い側の前記弁体の端部と前記スリーブの内周面とによって区画される隙間に連通するように構成されており、
    前記スリーブの前記端部は、その内周面側が前記仕切り壁部に向かって径方向外側に傾くテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記スリーブ付勢手段として、弾性力によって前記スリーブの前記端部が前記仕切り壁部に突き当たるように前記スリーブを付勢する弾性部材が設けられており、
    前記スリーブは、前記噴孔に近い側に位置し、前記噴孔から遠い側の外径よりも小さな外径を持ちかつ長手方向に延びる薄肉部と、前記噴孔から遠い側の前記薄肉部の端に設けられて前記弾性部材の一端が突き当てられる座面とを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射弁。
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